1:名無しNIPPER
2016/09/05(月) 23:05:01.34 ID:xnnNaHcHO
君の名は。のssです。
批評、指摘など、何卒お願いします。
SSWiki : ss.vip2ch.com
2:saga
2016/09/05(月) 23:07:14.43 ID:xnnNaHcHO
もう一度出会う
桜の舞う季節は過ぎ、初夏の香りが街中に広がっている。
窓越しに射し込む日の光が眩しく目を射る。
3:saga
2016/09/05(月) 23:08:05.07 ID:xnnNaHcHO
「いやね、うちらってさ付き合い全然長くないやろ?」
あぁなるほどね、と瀧は頷いた。俺と三葉が出会ったのはほんの2,3ヶ月前である。
春には赤の他人であった筈の2人が今は恋人として鼻に触れる程近くにいる。
人の繋がりとは不思議なものだ。
4:saga
2016/09/05(月) 23:09:39.49 ID:xnnNaHcHO
***
車窓から見える景色は次々と後方へ流れていく。
建物も人も地面も全部が投げ捨てられて、気づけば時間が凍りついた山間の景色だけが残されたままであった。
5:saga
2016/09/05(月) 23:10:56.07 ID:xnnNaHcHO
予定していた旅館に着くと食事をすませ、風呂に入り、浴衣に着替えた。
「あーっ!ほんとに旅行やあ!」
三葉は唐突に口を開く。
6:saga
2016/09/05(月) 23:12:09.82 ID:xnnNaHcHO
***
暗い部屋に射し込む光が眩しい。見ると太陽はすっかり昇りきってしまっている。
まいったなあ、寝過ぎてしまった。チェックアウトの時間には間に合うだろうか。
7:saga
2016/09/05(月) 23:13:20.81 ID:xnnNaHcHO
心に火が点いていた。 今すぐ駆け出したい。それはあの日から今日までくすぶり続けた小さな種火であった。
長らく整備されていない道は脆く頼りない。脇から生える木々に邪魔されて満足に進む事も出来ない。
だというのに瀧は走る事をやめられないのだ。
この先に何かある、という妄執にも似た確信だけを頼りに走る。
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