701:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:47:44.11 ID:6C7ZJzN00
【雨音】
というわけで、東雲さんの家に向かうことになった。
702:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:48:47.68 ID:6C7ZJzN00
本当についていっていいのだろうか、と思った。
自分一人で変えるべきだと彼女は前に自分で言っていたのに。
俺が東雲さんに手を貸す可能性を消したかったから、わざわざ一緒に話を聞かせた。
703:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:49:48.02 ID:6C7ZJzN00
ホームから下に降りて改札をくぐり、駅からほど近い東雲さんのカフェへと向かう。
「直談判たって、なにを言うんですか?」
704:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:50:40.71 ID:6C7ZJzN00
【過去】
お店の扉を開けると、いつものようにカランカランと音が鳴る。
705:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:52:10.38 ID:6C7ZJzN00
先輩はいくらか緊張しているように見えたが、一拍間を置いてから、
「あの、お孫さんについて教えてもらえませんか」
706:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:53:23.77 ID:6C7ZJzN00
「それで、聞きたいことがあるとか」
五分くらい学校での東雲さんの様子について問われた後に、間を埋めるような形で話題が当初のものに戻った。
707:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:54:13.87 ID:6C7ZJzN00
親については聞いたことがないな。
でも、中学の時は他県に親と住んでいたとは言っていた。
高校になってこっちに来たとなれば、当然今は両親とは暮らしていないということで間違いない。
708:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:55:38.64 ID:6C7ZJzN00
「あの子の両親は、どちらも美術に関係する仕事をしていてね」
その言葉に、先輩は確信めいた頷きを返す。
そこまで予想していた……わけないよなさすがに。そこまできたら妖怪だ。サイキッカーだ。
709:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:56:11.83 ID:6C7ZJzN00
描かないのではなく、描けない。
手が震えて、うまく動かせない。
俺と胡依先輩の知っている少ない情報と照らし合わせても、何れもずれているところはない。
710:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:56:43.52 ID:6C7ZJzN00
「いえいえ、なんでもないです。それだけ訊けたら満足です」
それ以上は訊いても何もないと思ったのか「ありがとうございます」と先輩は一方的に話を締める。
1002Res/840.07 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。