678: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 20:28:09.35 ID:h2uoLNaDO
「それは……そうですが」
『ただ強い、というだけでは認可出来ない。強大な力というのは理由があるものだ。得るためには代償が必要な場合もある……』
679: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 20:32:24.12 ID:h2uoLNaDO
頭部という戦闘における最重要箇所を損傷した状態で、敵機を五体も破壊したのだ。
それも、整備不良の<無頼>で万全の<サザーランド>を倒している。
680: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 20:34:56.60 ID:h2uoLNaDO
「…………」
「私はね、カレン。こういう人生を送ってきたから、不運は信じても幸運は信じない事にしてるの」
681: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 20:47:12.66 ID:h2uoLNaDO
「こんな奴が敵に回るかもしれないってか。それは考えたくないな」
だからこそ、カレンは映像を<黒の騎士団>の幹部達に見せた。あの力が敵として現れるとなれば、それに危機感を抱く者も出てくると考えたからだ。
682: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 20:49:01.89 ID:h2uoLNaDO
そう言い残し、ゼロが部屋から出て行く。幹部達も玉城を筆頭に次々と退室して行き、残ったのはカレンと扇、井上の三人のみとなる。
「あー。まあ、気を落とすな。まだ時間はあるさ」
683: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 20:51:49.61 ID:h2uoLNaDO
カレンがライと接していた理由はなんでもない、ただの思いつきや他愛のない気まぐれだった。
病弱でおしとやかなご令嬢などという、本来の性格とは一八〇度違うキャラクターを演じる息苦しい学園生活の中で、同じく生き辛そうにしているあの少年に同情したからだ。そこに他意は無い。
684: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 20:56:49.80 ID:h2uoLNaDO
「謝らなくていいわよ。せっかく租界の中で仲良くなったんでしょ。戦いたくないって気持ちも分かるし」
「同年代の友達……だもんな」
685: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 21:00:25.35 ID:h2uoLNaDO
「あんまりこういう事は言いたくないんだけど……しといた方がいいと思うわよ」
「何をですか?」
686: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 21:01:40.11 ID:h2uoLNaDO
「え……。なにが?」
やはり様子が変だ。この時間に登校し、既に仕事を終えている。それだけなら単なる気まぐれで済むかもしれないが、昨日の変貌ぶりと合わせて考えると、おかしな部分も目立ってくる。
687: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/06(火) 21:02:53.89 ID:h2uoLNaDO
「少し考えてみたんだけど」
「ん……なんだ」
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