過去ログ - 屋上に昇って.
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76:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 00:54:32.88 ID:5Sr7dpy7o



「やっぱりさ、いぬのおまわりさん、良い曲だとおもうんだよね」

以下略



77:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 00:55:04.14 ID:5Sr7dpy7o

「うん、つまりさ。いぬのおまわりさんはさ、まいごのこねこと一緒に、困ってるんだよ」

「……うん?」

以下略



78:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 00:55:45.64 ID:5Sr7dpy7o


「たとえば、『死にたい』って言ったときに、『そんなこと言わないで』とか『何かあったの?』とか『そんなことを言えるうちは大丈夫』とか、
 そんな言葉をいくつも並べられるよりさ……『死にたいの? そっか、それは困ったね』って、ただそんなふうに聞いてもらえた方がさ、 
 ずっとずっと、気持ちが楽になると思うんだ。人によるのかもしれないけど、わたしはそう思うんだ」
以下略



79:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 00:56:12.54 ID:5Sr7dpy7o



「名前を呼ぶこと、だと思う」

以下略



80:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 00:56:40.55 ID:5Sr7dpy7o

 たとえばの話、なんだけど……。

「何十年か後の人たちが、今のこの時代を振り返ったときに、今生きているわたしたちのことを、表面だけなぞって分かった気になるとしたら、
 それはすごく……気持ち悪くない?」
以下略



81:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 00:57:12.07 ID:5Sr7dpy7o

 それが、遠いから、という理由で、顔を削いで、名前を奪ってしまうなら、死んだ人は、ただの数字になってしまうよね。

「現に死んでしまったから、という理由だけで、すべての死を平坦に扱って、弔い祈る対象にするなら、
 わたしたちがどんな生き方をしたところで、死んだあとはただの数字でしかなくなってしまうことになる」
以下略



82:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 00:58:03.84 ID:5Sr7dpy7o



 バイト中に常連の客に話しかけられたことがあった。
 早口すぎて何を言っているかわからなかったけど、どうやら趣味の釣りについて話をしていたらしい(どうしてそんな話をしていたんだろう)。
以下略



83:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 00:58:32.08 ID:5Sr7dpy7o



「例の地震のとき、ここらへんはどうだったの」

以下略



84:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 00:59:02.47 ID:5Sr7dpy7o

 マンホールから水が溢れてて、古い道路が陥没してて、近所の家のガレージが斜めに傾いて、隣の家のお墓が折れてて……。
 段々、余震の震度が感覚だけで分かるようになって、ちょっと強い余震が来ると、こんどこそ家が崩れるんじゃないかって思った。

「家の近くのガソリンスタンドに発電機があってね、そこにみんな携帯を充電しに行ってたんだよ。
以下略



85:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 00:59:33.86 ID:5Sr7dpy7o



 バンドを組むという話になって、とりあえずバンドメンバーの顔合わせということで、
 終業式を目前に控えた平日の放課後、俺とゴローと高森と嘉山は親睦を深めるために近場のファミレスに集まっていた。
以下略



86:名無しNIPPER[saga]
2016/04/16(土) 01:00:07.30 ID:5Sr7dpy7o

「だいたい、犯人だって名乗り出たのは俺だ。いまさら真犯人ですって奴が出てきたら、なんで俺が名乗り出たって話になる」

「……まあ、うん」

以下略



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