過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―5―
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948: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 18:12:44.72 ID:YSodv2Da0
◆◇◆◇◆◇

番外『ソレイユのフォレオ追跡紀行』

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以下略



949: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 18:16:49.56 ID:YSodv2Da0
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「あのね、私の中にある乙女の純石が震えているの」
「えっと、もう一回話してもらっていいかな?」

以下略



950: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 18:20:39.23 ID:YSodv2Da0
「つまり、フォレオは出かけていて、だけど二人とも王城にいるように言われたってこと?」
『………』

 二人はだんまりした。だんまりしているけど、オフェリアの魔石を持つ手は不思議と震え、エポニーヌは、ここでフォレオが上になるとかよくわからないことを言っている。
 二人はとても混乱していた。
以下略



951: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 18:24:58.93 ID:YSodv2Da0
「フォレオがどこに行ったのか、心当たりはあるんだよね?」
「大丈夫、それについては心当たりを見つける予定だから」
「おかしいな。こういうのってすでに見つけてるものなんじゃないの」
「大丈夫、大丈夫。すぐに見つかるはずだから、ソレイユはあたしたちに協力するって言ってくれればいいだけ」
「そうだよ、ここで協力してくれるってソレイユが頷いてくれるだけでいいんだよ」
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952: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 18:28:03.64 ID:YSodv2Da0
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 翌日、あたしは馬に乗って大地を駆けていた。
 休暇の申請はすんなり通った。相当無駄遣いをしている気がしなくもなかったけど、それはもう言いっこなしで、暗夜王国を駆け抜ける。
 結局、フォレオが向かった場所がどこであるかはわかっていない。だけど、大体の予想は付いた。
以下略



953: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 18:30:57.77 ID:YSodv2Da0
 最初、衛兵はこんな別嬪さんを一人で旅に出すなんてどんな親だと思ったそうだけど、暗夜王の弟の息子とわかったところで、その認識を改めたそうだ。
 フォレオの実力は暗夜だけではなく、白夜にも届いているからだろう。衛兵は瞳を入れ替えたようにフォレオを見直したそうだ。
 通り雨があって、フォレオは少しだけ濡れていたとか。雨露が絡まった髪は何とも言えない美しさがあって、最初声を掛けるのを躊躇うほどだったのだそうだ。話を聞いている限り、そんなものを目に出来るなんて、正直とてもうらやましい。
 あのフォレオが雨露に濡れている姿をこの衛兵は独り占めしていた。その事実がとてもうらやましい。多分、あれだ、雷の音にきゃっ、とか声を上げたりするに違いない。あたしが近くにいたら抱きしめて守ってあげられるのに。
 衛兵との他愛のない話を続けていると、フォレオがどうして白夜にやってきたのかという点が上がった。衛兵もそれが一番気になるし、それを確認することが仕事であるのだから当然のことだろう。
以下略



954: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 18:35:26.39 ID:YSodv2Da0
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 今、テンジン砦は大きな交易所として稼働している。
 戦争が終わり、暗夜と白夜の間で交流が盛んになると、多くの物資が流入するはず。リョウマ王はそれを見越してテンジン砦の改装を行って、大きな交易所へと姿を変えたというわけだ。
 ここには東西の様々な物資が溢れていて、暗夜の地下街で見る商品も並んでいるから、少しだけホッとする。
以下略



955: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 18:40:11.64 ID:YSodv2Da0
「ん、これって……」

 思い出したように写し絵を取り出して見比べる。フォレオの姿とそこに並べられている物、柄は違うけど多分同じタイプの着物だ。この頃、暗夜の市場にも少なからず出回るようになったけど、大量に扱っているお店はないからと食い入るようにあたしは眺める。
 写し絵の姿と置いてあるものを交互に見ていると、段々こういったものを着てみたいという欲が出てくる。そう考えた時には、入り口を潜って中に入っていた。
 店内は外の活気に比べるととても静かで、別世界に入ってきたような錯覚に陥るほどだ。少しばかりキョロキョロと視線を巡らせていると、ようやく奥から声が聞こえてくる。
以下略



956: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 18:43:30.21 ID:YSodv2Da0
「あらあら、この歳になってお茶に誘われるなんて思ってもいなかったわ。でも、残念ね。交代の子が来たら、すぐにイズモへと行かなくちゃいけないのよ」
「イズモって、イズモ公国の事?」
「ええ、今そこでお祭りの準備が行われてるのよ。向こうで着物の販売と着付けとかを行う予定なのよ」
「そうなんだ。それじゃ、無理してお茶するわけにもいかないよね」
「ええ、それに非番でも暗夜王の息子の臣下が、白夜でナンパするのはまずいと思うわよ?」
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957: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/02/15(木) 18:46:14.50 ID:YSodv2Da0
「そ、そのどういった要件だったんですか?」
「フォレオ様から着物の件で話があって、本当ならこちらが暗夜王国に着物を届ける予定だったんだけど、直接見に来るっていう話になってね。ちょうど、イズモ公国の祭事で用事があったから、ここで商品を確認してもらうことにしたのよ。昨日は夜遅くまで時間が掛かってね、ここに泊まってもらったわ」
「そ、そうだったんですか……」

 こういったものを妥協しないフォレオの事だから、長い時間を掛けてしまったんだろう。そしてあの書簡の正体が分かり、ホッと一息吐いた。エポニーヌとオフェリアはあの書簡の相手とその内容を気にしていたけど、これですべての謎が解けたと言ってもいい。
以下略



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