過去ログ - 穂乃果「行くよ!リザードン!」
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509:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:34:56.17 ID:ha7ZcpN9o
両手に注射器とは非合理的な。
そんな風に最初こそ思ったが、いざ立ち会ってみて、希は怖気に冷や汗を滲ませている。


希(ことりちゃんが今持ってる注射器はあくまで“脅し”。振り回してはいるけど、本気でウチに刺そうって動きやない。
以下略



510:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:35:31.07 ID:ha7ZcpN9o
仮面は剥いだ。が、隙を作ったリスクもまた大きかった。
ことりは素顔に表情を歪めつつ、希の手首を握っている。そして身を捻り、手首をくるりと回す勢いで返し投げる!


希「ぐっは!?」
以下略



511:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:36:04.18 ID:ha7ZcpN9o
対し、投げ飛ばされた側のことり。

…心臓がバクバクと荒鳴っている。


以下略



512:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:36:36.08 ID:ha7ZcpN9o
こんなはずじゃなかった。

穂乃果ちゃん、海未ちゃんと一緒にオトノキタウンを旅立って、イーブイとモクローを連れていろんな町を巡って。
二人とは別々の旅路。でも毎日のように連絡しあって、お互いの旅の話をたくさんしてから幸せな気持ちで眠りについて。
たぶん、たまに寂しくなって、穂乃果ちゃんと海未ちゃんに泣きそうな声で電話しちゃって。
以下略



513:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:37:29.92 ID:ha7ZcpN9o
ふぁさり。小さな背中を、温もりが包み込む。

……いつの間にか、ボーマンダとチルタリスが降りてきている。

希は様子を見ようとソルロックとルナトーンを制していて、それを見て降りてきたのだろう。
以下略



514:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:38:01.12 ID:ha7ZcpN9o
胃酸に焼け、掠れた声で。
希はそれを沈痛な面持ちで受け、内心に忸怩。
罪を直視すれば止まってくれるのではと思っていた。けれど未だ前へ、黒の道を進もうとしている。

希へ、ことりの心が微かに伝わっている。
以下略



515:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:38:58.97 ID:ha7ZcpN9o
ことり「ことりも。真姫ちゃんのおうちで大きな望遠鏡で見せてもらってから好きになったんだ。……秋の山奥って、こんなにたくさんの星が見えるんだね

希「今日は、雲もないみたいやしね」

ことり「……だけどね、夜空を見てるとすごく怖くもなるの」
以下略



516:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:42:25.22 ID:ha7ZcpN9o
ことり「……ことりの目には、世界は素敵なキラキラに溢れて映ってました。

可愛いお洋服に甘ぁいお菓子、元気いっぱいなポケモンたちと、家族やオトノキタウンの人たち。穂乃果ちゃんと海未ちゃん、それに真姫ちゃん。
世界はことりの大好きなもので溢れてて、そこで呼吸をしていられるだけで、この世界でおひさまをあびてことりの心臓が動いてる…それだけで、本当に幸せな奇跡だと思ってたんだ。

以下略



517:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:42:58.73 ID:ha7ZcpN9o
ことり「“げきりん”」

希「っ、…!」


以下略



518:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:44:08.98 ID:ha7ZcpN9o
くらり、希がふらつく。
長時間の対峙、徐々に探っていたことりの心。その中に渦巻く負の感情が流入してきたのだ。


ことり「それでもやっぱり、世界には素敵な物が…素敵な人たちがたくさんいるの」
以下略



519:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:44:42.41 ID:ha7ZcpN9o
天空、星々が煌めき。
大哮を上げたボーマンダ、ドラゴンタイプの強大な力は宇宙から隕石群を引き寄せる。
それはごく小さな…しかし燃え尽きることなく地上へと届く流星。
威力のほど、それは語るまでもなし。激震がミカボシ山を揺らす…!!

以下略



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