3: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 22:55:52.59 ID:oKvYaFDpo
  
  
  
 「こ、小日向美穂です!」 
  
4: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 22:56:47.67 ID:oKvYaFDpo
  
  アイドル。私の憧れ。 
  緊張しいの自分がなれるなんて、実のところあまり思っていませんでした。でもレッスンを受けていて、ひょっとしたら、もしかしたらって。そんな風に思っている自分もいて。 
  それが現実になるなんて…… 
  プロデューサーさんに救われた私は、それだけで舞い上がってしまいました。でも、アイドルになるってことは、そこがゴールじゃなくてスタートなんだ、って。その時の私はよく分かってなかったんです。 
5: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 22:57:42.39 ID:oKvYaFDpo
  
 「なあ、美穂」 
 「……はい」 
 「緊張しいな自分を、変えたい?」 
 「それは……もちろん!」 
6: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 22:58:56.36 ID:oKvYaFDpo
  
  
  
 「島村卯月です! 一緒に頑張りましょうね!」 
 「五十嵐響子です! よろしくお願いします!」 
7: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 22:59:48.59 ID:oKvYaFDpo
  
  そして、ユニットデビュー。私が、本当にアイドルになる日。 
  
 『ピンクチェックスクール』 
  
8: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:00:22.86 ID:oKvYaFDpo
  
  まるで夢のようで。どこまでも飛んで行けるようで。 
  卯月ちゃんと響子ちゃんと三人なら、なんだってできる、どこまでも行ける、そんな気持ちになります。 
  
 「どうだい? 美穂」 
9: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:01:05.78 ID:oKvYaFDpo
  
  
  
  ソロのお仕事。私に与えられた試練でした。 
  少し考えてみれば当たり前のことだったのです。卯月ちゃんはもともとソロデビューのアイドル。ユニットの活動だけで終始することはありません。そしてそれは、響子ちゃんにも、私にも。 
10: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:01:58.63 ID:oKvYaFDpo
  
  プロデューサーさんは「そうか」と言いながら、私の頭をなでてくれました。それでも心は落ち着かずに、ただただ泣くしかなくて。 
  泣き疲れてようやく。私が落ち着いたところで、プロデューサーさんは私をソファーに座らせると、ゆっくり話しはじめました。 
  
 「頑張れなかった?」 
11: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:02:40.53 ID:oKvYaFDpo
  
  自分を、超える。今の私にそれができるでしょうか。 
  
 「ほんとにちょっとでいい。ささやかでいい。昨日より今日、今日より明日、ちょっとだけ高く飛んでみよう」 
 「高く……飛ぶ」 
12: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:03:47.20 ID:oKvYaFDpo
  
 『高く、飛ぶ?』 
 「うん。プロデューサーさんが言ってて……」 
 『……美穂ちゃん、頑張ってる。私も知ってるよ?』 
  
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