過去ログ - 【ペルソナ5】死がふたりを分かつまで【佐倉双葉SS】
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31:秋の日[saga]
2016/11/12(土) 05:29:29.93 ID:H7UNpSmB0


あれはいつだっただろうか。

墓と見立てた自分の殻を破り、怯えながらも世界へ飛び出した少女。
以下略



32:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 05:33:27.47 ID:H7UNpSmB0

仲間内のチャットで、野菜の手入れを終えた春がまだ学校にいることがわかった。
タイミング良く生徒会の仕事を終えたところに折角だからと春からお茶の誘いが入った。
ルブランに寄ろうかとも思ったが、日が暮れるのが早い時期、少女二人でわざわざ遠出するのは同年代の少女達に比べれば逞しいとはいえ不用心だ。
のんびり二人でお茶をするのも悪くないということで、ティーパックの紅茶と春が持参したクッキーをお茶請けにした、慎ましやかなお茶会が開かれることとなった。
以下略



33:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 05:38:50.17 ID:H7UNpSmB0

普段はぼんやりとして無口な少年。

この前のテストで1位だったことに失礼ながら驚いたこと。

以下略



34:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 05:44:28.91 ID:H7UNpSmB0

気付けば黙り込んでしまった真を春は微笑ましげに見つめていた。
そして投下されたのはとんでもない爆弾。
投下した当人は小さな口で上品にクッキーを齧ると「やっぱりコレ美味しい」と呑気に口元を綻ばしている。

以下略



35:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 05:53:26.02 ID:H7UNpSmB0


ドヤ顔(言葉を知ったのは後のことだが)と呼ぶには邪気の無い笑顔の春。
その対面にて耳まで赤くして突っ伏す真。
一本取られたとはこういうことだろう。
以下略



36:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 06:00:49.05 ID:H7UNpSmB0


「嫌じゃないのかって。私みたいなつまらない女に本当はうんざりしながら付き合ってるんじゃないのかって」

耐えかねて直接言葉にして聞いてしまった。
以下略



37:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 06:07:38.80 ID:H7UNpSmB0


嬉しい言葉だった。
報われる言葉だった。
姉と自分を比較し、ずっと自分を卑下してきた。
以下略



38:彼の特別[saga]
2016/11/12(土) 06:16:45.04 ID:H7UNpSmB0

気分屋で自由奔放、小さな悪戯っ子のように少し意地悪く、無邪気な少女。
傍若無人に振る舞うくせに、人に対しては未だに臆病で無垢な少女。
聡明でどこか儚く、華奢な少女。
妹のように彼に懐く少女。
以下略



39:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 06:18:32.22 ID:H7UNpSmB0


昨夜の雪で四軒茶屋の商店街は白いテーブルクロスを敷いたように白く染まっている。
昔の香りのする町並みに淡い雪化粧は絵になる。祐介であれば指で額縁を作って町並みを覗いているだろう。
腕時計を確認する。時間はまだ八時である。少し早かったかもしれない。
以下略



40:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 06:20:29.95 ID:H7UNpSmB0


「おはよう双葉。早いのね」

「朝型改造計画中だ」
以下略



41:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 06:23:41.68 ID:H7UNpSmB0

頬を染めて暁の傍にぴっとりとくっ付いている双葉の顔は妹とか娘のものではなく、幼くとも「女」としての顔であったし、彼女を甘やかしている時に見せる暁の眼差しは真達には決して見せない程の強い熱を秘めている。
ずっと暁を見つめていた真にはそれがわかる。微かな胸の痛みを無視して、真は微笑む。

「さ、早くお店に入りましょう。風邪引いちゃうわ」
以下略



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