203:名無しNIPPER[saga]
2017/01/27(金) 22:57:50.56 ID:blW05iaCO
アミたちは息を呑む。
その間にもベロチョロは速度を上げ続けた。
アミ「ヤヨイっち……ヤヨイっちは、アミたちの、敵、だったの……?」
204:名無しNIPPER[saga]
2017/01/27(金) 23:02:05.66 ID:blW05iaCO
聞いていられないというように、アミは顔をしかめてうつむいた。
マミも同様の表情を浮かべたが、
うつむくことはせずに頭上のベロチョロを振り仰ぐ。
マミ「ヤヨイっちーーーーーーっ!」
205:名無しNIPPER[saga]
2017/01/27(金) 23:03:22.52 ID:blW05iaCO
希煌石の力をもってしてもなお耐え難い衝撃が襲い来る中、
それでもアミたちは必死に叫んでいた。
アミ「裏切りなんて絶対信じないよ!
だって……だって私たち、友達だったじゃない!」
206:名無しNIPPER[saga]
2017/01/27(金) 23:05:13.42 ID:blW05iaCO
脱出用の小型艇はくるりと旋回し、
キサラギに背を向けて急速に飛び去って行く。
完全に自らの策にはめたはずであるのに、
その行動はむしろ逃げ出すような、敗走の光景にも見えた。
そこには一滴の感情らしきものを残していったようにも思える。
207:名無しNIPPER[saga]
2017/01/27(金) 23:06:13.60 ID:blW05iaCO
突然訪れたヤヨイとの別離が暗く尾を引く中、
それでも様々な策を講じ、諦めることだけはしない。
だが状況を覆すことは叶わず、やがて――
アミ「マミ! 基地が見えたよ!」
208:名無しNIPPER[saga]
2017/01/27(金) 23:07:10.94 ID:blW05iaCO
基地を守る唯一の手段、それはベロチョロをキサラギもろとも撃墜すること。
いかにスター・ツインズであろうと、それを受けて無事でいられるとは到底思えない。
仮にキサラギを置いて飛び降りたとしても、
この高度からの落下に耐えられるとも考え難い。
209:名無しNIPPER[saga]
2017/01/27(金) 23:27:51.79 ID:7kmWkE4YO
キサラギとは逆の西方向に向かって出撃したはずの巨大ロボが、そこにいた。
リッチェーンは顔を上げてこちらを見つめている。
そして頭部から吊り下がったダブルモーニングスターのチェーンを
それぞれ片腕で掴み、その先の鉄球をグルグルと回転させていた。
どこかの原野で生活する狩人が、
210:名無しNIPPER[saga]
2017/01/27(金) 23:31:12.21 ID:7kmWkE4YO
キサラギとは逆の西方向に向かって出撃したはずの巨大ロボが、そこにいた。
リッチェーンは顔を上げてこちらを見つめている。
そして頭部から吊り下がったダブルモーニングスターのチェーンを
それぞれ片腕で掴み、その先の鉄球をグルグルと回転させていた。
どこかの原野で生活する狩人が、
211:連投すみません[saga]
2017/01/27(金) 23:32:26.88 ID:7kmWkE4YO
驚くべき柔軟性、驚くべきバランス力。
そして驚くべき、ミキの操縦技術。
ハンマー投げのごとく、リッチェーンは鎖につながれた鉄球を投擲した。
鉄球は見事なカーブを描きながらキサラギに向かい、
それに合わせて鎖も伸び続ける。
212:名無しNIPPER[saga]
2017/01/27(金) 23:33:20.79 ID:7kmWkE4YO
ミキ『アミ! マミ! キサラギにしっかり掴まってるのーーーーーっ!』
鎖の先を掴んだリッチェーンが、
全身の関節を軋ませて最大パワーを解放する。
鎖の伸長がピタリと止まり、当然そうなることで、
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