118: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:00:07.50 ID:Ut9bCkLSo
勇者「……ヤツが生きていると申すか。くっく、全くしぶとい」
「貴様と同じく、仲間に逃がされた腰抜けよ。貴様の方が仲間の敵を討とうとする分、幾分かはマシだな”盗賊”よ」
盗賊「……あの人は、立派に今も戦ってるさ。慣れない聖職者になって、罪を償い続けている」
119: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:00:36.73 ID:Ut9bCkLSo
盗賊(……今か? いや、まだ早い―――だけど、このままじゃ)
勇者「くっく! この部屋を覆い尽くす程の雷撃だ! 如何に速く動ける貴様でも、これを躱す事はできまい」
「二度、我の攻撃を躱した事は褒めてやろう―――極大、雷撃ィ」
120: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:01:15.11 ID:Ut9bCkLSo
盗賊「ああああああああああああっ!!!」
勇者へと突きつけるは”紅いダガー”。
智将から奪った、盗賊の最大にして最後の一振り。
121: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:01:42.12 ID:Ut9bCkLSo
勇者「あ、あぁ……馬鹿、な……」
ダガーは深々と勇者の心臓へと刺さった。
122: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:02:14.57 ID:Ut9bCkLSo
勇者「……悪かった。僕の、心が……弱くてさ……」
「あの時言ったことは……ぜんぶ、本当で……君が、うらやましかった……」
盗賊「…………」
123: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:02:47.48 ID:Ut9bCkLSo
魔王「が、がががが……くっく、くっくっく! 我は不滅、我は永遠!」
「貴様が我を、智将の武器で殺そうとする事も……我は知っておったわ!」
盗賊「そりゃ、勇者と同化したなら……記憶だって、持ってるわな……」
124: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:03:18.87 ID:Ut9bCkLSo
盗賊「…………馬鹿だなあ。こんな身体に入って」
魔王『な、なにを言っている……?』
125: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:04:03.24 ID:Ut9bCkLSo
魔王『待て、何をする―――やめろ、貴様!』
盗賊「悪いな、僧侶。直ぐに、そっち行くから……な?」
126: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:04:40.90 ID:Ut9bCkLSo
――――――どくん。
127: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:05:28.29 ID:Ut9bCkLSo
――――生きている。
盗賊「…………なんで、だ」
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