【R-18】由比ヶ浜結衣はレベルが上がりやすい
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2015/09/05(土) 01:35:27.84 ID:wXxBmjsv0
ズルい。
それは今より俺達の関係が離れていた時期に彼女が口にした言葉。
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2015/09/05(土) 01:38:29.60 ID:wXxBmjsv0
去年のホワイトデーに、それまで伸ばしに伸ばされ、一度は彼女の方から違う形で消化されかかったデートの約束、それを俺達は果たした。そこでお互い幼稚で無様な感情をぶつけ合って、その奥にあった想いを伝え合って、俺達は恋人になった。
でも恋人になってから勉強ばかり言い訳に使って、二人ともおめかしして揃って出かけたのはクリスマスの一回。それも夕食の前には解散してしまうような儚く短いデート。プレゼントの交換とその際のキスを除けば、風に吹かれて飛んでいってしまいそうな淡いお出かけ。
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2015/09/05(土) 01:41:23.56 ID:wXxBmjsv0
「……ごめんな、情けない彼氏で。 本当に……」
「あ、あやまらなくて、いいよ……あたしも、泣いたりして、ごめん、ずるいこと言って、ごめんなさい」
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2015/09/05(土) 01:44:06.88 ID:wXxBmjsv0
「あ……」
また曇る。
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2015/09/05(土) 01:47:15.72 ID:wXxBmjsv0
時刻は日付変更間近。
互いに風呂に入って一日の汚れを洗い流して身を清め、後はもう布団に入って眠るだけだ。眠るだけなんだよ性の時間なんてやってこねぇんだよ。それは九ヶ月後だ。
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2015/09/05(土) 01:50:11.05 ID:wXxBmjsv0
そう、ただでさえ気を使いに使って不測の事態に備えている俺だ。既に想定された危機は俺の身を浸食しつつあり、これ以上の危難やダメージはどうしても避けねばならない。
そう、燃え上がってるんです。
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2015/09/05(土) 01:53:30.63 ID:wXxBmjsv0
……本当はバレる危険を冒してでも、最悪バレてでも下半身への血流を止めなければならなかったと、今コートの中で身を丸めながら後悔している。破局の可能性を何より恐れながら、その可能性の低減と最悪の展開の芽だけは摘んでおかなかったなど笑い話にもなりゃしない。
そしてその最悪の展開の芽が、今まさにその存在を自己主張しているのだ。狼が腹を空かして、はよしろはよしろと理性を煽り急かしている。背中の向かい側に、美味しそうな子羊が無防備に身を晒しているぞ、と。
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2015/09/05(土) 01:57:00.00 ID:wXxBmjsv0
モヤモヤとした熱……そうとも言い切れないような湿っぽさを胸中に抱え、寝返りも打てずに丸まって内側に向く力を強める。
這い上がる衝動を堪えて考える、愛とはなんだろう。
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2015/09/05(土) 02:00:22.69 ID:wXxBmjsv0
違う違う違う違う違う、それだけは断じて違う。そこだけは間違っていない。
大切で、抱き締めたくて、でも傷付けたくなくて、そんな身勝手でねちっこくて面倒な願いが偽物であるものか。それを心から信じたいと、そう思うことは決して間違いじゃ――
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2015/09/05(土) 02:04:04.28 ID:wXxBmjsv0
「でも、あたしヒッキーと話したいな……お風呂入る前、緊張しちゃって全然できなかったから」
寂しさが滲み出る、寧ろそれを隠す気のない彼女の声色。
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