過去ログ - 【モバマス】美嘉「もう一つの物語」
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12: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:27:15.52 ID:QFvfrLAg0
あいつのやり方が間違っていたのか、ただ合わなかったのか、俺は知らない。
でも、あいつの元をアイドルたちが去って行ったのは事実。
瞬く間にその事実は社内に知れ渡り…

それからめっきり社内でその名前を聞くことは無くなった。
以下略



13: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:36:07.95 ID:QFvfrLAg0
だけど、会社の決定は止まらない。
シンデレラプロジェクトは最後の数人の合流を待って、スタートした。
その中には美嘉の妹、莉嘉ちゃんも居て、選考の進捗を教えろと何度もせがんできたし、
内定が決まった時の美嘉は我がことのように喜んでたな…

以下略



14: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:43:52.63 ID:QFvfrLAg0
物思いにふけっていると、ノックの音がした。
あまり誰とも話す気にはなれないんだけどな…誰だと確認するでもなく、
俺はどうぞーと間延びした声で返す。

果たして、扉を開けてそこに居た目つきの悪い大柄の男は…
以下略



15: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 19:55:53.50 ID:QFvfrLAg0
「なんだよ…」
「こちらを、見ていただけますか」
そう言って、入室した時から大事そうに抱えていたプリントの束を、
まるで目上に提出するかのように両手で差し出す。

以下略



16: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:00:25.44 ID:QFvfrLAg0
「…ふ…ざけんなよ!!」
「…」
「事務所全体だ?!なんでそんなことお前に決められなきゃいけないんだよ!」
激昂する俺に対して、それでも表情は、ピクリとも変わらない。
「申し訳ございません」
以下略



17: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:09:41.24 ID:QFvfrLAg0
気が付くと、日は落ちかけていた。
…あいつが来たのは15時くらいか、既に定時退社時間をむかえていた。
残した事務処理をする気も起きず、予定だけを確認して俺はよろよろと部屋を後にした。

この時間でも、事務所には多くの人が居る。
以下略



18: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:18:08.07 ID:QFvfrLAg0
「美嘉の…こと?」

ことごとく、今日は美嘉の日だ…
ぎくりとして表情が強張るが、目を落としていた莉嘉ちゃんはそれに気づいていないのか、言葉を続ける。

以下略



19: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:21:23.33 ID:QFvfrLAg0
「あ!でもお姉ちゃんには言わないでね!
お姉ちゃんの言うこと、すっごく、すっごくわかるから!
お姉ちゃんもきっと大変なのに、アタシ、自分のことばっかりでダメだなあって…」
「莉嘉ちゃん…」
「だから…お姉ちゃん、そのこと気にしてないかなあって。何か聞いてませんか?」
以下略



20: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:31:02.81 ID:QFvfrLAg0
「あの!お姉ちゃんを、これからもよろしくお願いします!!」

「え?…ああ、まあそりゃ担当、だし…」
突然の彼女の剣幕にたじろいだ…
ように見せた俺の返事は、情けなくも弱弱しい。
以下略



21: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:38:16.57 ID:QFvfrLAg0
俺が言葉を返せないでいると、莉嘉ちゃんはそのまま続ける。

「お姉ちゃんは何でも似合うし、何でもかっこよく出来ちゃうけど…
やっぱり急に変わるってのはお姉ちゃんでもしんどいのかなって、アタシやっと気づけて…」

以下略



22: ◆4L0B/P2YzYpZ[saga]
2017/03/05(日) 20:43:32.09 ID:QFvfrLAg0
「美嘉に…時間があえば、その収録見させていいかな。
俺から伝える。ちゃんと、見てもらいたい」
「え!いいの!?ありがとうございます!お姉ちゃん来てくれるなら嬉しい〜、
よしっもっと気合いれないと!」
両手で大きくガッツポーズをして、うんうん頷いている。
以下略



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