357: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 20:20:20.69 ID:AHr53rOv0
「山雲さんの言ったとおり、この余剰労働力の問題は、司令官の想像以上に深刻と思われます。
司令官はそれに対して、トレーニングルーム及び図書館を設置致しました。
それらが今、どのように使われているのかご存知ですか? 毎日、常に艦娘で賑わっています。
青葉の調査では、主力として使われている艦娘は全体の半分程度しかいません。
358: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 20:20:56.04 ID:AHr53rOv0
「私も、その後者の一人です。日課を終えて、ただ、暇な時間を過ごすだけです。
雑務を受ける娘も、それなりに屈辱的でしょう。しかしそれすら受けられない私達は、どうでしょうか。
そんな状況では、もちろん、士気は下がります。価値のない体を鍛えて何になるのかと。
そこで、山雲さんの家庭菜園が生きるのです!」
359: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 20:21:35.54 ID:AHr53rOv0
提督は、青葉と山雲の話を、興味ありげに聞いていた。メモもとっていた。
出撃の計画のみを優先して、鎮守府の内情に耳を傾けない自分を恥じていた。
360: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 20:22:33.98 ID:AHr53rOv0
提督はメモを見つめ、目を瞑り、考える。その様子を、2人はじっと見る。
「良いだろう」
361: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 20:23:41.04 ID:AHr53rOv0
「恐縮です! あと・・・」
青葉は机越しに見を乗り出し、提督の耳で、小さく言う。
362: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 20:24:10.79 ID:AHr53rOv0
青葉は身を起こし、提督に微笑む。提督も青葉に微笑み返した。
一方で山雲は、新たな心配を抱えた。資金の問題でああった。
363: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 20:26:01.09 ID:AHr53rOv0
青葉は山雲の手を引っ張り、執務室を出る。そこには、山雲の姉、朝潮がいた。
朝潮は山雲に対し優しく微笑み、入れ替わりで執務室に入っていく。
364: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 20:26:31.85 ID:AHr53rOv0
「はい、どうしました?」
「え〜と・・・その、お金の問題が・・・」
365: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 20:27:00.39 ID:AHr53rOv0
家庭菜園の許可を得られたのは確かに嬉しい。
しかし、それなりに大規模でなくては、鎮守府への貢献には、とてもならない。
366: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/02/18(土) 20:27:45.32 ID:AHr53rOv0
「山雲」
山雲の肩を、誰かが叩く。朝潮であった。
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