過去ログ - 【モバマス】P「天国の扉を鳴らせ」
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63: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:00:15.61 ID:2cKsh5bP0

翌日、私たちは全員事務所に集められ、プロデューサーの口から改めて退職することを伝えられた。

その時に初めてそのことを知った愛海ちゃんは、私やほたるちゃんと同様明らかに慌てていた。

以下略



64: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:01:19.71 ID:2cKsh5bP0

大きなライブの話を聞いたけど、正直私はそっちに思考を回せるほどの余裕が頭になかった。
プロデューサーがやめる、という一事だけが頭の中でぐるぐる回って、他のことは締め出されているようだった。

いつかのように、また私は屋上でぼんやり佇んでいた。
以下略



65: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:02:35.21 ID:2cKsh5bP0

「屋上が好きだな、北条は」

あの時と同じように、優しい低い声が私を呼ぶ。
あの時同様沈み込んだ気分の私は、また驚くこともなくプロデューサーの方を向いた。
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66: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:03:47.95 ID:2cKsh5bP0

「……さみしいよ、プロデューサー」

「……ごめんな」

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67: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:05:55.58 ID:2cKsh5bP0

翌日のオフをはさんで、次の日はレッスン日だった。来たるライブに向けて、第七事務所総出でレッスン場へ。

私はまだ気持ちの整理はついてなくて、暗い顔だったと思う。他のみんなはそれまでと変わらない様子で、なんて強いんだろうと思った。
薄情だとは思わなかった。
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68: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:08:54.81 ID:2cKsh5bP0

「……なんとも思わないの? プロデューサーがやめるんだよ?」

「思わないわけないでしょう。愚問にもほどがあるわね」

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69: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:11:30.37 ID:2cKsh5bP0

志乃さん。

「……やめてしまうのは、当然寂しいわ。だけど、別に今生の別れじゃないでしょう? また会うことはできるし、お酒を一緒に飲むこともできる。だったら、そう深く考えても仕方ないんじゃないかしら。……今は、彼のために。晴れやかに見送るために、頑張るだけ、ね」

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70: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:13:18.72 ID:2cKsh5bP0

みんながみんな、色んな想いを抱えながら、自分にできることをしている。

(……じゃあ、私は?)

以下略



71: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:15:21.31 ID:2cKsh5bP0

帰途につくと、見知った二人組を見かけた。
今度のライブでも一緒になる同年代の二人。

小走りで駆け寄って声をかけた。
以下略



72: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:18:53.81 ID:2cKsh5bP0

「なんだ? それ」

「わかんない。プロデューサーにちょっと前に渡されてさ。なんだろ」

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73: ◆XSpMgThnfc[saga]
2017/04/25(火) 00:20:41.57 ID:2cKsh5bP0

私は、ライブに向けて全力を尽くした。

本番当日までは、プロデューサーが持ってきた仕事にしては長めの三ヶ月という猶予があった。

以下略



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