112: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 21:57:00.55 ID:Ut9bCkLSo
終わらせますぞ
>>111
勇者が無敵の胸糞系SSを読んでた時に思いついたよ
113:名無しNIPPER[sage]
2015/07/23(木) 21:57:27.94 ID:Ut9bCkLSo
魔王城には魔物はおらず、自分達が倒した魔物の死骸ですらそのままだった。
やはり、今の勇者に満足に魔王として活動出来る程の力はないと見える。
盗賊「………絶望、か」
114: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 21:58:03.52 ID:Ut9bCkLSo
勇者「………へえ、生きてたのか」
僧侶「…………あ、ぁ?」
115: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 21:58:33.31 ID:Ut9bCkLSo
勇者「あっはっは、死んだんだ! そりゃそうか、心臓を貫いたんだ」
「蘇生魔法ですら、彼女を治癒する事は出来やしないさ……くっく、あっはっは!」
盗賊「そんなに面白いか、勇者」
116: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 21:59:12.43 ID:Ut9bCkLSo
勇者「ふぅん。それで、何が言いたいのさ」
盗賊「お前は心底ド直球正義感野郎だからな。俺の事を最後まで仲間だと思えなかったんだろう」
「だから……智将なんかに、漬け込まれる。真面目すぎるヤツほど、”染まり”易いんだよ……」
117: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 21:59:38.34 ID:Ut9bCkLSo
盗賊「弱虫さんだな、魔王サマ。勇者に勝つ自信がそんなになかったのか? 自分の側近を捨ててまで、さ」
刹那、勇者の身体が動く。僧侶を放り投げ、盗賊へと駆ける―――速い。
118: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:00:07.50 ID:Ut9bCkLSo
勇者「……ヤツが生きていると申すか。くっく、全くしぶとい」
「貴様と同じく、仲間に逃がされた腰抜けよ。貴様の方が仲間の敵を討とうとする分、幾分かはマシだな”盗賊”よ」
盗賊「……あの人は、立派に今も戦ってるさ。慣れない聖職者になって、罪を償い続けている」
119: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:00:36.73 ID:Ut9bCkLSo
盗賊(……今か? いや、まだ早い―――だけど、このままじゃ)
勇者「くっく! この部屋を覆い尽くす程の雷撃だ! 如何に速く動ける貴様でも、これを躱す事はできまい」
「二度、我の攻撃を躱した事は褒めてやろう―――極大、雷撃ィ」
120: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:01:15.11 ID:Ut9bCkLSo
盗賊「ああああああああああああっ!!!」
勇者へと突きつけるは”紅いダガー”。
智将から奪った、盗賊の最大にして最後の一振り。
121: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:01:42.12 ID:Ut9bCkLSo
勇者「あ、あぁ……馬鹿、な……」
ダガーは深々と勇者の心臓へと刺さった。
122: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:02:14.57 ID:Ut9bCkLSo
勇者「……悪かった。僕の、心が……弱くてさ……」
「あの時言ったことは……ぜんぶ、本当で……君が、うらやましかった……」
盗賊「…………」
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