3:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 01:00:29.37 ID:oFYPZjWj0
 そして、肝心の大刀洗先輩とはいえば、長者原先輩の隣で眠っていた。 
 来客用のソファの上で堂々と眠っていた。 
 私は彼女を見ると1日22時間眠るというコアラのことが頭に浮かぶのだ。 
 そういえば、もがなちゃんは今でもコアラのことを「ぬいぐるみチック。生き物みたいな気がしない」と思っているのだろうか。 
  
4:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 01:04:04.84 ID:oFYPZjWj0
 「あれ〜〜? あたしはなんでこんなところにいるんだっけ〜〜?  
 あ〜、そうそう。融通がコールドスリープに入る前に 
 最後に方々にあいさつしとけってうるさかったんだよね〜〜」 
  
 確かに大刀洗先輩がわざわざ私にあいさつしに来るとは思えなかったが、 
5:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 01:05:30.37 ID:oFYPZjWj0
 「噂には聞いていましたが、コールドスリープに入るとは本当なのですか?  
 大刀洗先輩ほどの実力があれば、引く手数多でしょう。私の部下には要りませんが」 
  
 「あはははは〜〜、本当に黒神ちゃんと雲仙くんは似ているね〜〜。 
 この前、雲仙くんに会いにいったときも同じこと言われたよ〜〜。君たちは本当に働かない奴に厳しいね〜〜」 
6:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 01:07:46.85 ID:oFYPZjWj0
 「雲仙さまに先に会いにいったのは、 
 私めが彼と個人的に親しくさせていただいておりまして 
 アポイントメントを取りやすかったためで、他意はありません」 
  
 長者原先輩が珍しくやや慌てたように言った。 
7:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 01:13:20.11 ID:oFYPZjWj0
 うむ、善吉は気づいていなかったのか。 
 まあ、当事者の私ですら気づくのが遅れたから仕方のないことだ。 
 あの頃、私と思想的に対立していた椋枝閾先生は、 
 私に立候補をやめさせるべく動いていたのだ。 
 その椋枝先生の妨害をしてくれたのが大刀洗先輩と不知火だったというわけだ。 
8:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 01:14:57.75 ID:oFYPZjWj0
 この言葉を聞いて、大刀洗先輩と長者原先輩の関係が少し分かった気がした。 
 ルールの文面を、ルールの形を守る長者原先輩と、ルールの理念を守る大刀洗先輩。 
 どっちも「公平」ではあるけれど、現れ方が違うというべきかな。 
  
 長者原先輩が4月の選挙を仕切っていれば、 
9:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 01:16:57.03 ID:oFYPZjWj0
 「そうそう。夏休みの戦挙の時もお世話になりました。 
 大刀洗先輩が不知火の頼みを聞いてくれなければ、 
 私と球磨川の戦いは実現しなかったかもしれません。 
 そうなると球磨川と分かり合うこともできなかったでしょう」 
  
10:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 01:18:04.37 ID:oFYPZjWj0
 安心院さんは大刀洗先輩のことを 
 「普通(ノーマル)とは言えない、だが異常(アブノーマル)とも言えないので、特別(スペシャル)が妥当」 
 と言っていた。 
  
 一方、椋枝先生は、 
11:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 01:21:36.46 ID:oFYPZjWj0
 しばらく待っても大刀洗先輩が口を開かないので、私は話題を変えることにした。 
  
 「さらには、12月の善吉との生徒会長選挙の時の 
 大刀洗先輩の活躍は後世まで語り継がれるべきものでしょう。 
 選挙の時期を翌年の4月から12月に早めた判断、 
12:名無しNIPPER[saga]
2015/04/15(水) 01:22:21.06 ID:oFYPZjWj0
 「いや、いいよ〜〜。 
 よくも悪くも黒神ちゃんは言わなくても分かるとか、空気を読むとかいうタイプじゃないしね〜〜。 
 あたしの口から話すよ〜〜」 
  
 大刀洗先輩は睡眠時間のコントロールが難しいようなので、 
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