672:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:39:00.46 ID:ha7ZcpN9o
トレーナーの強さの種類をざっくりと分けるとすれば、二種に大別される。
一つは、相手の戦い方に応じて都度対処を変える技巧派。
そのスタイルは変幻自在、妨害撹乱なんでもござれ。相手がやりたがっている戦術を潰すことを主眼に置くタイプ。
桜内梨子やもう一人の四天王、それに優木あんじゅや、ミュウツーを除いた綺羅ツバサはこのタイプだ。
673:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:39:27.45 ID:ha7ZcpN9o
にこと絵里には見えないビルの中、無人の社屋の内部は炎上している。
戦闘の衝撃に電気系統がショートしたのだろうか、ジリリリと鳴る警報ベルだけが夜空に警戒を走らせる。
…と、爆炎!!
674:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:42:13.91 ID:ha7ZcpN9o
…否。
実際には超低温による瞬時の鎮火、本当に凍らせたわけではない。
ただ肝要なのは物理現象ではなく、見た者がどう感じるか。
その意味では間違いなく、絵里のフリーザーは数秒、凍るはずのない炎を凍らせてみせたのだ!!
675:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:42:41.32 ID:ha7ZcpN9o
ツバサ「ふぅん、しぶとい」
少し離れ、ツバサは上空で高みの見物を。
絵里がにこを射程に捉え、一撃必殺の冷気を解き放った。
676:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:43:45.36 ID:ha7ZcpN9o
にこ「あぁぁぁっぶな…!!!」
左手の手錠をじゃらりと鳴らし、顔面蒼白に大きく息を一つ。
絶氷を凌ぎ切って得意げなドヒドイデを「偉い!」と撫でてボールへと収める。
677:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:44:47.67 ID:ha7ZcpN9o
ツバサ「“サイコブレイク”」
それはロクノ監獄を貫いてみせた、ミュウツーにのみ許された専用技。
にこは知る由もないが、その技術はミュウツーでさえ体得に苦心するもの。
678:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:48:32.89 ID:ha7ZcpN9o
さて、あの時はまだミュウツーの力を把握しきれていなかった。
壁床を飛ばす?
いや、それでは随分とみみっちい。“最強”に見合う技とは言い難い。
679:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:49:27.98 ID:ha7ZcpN9o
それはまさに戦場!
敵軍の火力支援に晒された最前線そのもの!!
その威力はドラゴンタイプの“りゅうせいぐん”にも等しく、いや、車両の質量とガソリン入りという点を鑑みればそれを凌駕する超威力!
駆けて辛うじて掻い潜りつつ、しかし直撃は時間の問題…
680:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:51:27.71 ID:ha7ZcpN9o
にこはマタドガスを収め、クチートを繰り出している。
すかさずのメガシンカ!!
メガクチートは強靭な鋼の顎で、飛来した鉄塊を文字通りに“食い止める”。
681:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:51:56.22 ID:ha7ZcpN9o
ようやく車両の嵐をやり過ごしたばかりで、にこは眼前の光景を理解できない。
ツバサとミュウツーが腕を上げて、数十階建てのビルが、上に伸びていっている?
いや、違う。
ビルの根元、基盤が振動に軋み…引き抜かれる。
682:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 14:52:35.09 ID:ha7ZcpN9o
大破壊のその瞬間まで折れることなく周囲を見渡していた。
そして間一髪のタイミング、地下街へと下るための階段を見つけ、そこへと駆け込んでいた。
地下道がビルの崩落に耐えきれず潰れてしまえばそれまでだった。
だが造りは堅牢、辛うじて重量に耐え切ったようで危急の中に一命を拾っている。
978Res/1221.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。