過去ログ - ぼくの何気ない一日の話を聞いてよ
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13:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 21:37:51.44 ID:1xgQeT16O
さらに北に行く電車はないものかと数分ほど周りを眺めていてみたけれど、それらしきものはひとつもなかったたので僕は駅から出ることにした。

名も分からぬ鉄道の終点駅は、今まで車窓越しに見ていた街の中では幾分か都会的な部類に見えるけれど、はたしてどれくらい栄えているのかなんてことは、一見するだけでわかりはしなかった。

僕はなんとなしに右ポケットの中を気にしながら歩いて、ふと見えてきた公園にこれまたなんとなしに吸い込まれてみる。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 21:46:03.05 ID:1xgQeT16O
宙に浮いたエレキギターを響かせながら、聞きなれた何かが軋む音を等間隔のリズムで鳴らし揺れるその少女は、どこか不思議な気がして、どこか異質な気がして、これまた僕の目線を奪うに事足りるものだった。

「〜♪」

歌詞のないメロディーをギターに合わせて口ずさむ彼女の歌は誰に向けて歌っているものなのか、何を込めているものなのか。
以下略



15:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 00:45:11.02 ID:9rC7pAyDO
どうにも自分の居場所を持て余した僕は、彼女の隣のブランコに腰かけて彼女の歌を聴き続けることにした。

彼女は僕のことなんて気にしているそぶりもなくただエレキギターと声を響かせ続けた。

どれほどの時間が経ったのか。そんなことはわかりはしなかった。
以下略



16:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 00:51:17.98 ID:9rC7pAyDO
「あぁ、暇なんだ」

僕はそれだけ言うと、彼女は「そう」とだけ言って、またギターを構えた。

「僕の言葉がわかるの?」
以下略



17:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:02:18.78 ID:9rC7pAyDO
「オーロラなら、……なんだったかな。なんとかナイフだとか。そんなところにでも行けばいいんじゃないかな」

彼女はそう言ったあと「まぁ、北に行けば嫌でも見れるんじゃない?」と付け加えた。

彼女がそう付け加えたのは、地名なんて意味があってないようなものだからだろう。
以下略



18:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:11:21.11 ID:9rC7pAyDO
公園から役所とやらはそこまで離れておらず、数分ほど歩くとすぐに着いた。

「到着だね」

「暇なの?」
以下略



19:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:22:07.79 ID:9rC7pAyDO
ワープホール。

長距離移動、高速移動を可能とする装置。

物理的物質を一時的に情報的物質に分解。
以下略



20:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:25:47.79 ID:9rC7pAyDO
「……もういい。なんとなくわかったよ」

僕は彼女が読み上げるワープホール装置の説明書を止めながら僕はいろいろと思考を巡らせる。

目指す場所は、できるだけ、北へ。
以下略



21:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:26:15.34 ID:9rC7pAyDO
>>20
途中送信しちゃいました。
やり直します。


22:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:28:14.17 ID:9rC7pAyDO
「……もういい。なんとなくわかったよ」

僕は彼女が読み上げるワープホール装置の説明書を止めながら僕はいろいろと思考を巡らせる。

目指す場所は、できるだけ、北へ。
以下略



23:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:38:12.89 ID:9rC7pAyDO
「ふんふんふーん……♪」

鼻歌を奏でながら様々なパネルを操作する彼女の肩を叩きながら、問う。

「どうだ?できそうか?」
以下略



24:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:43:55.41 ID:9rC7pAyDO
『オーロラって知ってる?』

『なんだい、それ』

『とっても綺麗なんだって』
以下略



25:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:50:08.86 ID:9rC7pAyDO
いつかの夢から覚めて、目を開いたときに飛び込んできたものは、七色の星空だった。

「ね?上手くいったでしょう?」

隣に座る人……機械の少女は、僕にそう微笑みかけた。
以下略



26:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:51:45.40 ID:9rC7pAyDO
「僕は……"僕ら"はね。世界の歪みってやつなんだ」

「歪み?」

唐突に口を開いた僕の話に茶々を入れることなく機械の少女は、問い返す。
以下略



27:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:52:11.51 ID:9rC7pAyDO
まただ……。ごめんよ……。すぐ終わるからね……。


28:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 01:58:12.54 ID:9rC7pAyDO
「僕は……"僕ら"はね。世界の歪みってやつなんだ」

「歪み?」

唐突に口を開いた僕の話に茶々を入れることなく機械の少女は、問い返す。
以下略



29:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 02:04:50.62 ID:9rC7pAyDO
「僕らも世界の歪みだったわけだけど、なんでだろうな、僕には歪んでいたあの世界が。数千年閉じ籠ったあのシェルターは、この世界のどこよりも綺麗に見えないんだ」

「ばかですね」

僕の等身大の泣き言を、彼女はばっさりと切り捨てる。
以下略



30:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 02:22:14.63 ID:9rC7pAyDO
[彼女]永らく切ったままだったスマートフ[断片的]電源を入れると、随分と震え続けていた。

きっと、全人[宇宙]抗議ってやつだろう。

震えるスマー[サトウさん]横に置いて、僕はしっかりと、七[変な音]空を目に焼きつけ、そっと[手遅れ]じる。
以下略



31:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 02:25:48.31 ID:9rC7pAyDO
あ[花]、ほら、見なよ。やっぱり。

言の葉の雨が振る。

僕だって、[ベッド]て、0と1の上の人間で[裏切り者]んだ。
以下略



32:名無しNIPPER
2017/02/07(火) 02:27:09.93 ID:9rC7pAyDO
>>31
言の葉の雨が降る。でした。


読んでくださった方、ありがとうございました。
以下略



33:名無しNIPPER[sage]
2017/02/07(火) 08:59:21.68 ID:GkpMeGH3o
こんなもんよりボクのリズムを聞いてくれ


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