791: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/29(木) 23:28:51.24 ID:dA8mO3kDO
 「あなたは恋愛小説ばかり読んでいるわね」 
  
  
 「ミレイさんから渡されたからな。人間心理の勉強にもなる」 
  
792: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/29(木) 23:29:19.64 ID:dA8mO3kDO
 確かに最近はシャーリーと接する機会も増えてきたかもしれない。彼女と話しているとリラックス出来る。 
  
  
 明るく表情豊かなシャーリーと、陰鬱で無表情なライでは対照的だ。自分に無い物を山ほど持っている彼女から、無意識に何かを学ぼうとしているのだろうか。 
  
793: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/29(木) 23:30:10.82 ID:dA8mO3kDO
 「いつも思うんだけど、あなたって消極的すぎない? 学園に来た直後ならまだしも、今だったら問題の一つや二つ起こしても大丈夫よ」 
  
  
 「…………」 
  
794: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/30(金) 00:01:29.34 ID:2chqpXDDO
 今のライを取り巻く現状を知れば面白がるだろうが、きっと良い方向に持っていってくれるに違いなかった。残念でならなかった。 
  
  
 (いや、これは甘えだ) 
  
795: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/30(金) 00:02:44.27 ID:2chqpXDDO
 「そうか。君も楽しんでいるように見えたが」 
  
  
 楽しんでいなければ、感想を求めてきたりはしないだろう。そう思ったのだが、カレンにキッと睨まれたので口を閉ざした。 
  
796: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/30(金) 00:04:08.23 ID:2chqpXDDO
 第一、仮入学生でしかない自分が、我が物顔で指定の制服を着ているのもおかしな話だ。 
  
  
 「あなた見た目は悪くないんだし、少しはおしゃれに気を使ってみたら?」 
  
797: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/30(金) 00:04:54.32 ID:2chqpXDDO
 一日の授業が始まっても、ライの攻勢は大した効果を挙げなかった。 
  
  
 質問に質問を重ね、相手の弱みを突こうとしても、結局はいつもの如く逆に内情を聞き出されて叱られてしまう。 
  
798: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/30(金) 00:07:30.67 ID:2chqpXDDO
 「こんな挿絵がついているような本をナナリーに読もうとしていたの?」 
  
  
 「絵は重要じゃない。ナナリーからの要望を貪欲に盛り込んでいった結果、この本に行き着いた」 
  
799: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/30(金) 00:08:48.87 ID:2chqpXDDO
 スザクは幼い頃からルルーシュやナナリーと仲がいい。その彼の意見を取り入れたのだから、この選定には一定以上の力があるはずだ。 
  
  
 「本当にそう思ってるの?」 
  
800: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/10/30(金) 00:09:49.93 ID:2chqpXDDO
 「そう見えたか」 
  
  
 「見えた。本当に頭上がんないんだねー」 
  
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