263:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:42:25.68 ID:ha7ZcpN9o
…
オハラタワーから少し離れた位置、路上には十重二十重に居並んだ警官たちが包囲線を敷いている。
パトカーに救急車、回転灯の光が街並みを照らし、降りしきる雨の中に臨戦態勢のポケモンたちの呼気が重なっている。
264:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:43:18.82 ID:ha7ZcpN9o
「どきなさい!」とばかりドリフト気味に車を横付け、小柄な少女が運転席から現場へと降り立つ。
刑事スマイル、矢澤にこだ。
ともすれば小中学生に見られかねない幼い風貌も、その表情に宿った怒気で印象を塗り潰している。
今の彼女の顔は海千山千のベテラン捜査官めいていて、騒がしいマスコミ記者たちも思わず一瞬気圧される。
265:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:43:48.24 ID:ha7ZcpN9o
そんな会話が交わされる後方、にこの運転していた車両から一人の少女が飛び出している。
荒い運転に大いに酔い気味、今にも吐きそうな表情でいるのは黒髪の麗女、黒澤ダイヤだ。
ダイイチシティからどんなに飛ばしても三時間、そう思っていた道のりを国際警察専用ライドギアで高空をかっ飛ばし、車へと乗り継いで二時間半での到着。
振り落とされそうな高速飛行によるGの負荷、からの荒々しいにこの運転のコンボでグロッキー。
266:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:44:17.33 ID:ha7ZcpN9o
「おっ!被害者と家族の感動の再会だ!」
「いい画だぞ!」「撮れ!!撮れ!!」
そんな調子でまるで無遠慮、“KEEP OUT”と書かれたテープを踏み越え、ハイエナよろしく駆け寄ってくるマスコミたち。
267:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:44:44.74 ID:ha7ZcpN9o
隣の警官から双眼鏡をひったくり、にこは上空へと目を凝らす。
青く流線のフォルム、凶暴な顔相…にこはそれを決して見間違えない!
にこ「ガブリアス、あれは綺羅ツバサよ!総員、上空へと攻撃準備!!!」
268:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:45:12.80 ID:ha7ZcpN9o
…
高空、吹き荒ぶ烈風が穂乃果の髪を真横へと流す。
269:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:46:20.79 ID:ha7ZcpN9o
反応いかんで揺さぶりを掛けようと考えていたツバサだが、穂乃果の揺るぎなき精神を知り、無意味だと理解。その舌鋒にブレーキをかける。
すっと、ざらついたガブリアスの肌を撫でて微笑。
270:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:46:48.84 ID:ha7ZcpN9o
ツバサ「携行性の問題ね、コイルなのは」
そんな穂乃果の疑問を読み取ったかのように、ツバサは答えを返してみせる。
もちろんそれだけで理解できるはずもなく、携行性?何の話をしてるんだろう?続けて浮かんでくる疑問に穂乃果は戸惑いを。
271:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:47:18.45 ID:ha7ZcpN9o
地上、警察たちが所持している全ての無線から確たる口調での命令が響き渡る。
『今よ!!撃ちなさい!!』と、さっき到着した年若い現場指揮官の声が!
「発砲許可!!」
272:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:49:19.46 ID:ha7ZcpN9o
穂乃果「何、これ!?り、リザードン避けてー!」
ツバサ「ずらりと展開した警官隊からの攻撃よ。経験は浅くても戦力はなかなかよね、日本警察って」
273:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 04:49:48.22 ID:ha7ZcpN9o
…
果南「カイオーガッ!!“かみなり”をぶちかませ!!!」
978Res/1221.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。