71: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:29:46.78 ID:3ZBpQ00o0
プロデューサーが頭を悩ませている様子を見て、都が、
「君達がみりあちゃんを連れ去った事で、ご両親は深く嘆いてね…。
妹であるゆりあちゃんが同じ目に合わないように、体にマイクロチップを埋め込んだんだ。
1cm四方も無いのにGPSで探知できるすぐれ物でね、私も参考にさせて貰ったよ」
72: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:30:46.17 ID:3ZBpQ00o0
都の言葉を聞いて、ワナワナと震え、視線を地面に落として俯いていたプロデューサーが、
「それでもっ……、亡霊なんてバカな話に釣られて、ノコノコとこんな所に来なければっ……」
と、呪う様に呟いた。
73: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:31:16.37 ID:3ZBpQ00o0
「次にニュージェネの三人と城ヶ崎姉妹だが……、一見不可能に見えるが、
会場でみりあちゃんを殺害してと仮定するなら話は違ってくる」
「遺体を現場でバラバラに切断すれば、ニュージェネは三人で分けて、
城ヶ崎姉妹は何回にも分けて運び出せば理論的には可能だ」
74: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:31:47.31 ID:3ZBpQ00o0
「そして最後に残ったのは君達だ。プロデューサーは智絵里君を抱え、智絵里君は背負われていた。
他に荷物を持った形跡もない。長時間外出していとは言え、これまた君たちにも不可能だろう」
そして、5つ目の指を折り――途中で止めた。
75: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:32:18.95 ID:3ZBpQ00o0
「みりあちゃんの遺体を運び出した君達は、プロデューサーの車まで運び込む」
「病院に向かう車中で、みりあちゃんの遺体から衣装を剥ぎ取った智絵里君は、自分が再びその衣装を着る」
「病院に到着したら、ワザと本当に足を挫き、そのまま病院で治療する」
76: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/16(木) 21:47:42.35 ID:AWG3L3fa0
「事故??」
都が眉間に皺を寄せて智恵理に聞き返した。
77: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/16(木) 21:48:21.59 ID:AWG3L3fa0
無言で聞いている都とゆりあ。
智恵理はそんな二人の、特にゆりあの辛そうに聞いている様子にハッと気づいたようだ。
78: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/16(木) 21:48:47.79 ID:AWG3L3fa0
ゆりあは驚愕したと言っていい。
二人が出会ってから、それ程時間が経ったとは言えないが、探偵・安斎都は常に飄々として、クールに物事を運んできた。
79: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/16(木) 21:49:15.88 ID:AWG3L3fa0
都は智恵理の方に振り向くと、
「まず、智恵理君、幸子君が舞台を飛ぶと言う話をプロデューサーがみりあちゃんにした時、他に人は居たかい??」
と、尋ねた。
80: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/16(木) 21:49:51.09 ID:AWG3L3fa0
そのプロデューサーを悲しい瞳で眺めながら、都は、
「それに、先程、動機は、と問われたが…、それも大方、私の推測は付いている……」
プロデューサーの肩がピクリと動いた。
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