過去ログ - モバP「速水奏の輝かせ方」
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51: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 01:48:59.62 ID:S0sgZAC1O
 帰りの車中、もやもやとした感情が腹のなかに渦巻いていた。

 宮本さんの言葉と俺の返答。おかしいことはない。なんてことのない会話だ。

 でも。心配する友達と導く大人。こうすると違和感。
以下略



52: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 01:50:58.95 ID:S0sgZAC1O
 ミラー越しに速水さんと目が合う。どうやらこちらの表情を窺っていたらしい。

 俺は歯を見せてにっとはにかんだ。

「よくさ、お前になにがわかるんだって台詞あるじゃん」
以下略



53: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 01:52:15.78 ID:S0sgZAC1O
「うん。後輩のプロデュースにしたって、彼女の言うとおり、宮本さんの魅力を減衰させた一面はどうしたってあると思う。でも、それは魅力をわかりやすくした面だってある」

「ええ、正直驚いたわ。フレちゃんは明るくていい娘だけど、あそこまで上手く盛り上げるとは思ってなかった。しっかり加減していてたし、きっとそういう線引きをプロデューサーは教えてあげたのでしょうね」

「まあ、後輩がどこまで意図していたのかはわからないけどね。なにが活きてくるのか。このあたりを読めたら苦労はしないな。やっぱり、柔軟にいかないと。そう考えさせられたよ」
以下略



54:名無しNIPPER
2016/08/03(水) 02:41:25.47 ID:oVIdyqijO
いいね


55:名無しNIPPER[sage]
2016/08/03(水) 08:40:07.28 ID:rf+tuqk60
これから他のアイドル出てくるのかな?LiPPSの残りのメンバーとか
期待してます


56: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 17:09:08.10 ID:/HKIoMMy0
 終業時刻を迎える。

 作成していたテキストファイルを保存してから、シャットダウン。思考がまとまらず、作業は捗らなかった。

 帰ろう。こういうときはなにをしても無駄だ。一度手を離して、落ち着かないといつまでも抜け出せやしない。
以下略



57: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 17:10:40.28 ID:/HKIoMMy0
「……よくわかった。お前、私に喧嘩売ってるんだな」

 ひとりぐらい殺してきたと言われても信じられる、剣呑な迫力だった。

 俺は両手を挙げて無抵抗をアピール。いかんせんゴリラに通じるかは不明だが。
以下略



58: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 17:12:33.51 ID:/HKIoMMy0
「あー! 裏切り者ー! 薄情者ー!」

 ロビーへ降りると開口一番、俺は千川さんに非難された。裏切り者とは随分と人聞きが悪い。

「全然顔も見せないで……私はもう用済みですか。遊んでぽいですか」
以下略



59: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 17:14:00.99 ID:/HKIoMMy0
 千川さんに連れられて、近場の中華屋に入る。

 ここはメニューが豊富かつ安価で量が多い。サラリーマンの味方だ。

 とりあえずビールといくつかの料理を注文。すぐに運ばれてきたグラスをそれぞれ持ち、かちゃんと打ち鳴らした。
以下略



60: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 17:20:33.94 ID:/HKIoMMy0
「そもそも論ですけど、俺は才能も素質もないと思ってます。向いてるかどうかはわかりません。……でも、仕事なんです。才能がなかろうが向いていなかろうが、関係ありません。給料を貰う以上、俺なりに働くだけです。最終判断は結果に対して会社が下すものでしょうし」

 どうでもいいことだ。眼前には山積した問題が横たわっていて、俺はそれに取り組むしかないのだから。

 ころころと千川さんは笑う。普段からこうしていれば可愛いらしいのに。
以下略



61: ◆U7CecbhO/.[saga]
2016/08/03(水) 17:23:03.72 ID:/HKIoMMy0
 もちろん、お金を稼いでいるという意識がないのは問題だ。バランスが重要なのだろう。

「つまりアイドルたちの感情も重要になるわけです。共感や感化されて応援したくなるのは誰しもが覚える感覚ですよね。しかし、彼女たちも人間です。ときには辛くもなるし苦しくもなる。そんなときにはプロデューサーのケアが必要になってくる」

「まあ、そうでしょうね。私だって凛たちを慰めたのは一度や二度じゃありませんし」
以下略



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