過去ログ - 男「やれやれ…世界を救ってやるか」
↓ 1- 覧 板 20
1:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:13:41.09 ID:wKjeYM8b0
僕にも小さい頃、近所の公園で熱く語っていた時期があった。
いや、その頃は語っているというよりは、将来の夢を披露しているような感じだったけど。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:14:39.72 ID:wKjeYM8b0
おとこ「ぼくはおおきくなったらセカイをすくうたびにでる!わるものをたおして、おひめさまとけっこんするんだ!」
小さい頃、世界は誰かが救わなくちゃいけないような状況ではなかったはず。
アニメか特撮の影響だろう。
3:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:15:43.73 ID:wKjeYM8b0
『一日目 朝』
「おお ゆうしゃ!しんでしまうとは なにごとだ!」
壊れた機械のようにその言葉が繰り返される。
4:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:16:30.02 ID:wKjeYM8b0
人はいつだって運命的な出会いを求めている。
だが、それは僕に言わせれば吊り橋効果とか言われる類いのものとたいして変わらないちんけなものだ。
曲がり角で美少女とぶつかったり、飛び出した猫を助けたら飼い主が可愛い子だったりとか、空から女の子が落ちてくるとか。
5:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:17:03.09 ID:wKjeYM8b0
考え事をしながら走っていたら本当に人とぶつかりそうになった。
くそっ男………か。
その男が結構な美男子だったので僕は不覚にもときめいた。
いや、一応誤解を解いておくが、僕はれっきとしたノーマルで、2次元の美少女が好きだ。
6:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:17:39.90 ID:wKjeYM8b0
始業のチャイムが鳴った1分後。
教室にやって来たのは担任ではなく、僕と同じ遅刻仲間だった。
ちなみに僕はいつもギリギリで遅刻にはなっていない。
こいつはいつもギリギリで遅刻している運の悪い奴だ。
7:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:18:14.33 ID:wKjeYM8b0
「ガムと飴、どっちが好き?」
始業式の日、初対面の奴がそんなことを聞いてきた。
僕は人見知りな方だ。
いや、人見知りでなくてもいきなりこんな風に話しかけられたらキョドるだろう。
8:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:18:49.91 ID:wKjeYM8b0
『一日目 昼』
季節は10月の半ば。
今年の夏は暑かった。
この言葉は毎年言っている。
9:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:19:31.16 ID:wKjeYM8b0
最近、恋愛ゲームだかギャルゲーだとか言われるジャンルのゲームにはまった。
感想。
普通に面白かった。
今までは買うときに店員の目を気にして買えなかったが、昨日ついに買うことが出来た。
会計をしたのはアルバイトの学生で、しかも女だったが、僕は成し遂げたのだ!
10:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:20:47.58 ID:wKjeYM8b0
かくいう僕の成績はマイマザーを倒すほどの実力だ。(精神的ダメージ)
一学期の通知表を見せると、マイマザーは気が動転したのか3食全てが納豆とご飯のみの日が4日も続いた。
僕はそれを何も言わずに食べていた。
11:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:21:27.42 ID:wKjeYM8b0
窓の外をぼんやりと見つめる。
見飽きた景色だ。
だけど今はそれ以外にすることがない。
こうして待っていれば何かが起こるなんて思ってない。
12:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:22:02.57 ID:wKjeYM8b0
『一日目 夕』
キャラメル「お前、今日も部活行かねーの?」
13:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:22:36.95 ID:wKjeYM8b0
僕はよく帰るのが早いと言われる。
だけど僕に言わせれば他の人が遅いだけだ。
終業のチャイムがなったらすぐ荷物を整理して速やかに教室を後にする。
べっ別に一緒に帰る友達がいない訳じゃないからね?!
14:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:23:26.69 ID:wKjeYM8b0
「ちょっと待ってよ」
校門をちょうど出たところだった。
僕を呼び止める声がした。
ちょっと待て?
15:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:24:06.69 ID:wKjeYM8b0
アラヤ「おーい、何してるの?置いてくよ?」
男「は、はいっ。すいません今行きます!」
アラヤ「おう。張り切って行こー!」
16:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:24:47.87 ID:wKjeYM8b0
僕がアラヤの3歩後ろを歩いてついていくとアラヤは路地裏ではなくこの辺りで一番大きなデパートに入った。
このデパートは洋服からおもちゃ屋にペットショップ、小さな遊園地まであり、いつも人がたくさん集まる。
当然、飲食店やフードコートもあるので平日は学生の溜まり場になっている。
17:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:25:30.68 ID:wKjeYM8b0
アラヤ「ごめんごめん。思ったよりも遅くなっちゃって」
男「いえいえ。そんなことないっすよ」
アラヤが帰ってきたのは時計の短い針が一周した頃だった。
18:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:27:02.22 ID:wKjeYM8b0
アラヤ「じゃ、今日はこの辺で」
僕はその後も町をあちこち連れ回され、最後は家の近くでようやく解放された。
男「あの、鍵を…」
19:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:28:40.38 ID:wKjeYM8b0
慌てて家に向かう。
家の扉の前。
頼むよ神様……祈りながら扉を引いた。
「ガチャ」
20:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:29:21.31 ID:wKjeYM8b0
『一日目 夜』
拝啓。
お元気ですか叔父さん。
僕はなにか変なことに巻き込まれた模様。
21:名無しNIPPER[saga ]
2016/02/08(月) 03:29:55.29 ID:wKjeYM8b0
この手紙は6日後、叔父さんの家に届いた。
114Res/73.91 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。