過去ログ - 飛鳥「理解(わか)ったよ……真実は都のものだ」【モバマスSS】
1- 20
11:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:26:13.63 ID:gQuthCsR0
体感にしてたっぷり何十秒も経った気がしたとき、
「こ、これは壁ドンです!」
「違うの!」「違うんですッ!」
都の無慈悲な叫びと、それを否定するちひろと武内Pの叫びが重なった。

以下略



12:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:28:25.58 ID:gQuthCsR0
「……すみません」
この時までちひろと顔が近いままだった武内Pは、
謝りながらゆっくりと離れた。
「社会人としてお恥ずかしい場面をお見せしました……。
 職場で、というのもさることながら、
以下略



13:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:30:53.90 ID:gQuthCsR0
「お二人に聞きますが」場の混乱を収めようと、都もまた一回り大きな声で言った。
「この部屋に来てから、あちらのラックのダンボールを動かしたりしましたか?」
都は入り口に一番近いラックを指さした。

周子にからかわれて、青白くなっていたちひろと武内Pの顔はいくらか朱が戻っていた。
以下略



14:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:33:30.46 ID:gQuthCsR0
しっかり見て。
と言われ、僕もまじまじと一番手前のラックに入っているダンボール達を見た。
「んー……ここのラックは他のラックと比べて、あまり整理されていないように見える。
 宣材が入っている箱の隣は寝具が入っている箱で、その隣は『事務所雑具』と書かれている、
 雑具とは、ホワイトボード用のペンとかメジャーとかガムテープ、業者さんからもらったカレンダーとかのようだね。
以下略



15:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:35:08.29 ID:gQuthCsR0
ここで、意外にもちひろから声が挙がった。
「なるほど、つまりこのダンボールを棚に入れたとき、
 その作業者はそれに気付かないぐらい急いでいた。
 もしくは気にしていなかった……。
 もし武内く……プロデューサーさんなら――」
以下略



16:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:37:49.72 ID:gQuthCsR0
この質問にはちひろが答えた。
「最近……二カ月以上は誰も使ってないと思います。
 それこそ、先程“開かずの間”という言葉が出てきましたが、
 その時に鍵を失くしてしまったということもありましたので、
 こういう部屋の鍵を総務部から借りるときには
以下略



17:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:40:23.92 ID:gQuthCsR0
しかし、都は異を唱えた。
「勿論私も、鍵を使わずにこの部屋に入る方法を考えました。
 天井を見て下さい、換気扇が取り付けてあるだけです。
 そして、忍者屋敷のような反転する壁のような細工が施されているとは到底思えません。
 床面も同様です。
以下略



18:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:42:39.82 ID:gQuthCsR0
僕達は当初の目的を武内Pとちひろに話した。
“開かずの間”の究明に乗り出したこと、マスターキーで“開かずの間”に入るには、
二人のどちらかにマスターキーを借りてきて貰う必要があるということだ。

アイドル部門倉庫の不審な点が見逃せなかったのか、
以下略



19:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:45:06.90 ID:gQuthCsR0
先程より鮮明に目に映るようになった部屋の様子は、こうだ。

八畳間程の部屋で、窓は一切なく、
荷物と呼べるようなものも全くなかった。
何もない部屋だ。
以下略



20:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:46:43.90 ID:gQuthCsR0
「そうでしょうそうでしょう」都は満足そうに頷きながら、
入り口で屈みこんでポケットから虫眼鏡を取り出した。
そして、入り口から数歩程のところまでをじっくりと観察し始めた。

「都さん、確かホームズがそうするときは
以下略



21:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:48:38.84 ID:gQuthCsR0
「ちひろさんの疑問は最もです」都が続けた。
「もし誰かが気を利かせて掃除をしたのだとういうのなら、
 あそこの蜘蛛も掃除されていて然るべきです」

「まぁ、掃除する人も気持ち悪くてスルーしたんじゃない?」と周子が言った。
以下略



60Res/73.33 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice