134: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/18(水) 10:54:14.40 ID:kRpik67K0
夢を見た。
僧侶「…」ガサッ
135: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/18(水) 10:54:44.60 ID:kRpik67K0
僧侶「…ふふっ」
夢を見ながら僧侶は、寝言で笑った。
彼には申し訳ないが、懐かしい思い出だった。
136: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/18(水) 10:55:14.24 ID:kRpik67K0
この家にもう、彼の痕跡は残っていない。
それでも彼と過ごした時のことは今でも鮮明に思い出せる。
彼と過ごした日々はそれだけ自分にとって大事だったのだと、彼と離れてから実感していた。
137: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/18(水) 10:55:39.59 ID:kRpik67K0
瞬時に頭は働かなかった。
だけど彼の姿を見た途端、すぐに理解し、色んな思いが頭を巡ったが――
僧侶「…お帰りなさい」
138: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/18(水) 10:56:07.98 ID:kRpik67K0
魔人「…本当に、悪かった」
僧侶「大丈夫ですよ。貴方を待ちながら、充実した生活を送れていましたから」
魔人「そうか」
139: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/18(水) 10:56:51.04 ID:kRpik67K0
僧侶「…あらー?」
私が立っていたのは、いつもの森。
幻覚のようだけど、だけど肌に触れる空気にも、この香りにも、自然の音も、全てに覚えがある。
140: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/18(水) 10:57:20.46 ID:kRpik67K0
僧侶「こうやって一緒に歩くと、長いこと会っていなかったのが、嘘みたいですね」
魔人「…そうだな。あまり変わってないようで安心した」
僧侶「マイペースに生きてきましたからー」
141: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/18(水) 10:57:55.62 ID:kRpik67K0
人間と魔人の寿命は違う。
もう老いた自分では、今でも若い彼と生きていくにはあまりにも不釣り合いで――
魔人「関係ねーよ」
142: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/18(水) 10:58:26.55 ID:kRpik67K0
魔人「…」
俺は地獄の洗礼を受けた後、この能力を授かる際、神らしき者と話すことがあった。
143: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/02/18(水) 10:59:03.21 ID:kRpik67K0
僧侶「私に残された時間は、短いですよ」
魔人「関係ねーよ」
僧侶に残された時間と、俺に残された時間は一緒なのだから。
154Res/111.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。