過去ログ - 安部菜々、魔法少女になる。〜PROJECT G4〜
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2:名無しNIPPER[sage]
2015/05/26(火) 22:11:08.82 ID:KybDCcze0
それってつまり、映画で何度も共演して作中にも前作キャラが割と出てくるって事か


3: ◆2YxvakPABs[saga]
2015/05/26(火) 22:12:07.05 ID:6BW4cku00
「単刀直入に申し上げます。菜々さん。私と契約して、魔法少女になっていただけないでしょうか」

「…………はい?」

 数多のアイドルが所属する346プロ。そのプロデューサーの事務室で、安部菜々は困ったように眉をハの字にした。
以下略



4: ◆2YxvakPABs[saga]
2015/05/26(火) 22:13:01.94 ID:6BW4cku00
 半分、この状況に諦めているような菜々の質問に、プロデューサーは淡々と答える。
 妖精という単語に、不思議そうに彼は首を傾げた。

「妖……精……? いえ、私はそのような非現実的な存在ではありません」

以下略



5: ◆2YxvakPABs[saga]
2015/05/26(火) 22:14:08.47 ID:6BW4cku00
 絶妙に可愛くなかったし、顔だけプロデューサーというのが気持ち悪さに拍車をかけている。なぜ中途半端で妥協するのだ。もっと小動物になりきることはできないのか。菜々は本気で苦悩した。

 同じ白い宇宙人なら、まだ全宇宙最強を自負する変身型宇宙人の方が、プロデューサーの顔にはあっている気がする。
 人型の分、まだそっちの方がマシだったと、菜々は思った。

以下略



6: ◆2YxvakPABs[saga sage]
2015/05/26(火) 22:14:52.38 ID:6BW4cku00
 一度目が合ってしまったからには、無視は出来ない。隙間が小さくて、誰が覗いているかは分からないが、どこか微笑んでいるような気もする。
 数秒間見つめ合った末、菜々がおいでおいでと手で招くと、扉が大きく開かれた。

 そこから現れた少女は、菜々以上に小柄で、薄いクリーム色の髪を赤いゴムでツインテールに結っている。結んだ髪は、腰あたりにくるくらいに長い。
 サラサラとした髪をなびかせながら、少女は菜々の元まで走ってきた。
以下略



7: ◆2YxvakPABs[saga]
2015/05/26(火) 22:15:54.37 ID:6BW4cku00

 曲げられないことも場合によりけり。菜々は脳内で勝手にそう考えて納得した。アイドルたる者、状況に柔軟に対応せねばならないのだ。

「それで、プロデューサーさんはどこぞの7つの珠を集めたら出てくる龍のように、どんな願いも叶えられるんですか?」

以下略



8: ◆2YxvakPABs[saga sage]
2015/05/26(火) 22:16:47.32 ID:6BW4cku00
(それにしても、まさか冗談の願いを叶えられることになるとは……)

 後悔する菜々。冗談が通じないと分かっていれば、もっと慎重に答えたのだ。
 だが、案外願い事というのは、聞かれたらスッと出てこないものである。

以下略



9: ◆2YxvakPABs[saga sage]
2015/05/26(火) 22:17:48.64 ID:6BW4cku00
 瑞々しく張りのある肌。顔全体も、引き締まっているような気がする。小ジワなど、あるはずもない。
 これなら、カメラに向かってドアップで映っても大丈夫そうだった。

「……ワカガエッタ? 菜々ちゃんって元々17歳だったよね?」

以下略



10: ◆2YxvakPABs[saga]
2015/05/26(火) 22:19:04.63 ID:6BW4cku00
「魂!? これナナの魂ですか!? ナナシイですか!?」

 自分で言っておいて、ナナシイってなんだよっと思った菜々だが、今は些細な事だった。

「菜々ちゃんどうしたの?」
以下略



11: ◆2YxvakPABs[saga]
2015/05/26(火) 22:19:46.44 ID:6BW4cku00
「そうです! そもそも、魂抜かれたのにこうして菜々が喋っているという時点で、その話は破綻している! 論破っ!!」

「いえ、このシンデレラジェムが菜々さんの体を遠隔操作しているだけなのです。もとい、シンデレラジェムと菜々さんは繋がっています」

「遠隔操作? 繋がってる?」
以下略



12: ◆2YxvakPABs[saga sage]
2015/05/26(火) 22:20:41.39 ID:6BW4cku00
「う、うぅ……あんまりです……あァァァァんまりですゥゥゥゥゥウウウッッ!!!!!」

 魂を抜かれたという事実を認めた菜々は急に泣き出してしまった。
 わんわんと泣く菜々。千佳は菜々の頭を優しく撫でていた。

以下略



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