過去ログ - 女「人様のお墓に立ちションですか」
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213:名無しNIPPER[saga]
2017/01/03(火) 17:00:27.69 ID:6/ci53PP0
女「先生」

女「先生は、私の憧れでした。先生のありとあらゆるところ、長所も短所も、全てが輝いて見えました」

女「顔立ちが整っているところ。いつも明るくて笑顔なところ。難解な事柄でも、ユーモアを交えながら生徒が笑ってる間に理解させる能力」
以下略



214:名無しNIPPER[saga]
2017/01/03(火) 17:24:21.07 ID:6/ci53PP0
女「どんなにしつこく、長い間お願いしても、先生は受け入れてくれませんでした」

女「生徒と同居なんてばれたら問題になるとか。自分の考え方を変えれば新しい家族と向き合えるようになるとか。どうしても今の家庭が嫌ならしかるべき施設に行くしかないとか」

女「失望しきっていた大人が言い出すようなことを言うようになってきたと感じました。少し不機嫌そうに話す表情も段々増えてきたと感じました」
以下略



215:名無しNIPPER[saga]
2017/01/03(火) 17:52:43.62 ID:6/ci53PP0
女「ある日、全ての元凶が私にあると先生は気づきました。問い詰められた私は、開き直って私は私がしてきたこと全てを話しました」

女「先生はこう言いましたよね。そう、やっぱりあなただったのね、って。ただそれだけ」

女「間もなく先生は学校を辞めてしまいました」
以下略



216:名無しNIPPER[saga]
2017/01/03(火) 18:06:35.51 ID:6/ci53PP0
女「幻想の恐怖に襲われることがなくなってからは、どうしてこんなことになってしまったんだろうって、悲しさが止まりませんでした。なのに涙が一滴も出ないのは、自分が死者であるからだと気づき、余計に悲しくなりました」

女「私だって、普通の女子生徒だったはずなんです。彼氏への異常な束縛をする子を見ては理解できないなぁって呆れていました。くらだない嫌がらせをする女子を見てはこうはなりたくないなって思っていましたし」

女「この世への未練といえば、先生への謝罪だけ。私の今までの生き方ってなんだったんだっろうなって、振り返ってばかりいました」
以下略



217:名無しNIPPER[saga]
2017/01/03(火) 19:08:23.78 ID:6/ci53PP0
女「先生」

女「私、先生に」

女「今更で、失礼で、自己満足かもしれません」
以下略



218:名無しNIPPER[saga]
2017/01/03(火) 19:19:05.22 ID:6/ci53PP0
先生「…………」

先生「はぁ、呆れた」

女「…………」
以下略



219:名無しNIPPER[sage]
2017/01/03(火) 19:35:12.53 ID:+d6CEXTVO
難しいな


220:名無しNIPPER[saga]
2017/01/03(火) 19:44:05.11 ID:6/ci53PP0
先生「八方美人だって言ったわよね。あなた、やっぱり私を表現するのが上手ね」

先生「あなたにも打ち明けてなかったことなんだけどね。私、ストーカーされてた時期があったのよ」

先生「大学時代に恋人ができたのね。弱気で、どちらかというと暗い性格の人だったんだけど。私がその人がからかわれてるのをかばったことがあって、それ以来向こうが私に心を開いてくれるようになって」
以下略



221:名無しNIPPER[saga]
2017/01/03(火) 19:59:27.40 ID:6/ci53PP0
女「やっぱり、先生は私のせいで学校を辞めて……」

先生「きっかけのコップの話をしたことがあったわよね。あなたは確かにその最後の大きな一滴だったわ」

先生「ただ、それも言い訳にして、逃げたのよ私。先生という職業から」
以下略



222:名無しNIPPER[saga]
2017/01/03(火) 21:29:35.95 ID:6/ci53PP0
先生「相手の飲酒運転が原因の交通事故だって聞いたけどね」

女「先生がお花を供えてくれたことと関係がありますか?」

先生「そうね」
以下略



223:名無しNIPPER[saga]
2017/01/03(火) 21:40:09.92 ID:6/ci53PP0
女「…………」

先生「それだけよ」

男「あの、死んでいるから花を供えるって、当たり前の話じゃないですか?生きてる間に机に花瓶を乗せる方がよっぽど残酷では」
以下略



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