過去ログ - 京太郎「鼓動する星 ヤタガラスのための狂詩曲」
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 02:56:24.61 ID:B82FWzEK0
アンヘルとソックは真剣そのものだった。和やかに話を進める気はないように見えた。
ただ、天江衣はほっとしていた。アンヘルとソックの機嫌が直ったと察していた。そして再びにやりと笑った。
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 03:00:17.94 ID:B82FWzEK0
そうしていると須賀京太郎にハチ子が耳打ちをした。小さな声でほかの者たちには聞こえなかった。すると須賀京太郎がこう言った。
「すみません先輩。ちょっと呼ばれているみたいなんで、行ってきます。ゆっくりしていってください。後でお菓子持ってきますね」
このように言い残して須賀京太郎はハチ子を伴って出ていった。須賀京太郎が出ていった後、天江衣たちが大きく息を吐き出した。
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 03:03:49.92 ID:B82FWzEK0
染谷まこの案内に参加する前は家庭菜園をいじっていた二人である。この時アンヘルとソックのほかにもう一人作業をしている女性がいたのだ。
玄関から聞こえてきた鍵の音はそのもう一人の音で、きっと待ちきれなくなって戻ってきたのだと考えた。
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 03:05:38.85 ID:B82FWzEK0
すると天江衣にアンヘルが続いた。
「衣ちゃんは私の話を聞いておく方が良いといってますけど、大した意味はありませんから気にしないでくださいね。
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 03:10:39.50 ID:B82FWzEK0
東京に向かって走る豪華絢爛なバスの中で染谷まこが頭を抱えて困っていた、この時の染谷まこについて書いていく。
それは長野県から東京に向かうバスが動き出してすぐだった。豪華な座席に座っている染谷まこがうなだれて頭を抱えていた。
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20
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 03:15:30.72 ID:B82FWzEK0
普通の学生が到達できる完成度ではない。時々、須賀京太郎に
「またでかくなったのう。 わしを片手で持ち上げれるんじゃねぇか?」
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 03:19:16.48 ID:B82FWzEK0
一人は金髪を肩まで伸ばした優しげな顔つきの女性。身長が百七十センチになるかならないか。上下ともにジャージを着て、足元はスニーカーだった。
年齢は二十歳になるかならないかというところ。化粧はしていなかった。しかし美人だった。うっすらと日焼けしている。
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 03:23:38.20 ID:B82FWzEK0
「京太郎もついて行け。龍門渕の姫、九頭竜の姫である天江衣は染谷まこに話がある。
危害を加えるつもりはない」
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 03:28:00.75 ID:B82FWzEK0
「どうでしょうね、衣ちゃんは思いもよらないところでやらかしていることがあるから……麻雀関係で煽ったりしたとか?」
天江衣の前の席に座っているソックが割り込んだ。真面目な声を出していた。
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 03:31:07.50 ID:B82FWzEK0
「話がそれたな。それはいいとして、私たちは異能力者の集まりだ。ヤタガラスと呼ばれている。構成員は退魔士と呼ばれる。
悪魔を見ることができ、操ることができ、殺せる。日本全体に広がり、支配している。奪ったのではない。昔からそうだった。
京太郎も退魔士の一人だ。しかし普通の退魔士ではない。龍門渕が抱える退魔士の中で『一番』だ。数か月の修業であっという間に駆け上がってみせた。
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◆hSU3iHKACOC4
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2016/08/14(日) 03:33:39.75 ID:B82FWzEK0
「ソックの言うとおりです。我が主はそんなことを許しません。私たちはただ染谷さんを守るためにここに来たのです。
衣ちゃんが言う龍門渕への協力はついでです」
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