過去ログ - 女「今の君を教えてよ」
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7: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/28(日) 02:33:46.81 ID:BRDevDFC0

人には、自ら命を絶とうと思う瞬間がある。それは、自分では未来を切り開けなくなった時である。現状という闇に支配され、未来という恐怖に握り潰され、異界に逃げ場を求めるのだ。
新学期の一週間の登校を終え、誰もが待ちに待った休日を迎えた。桜の花はほとんど役割を終え、日差しは勢いを増し始めていた。

男「母さん、昼飯はー?」
以下略



8: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/28(日) 02:40:30.68 ID:BRDevDFC0
男(あれ、コンビニの前に見覚えのある奴が…)

女「やあ。休日にあうなんて運命だね。なんて」

男「お前の運命の基準どうなってんだよ。そんで、家から10分のコンビニにお前がなんでいるんだよ」
以下略



9: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/28(日) 02:52:24.98 ID:BRDevDFC0
昼下がりの閑散とした公園のベンチに二人は腰掛けた。もうすぐ初夏が来るというのに、この公園には木枯らしでも吹くのではないかという雰囲気が漂っている。

男「相変わらずの雰囲気だなこの公園は」

女「幽霊公園。あながち間違ってなさそうだね」
以下略



10: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/28(日) 03:01:13.89 ID:BRDevDFC0
男「そんな感じしないのにな」

女「なにやってもダメで、自分に自信がなくて。そんな自分に嫌気がさして暗くなって。暗い自分にも嫌気がさして、負のスパイラル。いつしか私なんて生きてる意味ないんだって思い始めて、死ぬこと考え始めた。小学三年生くらいの時」

幼少期の暗い思い出を語り始めた女に、男の視線は釘付けになっていた。死を考えた人間は、どのようにして元の世界に這いずり上がるのか、気になったのだ。境遇は違えども、死を覚悟したことはあるし、常々生きてる意味について考えるからだ。
以下略



11: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/28(日) 03:09:47.20 ID:BRDevDFC0
女「今は思ってないからね。いまの私は人間が好きだもん。人間ていうのは綺麗だよ。人間同士の絆は美しいよ、男君」

男「きれいごとだ。人間は裏切る。人間は信用しないし、人の言葉に耳を貸さない。俺は心底人間が嫌いだ。人間のせいで死のうとまで考えたお前がなぜそんなことを言えるのかが気になってしょうがない」

女「気付かされたからだよ。人と関わることの素晴らしさに」
以下略



12: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/28(日) 03:17:07.25 ID:BRDevDFC0
男は持っていたおにぎりをお茶で流し込むと、立ち上がった。

女「あの日、私は君にもう一度心を閉ざした理由を聞こうとした。放課後ね」

男は諦めたようにまたベンチに腰を下ろした。
以下略



13: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/28(日) 03:27:29.18 ID:BRDevDFC0
女「一回目に聞いた時は元々そういう人間って言ってた。でもいまは関わらないようになったっていった。進歩だね」

男「うるせぇないちいち」

女「ちなみに、嫌われてるのを知ってるだけじゃなくて、なんでそうなってしまったのかも、知ってるよ」
以下略



14: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/28(日) 03:29:06.18 ID:BRDevDFC0
一回休憩です。またきます


15:名無しNIPPER[sage]
2016/08/28(日) 09:19:56.49 ID:vLfCE+ct0
休憩が長いな


16: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/28(日) 15:32:09.70 ID:BRDevDFC0
男は逃げるかのようにその場から去った。
男の家の付近に着くと、女子高生であろう少女が誰かを探しているかのようにうろうろしていた。

男(なんか、見覚えある顔)

以下略



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