45:名無しNIPPER[saga]
2016/07/05(火) 23:53:35.11 ID:b+Qvcd5ho
わたしは鞄のなかに入れてきた水筒で水分補給をした。
「そういうところは、妙に準備がいいな?」
46:名無しNIPPER[saga]
2016/07/05(火) 23:56:32.20 ID:b+Qvcd5ho
しばらくふたりで黙り込んだまま、雨の音だけを聞いていた。
今日はなぜか沈黙が落ち着かなくて、うろうろと歩きまわっていると、不意に建物の外から物音が聞こえた。
47:名無しNIPPER[saga]
2016/07/05(火) 23:57:09.80 ID:b+Qvcd5ho
どくん、と心臓が嫌な鳴り方をした。
人影が見えた。
「……ケイくん、あれ」
48:名無しNIPPER[saga]
2016/07/05(火) 23:58:46.79 ID:b+Qvcd5ho
「……少し、過敏になってるんじゃないか」
ケイくんは、溜め息をついてから、拳をつくってわたしの肩を軽くトントンと二度叩いた。
49:名無しNIPPER[saga]
2016/07/06(水) 00:02:35.30 ID:Yp+yHFtyo
つづく
7-2 最初にわたしが →わたしが
>>31
50:名無しNIPPER[sage]
2016/07/06(水) 07:51:16.51 ID:3n8NyES70
おつです
姪スレも好きだったので楽しみです
51:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 00:58:55.04 ID:btuqrQDio
◇
雨が少しだけ弱まったのを確認してから、わたしたちは園内を歩き回ってみることにした。
目的地はミラーハウス。
52:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 00:59:55.98 ID:btuqrQDio
入り口からは細い通路のようになっていて、脇にはチケット売り場のようなカウンターがあった。
わたしたちは当然のようにそこを素通りする。
「ケイくん、ねえ」
53:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 01:00:53.67 ID:btuqrQDio
ケイくんは一度立ち止まって、わたしの方を見てから――どのわたしがわたしなのか分からなくなったみたいだった。
「ここ」
54:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 01:01:39.90 ID:btuqrQDio
「……どういうことかな」
わたしの疑問はそのままに、今度はケイくんが口を開いた。
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