過去ログ - 京太郎「限りなく黒に近い灰色」
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204: ◆hSU3iHKACOC4[saga]
2015/04/28(火) 04:27:53.30 ID:Z22ZBlJ80

 オロチの不調の原因である松常久たちは悪魔に変身していた。これから戦うつもりらしい。やる気満々である。雄たけびを上げて牙と爪を打ち鳴らしているものもいた。

 彼らが、悪魔に変化したときに垂れ流しになったマグネタイトがオロチの体調を悪くさせてしまっていた。食あたりに近い現象である。特にここはオロチの腹の中。しかも触覚がすぐそばにいる。普段ならば、問題ないのだ。

以下略



205: ◆hSU3iHKACOC4[saga]
2015/04/28(火) 04:32:44.91 ID:Z22ZBlJ80

 京太郎がディーに話しかけたとき、悪魔に変化した松常久たちが、京太郎、ディー、オロチの三人に襲い掛かった。生身の肉体を持った四十近い数の悪魔がみなそれぞれに一番殺しやすい方法をもって襲い掛かっている。

魔法を唱えているものもいれば、牙で噛み付きにかかっているものもいる。刀のような武器を構えているものもいれば、拳で挑んでくるものもいる。

以下略



206: ◆hSU3iHKACOC4[saga]
2015/04/28(火) 04:37:14.37 ID:Z22ZBlJ80
 オロチにしがみつかれたまま戦いを続行しようとした京太郎を見てディーが一歩引いた。ディーの表情は完全に引きつっていた。まさか、この状況で更に一歩前に出るような馬鹿な真似をするとは思ってもいなかったからである。

 もしもこのままオロチに引きずり込まれる形で真っ暗闇の世界に落ちれば、間違いなく京太郎はオロチにとらわれるだろう。なぜなら、スポーツカーの調子が悪いうえ、オロチの触覚はすでに京太郎に巻きついている。

 道を教えてくれたときとはすでに事情が違うのだ。京太郎をほしがっている自分をオロチは抑えていない。そしてすでに牙は京太郎にかかっている。
以下略



207: ◆hSU3iHKACOC4[saga]
2015/04/28(火) 04:40:59.86 ID:Z22ZBlJ80
 吹っ飛ばされた松常久を尻目にディーが

「ナイス! ハギちゃん!」

と叫んだ。すでにディーの興味は松常久にない。今思うのはどうやってオロチの腹の中から逃れるのかだけだ。松常久とその部下たちなどどうでもよかった。
以下略



208: ◆hSU3iHKACOC4[saga]
2015/04/28(火) 04:45:54.48 ID:Z22ZBlJ80
 松常久が京太郎に向けて突進を行ってくる中で、オロチが動き出した。しがみついていたのに、京太郎から手足を離したのだ。そして京太郎の邪魔にならないところに移動した。透明な涙を流す京太郎をオロチの触覚はじっと見つめていた。

 京太郎のことがいよいよ理解できなくなったのである。京太郎の目を通して涙した理由をオロチは見たのだ。霊的なラインを応用して、過去の光景も見た。しかしそれでもわからなかった。

 はじめは掃除をしてくれるやさしい少年という印象しかなかった。石碑を掃除してくれるものなどいなかったから、うれしかった。
以下略



209: ◆hSU3iHKACOC4[saga]
2015/04/28(火) 04:46:52.86 ID:Z22ZBlJ80
ここまでです

来週最終回です


210:名無しNIPPER[sage]
2015/04/28(火) 04:50:06.53 ID:wRPFWXCC0
おつですー

続きが気になりすぎて結局この時間まで起きててしまった・・・少しだけでも寝よう。


211:名無しNIPPER[sage]
2015/04/28(火) 06:03:46.22 ID:LJxxBOOBO

相変わらずおもしろい


212:名無しNIPPER[sage]
2015/04/28(火) 06:10:31.44 ID:AVEZ9AlPo

ついに最終回か…


213:名無しNIPPER[sage]
2015/04/28(火) 09:36:20.06 ID:7Ti7OeM+o
乙です!
オロチが恐可愛いすぎて困るw


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