過去ログ - 八幡「人の評価なんて当てにならねえ」
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:10:33.95 ID:mO4k107Zo
「材木座、頼むぞ」
「任された」
犯人は相模で確定。力なく教室に入ってくると、俺の教科書やノートを徐ろに座席から出している。そしてその教科書とノートを彼女は持ち出しフラフラとした足取りで教室を出る。
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:11:20.09 ID:mO4k107Zo
「どうでも良いのよ、あんたが苦しむなら私はそれでいいんだから!」
「そうか、だが苦しむのはお前の方じゃないか」
俺の背後にいる材木座を指差すと、カメラを回した男の存在に気付いたのだろう。歪んだ笑みが憎しみの表情へ変わる。
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:12:18.74 ID:mO4k107Zo
「お前がどうなろうが俺には関係ない。さっきまでの映像はiCloud driveに今もバックアップ中だ。俺のスマホが壊れてもデータはクラウドストレージに保存されている。この意味がわからない訳はないだろ」
コイツは今も興奮状態だ。恐らく俺の声は届くまい。映像が一番の弱みになることは違いないが、今は暖簾に腕押しか。
「お前の負けだ。諦めるなら早い方が良いんじゃないか。今なら口外を控えてもいいが、どうなっても良いなら好きにしろ」
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:12:58.96 ID:mO4k107Zo
「想像以上に早かったな」
「……葉山君」
「これでチャラとはね。君もつくづく甘いな」
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:13:44.28 ID:mO4k107Zo
「どうしてこんなことを」
「それは……」
「相模さんがやった事は決して褒められた物じゃない。理由があったんだろ。聞くよ」
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:14:29.28 ID:mO4k107Zo
葉山はそこで言葉を一旦切る。
「これ以上、君が落ちていく姿を俺は見たくない」
らしくないやり方だが、今までと違う葉山の片鱗を垣間見た。変わろうとしているのは誰なんだろうな。
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82
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:15:04.36 ID:mO4k107Zo
「ごめんなさい」
相模は俺の前で頭を下げた。弱々しくも拙い声が俺に届いた。この短時間で冷静になったのか、葉山の言葉にはそれほど人を動かすものでもあるのか、葉山が敵に回ることを想像したのか、本人は何も口を割らないだろう。俺には後悔しているようには見えない。ただ葉山はその姿を見て、俺に返事を促す。
「比企谷」
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:15:43.29 ID:mO4k107Zo
俺は材木座にビデオカメラを止めるように伝え、その場を去った。残った相模がその後どうしたのかは知らない。葉山は相模に何を促したんだろうか。
俺の思い描いたストーリーからは逸脱した。ヒロインは最後イケメンに救われ、ハッピーエンド。そして誰も悲しむ者がいないなんて俺らしくない終わり方だ。
だが、こんな終わりがベストなのかもしれない。文化祭とは違うエンドロールには、未来へ繋がるものがあったように思える。
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:16:23.63 ID:mO4k107Zo
「あんなやり方もできるのね」
「出来てねえよ。殆ど持っていったの葉山だろうが」
「少しだけ見直したわ」
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:17:07.19 ID:mO4k107Zo
俺は相模が改心したとは思っていない。だが少なからず意味があったとは思う。二度とやりたいとは思わないが。それに次は動画をバラ撒かれると思えばそんなことはしないだろう。
些細なことで世界は変わる。大したことない出来事が変な事件に発展し、周りをあんなに巻き込む結果になるなんて誰が想像しただろうか。神くらいしかわかんねえよ。
一色にはあの後改めて謝罪した。気まずくなるかと思いきや、思ったより普通の反応で拍子抜けだ。
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◆JY8EwYSc26
[saga]
2015/05/01(金) 00:17:43.56 ID:mO4k107Zo
「……今日は振らないのかよ」
「いやー、若干トラウマができて先輩には強気に出れなくなってしまいまして」
「悪かったよ。もうしないだろ?俺もするつもり無いっての」
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