30:名無しNIPPER[sage]
2015/02/23(月) 22:47:29.28 ID:ECo0nRQ0o
 来たか 
31:名無しNIPPER[sage]
2015/02/23(月) 22:55:16.16 ID:nPJOht9l0
 まってた 
32:名無しNIPPER[saga]
2015/02/23(月) 22:57:05.00 ID:c7AogKX+O
 変わりたいと願っているわけでもなく、だからといってこのままでいいと思っているのかと言われればそうでもなく。 
  
 私は、何がしたいのだろう? それこそ、物語のお姫様にでもなりたいのかもしれない。 
  
 囚われのお姫様を助けに来る王子様と、だなんて。そんな年でもないけれど。 
33:名無しNIPPER[saga]
2015/02/23(月) 23:06:39.05 ID:vp/MiubgO
 「あ……」 
  
 やってしまった。怖がらせるつもりはなかったのだけれど。 
  
 女の子も、しまった、という表情をしている……と、思う。髪で隠れてよく見えないけれど。 
34:名無しNIPPER[saga]
2015/02/23(月) 23:22:19.48 ID:c7AogKX+O
 「……あの、ね」 
  
  
 女の子がまっすぐこちらを見る。 
  
35:名無しNIPPER[saga]
2015/02/23(月) 23:24:02.40 ID:vp/MiubgO
  
  
  
 「……ごめんなさい、お姉さん」 
  
36:名無しNIPPER[saga]
2015/02/23(月) 23:37:01.04 ID:c7AogKX+O
 翌日から、なぜか私の仕事が眼に見えて増えた。 
  
 あれやこれや、と着せられる服に要求されるポーズ。やりがいというものも感じられるようになった気がする。 
  
 あの女の子のおかげかしら。そう思って、キーホルダーを眺めていたら同僚からは不気味がられてしまったけれど。 
37:名無しNIPPER[saga]
2015/02/23(月) 23:47:36.76 ID:vp/MiubgO
 左右の瞳の色の変化は、日に日にくっきりと表れてきた。 
  
 でも、周りはそれほど気にしていなくて、むしろ「おしゃれ」なんて評価されたぐらいだ。 
  
 なら、このままでもいいのかしら。カラーコンタクトでのオッドアイが若い子の間で流行っている、というような話も聞く。 
38:名無しNIPPER[saga]
2015/02/24(火) 00:03:40.48 ID:uK/wtf6FO
 「……これって、落し物?」 
  
  
 あの時の目玉のキーホルダー。 
  
39:名無しNIPPER[saga]
2015/02/24(火) 00:10:42.81 ID:uK/wtf6FO
 ―― 
  
 それから、少しずつ色が濃くなっていく右目では普段見えないものが見えるようになっていった。 
  
 たとえば雨粒に混じるキャンディーだったり、時計の針にかかる虹だったり。 
40:名無しNIPPER[sage]
2015/02/24(火) 00:30:59.77 ID:FbW9Kb3A0
 楓さんが……。 
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