7: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 22:59:48.59 ID:oKvYaFDpo
そして、ユニットデビュー。私が、本当にアイドルになる日。
『ピンクチェックスクール』
8: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:00:22.86 ID:oKvYaFDpo
まるで夢のようで。どこまでも飛んで行けるようで。
卯月ちゃんと響子ちゃんと三人なら、なんだってできる、どこまでも行ける、そんな気持ちになります。
「どうだい? 美穂」
9: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:01:05.78 ID:oKvYaFDpo
ソロのお仕事。私に与えられた試練でした。
少し考えてみれば当たり前のことだったのです。卯月ちゃんはもともとソロデビューのアイドル。ユニットの活動だけで終始することはありません。そしてそれは、響子ちゃんにも、私にも。
10: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:01:58.63 ID:oKvYaFDpo
プロデューサーさんは「そうか」と言いながら、私の頭をなでてくれました。それでも心は落ち着かずに、ただただ泣くしかなくて。
泣き疲れてようやく。私が落ち着いたところで、プロデューサーさんは私をソファーに座らせると、ゆっくり話しはじめました。
「頑張れなかった?」
11: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:02:40.53 ID:oKvYaFDpo
自分を、超える。今の私にそれができるでしょうか。
「ほんとにちょっとでいい。ささやかでいい。昨日より今日、今日より明日、ちょっとだけ高く飛んでみよう」
「高く……飛ぶ」
12: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:03:47.20 ID:oKvYaFDpo
『高く、飛ぶ?』
「うん。プロデューサーさんが言ってて……」
『……美穂ちゃん、頑張ってる。私も知ってるよ?』
13: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:04:26.04 ID:oKvYaFDpo
「響子です! 美穂ちゃん、ご飯作ったからよかったら一緒に食べませんか?」
「え? あ、あ……今卯月ちゃんと電話してて」
「あ! ごめんなさい!」
14: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:05:11.22 ID:oKvYaFDpo
次の日。
いつもより早くレッスンルームに入り、私は鏡に向かいます。
「うふふっ♪ ……ほんと、ひどい顔」
15: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:06:06.50 ID:oKvYaFDpo
一度ソロ活動が始まると、流れは止まりません。プロデューサーさんと二人、忙しく日々を駆け回ります。
ソロ曲が決まり、練習の日々がさらに続きます。練習の合間に営業活動も。相変わらず緊張しいでうまくいかないけれど、その度にレッスンルームに通う私。
16: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2016/12/16(金) 23:07:10.78 ID:oKvYaFDpo
そう言われ、私はもう一度ファンの皆さんの顔を見ます。
「……ほんとだ」
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