過去ログ - 向日葵「ふたりを繋ぐ夜の電話」
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24:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:34:37.36 ID:rcfS4V6Mo
今日の電話をどうするかは、今朝から……もっと言えば昨日の夜の電話が切れてからずっと考えていたことでした。


しかし私には、気になることがひとつあります。

以下略



25:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:35:46.73 ID:rcfS4V6Mo
今私が電話をかけなければ……この不思議な夜のやりとりは、今日をもって終わってしまうのでしょうか。


たった三日間だけのおかしなやりとり。きっと、これからも変わらずに続いていく日常の中に埋もれて、思い出されることもなくなってしまうような、ちいさなちいさな出来事。

以下略



26:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:36:25.09 ID:rcfS4V6Mo
からからっと音を立てて開かれた窓に、声の主たちは気づいてくれました。


「あっ、向日葵!」

以下略



27:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:37:18.62 ID:rcfS4V6Mo
その嬉しそうな顔を見た私は……さっきまで毛布の中で丸まって抱え込んでいた櫻子への想いを、無性に打ち明けたくなりました。


今ならちゃんと、言える気がしたのです。そして今この時を逃せば、一生言えなくなるとも思えたのです。

以下略



28:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:37:57.75 ID:rcfS4V6Mo
「なに? 電話って」


「ん? べつにー」

以下略



29:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:38:43.66 ID:rcfS4V6Mo
誰に見られるわけでもないのに、緩む口元が恥ずかしくて毛布をあげて隠し、布団のやわらかな匂いを吸い込んで、私は目を閉じました。


まぶたの裏には、不思議そうにしている撫子さんに「べつにー?」と意味のある含み笑いを見せたさっきの櫻子の顔が、イメージとして張り付いていました。

以下略



30:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:39:27.77 ID:rcfS4V6Mo

――
――――
――――――

以下略



31:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:39:58.18 ID:rcfS4V6Mo
「向日葵どうせ暇でしょ? 『暇』わりだし」


「暇わりってなんですの……まあ、確かに予定はなにもないですけど」

以下略



32:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:40:46.45 ID:rcfS4V6Mo



「ねえ」

以下略



33:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:41:14.43 ID:rcfS4V6Mo
「今日は向日葵の番か」


「えっ?」

以下略



34:名無しNIPPER[sage saga]
2015/06/16(火) 00:41:49.85 ID:rcfS4V6Mo
「昨日はさ、本当は私……もう寝ようとしてたんだよ。ベッドの中からかけてたの」


「えっ? そうだったんですの?」

以下略



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