過去ログ - 開かない扉の前で
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59:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 01:07:34.56 ID:btuqrQDio

 わたしは、声の方に向かってきたことを、徐々に後悔しつつあった。

 その声は、どこか変だった。

以下略



60:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 01:11:38.97 ID:btuqrQDio

 それなのにわたしは、迷路から出たのではなく、いま迷路に入ったかのような錯覚を覚えた。

 鏡の通路の向こうは、そっけない壁。そちらもまた、青白い照明で薄暗く照らされている。

以下略



61: ◆1t9LRTPWKRYF[saga]
2016/07/07(木) 01:12:44.66 ID:btuqrQDio
つづく

44-12 残っていた → 残っていなかった


62:名無しNIPPER[sage]
2016/07/07(木) 08:17:21.33 ID:Yq89nYQU0
おつです


63:名無しNIPPER[sage]
2016/07/07(木) 20:17:39.77 ID:1TIF/aBI0
おつ


64:名無しNIPPER[saga]
2016/07/10(日) 01:14:15.57 ID:ZjlcYbSYo

 その場に残されたわたしたちふたりは、互いに顔を見合わせた。
 
 後ろには鏡の迷路、正面には開いたままの扉と大きな鏡。
 さっきまでそこにいた女の子の姿はもうない。
以下略



65:名無しNIPPER[saga]
2016/07/10(日) 01:14:45.64 ID:ZjlcYbSYo

「……おまえも見たんだよな?」

 ケイくんは鏡に歩み寄りながら、そう訊ねてきた。
 うん、とわたしは頷きながら、辺りの様子を見てみる。
以下略



66:名無しNIPPER[saga]
2016/07/10(日) 01:15:29.17 ID:ZjlcYbSYo

「……あのね、ケイくん。たしかに、現実的に考えたら、ありえないことかもしれないけど、
 ひょっとして、わたしたち、なにか変な状況に巻き込まれてるんじゃない?」

「……変な状況?」
以下略



67:名無しNIPPER[saga]
2016/07/10(日) 01:16:21.45 ID:ZjlcYbSYo


「前、見て」

「前……?」
以下略



68:名無しNIPPER[saga]
2016/07/10(日) 01:17:24.87 ID:ZjlcYbSYo

 それにしても……さっきからなんだか、現実感がない。
 夢の中みたいだ。視界にうつるものをなんだか遠くに感じる。

 ケイくんは背後の鏡に近付き、手のひらで触れた。
以下略



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