過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12
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◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:06:10.38 ID:HEFpIzrTo
「あ……あ……」
もはや男の目に光はない。
自分のせいではなかったという安心感と、すでに死んだ彼女への不信感。
以下略
32
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:06:59.11 ID:HEFpIzrTo
「オラ愛しの彼女だよ!!!
幸せ噛みしめて濃厚なキスして見せろよ!!!
以下略
33
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:07:54.17 ID:HEFpIzrTo
「はーーーーーーはっはっは……はぁ……はぁ。
あー楽し。仕事の合間にゴミで遊ぶのだけはやめられないわぁ……。
以下略
34
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:08:46.81 ID:HEFpIzrTo
事の発端はアーニャは『プロダクション』へと向かう道中に、カースの襲撃に遭遇したことであった。
ただしそこには別のヒーローが駆け付けた後であり、事態は収束に向かっていた。
すでにアーニャの出る幕ではなかったので、このまま周囲に被害が出ないように警戒するだけにしようとしていた時のことだ。
以下略
35
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:09:56.33 ID:HEFpIzrTo
「さすがに、さっき少し、疲れました」
ここからならば『プロダクション』に向かう道はわかる。
だがアーニャは戦闘後の疲労感が残っていることと、見覚えのある場所にようやくたどり着いた安心感もあり、しばらくここで休憩することにした。
以下略
36
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:11:17.53 ID:HEFpIzrTo
隊長の話では部隊は解散になったと聞いたが、それでも戦闘員の個々の戦力は平均して高いのでどこの戦場でも重宝されるような人材であろう。
多分存外に世話焼きな隊長に聞けば知っているのだろうけど、今ではアーニャが彼に連絡する手段を持ち合わせていなかった。
「みんなもう少し、穏やかな暮らし、しているといいですね」
以下略
37
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:12:06.37 ID:HEFpIzrTo
なんてことをアーニャは考えていると、鼻孔に幽かな違和感を感じる。
気のせいかとアーニャは潮風を念入りに嗅いでみると、やはり気が付いてしまえば意識的にはっきりとしてくる。
やはり気のせいではない。その中に混じる明らかに異物の臭い。
以下略
38
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:13:07.41 ID:HEFpIzrTo
アーニャはその倉庫の扉に手をかける。
その重量感のある扉は、さながら地獄の門とさえ感じるがそれでも彼女この場からは引くことはできない。
もしかしたらこの中は食肉の倉庫であり、それが腐っただけなのかもしれない。
以下略
39
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:14:02.86 ID:HEFpIzrTo
「……うっ」
久しぶりであった事にも起因しているだろうが、死体を見慣れていると自覚していたアーニャでさえ思わず吐き気を催す。
昇ってくる胃酸をどうにか押しとどめて、倉庫内を見渡せばあちらこちらに血液の色材の元となった人間の肉片が目についた。
以下略
40
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:14:53.63 ID:HEFpIzrTo
その人影はこの血濡れの倉庫に驚くほど馴染んでいて、それでいて外とは血濡れの倉庫以上に異質な容貌であった。
背はアーニャより少し大きめの背。褐色がかった皮膚はインド圏の人種の女性であり、すらりとしたその姿とは対照的に両手が甲冑のような黒い装甲で覆われているのがわかる。
何よりも目を引くのはまるで血雨を浴びたかのように全身が赤黒い血液に覆われており、その手には小さな肉片の付いたままの背骨らしきものを持ち、ぐるぐると振り回している。
当然、体中にこびり付いた血液が、その女の物ではないことはほぼ確定的である。
以下略
41
:
◆EBFgUqOyPQ
[saga sage]
2015/04/22(水) 02:15:50.88 ID:HEFpIzrTo
「ああ、これ?ごめんね散らかってて。今映画の撮影中でね。
驚かせちゃったかしら?」
以下略
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