542:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:35:22.99 ID:XOtx5OrXo
マミ「ア……アミ! あれ!」
ただならぬ声色がアミの顔を上げさせる。
するとマミの視線と指の指し示す方を見たアミの表情が、がらりと変わった。
崩落する宇宙船の外壁に混じって何かが落下している。
543:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:36:06.04 ID:XOtx5OrXo
空中で静止していたキサラギは、コマンドを受けて猛然と飛翔する。
小型艇はただ落下するばかりで、
搭乗者が少なくとも操縦可能な状態にはないことは明らかである。
キサラギと小型艇、両者の距離はみるみる縮まり、
544:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:37:13.80 ID:XOtx5OrXo
奇跡的に脱出が間に合ったのか、
それとも本当に奇跡が起きて偶然助かったのかは分からない。
だがとにかくヤヨイは生きていた。
ヤヨイの生存を確認したマミは、次いでインカムに向けて話しかける。
545:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:40:56.05 ID:XOtx5OrXo
キサラギがミキのもとへ走り去るのを見送るマミの背後から、
担架を持って下りてきた隊員たちが駆け寄る。
そして要救助者の顔を見て、隊員たちは目を見開いた。
そこに居たのはかつて自分たちを騙した、ハルシュタイン軍の一員だったからだ。
546:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:43:01.49 ID:XOtx5OrXo
マミ「っ!? うそ、なんで……!?」
マミを襲ったのは突然の衝撃と轟音。
思わず閉じた目を開いた先に居たのは、地面に倒れ伏したキサラギの姿であった。
そして……離れた距離に立っているリッチェーン。
547:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:43:49.24 ID:XOtx5OrXo
ミキ『……なんで、あの子のこと助けたの?』
マミ「え……? あ、あの子って、ヤヨイっちのこと?」
ミキ『ヤヨイはハルシュタインの仲間なんだよ? 人類の敵なんだよ?
548:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:45:02.19 ID:XOtx5OrXo
侃々諤々、両者は互いに一歩も譲らずに激しく主張をぶつけあう。
だが、次にアミたちのインカムから流れたのは、
唐突に消沈したような、呟くようなミキの声だった。
ミキ『……そっか、わかったの』
549:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:46:09.79 ID:XOtx5OrXo
二人は反射的にその視線を追う。
するとその先にあったのは――ヤヨイを乗せて飛び去るヘリだった。
ミキ『……人類の敵は、みんなまとめてミキが倒すの』
550:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:47:27.34 ID:XOtx5OrXo
アミ「今攻撃したらあの人たちまで巻き添えになっちゃうよ! ねぇミキミキ!!」
しかしやはりミキは答えない。
どころか回転はますます勢いを増し、光は強度を増していく。
このパワーが攻撃として放たれた時、
551:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:48:51.23 ID:XOtx5OrXo
それはアミたちからすれば、あまりにも歪んだ正義感。
かつて地球を守るためハルシュタインに命をかけて立ち向かったミキの姿とは
似ても似つかないその姿に、二人は胸を強く締め付けられる。
宇宙を支配せんとするハルシュタインを倒すために、
639Res/544.18 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。