過去ログ - オーク「クッ…コロセ!」
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17:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:11:18.37 ID:j6K9ZfLpO
ひと通り、飯を食べ、酔いもまわると雑談がはじまる。

「今日はよく働いてくれた。幸いここのオーク共はそう多くないようだ」

「いくら居たって皆殺しですよ」
以下略



18:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:12:23.84 ID:j6K9ZfLpO
そんなこんなで夜が更けて、数人は潰れ、数人は後片付けに励み、残りは女を求めて街にくりだす。

私は片付けが終わるのを見届けてから自室にもどり、ベッドに横たわる。

すこしふらつくのは、飲みすぎたせいらしい。
以下略



19:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:13:20.49 ID:j6K9ZfLpO
……

赤い……赤い景色が一面にひろがっている。

ああ、やはりこの夢だ。
以下略



20:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:14:12.45 ID:j6K9ZfLpO
炎の中の薄ぼんやりとしていたモノたちが、その姿をあらわす。

そこの地面に転がっているのは、お父さんの頭。

あの上半身のお腹の古傷は、向かいのお兄ちゃん。昔、崖から落ちた私をかばって出来た傷。でも、お腹以外はどこ?
以下略



21:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:15:21.69 ID:j6K9ZfLpO
耐え切れなくなって、水瓶の中に完全に隠れても、耳を塞いでも聞こえてしまう。

ああ、これはもう夢なのだから、はやく終わって、わるい夢だ。夢だ。

目が覚めればみんな元通りで、お母さんにしがみついて、怖い夢を見たって思いきり泣けばいい。
以下略



22:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:16:30.09 ID:j6K9ZfLpO
わたしの倍はありそうな目やにだらけの目がわたしの身体を舐めまわす。

意識が飛ぶ寸前に、足首をもって宙吊りにされて、服がむしり取られた。

わたしをつかまえたのが、ふごっふごっと大きく鼻を鳴らす。
以下略



23:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:17:03.03 ID:j6K9ZfLpO
投げ出されて、かたい鉄にぶつかった。

ぶつかったのが、地面でもあのぶよぶよの肉でもないことがわたしはうれしかった。

そっちのほうがよほど痛くなかっただろうに。
以下略



24:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:17:53.51 ID:j6K9ZfLpO
目を開く。窓から差し込む光はまだ薄暗い。夜明けなのだろう。

頭がガンガンとなっていた。

二日酔いのようだ。なさけない。
以下略



25:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:19:47.90 ID:j6K9ZfLpO
その後、わたしが目を覚ますと、騎士団のテントの中にいた。

ぶかぶかの服をきていて、とてもお腹が空いて、喉が乾いていたのを覚えている。

しばらくぼうっとしていると、鋭い目つきをした中年のおじさんが入ってきた。
以下略



26:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:20:59.38 ID:j6K9ZfLpO
村をおそったオークは全部殺したそうだ。

あとで聞いた話では、騎士団にもかなりの犠牲が出たらしい。

村は燃え尽きて、跡形も無いそうだ。
以下略



27:名無しNIPPER
2015/03/08(日) 01:21:57.35 ID:j6K9ZfLpO
青い目のおじさんはその騎士団の団長だった。

ひとりだけ生き残ったわたしは街の孤児院にいくはずだったけれど、団長にお願いして騎士団にいることにした。

団長は反対したけれど、朝から水を汲んで、団員の衣類を洗い、調理をして、馬の世話をして、騎士団の雑用をしているうちにあきらめてくれた。
以下略



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