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武内P「今日はぁ、ハピハピするにぃ☆」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 20:33:50.46 ID:9zaCrVBXo
きらり「……」

武内P「あの……どうでしたか、諸星さん」

きらり「……」

武内P「すみません、何か仰ってください……諸星さん」

きらり「今日は、莉嘉ちゃんと、みりあちゃんを、よろしく、お願いします」

武内P「はい、今日のレッスンは……はい……あの、本当にすみませんでした……」

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小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/zikken/1711622906/

満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1711617334/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/03(金) 20:34:20.83 ID:rYsu88uV0
漬物
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 20:38:41.96 ID:9zaCrVBXo
  ・  ・  ・

莉嘉「えーっ! 今日のレッスンはPくんも一緒に来てくれるの!?」

武内P「はい。今日のレッスンは、ご一緒させていただくつもりです」

みりあ「わーい! ねぇねぇ、プロデューサー、きらりちゃんは?」

武内P「諸星さんは、モデルの撮影の仕事が入っているので、今日は別行動になります」

莉嘉「そっかー、ちょっと残念だね」

みりあ「うんうん。久々に、プロデューサーと一緒なのにね」

武内P「……」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 20:41:05.49 ID:LfXFk55Co
入れ替わり?
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 20:44:25.47 ID:9zaCrVBXo
武内P「最近、あまり皆さんとコミュニケーションが取れていず、申し訳ありません」

莉嘉「ふーんだ! ぜったい、許さないよー☆」

武内P「じょ、城ヶ崎さん……!?」

みりあ「えーっ!? 莉嘉ちゃん、許してあげないのー!?」

莉嘉「もっちろん! 今日は、いーっぱい一緒にいてくれないと許さないんだから☆」

みりあ「そっかー! えへへ、みりあも許さないんだから!」

武内P「……はい、今日は喜んでご一緒させて頂きます」


莉嘉「それじゃあ、アタシとみりあちゃんとPくんの、一日限定のチョーイケてるユニット誕生だね☆」


武内P「……はい、そうですね」クスッ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 20:51:59.93 ID:9zaCrVBXo
武内P「今日の予定はダンスレッスン、ですね」

莉嘉「そうだよ、もうすぐライブが近いから本当は三人でやる予定だったんだー☆」

みりあ「ねぇねぇ、今日は、プロデューサーがきらりちゃんの代わりなの?」

武内P「諸星さんには、自分の代わりに凸レーションの一員を務めるように、と言われています」

莉嘉「Pくん、最近忙しいもんね……」

みりあ「うん……でもね、だからね、今日はいっぱい一緒でうれしいなー!」

武内P「お二人とも……」


武内P「はい、今日はプロデューサーとしても、諸星さんの代理としても、全力を尽くさせて頂きます」


莉嘉・みりあ「……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 20:57:31.43 ID:9zaCrVBXo
莉嘉「それじゃあ、アタシ達着替えてくるね☆ 覗いちゃってもPくんならオッケーだよー☆」

武内P「じょ、城ヶ崎さん!」

みりあ「あのねあのね! みりあ、プロデューサーとだったらお着替え一緒でも平気だよ!」

武内P「あ、赤城さん!?」

莉嘉「現役JCと一緒に着替えるだなんて……イヤーン、Pくんのエッチ☆」

武内P「……私は着替えませんので、先にレッスンルームに行っていますね」


莉嘉・みりあ「えっ?」


武内P「?」

莉嘉「えっ? だって、Pくん今日はきらりちゃんの代役なんだよね?」

みりあ「うんうん! だったら、踊るためにお着替えしないとだよね?」

武内P「……」


武内P「!?」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 21:02:40.99 ID:9zaCrVBXo
  ・  ・  ・

ベテラントレーナー「準備運動は終わっているかー?」


莉嘉・みりあ「はーい!」

武内P「……はい」


ベテトレ「……あの、その格好は?」

武内P「今日は、諸星さんの代役も兼ねていて……その、このような形に……はい」

莉嘉「Pくん、チョーつよそうだよね! カブトムシ30匹分くらい☆」

みりあ「きらりちゃんもおっきいけど、プロデューサーってやっぱりもっとおっきいねー!」


ベテトレ「……あの、大変ですね」

武内P「……いえ、彼女たちの笑顔のためですから」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 21:08:16.52 ID:9zaCrVBXo
  ・  ・  ・

ベテトレ「1! 2! 3! 4! 二人共、遅れてきているぞ!」

莉嘉・みりあ「はい!」


ベテトレ「5! 6! 7! 8! プロデューサー! あ、あの……あまりこっちを睨むな!」

武内P「に、睨んでいません……!」


ベテトレ「1! 2! 3! 4! いいぞ、二人共その調子だ!」

莉嘉・みりあ「はい!」


ベテトレ「5! 6! 7! 8! な、何だその体のキレは! やる気か!?」

武内P「何を仰ってるんですか!?」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 21:14:05.31 ID:9zaCrVBXo
ベテトレ「……よし、い、一旦休憩!」


莉嘉「あー! つっかれたー!」

みりあ「みりあ、ヘトヘトだよ〜!」

武内P「少し、待っていてください。飲み物を取ってきます」

莉嘉「アリガトPくーん! お礼に、アタシのドリンク一口わけてぇ、ア・ゲ・ル☆」

みりあ「あーっ! それ、間接キスだ! ねぇねぇ、みりあのも一口あげる!」

武内P「……いえ、私は自分の物がありますので」

莉嘉・みりあ「ぶーぶー!」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 21:19:40.37 ID:WDs5xrw1O
別の世界の武内Pはヘッドスピンしつつ空中浮翌遊したり腹筋で武器破壊したり出来るからなぁ
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 21:20:50.24 ID:9zaCrVBXo
武内P「……今日は、来て良かったですね」

武内P「お二人の、とても頑張っている姿を見る事が出来たので――」


美嘉「へー、楽しそうなコトしてるじゃん★」


武内P「!? い、いつから見ていらしたのですか……?」

美嘉「きらりちゃんに頼まれてさ。アンタが二人をエロい目で見てないか監視しに★」

武内P「いつから、の答えになっていませんし、それに、そんな目で見るはずが……」

美嘉「ジョーダンよ、ジョーダン★ 全く、相変わらず頭かたいんだから」

武内P「……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 21:26:35.18 ID:9zaCrVBXo
莉嘉「あーっ! お姉ちゃん!」

みりあ「美嘉ちゃんだー! えーっ、いつからいたの!?」

美嘉「ヤッホー★ ちょっと前から、三人で踊ってるの見てたよー」

莉嘉「どうどう? アタシ、ダンスうまくなってるでしょ!」

みりあ「ねぇねぇ、みりあは? みりあもうまくなってるよね?」

美嘉「うんうん、二人共、バッチシ上手くなってるじゃん★」

莉嘉「トーゼン! だって、アタシはお姉ちゃんの妹のカリスマJC、城ヶ崎莉嘉だからね☆」

みりあ「えへへ、美嘉ちゃんに褒められちゃった!」

美嘉「……それにしても」


美嘉「アンタ、妙にダンス上手くない?」


武内P「……」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 21:37:37.92 ID:9zaCrVBXo
莉嘉「あーっ! ソレ、アタシも思った!」

みりあ「うんうん! プロデューサー、すっごくかわいかったよ!」

美嘉「……いや、可愛くは……」

武内P「……」

美嘉「今踊ってたのって、『LET'S GO HAPPY!!』の振り付けだよね?」

莉嘉「そうだよ!」

美嘉「体を動かすのが得意にしても、振り付けがわからないと踊れないでしょ」

武内P「その……皆さんの曲は、振り付けまで覚えていますから」

みりあ「えーっ! プロデューサーすごーい!」

美嘉「……」


美嘉「へぇ……そうなんだ」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 21:46:09.60 ID:9zaCrVBXo
美嘉「……アンタってさ、そういう所変に真面目だよね」

武内P「……」

美嘉「普通、担当アイドルの曲の振り付けまで覚える?」

武内P「……」

莉嘉「お姉ちゃん……?」

みりあ「美嘉ちゃん、どうしたの……?」

美嘉「あ、アハハ! 何でもないよー」

美嘉「……」


美嘉「……ごめん、ウソ。なんかちょっと、寂しくなっちゃって」


莉嘉・みりあ「……」

武内P「……」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 21:51:56.00 ID:9zaCrVBXo
美嘉「二人共、すっごく大事されてるんだなぁ、って思ったらさ」

莉嘉「アタシ達が?」

美嘉「そう。いつも仏頂面して何考えてるかわからないけど」

みりあ「それ、プロデューサーのこと?」

美嘉「ふふっ、そうだよーみりあちゃん」

武内P「……」


美嘉「……そりゃ、アタシはシンデレラプロジェクトの一員じゃないけどさ。皆が、頑張ってきた姿を見てきた」

美嘉「……だから、アタシは皆と一緒じゃないんだー、って思うと……」

美嘉「って、アタシってば何言ってんだろ! ナシナシ、今のナシで!」


莉嘉・みりあ「……」

武内P「……」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 21:55:46.14 ID:9zaCrVBXo
莉嘉「――だったら、一緒に歌って踊っちゃえば良いじゃん☆」

美嘉「えっ?」

みりあ「うんうん! そうだよ美嘉ちゃん!」

美嘉「ちょ、ちょっと二人共!?」

莉嘉「そんなにウジウジしてるなんて、カリスマJKのするコトじゃないでしょ、お姉ちゃん☆」

みりあ「そうだよ! 美嘉ちゃんは、いーっぱいキラキラして、いーっぱい笑ってるのが一番だよ!」

美嘉「いや……でも……」


武内P「……」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 22:02:02.20 ID:9zaCrVBXo
武内P「城ヶ崎さん」

莉嘉「えーっ、なぁにPくん?」

武内P「あ、いえ……城ヶ崎、美嘉さん」

美嘉「あ、え……な、何?」

武内P「プロジェクト発足以来、貴女にはいつも助けられてきました」

美嘉「きゅ、急に何……?」

武内P「貴女が居なければ、危ない場面が何度もありました」

美嘉「……うん、そうだね。でも、失敗もしちゃったかもだし……」

武内P「もしそうだとしても、貴女が、カリスマJK城ヶ崎美嘉が居たからこそ、今のシンデレラプロジェクトがあると思うのです」

美嘉「……」


武内P「――そんな貴女の助けに、少しでもなりたい」


美嘉「……!」

武内P「その……私では、力不足かもしれませんが」

美嘉「……」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 22:08:17.53 ID:9zaCrVBXo
美嘉「……急にそんなコト言われても」


莉嘉「ちっがーう! ぜんぜん違うよPくん! オンナゴコロが全然わかってないんだから!」


武内P「女心……ですか?」


みりあ「あのね、プロデューサー。美嘉ちゃんって、お願いしたら何でも聞いてくれるんだよ?」


武内P「……成る程、わかりました」

武内P「城ヶ崎さん、未だプロデューサーとして至らない私に、見せていただけませんか?」

美嘉「……」


武内P「カリスマJK城ヶ崎美嘉の、アイドルとしての魅力を」


美嘉「……」

美嘉「そんなコト言われたら、さ」


美嘉「――テンション上げるしかないっしょ★」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 22:17:17.89 ID:9zaCrVBXo
美嘉「なーにー★★★ アンタ、そんなにアタシの魅力が見たいの?★★★」


みりあ「わーっ! 美嘉ちゃん、すっごく元気になったね!」


美嘉「17歳のJKに魅力を見せて欲しいとか★★★★エロいんじゃないのー★★★★」


莉嘉「イエーイ、お姉ちゃん☆」


美嘉「イ★★★★★エ★★★★★ー★★★★★イ★★★★★」


武内P「……」

莉嘉「曲は二人だったらぁ……あっ! アタシ達の曲がいいかも☆」

みりあ「あっ! 美嘉ちゃんと莉嘉ちゃんの曲!?」

武内P「『Twin☆くるっ★テール』ですか……はい、わかります」


美嘉「★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 22:27:25.33 ID:9zaCrVBXo
莉嘉「――それじゃあ、いっくよー☆」

みりあ「ミュ〜ジックぅ〜スタート〜♪」

武内P「……」

美嘉「★」


〜♪〜♪


バンッ!


楓「トゥインクル♪ もっと、ほしいの♪」


美嘉「!?」


武内P「トゥインクル♪ もっと、つかむの♪」


美嘉「!!?」


武内P・楓「トゥインクル♪ ぜんぶ、アタシの♪」


莉嘉「イエーイ! Pくん、楓さーん☆」

みりあ「すっごーい! プロデューサーも楓さんも、すっごい上手だねー!」


美嘉「!!!?」


武内P・楓「よくばりなツインテール♪」


美嘉「!!!!?」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 22:37:37.07 ID:jH6rAdjNo
こんなん笑うやろ
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 22:41:18.11 ID:9zaCrVBXo
  ・  ・  ・

武内P「……」ペコリ

楓「……」ペコリ

ガチャッ……バタン


莉嘉「すっごーい! Pくん、歌も上手なんだ!」

みりあ「うんうん! あれ? どうしたの美嘉ちゃん?」


美嘉「ねえ、違うよね? そういう流れじゃなかったよね?」

美嘉「何ていうかほら……心あったまる流れだったじゃん?」


莉嘉・みりあ「?」

美嘉「そっかー、わかんないかー、そっかー」

美嘉「……そっかー」


武内P「?」


美嘉「なんでアンタもキョトンとしてるのさ!?」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 22:53:48.41 ID:9zaCrVBXo
武内P「!? いえ、その……すみません」

美嘉「今、テキトーに謝ったっしょ!?」

武内P「その……城ヶ崎さんが動揺されていたので……その……はい」

美嘉「成る程、アクシデントへの対応とか、やるじゃん★」

武内P「プロデューサーとして、当然の事ですから」

美嘉「――とでも言うと思った!?」

武内P「いえ、その……すみません」


莉嘉「お姉ちゃん、元気になって良かったね☆」

みりあ「うんうん! これで皆、ハピハピ、だね!」


美嘉「ちょ、ちょっと二人共? なんか、締めに入ってない?」


武内P「……お二人とも、良い、笑顔です」


美嘉「いや、えっ、ちょっと! ねえ!?」


美嘉「アタシは納得して……あっ、えっ? マジで――」




おわり
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 22:57:37.00 ID:9zaCrVBXo
HTML化依頼だしておきます
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/04(土) 00:12:36.06 ID:3olv+R3oo
良かった。卑怯すぎる人がいたけど
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/04(土) 00:14:16.92 ID:m6ZnPTxio
25歳児は卑怯
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/04(土) 02:50:32.06 ID:agFIXkoN0
冒頭は何だったんだよw
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/04(土) 12:43:25.48 ID:Wwx3psPp0
クッソwwwwwwwwww
おつ
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/04(土) 19:40:50.03 ID:oJ4gnGrWO
 【このスレは無事に終了しました】

  よっこらしょ。
     ∧_∧  ミ _ ドスッ
     (    )┌─┴┴─┐
     /    つ. 終  了 |
    :/o   /´ .└─┬┬─┘
   (_(_) ;;、`;。;`| |
   
   【放置スレの撲滅にご協力ください】  
   
      これ以上書き込まれると

      過去ログ化の依頼が

      できなくなりますので

      書き込まないでください。


            SS速民一同
 【糞スレ撲滅にご協力ください】
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/07(火) 12:58:09.62 ID:J+LbY3QB0
最後ワロタ
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/20(水) 23:24:23.32 ID:5Xhr7xCLo
いつまで続くかわかりませんが、書いて埋め立てようと思います

前スレ

武内P「アイドル達に慕われて困っている?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509802732/


自分でも何を書いたか覚えてないので、ネタ被りしたら申し訳ない
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 01:36:45.30 ID:57sPeGUSO
でも汚い話は何回同じでも楽しめる
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 05:16:19.50 ID:XH7vb9Kpo
ええんやで
何回かぶってもええんやで
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 07:03:11.74 ID:++FEyBNEO
また武内Pが水をかぶるのか
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 08:36:37.95 ID:SBs+F2qSo
シュレディンガー的に下ネタは発生するからしょうがない
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 09:48:12.96 ID:BhIsxm0NO
武内Pが黄金水を被る?(難聴)
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 12:07:22.33 ID:WZJFCpFxo
橘ありすちゃんの出番はまだですか!?
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 14:02:24.71 ID:Y+vqZ/fjo
美穂ちゃん出たっけ?
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 15:12:13.56 ID:57sPeGUSO
前回までのまとめ

失禁(話)

未央 1
卯月 1
凛(犬) 1
みく 1
李衣菜 1
奈緒 1
ニュージェネレーションズ 1

嘔吐(話)

武内P 2
まゆP 1
美嘉 1
杏 1
きらり 1
ありす 1
文香 1

脱糞(話)

CP 1
Krone 0
武内P 2
卯月 2
未央 1
凛 4
美波 0
アーニャ 1
蘭子 0
かな子 0
智絵里 0
杏 0
きらり 0
みりあ 0
莉嘉 0
みく 1
李衣菜 0
美嘉 1
加蓮 1
奈緒 1
楓 2
早苗さん 1
ユッキ 1
川島さん 1
小梅 1
まゆ 1
悠貴 1
ニュージェネ 2
ラブライカ 1
千川さん 1
美城タウン専務 1

ブレスケア(話)

美嘉 1
奏 1
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 21:16:54.18 ID:Xdvg6LEvo
>>40
最低でも0の所は1にします
書きます


武内P「お父さん、ですか」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 21:20:15.11 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「そう★ シンデレラプロジェクトの★」

武内P「はあ……しかし、何故、突然そのような事を?」

凛「ほら、この間は父の日だったでしょ?」

武内P「はい、つい先日の日曜日が、そうでしたね」

美嘉「それで、集まった時に話してたんだよねー★」

凛「プロデューサーは、プロジェクトのお父さんかな、って」

武内P「……」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 21:22:28.08 ID:Xdvg6LEvo
武内P「しかし……お父さん、ですか」

凛「まあ、ちょっと頼りないところもあるけど」

美嘉「でもさ、イザって時は頼りになるし★」

武内P「そう、でしょうか?」

凛「本当に、いざっていう時だけね」

美嘉「アハハ! 凛ってば、ハッキリ言い過ぎ!」

武内P「……」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 21:25:51.04 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「それで、どう? 14人の可愛い娘を持った感想は★」

武内P「突然そう言われましても……すみません、よく、わかりません」

凛「……へえ、わからないんだ」

美嘉「ホラホラー★ ハッキリ言わないから、娘がグレてるよー★」

武内P「……そう、ですね」

武内P「もしも皆さんが娘だとしたならば……」

凛「……」


武内P「私には勿体無い、良い娘達だと……」

武内P「……そう、思います」


凛「……ふーん、まあ、悪くないかな」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 21:30:54.61 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「何ー? 凛、もしかして照れてるのー?」

凛「違うって……もう、そんなんじゃないから」

武内P「……」


ちひろ「――こーら、二人共」

ちひろ「あんまり、プロデューサーさんのお仕事の邪魔しちゃダメよ?」


武内P「千川さん」

凛・美香「……はーい」

ちひろ「ふふっ! でも、今の話……」

ちひろ「プロデューサーさんがお父さんなら――」


ちひろ「――私は、お母さんですかね?」ニコッ


武内P「……は、はあ」

凛・美香「……」


凛・美香「待って」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 21:36:32.32 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「ちひろさんがお母さんって言うのは……どう、かなー?」

ちひろ「美嘉ちゃん?」

凛「ちひろさんは、お母さんってイメージじゃないかも」

ちひろ「凛ちゃん?」

美嘉「ちひろさんは、ちひろさんだよね」

凛「うん。ちひろさんは、ちひろさん」


凛・美香「シンデレラプロジェクトの、お母さんじゃないかな」


ちひろ「……もうっ! 二人共ー?」

武内P「渋谷さん、城ヶ崎さん……あの、そろそろ仕」


ちひろ「――ちょっと、冷静に話し合いましょうか」


武内P「事を……あの……」

武内P「……」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 21:43:03.61 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「冷静って……アタシ達、冷静だよ★」

ちひろ「美嘉ちゃん、真面目な話をする時は★は仕舞っておいてね」

凛「話し合う必要なんて、無いと思うけど」

ちひろ「でもね、プロデューサーさんは、お父さんなのよね」

美嘉「……まあ、そうだよね」

ちひろ「お父さん一人だと、14人も娘が居たら大変だと思わない?」

凛「大丈夫だよ。そうでしょ? プロデューサー」

武内P「えっ!? ええと、その……」


凛・美嘉・ちひろ「……」


武内P「……頑張ります」


凛・美香・ちひろ「……」


一同「……」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 21:48:45.37 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「……まあでも、お母さんポジションは必要かもね」

凛「そうだね。今の話の流れで、そんな気がしてきた」

ちひろ「でしょう? だから、私がお母さんで良いと思うの」

美嘉「ねえ、アンタは、ちひろさんがお母さんだと思う?」

武内P「えっ!?」

ちひろ「美嘉ちゃん、その聞き方はちょっとズルいと思うわ!」

凛「ちひろさんは、ちひろさん。お母さんとは、別でしょ?」

武内P「……そう、ですね」


武内P「千川さんは……はい、千川さんですね」


ちひろ「そんなっ!? プロデューサーさん!?」

凛「……まあ、当然の――」

美嘉「――結果、ってカンジ★」

ちひろ「……!」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 21:54:35.43 ID:Xdvg6LEvo
ちひろ「じゃっ、じゃあ、聞きますけど!」

美嘉「何ー?」

ちひろ「プロデューサーさんが、お父さんで!」

武内P「……」

ちひろ「お母さんが別にいるなら、私の位置は……何!?」

凛「ちひろさんは、ちひろさんだって」

美嘉「お父さん、お母さん、そして、ちひろさん。オッケー?」

ちひろ「ノー! 家庭環境が複雑すぎよ、それ!」

凛「大丈夫。ちひろさんなら、お母さんとも上手くやれるから」

ちひろ「ねえ、その位置は何!? ちひろさんって、何!?」

武内P「……」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/21(木) 21:56:41.81 ID:XH7vb9Kpo
ちっひはちっひやで
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 21:57:16.87 ID:XH7vb9Kpo
すまん下げ忘れてもうた
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 22:03:24.02 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「それで、お母さんの話なんだケド、さ?」

武内P「……城ヶ崎さん?」

ちひろ「もう……ちひろさんで固定なんですね」


美嘉「娘達とさ、仲が良いって重要だよね★」


武内P「それは……はい、そうですね」

美嘉「それで、アンタって引っ張ってくれる人の方が、その……良くない?」

武内P「それは……考えた事は、ありませんでしたね」

美嘉「そっ、そうなんだ! あ、アハハハハ――」


凛「城ヶ崎さん」


美嘉「――ハ……はっ? 城ヶ崎さん?」

武内P「あの……し、渋谷さん……?」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 22:11:16.30 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「り、凛? 急にどうしたの?」

凛「例え城ヶ崎さん相手でも、先輩アイドルは敬わなきゃと思ってさ、です」

美嘉「なんか、チョー失礼な言い方じゃないそれ!?」

ちひろ「ダメよ凛ちゃん、お客様相手にそんな事言っちゃ」

美嘉「お客様!?」

凛「そうだね、はるばる訪ねてきてくれてるんだし」

美嘉「はるばるって言う程の距離でも無いケド!?」


凛「プロデューサー、お母さんは……近くに居た方が良いよね?」

ちひろ「美嘉ちゃんは、お母さんポジションじゃないですよね?」


武内P「……はあ、そうです……ね」


美嘉「いやいやいやいや! はいっ!?」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 22:18:19.00 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「アタシ、結構な頻度で居ると思うんだケド!」

凛「でもほら、プロジェクトとは直接の関係は無いし」

ちひろ「そうねぇ……良くて、近所のお姉さん、って所かしら?」

美嘉「もっと近いって! 他所の家の人って、それはひどくない!?」

凛「……まあ、確かに。私のデビューの時も、お世話になったし」

美嘉「でしょ!? 近所の人は、そこまでしないっしょ!★」

ちひろ「そうね……美嘉ちゃん、ニュージェネの皆の事、紹介してたものね」

美嘉「そう! そうそうそう!」


美嘉「アタシの妹分って! それ程、近い仲だか――……」


凛「つまり、美嘉は、娘の私の姉貴分って事で……」

ちひろ「お母さんじゃ、ないわよね♪」


美嘉「っ……!」


武内P「……」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 22:26:38.60 ID:Xdvg6LEvo
美嘉「じゃ、じゃあ! お母さんは、誰なの!?」

凛「そりゃ、プロジェクトのメンバーじゃないの。知らないけど」

ちひろ「凛ちゃん? どうしてそう思うのかしら?」

凛「他に選択肢が無いんだから、それ以外無いと思う。知らないけど」

凛「知らないけど、美波はリーダーだから、長女だよね」

凛「だから、お母さんポジションは、美波以外の誰かだよね、プロデューサー?」

武内P「は……はあ」

美嘉「じゃあ、みりあちゃんってコト!?」

凛「ゴメン、美嘉はちょっと黙ってて」
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 22:29:35.54 ID:57sPeGUSO
>>41
この情熱に驚くわ
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 22:33:57.53 ID:Xdvg6LEvo
ちひろ「凛ちゃん? メンバーは、娘のはずよね?」

凛「だけど、血の繋がりは無いから、大丈夫」

武内P「あ、あの、渋谷さん? 仰っている意味が、よく……」


凛「逃げないでよ!」


武内P「っ!?」

凛「……まあ、私なら、こんな感じで、うまくやっていくと思う」

美嘉「恐怖が支配する家庭じゃん!」

ちひろ「私も、ちひろさんとして、認める訳にはいきません!」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 22:40:43.41 ID:Xdvg6LEvo
凛「二人がそう思ってても、大事なのはプロデューサーの意見だから」

武内P「えっ!?」

美嘉「ねえ!? 安らぎのない家庭は、アンタも嫌でしょ!?」

ちひろ「プロデューサーさん! お父さんと、ちひろさんだけじゃダメですか!?」

武内P「いえ、あの……その前に、一つだけ」


凛・美嘉・ちひろ「?」


武内P「私は、本当にお父さんポジションなのでしょうか……?」


凛・美嘉・ちひろ「……」

凛・美嘉・ちひろ「はい?」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 22:48:10.59 ID:Xdvg6LEvo
武内P「皆さんのお話を聞いていて、考えてみたのですが……」

凛「待って。それじゃあ、娘とも思えないって事?」

武内P「いっ、いえ! それ程大切に思っているという事実に、変わりはありません!」

美嘉「でもさ……アンタはお父さんじゃないなら、何?」

武内P「はい……よく、考えてみたのですが」

ちひろ「もしかして……プロデューサー、ですか?」

凛「納得出来ない。お父さん、お母さん、プロデューサー、ちひろさん?」

美嘉「それはちょっと……複雑すぎでしょ」

武内P「……」


武内P「私のポジションは……お母さんなのでは、と」


凛・美嘉・ちひろ「……」

凛・美嘉・ちひろ「はっ?」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 22:51:07.82 ID:DX9iQfPc0
武内ママかぁ…
ありじゃね?
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 22:57:23.20 ID:Xdvg6LEvo
凛「納得出来ない、ちゃんと説明して」

武内P「シンデレラプロジェクトの……生みの親、で」

凛「……お願い、美嘉! 納得しそう! はやく!」

美嘉「あっ、アタシ!? えっと、シングルマザーは大変じゃない!?」

武内P「メンバーの皆さんは、とてもしっかりなさっているので……はい」

美嘉「ちひろさーん! ヤバイ! はやーく!」

ちひろ「せ、性別! 性別が、そもそも違って苦労しますよ!」

武内P「その点に関しましては、千川さんが居らっしゃるので……」

ちひろ「このタイミングで頼らないでください! ダメッ、頼られてちょっと嬉しい!」


武内P「……私がお母さんポジションで、よろしいですか?」


凛・美嘉・ちひろ「……!」

凛・美嘉・ちひろ「……」コクリ
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 23:06:35.75 ID:Xdvg6LEvo
武内P「それでは……仕事の続きをさせて頂きますね」


凛「駄目……PCを操作してるのに、洗濯物を畳んでるように見える」

美嘉「いや、違うでしょ。晩御飯の、下ごしらえしてるって、アレ」

ちひろ「上から押さえつけず、決して怒鳴らない……良い、お母さんですよね」

凛「……邪魔しちゃ、悪いよね」

美嘉「そうだね……お小遣い、減らされちゃうような気になる」

ちひろ「私が……ちひろさんが経理なので、削れる部分は削りますよ」


武内P「……あの、皆さん……仕事を」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 23:20:39.83 ID:Xdvg6LEvo
凛「ねえ、私にも何か手伝える事、ないかな?」

武内P「渋谷さん? あの、そろそろレッスンの時間では……」

美嘉「ホラ、凛。後は、お姉ちゃんに任せなー★」

武内P「その、城ヶ崎さんも、いつまで此処に……」

ちひろ「お父さんはいませんけど、二人三脚で頑張りましょうね!」

武内P「千川さん、足と口はともかく、先程からずっと手が止まって……」


凛「遠慮しないで、何でも言って」

美嘉「そうそう★ 一人じゃ、大変だろうしね★」

ちひろ「もっと、私達を頼ってくださいね!」


武内P「あの、そのやる気は仕事に向けて頂けますか!?」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 23:51:24.86 ID:Xdvg6LEvo
  ・  ・  ・

武内P「――皆さん、お疲れ様でした」

CPアイドル達「ただいまっ!」

武内P「……とても良い、LIVEでした」

CPアイドル達「ありがとう、お母さん!」

武内P「……皆さんは、いつまで私をそう呼ぶつもりなのでしょうか」


美嘉「な〜に言ってるの!★ ずっとに決まってるじゃん★」

ちひろ「はい。だって、お母さんは、いつまでもお母さんですから♪」


CPアイドル達「お母さんっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「……あの、もう諦めましたので、せめて外ではプロデューサーと呼んでください」

武内P「本当に……どうか、お願いします……!」


凛「まあ……公私の区別は、つけないとね」


武内P「今は公で、そもそも――」


武内P「私は、お母さんでは、ありません!」



おわり
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/21(木) 23:57:45.15 ID:57sPeGUSO
つまり義母か
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 00:22:36.92 ID:JqNRrdafo
えっちでビッチな武内お母さんじゃないか!(憤怒)
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 02:31:41.56 ID:ItE+P3hxo
育成するという意味では養母さん
見守り管理するなら保母さんや寮母さんだよなぁ…
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 03:04:20.59 ID:80vgf+oQO
ここのアイドル達相手なら武内Pは猛獣使いとか清掃員とかの方がしっくりくる
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 06:59:25.32 ID:Nk8nWgJoO
ちひろさん…いったい何枠なんだ…
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 08:18:12.51 ID:w/Xj/k+to
ちひろさんというのがどんな枠なのかは分からないがきっと語感からして財布の紐は握られてるに違いない
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 08:42:42.66 ID:9TtZKV+Fo
書きます


専務「ブンブンの刑に処す」
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 08:48:56.43 ID:9TtZKV+Fo
武内P「――これは、専務のこの一言から始まった企画です」

武内P「皆さんは、覚えていらっしゃるでしょうか?」

武内P「……前川さんの起こした、ストライキ事件を」

武内P「あの事件がきっかけで、私達は、信頼関係を築くことが出来ました」

武内P「……ですが、事件は、事件」

武内P「それを知った専務は、彼女達に罰を与えると、そう、言われたのです」


武内P「ブンブンの刑」


武内P「……あまりにも過酷なこの刑は、彼女達に何をもたらすのでしょうか」

武内P「それでは、ご覧頂きましょう」

武内P「VTR……笑顔です」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 08:57:13.91 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
一日目 羽田空港

みく「おはようございまーす」

莉嘉「おっはよー☆ Pくんっ!」

杏「ふわあぁ……はよざいまーす」


武内P「前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん」

武内P「おはよう、ございます」


みく「えっ? もうカメラ回してるの?」

みく「ゴホンッ! みく達は、これから世界に羽ばたくにゃ!」

莉嘉「えっ、うそうそ! イエーイっ!☆」

莉嘉「海外旅行へ行く前の、城ヶ崎莉嘉だよー!☆」

杏「えー、この段階で撮るって、仕事量多すぎだよー……まあ、やるけどさ」

杏「杏達は、初の海外ロケに望みまーす♪」


みく・莉嘉・杏「いえーいっ♪」ニコッ


武内P「……良い、笑顔です」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 09:08:25.98 ID:9TtZKV+Fo
武内P「……ありがとうございます」

武内P「良い画が撮れました」


みく「10日間もスケジュールが切られてるんだもん!」

みく「このお仕事、バッチリやりたいからね!」

莉嘉「それに、マレーシアで海外ロケだしっ!」

莉嘉「へへー! オリエンタルな魅力に目覚めちゃうカモ!」

杏「杏は、暑い所は嫌だし、そもそも海外とか面倒だけどね」

杏「……でもま、食べ物は美味しいらしいから我慢するよ」


武内P「はい、頑張りましょう」


 ――そう……彼女達には、今回の事は罰だと知らされていません。
 マレーシアに行く目的は、あくまでも海外ロケ。
 仕事で行くのだと、そう、思っていらっしゃいます。


みく「だけど……にゅふふ! みく、かなり楽しみなのー!」

莉嘉「アタシもアタシも! 海外で、開放的な空気で……ヤーン、困っちゃうなー☆」

杏「仕事の時以外は、ホテルの部屋で寝てても良いよね」


武内P「……」


 とても、浮かれた様子でいらっしゃいますね。

 これは、仕事なのではなく、ストライキとは言えカフェを占拠した罰だと言うのに……。
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 09:18:28.31 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
日本→マレーシア 飛行機内

武内P「……」


みく「機内食でーす。ビーフ、オア、チキンって聞かれたから、みくはチキンにゃ!」

莉嘉「アタシはビーフにしたよ! 味はねぇ……うんっ! 結構美味しいかも☆」

杏「杏はお肉だけでいいからさ、他はプロデューサー食べて良いよ」

  ・  ・  ・

武内P「……」


杏「……すぅ……すぅ」

莉嘉「……思いっきり寝てまーす」ボソボソ

みく「……」ジッ

莉嘉「……映画に夢中でーす」

  ・  ・  ・
マレーシア クアラルンプール国際空港

武内P「……」


みく・莉嘉・杏「……せーのっ」


みく・莉嘉・杏「マレーシアーっ!」
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 09:27:52.82 ID:9TtZKV+Fo
みく「羽田から飛行機で、なんと八時間!」

莉嘉「でもでも、チョー良いシートだったよね!」

杏「そうだねぇ、寝心地は悪くなかったかなー」

みく「杏チャンは、機内でずっと寝てたもんね」

杏「本当はまだまだ寝てたいんだけどねぇ」

莉嘉「えー!? 色々見て回ろうよー!」

杏「……んもー、しょうがないなぁ」

みく「ねえPチャン! その時間はあるよね?」


武内P「はい。今日の予定は移動のみです」

武内P「本格的なものは、明日からになりますね」


 本格的。
 彼女達は、それが何を意味するものか、正しく理解してはいない。


莉嘉「じゃあじゃあ、買い物行こ! お姉ちゃんに、お土産買うんだ!」

みく「帰りに買った方が良いけど……でも、選ぶ位は、しておいた方がいいかも!」

杏「お土産、かぁ……しょうがないから、智絵里ちゃんとかな子ちゃん、きらりには買ってこうかな」


武内P「……」
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 09:38:52.07 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
クアラルンプール ホテル・イスタナ 夕食時

武内P「……」


みく「晩ごはんは、ホテルでのビュッフェにゃ!」

みく「味は……う〜んっ! かなり美味しいよ!」

杏「ロブスター」

杏「……むぐむぐ……大きいから、満足感が違うよねぇ」


武内P「……」


莉嘉「ジャジャーン☆ マレーシアっぽい服の莉嘉だよっ!☆」

莉嘉「こういうの着ると、海外に来たってカンジがしてサイコーでーす☆」


みく「うぅ……みくも、買えば良かったかも」

莉嘉「エヘヘ……お小遣い、大分使っちゃいましたー」タハー

杏「ゴハンの時に着て良かったの? 汚さないよう、気をつけなよねー」

莉嘉「あっ! そうだった! アハハ、すぐ着たくなっちゃって☆」


 マレーシアを満喫する、前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん。
 この時は、本当に、いい笑顔をしてらっしゃいました。
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 09:43:43.29 ID:9TtZKV+Fo
誤)ホテル・イスタナ

正)パンパシフィック・ホテル


79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 09:51:56.74 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
パンパシフィック・ホテル 室内

武内P「……」


みく「ここが、みく達が泊まる部屋にゃ!」

みく「部屋もすっごく豪華で……見て! この、窓からの眺め!」

莉嘉「チョー綺麗でしょ! それにぃ、オ・ト・ナ☆ な雰囲気☆」

莉嘉「開放的になってぇ……チラッ! えへへ、P君見た? 見たー?」


武内P「? すみません、夜景を撮っていたので……」


莉嘉「えーっ?」

みく「もーっ、莉嘉チャン! 本当に映ったら、映像が使えなくなっちゃうにゃ!」

莉嘉「あっ、そうか! えっとじゃあね……そうだ! 入浴シーンとかは!?」

みく「もっと駄目に決まってるでしょー!? 杏チャンも、何か言って!」


杏「…………ん?……何?」


みく・莉嘉「また寝てたし!」


武内P「――シンガポールで一泊」
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 09:57:03.20 ID:9TtZKV+Fo
地名がグズってるなぁ

>>77
誤)クアラルンプール ホテル・イスタナ

正)シンガポール パンパシフィック・ホテル
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 09:59:36.97 ID:9TtZKV+Fo
国名 地名がグズってるので、そのへんは脳内で補正してください
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 10:09:56.62 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
シンガポール バス乗り場 ゴールデンマイル・コンプレックス

武内P「……」


みく「……おはようございまーす」

莉嘉「オハヨー、P君」

杏「……ふわぁあ」


武内P「皆さん……昨夜は、眠れなかったのですか?」


みく「なんか、テンション上がっちゃって……」

莉嘉「……ずーっとお喋りしちゃってたんだよね」

杏「杏は寝てたけど、まだまだ寝たり無いだけだよ」


武内P「ここからは、バスでの移動になります」

武内P「道中は寝ていて構いませんので」

武内P「……ただ、出国審査の時には、起きていただきますが」


みく・莉嘉・杏「……は〜い」
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 10:15:45.93 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
二日目 夜 ホテル・イスタナ 926号室

武内P「……」


みく「今日は、ほとんど移動だけだったのに疲れたにゃ」

莉嘉「うんうん、バスの中にずっと居たカンジ」

杏「そう? 気づいたら着いてたかな〜」

みく「杏チャンはずっと寝てたからでしょー!」

莉嘉「出国審査の時も、ずっとねぼけてたし!」

杏「覚えてないなぁ。なにせ、ねぼけてたからね」グッ!

みく・莉嘉「もー!」


武内P「――それでは、今回の企画を発表させて頂きます」


みく・莉嘉・杏「……」

みく・莉嘉・杏「へっ?」


 ネタばらし。
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 10:19:19.27 ID:TE2qLbZX0
照らしてやるんですか
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 10:22:17.40 ID:9TtZKV+Fo
みく「今回の企画って……何の企画?」


武内P「今回の、海外ロケの本当の目的、ですね」


莉嘉「本当の目的? えっ、何それ? ねえ、P君?」

杏「……ねえ、なんだか嫌な予感がするんだけど」


武内P「皆さんは、以前カフェを占拠するというストライキ……」

武内P「……いえ、最早テロと呼ばれるものを起こされましたね」


みく・莉嘉・杏「……はい」


武内P「それを知った専務が、貴女達にきちんと罰を与えろと、そう、おっしゃいまして」


みく・莉嘉・杏「罰……?」


武内P「皆さん……動物は、お好きですね?」


みく「ま、待ってPチャン? どういう事!?」

莉嘉「怖い怖い! 何々!?」

杏「……い、嫌だ! 杏は罰とか受けたくない!」
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 10:27:47.44 ID:9TtZKV+Fo
武内P「皆さん……動物は、お好きですね?」


みく「そりゃ、好きだけど……」

莉嘉「ねえ、P君!? 罰って、動物と戦うとかなの!?」

杏「待って、この流れ……」


 双葉さんは、気付かれたようですね。
 さすが、北海道出身の、アイドルです。


武内P「いえ、戦いはしません」

武内P「ある場所に行って、観察して貰うだけです」


みく「な、なーんだ! 罰って言うから、ビックリしちゃったにゃ!」

莉嘉「観察だけなら、余裕じゃない? だって、見るだけだもんね!」

杏「嫌だ嫌だ! 行かない行かない、杏は絶対行かない!」

みく・莉嘉「……?」


武内P「その、ある場所とは――」


武内P「――ブンブン・ミシロ、です」


 ブンブン・ミシロ。


みく・莉嘉「……ブンブン……ミシロ?」

杏「ほら、やっぱり! やっぱり、ブンブンじゃんか!」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 10:38:10.08 ID:9TtZKV+Fo
みく「でも……ブンブンって、言葉の響きは可愛いにゃ」

莉嘉「あっ、それはアタシも思った! ねえ、どんな所なの?」

杏「……地獄だよ」

みく・莉嘉「へっ? 地獄?」


武内P「ブンブンというのは、動物を見るための小さな小屋」

武内P「――動物観察小屋の事です」

武内P「なので、そこへ向かうため、明日はボートに乗っていただきます」


みく「えっ、ボート!? ボートに乗らなきゃ、行けない場所なの!?」

莉嘉「ねえ、けっこうゆったりめの観光っていう話は!?」


 嘘です。


武内P「皆さんが動物好きと聞いて……はい、安心しました」

武内P「その河には……はい、ワニが出るようなので」


 ワニが出る。


みく・莉嘉「嘘でしょ!?」
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 10:47:15.36 ID:9TtZKV+Fo
みく「ワニが出るって……そういうのは、幸子チャンの担当でしょー!?」

莉嘉「出るって言っても、ちっちゃいやつだよね!? ねっ!?」


武内P「笑顔です」


みく・莉嘉「あっはははははは!」

みく「――嫌にゃあああ! ずぅえったい、嫌にゃあああ!」

莉嘉「帰ろう!? 今なら、まだ引き返せるじゃん!」


武内P「……」

武内P「――それでは、明日以降の、本当のルートの説明をさせていただきます」

武内P「明日は、バスでクアラテンベリンまで移動、三時間程で着くでしょう」


みく・莉嘉「またバス?」

みく「――じゃなくてぇ! 淡々とルート説明しないでよPチャン!?」

莉嘉「杏ちゃん! 杏ちゃんからも、何か言ってよ! 杏ちゃ……」

みく・莉嘉「……杏ちゃん?」


 双葉杏、脱走。

  ・  ・  ・

武内P「――では、説明に戻ります」


みく・莉嘉・杏「……」


 捕獲。
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 10:57:13.62 ID:9TtZKV+Fo
武内P「クアラテンベリンから、ボートでクアラタハンへ」

武内P「クアラタハンで、一泊します」

武内P「此処は既に、ジャングルになります」


みく「……ジャングルって言った」

莉嘉「……うん、言ったよね、ゼッタイ」

杏「……タマン・ヌガラ国立公園、だよ」


武内P「ナイトサファリには、参加されますか?」

武内P「私としては、体力温存のため、ゆっくりされた方が良いと思いますが」


みく「でもまぁ……せっかくだから」

莉嘉「それに危険は無いんだよね?」


武内P「はい。ヘビが出ますが、私がお守りします」


みく・莉嘉「不参加! 絶対、不参加で!」


武内P「……わかりました」

武内P「では、私だけ参加し、映像を撮ってこようと思います」


 はい、せっかくなので。
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 11:09:46.59 ID:9TtZKV+Fo
武内P「翌朝、徒歩とボートで移動し、ブンブン・ミシロを目指します」


みく「最初に聞いた時に気になったんだけど……」

莉嘉「……ブンブンは良いけど……いや、良くはないケド」

みく・莉嘉「ブンブン・ミシロって、何?」


武内P「ブンブン・ミシロは、専務の改革以前に作られたブンブンです」

武内P「いざと言う時のために、346プロで作ったのですが……」

武内P「……はい、アイドルの方の使用は、今回が初になりますね」


みく「改革されて当り前にゃ! 無駄なお金も良い所だよ!」

莉嘉「アタシ達、そんな所に行くの!? 大丈夫なの!?」


武内P「今回のロケに際し、事前にチェックはされています」

武内P「設備もあまり傷んでいなかったようなので、大丈夫だと思われます」

武内P「トラが出たようですが、もしもの時は、私が囮になります」


 トラが出るらしい。


みく・莉嘉「……」

みく・莉嘉「いやああああああ!」

杏「……帰りたい……帰りたい」
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 11:20:10.87 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・

専務「――後枠を担当する、専務の美城だ」

専務「この映像を見ていると言うことは、君たちは問題を起こしたのだろう」

専務「それも……かなり、大きな問題を」


専務「大きな問題を起こした時、それには罰が与えられなければならない」

専務「私は、それこそが人と人たらしめるものだと思う」

専務「己を律する事の出来なかった者ならば、尚更だ」


専務「彼女達に待ち受ける運命を見なさい」

専務「君たちにも、無関係とは言えないのだから」



つづく
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 11:52:12.10 ID:9TtZKV+Fo
346プロダクション 前

武内P「……」


みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」


みく「みく達は、ブンブン・ミシロに向けて出発したにゃ!」

莉嘉「マジ、チョーキツかったから! 二度と行きたく無いってカンジ!」

杏「だからさ、この前枠も全力だよね!」


みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」


武内P「……あの、もう少し、その……笑顔で」

武内P「表情が、かなりやけになっている感じがします」


みく・莉嘉・杏「……」


武内P「あの……皆さん? 笑顔で――」


みく・莉嘉・杏「ちょっとカメラ止めて」
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 11:54:43.06 ID:agCt30CSO
ガイドのアンズさん
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 12:03:20.79 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
三日目 バス内

武内P「……」


みく・莉嘉・杏「……」


みく「Pチャン……ちょっとカメラ向けるのやめて」

莉嘉「……うん。アタシ、今ちょっとオフモード」

杏「……でもさ、二人はまだ良い方だと思うよ」…ガタガタッ

みく「? どうしたの、杏チャン? 起きてるなんて珍しいね」

莉嘉「うん。移動中だし、寝てても良いって言われたのに」


杏「二人に比べて、杏だけ揺れてると思わない?」…ガタガタッ


みく・莉嘉「……確かに」

杏「発車してから気づいたんだけどさ……」…ガタガタッ


杏「……ほら、椅子、壊れてるんだよ」…ガタガタッ


みく・莉嘉「……」

杏「……」…ガタガタッ


杏「……」ガタンッ!


みく・莉嘉・杏「あっははははは!」
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 12:11:21.39 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
ボート乗り場

武内P「……」


みく「――はい! ボート乗り場に着いたにゃ!」

莉嘉「思ってたより小さいボートで、ビックリしたよね!」

杏「あれでワニの居る河を行くだなんて、ドキドキするよー!」


みく・莉嘉・杏「でも、笑顔で頑張るよっ!」ニコッ!


武内P「……」


みく「……はい、今のでオッケー? もう良い?」

莉嘉「あんなボートじゃ、ワニが出てきたらひとたまりもなくない!?」

杏「遺書とかさ、書いておいた方が良いかな」

みく「もうね、ありったけの恨み言を書いて置くよ、そんなの」

莉嘉「アタシ、読んだだけでチョーテンション下がるの書く」

杏「んー、杏はやっぱり面倒だから、ひっそりとワニに食べられておくよ」


武内P「……」


 絶望して、いらっしゃいますね。
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 12:20:59.64 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
ボート乗り場 昼食

武内P「……」

みく・莉嘉・杏「……」モソモソ

 ……無言、ですね。

  ・  ・  ・
船着き場

武内P「……」


みく「これに乗ったら、もうトラの居るジャングルにゃ」

莉嘉「みくちゃん、ネコ好きなんだから何とかならない?」

みく「何とか?」

杏「トラが出たらさ、話し合いで解決するとか」

みく「話し合い?」

みく「……Pチャン、ちょっと良い?」


武内P「はい、何でしょうか?」


みく「莉嘉チャンと杏チャン、暑さで頭やられてるっぽいにゃ」

莉嘉「えっとね、今の気温は……36度だって☆」

杏「平熱って感じだねー……帰りたい……!」
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 12:29:53.36 ID:9TtZKV+Fo
莉嘉「でも……この服、買っておいて良かったよ」

みく「その服って、涼しい?」

杏「莉嘉ちゃんだけ、ちょっと元気だもんね」

莉嘉「向こうで、同じ様なの売ってたよ」

みく・杏「……」

  ・  ・  ・

みく「――ジャングル一号、前川みくにゃ!」

みく「もう、すっごいミラクル! ネコさん柄を見つけたのー!」

莉嘉「――ジャングル二号、城ヶ崎莉嘉でーす☆」

莉嘉「えへへ! また、新しい花柄の買っちゃった☆」

杏「――ジャングル三号、双葉杏!」

杏「帰りたい、ああ帰りたい、帰りたい……あ、ピンク色なだけでーす」


みく・莉嘉・杏「いえーいっ!」


 新しい服を購入し、無理矢理テンションをあげる三人。
 いよいよ、ボートに乗り込みます。
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 12:40:52.05 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
ボート 移動中

武内P「……」


みく・莉嘉・杏「……」


武内P「あの……何か、コメントを頂けますか?」


みく「……木が凄いでーす」

莉嘉「……自然に囲まれてる、ってカンジ」

杏「……結構揺れるので、眠れませーん」


武内P「あの……もっと、他に」


みく「えー、ワニが居るって聞いて怖がってたけど、慣れたにゃ」

莉嘉「ボートも古いんだけどさ、もう慣れたよね」

杏「出発の時にエンジンが中々かからなかったけど、納得だよね」


武内P「あの……皆さん」


みく・莉嘉・杏「長いの! 乗ってる時間が!」
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 12:48:14.74 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
ボート 移動中

武内P「……」


みく「あっ、見て! あそこにおサルさんが居るにゃ!」

莉嘉「えっ、どこどこ!? ホントだ! 居た! 三匹居る!」

みく「三匹!? え、あそこに一で、ニの……」

莉嘉「あそこ! ほーら、あそこだってみくちゃん!」

みく「にゃああ、どこに……居た! 居たにゃー! やーん、カワイイー!」

杏「……すぅ……すぅ」


莉嘉「あーっ! アレ、ワニ!? 案外ちっちゃくない!?」

みく「んえっ!? ワニって……もーっ! アレ、ワニじゃないにゃ!」

莉嘉「えーっ!? あはは、トカゲだった! ゴメーン!」

みく「でも、結構大きかっ……あーっ! 前の方に、なんかいっぱい居るにゃ!」

莉嘉「えっ、えっ!? 何アレ!? 牛の群れ! チョーいっぱい居る!」

杏「……もう食べられないよぉ……すぅ」


武内P「……」


 皆さん、楽しむ余裕が出てきたようですね。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 12:57:15.74 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
クアラ・タハン 到着

武内P「……」


みく「杏チャン、着いたよ!」

杏「……ふわぁあ……おはよー」

莉嘉「なんか、思ってたより綺麗な所だよ☆」


武内P「はい。此処は、リゾート地ですので」


 まだ、リゾート地。

  ・  ・  ・
タマン・ヌガラ リゾート 16号ロッジ

武内P「……」


みく「えー……朝の八時に出発して、今は夕方の六時にゃ」

莉嘉「今日はずっと移動で、アタシもーヘトヘトだよ!」

杏「暑くてちょっと寝にくいけど、これで働いてる事になるなら、まあアリかなぁ」


武内P「この後の予定は、夕食」

武内P「その後、ナイト・ジャングル・ウォークがありますが……」


みく・莉嘉「……ちょっと行きたくなってきたかも」


 乗り気に……行きたくなってきたようです。
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2018/06/22(金) 13:08:44.34 ID:agCt30CSO
この中にデブは…いないな
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 13:12:34.64 ID:9TtZKV+Fo
莉嘉「珍しい虫とか……カブトムシとか、見られる?」


武内P「可能性は、十分にあります」

武内P「日本では見られない、珍しい種類の野生のものが見られるかと」

武内P「カブトムシだけでなく、クワガタも同様ですね」


みく「でも、明日の移動もあるし……って、どんな予定なの?」


武内P「はい。かなり歩くので……ブンブンに行った帰りが、良いかと」


杏「杏はパース。ゴハン食べて、ゆっくり寝るよー」

みく「んー、みくもやめとくにゃ。帰りでも良いみたいだしね」

莉嘉「そっか。それじゃ、アタシは帰りに見るよ!」


 彼女達は、この時の判断を正解だと後に語っています。
 帰りに見ると言っていた城ヶ崎さんも……はい、早目に寝て良かった、と。


武内P「……わかりました」

武内P「では――夕食後の予定は、ゆっくりすると言う事で」


みく・莉嘉・杏「はーい」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 13:23:33.51 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
四日目 朝

武内P「……」


みく・莉嘉・杏「おはようございまーす!」


みく「みく達は、いよいよ冒険の旅に出るよ!」

莉嘉「今日はねぇ、なんと! 吊り橋を渡るみたいなの!」

杏「キャノピーウォークっていう、世界最長の吊り橋なんだよねぇ」

みく「動物さんを観察するために、ジャングルの上にあるんだって!」

莉嘉「吊り橋効果でぇ……アタシに、もっとドキドキしちゃうかもね☆」

杏「普通に歩くより楽出来るらしいし、大歓迎だよー」


みく・莉嘉・杏「おーっ!」


武内P「……」


みく「……いやもう、ホント……ねえ、ホントに行かなきゃ駄目?」

莉嘉「……ストライキなんかしなきゃ良かった」

杏「……安全性は……あんまり保証出来ないらしいね」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 13:31:27.35 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
出発 10分後

武内P「……」


みく「あっ」

莉嘉「? みくちゃん、どうしたの?」

杏「あっ」

莉嘉「杏ちゃん? 何か見つけたの?」

みく・杏「さ……サルが……///」

莉嘉「えっ? 居たの? どこどこ?」


武内P「あっ」


 ……ヤってる。


莉嘉「ねえ、どこ? みくちゃん、杏ちゃん!」

みく「いや、どこって言うか……///」

杏「み、見なくて良いんじゃない?///」

莉嘉「えーっ!? アタシもサル見た――」


莉嘉「あっ」


みく・莉嘉・杏「……///」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 13:37:49.74 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
キャノピー・ウォーク

武内P「……」


みく「……高くない? っていうか、細くない?」

莉嘉「そう? アタシ、こういうの結構ヘーキだよ」

みく「Pチャン渡れる? 引き返した方が良くない?」


武内P「大丈夫です」


みく「あっ、ちょっ、待っ……」

杏「案外スイスイ行ったね……それじゃ、杏も行こうかな」

みく「えっ!? 杏チャン!?」

杏「早く着いて、寝たいからね〜」


みく「……」


みく「ま、待って……みくを一人にしないで……!」
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 13:50:16.40 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
午後二時

武内P「……」


みく「はい! なんとか吊り橋を渡りきり、本格的なジャングルに入るにゃ!」

莉嘉「でも、ここからはちょっと危ないらしいんだよね!」

みく「そこで! 現地のガイドさんに来てもらったにゃ!」

莉嘉「それじゃ、お願いしまーす!」


杏「プロデューサーサン……マエカワサン……ジェイガサキサン」


みく・莉嘉「あはははは!」

莉嘉「城ヶ崎! 城ヶ崎だよ、ガイドさん!」

みく「ガイドの、アンズ・チャンさんですにゃー!」


アンズ「ダイタイ、コンナコトシタッテナニモナラナクナクナクナクナイケンリヲ」


みく「ガイドさん! ガイドさん、日本語だけどそうじゃなく聞こえるにゃ!」

莉嘉「あははは! チョーウケるんだケド! あっはははは!」
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 14:04:19.78 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・

武内P「……」


みく「またボート……って、今度は大分ちっちゃいね」

莉嘉「慣れって怖いよね……まあ良いかって思えるもん」

杏「うん……暑いけど、杏はこれでももう普通に寝られそう」


  ・  ・  ・

武内P「……」


みく「ブンブン・ミシロまで、ここから歩いて……四キロ」

莉嘉「ってコトは、もうすぐじゃん!」

杏「ハアハア……チョットセンリャクテキキュウケイヲシヨウ」

みく「杏チャン……いや、アンズ・チャンさん?」

莉嘉「ボートから降りたばっかりだし、いけるって☆」

杏「ノーノーノー。ナヅケテ、カエダーマダイサクセン」


武内P「……わかりました、荷物は私が全て持ちます」
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 14:18:46.44 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・

武内P「……」


みく「……結構、上り下りするね」

莉嘉「アタシ、ジャングルってもっと平らだと思ってた……」

杏「……帰りたい……帰りたい」


 疲労のためか、口数が減る前川さん、城ヶ崎さん、双葉さん。


武内P「皆さん……笑顔です」


 しかし、そんな時こそ、笑顔。
 パワーオブスマイルで、乗り切って欲しいと……そう、思います。


みく「大体、な〜にがブンブンの刑にゃ。ふざけてるにゃ」

莉嘉「日本に帰ったら、専務の部屋にカブトムシ放ちまくる、アタシ」

杏「良いね。杏も、何が出来るか考えてみるよ」


みく・莉嘉・杏「……へへへ」ニヤァ


武内P「……悪い、笑顔です」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 14:30:18.17 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・

武内P「……」


みく「……! ねえ、見て! アレじゃない!?」

莉嘉「あれだ! ねえ、P君! そうだよね!?」

杏「……やっと着いた……あれが……!」


武内P「はい」

武内P「ブンブン・ミシロです」


みく・莉嘉・杏「……やった――っ!」


みく「ようやく……ようやく着いたにゃ!」

莉嘉「ヤバイ……アタシ、感動して泣きそう……!」

杏「横に……! 早く、中に入って横になりたい……!」


武内P「……」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 14:34:11.43 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・

専務「――彼女達は、遂にブンブン・ミシロに辿り着いた」

専務「その喜ぶ姿は、輝きに満ちあふれていますね」

専務「苦難を乗り越え、一つ、成長したのでしょう」


専務「だが、これは、あくまでも刑だ」


専務「道中とは、また違う苦難が彼女達を待ち構えている」

専務「ブンブンの刑……本番は、これからです」


専務「心して見るように」


つづく
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 14:34:37.34 ID:9TtZKV+Fo
お昼寝
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 15:50:56.28 ID:agCt30CSO
高垣校長の美城ゼミナール
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 17:57:11.59 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
ブンブン・ミシロ

武内P「……」


みく「最悪にゃ〜……心の底から最悪にゃ〜……」

ペチンッ……ペチンッ……

莉嘉「みくちゃん……お腹ペチペチ叩きながら言わないでよ」

みく「莉嘉チャンもやるにゃ〜……気が紛れるにゃ〜……」

ペチンッ……ペチンッ……

莉嘉「えー……アタシ、カリスマJCアイドルなんだけど」

みく「みくだってネコチャンアイドルにゃ〜……試しにやってみて〜……」

ペチンッ……ペチンッ……

莉嘉「そんなワケないって〜……」

ペチンッ……ペチンッ……

莉嘉「……あ、ホントだ」

ペチペチンッ!


みく・莉嘉「あっははははは!」


 壊れた、二人。
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 18:03:39.52 ID:9TtZKV+Fo
みく「何が最悪かって……まずこの暑さ」

みく「ホラ撮って! 背中撮って、Pチャン!」


武内P「……」


莉嘉「うっわ、汗すごい! どうしたのそれ!?」

みく「莉嘉チャン……さっきブラ外してたよね?」

莉嘉「えっ、うん……もう汗でびっしょりだったし」

みく「そう! そうなの! 透けてないけど、そうなの!」

莉嘉「もしかして、まだつけてるの?」

みく「当り前にゃ! だって、Pチャンがいるし!」

みく「なんで居るの!? いや、なんでみく達は此処に居るの!?」


武内P「……申し訳、ありません」


みく「謝ってなんて言ってないでしょー! 暑いって言ってるの!」

莉嘉「みくちゃんみくちゃん!」

ペチペチンッ!


みく・莉嘉「……」


みく・莉嘉「あっはははははは!」
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 18:10:44.02 ID:9TtZKV+Fo
みく「それでね? みく、もう一つ言いたいことがあるにゃ」

莉嘉「……あー、多分だけど、アタシもおんなじコト思ってる」

みく・莉嘉「……」ジッ…


武内P「?」


みく「ぬわぁんで! Pチャンはぁ! そんな涼しげな格好してるの!?」

莉嘉「ここ、ジャングルだよP君!? ハーフパンツだけって、海の格好じゃん!」

みく「身だしなみには気をつけろって、専務にも言われてたでしょ!」

莉嘉「スーツ着なよ、スーツ! アタシがネクタイ締めてあげるから!」

みく「上半身裸でアイドルと居るって、問題だと思うにゃ!」

莉嘉「P君がそれアリならぁ、アタシ達も脱ぐよ!? 良いの!?」


武内P「……」

…ペチンッ!


みく・莉嘉「あっははははは!」

みく「っくっくくく! それ……それ、ズルいにゃ……!」

莉嘉「っひー! っひー! いったたい! あはは、お腹いったい!」


杏「……」

…ムクリ


みく・莉嘉「あ、起きた」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 18:19:25.21 ID:9TtZKV+Fo
みく「杏チャン、おはよう」

莉嘉「凄いよね、この暑さの中眠れるんだもん」

みく「暑さだけじゃなくてね、うるさいの」


ジーコシャワシャワシャワミミンミリンリンジョワージジジジ!


莉嘉「意識しないだけでね? アタシ達、ずっとこの音が大音量だから」

杏「いや……さすがの杏も、ねっころがってただけだよ」

みく「あ、そうなの?……って、ドコ行くの?」

莉嘉「外? えっ? まだ帰れないよ?」

杏「今のうちに、トイレ行っておこうと思って」

みく「あー、トイレは外だもんね。みくも、後で行っとこっと」

莉嘉「んー、アタシは良いかなぁ」


 アタシは良い。


莉嘉「カリスマJCアイドルはぁ、トイレなんか行かないのっ☆」


 トイレなんか行かない。


武内P「……」
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 18:27:22.07 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
夕食

武内P「……」


みく「みく……カップ麺とか久しぶりにゃ」

莉嘉「そうなの?」

杏「杏は家ではたまに食べるかなぁ。楽だしね」

みく「栄養バランスが悪いにゃ……お肉とお野菜が必要だよ」

莉嘉「草は……周りにチョーいっぱいあるよ」

みく「……お肉は?」

杏「そりゃあ……ここに、四人分」


みく・莉嘉・杏「……」


みく・莉嘉・杏「あっはははは!」

みく「四人分って! それ……それ、トラ視点にゃ、杏チャン! あははは!」

莉嘉「みくちゃんおっぱい大きいから、真っ先に狙われるって! っぷふはは!」

杏「へへへ、杏は小さいから、見逃して貰えあっつい! スープこぼした!」


みく・莉嘉・杏「あははははは! あはははは!」
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 18:35:57.58 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
ブンブン・ミシロ

武内P「……」


莉嘉「……はい、あたりが暗くなってきまし……っくく!」

杏「そろそろ、夜行性の動物達が……っぷふ! 活動を開始……っひひ!」


みく「シャーッ!」


莉嘉・杏「あっははははは!」

莉嘉「ぶ、ブラを頭に巻い……あっははは! ひーっ、ひーっ!」

杏「外さないって言ってたのに! なんで頭に……ゴホッ! ゴホッ!」


みく「ブラを頭に? 何を言ってるかサッパリにゃ」

みく「これは、ネコミミ」

みく「ジャングルで、みくの中のネコチャンの野生の血が目覚めたにゃ」

みく「見て、ホラ! キュートでしょー! にゃうんっ♪」


莉嘉・杏「あっははははは!」
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 18:44:56.82 ID:9TtZKV+Fo
莉嘉「っはー、お腹痛い! マジ腹筋攣りそう!」

杏「キュートって……っひひひひひ! ひ、うひひひっ!」

みく「みくもね、迷ったの。ブラを外すかどうか、真剣に」

莉嘉「そ、そうなの?」

みく「それで、試しに……試しにね? ちょっと外したにゃ」

杏「……そうしたら?」

みく「わからないんだけどね? わからないけど、ネコミミが生えてたにゃ」


みく・莉嘉・杏「あっははははははは!」


みく「もう、すっごい開放感だよ! フワァって! フワァってなったもん!」シュッシュッ!

莉嘉「でしょ!? だから言ったじゃん、外しなって!」

杏「っくくくく! みくちゃん、その動き何……!」

みく「え? 何が? トラが出た時に、対処する動きだよ?」シュッシュッ!

莉嘉・杏「……」

みく「ネコパンチにゃ」シュッシュッ!


みく・莉嘉・杏「あっははははははは!」
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 18:50:21.70 ID:agCt30CSO
この中で武内Pは待機中の男優みたいな格好でカメラ回してるんだな
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 18:56:29.09 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
ブンブン・ミシロ

武内P「……」


みく「はーい、あたりはもう真っ暗になったにゃ」

みく「動物を見るためと、うたた寝しても良いように、メガネでーす」

莉嘉「ネコミミは?」

みく「みくは人間なので、耳は二つで十分でーす」

杏「そりゃ外すよね、だって……っくく……邪魔そうだったし」

みく「耳が二つ以上あったら、虫の鳴き声で気が狂うにゃ」

莉嘉「あ、そうだ。P君、撮って撮ってー」


武内P「……」


莉嘉「暑かったから、髪は編み込みにしたよ☆」

莉嘉「首元、チョー涼しくなった!」

莉嘉「どうどう? オトナな雰囲気出てるでしょ?」

みく「Tシャツに短パンだけど、いつもと違う雰囲気にゃ」

杏「さっきネコミミ生えてた人は上から言えないと思うな〜」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 19:05:05.90 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・

武内P「……」


みく・莉嘉「……」

みく「……動物、居る?」

莉嘉「……暗くて、全然見えない」

みく「Pチャン、ちょっと……なんとかならない?」

莉嘉「杏ちゃんなんか、飽きて寝ちゃっ……いや、普通に寝ただけか」

杏「……すぅ……すぅ」


武内P「何とかと……言われましても」


みく「こう……ほら、スカウトしてくるとか」

莉嘉「動物を?」

みく「うん。おいでー、笑顔にゃ〜、って」

莉嘉「いやいや、みくちゃん……それは」

みく「パワーオブスマイルにゃ〜、って」

莉嘉「……チョー名案だよ、ソレ」

みく・莉嘉「あはははははは!……はぁ」

みく・莉嘉「……動物探そ」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 19:14:47.82 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・

武内P「……」


杏「……あれ?」

みく「? どうしたの、杏チャン」

莉嘉「何々? 何か居た?」

杏「……プロデューサー、ホラ、あそこ見て」


武内P「……何か、居ますね」


 何か、居る。


みく「えっ、ウソ! どこどこ!? どこに居る!?」

杏「ホラ……この指の先に、何か、光って……」

莉嘉「ホントだ! 居る! 居る居る居る居る! 二つ、目みたいなの光ってる!」

みく「ウソでしょ!? ホントに!? そんなハッキリ見え……居たー!」

杏「なんか……結構大きいよ、あれ。杏より大きいのは確実だね」

莉嘉「五メートル位無い!? ヤバくない!? ねえ、ヤバくない!?」

みく「いや、六……ううん、八メートルはあるにゃ、アレ……!」


 そんなに大きくは、無い。
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 19:25:46.20 ID:9TtZKV+Fo
莉嘉「ヤバいって! どうするの、P君!?」


武内P「笑顔です」


みく「っかー! こんな時に笑顔とかどうでも良いにゃ!」

みく「パワーオブスマイルじゃなくて、パワーのみで良いって!」

莉嘉「ねえ……あれって、もしかして……トラ? トラなの!?」

杏「ちょっと静かにしよう……注意を引くと、危ないかも」

みく・莉嘉「……!」コクコク!

杏「杏は、ドアにバリケードを作るから、二人は見張ってて」

みく「任せるにゃ、杏チャン……!」

莉嘉「武器……そうだ、武器になるもの……!」

みく「ひいいい……! めっちゃこっち見てるにゃああ……!」


武内P「……」
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 20:02:44.99 ID:9TtZKV+Fo
武内P「……」


みく「……もおお……! 最悪にゃああ……!」

莉嘉「まだ居る? うわあぁ……居るうぅ……!」


杏「――でもさ、この状況は覚えがあるよね」


みく「いやいやいや、そんなの無いって!」

莉嘉「アタシ達、こんな状況になったこと……あっ」

みく「莉嘉チャン? ど、どうかしたの?」

莉嘉「いや……ホラ、あったじゃん、こういう状況」

みく「?……あっ」


みく・莉嘉・杏「――ストライキの時」


みく「そうだね……あの時も、こうやって立て籠もったんだった」

莉嘉「あの時の相手は、トラじゃなくて、P君だったケドね☆」

杏「そう思ったらさ、なんとかなる気がしてこない?」


みく・莉嘉・杏「……!」


武内P「……」
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 20:09:41.31 ID:9TtZKV+Fo
みく「……杏チャンの言う通りにゃ!」

みく「襲い来るトラと、襲い来るPチャンなら、トラの方がマシにゃ!」

莉嘉「そうだよ! むしろ、今はP君が味方に居るもん!」

莉嘉「P君だったら、トラが相手でもラクショーだよね☆」

杏「……ってな訳で、いざという時はよろしく〜」

杏「本当にもしもの時は、杏が囮になるからさ」


みく「何言ってるにゃ、杏チャン! 皆で日本に帰るよ!」

莉嘉「そうだよ! あの時も、諦めなかったじゃん!」

杏「逃げるのも面倒だし、それが一番助かる人数が多いよ」

みく「駄目だよ! 杏チャン、ちっちゃいからすぐ食べ終わるにゃ!」

莉嘉「アタシ……ライオンの衣装着たことあるし、戦うよ! ガオーッ!」

杏「……へへへ、二人共、本当に物好きだね」


武内P「……」
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 20:15:08.25 ID:9TtZKV+Fo
杏「……ま、杏もおとなしくやられるつもりは無いってば」

みく「そうにゃ! トラがこっちに来るとは限らないし!」

莉嘉「……うん……まだ、あそこに居るね」

みく「ジッとこっちを見て……」


みく「――あっ」


莉嘉「どうしたの、みくちゃん?」

みく「……ねえ、あれ……シカじゃない?」

莉嘉「えっ!? トラでしょ!?」

みく「ホラ、光ってる目の……上の方に、ツノみたいなの見えない?」

莉嘉「いや、見えないって……だってアタシ、模様見えたもん」

杏「……どれどれ……いや、トラじゃないなら……」


杏「――あっ、シカだ」


武内P「……」


 シカでした。
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 20:23:53.91 ID:OPXSpd8qo
シカはヤバいんだよなあ(世界樹の迷宮感)
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 20:27:13.68 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・

武内P「……」


みく・莉嘉「あっはははは! あっはははははは!」

杏「……」

みく「あっ、杏チャン……! それ……それ、あっははは!」

杏「これ? バリケード!」

莉嘉「バリケード! マットレスじゃん! ペラペラ……ペラペ、あははは!」

杏「杏もさ、咄嗟だったからね? 咄嗟……っぷふふはは!」

みく「みく……みく、なんか格好いいこと言っちゃったにゃ!」

莉嘉「皆で日本に帰るよ!」

みく・莉嘉・杏「あっはははははは! っひひあっはは!」

莉嘉「アタシだって武器探し、っぶふうっ! っくくく! 腹筋痛い痛い!」

杏「ひーっ……ひーっ……! 何か、何か見つかった?」

莉嘉「これ、ホラ……ネコミミ」

みく・莉嘉・杏「あっはははは! あっはははははは!」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 20:36:44.31 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
五日目 朝 ブンブン・ミシロ

武内P「――皆さん、起きてください」


みく「……ふわぁあ……朝……?」

莉嘉「体……ダルい……」


杏「帰るよ〜、やっと帰れるんだよ〜」


みく「んっ……んんん……! アイタタタ……体痛い……!」

莉嘉「アタシ……あんまり眠れなかった」

みく「うっわ……ギャルっていうか、ヤマンバギャルにゃ」

莉嘉「えっ、ウソ!? そんなにクマできてる!?」

杏「……とりあえず、帰り支度しようぜ〜」

みく・莉嘉「……はーい」
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 20:43:30.86 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
ブンブン・ミシロ 外

武内P「……」


みく「……ブンブンに、挨拶しておく?」

莉嘉「まあ……いちおー、お世話になったもんね」

杏「……しょうがないなぁ」


みく・莉嘉・杏「――お世話になりました!」


みく・莉嘉・杏「……」


みく「さっ! さっさと、こんな場所おさらばするにゃ!」

莉嘉「ホント、マジでもう二度と来たくないよね」

杏「ホテルに着いたら、寝て、起きて、寝る!」

みく・莉嘉「さんせー!」

杏「なんて言うかさ、一生分は働いた気がするよ」

みく「ホントだよ! 残りの休みは、バカンスにゃ!」

莉嘉「アタシ、思いっきり満喫する! するったらするの!」


みく・莉嘉・杏「おーっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/22(金) 20:53:33.18 ID:9TtZKV+Fo
  ・  ・  ・
?日目 夜 ホテル・イスタナ 926号室

武内P「――と、これで映像は以上になります」

武内P「前川さん、城ヶ崎さん、双葉さんは、立派に刑を終えました」

武内P「……これ以降、ユニットを越えた絆のようなものを感じます」

武内P「過酷ですが……良い、刑罰だったと、そう、思います」


三人「……!?」


武内P「……皆さんの表情を見るに……はい、その通りです」

武内P「皆さんに伝えられていたスケジュールは、全て偽りのものです」

武内P「貴女達の問題行為に、ある決定が下されました」

武内P「……ここまで言えば、もうおわかりですね?」

武内P「その決定とは――」


三人「……!」


武内P「ブンブンの刑に処す」



おわり
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 21:12:47.30 ID:YNaZssU90
乙、3人の内1人は美波説
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 21:24:44.12 ID:agCt30CSO
トラと間違えたのはリカでした
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 21:26:28.90 ID:YMWZwUZyo
ミナミィ、しぶりん、かなこの問題児三銃士だな(確信)

しかしここのかなこは甘いもの食ってないときはアマゾンになって人喰ってそうなのはなぜなのか
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 22:25:38.11 ID:80vgf+oQO
でもこれって同行してる武内Pとばっちりじゃんと思ったけど問題行動起こすアイドルを制御出来てない分のペナルティも兼ねてそうだ
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 01:00:28.99 ID:0uDSOG7SO
問題起こした順なら次は本田だな
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 01:54:00.80 ID:2mY2Ejto0
高垣、セクロス、しぶりんだった場合いろんな意味で危険になるんじゃ…この中にパンツ一枚の武内pとか裸でトラに挑むよりヤバイだろ
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 10:27:35.94 ID:8bmvqhHDO
>>138
いただきますとごちそうさまぐらいは出来るはず
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 10:41:57.41 ID:HKvAoPmvo
なんちゃってじゃなくガチカリスマの美嘉見てみたいな
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 13:19:44.43 ID:u7megflso
>>138
ブンブンに行ったきり戻ってこなさそう
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 13:24:03.91 ID:Pkbn1Flqo
このブンブンってのなんなんだ?
さっぱり意味わからんかった
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 14:12:10.73 ID:I26lKR6SO
>>142
俺も初めはよく分からなんだが2レスで水曜だと分かった
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 14:18:53.06 ID:0uDSOG7SO
マインクラフトの豆腐ハウスがまだマシだと思える小屋=ブンブン

誰かが誕生日に連れてこられるのか?
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 16:44:16.57 ID:OTDQaZ0eo
アイマス劇場は武内君が出てれば見るのに。
ってかいつになったら劇場版やるんだよ
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/23(土) 20:59:39.98 ID:GnZ7Vhpmo

「面倒なので、今日はお休みしま〜す」


 布団に寝っ転がりながら、電話で要件を伝え、切る。
 今日の予定はレッスンだけだから、休んでも問題無いよね〜。
 学校の方も、出席日数はまだ大丈夫だし……ま、ギリギリだけどね。
 明日は日曜日で完全にオフ! はっはっは、大勝利〜!


「……ケホッ」


 寝続けるんだから大勝利だけど、完全勝利じゃないんだよね。
 残念なことに、ゲームにネットをやる余裕は無さそうだよ。
 体が熱くて、軽いはずなのに重くて、ダルい。
 こりゃ、風邪に違いないよ……あー、本当に面倒臭い。


「……ケホッ」


 少し蒸し暑いけど、布団を引っ張り上げてしっかりと暖かくする。
 働きたくはないけど、免疫機能にはしっかり仕事をして貰わないとね。
 風邪なんてパパッと治して、万全な体調でゴロゴロする!
 杏はぐうたら気楽に過ごしたいだけで、病人で居たいわけじゃないし。


「……」


 今日のレッスンは、智絵里ちゃんとかな子ちゃんと、三人でのレッスン。
 ダンスレッスンで、振り付けの合わせもやる予定だったんだけど、失敗したな。
 今日ちゃんと参加しておけば、杏の計算だと一回レッスンが減る流れだったのに。
 全くもう、遅れを取り戻すために、むしろ一回余計にレッスンしなきゃじゃんか。


「……ケホッ、ケホッ!」


 ……っあー……しんどいなぁ、もう。
 こういう時は、一人暮らしなんてするんじゃなかったって思うんだよね。
 でも、寮暮らしをしたらしたで、当番とか色々あって面倒だろうからなぁ。
 ま、プラスマイナスゼロって事で、考えても意味がないし、寝ようかな。


「……んっ……んくっ」


 ベッドから降りずに、すぐ手の届く範囲に置いておいた飲み物を手に取り、飲む。
 昨日の夜から、なんとなく体調がおかしかったから、買っておいて良かったよ。
 じゃじゃ〜ん、ポカリスウェット〜! 水分補給はバッチリ!
 ペットボトルだから、洗い物も出ない! へっへっへ、完璧だね!


「……ケホッ」


 だけどさ、他のは何も買ってなかったんだよね。
 風邪薬なんてさ、そう何度も飲むものじゃないから、必要無いと思ったんだよ。
 それに、こんなに体調が悪くなるとは思ってなかったしね〜。
 栄養補給は、ポテチで……って、さすがに食べる元気は無いや。


「……へ〜っくしゅん!」


 う〜……セキだけじゃなく、クシャミまで出るようになっちゃったよ。
 鼻水が出るようになったら、鼻をかまなくちゃいけなくて面倒だなぁ。
 何だったら、誰かが杏の噂をしてる、って事にしておいてよね。
 噂が噂を呼んで、こうして寝てる間に杏の人気が上がってたら、最高じゃん?
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/23(土) 21:29:33.76 ID:GnZ7Vhpmo
  ・  ・  ・

「……ん」


 携帯が、枕元で振動を続けてるので、目が覚めた。
 面倒だけど、布団から右手を出して、手探りで携帯を探し当てる。
 そのまま、枕の横に携帯を落としつつ、手を布団に潜り込ませた。
 そうすれば、ホラ、ちょっと体勢を横向きにするだけで、
携帯を手に持たず、その上、枕の高低差で上から覗き込むように見えるんだよ。


「……プロデューサー?」


 携帯の画面は、その電話をかけてきたのがプロデューサーだと表示している。
 んー? 杏、ちゃんと今日はお休みするって連絡したよね?
 なのに、プロデューサーが電話してくるなんて、何だろう。
 ……まあ良いや、出てみればわかるでしょ。


『――お疲れ様です、双葉さん』


 スピーカーモードにした携帯から、今では聞き慣れた、低い声が聞こえてくる。
 朝も電話をしたと言えばしたけど、ほとんど言い逃げみたいだったからね。
 そうじゃなかったら、最近鋭くなってきたこの人には、体調不良に気付かれちゃうだろうから。
 本当、杏を理解してくれるのは悪い気分じゃないけど、それなら働かせないで貰いたいね。


「ふわぁあ……おふかれさまぇ〜す……」


 杏の手にかかれば、アクビなんて自由自在なのだ!
 寝起きを装うまでもなく、寝起きだからアクビが出るのは当り前!
 だけど、それにしても、電話の向こうからは……車の音?
 なんか、外にいるような感じだけど、気のせいじゃないよね、これ。



『――今、双葉さんのご自宅の前まで来ているのですが……』



 ……あちゃ〜。


「あー……なんで? 杏、今日は休むって言ったよね?」


 もう手遅れだろうとは思うけど、抵抗してみようかな。
 ま、無駄だろうけど、一応ね、一応。


『いえ……何か、あったのだろうと……そう、思いまして』


 これは、杏の負けかな。
 バレないように注意を払ったつもりだったけど、どこでバレたんだろ。
 あー、セキしてたから、声の調子でバレたとか?
 おっかしいなぁ、ちゃんと喉を潤してから、電話したんだけどなぁ。


『今日のレッスンを貴女が面倒がるのは、不自然ですから』


 我慢する必要はなくなったから、ケホリとセキをする。
 プロデューサーは、杏の体調不良を……まあ、杏らしい理由で察したって事だね。
 へっへっへ、お主も、中々わかってきたではないか!
 ……な〜んて、言ってる場合じゃないか。


「飴の差し入れ、持ってきてくれた?」


 甘いやつだと、嬉しいんだけど。
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/23(土) 22:08:19.00 ID:GnZ7Vhpmo
  ・  ・  ・

「……ケホッ」


 掛け布団を少し下に引き下げ、視線を台所の方に向ける。
 あまり……というか、ほとんど活躍する事の無いキッチンに、大きな人影。
 キッチンの高さがあってないからか、腰を曲げながら調理をする姿が、ちょっと面白い。
 きらりが家に来て料理した時も、あんな感じになってたっけ。


「……」


 結局、プロデューサーは玄関で杏の姿を確認し、開口一番、
「病院に行きましょう」と、杏を車で病院に連れて行ってくれた。
 保険証も、合宿の時のコピーを持って来てたらしく、
杏はちょっと服を着るだけで、すぐに出発する事が出来たんだよね。
 診断結果は、風邪。
 あったかくして、栄養とって、薬飲んで寝てればすぐ治るってさ。


「……」


 そうしたら、杏は良いって言うのに、強引に、これだもん。
 中華粥とかなら嬉しいんだけど、買ってたのはレトルトの白粥。
 せめてさ、鮭粥とか卵粥とか……って、食欲ないから、まあ、何でも良いか。
 プラスチックの使い捨てのボウルも買ってた理由も、お察しってやつだね。


「……ケホッ、ケホッ!」


 少し、大きなセキが出た。
 そのを聞きつけて、キッチンで背中を丸めてたプロデューサーが、こちらを向く。
 いつも無表情なその顔は、杏の目にも、心配そうに見える。
 そういう風に見られるのが嫌で、正直に言わなかったのに……上手くいかないもんだね。


「……すぐ、持っていきますので」


 杏が見てたのをお粥の催促だと勘違いしたのか、また、視線をキッチンに戻す。
 こういう、微妙な所での読みは外すのに、おかしな話だよ。
 ま、肝心な所でしっかりやれば良い、ってのは効率が良いか。
 何にせよ、助かったってのは事実だし、


「……プロデューサー」


 とりえあえず、


「……ありがとね〜」


 お礼を言っておこう。
 言うだけはタダ! お金がかからず、しかも簡単ってのが素晴らしいよね!
 布団から片手を出して、ヒラヒラと振る。
 だけど、プロデューサーは、


「……はい」


 と、いつもとはまた違う、聞いたことの無い調子でそう言った。
 今の、短い一言に、どんな感情がこもっているかの察しはつくよ、流石にね。


 怒るのはしょうがないけどさ、お説教は今度にしてよね?
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/23(土) 22:42:08.43 ID:GnZ7Vhpmo
  ・  ・  ・

「……」


 久々に、綺麗に片付けられたテーブルの上には、
プロデューサーが持って来ていたノートPCが鎮座している。
 当のプロデューサーはと言うと、
コンビニに足りないものを買い足しに行くと、外に出ている。
 アイドルの自宅の鍵を持って行くなんて、と、からかう余裕はまだ無かった。


「……」


 プロデューサー、怒ってたなぁ。
 あんなに怒ったプロデューサーを見るなんて、杏が初めてじゃないかな。
 見た目はそんなに変わらないんだけど、雰囲気が凄いねぇ。
 こりゃ、今後はサボる時は十分に注意してサボらないといけないや。


 ――カチャリ。


「……」


 控えめで、小さな解錠音が耳に届いてきた。
 玄関のドアが開閉する音は、聞こえない。
 これって、杏が寝てたら起こさないように、気を遣ってくれてるんだよね。
 キーボードを叩く音も、もの凄く小さかったし。


「……」


 だから、その気遣いに報いるよう、また、狸寝入りとしゃれこみますか。
 杏が働く気は無いけれど、働いてるのを邪魔する気は無いし。
 それに、誰かが働いてるのを見ながらゴロゴロするのって、中々おつなもんだしね。
 ……なんて、自分でもわかってるんだよ。


 ――もう、帰っても大丈夫。


 こんな、簡単な一言が言えずに居るから、この状況になってる、ってさ。
 さすがの杏も、体調が悪い時は、ちょっとばかり不安になるらしいんだよ。
 それって当り前の事なんだろうけど、自分でも結構意外だったんだよね〜。
 不安になるのもそうなんだけど、誰かが居るだけで……ここまで安心するのも。


「……」


 薄目を開けて、ノートPCの画面を見ているプロデューサーの姿を確認する。
 話では、午後は会議があるのと、入れ替わりできらりが来てくれるから、それまでは居るらしい。
 さっき時計を確認した感じだと、大体、三十分後くらいまで……かな。
 それまでは、きっと眠れないから、いつものようにゴロゴロしてよ〜、っと。


「……」


 本当は、すぐにでも眠った方が良い事なんて、わかってるんだよ。
 寝るのが体力回復には一番良いし、風邪引いてるんだもん、当然その方が良いに決まってる。


 でもさ、寝れるわけないじゃん?


「……」


 この状況じゃ、寝れないのも、しょうがないって。
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/23(土) 23:15:21.36 ID:GnZ7Vhpmo
  ・  ・  ・

「……ふわぁあ……あ」


 翌日、目が覚めたら、体調はすっかり良くなってた。
 体が小さいからか、薬の効果がもの凄いんだよ、杏って。
 念の為、朝もお粥の残りを食べて、薬を飲んできた。
 つまり! 杏が眠いのは、風邪薬の副作用、しょうがない事なのですよ!


「……」


 事務所の大きなウサギの上で、横になってリラックスする。
 家で寝るのも良いけれど、ここでこうしてるのが、最近では一番落ち着くんだよね。
 病は気からっていう言葉があるくらいだから、こうしてるのが風邪には一番良いんじゃない?
 だから、杏が今寝てるのは体調管理の一環で、サボってるわけじゃありませ〜ん。


「……」


 額に、手の感触。
 杏のに比べて、断然大きく、皮膚も固い感触は、お世辞にも良いとは言えないなぁ。
 でもま、この大きな手を払いのけるのって大変だろうし、そのままにしとこう。
 ほれほれ、熱は無いでしょ? ドヤ!


「……」


 目的は果たしたと、手がゆっくりと離れていく。
 触れ合っていた手と額の間に、事務所の空気が入り込み、壁を作る。
 昨日は緊急事態だったから、それが少し崩れていただけなんだよねぇ。


 アイドルとプロデューサーだもん、そんなもんだよ。


「……」


 ……そう思った矢先、額に、指先の感触を感じた。


 額に手を当てたことで乱れた前髪を整える指の動きは、
くすぐったくて、何故か、心地良い。
 プロデューサーは、今、どんな顔をしてるかが気になるけど、見られない。
 だって、薄目を開けてもし気付かれたら、これ、終わっちゃうじゃん?



「……良い、笑顔です」



 本当に、ポツリと呟かれたその言葉に、思わず反応しそうになる。
 乙女の寝顔を見た感想にしては、良い慣れてるとは言え、気の利いたこと言ってくれるじゃん。
 寝顔じゃないって? 寝転がってるから、寝顔で良いんじゃない?
 細かいことを気にしすぎると、気持ちよく眠れなくなっちゃうよ。


「……」


 ……ま、そろそろ目を開けようかな。
 最近の感じだと、飴を餌にして杏を起こそうとする頃合いだろうから。
 でも……あー……どうしようかな。
 起きたらきっと、昨日、正直に体調不良を言わなかったお説教されるよねぇ。


 ――よし! 面倒だし、寝よう!



おわり
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 23:25:40.20 ID:0uDSOG7SO
きれいないい話だった
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 00:49:24.32 ID:HHab1R8NO
あれ?いつ脱糞した?(錯乱)
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 01:21:53.43 ID:zOPUAi8n0
脱糞は正直綺麗な話2回挟んでからが一番笑える
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 02:50:30.89 ID:yhJwpGALo
いいねえ。やはりギャップは宝だよ
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 09:55:30.13 ID:YLPJOU66o
綺麗な美波は諦めたから綺麗なかな子みたいわ、食欲魔神やないやつ
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 14:52:39.24 ID:THuenN1VO
↑その話しもうなかったっけ?
バレンタインかなんかで
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 15:20:44.62 ID:tWRJMHnSO
あったな
スレの終わりで
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 21:22:28.78 ID:mieQ6Z1Uo
書きます


武内P「友人の作り方、ですか」
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 21:24:54.85 ID:mieQ6Z1Uo
凛「うん。どうしたら良いか、わからなくて」

武内P「本田さんや、島村さん……他にも、多くの友人の方が……」

凛「違う、そうじゃなくて」

武内P「? では、一体……?」


凛「学校での、友達の作り方」


武内P「……」

武内P「……はあ」
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 21:27:29.67 ID:mieQ6Z1Uo
武内P「渋谷さんは……学校に友人が、その……」

凛「ねえ、言わせたいの?」

武内P「し、渋谷さん?」

凛「ねえ、学校で友達が居るか、言わせたいの?」

武内P「……申し訳、ありません」


凛「居ないから聞いてるんでしょ!? 何なの!?」


武内P「すみません! 渋谷さん、申し訳ありませんでした!」
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 21:31:11.64 ID:mieQ6Z1Uo
凛「居たら、相談なんかするわけない!」

武内P「はい……はい、その通りです」

凛「だよね? プロデューサーの今の確認、おかしかったから」

武内P「そう……ですね、はい」

凛「それで、早速なんだけど、どうすれば学校で友達が作れるかな」

武内P「……」


武内P「……頑張ってください」


凛「……」

凛「は?」
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 21:33:57.72 ID:mieQ6Z1Uo
凛「プロデューサー? ねえ、プロデューサー?」

武内P「し、しかし……それ以外に、言い様が……!」

凛「アンタ、私のプロデューサーでしょ?」

武内P「ですが、その……学校生活の方までは……」

凛「あのね、プロデューサーが原因でもあるんだけど?」

武内P「えっ?」


凛「入学早々、スカウトしに何度も来てたでしょ」


武内P「……」

武内P「えっ?」
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 21:36:47.57 ID:mieQ6Z1Uo
武内P「あの、まさか……」

凛「プロデューサーってさ、見た目が怖いでしょ」

武内P「……」

凛「私達はもう慣れたけど、普通の女子高生は怖いと思うの」

武内P「……」


凛「学校では……プロデューサーと、うちの事務所」

凛「――裏社会に通じてるって思われてるから」


武内P「……!?」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 21:42:51.74 ID:mieQ6Z1Uo
武内P「待ってください! その話は本当ですか!?」

凛「嘘ついてどうするの」

武内P「私のせいで、渋谷さんにご迷惑を……!?」

凛「ねえ、学校で、どうやって友達作ったら良いかな」

武内P「ご、誤解を解くことは……出来ないのでしょうか!?」


凛「話しかけたら、怯えられるんだよね」


武内P「……!?」
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 21:45:49.39 ID:mieQ6Z1Uo
凛「まあ、私自身、未央や卯月みたいなタイプじゃないし」

武内P「ですが……」

凛「この前、教室から出る時に、クラスメイトとちょっとぶつかったんだよね」

武内P「……はい?」

凛「ねえ、何て言われたと思う?」

武内P「それは……ごめんなさい、と、そう言われたのでは?」


凛「ひっ!……って、言われた」


武内P「そこまで怯えられているのですか!?」
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 21:48:21.15 ID:YLPJOU66o
そもそもしぶりんが怖いってのもあるよーな・・・
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 21:49:50.86 ID:mieQ6Z1Uo
凛「そうだよ。しかも、未央と似たタイプの明るい子に」

武内P「渋谷さんは……どう、反応されたのでしょうか?」

凛「私? 別に、いつも通りだけど」

武内P「お願いします、詳しく、教えて頂けますか?」

凛「だから、普通だってば」


凛「……ふーん、って言って終わり」


武内P「待ってください!」

武内P「その……それは、かなりの威圧感があります!」
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 21:53:59.16 ID:mieQ6Z1Uo
凛「威圧感って……何それ?」

武内P「何故、そう言ってしまわれたのですか!?」

凛「だって、出入り口でふざけてたのは、向こうだし」

武内P「それで、ぶつかって来た……と」

凛「うん。なのに、悲鳴をあげたりするんだ、って思って」

武内P「……」


凛「まあ、大人な対応でしょ?」


武内P「……」
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 22:00:22.05 ID:mieQ6Z1Uo
凛「文句を言ったら、こじれるかと思ってさ」

武内P「それで……どうされたのですか?」

凛「なんか、教室中が静かになったんだよね」

武内P「……成る程」

凛「おかしいなと思って見ても、全員目を逸らすの」

武内P「……」


凛「だから、そのまま教室を出て、終わり」


武内P「……」
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 22:05:35.66 ID:mieQ6Z1Uo
凛「似たようなことが、何度もあってさ」

武内P「……渋谷さん」

凛「学校で友達、全然出来ないんだよね」

武内P「渋谷さんっ!」

凛「ねえ、どうすれば、友達作れるかな?」

武内P「っ! それ……は……!」


凛「一緒に、考えてくれるよね?」


武内P「っ……!」

武内P「……はい、勿論です」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 22:08:57.18 ID:mieQ6Z1Uo
武内P「その……まずは、誤解を解く事から、始めましょう」

凛「裏社会に通じてるって、誤解?」

武内P「はい」

凛「どうやって?」

武内P「そうですね……渋谷さんも、怖がられているようですし……」

凛「待って」

武内P「? はい、どうか、されましたか?」


凛「別に、私は怖がられてないでしょ」


武内P「えっ?」
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 22:11:09.94 ID:tWRJMHnSO
>>166
しっ!聞こえるぞ!
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 22:13:50.56 ID:mieQ6Z1Uo
凛「私自身は怖がられてないでしょ、って言ってるの」

武内P「あ、あの……渋谷さん?」

凛「何?」

武内P「……いえ、何でも……ありません」

凛「怖がられてるのは、プロデューサーと、事務所だから」

武内P「……」


凛「私には、問題なんて無い。そうだよね?」


武内P「……」

武内P「…………」

武内P「はい、その通りです」
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 22:19:05.80 ID:mieQ6Z1Uo
武内P「では、まず、私が裏社会の人間だと言う誤解を解きましょう」

凛「だから、具体的にどうすれば良いの」

武内P「愚痴です」

凛「……愚痴?」

武内P「はい。私に対する愚痴をクラスメイトの方に、言ってください」

凛「どうして?」

武内P「そうすれば、愚痴を言っても大丈夫な人間なのだと、自然に――」


凛「ねえ、どうしてそういう事言うわけ?」


武内P「……」

武内P「えっ?」
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 22:23:54.21 ID:mieQ6Z1Uo
武内P「あの……渋谷さん?」

凛「私に、よく知りもしないクラスメイトに、プロデューサーの愚痴を言えって?」

武内P「は、はい……その、色々と、あるでしょうし」

凛「絶対言わない」

武内P「えっ?」

凛「私、文句があったら直接言うから。だから、それは無し」

武内P「……はあ」


凛「もっと真面目に考えて」


武内P「……」
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 22:33:04.06 ID:mieQ6Z1Uo
武内P「あの……一つ、気になったのですが」

凛「何?」

武内P「クラスメイトの方は、私がプロデューサーだと、ご存知なのですか?」

凛「知ってるよ。前に聞かれて、答えたから」

武内P「! その時は、会話が成り立っていたのですね!?」

凛「そういえば……そうかも」

凛「うん……凛ちゃんのプロデューサーさん、顔怖いねー……って、皆笑ってた」

武内P「それで、渋谷さんは……何と?」


凛「何が面白くて笑ってるのか教えて、って」


武内P「……」
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 22:40:26.80 ID:mieQ6Z1Uo
武内P「渋谷さんは……そう、仰ったのですね」

凛「うん。だって、疑問に思って」

武内P「……疑問、ですか?」

凛「アンタ、私のプロデューサーでしょ?」

武内P「……」

凛「まあ、顔は怖いのは確かだけど……でも、笑う必要は無いよね?」

武内P「そのお心遣いは有り難いのですが……その、怒って、しまわれたのですか?」

凛「まさか。その位じゃ、怒ったりしないってば」


凛「皆に合わせて、笑顔で聞いたから」

凛「……こんな感じで」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「……」

武内P「……良い、笑顔でですか」
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 22:52:02.79 ID:mieQ6Z1Uo
凛「そう言えば……その時から、渋谷さん、って呼ばれるようになった」

武内P「……はい、当然の結果です」

凛「おかしくない? 怒り顔ならともかく、笑顔だよ?」

武内P「それは……パワー過多スマイルと言いますか……」

凛「納得できない。ちゃんと説明して」

武内P「クラスメイトの方は、怖い顔のプロデューサーで……ですね」

凛「うん」


武内P「渋谷さんが苦労しているのではないか、と」

武内P「……それで、愚痴を聞いてあげようと、そう、考えたのだと思われます」


凛「……」

凛「……成る程、そういう事ね」
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 23:01:34.04 ID:mieQ6Z1Uo
凛「つまり、皆は私の心配をしてくれてたんだ」

武内P「! そうです! 渋谷さん、その通りです!」

凛「うん、確かにそれで苦労したのは、何度かあるね」

武内P「はい、職務質問を受ける等です!」

凛「ふふっ、なんで少し元気になってるの? 変なの、急に」

武内P「……ですので、笑っていたのは面白くてではなく、ですね」

凛「私を気遣って、笑ってたんだよね。クラスメイトの皆は」

武内P「はい! その通りです、渋谷さん!」


凛「でも、私も楽しそうな雰囲気に合わせて……気遣って、笑ったんだけど」


武内P「……」

武内P「……はい、そうですね」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/24(日) 23:21:46.73 ID:mieQ6Z1Uo
凛「そうしたら、皆静まり返っちゃってさ……何なの?」

武内P「それは……」

凛「そんな雰囲気の中、一人で笑ってるの、馬鹿みたいでしょ」

武内P「……」

凛「笑顔になんてなれないから、合わせて表情を消してさ」

武内P「……」

凛「……でも、このままじゃいけないと思って、友達を作ろうと思ったんだ」

武内P「……はい。私も、可能な限り、協力しようと思います」

凛「プロデューサー……うん、ありがとう」ニコッ!

武内P「……良い、笑顔です」


武内P「まず、学校で笑顔はやめましょう」



おわり
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 00:33:04.47 ID:VPDSjn9SO
こわい
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 01:06:02.39 ID:7izr8HDAo
不器用だなぁ
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 02:21:43.77 ID:KUYfAI/6o
笑顔とは本来なんとか
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 04:05:35.26 ID:h0KjDRg40
原因はわかったけど相談相手を間違えてる気もする…
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 09:22:14.02 ID:OEng1fZDO
ちゃんみおも頭抱えるレベル
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 09:40:08.60 ID:VPDSjn9SO
そろそろ唯里奈を
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 12:24:30.84 ID:GOIbFxEuo
大和亜希さんとか、おいしそうだよね
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 15:34:20.35 ID:2ckwowIPo
貼り

ナターリア「安価で、高級事務所前ズシだゾ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529889347/
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:08:18.89 ID:2ckwowIPo
書きます


武内P「不良になりたい、と」
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:11:20.70 ID:2ckwowIPo
亜希「そうなのであります! 何か、いい方法はありませんか!?」

武内P「いえ、あの……何故、その様な事を?」

亜希「プロデューサー殿は、炎陣をご存知でしょうか?」

武内P「はい、勿論です」

亜希「では、率直にお聞きします!」


亜希「私は、炎陣で浮いているとは思いませんか!?」


武内P「……」

武内P「ん、んんっ……いえ、その……」
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:14:11.70 ID:2ckwowIPo
武内P「み、皆さんは……とても、良いユニットだと思います」

亜希「それは、わかっています! ですが!」

武内P「あの……何か、きっかけはあったのでしょうか?」

亜希「きっかけ、でありますか?」

武内P「はい」


武内P「今更、不良にまでなろうと思った、きっかけがあるはずです」


亜希「きっかけ……ん? 今更?」

武内P「空耳です」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:19:21.53 ID:2ckwowIPo
亜希「きっかけは……はい、あります」

武内P「! それを教えて頂けますか?」

亜希「プロデューサー殿は、自分が炎陣で唯一の成人だとご存知で?」

武内P「……はい、そうですね」

亜希「つまり、打ち上げで、私一人がお酒を飲めるのです」

武内P「あの……それが、どう、きっかけになるのでしょうか?」


亜希「不良になれば……」

亜希「良いではありませんか、少し位飲んでもバレないであります!」

亜希「……そう、言えると、考えた末に至りました!」


武内P「待ってください! 絶対に、いけませんよ!?」
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:23:56.12 ID:2ckwowIPo
亜希「しかし、よく考えてみてください!」

武内P「何をですか!?」

亜希「炎陣の打ち上げは、焼き肉なのであります!」

武内P「それは……はい、聞いています」

亜希「焼き肉と言ったら、ビールでありましょうが! ビールで!」

武内P「……はあ」


亜希「にも関わらず!」

亜希「いや、アタシらは未成年だから、お酒は飲まない」

亜希「……などと! そんな事を皆は言うのです!」


武内P「大和さん、落ち着いてください!」

武内P「とても、普通の事を言われているだけです!」
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:28:22.50 ID:2ckwowIPo
亜希「私も、そう思います……思うのですが!」

武内P「一人で飲むのが寂しい、と?」

亜希「そう、それ! それなのであります!」

武内P「確かに……一人で飲むのは、はい」

亜希「しかし、相手は未成年! バトルフィールドには、入れない!」

亜希「規律を守れない者は、兵士失格でありますからな!」

武内P「規律の前に、法律で定められていますから、ね」


亜希「しかし……不良兵士ならば、どうでありましょうなぁ?」ニヤリ


武内P「……大和さん」

武内P「それは……悪い、笑顔です」
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:34:24.88 ID:2ckwowIPo
亜希「不良兵士ならば、待機中の飲酒も存分に行う事でしょう」

亜希「未成年に飲酒を勧めるなど、引き金を引くより容易いかと」

武内P「それで、不良になりたい……と」

亜希「そうであります! 常識が、邪魔をするのです!」

武内P「あの……大和さんが、お酒を飲まないという選択肢は?」

亜希「……実は、一度試そうとしたのですが」


亜希「あ、大和さんは、遠慮せずにビールで良いですよ」

亜希「……と! こう、こんな感じで! 敬語を使われたんでありますもん!」

亜希「おかしいとは思いませんか!? さっきまで、亜希、って呼んでいたのに!」


武内P「……はあ」
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:41:21.33 ID:2ckwowIPo
亜希「自分は! あんなにも、困難な状況に陥るとは想定しませんでした!」

武内P「それは……はい、大変ですね」

亜希「そうでありましょう!? そうでありましょう!?」

武内P「しかし……未成年者に、飲酒を勧めるために、不良になると言うのは……」

亜希「ならば! 他に方法はありませんか!?」

武内P「打ち上げで、壁を感じなくなる方法……ですか」


亜希「むむっ! もう、こんな時間に!」

亜希「プロデューサー殿! 現時刻をもって、このフィールドを終了!」

亜希「次の戦場へ、移動するであります!」


武内P「えっ?」
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:45:23.05 ID:2ckwowIPo
  ・  ・  ・

亜希「カンパーイ!」

武内P「か、乾杯」

亜希「んぐっんぐっ……プハーッ! やはり、一日の締めはビールでありますなぁ!」

武内P「……良い、飲みっぷりです」

亜希「カレーとビールは、戦士の栄養源です! 必須栄養素ですぞ!」

武内P「は……はあ」


亜希「んぐっんぐっ……プハーッ!」

亜希「生一つ、追加で!」


武内P「ペースが早くないですか……!?」
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:49:34.82 ID:2ckwowIPo
亜希「何を言うでありますか! まだまだ、飲みますよ!」

武内P「そ、そうですか」

亜希「むっ、料理の気配が! いただきますであります!」

武内P「ど、どうぞ」

亜希「むぐむぐ……んぐっんぐっ……プハーッ!」

武内P「……良い、飲みっぷりです」

亜希「はっはっは! この程度、余裕でありますよ!」


亜希「ささっ! プロデューサー殿も、飲みましょう!」

亜希「いやー! 飲む人間が共に居るというのは、違いますなぁ!」


武内P「……はい、いただきます」
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 20:55:06.10 ID:2ckwowIPo
  ・  ・  ・

亜希「だからねぇ、私もねぇ、辛いんでありますもん」

亜希「ヤンキーって言ってもねぇ、皆案外真面目なんですもん」

亜希「炎陣なのにねぇ、アルコール燃料はねぇ、一人だけでありますもん」

亜希「コーラとかねぇ、烏龍茶じゃねぇ、自分は動きませんもん」

亜希「カレーとねぇ、ビールとねぇ、あとねぇ……」


武内P「大和さん! 酔い過ぎです、大和さん!」


亜希「酔い過ぎ? 誰がでありますか?」

亜希「まさか、プロデューサー殿は、もう酔っているでありますか?」

武内P「酔っているのは、貴女です!」
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 21:00:54.35 ID:2ckwowIPo
亜希「私に酔うだなんて、何を言ってるでありますか〜も〜!」ケラケラ!

武内P「物凄くお酒に弱いではないですか!」

亜希「誰がですか? そんな人間、確認できませんが?」

武内P「大和さん、貴女です!」

亜希「はっはっは! 何をおっしゃいますか!」

武内P「二杯目のビールも、ほとんど残っていますよ!?」


武内P「まだ、飲み始めて10分しか経っていません!」


亜希「いえいえ、飲み始めたのは、フタマル……」

武内P「はい、二十時の」

亜希「マルマルモリモリ♪」

武内P「何を言っているんですか!?」
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 21:07:26.88 ID:2ckwowIPo
武内P「あのっ、炎陣の打ち上げも、この様な感じなのですか!?」

亜希「何がでありますか? 焼き肉でありますか?」

武内P「貴女は、炎陣の打ち上げの時も、ここまで酔っているのでしょうか!」

亜希「ふぁいっ! サバゲーとぉ、プラモ収集がぁ、趣味であります!」

武内P「聞いていません、大和さん!」

亜希「むむむっ! これはいけませんな!」

武内P「! あの……どうか、されましたか!?」


亜希「この餃子……ニンニクがきいていて、美味しい!」

亜希「これは、是非ともLIVE時の兵站に加えて頂きたい!」

亜希「この要望が通らない場合、切腹して果てる所存ですぞ!」


武内P「兵士を通り越して、武士になっているじゃないですか!」
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 21:14:38.29 ID:2ckwowIPo
亜希「いやー、しかし、楽しいでありますなぁ!」

武内P「……大和さん?」

亜希「炎陣の打ち上げも、この様に! 皆で飲みたいのでぇ、あります!」

武内P「……大和さん」

亜希「んぐっんぐっ……プハーッ!」

武内P「や、大和さん……あの、もうやめておいた方が……」


亜希「――にも関わらず! あのヒヨッコ共は、未成年だからと!」

ダンッ!

亜希「断じてっ! 断じて、飲もうとしないのです!」

亜希「この私にも、グラス一杯でやめるようにと言う始末!」

亜希「如何思いますか、プロデューサー殿!」


武内P「皆さんの判断は、とても正しいものだと思います!」
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 21:19:38.22 ID:2ckwowIPo
亜希「今、何と? まさかとは思いますが、私以外のメンバーの意見が、正しいと?」

武内P「……今の貴女の姿を見れば、そう、判断せざるを得ません」

亜希「なるほど……つまり、私の味方は出来ない、と」

武内P「そう、なります」

亜希「あーあー! 言いましたな! 言ってしまわれましたな!」

武内P「……」

亜希「んぐんぐっ……プハーッ!」


亜希「……ションボリでありますよ」ションボリ

亜希「まことに……ションボリする事態でありますよ」ションボリ


武内P「んんん……! 厄介……!」
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 21:27:14.59 ID:2ckwowIPo
亜希「私は、楽しく飲みたいだけでありますのに……」ションボリ

武内P「その……こうやって、別の機会に飲むのでは、いけませんか?」

亜希「んぐっんぐっ……プハーッ!」


亜希「それは……また、お付き合い頂けるという事でありましょうか?」

…きゅっ


武内P「っ!? や、大和さん、あの……手を離してください……!」

亜希「アイドルの……私の、色仕掛けであります」

武内P「ま、待ってください! いけません、大和さん!」


亜希「隙ありっ!」

バチーンッ!

武内P「へぶっ!?」


亜希「あっはっは! セクシーコマンド―ですよ、プロデューサー殿!」

武内P「……」イラァッ
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 21:32:31.75 ID:TxzUiGkVO
アニメで楓さんとお茶してた軍曹
あのあとはやはり飲みにいったんだろうか
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 21:33:50.97 ID:2ckwowIPo
武内P「……大和さん。そろそろ、解散しましょうか」

亜希「お断りするでありまーす、ますまーす」

武内P「では……私は先に、帰らせていただきます」

亜希「おや、よろしいのですか?」

武内P「……何がですか」


亜希「私をこのまま放置して帰れば、どうなるかわかりませんよ?」

亜希「この店の他の客のみならず、外にフィールドを移し……」

亜希「通行人すらも、ちぎっては投げ、ちぎっては投げしますよ?」

亜希「そうなった場合、私は思い処罰を受けますよ、んんー?」


武内P「待ってください! あまりにも、非人道的すぎます!」

武内P「と、言いますか……自分を人質にするような作戦は、やめてください!」
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 21:44:49.90 ID:VPDSjn9SO
お茶(Alc.96%)
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 21:47:35.39 ID:2ckwowIPo
武内P「あの、一つ……聞いても良いでしょうか」

亜希「一つ? スリーサイズを聞く時は、三つでありましょう?」

武内P「飲み仲間、というのは……いらっしゃらないのでしょうか?」

亜希「勿論、居ますとも! 戦場を共に駆け抜ける、友人が!」

武内P「では、その方と一緒に飲む機会を増やせば……満足なさるのでは?」

亜希「ふむ……炎陣の打ち上げとは、別の機会を主戦場とする、と」

武内P「はい。そうすれば、炎陣の打ち上げでアルコールを飲まなくても――」


亜希「――確かに! それなら、補給は十分です!」

亜希「成人している友人と、存分に飲み明かします!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」


亜希「しかし、高垣殿と飲んだ時は、翌日専務にこっぴどく叱られましてなぁ!」


武内P「えっ」
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 21:56:09.14 ID:2ckwowIPo
武内P「……待ってください……今、何と?」

亜希「二人して、謝罪しか出来ない、辛い状況でありました!」

武内P「誰と……そして、何をしたのですか!?」

亜希「飲みながら、高垣殿と交互に、専務にイタ電をば!」

武内P「叱られるには決まっているじゃないですか!」

亜希「しかし、プロデューサー殿が止めてくれるならば、安心ですな!」

武内P「待ってください! 私を巻き込ま」


楓「ふふっ! ビールを……浴びーる程、飲めますね……うふふっ!」


武内P「っ!?」

亜希「任務、お疲れ様であります! ささっ、飲みましょう!」

武内P「待ってください! あの、何故、彼女が此処に!?」

亜希「増援でありますよ? そして、伏兵は、基本でありますからな!」

武内P「来ることを伏せていただけじゃないですか!」
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 22:04:32.84 ID:2ckwowIPo
武内P「あ、あのっ! 私はもう、ここで!」

楓「その話、お受けできません」

亜希「そうであります! 我々が、叱られても良いと!?」

武内P「そういう問題ではなく!」

亜希「しかし……作戦は、うまくいきましたな!」

楓「ええ♪ これで、思う存分飲めるもの」

武内P「……えっ?」


亜希「プロデューサー殿を騙すのは気が引けましたが……」

亜希「騙すのではなく、トラップにはめると思えば、存分に出来ました!」

亜希「正に、見事な作戦でありました!」


武内P「……待ってください」

武内P「まさかとは思いますが……その……待ってください……!」
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 22:08:11.67 ID:VPDSjn9SO
L+R にげられない!
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/25(月) 22:21:35.53 ID:2ckwowIPo
武内P「あの……最初から、私を巻き込むつもりで……!?」

楓「ここは、ライトが、く、らいと、思うわ」

亜希「他の方達は、遅れていらっしゃるので?」

武内P「待ってください! まだ、増えるのですか!?」

楓「ええと……あと、三人?」

亜希「今日は、多くて五人です。いやはや、楽しみでなりません!」

武内P「お願いします! 話を聞いてください!」

楓「……私達が誘っても警戒されているので……」

武内P「……」


楓「警戒されてない亜希ちゃんに、ふふっ、軽快に連れてきて貰いました♪」

亜希「孤軍奮闘するプロデューサー殿に、敬礼ッ!」ビシッ!


武内P「……良い、敬礼です」

武内P「ですが、流石に――」


武内P「……グレたくなりますね」



おわり
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 23:50:35.72 ID:HUF6v/QFo
おつ
遠慮せずにビールのんでいいですよって敬語になるところですごい笑った
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 01:57:37.99 ID:wd45MUWNo
乙ですタンクトップに巨乳がやはり美味しそう
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 03:07:02.67 ID:eSwBBAmh0
乙、ふと思ったが武内pはありすに待てますか?と聞かれたらなんと答えるんだろう?待てると言ったら言ったでどこぞのクールたちが黙ってなさそうだが…
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 08:41:14.51 ID:cg1xQrjSO
タンクトップ巨乳にビールこぼしたら無礼講レズしそう
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 11:30:12.19 ID:nGgCQwIMO
お茶(長島茶
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 14:44:32.48 ID:XMSs6b4d0
ほんと武内Pは誰とでも違和感なく絡むな
なんて使いやすい食材なんだ・・・
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 18:22:06.00 ID:48p+79ZR0
楓さんとの謎の関係が生かされるとは…
ほんと何で一緒にいたんだろ
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 19:00:24.77 ID:+V4FOYCZo
アッキーとかヒョウくんとかブレッツェンとかペロさんとかと会話できそうだよね彼
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 19:23:48.42 ID:awrCHQnq0
イベント最終日だけど武内Pの流し目とかピアノ演奏とか良い…良くない?無骨な手が鍵盤を踊るの
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/26(火) 20:39:24.07 ID:dIzUtERDo
>>221
書きます
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 20:50:29.01 ID:7+IO5Vxoo
>>221
あれピアノの歌だったのか
手●ンの歌だと思ってた
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 20:51:45.63 ID:cg1xQrjSO
>>221
ロックだね
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/26(火) 21:02:44.37 ID:dIzUtERDo

「……ん」


 レッスンルームの隅に、白いタオルが落ちているのを見つけた。
 室内を確認しようと思っていた訳では、ない。
 偶然前を通りがかり、偶々ソレを見つけたに過ぎない。
 だが、見つけたからには、そのままにしておく訳にはいかないだろう。


「……」


 ドアを開け、すぐ横にある部屋の照明のスイッチを入れる。
 窓から差し込む光は弱々しく、代わりに、雨音を運んできていた。
 やはり、この時期になると、どうしても雨の日が多くなる。
 湿度が高く、髪がまとまらないと苦労しているアイドルの方も、多く居る。


「……」


 そんな、良いとは言えない天気でも、アイドルの方のレッスンは行われる。
 室内だから天候は関係無いと、そう、思うかも知れない。
 しかし、どんよりとした空を窓から見ながらでは、気分は盛り下がるというもの。
 そう思い、窓の外を見ると、昨夜から不休で働いている雨雲と、


「……」


 中庭に咲く、鮮やかな紫陽花が、目に入った。
 雨の水滴を受けているにも関わらず、その姿がこそ美しい。
 レッスンを受けるアイドルの方も見ただろうか。


 いや……彼女達自身が、花なのだ。
 より美しく咲き誇るために、脇目も振らず、レッスンに打ち込んだ事だろう。


「……」


 タオルを拾い上げ、確認すると……タグの部分に、小さく名前が書いてあった。



>>227
1、三船
2、渋谷
3、神埼
4、神谷
5、上条


 ――と。
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/26(火) 21:04:31.82 ID:1oxiZG3/o
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 21:04:40.27 ID:T0yyB/sQ0
4.神谷
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/26(火) 21:32:22.54 ID:dIzUtERDo
  ・  ・  ・

「ああもうっ! どうして忘れるかな〜!」


 レッスンが終わって、シャワーを浴びようとロッカーを開けたら気付くんだもんなぁ!
 全く、凛の奴も気づいてたんなら言ってくれっての!
 な〜にが、そういえばタオルが落ちてたかも、だよ!
 ……いやまあ、忘れたあたしが悪いんだけど……そ、それはそれだよ!


「う〜……!」


 本当、この時期は駄目だ!
 何が駄目って、この湿度! 最悪だよ、もうっ!
 前髪は決まらないし、髪が広がって広がってしょうがない!
 こんなんじゃ、ファンの皆の前に立つ時……って、


「……あたし、アイドルになったんだよな」


 凛と、加蓮と、一緒にトライアドで……クローネでデビューして。
 その後も、順調に仕事して、アイドルやってる。
 髪がまとまらないのも、ただ鬱陶しいだけじゃなくて、
応援してくれるファンの皆に、最高のあたしを見せたいから、って理由になってる。


「――うしっ! 気合、入れないとな!」


 廊下で、一人気合を入れる。
 雨が振ってると、イマイチ気分が乗らないけど、そうも言ってられない!
 だってさ、もうすぐLIVEなんだぜ、LIVE!
 ちょっとやそっとの雨でへこたれてちゃ、凛と加蓮にまたイジられる!


「しっかし……雨、やまないかなぁ」


 歩きながら、髪を手で梳くけど、ちっともまとまりやしない。
 良いシャンプーがあるって聞いたから、早くシャワー浴びたいんだよ。
 今度のLIVEのメンバーの人が、持ってきてくれてさ!
 トリートメントとか、ブラッシングとか教えてくれるって――


「……なんだ……?」


 ――ピアノの……音……?


 目的地の、さっきまでボイスレッスンをしてたホールから、聞こえる。
 僅かに開いたドアの隙間から聞こえてくる音色は、静かだけど……とても、力強い。


「誰か、演奏してるのか?」


 何の曲だろうと、ちょっと考えてみたんだけど……全然わかんない。
 もしかしてあの曲かな、と思った途端、いつの間にか全然感じの違うメロディーになる。
 探るように、だけど、踏みしめるように。
 徐々に、徐々に……その音色は、力強さを増していく。


「あ」


 あたしの、曲だ。
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/26(火) 22:04:25.12 ID:dIzUtERDo

「……」


 雨の音は今でも聞こえてるのに、あたしの耳は、流れてくるメロディーしか拾おうとしない。
 普通よりも、少しゆっくりと弾かれる『2nd SIDE』は、まるで違う曲みたいだ。
 ハッキリと違うのは、低音……だよな、うん、そうだ。
 全体を支えるような、その音が、凄く、耳に心地良い。


「……」


 その音に吸い寄せられるように、足がレッスンルームへ向かっていく。
 元々、そこへ向かってたんだけど……そうじゃなくても、きっと、そうしてた。
 だって、気になるだろ?
 一体、どんな人が、こんな演奏をしてるのか、ってさ。


「……」


 勝手に弾いてるんだろうけど……邪魔にならないよう、そっと中を覗く。
 レッスンに使う電子キーボードの前に座ってたのは、思いもよらない人だった。
 背が高くて、顔が怖いけど……凛が言うには、真面目だけど、ちょっと抜けてる人。
 シンデレラプロジェクトの、プロデューサー。


「……」


 遠くからでも、大きな手が鍵盤の上を踊るように走ってるのが、わかる。
 上着を着ながら弾くのはちょっと邪魔だったのか、軽く、腕まくりしてるのかな。
 ……うわ、凄いな、あれ……プロデューサーって、ピアノも弾けるもんなのか?
 言っちゃ何だけど、意外すぎて、誰もピアノが弾けるなんて思ってないんじゃないか?


「……」


 でも、それにしたって――なんで、あたしの曲なんだよ!?
 他の人の……例えば、凛の曲だったら、スッと入っていけるっての!
 よりによって、どうして『2nd SIDE』を弾いてるんだよ〜!
 そんな状況で入っていくなんて、お互い、すっごく気まずくなっちゃうだろ!?


「……」


 ……でも、まあ、もうちょっと聞いてても――って、駄目だ駄目だ!
 急いで戻ってくるから待ってて、って言って来てるんだから!
 うし! ここは、気づかれないように、そ〜っと中に入って、タオルを――


「っ!?」


 ――って、なんでだよ!?
 なんで、あたしのタオルが、キーボードの横にかかってるんだ!?
 しかも、綺麗に折りたたんで……ああ〜っ、拾ってくれてたのかぁ……!


「――……!」


 曲が、サビに近づいていく。
 忘れて帰ったと思われてるなら、多分、弾き終わるまでにもうちょっと時間がかかる。
 終わるまで待って……でも……いや、だけどっ!


 ――あああ、もうっ!


 勇気を出して試すのさ!
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/26(火) 22:38:49.20 ID:dIzUtERDo

「聞いて・・!」


 歌いながら、レッスンルームに入る。
 いや、だって、この人だって、演奏してるのを聞かれてただけじゃ、気まずいだろ!?
 だったら、あたしも歌えば、これでチャラになるし、終わりに――



「はい」



 ――ならなかった。


「っ!?」


 キーボードの鍵盤を弾く手を緩める事なく、チラリとこちらを流し見て、言ったんだ。
 楽しそうに……それも、凄く楽しそうに、笑いながら。
 その笑顔が、あたしには……輝いて、見えたんだ。


 ……でも――


「――!」


 ――そう思わされるだけなんて、悔しいだろ。


 あたしは――アイドルなんだから!


「ここ、だけ〜の話♪」


 やってやろうじゃんか! その勝負、受けて立ぁつ!
 アイドルの歌が、プロデューサーの演奏に!
 あたしの笑顔が、あんたの笑顔に負けてたまるかってんだ!


「そうよ♪」


 歌に合わせて、演奏の調子も上がっていく。
 降り続く雨の音が、手拍子の様に、エチュードを囃し立てる。


「夢のような気持ちを〜♪」


 あたしの、そんな想いが伝わったのか、また、流し目に見られた。
 口の端が少し上がってるから、多分、同じ気持ちなんだと思う。


 滅茶苦茶楽しいっ! って!


「あな、たは、知ら〜ない♪」


 でもな! まだまだ、こんなもんじゃないぞ!
 覚悟しとけよな!


 本当のあたし、見せるから!


 全力を出すため、顔にかかる髪をバサッとかき上げた。
 まとまりなんて、気にしてる場合じゃない!
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/26(火) 23:05:33.32 ID:dIzUtERDo
  ・  ・  ・

「――!」


 大きな手が、指が、キーボードの端から端へと滑っていく。
 そして、締めは一番右端。
 一番高いドの音が、ピンッ、と響いた。
 こんなの……こんなの、もうっ!


「いえーいっ!」


 テンションが上がって、しょうがない!
 両手を上げて、プロデューサーの方に、近づいて行く。
 何をしようと察したのか、プロデューサーも、戸惑いつつも、両手を上げた。
 おいおい、演奏してる時はあんなに楽しそうだったに、終わったらすぐそれか!?


 ――パァンッ!


 なーんて、まあ、良いか!
 あたしが二人分笑ってるから、それで十分だろ!


「それにしても……手、大きいなぁ!」


 打ち合わせた手をそのままに、大きさを比べる。
 あたしの手よりも随分と大きいそれは、合わせてみるとその差は一目瞭然!
 あっはは、あたしの手がスッポリ収まるサイズだぞ!
 そうだよなぁ、これだけ大きい手だったら、ピアノの演奏も――って!


「うわーっ!?」


 あたしは何をやってるんだー!?
 いくらテンションが上がってたからって、てっ、手と手を合わせるなんて!
 いや、握手会とかで、男の人の手を握りはするけど!
 でも、だけど、今のは……うわあああ!? うわああああ!?


「……」


 急に飛び退いたあたしを見ながら、右手を首筋にやって困った顔をしてる。
 そっ、そんな顔するなよな!? あたしだって、驚いたんだから!
 く、くっそう……ジメジメしてるからか、歌ったからか、すっごく暑い!
 顔が熱くて……うううっ、タオル! 早く、タオルを!


「……どうぞ」


 ……そう思ってたら、当初の目的だったタオルが、差し出された。
 いや、ちょっと待ってくれよ……あたし、そんなに汗かいてるのか!?
 何も言わなくても、タオルを差し出されるくらい!? 嘘だろ!?


「ど、どうモっ!」


 ぐわあああ! 今、声が裏返った!
 って、変に目を逸らされると、余計に気まず――


「――あっ」


 流し目につられて見た窓の外は、いつの間にか雨がやんでいた。


 そして、広がる青空には、大きな……大きな虹がかかっていた。



おわり
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/26(火) 23:09:06.63 ID:dIzUtERDo
他アイドルのパターンは書きません
エチュードは1曲だけ、なので
おやすみなさい
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 23:21:25.92 ID:XMSs6b4d0


相変わらずオトすのがうますぎる
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagesaga]:2018/06/26(火) 23:27:44.01 ID:wd45MUWNo

性格悪い黒魔術士ばかりが生まれ育つ黒魔術士村でとてつもなく汚いスラングかなにかで
殺人や暴行のことを「ピアノを弾く」の方だと思ったわ
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/26(火) 23:34:32.97 ID:cg1xQrjSO
>>234
キル!(キルはつかえない)
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 00:15:42.60 ID:QABhuzj2o
>>234
ピアノくらいなら弾けるキリランシェロ懐かしいからやめろ
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 05:19:16.86 ID:D7BAkWjQ0
しぶりんと加蓮がそれぞれ嫉妬しちゃう
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 09:42:52.09 ID:hmehuZ4G0
Pに学生時代の写真とか持ってきてもらってアイドル同士で盛り上がる話とか?
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 09:52:40.59 ID:4yFYSAdSO
だりーながなつきちとロック野グソするって?
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 13:48:05.94 ID:WRCAkFqQO
>>234
武内Pと駄作破壊装置とボンバー君シリーズの絡みが待たれるわ
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:00:56.47 ID:vYkDWwCOo
>>237
書きます


武内P「北条さん、神谷さん、お疲れ様でした」
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:02:45.58 ID:vYkDWwCOo
加蓮「はーい、お疲れ様」

奈緒「はー、疲れた疲れた!」

武内P「渋谷さんも、お疲れ様です」

凛「……」

武内P「? 渋谷さん?」


凛「ねえ、おかしくない?」


武内P「えっ?」

加蓮・奈緒「ん?」
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:05:52.56 ID:vYkDWwCOo
武内P「何が、でしょうか?」

加蓮「どうしたの? 何かあった?」

奈緒「不機嫌そうな顔して、どうしたんだよ?」

凛「もしかして、わからないの?」

武内P・加蓮・奈緒「?」


凛「……北条さん、神谷さん、お疲れ様でした」


加蓮「うん、お疲れ様」

奈緒「お疲れ様ー、って、急に名字で呼ぶなんて、どうした?」

凛「違う。そうじゃなくて」

武内P・加蓮・奈緒「……?」
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:08:01.12 ID:vYkDWwCOo
凛「アンタ、私のプロデューサーでしょ?」

武内P「? はい、その通りです」

凛「トライアドでの収録に、付き添いで来たんだよね?」

武内P「はい」


凛「最初に声をかけるのって、私じゃない?」


武内P「えっ?」

加蓮・奈緒「はあ?」
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:12:26.50 ID:vYkDWwCOo
加蓮「えっ、何? もしかして、拗ねてるの……?」

奈緒「最初に、お疲れ様でした、って言われなかったから……?」

凛「別に、拗ねてるとかそんなんじゃないから」


凛「普通は、担当してる私に、最初にお疲れ様って言うものじゃない?」

凛「違う? 私、変なこと言ってるかな」


武内P「も、申し訳ありません」

武内P「こちらに来られた順で……特に意識せずに、言っていました」

凛「なんだ、そうなんだ」


凛「じゃあ、やり直すから。次は、ちゃんとしてよね」


武内P「えっ?」
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:16:05.17 ID:vYkDWwCOo
  ・  ・  ・

武内P「――渋谷産、神谷さん、北条さん、お疲れ様でした」

凛「うん、お疲れ様」ニコッ!

奈緒「お、お疲れ様ー……って、凄く機嫌良さそうになってるし」

加蓮「……」

武内P「? あの……北条さん?」


加蓮「今、変じゃなかった?」


武内P「えっ?」

奈緒「はあっ?」

凛「そう? 私は、変だとは思わなかったけど」
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 21:16:23.21 ID:4yFYSAdSO
コント めんどくさい女
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 21:21:17.82 ID:xIgAIanu0
渋谷産が誤字じゃない可能性が微レ存
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:21:45.02 ID:vYkDWwCOo
奈緒「おいおい、加蓮まで何を言い出すんだよ!?」

凛「うん。私が最初で、合ってるし」

武内P「あの……北条さん?」

加蓮「呼ぶのは、来た順番、って言ったよね?」

武内P・凛・奈緒「?」


加蓮「アタシの方が、奈緒より前に居たんだけどな」


武内P「……はあ」

奈緒「……そうだったか?」

凛「ごめん、見てなかった」
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:22:46.01 ID:vYkDWwCOo
>>246
誤)>渋谷産

正)>渋谷さん

よくやるやつです
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 21:23:49.38 ID:4l5qIQbL0
渋谷産、ささやかな抵抗
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:26:16.19 ID:vYkDWwCOo
加蓮「ねえ、アタシよりも、奈緒の方が良いって事?」

武内P「いっ、いえ! 決して、そういう訳では!」

加蓮「じゃあさ、どうして?」

武内P「それは、その……特に、意味は」


加蓮「……あー、ホント、やる気なくすなぁ」


武内P「えっ!?」

奈緒「はあっ!?」

凛「ふーん、そういうもの?」
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:30:38.35 ID:vYkDWwCOo
奈緒「おいおい! どうしてそうなるんだよ!?」

凛「別に、担当じゃないんだし、どっちが先でも良いと思うけど」

加蓮「そういうんじゃなくてさ」


加蓮「順番で、っていう話でやり直したのに、コレだよ?」

加蓮「ちょっと、何て言うか……はー、やる気無くす」


武内P「も、申し訳、ありません!」

武内P「渋谷さんを最初に呼ぶ事を意識しすぎて、気が回らず……!」

加蓮「へえ、そうだったんだ」


加蓮「じゃあ、もう一回やりなおそ? ねっ、良いでしょ?」


武内P「えっ?」
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:33:24.20 ID:vYkDWwCOo
  ・  ・  ・

武内P「――渋谷さん、お疲れ様でした」

凛「うん、お疲れ様」ニコッ!

武内P「――北条さん、お疲れ様でした」

加蓮「はー、お疲れ様」ニコッ!

武内P「――神谷さん、お疲れ様でした」

奈緒「……」

武内P「神谷さん?」


奈緒「ずるくないか?」


武内P「えっ?」

凛・加蓮「何が?」
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:38:20.10 ID:vYkDWwCOo
凛「別に、ずるく無いと思うけど」

加蓮「そうだよね、アタシもそう思う」

武内P「か……神谷さん?」

奈緒「あたしだけ、明らかに扱いが悪い」

武内P・凛・加蓮「?」


奈緒「あたしだけ、最初に呼ばれてない」


武内P「……はい?」

凛「別に、もう順番なんて良くない?」

加蓮「うん。今、スッといったし」
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:42:26.26 ID:vYkDWwCOo
奈緒「いや、そりゃお前らは良いよ? 一回ずつやり直してるし」

武内P「かっ、神谷さん? あのっ……!?」

奈緒「だったらさ、あたしもやり直さないと、不公平だよな? なっ?」

武内P「そう、なのでしょうか……?」


奈緒「そうだろ。でないと、ずるいだろ」


武内P「……」

凛「そう?」

加蓮「どうだろ」
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:47:35.96 ID:vYkDWwCOo
凛「とりあえず、そろそろ着替えようか」

加蓮「いつまでも、この格好じゃいられないしね」

奈緒「そうだよな! あたしが最初の番も――」


奈緒「――って、いやいやいやいや! 待て待て!」

奈緒「普通、もう一回はやり直すだろ!?」

奈緒「そういう流れって言うか、空気だろ!? なあ、おい!」


武内P「……し、渋谷さん、北条さん……!」

武内P「申し訳ありませんが、協力していただけますか?」

奈緒「ほら! こう言ってる事だし、やるぞ! もう一回!」


凛・加蓮「絶対にやらない」


奈緒「なんでだよ!?」
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:55:53.93 ID:vYkDWwCOo
凛「奈緒、聞いて」

奈緒「聞いてるから、早くやらない理由を言えよ!」

凛「最初は、三番目で……その次とさっきは、一番目に呼ばれたでしょ?」

奈緒「……だから?」

凛「今が、私にとってはかなりベストな終わり方だから」

奈緒「ああ、そうだよな! 凛にとってはな!」


凛「だからさ……もう、ワガママ言うのやめなって」


奈緒「凛、お前が言うな!?」
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 21:57:46.95 ID:vYkDWwCOo
加蓮「奈緒、聞いて」

奈緒「さっきから聞いてるよ! 何だよ!?」

加蓮「最初は、一番目で、次が三番……で、最後はまあ、二番だよね?」

奈緒「……だから?」

加蓮「次にやり直したら、アタシ、三番目で終わっちゃうじゃん。それは嫌」

奈緒「あたしなんて、ニ、ニ、三だぞ!? 甘えんな!」


加蓮「ねえ、帰りどこか寄る?」

凛「そうだね、どこにしようか」


奈緒「終わってない! 話、まだ終わってないぞ!?」
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 22:06:35.44 ID:vYkDWwCOo
凛「……もう、奈緒。あんまりワガママ言って、困らせないで」

加蓮「そうだよ、奈緒。帰りにシェイク奢ってあげるから、行こ? ねっ?」

奈緒「お前らなぁ!?」

武内P「……」

奈緒「なっ、なあ! あたし、間違ったこと言ってるか!?」

武内P「すみません……私には、よく……」

奈緒「……!?」


凛「最後でも良いでしょ、団体戦の、大将って感じで」

加蓮「何その例え? まあでも、そう考えれば、最後が三番目でも……」

凛「悪くないでしょ?」

加蓮「うん。むしろ、最後のトリって感じがして……」

凛・加蓮「……」


凛・加蓮「!?」
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 22:12:52.31 ID:vYkDWwCOo
奈緒「あたしがトリ……かぁ」

奈緒「まっ、まあ? そう思えば、悪くない……な?」

奈緒「最後の最後に呼んだのが、あたし……」

奈緒「……おおっ! これ実は、最高に良い終わり方なんじゃないか!?」


凛・加蓮「ずるくない?」


奈緒「はあっ!?」

凛「納得できない」

加蓮「同感」

奈緒「……!?」
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 22:20:08.82 ID:vYkDWwCOo
奈緒「お前ら、またやり直すつもりか!?」

凛「ううん、それは流石に面倒でしょ」

加蓮「最後に、アタシだけに、お疲れ様、って言って欲しいな」

武内P「……えっ?」

凛「その後に、私にも言ってよ。お疲れ様、ってさ」

武内P「……えっ!?」

奈緒「もう終わりだろ!? なあ、そうだよな!? なっ!?」

武内P「ま、待ってください!」


凛・加蓮・奈緒「……」…ジッ


武内P「……」

武内P「っ!? 言うか、終わるかを待っているのですか!?」
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 22:28:16.18 ID:4l5qIQbL0
こんなの今後の送迎は専務が責任もってやるべきだろ
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 22:29:44.29 ID:vYkDWwCOo
武内P「……皆さんの、仰る事は、わかりました」

武内P「ですが、その……」

凛・加蓮・奈緒「……」

武内P「呼ぶ順番を、今すぐに決定するのは……難しいと、そう、思います」

凛・加蓮・奈緒「何で?」


凛「アンタ、私のプロデューサーでしょ!? 最後は、私でしょ!?」

加蓮「あ、もう無理……最後じゃないと、倒れるかも……」

奈緒「あたしだけやり直ししてないんだから、最後はあたしで終わりで良いだろ!?」


武内P「ですので……その」

武内P「この件は、持ち帰って上司と相談した後に……」

武内P「また、改めて……という事で、どうでしょうか?」


凛・加蓮・奈緒「……」
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 22:39:43.98 ID:vYkDWwCOo
  ・  ・  ・

武内P「――と、こういった話なのですが」

専務「ふむ、成る程」

武内P「私は……誰に、最後に声を掛ければ良いのでしょうか?」

専務「その前に、一つだけ良いか?」

武内P「? はい、何でしょうか?」


専務「何故、私にその話を持ってきた」


武内P「……最初は、部長に相談したのですが」

武内P「気づいた時には……その、居なくなっていて」

専務「……」
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 22:49:56.92 ID:vYkDWwCOo
武内P「お答えください、専務!」

専務「最後に声をかけるのは誰か……か」

武内P「……」

専務「……」


凛・加蓮・奈緒「……」ジィィッ


専務「……トライアドプリムスの諸君、ご苦労だった」

武内P「それでは……納得、して貰えませんでした」

専務「……」


凛・加蓮・奈緒「……」ジィィッ!


専務「何故、彼女達も連れてきた……!?」

武内P「……申し訳、ありません」
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 22:57:50.75 ID:GIg0ehLno
全く羨ましくないのが凄い
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 23:03:20.47 ID:vYkDWwCOo
専務「もう、ジャンケンでも何でもして決めればいいでしょう」

武内P「全員、何かと言い訳をして……勝負がつきませんでした」

専務「……何とかして、決めなさい」

武内P「専務……彼女達は、全員クローネのメンバーです」

専務「……」


凛・加蓮・奈緒「……」ジィィッ!


専務「……ああ、そうだな」

武内P「決めるのに、時間がかかりそうでしょうか?」

専務「……ああ、そうだな」

武内P「では……私は別室で待機していますので」


武内P「……決まりましたら、お声がけください」

ガチャッ…バタンッ


専務「……」


凛・加蓮・奈緒「……」ジィィィッ!
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 23:15:32.06 ID:vYkDWwCOo
専務「誰に、最後に声をかけるか……か」

専務「私には理解出来ないが、君たちにとっては重要なようだな」


凛・加蓮・奈緒「はいっ!」


専務「……さすがは、私が見込んだシンデレラ達だ」

専務「誰もが、自分が選ばれると、自信に満ち溢れた表情をしている」

prrrr!prrrr!

専務「少し待ち給え、電話だ」


凛・加蓮・奈緒「……」コクリ


専務「……彼から? 何故、別室で待機していると言った、彼が……」

専務「っ!? まさか!?」

pi!


武内P『――電話で、申し訳ありません』

武内P『ですが、最後に声をかけるのが誰か決まったので、報告も兼ねて』


専務「待ちなさい! せめて、彼女達を連れt」


武内P『お先に失礼します、専務』



おわり
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 23:18:58.96 ID:s/NGWMSJ0
上手いこと言った上で逃げやがったw
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/27(水) 23:36:33.63 ID:vYkDWwCOo
お察しの通り、オーフェン、スレイヤーズは直撃してます
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 23:51:53.28 ID:CU9wGjyN0


Lippsとの絡みが見たいな武内pが攻めてる側で
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 00:24:11.69 ID:4rbrWvlpo
美波さんと同じタイプのスタンドな三船さんが登場したらどうなるか気になりますね
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 01:03:04.03 ID:ImXcFT5SO
そんなの武内Pが職質に遭いやすくなるだけだろ
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 05:13:33.21 ID:i0thFnzZo
ロリの引率してるの見てみたいな
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 06:53:10.52 ID:w4CDQgj7o
警察のお世話になる武内Pが見られるのか胸熱
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 07:14:47.65 ID:CGGltbJ20
仁奈ちゃんを肩車してる武内Pなら職質確実だがそこに三船さんを加えるとあら不思議ただの幸せ家族に
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 08:07:09.86 ID:G003a/JJo
莉嘉の授業参観になぜか忙しい両親のかわりに出席することになった武内。
自身のプロデュース方向と学生生活のギャップを調査するつもりが、当然にガードには止められ同級生は泣き出し奥様方からはナンパされる始末。
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 09:33:40.89 ID:jOYzWPCNo
>>278
美嘉が一緒に参加して夫婦扱いされたいわな
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 11:39:48.60 ID:ImXcFT5SO
笑美あたりがギャグとして武内Pと深い仲みたいなこと言ったら冗談で済ましてくれない面々が大挙して来そう
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 18:04:13.50 ID:xjNN9ShDO
>>280
冗談で済まない言葉はあるものね
わかるわ
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 20:55:43.36 ID:mT/8gpugo
>>280
書きます


武内P「相方、ですか」
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 20:58:11.50 ID:mT/8gpugo
笑美「そうや! 是非、ウチの相方になって貰いたいんや!」

武内P「あの……何故、私を?」

笑美「そんなん決まってるやろ」

武内P「……」


笑美「よっしゃ! ってな訳で、行こか!」


武内P「待ってください!」

武内P「理由を教えてはくださらないのですか!?」
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:02:00.10 ID:mT/8gpugo
笑美「……それ。正に、それやで、ジブン」

武内P「えっ?」

笑美「ボケに対する、反応の速さ! ツッコミの、的確さ!」

武内P「いえ、あの……」

笑美「そんなん見せられたら、心が開くのは当り前やろ!?」

武内P「は……はあ」


笑美「せやけど……堪忍やで」

笑美「ウチ、これでもアイドルだから……股まで開くわけにはいかんねん」


武内P「待ってください!」

武内P「アイドルだからこそ、下ネタはいけません!」
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:05:36.64 ID:mT/8gpugo
笑美「……それ。正に、それやで、ジブン」

武内P「えっ?」

笑美「下ネタに逃げない、強い心! 笑いに対する、真摯な姿勢!」

武内P「いえ、あの……」

笑美「プロデューサーで、ジェントルマン!」

武内P「は……はあ」


笑美「こんなん、相方に欲しくなるに決まってる!」

笑美「ってなわけで、行こか!」

グイッ!

武内P「えっ!? いや、あの……!?」

ガチャッ、バタンッ!


ちひろ「……」

ちひろ「えっ!? 今の、コントじゃなかったんですか!?」
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:08:37.82 ID:mT/8gpugo
  ・  ・  ・

ちひろ「……という事で、プロデューサーさんが連れ去られたの」

アイドル達「……」

ちひろ「あれから二時間……一体、どうしてるのか」

ちひろ「もうっ! 休日出勤だから良いものの!」

アイドル達「えっ」

ちひろ「……」

ちひろ「もうっ! 急に連れて行くなんて、困るわ!」

アイドル達「……」
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 21:11:46.74 ID:9/n85I4/o
まともなアイドル:何時休んでるんだ……
問題児:独占するなんて許せない
ふーん:ふーん……
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:11:55.46 ID:mT/8gpugo
ちひろ「プロデューサーさん……無事だと良いんだけど」

アイドル達「……」


ガチャッ!


笑美「どうもー! いやいや、皆さんお揃いで!」


アイドル達「っ!?」

ちひろ「笑美ちゃん!? プロデューサーさんは、どうしたの!?」


笑美「ままま、落ち着いてください」

笑美「今日はね、皆さんに大事〜なお知らせがあるんです」


一同「……お知らせ?」
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:16:43.05 ID:mT/8gpugo
笑美「皆さんご存知、シンデレラプロジェクトの、プロデューサーはん」

笑美「ウチはね、あの人が‘欲しい’思ったんですわ」


一同「っ!?」

ザワッ……!


笑美「皆さんも、薄々は気づいてたんと違いますか?」

笑美「あの人の、本当の魅力っちゅうやつを!」

笑美「どうですか!? 違いますか!?」


一同「……」

一同「……///」


笑美「せやろ!? あんなに魅力的な人、そうそう居ませんやろ!?」


一同「……///」
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:21:20.68 ID:mT/8gpugo
笑美「だからね、実は、ここだけの話ですよ?」

笑美「ウチ、確かめさせて貰いました」ヒソヒソ


一同「……何を?」


笑美「そんなん、二時間でする事なんて、一つしかありませんよ」

笑美「もうね、ギッコンバッタンやりましたよ、ええ」


一同「っ……!?」

ザワッ……!


笑美「いやー! もう、ウチのあの人は深い仲ですわ!」

笑美「それをね、実際に見て貰おう思たんです!」


一同「深い仲!?」
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 21:21:49.69 ID:ImXcFT5SO
>>287
隠せてないんですがそれは
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:25:17.75 ID:mT/8gpugo
一同「……!?」

ザワザワッ……!


笑美「何をしてたかは……イヤンッ! 言わせんといて!」

笑美「ってなわけで、どうぞー!」


ガチャッ!


武内P「……」


一同「! プロデューサー!」


笑美「ウチの相方! プロデューサーの、プーはんや!」


武内P「……」


バタンッ!


笑美「――って、入ってこないんかい!」


一同「……プロデューサーが……ボケ担当……!?」
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:33:49.82 ID:mT/8gpugo
一同「……!?」

ザワザワッ……!


笑美「ほら、さっさと入ってき!」

…カチャ

武内P「……」

笑美「もー、何!? 今更恥ずかしがってるん!?」

武内P「いえ、そんな事は、決して」

笑美「だったら、そんな隙間から覗いてないで、バーンと――」

バタンッ!

笑美「――閉めんのかい!」

笑美「入って来い言うとんのや! さっさとし!」


一同「……ふふっ」
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:39:03.79 ID:mT/8gpugo
笑美「あ、言うとくけど」


一同「?」


笑美「全員笑ったら、あの人は本当に貰っていくからね?」


一同「!?」


ガチャッ!

武内P「……皆さん……そういう事なので、頑張ってください」

笑美「アイドルがお笑いをやるなら、プロデューサーがお笑いをやっても良い!」

笑美「これは勝負やで! 真剣勝負や!」

武内P「……」

笑美「ほら! プーはんも、何か言って!」


武内P「……笑顔で、頑張ってください」


笑美「ノリノリやないかーい!」


一同「……!」
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:43:20.49 ID:mT/8gpugo
笑美「でもな? まだ、大事なモンが抜けとるねん」

武内P「大事なもの、ですか?」

笑美「コンビ名や! ウチらの、コンビ名!」

武内P「コンビ名、ですか」

笑美「そうや! コンビ名が無いと、始まるもんも始まらん!」


武内P「どうも、タコヤキピカチュウです」


笑美「……ん? 待って待って?」

笑美「今の‘タコヤキピカチュウ’て、ウチらのコンビ名なん!?」

武内P「こちらが、名刺になります」

笑美「仕事早すぎひん!?」


一同「……!」
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:48:28.98 ID:mT/8gpugo
笑美「タコヤキはわかる。ウチの、トレードマークやんな?」

武内P「はい、参考にしました」

笑美「でも、ピカチュウて……何でピカチュウなん?」

武内P「笑顔です」

笑美「笑顔?」


武内P「ピカチュウの笑顔が見たいと、そう、思いました」


笑美「そんなん一人で見といてよ!」

武内P「待ってください! ピカチュウは、可愛いとは思いませんか!?」

笑美「可愛いけれども! でも、全然関係あらへんがな!」

武内P「……では、渋々、タコヤキ―ズにします」

笑美「渋々とか、感じ悪ぅ!?」


一同「……!」
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 21:54:48.16 ID:mT/8gpugo
笑美「それにしても……あーあー、名刺まで作って」

武内P「良い出来だと……そう、思います」

笑美「どれどれ? ちょっと見してみぃ」

武内P「はい、どうぞ」

スッ…

笑美「随分丁寧に渡すなぁ……何々?」


笑美「アイドル事業部部長、今西――」


笑美「――って、誰の名刺を作っとんねん!」

武内P「待ってください! 裏を! 裏を御覧ください!」

笑美「裏? 裏に、何か書いて……」


武内P「いえ、特に何も」


笑美「無いなら、何で見せたん!?」


一同「……!」
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 21:55:38.84 ID:w4CDQgj7o
この武内P実にノリノリである
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 22:01:10.03 ID:mT/8gpugo
笑美「もしかしてプーはん、ウチの相方になるのは嫌なん?」

武内P「いえ、そんな事は、決して」

笑美「ホントかぁ〜?」

武内P「はい、本当です」

笑美「怒らんから、ここだけの話! 本当は、嫌なんと違う?」ヒソヒソ

武内P「嫌で嫌で、たまりません」ヒソヒソ

笑美・武内P「……」

笑美「……」

武内P「……」

笑美「……」


武内P「笑顔です」


一同「……ぷふっ」
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 22:10:14.48 ID:mT/8gpugo
笑美「あんな? 嫌でたまらん言われて、笑顔になれると思う?」

武内P「っ!?」

笑美「えっ!? 驚くのん!?」

笑美「いやいや、おかしいやろ! 普通は、笑えんやろあんなん!」


武内P「ナンバサン、エガオ、デス!」


笑美「何で急にエセ外人になったん!?」


武内P「ハラショー!」


笑美「もしかして、今のアーニャちゃんの真似なん!?」

笑美「いやいや、確かに、シンデレラプロジェクトの外人枠やけれども!」


武内P「ボルシチ! ピロシキ!」


笑美「何を必死に言うてるの!?」

武内P「美味しいものを食べれば、笑顔になりますから」

笑美「ひっくい声で必死に言われても、腹なんか膨れんわ!」


一同「……ふ、ふふっ」
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 22:18:10.68 ID:mT/8gpugo
笑美「でもまぁ、やるからには真剣にやって貰うで!」

武内P「それは……はい、勿論です」

笑美「でも、ウチらでやるネタはどうするかなぁ」

武内P「やはり、アイドルとプロデューサーのネタが良いかと」

笑美「せやな! ウチらならではのもんが出来るな!」

武内P「はい」


武内P「では、私がアイドル役で、ボケを担当します」


笑美「逆、逆ぅー! ウチがアイドル役じゃないのん!?」

武内P「難波さんは、ファン役で、ボケを担当していただきます」

笑美「どっちもボケて、ツッコミおらんなっとるやんけ!」

笑美「……」

笑美「いやいや! プロデューサーはどこ行ったん!?」

武内P「別の現場で、他の担当の方の仕事を見ている体で、というのはどうでしょうか?」

笑美「どうもこうも、そんなら最初からプロデューサー役いらんがな!」


一同「ふふ……ふふふっ」
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 22:25:44.03 ID:mT/8gpugo
武内P「プロデューサーが、いらない……!?」

笑美「いやいや、プーはんの事ちゃうよ? 役や、役!」

武内P「では、ツッコミが不在になってしまいますが……よろしいですか?」

笑美「まあ……しゃあないやろ」

武内P「ツッコミ不在、当然の結果です」

笑美「――って、アホか! ファン役が、ツッコミでええやん!」


武内P「お〜願い、シ〜ンデレラ〜♪」


笑美「えっ!? なんか始まった!?」


スッ…

武内P「……!……!」


笑美「あっ、マイクをこっちに向けてる!」


一同「……ふふふっ!」
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 22:33:27.48 ID:mT/8gpugo
武内P「……!……!」


笑美「これは、ファン役のウチに歌えっちゅうことやな!」

笑美「LIVEのこういうの、盛り上がるからなー!」

笑美「よっしゃ! いっちょ、ウチもアイドルらしく歌を披露しよか!」

笑美「夢はy」


武内P「ありがとー!」


笑美「せめてワンフレーズ位歌わせんかい!」

笑美「せっかくウチがやる気出したのに、無駄になったやんか!」


武内P「プロデューサー……LIVE、どうでしたか?」


笑美「……ん、これは……ウチがプロデューサー役になっとるな」

笑美「何や、結局、アイドルとプロデューサーのネタやないか」

笑美「……ゴホン! 良い、」


武内P「良い、笑顔でした」


笑美「プロデューサーもお前がやるんかーい!」


笑美「もうええわ!」

武内P・笑美「――ありがとうございました」


一同「……!……!」
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 22:46:00.34 ID:mT/8gpugo
笑美「――さあ、どうや! 中々のもんやろ!?」

武内P「すみません……自分では、よく」

笑美「自信持ってええで! ホレ、見てみぃ!」


一同「……!……!」ピクピクッ!


笑美「皆、必死に笑うのを我慢してる!」

笑美「っちゅうかな、笑っちゃアカンのに、さっき普通に笑ってたで!」

武内P「当然の結果です」

笑美「急に自信満々になったなぁ!?」


一同「あははははっ!」


笑美「……笑ったなぁ?」


一同「!?」
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 22:54:38.40 ID:mT/8gpugo
笑美「これで、文句は言えんようになったなぁ!」


一同「くっ……!」


笑美「さあ、プーはん!」

笑美「ウチと一緒に、お笑い界の頂点を目指そうやないか!」

武内P「いえ……現状では、難しいと思います」

笑美「何でや!? まさか、断るんか!?」


武内P「確かに、彼女たちの笑いは取れたかも知れません」

武内P「しかし、ネタの作りが、身内向けすぎるかと」

武内P「……これでは……必ず限界を迎えます」


笑美「あ、はい」
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 23:03:59.33 ID:mT/8gpugo
武内P「トップを目指すならば、幅広い層に通じるネタを」

武内P「……難波さん」

笑美「はっ、はい!」

武内P「貴女は、まだ17歳と若く……焦る必要はありません」

笑美「……」

武内P「そして、アイドルとしての資質も、十分にあります」

笑美「……プロデューサーはん」


武内P「お笑いは……見ている方を笑わせるのは、とても大切な事です」

武内P「しかし、アイドルとしての貴女も、ファンの方を笑顔に出来ます」


笑美「!」


武内P「私は、貴女のアイドルとしての笑顔も見たいと……そう、思います」


笑美「――はいっ!」
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 23:08:04.55 ID:mT/8gpugo
  ・  ・  ・

ちひろ「……――今回は、かなり危なかったですね」

武内P「ええ、そうですね」

ちひろ「プロデューサーさんが、芸人になっちゃうかと思いました」

武内P「……」

ちひろ「あと、気になったんですけど……そのノート、何ですか?」

武内P「ネタ帳です」

ちひろ「ネタ帳?」

武内P「……難波さんに、ネタのチェックをして欲しいと、頼まれまして」

ちひろ「まあ!」


ちひろ「……ふふっ! 頑張ってくださいね♪」


武内P「……笑い事では、ありませんよ」



おわり
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/28(木) 23:09:55.27 ID:9/n85I4/o
ふと無毛のゼロ(コーネリア)とか思いだした 乙

怪盗アマリリスというかF・Dナナも直撃世代だったのかしら
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/28(木) 23:55:25.87 ID:mT/8gpugo
最初に憧れたのが仮面ライダーBLACK
狂ったきっかけはナディアとかいう世代です
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 00:05:38.17 ID:Uy85NMQ8o

>笑美「あ、はい」
武内P本気すぎて思わず素に戻ってるの笑う
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 00:19:26.38 ID:nKOITuBao
ナディアかー……アニメージュ文庫全盛時代だな
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 09:50:06.93 ID:wci5W9iuo
難波ちゃんかわいいからもうちょっと人気でてもいいよな
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 10:16:05.47 ID:Ss2B/Gxjo
書きます


武内P「覚えていない、と」
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 10:18:22.07 ID:Ss2B/Gxjo
大人組「……」コクリ

武内P「……なるほど」

大人組「……」

武内P「皆さん、気づいたら朝だった、と」

大人組「……」コクリ

武内P「……」

大人組「……」


武内P・大人組「……」
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 10:21:09.79 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「昨日、LIVEを行ったのは、覚えていますか?」

大人組「……」コクリ

武内P「そうですか、安心しました」

武内P「ファンの方の笑顔は、覚えているのですね」

大人組「……」コクリ

武内P「LIVE終了後、打ち上げに行きましたね」


大人組「……?」


武内P「……そこから、ですか」
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 10:23:44.13 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「皆さんと、スタッフの方達で、飲みに行きました」

大人組「……」

武内P「本当に、覚えていないのですか?」

大人組「……」

武内P「……そうですか」


武内P「もう、お察しかと思いますが」

武内P「皆さん、浴びるように飲んでいましたよ」


大人組「……」
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 10:27:36.04 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「姫川さん」

友紀「……」

武内P「暑い日のビールは、最高だと言っていましたね」

友紀「……」

武内P「ビールは、お好きですか?」

友紀「……かなり」

武内P「ビールかけは、お好きですか?」

友紀「……物凄く」


武内P「おかげで、全身ずぶ濡れになりました」

武内P「ビールで」


友紀「……」
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 10:30:59.72 ID:4nRLnJmKo
ゆっきすこ
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 10:33:55.87 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「川島さん」

瑞樹「……」

武内P「可愛いとスタッフの方に言われ、浮かれていましたね」

瑞樹「……」

武内P「私にも、可愛いと言えと要求なさいました」

瑞樹「……わかるわ」

武内P「そして、私は貴女に可愛いと言いました」

瑞樹「……///」テレテレ


武内P「はい、今のように照れた貴女は、照れ隠しをなさいました」

武内P「叩かれた場所は、今も赤くなっているのでわかりますね?」


瑞樹「……」
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 10:39:46.86 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「安部さん」

菜々「……」

武内P「17歳とは思えない、豪快な飲みっぷりでしたね」

菜々「……キャハッ!」

武内P「楽しんでいたようで、何よりです」

菜々「……」

武内P「ウサミン星人というのは、やはり、ウサミミが重要なのですね」

菜々「……」


武内P「お前もウサミン星人にしてやろうか、には困りました」

武内P「なので、私の頭のウサミミは、お返しします」


菜々「……」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 10:44:34.68 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「大和さん」

亜希「……」

武内P「早速、やってくれましたね」

亜希「……」ビシッ!

武内P「敬礼はしなくていいです、楽にしてください」

亜希「……」

武内P「服がビールで濡れた際、代わりの服を渡していただき、ありがとうございます」

亜希「……」ビシッ!


武内P「ですが、サイズの合っていない物を無理矢理着せるのは、やめてください」

武内P「似合いますか? この、タンクトップは」


亜希「……」ビシッ!
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 10:50:24.64 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「高垣さん」

楓「……」

武内P「何回ダジャレを言ったか、覚えていますか」

楓「……」フルフル

武内P「私も、ハッキリとは覚えてはいません」

楓「……」

武内P「ですが、高垣さん自身のツボに入ったものが、あったようです」

楓「……」


武内P「笑いながら、小一時間程、同じダジャレを言い続けていましたよ」

武内P「何度も、何度も、繰り返し、私に向かって」


楓「どんな、ダジャレでした?」


武内P「絶対に教えません」
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 10:57:16.25 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「三船さん」

美優「……」

武内P「私は、貴女を信じていました」

美優「……」

武内P「貴女は、とても甲斐甲斐しく、立ち回っていました」

美優「……」

武内P「グラスが空いたら、すぐに次を注文する等、本当に、甲斐甲斐しく」

美優「……///」テレテレ


武内P「その結果が、これです。よく、ご覧になってください」

武内P「そして、三次会以降の貴女は、別人のように大暴れしていました」


美優「……」
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 11:02:20.81 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「片桐さん」

早苗「……」フイッ

武内P「片桐さん、目を背けないでください」

早苗「……」

武内P「私が言いたいことは、もう、おわかりですか?」

早苗「……黙秘権」

武内P「はい、貴女が犯人だという事は、明白ですね」

早苗「……」


武内P「網タイツを履くなら、すね毛なんか一斉検挙」

武内P「そう、ガムテープを持った片桐さんは、大笑いしていました」


早苗「……」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 11:10:46.41 ID:Cj+jHwfZo
ひでぇ
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 11:11:36.56 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「佐藤さん」

心「……シュガーハァトって呼んでね! 呼べ☆」

武内P「いえ、佐藤さんと呼ばせて頂きます」

心「……」

武内P「ファンの方達は、貴女の魅力にメロメロでしたね」

心「……」コクリ

武内P「そして、貴女は、私もメロメロにする、と」

心「……」


武内P「リップで大量のハートマークを書きました」

武内P「ちゃんと耳にも書いておくぞ、と、全身くまなく」


心「……」
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 11:19:07.46 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「兵藤さん」

レナ「……」

武内P「会って直接お話したのは、昨日が初めてでしたね」

レナ「……」コクリ

武内P「この惨状を見て、かなり、引かれていらっしゃいますね」

レナ「……」コクリ

武内P「はい、私も、そう思います」

レナ「……」


武内P「フラッシュ! フラッシュ!」

武内P「黒マジックでスペードとクローバーを書かれた時、聞こえた言葉です」


レナ「……」
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 11:27:07.64 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「ヘレンさん」

ヘレン「……!」クネクネッ!

武内P「ヘレンさん、その踊りをやめてください」

ヘレン「……!」スイスイッ!

武内P「違う踊りなら良い、という訳ではありません」

ヘレン「……」ビシッ!

武内P「貴女も、本当に楽しそうにしていました」

ヘレン「ヘーイ!」


武内P「世界レベルには、まだまだ足りないと皆さんを大いに煽っていました」

武内P「今の私を見て、どう思いますか?」


ヘレン「世界レベルよ」
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 11:33:09.78 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「財前さん」

時子「無様ね」

武内P「それは、見ればわかります」

時子「……」

武内P「お料理が、お好きなのですね」

時子「……」

武内P「チャーシューを作る時は、きちんと紐で縛る、と」

時子「……」


武内P「見事な手際で、縛り付けられました」

武内P「本当に、身動き一つとれません」


時子「……」
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 11:42:59.63 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「クラリスさん」

クラリス「……」

武内P「貴女は、飲まれていなかったので、覚えていますね」

クラリス「……」

武内P「私は、貴女を信じていました」

クラリス「……」

武内P「救いの手を差し伸べてくださるだろうと、そう、思っていました」

クラリス「……」


武内P「八時になったら、眠くなってしまうのですね」

武内P「笑顔で見ていると思いきや……良い、寝顔でした」


クラリス「……」
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 11:48:49.81 ID:Ss2B/Gxjo
武内P「……まだ、言い足りなくはあります」

武内P「ですが――」


大人組「……!」ムスッ!


武内P「皆さんが不機嫌そうになっているので、終わりにします」

大人組「……」

武内P「皆さん、お願いします」

大人組「……」

武内P「今後、二度とこの様な事の無いようにしてください」

大人組「……」


大人組「! 反省会!」


武内P「その発想、何一つ反省していませんね?」
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 11:49:10.93 ID:Zwkp4j5uo
うーんこの
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 11:54:41.03 ID:Ss2B/Gxjo
友紀「二日連続で飲みかー! どこにするぅー?」

武内P「待ってください」

瑞樹「そうね……今日は、沢山飲みたいわ」

武内P「待ってください」

菜々「ですね! ナナ、いっぱい反省しますよ!」

武内P「待ってください」

亜希「昨日の反省を活かし、今日は!」

武内P「! そうです!」

楓「ふふっ! 飲みに行く、のみ♪ うふふっ!」

武内P「違います!」
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 12:04:31.45 ID:rBuv8VG9o
スタッフの方々は一体なにをしていたんだ…
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 12:06:34.40 ID:Ss2B/Gxjo
美優「何次会まで、お店を予約しておきますか?」

武内P「流されないでください」

早苗「今日はビール! 飲まなきゃ、タイホよ!」

武内P「昨日もでした」

心「はぁと、今日は飲み過ぎちゃうかも☆ 頼むぞ☆」

武内P「何をですか」

レナ「分の悪い賭けね。でも、悪くないわ」

武内P「私は、行きませんよ」

ヘレン「今日も暑い夜になりそうね! フゥー!」ダバダバ!

武内P「身も凍る思いでいますよ」
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 12:14:06.86 ID:Ss2B/Gxjo
時子「口答え? そんな権利があるとでも?」

武内P「当然の権利です」

クラリス「貴方の未来に、幸福が訪れますように」

武内P「今晩、早速災いが降りかかりそうなのですが」

武内P「皆さん、私は、行きません」

大人組「……」

武内P「行くのでしたら、皆さんだけで行ってください」


ちひろ「待ってください、プロデューサーさん」


武内P「……千川さん?」
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 12:18:33.23 ID:Ss2B/Gxjo
ちひろ「プロデューサーさんは、覚えてないんですか?」

武内P「何を……でしょうか?」

ちひろ「身を挺して、スタッフの皆さんを逃した時の、あの気持ちを!」

武内P「……それは」

ちひろ「あの時の、スタッフさん達の、感謝の言葉を!」

武内P「……ええ、ハッキリと、覚えています」

ちひろ「プロデューサーさんが居なかったら、どうなってたか……!」

武内P「大惨事、ですね」


ちひろ「なのに、今日は行かないって言うんですか!?」


武内P「私に、二日連続で大惨事なれ、と?」

ヘレン「ヘーイ!」ビシッ!

武内P「すみません、少し、静かにしていてください」
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 12:26:14.20 ID:Ss2B/Gxjo
ちひろ「勿論、無理に来て欲しいとは言いません」

武内P「……」

ちひろ「でも、その場合どうなるかは、わかりますよね」

大人組「……」

武内P「……千川さん」

ちひろ「プロデューサーさん……頑張りましょう? ね?」

武内P「……」


ちひろ「今日は、昨日より人数が多いんですから」


武内P「待ってください」

武内P「昨日より……人数が、多い……?」
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 12:33:45.11 ID:Ss2B/Gxjo
  ・  ・  ・

武内P「――皆さん、おはようございます」

大人組「……」

武内P「昨晩は、非常に盛り上がっていましたね」

大人組「……」コクリ

武内P「皆さんの担当も来て、私の負担も減ると、期待していました」

大人組「……」

武内P「今晩は、私にも背中を預けられる仲間が居ると、そう、思っていました」


武内P「しかし……まさか、背中から撃たれるとは」

武内P「お蔭で、やはり、ご覧の有様です」


大人組「……?」


武内P「覚えていない、と」



おわり
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 13:06:01.68 ID:t0c5f2YSO
クラリスの寝顔ふつくしい
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 13:25:56.54 ID:njE3b7mEO

この惨状で叱られてるのに世界レベルと返せるヘレンさんマジ世界レベル
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 13:47:11.84 ID:qwvpQbydO
奥手っぽい三船さんや不器用なはぁとに、担当Pとの進展について相談され、たしなめるつもりが逆にけしかけてしまう武内P
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 14:36:04.47 ID:t0c5f2YSO
楓さんが杏と緑のマスコットと氷上わかさぎ釣り対決する346どうでしょうの収録があるって?
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 14:43:59.64 ID:zj/ThqGOo
武内Pは童貞なの?
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 14:46:58.23 ID:qO67cCBI0
CPメンバーの中の人予想でバツイチとか子持ちとかいろんな妄想されてたな
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 16:49:57.67 ID:nKOITuBao
このスレで(結婚的な意味で)食いに行きそうなのは3〜4人くらいかなぁ
本命:高垣楓 ド定番
対抗:千川ちひろ アイドル以外ならいいんですねと死角を突きに行く
裏:専務 実は被害担当
ピンクの暗黒:ミナミィ  ミナミィ
クールの数名: あわよくばレベル 本気ではないがもし自分が受けに回るとそのまま受け入れたい

ふーんさん?所詮時代の敗北者じゃけぇ……
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 17:19:25.20 ID:HY269Vgjo
この人は楓以外結婚してるの書いてないから他の誰もチャンス無いだろうけどな
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 18:15:27.90 ID:wGwz44lBo
武内ペニス
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 18:39:17.91 ID:t0c5f2YSO
武内Pから漏れ出たかわいいという言葉に赤面する蘭子
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/29(金) 20:37:45.78 ID:rMJrgMxO0
これクラリスだけ八つ当たりだよね
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 21:58:38.94 ID:Ss2B/Gxjo
>>347
書きます
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 22:25:14.41 ID:Ss2B/Gxjo

「ホント、いい加減にして欲しいわよ!」


 ダンッ、とジョッキをテーブルに強く置いた拍子に、琥珀色の液体が大きく揺れた。
 早苗さんの白い肌は、もう、すっかり真っ赤になってる。
 お家では、もう、あまり飲まなくなったらしい。
 今日、こうやって集まるのも、本当に久しぶり。


「わかるわ。私も、苦労してるもの」


 ハァ、とため息を付きながら、小鉢に残っていた青菜のおひたしを口に運んでる。
 瑞樹さんも、顔色こそ変わらないけど、大分酔ってるみたい。
 全然飲んでないらしく、かなり、弱くなってるわね。
 だから、今日は楽しみだと、予定を決めてる時から、言ってた。


「「旦那には」」


 見た目は全然似てない二人なのに、その口から出た言葉は、同じ。
 それがおかしかったからか、早苗さんと瑞樹さんは、顔を見合わせて、笑った。
 その笑顔は、昔の……そうね、こうやって、三人で集まってた時とは、違う。
 二人の笑顔の先には、愛する人が居るのだから。


「ねえ、楓ちゃんはどうなの?」


 早苗さんが、さっきまでとは違う笑い方で、問いかけてくる。


「そうね。私も気になるわ」


 瑞樹さんも、少しテーブルに身を乗り出して、同じ様に、笑う。


「私ですか?」


 急に言われても、何を……どう、言えば良いのかしら。
 二人が聞いているのは、きっと、私が考えている事で、合ってると思う。
 けれど、そうだとしたら、それに対する答えを私は持ち合わせていない。
 だって、


「今は……仕事が恋人ですから」


 そう言って、微笑みを返した。
 旦那様は居ないけれど、恋人との関係は、今も続いてる。
 手を繋いで、階段を登り続けてきた事に、後悔は無い。
 でも、さっきの二人の笑顔を見ると、ちょっぴり、羨ましくなっちゃう。


「……今は、じゃなくてさ」


 ハァ、とため息をついて、早苗さんがジョッキの中身をあおる。


「……今も、でしょう?」


 言葉を引き継いだ瑞樹さんは、そう言ってワイングラスを傾ける。


「ふふっ! カンパーイ♪」


 普通は、余計なお世話と思うのだろうけど……私は、嬉しくなっちゃうの。
 どうしようもない人扱いしてくれる二人の目は、とっても、優しいから。
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 22:55:55.09 ID:Ss2B/Gxjo
  ・  ・  ・

「〜♪」


 駅に向かって、人通りが多い繁華街の中を歩く。
 すれ違う人に聞こえないように、小さく、鼻歌を歌いながら。
 三人で飲んで、この時間に解散したのは、初めてじゃないかしら。
 でも、二人は旦那さんがお家で待ってるんですもの、しょうがないわよね。


「〜♪」


 二人は、とっても綺麗になってた。
 勿論、昔に比べて歳は取ったし、美容にかける時間も減ったって言ってた。
 でも、私の目には、今の二人の方が、綺麗に見えたの。
 それがおかしいとは、全然思わないし……むしろ、当り前だと思うわ。


「旦那」


 小さく……小さく、口に出す。
 絶対に、誰にも聞こえないように、タイミングを見計らって。
 この言葉を口にした時の二人は、とっても、輝いてた。
 とっても素敵な二人らしい、素敵な笑顔で。


「〜♪」


 あの笑顔を思い出すだけで、自然と、笑顔になっちゃう。
 最初の頃は、取られちゃったって、そう思って少し拗ねたりもしたけれど。
 私が見たことのない笑顔を見た時、そんな、子供みたいな思いは、消えてなくなった。
 そして、心の底から、こう言えた。


 ――結婚、おめでとうございます。


「〜♪」


 二人の幸せが溢れて、私にも伝わったのかしら。
 足取りは軽いし、気を抜いたら、ステップを踏んじゃいそう。
 でも、そんな事をしたら、顔を隠してるとは言え、流石に誰か気付く。
 少し飲み足りないから、騒ぎにならないよう、我慢、我慢。



「まだ夜は長い! キャバクラでも行くかい! ええ!?」



 ワハハと、楽しそうな笑い声と共に、そんな言葉が耳に入った。
 覚えのある声と、笑い方。
 そんな偶然はあるわけないと思ったけど、とっても楽しそうで、目が引き寄せられる。
 見えたのは、男の人の……三人組。


「お供させていただきます!」
「君も行くだろう?」
「いえ、私は……」


 見たことのある、人達。
 その内の、背の高い人が、右手を首筋にやりながら、
上司の――部長さんの後ろに居る私に気付き、表情を固まらせた。


「……」


 笑顔で、会釈。
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/29(金) 23:35:28.20 ID:Ss2B/Gxjo
  ・  ・  ・

「……」


 居酒屋の奥の、仕切られた四人がけの席に、二人。
 ゆったりとした席は、大柄な彼が座っても、まだ余裕がある。
 なのに……その表情は固く、少し、緊張してるみたい。
 良いんですよ? リラックス、してくださいな。


「……!」


 眼の前に座る彼が、グイッと、豪快にジョッキの中身を半分程飲み干す。
 その、良い飲みっぷりを見て、私も釣られて、お猪口に注がれた日本酒を一息で。
 フルーティーな香りで、飲みやすくて、美味しい。
 空になったお猪口を見つめていると、


「……どうぞ」


 と、両手で徳利を持った彼が、言った。
 私の手には大きいその徳利も、この人が持つと、随分と小さく見えるのね。
 ……なんて、そんな事を考えながら、私も両手でお猪口を持ち、差し出す。
 とぷとぷと、ゆっくりと注がれる、透明の液体。


「……」


 お猪口の八分目までが満たされ、彼は、徳利の傾きを正した。
 それをゆっくりと口に運び、軽く、口をつける。
 ああ……本当に、滑らかな舌触りで、良い香り。
 香りを楽しむため、口を閉じ、鼻から抜けていくそれをじっくりと堪能する。


「……!」


 彼が、ジョッキに半分残っていたビールを一気に飲み干す。
 此処は、もう二軒目だと思ってたけど、随分とペースが早いんですね。
 ふふっ! スペースに余裕があるから、ペースもあがるのかしら、うふふっ!
 まだまだ飲めるようですし、どんどん、注文した方が良さそうですね。


「次は、何を飲みますか?」


 タッチパネルを操作しながら、問いかける。
 でも、彼は、どうしたものかと、少し迷った様子を見せた。
 こういう時は……どうすれば良いのかしら。


「キャバクラでは、どういう風に、聞くんですか?」


 行ったことは無いけれど、お酒を注文させる、プロの人が居るのよね。
 だからきっと、私の知らないような、良い聞き方があると思うの。
 もっと、沢山お酒を飲みたくなっちゃうような、そんな聞き方が。
 それを教えてくれれば、遠慮せず、飲めると思うんです。


「……ハイボールで」


 二つ目の質問の答えは返って来なかったけど、どうしてかしら。
 でも、注文が決まったみたいだから、気にする必要はなさそう。


「はーい♪ ハイボール入りまーす♪」


 ええと、ハイボール、ハイボール、と。
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 00:10:27.07 ID:jFjtisC6o
  ・  ・  ・

「キャバクラ、行こうとしてましたよね?」


 少し、強い口調で彼に言う。


「していません。私は、行くつもりはありませんでした」


 彼は、普段よりも舌の滑りが良いのか、少し早口。


「本当ですか?」
「本当です」


 似たようなやり取りを数回はしてる。
 だって、この人が正直に認めないんですもの。
 貴方がキャバクラに行くなんて、意外でした、って。
 そうしたら、この調子で、必死になっちゃって。


「そんなに必死になられると……怪しく思えちゃいます」
「待ってください。そう言われると、否定が出来なくなってしまいます」


 喋りすぎて渇いた喉を潤すため、お猪口の中身を飲み干す。
 彼も、ウィスキーのグラスを同時に傾けていて、
空になったそれをテーブルに置いた時、カラリと、氷が音を立てた。
 じいっと、お互いの、空になった器に、視線を落とす。


「店を……」
「……はい、変えましょうか」


 どっちが先に言いだしたのかは、別に良いわよね。
 だって、意見が同じなら、どっちが先でも、結果は変わらないもの。
 会計の場所をタッチした彼が、腕の時計に目をやる。
 時間を気にしてるのかしら? それとも、気にされてる?


「明日はオフなので、大丈夫です」


 変に気遣われるのは、妙に癪な気がして、予め言う。
 その言葉を聞いた彼は、そうですか、と、低い声で返した。
 私は、今日は早苗さんと瑞樹さんと集まる予定だったから、明日は空けておいたんです。
 でも、貴方が明日仕事なら、無理はなさらないでくださいね。


「私も、明日は休日なので、はい、大丈夫です」


 つまり、お互い、明日を気にせず飲めるって事よね。
 ……そんな飲み方をするの、いつ以来かしら。
 そのせいか、気づかない内に、私もお酒に弱くなっちゃってたみたい。
 立ち上がる時に少しふらつきそうになったけど、そんな姿、見せたくないもの。


「「……」」


 見られちゃったら、お開きになるかも知れないでしょう?
 今日は、まだまだ飲み足りない気分なんです。
 ……ううん、少し、違うかしら。
 今日は、もっともっと、飲みたい気分なの。


「行きましょうか」
「ええ、行きましょう」


 だって、とっても楽しいんですもの!
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 01:03:34.59 ID:jFjtisC6o
  ・  ・  ・

「楽しいと……ついつい、時間を忘れちゃいますね」


 気がつけば、もう、終電は無くなっていた。
 だから、今は、夜風に吹かれながら、タクシー乗り場に向かってる。
 朝まで飲み明かす程の無茶は、しない。
 それに、ほら……もう、足元がおぼつかないの。


「はい。ですが……とても、良い時間でした」


 彼が、小さく微笑みながら、言う。
 大分飲んだ筈なのに、それでもしっかりとした足取りの、彼。
 それが、なんだか憎たらしくて、よろけたフリをして、軽く、体当たり。
 突然体重を預けられる形になったのに、彼は少しもふらつかない。


「まだ、元気なんですね」


 問う。


「はい。体力は、自信があります」


 そうでなければ、プロデューサーは務まりませんから、って。
 この人の、仕事に対する情熱は、まるで衰えていない。
 それが、とっても眩しくて、自分の事じゃないのに、嬉しい。
 だけど、私も負けてられないと、そう、思っちゃいます。


「えいっ、えいっ」


 グイグイと、なんとかふらつかせてやろうと、押す。
 細い足に力を込めて、肩を押し付ける。
 なのに……全然、びくともしないの!
 そりゃあ、体格差はあるけれど……アイドルと、プロデューサーなのよ?
 頑張ったら、ふらつかせる位はさせないと、いけないと思うわ。


「あの……高垣さん?」


 彼が、怪訝そうな顔で、こちらを見る。
 ……あっ、思いついた!


「ふふっ! 楽しくて、何時何時か、ついつい、忘れる……うふふっ!」


 アイドルとして、ファンの人達と、一緒に笑顔で歩いてきた。
 それが楽しくて、気づけば、時間が過ぎていた。
 シンデレラが、魔法の解ける時間を忘れてたみたいに。
 もしも、最後まで思い出せずに、魔法が解けてたら、どうしたのかしら?


「そこまで責任は……持てませんね」


 まあ! なんて、つれない事を言うの!
 時間が迫ったら、一声くらいかけてくれても、良いじゃありませんか。
 サービスの悪い、魔法使いさんね!


「……!」


 色々な抗議を手に載せて、パシリと彼の腕を叩く。
 おかげか、彼をふらつかせるのに、成功した。



おわり
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 01:16:13.91 ID:DTDUCWESO
熟年夫婦
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 03:24:47.11 ID:3mEOJYUW0
結局武楓じゃないか
もっとやれ
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 06:47:27.06 ID:nNXfvfxvO
何年後かなんだろうか
ちゃんと籍入れろやとも思うけど、変わらないのもなんだからしくていいね…
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 07:13:16.90 ID:Wu0E3JMCo
知ってた
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 12:12:27.12 ID:GdTYnHqjo
これは責任取らないといけませんね……途中で吐いたとかそういうのではなく
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 12:44:16.91 ID:H57UaXyP0
卯月やアーニャに卑猥な言葉を教える→Pにどういう意味か聞くって流れを見たい
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 13:18:49.28 ID:8lQIaGkmo
みりあちゃんとかありすの方が卑猥な言葉に詳しい不具合
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 13:38:26.24 ID:8Mxyq6PlO
莉嘉「P君、枕営業したい!枕営業すればお仕事たくさん貰えるんでしょ?」
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 15:01:43.82 ID:8t4D+dHeo
ありすはタブレットで調べちゃうからなあ
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 15:52:39.93 ID:Ox3y/DbNo
ミナミィの行動はナチュラルに卑猥だから、周りに悪影響与えちゃいそうでヤバいヤバい
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 17:00:39.33 ID:Vmea/3HdO
何故部長は地雷を踏ませに行くのだろうか
諸悪の根源なのでは…?
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 17:02:09.94 ID:DTDUCWESO
武内Pを弟と認識して弟だから別に恥ずかしくないとかいう美波
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 20:12:29.85 ID:XqXaT1Y90


やっぱり武楓は、最高やな!
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 21:24:22.43 ID:jFjtisC6o
書きます


武内P「ヘソ出し、ですか」
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 21:26:44.30 ID:jFjtisC6o
莉嘉「そう、ヘソ出し! ねー、良いでしょP君!」

みりあ「ねえねえ、お願い! セクシー路線!」

武内P「はあ……ですが」

ありす「わっ、私は、そういうのには反対です!」

莉嘉・みりあ「えー!?」


ありす「三人でLIVEをやる時の、大事な衣装なんですから!」


武内P「……」
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 21:30:48.14 ID:jFjtisC6o
莉嘉「大事な衣装なんだから、セクシーに行こうよ☆」

みりあ「うんうんっ! ねえ、良いでしょありすちゃん!」

ありす「橘です! 大事な衣装だから、落ち着いた大人の雰囲気にしたいんです!」

莉嘉・みりあ「むー!」プクー!

ありす「ほ、ほっぺを膨らませないでください!」

武内P「……」

ありす「プロデューサーさんも、おヘソは出さない方が良いですよね!?」

武内P「そう、ですね……私は――」


ガチャッ


小梅「こ……こんにちは」
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 21:36:31.50 ID:jFjtisC6o
莉嘉「小梅ちゃん、ヤッホー☆」

みりあ「こんにちは、小梅ちゃん!」

ありす「こんにちは、小梅さん」

小梅「莉嘉ちゃんに、みりあちゃん……橘さんも、こんにちは」

武内P「白坂さん、何か、御用でしょうか?」

小梅「えっと、皆の、こ、声が聞こえたから……何してるのかな、って」


莉嘉・みりあ「――そうだ! 小梅ちゃんも、一緒に!」


小梅「……えっ?」
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 21:40:31.12 ID:jFjtisC6o
  ・  ・  ・

小梅「……そ、それで、衣装について、話し合ってたんだ」

莉嘉「ヘソ出し、小梅ちゃんはオッケーだよね!?」

みりあ「四人で、セクシーな格好して、メロメロにしちゃおうよ!」

ありす「私は反対です! は、はしたないと思います!」

小梅「えっ、えっと……その……」チラッ

武内P「? どうか、されましたか?」


小梅「おヘソ……見たいのかな、って思っ……て」モジモジ


武内P「えっ?」
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 21:46:45.94 ID:jFjtisC6o
武内P「私が、ですか?」

小梅「う、うん……どう、かな?」モジモジ

莉嘉「P君は、モチロン見たいよね! アタシ達のぉ、お・ヘ・ソ☆」

みりあ「ねえねえ、プロデューサー! どうなの? ねえねえ!」

ありす「見たいだなんて……そんな事、ありませんよね!?」

武内P「……それ以前に、私は――」

莉嘉・みりあ・ありす・小梅「……!」ゴクリ


武内P「皆さんには、そういった衣装は……少し、早いかと」


莉嘉・みりあ・ありす・小梅「……早い?」

武内P「はい」

莉嘉・みりあ・小梅「……」


ありす「……」
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 21:50:58.77 ID:jFjtisC6o
武内P「似合わない、とは言いません」

莉嘉「だよね!? 絶対、チョー似合うし☆」

小梅「見たくない訳じゃ……無いん、だ?」

武内P「今までとは違う衣装で、新しい魅力も引き出されると、そう、思います」

莉嘉「……そーゆー事じゃないんだけどなぁ」

小梅「でも……えへへ、良かった」


武内P「しかし、赤城さんと、橘さんは、まだ小学生です」


みりあ「えーっ!? みりあ、ヘソ出ししたいしたーい!」

ありす「……まだ、ですか」
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 21:56:01.37 ID:jFjtisC6o
武内P「お二人には、その……セクシー路線よりも、ですね」

武内P「年齢相応の、可愛らしい衣装の方が、似合うかと思います」

みりあ「そうかなぁ?……でも、プロデューサーが言うなら、そうかも」

武内P「それに、橘さんは、反対されています」

ありす「……」

武内P「なので……ヘソ出しは、無しの方向が良いかと」

武内P「それでも、皆さんの魅力は、十分にファンの方に伝わる筈です」


ありす「……出します」


武内P「えっ?」


ありす「出します! おヘソ!」


莉嘉・みりあ・小梅「!」

武内P「たっ、橘さん!?」
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 22:03:48.15 ID:jFjtisC6o
莉嘉・みりあ「ありすちゃん、良いの!?」

ありす「はい! 私は、構いません!」フンス!

小梅「む、無理は……してない……?」

ありす「平気です! だって、私はもうプロですから!」フンス!


ありす「プロのアイドルだから、おヘソを出すのも平気です!」

ありす「むしろ、いずれはそういった衣装も着る機会が出てきます!」

ありす「今の内に慣れておくのは、良い事だと思います!」

ありす「はい、論破!」フンスー!


武内P「で、ですが……」


ありす「私……おヘソ、出しますから」


武内P「……」
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 22:09:28.24 ID:jFjtisC6o
  ・  ・  ・

文香「……それで……おヘソを出すことに?」

ありす「……はい」

文香「ありすちゃんは、本当にそれで……良かったの?」

ありす「……私は、早く文香さんみたいな素敵な女性になりたいんです」

ありす「文香さんみたいな……大人の女性に」

文香「……ありすちゃん」

ありす「だから……子供じゃないから、おヘソを出すなんて平気です!」

文香「……」
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 22:14:02.79 ID:jFjtisC6o
美波「――あら?」

美波「こんにちは、文香さん、ありすちゃん」


文香「……美波さん」

ありす「美波さん、こんにちは」

美波「二人共、どうしたの? そんな顔をして……」

ありす「文香さんに、今度の衣装の事をお話してたんです」

美波「今度の衣装って……莉嘉ちゃんと、みりあちゃんと一緒の?」

ありす「はい。そこに小梅さんも加わって、四人でやることになりました」

美波「まあ! とっても素敵なユニットね!」

ありす「はい……凄く、良いユニットだと思います」


ありす「……それで、衣装が――」
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 22:18:31.52 ID:jFjtisC6o
  ・  ・  ・

美波「……なるほど、そういう事だったの」

文香「私は、可愛い衣装でも……ありすちゃんに似合うと思うのですが」

ありす「今回は、絶対ヘソ出しです」

美波「う〜ん……でも、そうねぇ……」

ありす「もしかして……美波さんは、反対なんですか?」

美波「あっ、そういう事じゃないのよ?……ただね?」


美波「おヘソを出して、セクシーな格好をして……」

美波「せっかくの、ありすちゃんの可愛さが隠れちゃわないかな、って思ったの」


ありす「えっ?」
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 22:23:49.08 ID:jFjtisC6o
ありす「どういう事ですか?」

美波「私も、文香さんも、ありすちゃんはすっごく可愛いと思うわ」

文香「はい……見ているだけで、優しい、笑顔になれます」

ありす「……あ、ありがとうございます///」

美波「でも、おヘソを出すって、セクシーな格好でしょう?」

美波「ありすちゃんの、その可愛さとは違う方向の魅力だと思うわ」

ありす「でっ、でもっ!」

美波「……多分、プロデューサーさんはね」


美波「おヘソを出したり、セクシーな方向の魅力を探す前に」

美波「今の、ありすちゃんの等身大の、可愛らしさを活かしたい」

美波「……そんな風に、思ってたんじゃないかな」


ありす「!」
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 22:31:36.92 ID:jFjtisC6o
美波「ふふっ! おヘソを出したのに、可愛さを隠すのは、勿体ないでしょ?」


文香「美波さんの言葉を聞いて……私の中の想いが、ハッキリと形を成しました」

文香「焦らなくても、ありすちゃんは……十分に、魅力的」

文香「ページを一度にめくるのは、本当に、勿体無い位に」


ありす「美波さん……文香さん……」

ありす「でも、私は……」

ありす「……」


美波「もうっ、そんな顔しないで、ありすちゃん!」

美波「笑顔じゃないと、キュートもセクシーも台無しになっちゃうわ!」

美波「だけど……そうねぇ……」

美波「おヘソを出してセクシーさをアピールしつつ、可愛さもとなると……」


美波「――そうだっ! こういうのは、どうかしら?」


ありす「……えっ?」
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 22:38:04.32 ID:jFjtisC6o
  ・  ・  ・

ありす「……――と、いうのはどうでしょうか?」

小梅「良いかも……それなら、おヘソも出して……うん、可愛いね」

莉嘉「チョーヤバイよ、ありすちゃん! ナイスアイディアー!☆」

みりあ「うんうん! みりあも、すっごく良いと思う!」

ありす「実は……美波さんに、アドバイスして貰ったんです」

莉嘉・みりあ「美波ちゃんに?」

小梅「そ、それなら……きっと、大丈夫……だね」

ありす「はいっ! とっても頼れる、大人の女性ですから!」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 22:44:34.79 ID:jFjtisC6o
莉嘉「よーっし! アタシ達のおヘソでぇ」

みりあ「プロデューサーをメロメロにしちゃおー!」

小梅「そうなったら……エヘヘ、嬉しい……ね?」

ありす「わっ、私は別に……ちょっとは、嬉しいですけど……そ、それだけです!」

莉嘉「それじゃあ、輪になろうよ!」

みりあ「あっ、それ良いね! 手を出して、重ねてぇ……」

小梅「う、うん……こういうの、大事」

ありす「? ど、どうして私を見てるんですか?」

莉嘉・みりあ・小梅「作戦隊長だから」ジーッ

ありす「……わ、わかりました……ゴホン!」


ありす「ふぁ、ファイトぉ……!」


莉嘉・みりあ・小梅「おーっ!」
386 : [sage saga]:2018/06/30(土) 22:49:25.29 ID:jFjtisC6o
  ・  ・  ・

莉嘉「と、言うワケでぇ……ジャーン!☆」

みりあ「見て見て、プロデューサー!」

小梅「おヘソを出してるけど……可愛い、よね」


武内P「み、皆さん……それは、一体……!?」


ありす「…出したおヘソの下に――」


ありす「♡を書きました!」フンス!


武内P「……!?」
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 22:50:48.87 ID:jFjtisC6o
>>386
誤)>ありす「…出したおヘソの下に――」

正)>ありす「……出したおヘソの下に――」


名前欄に三点リーダが一個出張しました
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/30(土) 22:52:26.22 ID:Sd9yDLYa0
美波にしてはまともなことを言ってると思ったら・・・
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 22:53:10.53 ID:tmaUzKuvO
てっきり綺麗なミナミィだとおもったのに…
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 22:56:07.97 ID:LdQ8zUng0
しょせんやはり蒼のグループってことですかい…
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 22:58:52.56 ID:jFjtisC6o
莉嘉「どう、P君! アタシに、メロメロになったでしょ!☆」

武内P「なったと言いますか……なられていると言いますか……!?」

みりあ「ねえねえ、プロデューサー! 似合う? 似合う?」

武内P「それに関しましては……その、ですね……!?」

小梅「よ、喜んで……う、ううん……喜ばせてあげられた、かな……?」

武内P「待ってください……大きな誤解を招きそうな発言は……!?」

ありす「どう、ですか? 変じゃない……ですか?」

武内P「それ以前に……あ、あの……!?」


武内P「待ってください……少し、時間をください……!」


莉嘉・みりあ・ありす・小梅「?」
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 23:09:53.96 ID:jFjtisC6o
  ・  ・  ・

ガチャッ

ちひろ「おはようございま――」


莉嘉「ねえ、Pくぅ〜ん、良いでしょ〜?」

みりあ「お願いお願い、プロデューサー!」

小梅「あの子も……仲間に入りたい、って言ってる……よ?」

ありす「あの子? 五人目……って事ですか?」

武内P「み、皆さん……! あの、離れてくださ――」

モミクチャ〜!

武内P「――千川さん!?」


ちひろ「……淫紋……!?」…フラリ


武内P「待ってください! 誤解です!」


莉嘉・みりあ・ありす・小梅「……いんもん?」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 23:20:06.67 ID:jFjtisC6o
ちひろ「だ、だって……おヘソの下に、♡が! ♡が!」

武内P「これは、違います!」

ちひろ「手出しした、証拠じゃないですか!」

ちひろ「シンデレラに、なんて魔法をかけてるんですか!?」

武内P「落ち着いてください、千川さん!」

武内P「そもそも、私にそんな魔法は使えません!」

ちひろ「そんなの、わからないじゃないですか!」

ちひろ「魔法じゃないなら、パワーオブスマイルですか!?」

武内P「私は、笑顔は苦手です!」


莉嘉「いんもん、って……何だろ?」

みりあ「この、おヘソの下の♡のこと?」

小梅「魔法って……言ってたね……?」

ありす「ちょっと、タブレットで調べてみます」
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 23:32:22.86 ID:jFjtisC6o
  ・  ・  ・

莉嘉「P君ならぁ、おヘソの下に♡……描いても良いよ☆」

みりあ「えへへ……みりあも、プロデューサーなら♡描いても良い!」

小梅「わ、私も……あの子が一緒なら、うん……頑張るね」


ちひろ「……すみません」

武内P「……いえ」


ありす「わっ、私は、そういうのには反対です!」


武内P「……橘さん」


ありす「で、でも、もし……♡を描かれたら……」

ありす「……ありすで……良いです///」


武内P「……」
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/06/30(土) 23:43:09.79 ID:jFjtisC6o
  ・  ・  ・

ちひろ「……すみませんでした」

武内P「いえ、彼女たちを心配しての事なので、仕方が無かったかと」

ちひろ「ぷっ、プロデューサーさんの事は、信じてましたよ!?」

武内P「……」

ちひろ「……本当に、すみませんでした」

武内P「いえ、彼女たちに言い聞かせるのに、協力して頂いたので」

ちひろ「そんなの、当り前じゃないですか! 信じてましたから!」

武内P「……」

ちひろ「……本当に、本当に、すみませんでした」

武内P「いえ、彼女たちも、今後はああいった事は無いと思います」

武内P「ああなったきっかけを作った人物に、釘を差し――」


武内P「雷を落としておきましたので」



おわり
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/30(土) 23:54:59.10 ID:LdQ8zUng0
落とされるシーン見たいwww
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 00:50:28.46 ID:YS2ohkBs0
美波と楓、どこで差がでたのか…
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 01:21:46.08 ID:AY5a5uB3O
お仕置きを受けたいが為にわざとやった可能性
あると思います
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 01:37:52.00 ID:NaB/JxQSO
釘を差し(物理)雷を落とす(物理)
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 02:35:49.17 ID:bXYUeF8eo
つまり美波さんはマゾ……
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 04:05:43.19 ID:L5FYdF1Yo
すまん、美波なにやらかしたんや?
可愛くてええやんハート
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/07/01(日) 04:50:42.80 ID:tGxIz2F50
>>393でありすがやった事と同じ事をしてみればいいかと
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 05:55:55.12 ID:0PN7em2xo
後日、流石にヘソ出しはまずいということで、妥協点としていつもより短めのミニスカートが提案したが皆は不満の様子。

どうにかしてギルティ度を上げたい彼女らにミナミィは太腿にペインティングを提案する。

直前の組み合わせ、ともすれば感じにも見えるそのペイントは武内Pをさらなる誤解の渦に叩き込んだとちさいう
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 06:27:31.88 ID:L5FYdF1Yo
はえーみんなよう淫紋なんて言葉知っとるなー
ワイ知らんかったわ、常識なんかこれ?
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 07:54:12.32 ID:cWrXJe+C0
新田さんの場合、武内Pの雷ならただのご褒美でしかないという……。
本当の意味で新田さんを懲らしめる方法をそろそろ武内Pは考えないといけないと思うな。
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 09:12:44.46 ID:rS1W4bUVO
デレステの限定美波普通にヘソ下ハートマークなんだよなぁ
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 10:59:19.94 ID:L5FYdF1Yo
>>406
マ?
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 12:56:39.69 ID:WzpNNOBF0
美波は一日中武内pといたら脱水症状になりそうだな…どこから水分でてるかはお察しで
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 13:01:41.38 ID:mdLKb8ov0
お父さんを思い出してホームシックな甘えんぼアーニャをください!
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 13:08:16.93 ID:NaB/JxQSO
淫紋がわかってるちっひもちっひ
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 17:19:53.34 ID:0XES+KGZO
>>408
ここ基準で考えると全員うれションで脱水しそう
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 18:30:02.54 ID:hxLTWU8ko
犬かな?
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 18:44:43.67 ID:nOhaJpJho
サンリオキャラ大賞の結果について先のお二方の意見を聞きたい
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 20:18:37.84 ID:JT4gCv3jo
しかしあの子とそういうことするのはハードル高いな
気が付いたら夜中の勃起を処理されてそうではあるが
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 20:58:55.22 ID:FAQtK/Rno
>>409
書きます


武内P「ホームシック、ですか」
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 21:02:26.53 ID:FAQtK/Rno
アーニャ「……ニェート、大丈夫、です」

武内P「ですが、最近元気が無いと……皆さん、心配しています」

アーニャ「ブラスチーチェ……すみません……迷惑を、かけています」

武内P「いえ、そんな事はありません」

アーニャ「……プロデューサー?」

武内P「私は、貴女を迷惑だと思ったことは、一度もありません」


アーニャ「……パーパ」


武内P「……」

武内P「えっ?」
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 21:05:48.59 ID:FAQtK/Rno
  ・  ・  ・

凛「……ふーん」


アーニャ「プロデューサーは、今日は一日、パーパ、です♪」

ぴとっ

武内P「……だ、そうです」

アーニャ「こうしていると、ホームシック、忘れてしまいますね♪」

ぴとっ

武内P「……」


凛「……」

凛「……ふーん」
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 21:09:13.33 ID:FAQtK/Rno
凛「だから……事務所で二人、くっついてたんだ」


武内P「……はい」

アーニャ「パーパにくっつくのは、当り前、です♪」ニコニコッ

ぴとっ

武内P「これで、元気が出るなら……はい」

アーニャ「ダー♪ とっても、元気になります♪」ニコニコッ

ぴとっ


凛「……」

凛「……ふーん」
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 21:15:07.60 ID:FAQtK/Rno
凛「まあ、ここなら、誰かに見られる心配も無いしね」


武内P「……」

アーニャ「ダー♪ くっつき放題、ですね?」ニコニコッ

ぴとっ


凛「でも、アイドルとプロデューサーでしょ」

凛「理由はわかったけど……良くないと思うんだけど」


武内P「それは……その通り、なのですが……」

アーニャ「ンー……リン?」

ぴとっ


凛「? 何?」


アーニャ「リエーヴノスチ、アー……嫉妬は、醜いですね?」


凛「……」

凛「はあっ!?」
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 21:19:52.30 ID:FAQtK/Rno
凛「ちょっと……嫉妬って、何?」


アーニャ「シトー? 何、とは?」

ぴとっ

武内P「あ、あのっ!? お二人とも!?」

アーニャ「ダー♪ パーパ、どうしましたか?」ニコニコッ

ぎゅっ

武内P「あ、アナスタシアさん!? 腕を離してください!」

アーニャ「ニェ〜ット♪ フフッ、ワガママも、言えます♪」ニコニコッ

ぎゅっ

武内P「……!?」


凛「……」
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 21:25:06.17 ID:FAQtK/Rno
凛「アーニャ、離れなって……早く」


アーニャ「ニェート、嫌、です」

ぎゅっ

武内P「し、渋谷さん? あ、あの……落ち着い――」

アーニャ「ン〜♪ いっぱい、甘えます♪」

ぎゅっ

武内P「!? あ、アナスタシアさん……!?」


凛「……うん、わかった」

凛「強制的に引き剥がすから」
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 21:31:24.51 ID:FAQtK/Rno
凛「プロデューサー、困ってるでしょ」

グイグイッ

アーニャ「ニェート。今日は、パーパ、です」

ぎゅうっ

凛「……そう言うの、良いから!」

グイグイッ!

アーニャ「ンンン! 絶対、離れない、です!」

ぎゅうっ!

凛「っ、このっ! いい加減にして! 離れてってば!」

グイグイグイグイッ!

アーニャ「ニェーット! アーニャは、離れません!」

ぎゅううっ!


武内P「引っ張らないでください!」

武内P「お二人とも! どうか、落ち着いてください!」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 21:38:12.31 ID:FAQtK/Rno
凛「ホームシックだからって、変でしょこんなの!」グイグイッ!

アーニャ「変じゃない、です! リンの方が、おかしい!」ギュウッ!

凛「おかしいのはそっちでしょ!? 馬鹿な事言わないで!」グイグイグイッ!

アーニャ「ニェート! アーニャは、バカじゃない、です!」ギュウウッ!

凛「バカじゃないなら、離れてよ! 離れて!」グイーッ!

アーニャ「バカは、リンです! ニェート、シブリン! ダー、バカリン!」ギューッ!

凛「ばっ、ばかりん!? ふざけないで! 何なの!?」グイグイグイグイグイグイグイッ!

アーニャ「バカリン、です! 嫉妬、醜い、バカリンです!」ギュウウウウウウウッ!


武内P「腕が! 私の左腕が……おおおっ!?」
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 21:44:53.33 ID:FAQtK/Rno
  ・  ・  ・

コンコン……ガチャッ

蘭子「……煩わしい――」


凛「おはよう、蘭子」

ぎゅっ!

武内P「……神埼さん」

アーニャ「闇に飲まれよ、ランコ♪」

ぎゅっ!

武内P「……おはよう、ございます」


蘭子「――たい……たい、たいよ……う」

蘭子「……」

蘭子「んなっ!? お、おおっ、乙女を従える魔王が如く!?」
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 21:49:13.64 ID:FAQtK/Rno
アーニャ「今日のプロデューサーは、一日パーパ、です♪」

ぎゅっ!

武内P「そう言って……左腕を離してくださらなく……はい」

凛「しょうがないでしょ。ホームシックなんだから」

ぎゅっ!

武内P「しかし、あの……渋谷さんのご実家は、ちか」

凛「ふうううぅぅぅん!」イヤイヤ

ぎゅうっ!

武内P「……何でも、ありません」


蘭子「……」

蘭子「……遙か遠い故郷を想う、魂の慟哭」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 22:00:36.04 ID:FAQtK/Rno
蘭子「我らを見下ろす、憤怒と恵みの象徴……!」

武内P「……阿蘇山、ですか」

蘭子「古よりそびえる城は、正に名城と言うに相応しい威容!」

武内P「……熊本城、ですか」

蘭子「獣! だが、臭みのない濃厚なスープ!」

蘭子「――やや、太麺!」ビシッ!

武内P「……熊本ラーメン、ですね」


武内P「……あの……神崎さん?」

凛・アーニャ「……」

ぎゅっ!


蘭子「……」

蘭子「わ……私もホームシックになっちゃいました……///」
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 22:08:50.29 ID:FAQtK/Rno
  ・  ・  ・

コンコン……ガチャッ

文香「失礼します……こちらに――」


凛「文香? どうしたの?」

ぎゅっ!

武内P「……鷺沢さん」

アーニャ「フミカ? 何か、アー、用事ですか?」

ぎゅっ!

武内P「……お願いします」

蘭子「我が友の膝枕……えへへ……♪」

すりすりっ!


武内P「助けてください」


文香「……!?」
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 22:15:17.58 ID:FAQtK/Rno
文香「た、助けろと……言われましても……!?」


武内P「お願いします、鷺沢さん」

凛「ねえ、助けろってどういう意味? ちゃんと説明して」

ぎゅうっ!

アーニャ「ダー。何の問題も無い、です。助ける必要も無い、です」

ぎゅうっ!

蘭子「座るは床。されど、我が頭を預けるは極上の寝具……えへへぇ……♪」

すりすりすりっ!

武内P「ホームシックと言う話から……こんな事に」


文香「……ホーム……シック」
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 22:27:27.49 ID:FAQtK/Rno
  ・  ・  ・

「こんこーん♪」

ガチャッ

周子「シューコちゃんの、声ノックでした〜」

周子「ここに――」


凛「? おはよう、周子……って、今日はやけに人が来るね」

ぎゅっ!

武内P「……塩見さん」

アーニャ「ドーブラエ ウートラ、おはようございます、シューコ」

ぎゅっ!

武内P「……おはようございます」

蘭子「……へへ〜……我が友ぉ……すぅ……すぅ……」

……すりすりっ

武内P「そして……あの、一つだけ、お願いが」

文香「殿方の膝に頭を預けながらの読書は……とても、良いものだったのですね」

すりすりっ


武内P「絶対に、余計な真似をしないでください」


周子「……」
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 22:34:11.47 ID:WzpNNOBF0
クールは普段感情を抑えて…抑えて?いるから寂しくなるのも仕方ないね
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 22:35:44.45 ID:s9oMammmO
ゴッドマーズかガンジェネシスになりつつあるな
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 22:37:23.60 ID:FAQtK/Rno
  ・  ・  ・

凛「そういえば、どうして文香と周子はここに?」

ぎゅっ!

アーニャ「フミカも、シューコも、シンデレラプロジェクトではありませんね?」

ぎゅっ!

蘭子「すぅ……すぅ……」

…すりすりっ

文香「……」

すりすりっ


周子「んー? 専務が、クローネは集まるように、ってねー」

周子「あ、寝癖はっけ〜ん」

ガシーンッ!


武内P「塩見さん!」

武内P「何故、流れるように肩車の体勢に!?」
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 22:47:08.76 ID:FAQtK/Rno
周子「何故って、空いてる場所がここくらいだったから?」

ガシーンッ!

武内P「空いてはいませんでしたよ!?」

周子「いやいや、さすがに正面から抱き着くのは、まずいかなー、と」

ガシーンッ!

武内P「しかし、それでも……肩車というのは!」

周子「正面からの方が良かった? んも〜、やらしいわぁ〜!」ケラケラ

ガシーンッ!

武内P「そういう意味では、ありません!」
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 22:52:48.05 ID:RmTlLIPc0
次は志希にゃんからの美嘉姉かな?
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 22:59:23.51 ID:FAQtK/Rno
武内「く、クローネの方は、専務がお呼びなのでしょう!?」

凛「ねえ、そうなの周子?」

周子「んー、どうだったかなー?」

アーニャ「気のせい、です」

文香「専務……? この書には、登場していませんが……」

武内P「何を言っているんですか!?」

蘭子「……えへへぇ……我が友ぉ……すぅ……」タラー

武内P「神崎さん! ヨダレが! ヨダレがズボンに!」

蘭子「っ!? こっ………心地よい闇に飲まれていた!?」

武内P「お願いします! 皆さん!」

武内P「どうか……どうか、離れてください!」
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 23:04:41.64 ID:FAQtK/Rno
  ・  ・  ・

専務「呼びに行ったのに、戻ってこないと思って来てみれば……」


凛・アーニャ「……」

ぎゅっ!

蘭子・文香「……」

すりすりっ

周子「……」

ガシーンッ!

武内P「……専務」


武内P「内四人は、貴女が選んだお姫様です」


専務「……」
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 23:07:18.88 ID:J6cNhLFXo
武内Pの専務への辛辣さ好き
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 23:13:42.56 ID:FAQtK/Rno
フレデリカ「……フンフンフフーン♪」

フラフラッ…

専務「宮本。宮本フレデリカ」

フレデリカ「フンフフー♪ フレデリk」

専務「大人しくしていなさい」

グイッ!

フレデリカ「フレちゃんも、フランスが恋しくなって〜」

専務「速水奏。宮本を抑えていなさい」

専務「……?」


奏「――肩幅が広い男の人って、素敵よね」

周子「あたし、右肩。奏ちゃん、左肩の、二人乗り〜」

ガガッシーンッ!


武内P「専務。六人中五人が、貴女が選んだお姫様です」


専務「……」
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 23:16:06.15 ID:JT4gCv3jo
36体合体ゴッドネロスも間近だな
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 23:25:33.45 ID:FAQtK/Rno
専務「……大槻。宮本を抑えていなさい」

唯「え〜? 面白そうだから、ゆいも参加したいな〜」

専務「新しい帽子を購入する。格好良さは、私が保証しよう」

唯「……しょうがないなぁ」


奈緒「おい、凛! もうちょっとつめろって!」

凛「無茶言わないで。もう、ギリギリだから」

加蓮「ゴメンねー。場所、ちょっと譲って貰っちゃって」

アーニャ「構わない、です。フフッ、とっても、楽しい♪」

ぎゅっ!


武内P「専務」


専務「私とて、出来うる限りの事はした」

専務「そう、責めるものではありません」
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 23:36:52.46 ID:FAQtK/Rno
  ・  ・  ・

ちひろ「……やっぱり、あの塊の中心、プロデューサーさんだったんですね」

武内P「やっぱり、ですか?」

ちひろ「あれだけの力がある人は……そう、いませんから」

武内P「必要な事でしたので」

ちひろ「蘭子ちゃん以外は、引きずって……」

武内P「はい。クローネの、プロジェクトルームに」

ちひろ「でも……よく、離れてくれましたね?」


武内P「橘さんのおかげです」


ちひろ「……ありすちゃんの?」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 23:42:29.30 ID:FAQtK/Rno
武内P「橘さんだけが、参加を我慢されたのです」

ちひろ「それは……」

武内P「当り前の事です」

ちひろ「でっ、ですよね! 感覚が、おかしくなる所でした!」

武内P「しかし、その事を思い切り褒めちぎったら……」

ちひろ「皆、離れた……と?」

武内P「はい、一斉に。とても、素早い動きで」

ちひろ「……さすが、専務が直々に選んだメンバーですね」

武内P「……そうですね」
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/01(日) 23:59:33.60 ID:FAQtK/Rno
ちひろ「それにしても……あー、なんだか」

武内P「? 千川さん?」

ちひろ「私も、ホームシックになっちゃったかもしれないなー……と」

武内P「……千川さん?」

ちひろ「あー、だとしたら、どうすれば良いのかしらー」チラッチラッ

武内P「……あの……ご実家は、都内だったはずでは」

ちひろ「困ったわー、どうしたら良いのかなー?」チラッチラッ

武内P「……」

ちひろ「いい方法は無いかなー、特効薬は無いかなー?」チラッチラッチラッ

武内P「……そうですね」


武内P「療養のため、ご実家に戻られてはどうでしょう?」


ちひろ「……」


ちひろ「今、ホームシックになりました」



おわり
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 00:23:38.14 ID:DofVjaGDO
ちひろさんにはお金という第二のホームにも恋人にもなれるパートナーがいるじゃないか
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 00:46:36.08 ID:/Mk7BcX/o

当たり前のことを当たり前に出来るというのは大変素晴らしい事だと……そう思います
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 01:39:38.17 ID:ZDhQuD4SO
凸レーション回ではぐれて交番に迎えにきたときのちっひの笑顔がトラウマになった武内P
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 02:41:26.42 ID:ghKjEctg0
やっぱクローネの中じゃありすが一番大人だな…これは武ありだろう
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 03:22:33.33 ID:v5+kiDuoo
蘭子は平和だなあ
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 11:46:00.78 ID:muQY9apSO
綺麗なミナミィは居ないんです?
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 12:24:07.69 ID:7py/qLtVO
power of smile
power of slime
似てるよね?
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 12:33:27.14 ID:0m2hCz9wO
綺麗に服だけを溶かすというか剥がすミナミィとな
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 13:52:00.79 ID:nGUtm0Y5o
書きます


武内P「新幹線で移動したい、ですか」
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 13:55:10.70 ID:nGUtm0Y5o
拓海「あー、なんつーか、今度博多で仕事があんだよ」

武内P「はい」

拓海「アタシの担当は、飛行機で行くっつってんだよな」

武内P「はい」

拓海「でもよォ……たまには、旅の情緒ってのも悪かないだろ? な?」

武内P「そう……ですね」

拓海「だろ!? いやー、話がわかるじゃねえか!」

武内P「……」
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 13:58:10.80 ID:nGUtm0Y5o
拓海「だけどよ、そう言っても聞かねーんだ」

武内P「……なるほど」

拓海「って事でよ、アンタからも言ってやって欲しいんだよ」

武内P「今度の移動に、新幹線を使うように……ですか」

拓海「ああ。当然、全部とは言わねえ」


拓海「新大阪から、博多まで新幹線に乗れりゃ良いんだ」


武内P「……」

武内P「わかりました」
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 14:03:57.75 ID:nGUtm0Y5o
武内P「それでは……早速、向井さんの担当に連絡を」

拓海「マジか、オイ! もう話通してくれんのか!?」

武内P「……もしもし」

拓海「やっぱりよぉ、こんだけ話が早いと助かるぜ!」

武内P「はい……今度の、向井さんの移動手段の話で……はい」


武内P「新大阪から、博多までの移動手段なのですが……ええ」

武内P「ハローキティの新幹線を利用s」


拓海「オラァァァ!」

パシッ!…ピッ!

武内P「あの……話の、途中だったのですが」

拓海「キティちゃんの新幹線ってお前、お前……オラァァァ!」

武内P「……」
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 14:07:46.02 ID:nGUtm0Y5o
拓海「アタシが一言でも、キティちゃんの新幹線っつったか!? あぁ!?」

武内P「いえ、ですが……」

拓海「ナメてんのか!? アタシは、特攻隊長、向井拓海だぞ!」

武内P「……」

拓海「キティちゃんの新幹線っつったら、お前……可愛いだろうが!」

武内P「……はあ」


拓海「あぁ!? んだ、その薄い反応はよォ!?」

拓海「キティちゃんの新幹線だぞ!? わかってんのか!?」

拓海「可愛いに決まってんだろうが! えぇ!?」


武内P「……」

武内P「そう、ですね……はい」
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 14:13:33.96 ID:nGUtm0Y5o
武内P「なので……それを利用したいのかと、そう、思いまして」

拓海「アタシの頭ん中、勝手に決めてんじゃねーぞ!」

武内P「も、申し訳ありません」

拓海「今度ナメた真似したら、どうなるかわかってんのか、コラ!」


武内P「――ちなみに、こちらが車内の写真になります」


拓海「うお……なんだよ、この可愛さ……やべえだろ、コレ」


武内P「……」

拓海「……」

拓海「オラァァァ!/// オラァァァ!///」

武内P「……」
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 14:18:08.08 ID:nGUtm0Y5o
武内P「向井さん」

拓海「……んだよ、改まって」

武内P「……新幹線で、旅の情緒を味わいたいとの事でしたが」

拓海「お、おう……そうだ」

武内P「……」


武内P「ハローキティの新幹線があると、ご存知ですか?」


拓海「おい、テメエ! アタシをからかってんのか!?」

拓海「さっきまで、その話をしてたじゃねーか!」


武内P「ハローキティの! 新幹線があると!」

武内P「……ご存知ですか?」


拓海「……」

拓海「!」

拓海「いや……そんなモンがあるなんて、初めて聞いたぜ!」
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 14:26:21.93 ID:K4OnNsilo
たくみんかわいい
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 14:27:22.23 ID:nGUtm0Y5o
武内P「そうでしたか……ご存知、無かったと」

拓海「知らねえ知らねえ、これっぽっちも知らねえぜ、そんなのはよ!」

武内P「少し、説明させていただいても、よろしいですか?」

拓海「しょーがねーなー! 聞いてやるよ! ホラ、さっさと話せ!」


武内P「ハローキティ新幹線は、つい先日――」

武内P「2018年、6月30日に運行を開始しました」

拓海「ピカピカの新車って事だな! くうーっ、燃えるぜ!」


武内P「運行しているのは――」

武内P「こだま730号 博多駅(06時40分)発〜新大阪駅(11時13分)着」

武内P「こだま741号 新大阪駅(11時29分)発〜博多駅(15時38分)着」

武内P「……なので、新大阪から、昼前に乗る形になりますね」

拓海「それに間に合わなかったらヤベエ……ギリギリの勝負っつ―事だな!」


拓海「これで熱くならねえ奴はいねえよなぁ!?」キラキラッ!


武内P「……」

武内P「そうですね」
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 14:33:36.60 ID:nGUtm0Y5o
武内P「そうですね……新大阪までは、バイクで移動するのも良いかと」

拓海「あぁ!? 愛車を乗り捨てろっつーのか!?」

武内P「いえ、そうではありません」

拓海「だったらどういう事だよ、オイ!?」


武内P「向井さんは、新大阪からは新幹線で移動し……」

武内P「バイクの方は、別ルートで博多まで搬送」

武内P「時間差はあると思いますが、現地で合流する形に」


拓海「バッ……バカ、お前そんなん……!」

拓海「最高じゃねえか! えぇ!? えっ、最高じゃねえか!?」


武内P「……」
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 14:42:21.02 ID:nGUtm0Y5o
拓海「っつー事はよぉ……アレか?」

武内P「新大阪までは、ツーリングを楽しみつつ……」

拓海「キティちゃんの、新幹線でよぉ……」

武内P「旅の情緒を楽しみつつ、リラックスして頂き……」

拓海「それで、アレだろ? 向こうでも……な?」

武内P「そうですね……日程に余裕があれば、ツーリングを」

拓海「……帰りは、どうすんだよ?」

武内P「ご希望でしたら、同じ様に、新幹線で」

拓海「……キティちゃんのか? えぇ?」

武内P「はい」


拓海「ざけんじゃねえぞ! テメエ、この、オイィ!」

拓海「そんなんよぉ、そんなん……伝説が出来ちまうじゃねえか!」

拓海「どうすんだ!? あぁ!? 伝説だぞ、伝説!」


武内P「……」

武内P「その心配は、無いと思われます」
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 14:55:31.46 ID:nGUtm0Y5o
拓海「あぁ!? 上等だ、コラ! 伝説、作ってやろうじゃねえか!」

武内P「一号車は、『HELLO!PLAZA』で買い物も出来ますが……」

拓海「……買い物だぁ?」

武内P「はい。サンリオのグッズが」

拓海「……そりゃあ、さすがによ……マズくねえか?」

武内P「? 何が、でしょうか?」

拓海「アタシがよ……そんな、か、可愛いグッズとか……なぁ?」

武内P「……」

拓海「ま、まあ別に!? いらねーんだけどな! 興味ねえし!」


武内P「手荷物が多くなってしまった時に備え――」

武内P「電車内に、スタッフを控えさせておきます」


拓海「至れり尽くせりかぁ!?」
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 14:59:43.33 ID:nGUtm0Y5o
拓海「何なんだよ、テメエはよぉ!?」

武内P「シンデレラプロジェクトの、プロデューサーです」

拓海「それが……何で、関係ないアタシの世話を焼こうとすんだよ」

武内P「笑顔です」

拓海「……あぁ?」


武内P「向井さんの……貴女の、最高の笑顔をファンの方に届けたい」

武内P「そのために、必要なことだと……」

武内P「……そう、思いました」


拓海「……」
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 15:04:37.37 ID:nGUtm0Y5o
拓海「……へっ、そこまで言われちゃしょうがねえな」

武内P「……」

拓海「見せてやんよ! アタシの、特攻隊長向井拓海の――」

拓海「――最高の笑顔ってやつをよぉ!」

拓海「っつーことで、アンタに任せたぜ!」


ガチャッ!


里奈「ちょりーす☆」


拓海「キティちゃんの、新幹線――」


里奈「おっ、たくみん居た居たー♪」


拓海「――なんて、乗りたくねえなぁ!」

拓海「これっぽっちも、キティちゃんなんか興味ねえぜ! 夜露士苦ゥ!」


武内P「……」
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 15:11:16.56 ID:nGUtm0Y5o
里奈「えっ、何々? キティちゃん? 新幹線?」

拓海「今度の仕事は博多だろ? そんで、新幹線はどうかって話になってな」

里奈「おっ、たまには良いぢゃん! 旅のヂョーチョ、ってやつだね☆」

拓海「んでよぉ、キティちゃんの新幹線があるっつー話になってな?」

里奈「へー! そうなんだ!」

拓海「んでよぉ……里奈は、どう思うよ?」

里奈「ん? 何が?」

拓海「里奈が乗りてーっつーなら、キティちゃんの新幹線でもな?」

拓海「アタシは別に構わねえと思ってるんだがよ……どう思う?」

里奈「んー」


里奈「普通の新幹線でも、アタシは良いぽよ」


拓海「……!?」チラッ!

武内P「……」
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 15:18:36.34 ID:nGUtm0Y5o
拓海「里奈、お前……キティちゃんだぞ? キティちゃん」

里奈「んー、キティちゃんは、確かにマヂ可愛いケドー」

拓海「だよな!? まあ、アタシは興味ねえがな!」


里奈「この前、りょーちゃとサンリオ行ってきたし〜」


拓海「はあぁ!? 聞いてねえぞ!? いつ行ったんだよ!?」

里奈「へっ? 先週だよん♪ まぢサイコーだったし!」

拓海「アタシに声かけねえってのは、どういう事だ!? あぁ!?」

里奈「あれれ? たくみんも、行きたかった?」

拓海「そりゃあお前、そんなん……」


拓海「……い、行きたくなんかねえよ!」

拓海「ピューロランドに特攻なんて、全然したくねえっての!」


里奈「だと思って、声かけなかったんだー☆ どう? 気がきくでしょ♪」

拓海「お、おう……!」チラッチラッ

武内P「……」
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 15:25:29.13 ID:nGUtm0Y5o
拓海「アタシには、可愛いもんとか似合わねえしな!」

里奈「えー? たくみん、ぷりちーなのも似合うと思うよー!」

拓海「アタシはヤンキーだぞ! カッコイイの方が合ってんだよ!」

里奈「そうかなぁ?」

拓海「そうだっつーの! なぁ、アンタもそう思うよな!?」

武内P「……」


武内P「つまり……逃げる、のでしょうか?」


拓海・里奈「……」

拓海・里奈「はい?」
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 15:32:59.32 ID:nGUtm0Y5o
里奈「逃げるって……まぢトートツで、アタシわかんないよ〜」

拓海「……おい。逃げるってなぁ、どういう意味だ? あぁ?」

武内P「もう一度だけ、お聞きします」


武内P「ハローキティ新幹線から……」

武内P「乗りたくない、興味がない、似合わない」

武内P「……そう言って、逃げてしまわれるのですか?」


拓海「……」

拓海「!」

拓海「ナメんじゃねえぞ、コラぁ! アタシを誰だと思ってんだ!?」

拓海「特攻隊長、向井拓海だぞ!」

拓海「キティちゃんの新幹線ぐらい、乗りこなせるに決まってンだろうが!」


里奈「た、たくみん……?」

武内P「……」
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 15:41:15.95 ID:nGUtm0Y5o
里奈「キティちゃんの新幹線で良いの?」

拓海「アタシが、ああまで言われて逃げるわけねえだろ、里奈!」

里奈「おーっ! 燃えてるぢゃん、たくみん!」

拓海「全開バリバリ! キティちゃんなんか、モフリ倒してやんよ!」

里奈「ぢゃあ! 一緒に写真撮る、撮る? ピースピース☆」

拓海「あぁ!? 撮るに決まってんだろ? キティちゃんだぞ!」


武内P「あの……車内にキグルミを着た方は……はい」


里奈「あらら、そうなん? 残念ぷー」

拓海「……おう」ションボリ
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 15:53:46.32 ID:nGUtm0Y5o
  ・  ・  ・

武内P「――お疲れ様です、向井さん」

拓海「うっす! お疲れ様っす!」

武内P「ハローキティ新幹線は、如何でしたか?」

拓海「うっす! 半端無かったっす! 最高でした!」

武内P「喜んでいただけたようで、何よりです」

拓海「うっす! 感謝しても、しきれねえっす!」


拓海「神泥麗羅腐露慈獲苦斗のプロデューサー、感謝します!」


武内P「あの……お礼は、結構ですので」

武内P「その変換と、話し方は……やめて頂けますか?」
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 16:04:05.70 ID:nGUtm0Y5o
拓海「まあ……アンタがそう言うなら、普通に話すけどよ」

武内P「はい、ありがとうございます」

拓海「あのよ……もし、何か困ったことがあったら、アタシに言ってくれ」

武内P「困ったこと、ですか?」

拓海「ああ。借りは返さねえと、アタシの気がすまねえからな」

武内P「そう、ですね……では……」

拓海「あぁ? おいおい、あんのかよ、困り事が」


武内P「この果たし状の……相手をしていただきたいのですが」


拓海「果たし状だぁ!? アンタ、そんなもん送られてくんのかよ!」

拓海「ったく! どこのどいつだ、ソイツは――」


拓海「――って……ピューロランドの、招待券じゃねえか……!?」


武内P「……」
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 16:08:02.12 ID:U3tIDoPSO
アイドル「なんか優し過ぎない?」コソコソ

アイドル「ずるい」コソコソ
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 16:09:57.52 ID:nGUtm0Y5o
武内P「私は、仕事がありますので……」

拓海「オイ、アンタ……これは……?」

武内P「向井さん」


武内P「その果たし状、私の代わりに受けてくださいますか?」

武内P「相手は指定されていず……最大で五人」

武内P「人数を揃えるかどうかは、お任せしますので」


拓海「……へっ! 上等だ!」

拓海「サンリオピューロランドに、特攻キメてやんよ!」

拓海「どんだけモフったか写真送るから、覚悟しとけよ!」


武内P「はい」

武内P「ご武運をお祈りします」
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 16:15:00.51 ID:nGUtm0Y5o
  ・  ・  ・

ちひろ「……それで、今度はチケットをあげたんですか?」

武内P「ええ、まあ」

ちひろ「今度は……どのくらい、もつでしょうね」

武内P「そうですね……一ヶ月程は、忘れていてくださるかと」

ちひろ「……困りましたね」

武内P「……はい」


武内P「何故……彼女は、私にタイマンを挑んでくるのでしょうか」


ちひろ「……」
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 16:22:02.02 ID:nGUtm0Y5o
ちひろ「きっと……最初にやった、腕相撲が悪かったんですよ」

武内P「最初の腕相撲、ですか」

ちひろ「ホラ、右手で勝負してて……」

ちひろ「……プロデューサーさんが突然、少々お待ちください、って」

武内P「電話に……はい、反対の手で出ましたね」

ちひろ「あの時、隙だらけだぜー、って……」

ちひろ「……でも、ビクともしなくて」

武内P「……」

ちひろ「あれからですよ、定期的に来るようになったの」

武内P「……」
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/02(月) 16:38:25.14 ID:nGUtm0Y5o
ちひろ「問答無用で、殴りかかって来そうな所を……」

武内P「……はい、何とか誤魔化せています」

ちひろ「でも、いつか誤魔化せなくなりますよ?」

武内P「……頑張ります」

ちひろ「他の子から、不満が出ないようにしてくださいね」

武内P「……頑張ります」

ちひろ「ちなみに……私は、不満なんですけど」

武内P「……」


武内P「そうだ……京都、行こう」


ちひろ「JR、東海」

ちひろ「――じゃないですよ!」


ちひろ「新幹線に乗っても、逃げられませんからね!」



おわり
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 18:31:15.67 ID:pKZ6AOZKo
スプラトゥーンでたくみんと対決しなきゃ(サンリオ感
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 18:39:47.39 ID:ZDhQuD4SO
新幹線で旅の情緒なんか感じられるわけないだろ
ちょうど東京から博多までバスが出ているではないか(水どう並感)
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 21:16:18.91 ID:/Mk7BcX/o
やけに武内Pの察しと手回しがいいなと思ったら……
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/07/02(月) 22:18:56.94 ID:eWnHBbbk0
>>457拓海「オラァァァ!/// オラァァァ!///」

鳴き声かな?
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 22:32:11.47 ID:J2mriAEWo
>>1にはもっと色んなアイドルに挑戦して欲しいな
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/02(月) 23:57:39.19 ID:UUP09Q7h0
森久保との絡みとか見てみたいなー
顔のせいで絶対に辞めたいって言えなさそう
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 00:53:11.15 ID:/h+XvywLO
会った瞬間に流れるように土下座しそう
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 01:32:30.90 ID:n8rpp2b70
美波のセックスみたいに武内pのオスが溢れたらまわりのアイドルたちはどうなるんだろ?
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 02:23:31.09 ID:9BzG3tSSO
ふーん
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 08:00:52.45 ID:Y3uKpQ1/0
煙草を吸うイメージが湧かない武内Pが煙草吸ってたらアイドル達はどう思うんだろう?
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 08:53:55.48 ID:TGb7OkFmO
武内Pがタバコなんて吸ってたらもう完璧にヤ○ザじゃ……
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 09:07:44.26 ID:XW9Gp+gI0
タバコは吸ってなくてもシガーバーで葉巻をたしなんでそうなイメージはある
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 09:12:30.58 ID:a3pVXY3SO
禁煙の話しをノーメイクでしてたじゃん。なのでここはニコチンゼロタールゼロの電子タバコで
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 09:48:23.50 ID:u4NzEReo0
はぇ〜JR東海ってそんなCMなのか
北九州民だから知らなかったゾ
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 10:30:27.16 ID:yjQLhU110
武内Pは未成年と接する事の多い職種だし喫煙するイメージはあんまりないけど
担当アイドルが業界を離れるとかした場合、誰もいない場所で一服だけしてるといいな
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 10:47:27.18 ID:R2N2neTPO
ヤニカスくっさ
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 11:42:05.64 ID:6wZYm8zuO
タバコ風俗パチンコは学生の内に経験しとかないとあとが悲惨。
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 11:47:21.07 ID:gQ06rQACO
甘党なイメージあるからなぁ…
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 12:09:38.50 ID:knSBMoDo0
https://i.imgur.com/MNnMuHe.jpg
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 12:12:13.70 ID:6ni/GIT5o
>>494
どう悲惨なん?
やらんでもいいもんばっかりやん
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 12:26:55.54 ID:9BzG3tSSO
みりあちゃんが武内Pからココアシガレットをもらってるところを目撃する美嘉
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 12:36:24.53 ID:PsSTg1CjO
武内Pと同僚のPとアイドルの絡みとか見てみたい。
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 14:13:03.93 ID:nds+XBsE0
直接煙草を吸わせるわけにはいかないし煙草と酒とボンクラが溢れかえってるカウボーイビバップとまた絡んで貰おうじゃないか
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 15:39:35.97 ID:vt0vfjGYo
>>499
自分とこの女性Pに恋愛相談しまくるアイドルとか面白そうだ
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 15:39:57.01 ID:9Ow2vJ2Mo
ボンクラたちの理想郷へゆくです?
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 17:12:35.64 ID:W48215oR0
武内P実は未成年説
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 20:48:13.42 ID:VKpcvG8Qo
申し訳ない、書きたいので、書きます


常務「……なんという冷静で的確な判断力」
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 20:54:34.20 ID:VKpcvG8Qo
???「……貴女は?」

常務「私は、346プロ、アイドル部門統括重役の――美城という」

???「ほう? それで、私に何か御用かな?」

常務「強盗を刺激しないよう、牧師に扮し警戒を解く……見させて貰いました」

???「……」

常務「君の――いや、貴方のような人材こそ、我が美城に相応しい」

???「……ハッハッハ! 何を言うかと思えば!」


常務「共に、来ては貰えないだろうか」


常務「――我が、城へ」


???「……城、か」
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 21:00:13.97 ID:VKpcvG8Qo
???「私はかつて、自らに課せられた使命から逃げた男」

???「そんな男が、違う城とは言え……」

???「……再び、光輝く道を歩めはしない」


常務「貴方が、輝く道を歩くのではない」

常務「貴方が、道を拓き、歩ませるのです」


???「この私が……歩ませる?」


常務「そうだ」

常務「もし、顔を晒すのに抵抗があるのなら――」


常務「――マスクでも被れば良いでしょう」


???「……」
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 21:06:37.86 ID:VKpcvG8Qo
???「マスク……か」

常務「この業界では、ありふれた話です」

???「フッ……どこの世界も、大した違いは無いという事か」

常務「もしも、この話を受けるつもりがあるなら――」


常務「――このマスクを被りなさい」

スッ…


???「……」


???「……良いだろう。その話、受けようではないか」

パシィッ!


常務「……我が城へ、ようこそ」

常務「それで……君の事は、何と呼べば良いのかな?」


「……そうさな」


キン肉P「キン肉マン・プロデューサー」


キン肉P「……とでも、呼んで貰おうか」
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 21:09:20.89 ID:UHKk80sDO
言う事きかないアイドルにはナパームストレッチだ!
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 21:14:47.22 ID:VKpcvG8Qo
https://www.youtube.com/watch?v=UTSEe0NiWSs

  ・  ・  ・

常務「……!」

トン……トン……!


キン肉P「……落ち着きが無いな」

キン肉P「上に立つ者の取る態度ではないぞ?」


常務「……ここには、私と君しか居ない」

常務「故に、気を使う必要は無いでしょう」


キン肉P「……やれやれ」

キン肉P「しかし、理由くらいは聞かせて貰えるのだろう?」

キン肉P「その位の気遣いは、して頂きたいものだ」


常務「……」

常務「このままでは……城が、保たない」


キン肉P「……ほう?」ギラリ
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 21:22:40.34 ID:VKpcvG8Qo
キン肉P「城が保たないとは、穏やかではないな」


常務「346プロダクションの――アイドル部門」

常務「その、アイドル部門の現状については、把握しているな?」


キン肉P「無論」

キン肉P「一人一人の、アイドルの個性を伸ばしていく」

キン肉P「それぞれに合ったペースで……大きく羽ばたけるように」


常務「だが、そのやり方は……非効率的で、成果が出るのが遅い」

常務「羽ばたける様になる前に、育つべき巣が……」

常務「アイドル達を守る、城自体が飲み込まれてしまう」


キン肉P「……芸能界は、いわば戦場のようなものと聞く」

キン肉P「他のプロダクションは……成る程、確かに待ってはくれんな」


常務「そうだ」

常務「……時計の針は、待ってはくれない」


キン肉P「……」
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 21:34:05.01 ID:VKpcvG8Qo
キン肉P「ならば、どうする」


常務「早急な、改革を」


キン肉P「……中には、零れ落ちる雛鳥も居るだろう」

キン肉P「それでも、やると言うのか?」


常務「ええ」

常務「それが、城を守るために、必要な事ならば」


キン肉P「……そうか」


常務「君には、その改革の一端を担ってもらいたい」

常務「サポートするだけの人材は、私が用意する」


キン肉P「ふむ……具体的には、何を?」


常務「改革と同時に、企画を立ち上げます」

常務「かつての芸能界のようなスター性……別世界のような物語の確立」

常務「そのために、我が346の新たなイメージに相応しい、プロジェクトを結成する」

常務「その――」


常務「――プロジェクトクローネの――プロデューサーを」


キン肉P「……」
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 21:42:11.22 ID:VKpcvG8Qo
キン肉P「この私に……そんな役目を任せて良いのかな?」

キン肉P「顔をマスクで隠し……己の本来の役目から、逃げた私に」


常務「……だからこそ、見えるものもある」


キン肉P「……」


常務「メンバーは、私が選出します」

常務「だが、そのメンバー全員が、輝きを放ち続けられる保証は無い」

常務「私は、自分の力をそこまでは過信する程、愚かではない」


キン肉P「つまり……」

キン肉P「メンバーが、耐えきれず、潰されてしまいそうになった時……」

キン肉P「……そんな、いざと言う時の、逃げ方を教えろ……と?」


常務「その通りだ」


キン肉P「……フ……ククッ……!」

キン肉P「……ハ――ッハッハッハ!」


常務「……」
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 21:49:38.36 ID:VKpcvG8Qo
常務「……何がおかしい」


キン肉P「ハッハッハ! これが、笑わずにいられるものか!」

キン肉P「まさか、君がそんな事を言い出すとは思わなんだ!」

キン肉P「私はてっきり、その者達を引き連れ――」

キン肉P「――城を守るため、最期まで戦えと言うと思っていたぞ!」


常務「フン……何を言うかと思えば」

常務「私が、君について知っている事は、あまり多くない」

常務「……だが、ハッキリとわかっている事が、一つだけある」


キン肉P「ほう! 聞かせて貰おうか、その一つとやらを!」


常務「逃げ出すのは、得意だろう?」


キン肉P「……」


常務「それこそ、玉座から、星々を飛び越え、此処に居る程にはな」


キン肉P「……ハ――ッハッハッハッハ!」

キン肉P「違いない! ああ、確かにその通りだ!」
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 22:03:01.32 ID:VKpcvG8Qo
常務「この話……引き受けて、くれますね?」


キン肉P「断る」

キン肉P「……そう言っても、君は諦めはしない」

キン肉P「その事は、」


常務「いや……始めから、その答えは想定していない」

常務「私の知る君は……」

常務「誰かを助けるのが、趣味のはずだが?」


キン肉P「フッ……大声で言うのは、憚られる趣味だな」

スッ…


常務「他人に言う必要は無いだろう」

スッ…


キン肉P・常務「……」

ガシッ!


常務「よろしく頼むぞ、キン肉マン・プロデューサー」


キン肉P「ああ……こちらこそ、よろしく頼む」
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 22:20:47.60 ID:VKpcvG8Qo
  ・  ・  ・
クローネ プロジェクトルーム

常務「――君達には、対外的な346のブランドイメージを確立して貰いたい」

常務「君たちは、選ばれたのだ」

常務「――我が346の未来を担っていく、アイドルとして」


クローネ達「はいっ!」


常務「まだ、これでメンバーが全員という訳ではない」

常務「引き続き、相応しい者を選んでいくつもりだ」

常務「だが……此処に居る君たちには、先に紹介しておこう」

常務「彼が――」


キン肉P「……」


常務「――君たち、プロジェクトクローネ全体の、プロデューサーだ」


クローネ達「……!?」

ザワザワッ……!

「Pのマスク……?」

「あの人が……私達のプロデューサー……?」


キン肉P「……」



キン肉P「――静まれいッ!」



クローネ達「っ!?」ビクッ!
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 22:32:18.59 ID:VKpcvG8Qo
クローネ達「……」


キン肉P「……お前達が集められた目的」

キン肉P「その目的の中に、無駄口を叩くという……」

キン肉P「……そんなものは、あると思うか?」


クローネ達「……」

奏「――それじゃあ、質問しても、良いかしら?」…スッ


キン肉P「良いだろう」

キン肉P(ほう……中々の胆力)

キン肉P(やはり、ただの小娘達を集めたわけではないらしいな)



奏「そんなマスクをしてて……ご褒美のキスは貰えるのかしら?」


キン肉P「……何?」


フレデリカ「はいはーい! フレちゃんもぉ、気になるんだよね」

フレデリカ「あれ? 何が気になったんだっけ?」

周子「あたしも、その気持ち、わかるなぁ〜」

周子「気になることが多すぎて、どれを最初に気にしたらいいのやら」


キン肉P「……」
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 22:47:21.80 ID:VKpcvG8Qo
唯「ゆいはねぇ、そのムキムキっぷりが気になるかも!」

唯「プロデューサーちゃん、チョー強そうじゃ〜ん!」

ありす「みっ、皆さん! 今は、真面目な話をしてる最中です!」

ありす「そうやって、すぐふざけるのは、やめてください!」

奏・フレデリカ・周子・唯「ふざける?」

ありす「どうして首を傾げてるんですか!」


キン肉P「……」


奏「だって私、ふざけてなんかないもの。大事なことよ……とっても、ね」

ありす「それが、ふざけてるって言うんです!」

ありす「大人なんだから、ちゃんとしてください!」

フレデリカ「フレちゃんは19歳だから、まだ子供でセーフ! イェーイ!」

周子「シューコも、ぴっちぴちの18歳やから、大丈夫だね」

唯「おーっ! なら、ゆいは17歳だから、も〜っとセーフだね!」

ありす「そういう事を言ってるんじゃありません!」


キン肉P「……彼女達が、歴史ある総合芸能企業、346グループの……」

キン肉P「……看板を背負って立つに、相応しいと?」


常務「その通りだが?」ニヤリ


キン肉P「――ハッハッハ!」

キン肉P「……なんとも、個性的なメンバーを揃えたものだ!」
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 22:59:13.23 ID:VKpcvG8Qo
キン肉P「彼女達に、静まれ等と命じるのは、間違いだったようだ」

常務「ならば、どうする?」

キン肉P「……こうするまでよ」


キン肉P「――聞けいッ!」


クローネ達「……」

…シンッ……


キン肉P「私が、お前達――プロジェクトクローネを担当する」

キン肉P「キン肉マン・プロデューサーだ」

キン肉P「このマスクは……故あって、脱ぐことは出来ん」

キン肉P「……つまり、先程の質問への答えだが――」


奏「……」


キン肉P「――私に、このマスクを脱いでも良い、と」

キン肉P「そう思わせる事が出来たならば、その時にまた答えよう」


奏「……あら」

奏「それじゃあ、ファンだけでなく、貴方も魅了しないといけない……って事か」

奏「……ふふっ、苦労しそうだけど、とっても刺激的な保留の仕方ね」
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 23:15:38.39 ID:VKpcvG8Qo
キン肉P「他にも、私に聞きたい事がある者が居るようだが……」


クローネ達「……」


キン肉P「――男というものは、あまりしゃべるものではない」

キン肉P「両の眼で、静かに結果だけを見ているものだ」

キン肉P「……その結果次第では、口が軽くなる事も、あるやも知れん」


クローネ達「……」


キン肉P「お前達が進むは、多くの困難が待ち受ける茨の道!」

キン肉P「その道を――346プロダクションを背負いながら、歩く覚悟はあるか!」

キン肉P「その覚悟の無い者は、今すぐこの場から去るが良いッ!」


クローネ達「……」


キン肉P「……どうやら、揃いも揃って――大馬鹿者のようだな」


クローネ達「はいっ!」


キン肉P「良いだろう! お前たちの覚悟、然と受け取った!」

キン肉P「ならばッ! この私も、全力を以て道を切り開かせて貰おうッ!」


キン肉P「プロジェクトクローネの始動をここに宣言するッ!」


クローネ達「はいっ!!」
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 23:35:16.07 ID:VKpcvG8Qo
  ・  ・  ・

残虐の神「……そろそろ、奴らも気付く頃だな」

残虐の神「キン肉マンの超人強度が――変動するという事に!」

残虐の神「……フッフッフ!」

残虐の神「このままでは、奴は我々神をすら脅かす存在になるだろうなぁ!」


残虐の神「――だが、その存在……超人は、もう一人存在する!」


残虐の神「キン肉マン――キン肉スグルの兄、キン肉アタルが!」


残虐の神「キン肉星王家の正当たる後継者である、長男が!」


残虐の神「キン肉アタルをそそのかし……奴と一つになれば!」

残虐の神「そうすれば、知性、技巧、飛翔、剛力の四神を出し抜き……」


残虐の神「この残虐の神が……超人界を一手に支配出来るというものよ――ッ!」


残虐の神「……待っていろ、キン肉アタルよ」


残虐の神「お前をキン肉星の大王にしてやろうではないか……!」


残虐の神「フフフフフ……フハハハハハハ――ッ!!」
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/03(火) 23:39:08.61 ID:VKpcvG8Qo
寝ます
おやすみなさい
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 23:57:33.39 ID:A138IT5DO
おやすーん
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/03(火) 23:58:57.68 ID:YeIUFGtZo

これは女房を質に入れてでも見なければ……!
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 00:21:19.44 ID:44/ckq9SO
お前が質になるんだよ
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 00:47:58.30 ID:Sxv7XAXgo
ソルジャーマン(無言のアヘ顔)
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 07:10:36.69 ID:skw4Osw8o
真・ソルジャーは今シーズン出番あるんかのう
ビッグボディですら戦っていると言うのに
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 07:58:56.67 ID:ut8D473gO
雑談すればするほど>>1の投稿数が減るよ…
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 08:00:03.37 ID:ut8D473gO
雑談すればするほど>>1の投稿数が減るよ…
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 08:13:23.82 ID:ut8D473gO
雑談すればするほど>>1の投稿数が減る…
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 08:14:46.64 ID:ut8D473gO
連投になって俺がスレ潰してんじゃん…ROMるねごめんね…
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 09:25:36.38 ID:44/ckq9SO
(なんで>>529だけ変えたんだ…?)
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 10:17:39.12 ID:dnhm68FWo
こんなん草生えるわ
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 18:54:22.16 ID:rYlSQgXxo
そもそも言うほど雑談あるか?
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/04(水) 19:41:38.97 ID:yDmpVw2Y0
自分の以外は余計な雑談なんやで
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 19:47:31.34 ID:O2VWziuO0
ageカスのほうが厄介
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 19:50:49.33 ID:6aKeF2Ako
  ・  ・  ・

キン肉P「参加させるか、迷っているメンバーが居る?」

常務「ああ、そうだ」

常務「人数は……五人」


常務「一人は、精神的な面での不安がある」

常務「そして、ユニットとして参加させたい者が、三人」

常務「残る一人は、参加が決まればソロデビューをさせるつもりでいる」


キン肉P「……ふむ」

キン肉P「一人を除き、他の四人には問題がないように聞こえたが?」


常務「ユニットとしてデビューさせたい内の、一人」

常務「そして……ソロデビューをさせたいもう一人は――」


常務「――既に、シンデレラプロジェクトに、所属している」


キン肉P「ほう! 君の改革に異を唱えた人物が担当しているという、あの!」

キン肉P「私も、この業界に関してあまり詳しい方では無いが……」

キン肉P「……彼女らの活躍ぶりは、飛ぶ鳥を落とす勢いだと聞いている」


常務「中でも、渋谷凛、アナスタシアの両名は――」

常務「――私が思い描く、346のイメージを背負うに相応しいアイドル達だ」


キン肉P「……なるほど」
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 20:02:25.24 ID:6aKeF2Ako
キン肉P「……ならば、迷うことはあるまい」

常務「何?」

キン肉P「その二人に、すぐにでも参加を要請するべきだろう」

常務「……だが」


キン肉P「何を躊躇う必要がある?」

キン肉P「君は最早、強引な改革を押し進めた結果……ハッハ!」

キン肉P「アイドル部門を統括する重役でありながら、一部アイドルの嫌われ者よ!」

キン肉P「今更、二の足を踏んだ所で、どうなるものでもないわ!」


常務「……フン! 随分、ハッキリと言ってくれるな」

常務「そもそも、その二人がこの話に乗ってくるとでも?」


キン肉P「ああ、乗ってくる」

キン肉P「君が見込んだアイドルは、挑戦を恐れるような者達ではないだろうからな」


常務「……」


キン肉P「そして、担当するプロデューサーが、真に彼女たちの事を思うならば……」

キン肉P「……その話を断る理由は無い」

キン肉P「して……シンデレラプロジェクトのプロデューサー殿は、どう出る?」


常務「……断りは、しないだろう」


キン肉P「ならば……答えはもう、出ているようなものだろう?」


常務「そのマスクの下で……どんな表情をしているか、見てみたいものだな」
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/04(水) 20:07:01.14 ID:jdenVbw/0
ageカスww
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 20:13:09.63 ID:6aKeF2Ako
  ・  ・  ・
346プロダクション 前

文香「……」

文香「っ……!」

文香「……」



キン肉P「――そこで、何をしている」



文香「っ!?」

文香「あ、あの……私、は……」

文香「……」


キン肉P「此処は、346プロダクション」

キン肉P「関係者以外は立ち入り禁止……部外者の方は、お帰り願おう」

キン肉P「それで……君は、関係者なのか?」


キン肉P「――鷺沢文香」


文香「!? どうして、私の名前を知っているのでしょうか……?」

文香「貴方は……一体――」



ありす「プロデューサー!」



文香「……えっ?」


キン肉P「……」
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 20:26:11.62 ID:6aKeF2Ako
キン肉P「橘か……どうした?」


ありす「どうした、じゃないです。早く来てください」

ありす「今日は、皆で話し合いをするって決めてましたよね?」

ありす「……なのに、予定の時間が迫ってて、こんな所に居るなんて」

ありす「プロデューサーなら、もっとちゃんとしてください」


キン肉P「ああ……そろそろ、時間だったな」

キン肉P「だが――他のメンバーは、全員集まっているのか?」


ありす「それは……その……」

ありす「兎に角! 早く、来てください!」

ありす「大人なんですから、責任を果たさないのは、いけないと思います!」


キン肉P「……そうまで言われては、仕方あるまい」


ありす「……もう、全く」

ありす「プロジェクトクローネ……前途多難すぎます」


文香「……プロジェクト……クローネ」


キン肉P「――聞いての通りだ」

キン肉P「鷺沢文香……‘そこ’から踏み出す覚悟があるのなら――」

キン肉P「――私に、付いて来るが良い」


文香「……私、は……」

文香「……」

文香「っ……!」
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 20:46:52.92 ID:6aKeF2Ako
  ・  ・  ・
クローネ プロジェクトルーム

キン肉P「――宣材写真のイメージ……か」


クローネ達「……はい」


奏「やっぱり、346のイメージを確立するためのプロジェクトな訳でしょう?」

周子「そうやねぇ〜。あたしも……んー、テキトーにしちゃマズいかな〜、とね」

唯「ゆいも、真面目な顔で撮影しないとダメだよねぇ。……アガんないケド」

フレデリカ「キリッ! どうどう? フレちゃんキリッとスマイル! キリッ!」

文香「私の知るアイドルの方達のような表情が……出来るでしょうか」

ありす「私は、一人だけ年齢が離れてるので、皆さんに合わせて大人の表情をするつもりです」


キン肉P「……」


クローネ達「……」


キン肉P「それが――お前達が最も輝ける、最高のパフォーマンスなのか?」


クローネ達「えっ?」


キン肉P「お前たちが、本当にそう思うのならば、止めはせん」

キン肉P「何があったとて、この私が責任を取ろう」


クローネ達「……!」


キン肉P「……フッ、目は口ほどに物を言うとは、この事か」

キン肉P「その目に宿るものが、本物か否か!」

キン肉P「この私も、見届けさせて貰うとしよう!」


クローネ達「はいっ!!」
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 21:04:53.53 ID:6aKeF2Ako
  ・  ・  ・
クローネ プロジェクトルーム キン肉Pデスク

キン肉P「私が、プロジェクトクローネの、担当プロデューサーだ」

キン肉P「メンバー達には、キン肉Pと呼ばれているが……まあ、好きに呼ぶが良い」


凛・アーニャ「……よろしくお願いします」


キン肉P「……なるほど、確かに良い面構えをしている」

キン肉Pだが、胸の内に抱える不安も見える」


凛・アーニャ「……」


キン肉P「お前たちは、シンデレラプロジェクトを裏切った」

キン肉P「彼の意見と対立する、美城常務のプロジェクトに入る事によって」

キン肉P「それによって起こる、不協和音への恐れ……か」


凛・アーニャ「っ!?」


キン肉P「……フン」

キン肉P「シンデレラプロジェクト……存外に情けない」


キン肉P「ただの馴れ合い集団など、解散した方がマシと言うものよ――ッ!」


凛・アーニャ「!」
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 21:11:06.35 ID:rYlSQgXxo
真・友情パワーすこすこ
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 21:12:17.05 ID:oBw0QGYxo
正義超人って言うほど仲良さそうに見えないし友情も無さそうだよな
悪魔超人のほうがよっぽど仲間内の絆強そうだわ
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 21:21:57.02 ID:6aKeF2Ako
凛「アンタに……アンタなんかに、何がわかるって言うの!?」

アーニャ「ダー! リンの、言う通り、です! 取り消して、ください!」


キン肉P「男が、一度吐いた言葉を容易に覆すと思うな」

キン肉P「そうさせたければ、証明してみるが良い」

キン肉P「シンデレラプロジェクトが、仲良しごっこで無いとな!」


凛・アーニャ「……!」


キン肉P「――真の友情とはッ!」


凛・アーニャ「!」


キン肉P「闇雲に助け合い、傷を舐め合うものでは無いッ!」

キン肉P「一人一人の固い自立心! そして、信念がなければ生まれんものだ!」

キン肉P「決して! ぬるま湯に浸かり、育まれるものではないッ!」


凛・アーニャ「……」


キン肉P「……お前達は、自立し、信念を持ってクローネに参加したのだろう」

キン肉P「そんな、友の挑戦の成功を祈れぬ者が……果たして友と呼べるのか?」


アーニャ「……ニェート、違います」

凛「……うん、呼べない」


アーニャ「――でも! きっと、皆は、応援してくれます!」

凛「きっと……色々あるかも知れないけど……でも、私は信じてる」


凛・アーニャ「シンデレラプロジェクトの皆は――友達だから!」


キン肉P「……良い答えだ」
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 21:39:40.30 ID:6aKeF2Ako
  ・  ・  ・
レッスンルーム

キン肉P「……」


マストレ「――5・6・7・8!」


クローネ達「――!」

――ピタッ!


マストレ「……如何でしたか、彼女達の動きは」

キン肉P「ふむ……そうだな」


クローネ達「……」


キン肉P「この短期間に、よくぞここまで仕上げた」

キン肉P「……そう言わざるを得んな」


クローネ達「……」


奈緒「――くっそ〜っ! 今のは、よく出来たと思ったんだけどなぁ!」

加蓮「はぁ……アタシ、アイドルってここまでハードだと思わなかった」


キン肉P「……むっ?」


奏「もう一度始める前に、少し休憩を入れましょう」

フレデリカ「アタシ、まだまだ踊れるよん♪ アン・ドゥ・トロワ〜♪」


キン肉P「お前達……何を言っている?」


クローネ達「……」
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 21:56:38.09 ID:6aKeF2Ako
周子「あたしら、ちょっと話し合ったんだ〜」

唯「そう! これは、キン肉Pちゃんへの挑戦なの!」


キン肉P「私への……挑戦だと?」


凛「他の皆はともかく、私達は、アンタと馴れ合う気は無いから」

アーニャ「でも、挑戦をするのは楽しいと、ランコが……友達が、言ってました」


キン肉P「……」


文香「アイドルをやってみて、楽しいと思った気持ち……」

文香「それは……挑戦して、得られたものです」

文香「そして……私達は、新しいページを開きたいと……そう、思っています」


キン肉P「……」


ありす「……よくぞ仕上げた」

ありす「そんな言葉じゃ、満足出来ないし、立ち止まれません」

ありす「それに……前に、言ったじゃないですか」


ありす「マスクを脱いでも良いと思わせてみろ、って」


ありす「プロデューサー一人、そう思わせられないようじゃ……」

ありす「ファンの人を笑顔にするなんて、到底出来っこありませんから」

奏「あら? ありすちゃんは、キスのご褒美がお目当てなのかしら?」

ありす「ちっ、違います! そういうんじゃありません!」

ありす「それと、橘です!」


キン肉P「……」
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 22:09:09.92 ID:6aKeF2Ako
キン肉P「……お前達」


奏「挑戦、受けてくれるわよね? まあ、聞くまでもないか」

フレデリカ「逃げたら、追いかけちゃうよん! 賞金稼ぎ! 賞金いくら?」

周子「賞金か〜。お金よりも、もっと楽しい物がいいなー」

唯「あっ! キン肉Pちゃんの、スーツの色を決められる権利とかは?」

奈緒「なんだよそれ? 普通に、今の黒いスーツで……迷彩柄とか?」

加蓮「あのさ、迷彩柄のスーツなんてどこに売ってるの?」

凛「何でも良いよ。とにかく、ギャフンと言わせたいかな」

アーニャ「ダー♪ キン肉P、ギャフンと言わせます♪」

文香「わ、私は、その……今の黒いスーツも、お似合いだと思います」

ありす「さすが文香さんです! 一人だけ、大人の女性という感じがします」


キン肉P「……面白い」

キン肉P「その挑戦――受けて立とう!」

キン肉P「お前達の……」


キン肉P「プロジェクトクローネのプロデューサーは!」


キン肉P「――逃げも隠れもせんぞ!」


クローネ達「……」


クローネ達「はいっ!!」
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 22:23:01.37 ID:6aKeF2Ako
  ・  ・  ・
クローネ プロジェクトルーム キン肉Pデスク

キン肉P「……フッ、ただの小娘達では無いと思っていたが」

キン肉P「まさか……この私に、勝負を挑んでくるとはな」

キン肉P「この私に、マスクを脱がせる……か」



「――見つけたぞ」



キン肉P「むうっ!? 誰だ!?」



「神に対しての……その言葉遣い」

「一度だけは、見逃してやろう」



キン肉P「何っ……!? 神、だと……!?」



残虐の神「――その通り」

残虐の神「我こそは、105神の内……残虐を司る神よ」

残虐の神「神の前で頭が高いぞ! ひれ伏すが良い!」


キン肉P「は……ははーっ!」

バッ!


残虐の神「フフフ……良い心がけだ」

残虐の神「逃げ出したとは言え、神への敬意は忘れてはおらんらしい」


キン肉P「……!」
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 22:33:16.09 ID:Sxv7XAXgo
あれ?アタル兄さんじゃなくてソルジャーマンの方?
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 22:35:16.16 ID:6aKeF2Ako
キン肉P(残虐の神と言えば、105神の中でも邪悪5神と呼ばれる神……!)

キン肉P(それが、何故……此処に居るのだ……!?)

キン肉P「……!」


残虐の神「キン肉アタル……面を上げよ」


キン肉P「……はい」


残虐の神「お前に、栄誉を与えよう」


キン肉P「栄誉で……ございますか?」


残虐の神「そうだ、栄誉だ」

残虐の神「「……そう遠くない未来、戦いが起こる」

残虐の神「キン肉星の大王の座を賭けての……王子達の戦いが」


キン肉P「王子達の戦い!?」

キン肉P「おっ、お待ち下さい!」

キン肉P「この私は、20年以上前……とうの昔に、逃げ出した身!」

キン肉P「今更、おめおめと姿を現し……あまつさえ、大王の座を賭けて戦うなどと!」

キン肉P「そんな事は、絶対に有り得ません!」


残虐の神「いいや、戦ってもらう!」

残虐の神「――この、残虐の神と融合し!」

残虐の神「知性、技巧、飛翔、剛力……それぞれが力を貸す者達と!」

残虐の神「そして、お前の弟である、キン肉スグルをあの世へ送るためにな――ッ!」


キン肉P「……!?」
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/04(水) 22:36:15.71 ID:LbpmfRwUo
>>550
>>520参照なんだなこれが
アタル兄さんに目をつける辺りは原作より頭が回ったようだ
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 22:49:18.95 ID:6aKeF2Ako
残虐の神「……どうだ、悪い話ではあるまい」

残虐の神「キン肉アタル……お前が、かつて捨てたものが、その手に戻るのだ」

残虐の神「――地位も! 名誉も! 超人界すらも!」

残虐の神「この残虐の神が、全てを与えてやろう!」


キン肉P「……恐れながら、申し上げます」


残虐の神「よい、許す」


キン肉P「……逃げ出した私には、あまりにも勿体無いお言葉」

キン肉P「ですが……私は、責任を放り出した、愚か者にすぎません」

キン肉P「戦いの場に……超人レスリングのリングに上がるなど、生き恥を晒すようなもの」

キン肉P「その様な栄誉を受ける資格など……有りはしませぬ」


残虐の神「……断る、と?」

残虐の神「神の誘いを……断ると言うのか、キン肉アタルよ」


キン肉P「……申し訳ありません」



残虐の神「――許さぬ」



キン肉P「っ!?」


残虐の神「たかが超人風情が、この残虐の神を愚弄した罪!」

残虐の罪「その罪、絶対に贖わせてやるぞ、キン肉アタル!」


キン肉P「おっ、お待ち下さい!」

キン肉P「どうか! どうか、怒りをお収めください、残虐の神よ!」
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 23:05:07.96 ID:6aKeF2Ako
  ・  ・  ・
クローネ プロジェクトルーム キン肉Pデスク

キン肉P「……」


キン肉P(キン肉星の大王の座を賭けた……王子達の戦い)

キン肉P(邪悪5神が力を貸す者達……そして、我が弟――スグル)

キン肉P(6人の大王候補による……壮絶で、熾烈な戦いになるだろう)


キン肉P「……」


キン肉P(……今更、私が名乗りを上げたとして、何になる)

キン肉P(責任から逃げ出した私は……大王の器では無い)

キン肉P(キン肉アタルに……リングに上がる資格は、有りはしないのだ)


キン肉P「……」


キン肉P(……そして……神の怒りに触れてしまった)

キン肉P(それも、邪悪5神の……神々で最も非情と言われる、残虐の神に)

キン肉P(残虐の神が残した、あの言葉――)



キン肉P「――忘れるな」



ありす「――えっ?」

ありす「何を忘れるなって言うんですか?」


キン肉P「んっ……あ、ああ……何でも無い」

キン肉P「ただの独り言だ、気にするな」


ありす「……」
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 23:21:46.90 ID:6aKeF2Ako
ありす「気にするな、じゃありません」

ありす「最近、様子がおかしいと思います」

ありす「マスクで顔が見えないけど……明らかに、変です」


キン肉P「……気にするなと言っているだろう」


ありす「〜〜っ! だからっ! 気になるから、聞いてるんじゃないですか!」

ありす「気にするなって言う位なら、しっかりしてください!」

ありす「もうすぐ、秋LIVEの……私達の、初舞台なんですよ!」


キン肉P「そんな事は、わかっている」

キン肉P「お前達の、これまでの努力を披露する場だ」


ありす「だから――」


キン肉P「――だから、私なぞを気にかけている暇は、無い筈だ」


ありす「っ!?」


キン肉P「橘。お前と、鷺沢のユニットは、多くの関心を集めている」

キン肉P「その、ファンの期待に応えるだけの――」


ありす「――バカッ!!」

タタタタッ…ガチャッ―バタンッ!


キン肉P「……」


キン肉P「……そんな事は、言われずともわかっている」
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 23:43:27.01 ID:6aKeF2Ako
  ・  ・  ・

文香「ええ……最近、様子がおかしいと思っていました」

ありす「文香さ……じゃなくて、鷺沢さんも気づいてたんですか?」

文香「橘さんは……あの人が心配なのですね」

ありす「ち、違います! ただ、その……困るだけです!」

文香「……とても……人には言えない、大きな悩みを抱えているようですしね」

ありす「元々……全然、自分のことは話さない人ですし」


文香「だからこそ……挑戦だと、思うの」


ありす「えっ?」


文香「あの人は……私達には悩みを話そうとはしてくれない」

文香「けれど、私達は……アイドルでしょう?」


ありす「……はい」


文香「そんな……大きな悩みも、乗り越えられるように……」

文香「笑顔でいられるように、するのが……お仕事だと……思うんです」


ありす「!」


文香「出来るかは……わからないけれど」

文香「やり甲斐のある、お仕事だとは思いませんか?」


ありす「――思う……思います!」

ありす「さすが文香さ……鷺沢さんです!」

ありす「私達で、あの頑固なマスクの下を笑顔にしてやりましょう!」


文香「ええ……頑張りましょう、橘さん」


ありす「はいっ! 鷺沢さん!」
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/04(水) 23:53:23.90 ID:6aKeF2Ako
キリが良いので、寝ます
恐らく明日にはアニデレパートは終わると思います、連日同ネタ続いて申し訳ない
おやすみなさい
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 00:01:24.28 ID:T0V/VJmGo

そういえば運命の五王子編までは邪悪五神の権威はまだ失墜してないんだっけか(現シリーズでも失墜してるかは怪しいが)
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 06:29:13.50 ID:tVBSqzudO

なんで邪悪五神言われてるのに権威失墜してないのか不思議でならんがゆでだしな
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 07:46:24.16 ID:sdmuJAGko
前のマンモスマンの奴とか卓とテリーが戦ったやつとはパラレルなんだな、争奪戦前みたいだし
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 16:38:20.60 ID:P4TXUo9oo
  ・  ・  ・

常務「――後任の者を選出しろ、だと?」


キン肉P「ああ、そうだ」

キン肉P「生憎だが、私にはこの業界の横の繋がりが無い」

キン肉P「しかし、君ならば、相応しい者の心当たりの一人や二人は居るだろう?」


常務「……何を馬鹿な事を」

常務「君は、自分が何を言っているか……わかっているのか?」


キン肉P「無論」


常務「……」


キン肉P「……この私、キン肉マン・プロデューサーは――」


キン肉P「――秋LIVEを最後に、此処から去るつもりだ」


常務「……理由は?」


キン肉P「私自身の問題だ」

キン肉P「その問題に……クローネのメンバー達や、君を巻き込むやもしれん」

キン肉P「本来ならば……今すぐにでも、姿を消すべきなのだ」


常務「……」
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 16:50:27.41 ID:P4TXUo9oo
キン肉P「だが……秋LIVEは、目前まで迫っている」

キン肉P「今、突然私が居なくなっては、彼女らを動揺させるだろう」

キン肉P「その様な状態でのLIVEなど、させるわけにはいかんからな」


常務「……ふむ、意見を変える気は、無いようだな」


キン肉P「……」


常務「だが、君は一つだけ、大きな勘違いをしている」


キン肉P「勘違いだと?」


常務「私の選んだシンデレラ達を――」


常務「――プロジェクトクローネを侮らないで貰おうか」


キン肉P「……」


常務「例え君が居なくなったとしても、彼女達は秋LIVEをやり遂げるだろう」

常務「私が選び出し……君が、プロデュースした」

常務「その、プロジェクトクローネには、成功が約束されて然るべきだ」

常務「彼女達は、とても強い……違うかね?」


キン肉P「……フッ」

キン肉P「確かに、その通りだ」


常務「そんな、強い輝きを持つアイドル達が――」


常務「たかが超人一人の抱える問題に、屈するとでも?」


キン肉P「――!」
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 17:06:43.66 ID:P4TXUo9oo
常務「彼女達は――クローネのメンバー達は、私にこう言った」

常務「秋LIVEが終わるまでは、君を絶対に引き止めてくれ……とな」


キン肉P「……何だと?」


常務「彼女たちは、アイドルの前に、多感な十代の少女だぞ?」

常務「君の、最近の思いつめた様子に、何も気づかないわけがあるまい」

常務「……クローネのメンバー達は、気づいていました」

常務「君が、いずれ遠くない未来……此処を去るという事を」


キン肉P「だが……何故……」


常務「秋LIVEが終わるまでは……か」

常務「忘れたのか?」

常務「君は、彼女達の覚悟を受け取り、道を切り開くと約束した」

常務「秋LIVEの大舞台は、彼女たちが大きく羽ばたくための、最初の一歩となる」


キン肉P「……ああ、覚えているとも」

キン肉P「だから、私は……!」


常務「これ以上の問答は、意味がない」

常務「プロデューサーとアイドルの意見が、見事に一致しているのだ」

常務「私が口を挟める段階は、とうに過ぎている様だからな」


キン肉P「……すまない、迷惑をかける」


常務「全く……」

常務「私の選んだ者達の選択は、度し難いものばかりで困る」
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 17:25:40.94 ID:P4TXUo9oo
  ・  ・  ・
秋LIVE当日 クローネ控室

キン肉P「……」


クローネ達「……」

奏「ねえ? こういう時は、何か言うべきじゃない?」

クローネ達「……」コクリ


キン肉P「……そうさな」

キン肉P「私は本来、此処に居て良い存在ではない」


クローネ達「……」


キン肉P「私はかつて……自らの宿命を投げ捨て、逃げ出した男だ」

キン肉P「それが、何の因果か……こうして、此処に立っている」

キン肉P「私が此処に居る理由……それは――」


クローネ達「……」


キン肉P「――お前達、プロジェクトクローネだ」

キン肉P「お前達の存在が、今、私が此処に居る理由の全てよ」


クローネ達「……」


キン肉P「……以上だ」


クローネ達「……」
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 17:44:36.42 ID:P4TXUo9oo
ありす「――なら、証明します」

ありす「それが、間違いなんかじゃなかった、って!」


キン肉P「……」


フレデリカ「わお! ありすちゃん、やる気満々だね! 満々って、何味の肉マンかな?」

周子「肉まんなら、あたしはアンマンの方が良いなぁ〜。それより、和菓子の方が良いけど」

ありす「何の話をしてるんですか! それと、橘です!」


キン肉P「……フッ」


唯「でもでも、あんな事言われちゃ、テンションアゲアゲだよね!」

奈緒「わかる! なあおい、ギリギリまでダンスの確認しとこうぜ!」

加蓮「アタシはパス。温存して、温存して……本番で最高のパフォーマンスをしたいから」

凛「そうだね……でも、さっきの言葉は……うん、悪くないかな」

アーニャ「ダー♪ 最高の、ステージにしてみせます!」


キン肉P「クックック……!」


クローネ達「見ておいて!」


キン肉P「ハーッハッハッハッ!」

キン肉P「言われずとも、そのために私は此処に居る!」

キン肉P「両の眼で、最後まで見届けようではないか!」


奏「――手、出して」


キン肉P「……」

スッ…


奏「最初は私……行ってくるわ」


――パシンッ!
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 17:46:42.79 ID:P4TXUo9oo
てs
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 17:48:26.90 ID:66W4tbdao
もみやで!
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 18:08:50.09 ID:P4TXUo9oo
  ・  ・  ・
関係者席

常務「――君は、彼女達の近くに居ると思っていたが」


キン肉P「始めは、私もそのつもりだった」

キン肉P「だが……全員に、言われてしまってな」


常務「ほう?」


キン肉P「……侮るな、とな」


常務「……フッ」

常務「どこかで聞いた言葉だな?」


キン肉P「そんな彼女達の誇り高さを……私が汚すわけにはいくまい」

キン肉P「その、高貴な姿を……此処で腰を据え、静かに見守らせて貰う」


常務「それは、有り難いな」

常務「君にここで大声を出されては、彼女達の歌が聞こえなくなってしまう」

常務「美城の名に相応しい……」


キン肉P「ああ――」


キン肉P・常務「――真のアイドルの姿を」
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 18:27:18.45 ID:P4TXUo9oo
  ・  ・  ・
クローネ控室

文香「……」

文香(午前の部は……とても美しい、輝くようなステージでした)

文香(私に……あのような素晴らしいステージが、出来るでしょうか……)

文香(……一人では……やはり、難しいでしょうね)

文香(けれど……私は、一人では……ありません)


ありす「……」


文香「……」

文香(彼女が……橘さんが、一緒なのですから)

文香(それに、今日のステージは……私の、最初のステージ)

文香(あの人に見て貰える……恐らく、最後の機会)

文香(だから……私の、精一杯の……最高の姿を見て貰いたい)



????『――フハハハ! 残念だが……』

????『その願いが、叶うことは無い!』



文香「っ!?」

文香(頭に声が……!? 何故……どうして……!?)

文香(貴方は……誰、なのですか……!?)



残虐の神『神々の中で……最も残虐な神よ!』



文香「っ……!?」
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 18:41:31.82 ID:P4TXUo9oo
  ・  ・  ・

キン肉P「っ……!」

ダダダダダッ!

キン肉P「入るぞ!」

ガチャッ!


文香「すみません……すみません……!」ポロポロッ!

ありす「な、泣かないで……泣かないで、鷺沢さん……」


キン肉P「……!」


奏「文香……控室に居た時は、元気そうだったのよ」

奏「でも、ここから出る時には、何だか様子がおかしくて……」


キン肉P「……」


奏「……ねえ、聞いてるの?」


キン肉P「すまないが……少し、鷺沢と二人にして貰えるか」


奏「……わかった」

奏「ありすちゃん、それに、皆も……一旦外に出ましょう」

ありす「で、でも……!?」


文香「すみません……私の、せいで……台無しに……!」ポロポロッ!


奏「ここは……あの人に任せましょう」

奏「だって彼は――私達の、プロデューサーだから」

ありす「……わかりました」

ありす「鷺沢さんを……お願いします」


…ガチャッ…バタンッ


キン肉P「……」
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 18:53:18.00 ID:P4TXUo9oo
キン肉P「……鷺沢」

文香「っ!?」ビクッ!


キン肉P「……すまなかった」


文香「あ、貴方が謝る必要は……あ、ありません……!」


キン肉P「……いいや、全て私の責任だ」


文香「私が……私が、悪いのです……!」ポロポロッ!

文香「絶対に、成功させたいと思っていたら……!」ポロポロッ!

文香「体が、言うことをきかなくなって……」ポロポロッ!

文香「変われない……私は、何も変われなかった……!」ポロポロッ!


キン肉P「……そんな事はないさ」

キン肉P「鷺沢……お前は、立派なアイドルだ」

キン肉P「例え、誰が何と言おうとも……」


キン肉P「――この私が、保証しよう」

――グイッ!


文香「! マスクを……」



キン肉P「フェイス・フラッシュ!」

パアアアアッ……!



文香「……何て……温かい光」

文香「とても穏やかで……優しい、陽だまりのよう……な……」

文香「……すぅ……すぅ……」


キン肉P「……」

――グイッ!
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 19:10:30.82 ID:P4TXUo9oo
  ・  ・  ・
LIVE会場 外縁

キン肉P「……」


キン肉P「――ここならば、誰の邪魔も入らず話せるというもの」


残虐の神「……クックック!」

残虐の神「小娘達の世話はもう良いのか?」


キン肉P「……」


残虐の神「ハーッハッハッハ! これでわかっただろう!」

残虐の神「これが、神の怒りに触れるという事だ!」


キン肉P「……」


残虐の神「キン肉アタルよ……先程は、見事なフェイス・フラッシュであったぞ」

残虐の神「――やはり、お前こそが大王に相応しい!」

残虐の神「先の無礼は、あれに免じて許そうではないか!」

残虐の神「さあ! 我と共に来るのだ、キン肉アタル!」



キン肉P「――黙れッ!!」



残虐の神「なっ、何……!?」

残虐の神「神に対して、黙れだと……!?」



キン肉P「黙れと言っているのがわからんのか――ッ!!」



残虐の神「っ……!?」
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 19:29:33.13 ID:P4TXUo9oo
キン肉P「残虐の神よ!」

キン肉P「私は、神である貴方に対し、相応の敬意を払ったつもりだ!」

キン肉P「この私を己の欲望のため、利用しようとした事への怒りは無いッ!」


キン肉P「――だがッ!」


キン肉P「女子供に、いかなる理由があろうとも矛先を向ける痴れ者には――」

キン肉P「――払う敬意の、一片すらも持ち合わせておらんッ!」


キン肉P「――そしてッ!」


キン肉P「未来へ向けて、一歩を踏み出そうとする者の――」

キン肉P「――私の担当するアイドルの邪魔をしようなどとッ!」


キン肉P「……例え、相手が誰であろうと」


キン肉P「この私が……キン肉マン・プロデューサーが!」


キン肉P「絶対に許しはせんッ!」


残虐の神「許しはせんだと……?」


キン肉P「残虐の神よ!」

キン肉P「望み通り、リングに上がろうではないかッ!」


残虐の神「……何?」


キン肉P「346プロダクションは、芸能プロダクションとして存在していたのではないと知っているな!」


キン肉P「遥か古来より、超人界で罪を犯した者を――裁くための場!」


キン肉P「その本来の名は――Missing law(ミッシング・ロウ)プロダクション!」


キン肉P「そのリングこそが……私が再び上がり、貴様を裁く場所だ――ッ!」
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 19:30:07.21 ID:P4TXUo9oo
休憩
コレ以降ほぼ肉です
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 20:14:48.36 ID:vG5/os8v0
出るだろうとは思ってたけどやっぱり来たかミッシングロウプロダクションw
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 21:11:36.54 ID:P4TXUo9oo
  ・  ・  ・

吉貝「さあて! 一体誰が、この戦いを予想したでしょうか!」

吉貝「ななな、なんと! 346プロダクションのプロデューサーと――神の戦いです!」

中野「ぎくうっ!? アータね、今、髪の話しました!?」

吉貝「実況は私、吉貝と」

中野「解説は、おまたせシマウマ〜! 世界に羽ばたくアデランスの中野さんです〜!」

吉貝「――で、お送りします!」



キン肉P「……」



残虐の神「フフフ……身の程知らずが!」



吉貝「しかし、プロデューサーは、雰囲気が誰かに似ていますねぇ?」

吉貝「ブルーのパンツをまとってはいますし、マスクはPのマスクですが……」

中野「気のせいでしょう、そんなのは」

中野「大体ね、こんな試合の解説をする意味があるんですか?」

中野「プロデューサーと神の戦い〜? 10秒で終わりますよ、10秒で!」
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 21:28:22.70 ID:P4TXUo9oo
吉貝「ちょっと中野さん! 解説は、公平にお願いします!」ヒソヒソ

中野「はいはい、わ〜かってますよ」

中野「……えー、ゴホン」

中野「プロフィールを見た限りでは、えー、何々?」

中野「彼は、新たに発足された、プロジェクトクローネのプロデューサーとなっていますね」


キン肉P「……」


吉貝「そのプロデューサーが、どうして残虐の神と戦う事になったのでしょうか?」

中野「私に聞かれたってわかりませんよ、そんなもの」

中野「あー、神様仏様! 早く終わらせて、お家でゆっくりビールを飲まさせてちょうだいませませ〜!」


残虐の神「――だ、そうだ」

残虐の神「フハハハハハハ!」

残虐の神「神としては、願いは叶えなければならん所だが……」


残虐の神「ゆっくりと……ジワジワとなぶり殺しにしてくれるわ――ッ!」

残虐の神「ハ――ッハッハッハッハッ!」


キン肉P「……残虐の神よ」

キン肉P「今……私の中では、炎が渦巻いている」


キン肉P「――その炎とはッ!」

キン肉P「キサマの様な……悪を許さぬ正義の炎だ――ッ!」



カ――ンッ!



吉貝「今、プロデューサーと残虐の神の、戦いのゴングが鳴った――っ!」

中野「ふん、何が正義ですか。ちゃっちゃとやっちゃってください、神様!」
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 21:37:50.85 ID:A6TNg7tKo
ジワジワなぶったら願いが叶わないじゃないですかー!
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 21:39:51.44 ID:P4TXUo9oo
キン肉P「おおおおおっ!」

ダダダダダッ!


吉貝「プロデューサー! 猛烈な勢いで残虐の神に迫る――っ!」

中野「足が速いのが自慢なら、かけっこで対決でも良かったんじゃないですか」


残虐の神「ククク……まずは、お手並み拝見といこうか」


吉貝「それに対し! 真っ赤な体をした残虐の神は、腕を組み余裕のスタンス!」

中野「頭の、三本の角が強そうですね〜! これは、目が離せませんよ!」


キン肉P「――ふんっ!」

ヒュッ―

残虐の神「むうっ!?」


吉貝「プロデューサー! その勢いのままに跳び上がり――」


キン肉P「ソリャアア――ッ!」

ドガァッ!

残虐の神「ぐおっ!?」

ヨロヨロッ…


吉貝「ローリングソバット――っ! 残虐の神、たまらずよろめいた――っ!」

中野「……なんという、美しい軌道を描く蹴り! 今のはききますよ〜っ!」

中野「はっ!? あいや、今のはマグレでしょう! マグレ!」
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 21:53:31.87 ID:P4TXUo9oo
キン肉P「まだまだ――ッ!」

ドッ! ゴッ!

残虐の神「うっ、おおっ!?」


吉貝「プロデューサー、一気に流れを掴んだーっ!」

吉貝「よろめく残虐の神に、左ジャブからのショルダータックルと、流れるような連携!」

中野「……!」

ガタッ!


キン肉P「フンッ!」

ガシィッ!

残虐の神「う、お……!?」

…フワッ


吉貝「ガードを固めた残虐の神! しかし、プロデューサーはその体を抱え上げ――」


キン肉P「テリャアア――ッ!」

ドガァンッ!

残虐の神「ぐほおあっ!?」


吉貝「ボディスラ――ムっ! あまりの衝撃に、リングが揺れる――っ!」

中野「……!」

吉貝「あの……ちょっと、中野さん? 解説をお願いしますよ、中野さん?」

中野「これは……とんでもない試合になりますよ!」

吉貝「えっ?」

中野「途中からでも、女房を質に入れて見るだけの価値はありまっせ〜っ!」
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 22:10:01.34 ID:P4TXUo9oo
キン肉P「おおお――」

ヒュンッ―

残虐の神「う……ぐっ……!」


吉貝「プロデューサー! リングに横たわる残虐の神へ――」


キン肉P「りゃあっ!」

ズドォッ!

残虐の神「ごほおっ!?」


吉貝「全体重をかけた! 流星のようなエルボードロップだ――っ!」

中野「確実に、残虐の神の喉を狙っていますね」

中野「あれだけのパワーとテクニックのある超人は……見たことがありません」


キン肉P「……!」

残虐の神「……クックック」


残虐の神「どうした? もう、おしまいか?」ニヤリ


キン肉P「くっ……!」


吉貝「ああ――っと! 残虐の神、笑っている――っ!」

中野「あれだけの技を受けて笑えるとは、やはり、神とは恐ろしい……!」


残虐の神「ハハハハ! もうガス欠か?」

残虐の神「悪へ対する怒り……あまりにも小さな炎よなぁ!」

残虐の神「ハーッハッハッハァ!」


キン肉P「ぬ……ぬううっ!」
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 22:10:19.93 ID:LXJw46dao
残虐の神ってクッソ弱そう
真ソルジャーも雑魚だったし
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 22:14:05.20 ID:A6TNg7tKo
中野さんたったあれだけの攻防でキン肉Pの実力を見抜くとはさすがと言わざるをえない
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 22:26:21.98 ID:P4TXUo9oo
キン肉P「……ええい、黙れ――ッ!」

ガキィッ!

残虐の神「……クックック」


吉貝「プロデューサー! 腕ひしぎ十字固めの体勢!」

中野「これは、完璧にキマっていますね。逃れる方法は無いでしょう」


キン肉P「おおおおおっ!」

グググググッ…!

残虐の神「どうした、片腕をへし折るチャンスだぞ?」


吉貝「ああっと!? これは、どうしたことでしょうか!?」

吉貝「完璧にキマっているはずが、残虐の神の表情は涼しげだ――っ!」


残虐の神「――ぬんっ!」

グワッ!

キン肉P「う……おおっ――!?」


吉貝「な、なんと! 残虐の神、プロデューサーの腕のロックをそのままに立ち上がり――」


残虐の神「ハーッハハハァ!」

ゴガァンッ!

キン肉P「……!」

…ドサッ!


吉貝「勢い良く、Pのマスクをリングに叩きつけた――っ! プロデューサー、たまらずダウーン!」
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 22:43:17.37 ID:P4TXUo9oo
残虐の神「キサマの素のパワーは、たったの108万パワー」

ガシッ…グググッ……!

キン肉P「う……ぐふおぉ……!?」


吉貝「残虐の神! プロデューサーの首を掴み、片腕でのネック・ハンギング・ツリー!」

吉貝「プロデューサー! 脱出しようともがくが、残虐の神はビクともしていなーいっ!」

中野「これは……圧倒的な……根本的な力の差に見えますね」


残虐の神「一億パワーの神に対し、対抗する術は一つ!」

残虐の神「持てる全ての力を以て、早期に決着をつけるしかない!」

ググググッ……!

キン肉P「あ、が……あ……!」

残虐の神「長らくリングから遠のいていたキサマなら、なおのこと!」

ググググッ……!

キン肉P「ぐふうっ!? あ、おぉ……!」


吉貝「ああ――っと! 素晴らしいファイトを見せていたプロデューサー!」

吉貝「ブランクのためなのか、既に力を使い果たしてしまっていた――っ!」

中野「相手が、普通の超人ならばそうはならなかったのでしょうがねぇ」

中野「残虐の神という、一億パワーの相手と対するのは、消耗が激しすぎたのでしょう」



残虐の神「さあ、ショーの始まりだ」ニマァ〜



キン肉P「……!」
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 23:02:22.85 ID:P4TXUo9oo
  ・  ・  ・
LIVE会場

ありす「……」


莉嘉「? どうしたの、ありすちゃん?」

みりあ「もしかして具合でも悪いの? ねえ、ありすちゃん」


ありす「な、何でもありません」

ありす「それと、橘ですと……何度言えばわかるんですか」


莉嘉「LIVEで疲れたのかな? だって、サイコーのLIVEだったし☆」

みりあ「うんうん! 皆、す〜っごくキラキラしてたよね!」


ありす「……」


莉嘉「そう言えば、クローネのプロデューサーはどうしたの?」

みりあ「そうそう! あの、ムキムキでPのマスク被ってる人!」


ありす「……あんな人、もう知りません!」

ありす「LIVEの途中なのに……居なくなっちゃうなんて、有り得ないです!」

ありす「せっかく……せっかく、最高のステージだったのに――」


小梅「そ、その人なら……あの子が、見たって言ってるよ」


ありす「えっ?」


小梅「なんだか……凄く、怒ってて……け、ケンカしてたみたい」

小梅「それで……その、事務所で戦うって、言ってたみたい」


ありす「事務所で……戦う?」
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 23:20:46.29 ID:P4TXUo9oo
  ・  ・  ・

残虐の神「ハーッハッハァ!」

ドガッ! ガゴッ!

キン肉P「ぐうっ……おっ……!」

ヨロヨロッ…


吉貝「い……一方的! 一方的な、試合展開になりました……!」

吉貝「残虐の神、宣言通り……プロデューサーをいたぶっています……!」

中野「ひええ……! 神の怒りとは、こんなにも恐ろしいものだったんですねぇ……!」

中野「こんなにも、長時間相手をいたぶるとは、まさに残虐の一言です……!」


残虐の神「さて……そろそろ、聞いてみようではないか」

グイッ!

キン肉P「あ……ぁ……」ヒ

残虐の神「この残虐の神と、超人界を支配する気になったか?」

キン肉P「……!」

残虐の神「んん〜?」


キン肉P「わ……私を……侮るな……!」


残虐の神「ほう! まだまだ、楽しめそうだな!」

残虐の神「――ふんっ!」

ドガァッ!

キン肉P「ぐおっ!?」

ヨロヨロヨロッ……ドスンッ!


吉貝「ざ、残虐の神……前蹴りで、プロデューサーをリング外へはじき出した……!」

中野「これ以上、何をしようと言うんでしょうかねぇ……まるで想像がつきません」
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/05(木) 23:39:29.88 ID:N++Mq/dHO
怖いですねぇ……恐ろしいですねぇ……
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 23:42:34.47 ID:P4TXUo9oo
キン肉P「っ……! ぉ、ぁ……!」

グッ……グッ……!

キン肉P(体に……力が入らん……!)

キン肉P(全身が、バラバラになりそうだ……!)

キン肉P(だが、奴は……奴だけは、このままにして置くわけにはいかん……!)

キン肉P(この生命と引き返しにしてでも、せめて……力を削いでおかねば――)

キン肉P「……お、おおおっ……!」

グッ…グググッ……!


残虐の神「まだ立ち上がろうとするか!」

残虐の神「素晴らしい……素晴らしいぞ!」


キン肉P「おおおおああああっ!」

ググッ…!



ありす「何をやってるんですか!」



キン肉P「……た……橘……!?」

キン肉P「何故、お前が此処に居る……!?」


ありす「そんな事、気にしてる場合じゃないです!」

がしっ

キン肉P「なっ、何をする……!」

ありす「そんなボロボロなのに、起き上がった死んじゃいます!」

キン肉P「……!」
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/05(木) 23:43:37.74 ID:P4TXUo9oo
誤)>ありす「そんなボロボロなのに、起き上がった死んじゃいます!」

正)>ありす「そんなボロボロなのに、起き上がったら死んじゃいます!」
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 00:01:39.89 ID:KXsEVaf2o
https://www.youtube.com/watch?v=G-kQNi3WAvg

キン肉P「ええい、離せ! そこをどけ、橘!」

ありす「嫌ですっ!」


キン肉P「離せと言っているのが、わからんのか――ッ!」


ありす「絶対に離しませんっ!」

ありす「私が抑えてるだけで立ち上がれないのに……」

ありす「離したら……絶対、立ち上がろうとするじゃないですか!」

ありす「だから、絶対に離しません!」

がしっ!


キン肉P「……!」


ありす「聞きたい事が、沢山あるんです!」

ありす「言いたい事も、沢山あるんです!」

ありす「だから、大人しくしててください! 大人なんだから!」

ありす「立ったら死んじゃうなんて……そんな事もわからないんですか!?」


キン肉P「……わかっている」


ありす「だったら――!」


キン肉P「だが……男には、命を賭してでも、やらねばならん時がある」

グ…ググッ…!


ありす「っ!? 駄目……駄目です! 起きちゃ駄目です!」


キン肉P「それが如何に困難でも、目を逸らす事は出来んのだ……橘よ」

ググッ…!


ありす「っ……!?」
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 00:18:43.39 ID:KXsEVaf2o
ありす「なんで……どうして……!?」

キン肉P「……すまんな」


キン肉P「お前達のLIVEを――最後まで見れなんだ」


吉貝「プロデューサー! アイドル、橘ありすちゃんの制止を振り切り、立ち上がった――ッ!」

中野「しかし、何か策はあるんでしょうかねぇ?」

中野「ただ立ち上がるだけでは、また一方的にいたぶられるだけですよ」

中野「やっぱり、神様より仏様ですねぇ〜、ナンマイダ〜ナンマイダ〜!」ぽくぽくぽく、ちーん!


キン肉P「……」

キン肉P(この私の……残りの命をすべて注ぎ込んだ、フェイス・フラシュ)

キン肉P(それを当てれば、倒せずとも……かなりの力を削ぐ事が出来るだろう)


キン肉P(全ては――そのための布石!)


キン肉P(橘のおかげで……少しだが、休むことも出来た)

キン肉P(あとは、奴が近づいた所で――)



残虐の神「ふむ……面白い余興を思いついたぞ」ニヤァッ



キン肉P「……余興、だと?」


残虐の神「フッフッフ……そらあっ!」

ガガガガガガガガガッ!


吉貝「ああ――っと! 残虐の神、リングにその角を突き立て、真っ二つに切り裂いた――っ!」

中野「リングが、見事に中央で真っ二つになりましたねぇ」

中野「私も、ケーキを丁度半分に切るのは得意ですよ、はい」
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 00:31:56.22 ID:KXsEVaf2o
キン肉P「……!?」

キン肉P(残虐の神め……一体、何をする気だ……!?)


残虐の神「クックック……!」

クイッ!


ありす「えっ――!?」

フワッ…


キン肉P「橘!?」


吉貝「残虐の神の指の動きに合わせて、な、なんと! 橘ありすちゃんの体が浮き上がったーっ!」


残虐の神「そうらっ!」

クイッ!


ありす「きゃ――あうっ!?」

フワアッ…ドスンッ!


吉貝「そしてっ! そのままリングの上に……こ、これはどういう事でしょうか!?」

中野「余興と言っていたので……あっ、わかりましたよ〜!」

中野「長時間のファイトになったので、小休止も兼ねてコンサートですよ! 間違いありません!」


キン肉P「残虐の神! キサマ、橘に何をするつもりだ!?」

ヨロヨロッ…


残虐の神「神は、捧げ物として歌も好む」

残虐の神「フッハハハ!――聞かせて貰うのよ!」


残虐の神「キャンバスに挟まれ、潰される断末魔の叫び声をな――ッ!」


ありす「っ!?」
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 00:54:04.48 ID:KXsEVaf2o
残虐の神「とくと見るが良い!」

残虐の神「普通の超人ならば、一人では成し得ない……」

残虐の神「キャンバスに挟まれ、全身が押し潰されるこの技!」


残虐の神「残虐技、キャンバス・プレッサーを!」


キン肉P「や、やめろおお――ッ!」

ヨロヨロッ…


残虐の神「ほうら、急げ急げ!」

残虐の神「神は、敬意を払わぬ者の言葉を聞き届けぬぞ!」

残虐の神「女子供に、矛先が向いているぞ! 走れ走れ!」


キン肉P「ぐうううっ!?」

ヨロヨロッ…

キン肉P「早くそこから逃げろッ! 離れるんだ、橘――ッ!」

ヨロヨロッ…


ありす「体が……体が、動かないんです……!」


キン肉P「!?」


残虐の神「さあ、聞けい! 人間が、潰れる音を!」

グワッ――!


キン肉P「うおおおおおおおおっ――!」


残虐の神「残虐技! キャンバス・プレッサ――ッ!」


――グワッシァ!
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 00:56:30.03 ID:KXsEVaf2o
あとはアレなので寝ます
おやすみなさい
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 05:20:32.86 ID:dPN78TyUo

あやつ率いる完璧始祖達は下衆人間であっても手を出したりはしないし観客の安全は守ろうとしたと言うのにそれに引き換えこの外道神は……
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 05:30:08.05 ID:2xocqtL8o
肉関係ならベンキマンと遭遇した武内Pとかも見たいな
最近はあんまりないがかつてのアイドル達の惨状からして相談のってもらえるやろ
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 09:21:11.52 ID:KXsEVaf2o
吉貝・中野「……!?」

吉貝「な……なんという事でしょうか!」

吉貝「橘ありすちゃんが乗っていたリングが……完全に、二つに折り畳まれています……!」

中野「残虐技、キャンバス・プレッサー……!」

中野「キャンバスをプレス機の如く利用し押しつぶす、なんという残虐で恐ろしい技なのでしょうか……!」


残虐の神「フハハハハ――ッ!」

残虐の神「神の裁きの間に、割って入るからこうなるのよ――ッ!」

残虐の神「さあ、どうだ!」

残虐の神「キサマの絶望する姿をじっくりと拝ませて……」


残虐の神「――何ッ!?」


残虐の神「ど……どこだ!?」


残虐の神「どこへ消えた……キン肉アタル……!?」


吉貝「ああ――っと! プロデューサーの姿が見えない! 一体、どこへ消えたのでしょうかーっ!?」

中野「あまりにも凄惨な光景に、耐えきれず逃げ出してしまったんでしょうかねぇ」

中野「私もね、女房が化粧をする前の顔を見たら逃げ出したくなりますよ」


残虐の神「どこに居る!? 姿を見せろ――ッ!」


グ……グググググッ……!


残虐の神「う、おおおっ!?」


吉貝「どういう事でしょうか!? 折り畳まれたリングが、ゆっくりと開いていく――っ!」
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 09:26:43.94 ID:JZ7Db/kSO
>中野「私もね、女房が化粧をする前の顔を見たら逃げ出したくなりますよ」

600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 09:36:42.29 ID:KXsEVaf2o
吉貝「何が起こったのでしょうか! ここで、VTRで確認してみましょう!」


  ・  ・  ・


キン肉P『うおおおおおおおおっ――!』


残虐の神『残虐技! キャンバス・プレッサ――ッ!』


キン肉P『!』ボワァアアッ!!

キン肉P『どりゃああああっ!』

―ダンッ!


ありす『! 来ちゃ駄目で――』


キン肉P『私を信じろ、橘』


ありす『! はいっ!』


――グワッシァ!


  ・  ・  ・


吉貝「なんと! 満身創痍だったプロデューサーの体から炎が立ち上り!」

吉貝「もの凄い速さで、リング上の橘ありすちゃんの元へと駆けつけていた――っ!」

中野「しかし、それだけでは説明がつきませんよ〜っ!」

中野「駆けつけても、一緒にぺちゃんこになっていてもおかしくありませんからね〜っ!」


グ……グググググッ……!


キン肉P「――アイドルは……輝いていなければならない」

キン肉P「そのためならば、プロデューサーは……」



キン肉P「己をスポットライトとする事すら……厭いはしない」

パアアアアッ……!
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 09:50:53.29 ID:KXsEVaf2o
残虐の神「バ……バカなっ!?」

残虐の神「キサマのどこに、そんな力が残されていたというのだっ!?」


吉貝「ああ――っと! 無事! 無事です!」

吉貝「プロデューサーも、橘ありすちゃんも健在です!」


キン肉P「怪我は無いか?」

ありす「はいっ!」ニコッ!

キン肉P「フッ……良い笑顔、そして返事だ!」

キン肉P「このように畳まれたリングには、勿体無い程に!」


キン肉P「どおおりゃああっ!」


ブウンッ!……ドスーンッ!


吉貝「そしてそしてっ! 元の四角に、畳まれたリングを跳ね上げて戻した――っ!」


キン肉P「少し待っていて貰えるか?」

キン肉P「私には、やるべき仕事が残っている」


ありす「……その格好で、ですか?」


キン肉P「何?」


ありす「クライアントが、最初に会うのは貴方です」

ありす「だから……もっと、ちゃんとしてください」


キン肉P「……フッ!」


キン肉P「ハーッハッハッハ! その通りだな!」


キン肉P「――身だしなみには、気をつけねばならんッ!」
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 10:11:49.01 ID:KXsEVaf2o
キン肉P「ひとまず、お前はリングの外に出ていろ」

ありす「お前じゃありません!」

キン肉P「ああ、すまんな、橘」

ありす「……それも、違います」


ありす「……ありすで良いです」


キン肉P「……ふむ」


キン肉P「――ならば、ありす! よく見ておくが良い!」

キン肉P「これから見せるのは、お前の……お前達の!」


キン肉P「プロジェクトクローネのプロデューサー!」


キン肉P「キン肉マン・プロデューサーの、まことの姿よ!」

――バサアッ!


キン肉P「クローネのイメージカラーは黒……」

キン肉P「ならば! 当然、私のファイティングスーツも――黒色のスーツ!」

ビシィッ!


キン肉P「そして、クローネとは、ドイツ語で王冠を意味する……」

キン肉P「しかし……私は、その王冠を投げ捨てた身」

キン肉P「故に! その首には、道を切り開くための剣――ネクタイを巻く!」

キュッ!


キン肉P「……そして、勘違いを正しておこう」

キン肉P「私には、力はほとんど残されていなかった……」


キン肉P「だがッ! プロデューサーとはッ!」


キン肉P「アイドルのためならば、何度でも立ち上がるッ!」


キン肉P「真のプロデューサーのスタミナは尽きる事は無いのだ――ッ!」

ゴォォォォオオオッ!
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 10:29:05.12 ID:KXsEVaf2o
https://www.youtube.com/watch?v=Jugt7mldTRc

キン肉P「残虐の神よ……お前は、許されざる罪を犯した」


残虐の神「罪だとぉ?」


キン肉P「私の担当するアイドルに……危害を加えようとした事だッ!」

キン肉P「その様な行い、この私が断じて許さんぞ――ッ!」


残虐の神「ぬぐぐぐぐ……許さん、許さんぞ――ッ!」

残虐の神「神に対し、その無礼!」

残虐の神「すぐにでも、その減らず口を叩けぬようにしてやるわ――ッ!」

ダダダダダッ!


吉貝「ああ――っと! 残虐の神、プロデューサーへと迫るーっ!」

中野「今までの、いたぶるような感じではありませんねぇ〜」

中野「すぐにでも、血祭りに上げようという殺気がこちらにも伝わって……おーっ、怖い!」


キン肉P「……お前の様な輩の相手は、当然業務に含まれている」

キン肉P「白紙に戻すなどと、生易しい事は……私は言わんぞ!」


キン肉P「……業火の――」

残虐の神「うおおおおおっ!」

キン肉P「――メガトンパンチッ!!」

ドゴォンッ!

残虐の神「うぶぇあっ!?」

ヨロヨロッ…


吉貝「プロデューサー! その突進に、カウンターで強烈なパンチ!」

中野「もの凄い音がしましたね〜っ! あれは、尋常ではない衝撃ですよ〜っ!」
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 10:52:09.10 ID:KXsEVaf2o
キン肉P「せいっ! そりゃああああっ!」

ガッ! ガッガッガッガッガッガッ!

残虐の神「ぐうっ、おっ、がっ、ぐああっ!?」


吉貝「続いて、火の出るような裏拳! そして、チョップ! チョップの連打、連打、連打――っ!」

中野「不思議ですね〜っ! スーツを着て動きが制限されるどころか……」

中野「私の目には……ゴングが鳴ってから、今が一番最高の状態に見えますよ〜っ!」


残虐の神「ぐ、うおおっ……!」

…スッ


吉貝「残虐の神! たまらずガードを固めるーっ!」


キン肉P「甘いわあッ!」

ドゴァアッ!

残虐の神「うぶふうっ!?」


吉貝「ああ――っと! しかし、プロデューサー!」

吉貝「ガードを上げ、がら空きになった残虐の神の腹部へ、ニーバズーカ――っ!」

中野「意識が上に行っていたので、綺麗に入りましたね〜っ!」


キン肉P「ふんっ!」

ガシィッ!

残虐の神「う、おっ――!?」


吉貝「プロデューサー! 残虐の神の体を肩に抱え上げた! あの体勢は――」


キン肉P「どおおおりゃあああっ!」

ギュワアアアアッ!

残虐の神「おああああっ!?」


吉貝「エアプレーン・スピン! リング上に、炎の嵐が吹き荒れる――っ!」
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 11:06:57.71 ID:KXsEVaf2o
キン肉P「せえいっ!」

ブゥンッ!

残虐の神「う、おおおっ――!?」


吉貝「プロデューサー! 残虐の神を空高く放り投げた――っ!」


キン肉P「そうりゃっ!」

―トンッ!


吉貝「そしてそしてっ! それを追って、自らも跳び――」


キン肉P「ぬうんっ!」

ガキィ!

残虐の神「うぐうっ!?」


吉貝「残虐の神の両腕と両足を完全にロック! 何かの技の体勢に入った――っ!」

中野「あんな技、見たことも聞いた事もありませんね〜っ!」


残虐の神「さ、させるものか〜っ!」

グ…ググッ!

キン肉P「むうっ!?」


吉貝「ああ――っと! 残虐の神、強引にロックを外しにかかる――っ!」

中野「残虐の神は、一億パワーを持つ神ですからね〜っ!」

中野「並大抵の技では、簡単に返してしまうでしょう!」


残虐の神「たかが超人風情が、神に逆らうなど片腹痛いわ――ッ!」

ググググッ…!

キン肉P「ぬおおおっ……!?」
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 11:22:14.67 ID:KXsEVaf2o
キン肉P「……!」

残虐の神「惜しかったなぁ! キン肉アタルよ!」

残虐の神「だが! やはりお前の力は本物だ!」

残虐の神「パワーは落ちるが……殺した後、その体を存分に使ってやろうではないか!」

ググググッ…!

キン肉P「う……おおおっ……!」



ありす「頑張ってください! プロデューサ――っ!」



キン肉P「!!」

ゴォォォオオオッ!!



キン肉P「業火のクソ力ぁ――ッ!!」

グワァキィ!

残虐の神「ぬぐぅおおおっ!?」

残虐の神「バ、バカなっ!? キン肉アタル……何故、そこまでのパワーが!?」

キン肉P「それは……今の私が、キン肉アタルでは無いからだ」

残虐の神「なんだとっ……!?」

ミシミシミシミシッ…!

残虐の神「ぐうおおおっ……!?」


吉貝「ああ――っと! 残虐の神の胸に、Aの文字が刻まれていく――っ!」

中野「落下時の空気抵抗が、残虐の神の胸に集中しているんですね〜っ!」
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 11:35:58.32 ID:KXsEVaf2o
キン肉P「今の私は――キン肉マン・プロデューサー!」

キン肉P「誇り高い、プロジェクトクローネの担当よ――ッ!」

ミシミシミシミシッ…!

残虐の神「よ、よせ! この技を解くのだ!」

残虐の神「私が力を貸せば、全てが思いのままになるのだぞ!?」

残虐の神「考えなおすのだ! うぐうううっ!?」


キン肉P「……残虐の神よ」

キン肉P「この技は……全てを一瞬の内に焼き払ってしまうナパーム弾並の威力を誇る!」

キン肉P「お前の下卑た思惑も、これでおしまいだ――ッ!」

ゴゴゴゴゴゴゴ…!


残虐の神「や、やめろおおおっ!」


キン肉P「これが答えだッ!」

キン肉P「――くらえいッ!」


キン肉P「ナパーム・ストレッチ!!」


ゴガアァァンッ!!


残虐の神「……!」

残虐の神「ぐぶふあっ!?」

…ドサリッ!


カンカンカンカンカ――ンッ!


吉貝「ここで、試合終了のゴングが響き渡る!」

吉貝「一億パワーの神を倒し、勝ったのは……キン肉マン・プロデューサーだ――っ!」
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 11:57:32.95 ID:KXsEVaf2o
ありす「プロデューサー!」

タタタッ…!

キン肉P「……ありす、か」

ヨロヨロッ……ガクッ!

ありす「だっ、大丈夫ですか!? しっかりしてください!」

キン肉P「ああ……言われるまでもない」


キン肉P「私は……まだ、お前達のLIVEを最後まで見届けてはいない」

キン肉P「LIVEが終わるまでは……プロデューサーだからな」


ありす「〜〜っ! はいっ!」ニコッ!



残虐の神「フフフフ……この残虐の神を倒すとは……見事なり……!」



キン肉P・ありす「!」


残虐の神「だが! キン肉星の大王の座を巡る、運命の戦いは……誰にも止められん!」


残虐の神「――予言しよう!」


残虐の神「キサマは、必ずやその戦いのリングに上がると!」


残虐の神「そして、その戦いの中で命を落とし……存在すらも消滅するだろう!」


残虐の神「フフフフ……ハーッハッハッハ!」

シュウウウウ…


キン肉P・ありす「……」
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 12:15:43.36 ID:KXsEVaf2o
キン肉P「……すまないが、LIVEの続きを見るのは――」

ありす「っ!」


キン肉P「――日を改めさせて貰う」


ありす「えっ?」

キン肉P「何、放り出していた家の問題に、ケリをつけようと思ってな」

ありす「……」

キン肉P「それを片付けたら――」


キン肉P「――必ずや、此処へ戻ってくると……約束しよう」


ありす「……LIVEの途中なのに、長期休暇ですか」

キン肉P「そうなるな。だから、コレを預かっていて貰えるか?」

グイッ!…スッ

ありす「……Pのマスク……って、その下にもマスクを着けてたんですね」

キン肉P「プライベートに、仕事を持ち込むわけにはいかんだろう」

ありす「……」



キン肉P「――待てるか?」



ありす「……そんなの、聞かれるまでもないです」

ありす「だって……勝負はまだ、お預けって事ですから」

…ぎゅっ!

ありす「戻ってくるまでに……マスクを‘脱いでも良い’と思えるような……」



ありす「素敵なアイドルになって、待ってますから!」


https://www.youtube.com/watch?v=6n9oklEdKWg



おわり
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 12:21:38.71 ID:w4CPGPXuo
ヒロインはありすだったか・・・
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 17:38:47.06 ID:YXgmlr4Wo
抜十歳だったか……
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 18:21:39.65 ID:JZ7Db/kSO
ゆで理論しか知らなくても面白い
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 18:32:45.89 ID:iLen5iWDO
※597
というかベンキマンがPになれば諸々解決するのでは
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 19:51:08.90 ID:R96rhs5ko
ベンキPとかヤバすぎない?
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:12:26.78 ID:KXsEVaf2o
書きます


武内P「速水さんのカバンが無い、ですか」
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:15:25.10 ID:KXsEVaf2o
奏「ええ、そうなのよ」

武内P「待ってください。確認の電話をしてみます」

奏「合宿初日なのに……困ったわ」

武内P「……はい……はい、そうですか……はい、わかりました」

奏「あったの?」

武内P「ええ。事務所にあったので、明日には届くとの事です」

奏「そう……困ったわ」


奏「シャンプーハットが無いと、シャワーが浴びれないじゃない」


武内P「……」

武内P「えっ?」
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:18:15.71 ID:KXsEVaf2o
武内P「あの……速水さん?」

奏「? どうしたの?」

武内P「シャンプーハット……ですか?」

奏「ええ、そうよ。シャンプーハット」

武内P「……はあ」

奏「本当に……困ったわ」


奏「シャンプーを使ったら……目がイタタになっちゃう」


武内P「……」
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:21:10.13 ID:KXsEVaf2o
武内P「その……目をつぶる事で、対応出来ませんか?」

奏「貴方……それ、本気で言ってる?」

武内P「はい、本気です」

奏「私に、シャンプーハット無しで髪を洗えって?」

武内P「そういう事になります」

奏「そう……本気みたいね」


奏「ふふっ、ご褒美のキスは貰えるのかしら?」


武内P「……」

武内P「申し訳ありません、それは出来ません」
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:24:00.67 ID:KXsEVaf2o
奏「貴方って、本当につれないわね」

武内P「……」

奏「でも、他にも無いと困る物があるのよ」

武内P「他に、ですか?」

奏「ええ、着替えはどうとでもなるけれど……」

武内P「それで……その、無いと困る物とは?」


奏「アヒルちゃんよ。勿論、湯船に浮かべるやつね」


武内P「……」

武内P「そう、ですか」
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:26:02.61 ID:KXsEVaf2o
武内P「本当に……無いと、困るのですか?」

奏「当り前でしょう? アヒルちゃんよ?」

武内P「……はあ」

奏「湯船に浸かると、リラックス出来るじゃない?」

武内P「そう、ですね」

奏「でもね、私はお風呂も楽しみたいのよ」


奏「それなのにアヒルちゃんが無いなんて……寂しいじゃない」


武内P「……」
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:29:22.03 ID:KXsEVaf2o
武内P「その……今日一日だけ、我慢出来ませんか?」

奏「貴方……それ、本気で言ってる?」

武内P「はい、本気です」

奏「今日のお風呂は、アヒルちゃん無し……ね」

武内P「そういう事になります」

奏「……はぁ、今日のお風呂は早く上がろうかな」


奏「ふふっ! 今度こそ、ご褒美のキスは貰えるわよね?」


武内P「……」

武内P「申し訳ありません、それは出来ません」
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:31:46.38 ID:KXsEVaf2o
奏「貴方って、思ってたよりも意地悪なのね」

武内P「……」

奏「あっ、そういえば相談があるんだけど、良いかな?」

武内P「相談、ですか?」

奏「ええ、歯磨き粉も、カバンに入ってたんだけど……」

武内P「その程度なら、備え付けの物があると思います」


奏「あら、本当? それって、チョコバナナ味?」


武内P「……」

武内P「いえ、普通にミントかと」
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:35:52.71 ID:KXsEVaf2o
武内P「普通のミント味では、駄目なのでしょうか?」

奏「当り前でしょう? スースーするもの」

武内P「……はあ」

奏「ふふっ! やっぱりキスは、甘くないといけないもの」

武内P「……」

奏「でも、そうね……どうしようかしら」


奏「ありすちゃん、イチゴ味の歯磨き粉、持ってるかしら?」


武内P「……」
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 21:39:37.02 ID:WCPuEC93O
間違ってそのまま飲み込みそう
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:40:34.56 ID:KXsEVaf2o
武内P「その……今日一日だけ、ミント味では駄目ですか?」

奏「貴方……それ、本気で言ってる?」

武内P「はい、本気です」

奏「私の吐息が、ミントの香りになるのよ?」

武内P「そういう事になります」

奏「はあ……しょうがないわね」


奏「でも、良いの? ご褒美のキスする時にミントの香りがするわよ?」


武内P「……」

武内P「しないので、何の問題もありません」
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:45:04.66 ID:KXsEVaf2o
奏「貴方って、本当に本心を隠すのが上手いのね」

武内P「いえ、包み隠さず話しています」

奏「歯磨きが終わったら、後は寝るだけよね」

武内P「ええ、そうですね」

奏「……寝る時」

武内P「……」


奏「パジャマ……我慢するわ」


武内P「!」
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:50:34.74 ID:KXsEVaf2o
武内P「パジャマは、我慢出来るのですか?」

奏「紺色で星柄の……夜空のようなパジャマなの」

武内P「……はあ」

奏「でも、合宿所は都会と違って空気が綺麗だし」

武内P「そう、ですね」

奏「その夜空を見て、パジャマを想って目を瞑るわ」


奏「……ナイトキャップが無いと、眠れそうにないもの」


武内P「……」

武内P「夜は、きちんと寝てください」
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:53:50.09 ID:KXsEVaf2o
武内P「その……今日一日だけ、頑張れませんか?」

奏「貴方……それ、本気で言ってる?」

武内P「はい、本気です」

奏「ナイトキャップ無しなんて、どうやって眠れば良いの?」

武内P「布団に入り、目をつぶってください」

奏「……はぁ、どうやら本気で言ってるみたいね」


奏「ふふっ! おやすみのキス、貰えるわよね?」


武内P「……」

武内P「申し訳ありません、頑張ってください」
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 21:58:04.66 ID:KXsEVaf2o
奏「貴方って、想像以上に厳しいのね」

武内P「……」

奏「でも……もし、眠れたとして」

武内P「寝てください」

奏「起きる時に、どうしたら良いのかしら?」

武内P「どう、とは?」


奏「だって、アンパンマンの目覚まし時計が無いのよ?」


武内P「……」

武内P「それは……はい、そうですか」
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 22:02:40.71 ID:KXsEVaf2o
武内P「携帯のアラーム機能では、対応出来ませんか?」

奏「それじゃあ、勇気が湧いてこないわ」

武内P「……はあ」

奏「怯えてる私なんて、らしくないでしょう?」

武内P「そう、ですね」

奏「アンパンマンの目覚まし時計だけは譲れないわ」


奏「ドラえもんだけじゃ、満足出来ないの」


武内P「……」

武内P「待ってください。ドラえもんの目覚ましは、手元にあるのですか!?」
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 22:08:31.74 ID:KXsEVaf2o
奏「ええ、バスで移動中に眠る時に、だっこしてたから」

武内P「……抱えて、ですか」

奏「あら、貴方もだっこして欲しかった?」

武内P「いえ、そんな事はありません」

奏「そう? 遠慮しなくても良いんだけどな」


奏「ぬいぐるみは卒業したけど、たまに恋しくなるもの」


武内P「……」

武内P「卒業、おめでとうございます」
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 22:14:30.78 ID:KXsEVaf2o
奏「貴方って、本当に表情が変わらないのね」

武内P「……」

奏「ねえ……もしかして、信じてるのかしら?」

武内P「えっ?」

奏「まさか、本気にしたの?」

武内P「あの……まさか」


奏「ふふっ! ちょっと、からかっただけよ♪」


武内P「……」

武内P「本気で、安心しました」
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 22:18:26.61 ID:KXsEVaf2o
奏「ちょっと、貴方が本気で驚いた顔が見たくなって」

武内P「それで……あのような事を」

奏「ふふっ! 可愛らしい嘘だったでしょう?」

武内P「……ええ、まあ」

奏「でも、駄目ね。口裏合わせも、協力して貰ったんだけど、ね」

武内P「……」


奏「驚いた顔が見たかっただけで、困り顔が見たかったわけじゃないし」ニコッ!


武内P「……」

武内P「良い、笑顔です」
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/06(金) 22:24:19.62 ID:KXsEVaf2o
奏「それじゃあ、早く行きましょう」

武内P「そう、ですね」


奏「早く、合宿所にカバンを運び込まないと」


武内P「ええ、そうです……」

武内P「……」

武内P「……えっ?」


奏「? 言ったでしょう? からかっただけ、って」


武内P「あの、まさか……速水さん……?」



奏「忘れ物なんかせずに、ちゃんと全部持ってきてるわ」



おわり
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 22:25:58.80 ID:7Yn6RpJDO
いいオチだ
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 22:39:31.68 ID:zYfwl1PdO
この奏さんならおやすみのキスしても問題ないような気がしてきた小さな子供に対応する的な意味で
感想書きそびれたがキン肉P×ありすいい……
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 23:28:17.61 ID:LEGODrlB0
コピペ荒らしとかだろうとキン肉でNG入れてて、同じIDで武内Pの始まったから何かと思ったら
本人だったんですね

乙です
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 01:03:35.99 ID:jPXanv9c0
俺もキン肉マンのところは全部読み飛ばしてるけどアレはれっきとした>>1の書いたものだぞ
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 03:07:37.99 ID:NxAEDb4Q0
食えない女だ…
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 10:37:14.19 ID:inVt0Xboo
俺キン肉マンのくっそ好きだわ
になちゃんとマンモスマンのちょっとうるっときたわ
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 12:10:50.26 ID:vlRgKKclO
俺は肉ネタと糞ネタを読みにここに来てるから、やっぱり趣味嗜好ってのはそれぞれだねー
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 13:14:31.13 ID:eVkIX4Fpo
肉も好きだけど他の懐かしいアニメネタもだいすき
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 13:57:55.51 ID:inVt0Xboo
肉以外だとシティハンターとGガンとなにやったっけ?
サンデーとかマガジンってなんかやった?
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 19:50:30.12 ID:rd9CQsYSO
カウボーイだな
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 20:02:54.24 ID:wjOMjpr7o
リューナイトもだな
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 20:06:28.68 ID:X6sT8dwSO
星矢だな
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 20:23:49.48 ID:LsO6a7uXo
書きます


武内P「では、一本だけなら」
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 20:26:25.07 ID:LsO6a7uXo
部長「おっ! 珍しいねぇ!」

武内P「いえ……たまにはと、思いまして」

部長「そうかそうか! それじゃあ、行こうか!」

武内P「はい」

部長「いやー! 喫煙室の設置を勝ち取った甲斐があった!」

ガチャッ…バタンッ


未央「喫」

卯月「煙」

凛「室……?」
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 20:29:42.24 ID:LsO6a7uXo
未央「えっ、ちょっと待って?」

卯月「プロデューサーさんって……タバコ、吸うんでしょうか?」

凛「喫煙室って言ってたし……そうなんじゃないの?」

未央「いやいや、でもさ? そんな素振り無かったじゃん?」

卯月「はい、吸ってる所なんて、見た事ありません」


凛「うん。それに、匂いも良い匂いだし」


未央・卯月「……」

凛「何?」

未央「あ、いや……」

卯月「……な、何でもありませんよ! 何でも!」

凛「?」
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 20:33:08.57 ID:LsO6a7uXo
未央「ううむ、これは……どうしたものか」

卯月「えっ? 何か、するつもりなんですか?」

凛「卯月は、プロデューサーがタバコ吸ってても良いの?」

卯月「わ、私ですか? え、ええと……」

未央・凛「……」


卯月「マナーを守ってれば……その、良いんじゃないでしょうか?」


未央「あー、やっぱり、しまむーならそう言うよねぇ」

凛「うん。卯月なら、言うと思った」
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 20:38:18.11 ID:LsO6a7uXo
未央「ちなみに、私は別にオッケー派だよん!」

卯月「そうなんですか? 未央ちゃん、嫌だって言うと思ってました」

凛「そうだね、ちょっと意外かも」

未央「ほら、私って兄弟が居るでしょ?」

未央「だから、読む漫画もタバコ吸うシーンとか出てくるから、案外ね」

卯月・凛「……」


未央「でさ、プロデューサーが吸ってる姿を想像したら……ちょっと格好良くない?」


卯月「それは、その……なんとなく、わかります」

凛「……まあ、悪くないかな」
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 20:42:12.56 ID:LsO6a7uXo
凛「だけど、私は反対」

未央「まあ、しぶりんならそう言うと思ったよ」

凛「だってさ、ちゃんと見ててくれるって約束したんだよ?」

卯月「えっと……それと、タバコと何の関係が?」

凛「そんなの、決まってるでしょ」

未央・卯月「?」


凛「タバコなんて吸ってたら、長生き出来ないでしょ」


未央「……そういう理由か〜」

卯月「今のは……ちょっと、予想外でした」
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 20:46:31.21 ID:LsO6a7uXo
未央「でもさ、一本吸ったらズルズルと……って聞くよね」

卯月「ぷっ、プロデューサーさんなら、大丈夫ですよ!」

未央「いやー、わかんないよ〜?」

凛「……」


凛「ちょっと、出てくる」


未央「しぶりん、プロデューサーを頼んだよ!」

卯月「凛ちゃん、頑張ってください!」

凛「……」


凛「そんなんじゃないから!」
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 20:50:29.94 ID:LsO6a7uXo
  ・  ・  ・

部長「やっぱり、一服しないと……どうにもねぇ」

武内P「……」


部長「……」

カチッカチッ! シュボッ…

部長「……スーッ」

部長「……フーッ」

…モワアアアァ


部長「ああああああ来た来たこれだよこれええええええ」ガクガクガクガク!


凛「何なのそれ!?」
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 20:51:45.75 ID:inVt0Xboo
部長吸ってるの大麻かなにかじゃないのか?
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 20:53:52.37 ID:LsO6a7uXo
武内P「っ!? 渋谷さん!? どうして喫煙室に!?」

凛「どうしてじゃないでしょ! 何なの、あれ!?」

武内P「あれ……とは?」

凛「あれ!」


部長「……スーッ」

部長「……フーッ」

…モワアアアァ


部長「んんんんんんやっぱり一服は必要だねえええええええ」ガクガクガクガク!


武内P「…………」

武内P「タバコです」


凛「そんなわけないでしょ!?」
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 20:56:45.34 ID:LsO6a7uXo
凛「納得できない! ちゃんと説明して!」

武内P「いえ、それは……!」

凛「何か、変な薬か何かじゃないの!?」


部長「はっはっは、何を言っとるんだね!」ニコニコ!

部長「……スーッ」

部長「……フーッ」

…モワアアアァ


部長「ただのタバコだよおおおおおおただのおおおおおお」ガクガクガクガク!


武内P「……部長の、言う通りです」

凛「ふざけないでよ!」
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 20:57:33.71 ID:2DReKgYNO
つよしスペシャルか漢方マサルダイナミックみたいなもんか
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:01:23.14 ID:LsO6a7uXo
凛「有り得ない! ただのタバコで、あんなになるなんて!」

武内P「……」

凛「ねえ! アンタ、あんなの吸おうとしてたの!?」

武内P「……」


部長「ああ、そう大声を出さないで貰えるかな?」ニコニコ!

部長「……スーッ」

部長「……フーッ」

…モワアアアァ


部長「一服くらいいいいい静かにしたいいいいいい」ガクガクガクガク!


武内P「……との事ですので」

凛「……!?」
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:04:39.64 ID:LsO6a7uXo
武内P「あの……渋谷さん」

凛「何」

武内P「貴女は、未成年です」

凛「だから?」


武内P「喫煙室から、今すぐ出てください」


部長「そうだよおおおおお彼の言う通りだあああああ」ガクガクガクガク!


凛「……!」

グイグイッ!

武内P「あ、あの……渋谷さん?」

凛「……!」

グイグイッ!

武内P「そ、袖を引っ張ら……渋谷さん!?」
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:07:52.71 ID:LsO6a7uXo
凛「言われた通り、喫煙室から出る」

グイグイッ!

武内P「あ、いえ、私は……」

凛「アンタ、本当にアレを吸う気なの!?」

グイグイッ!


部長「……スーッ」

部長「……フーッ」

…モワアアアァ


部長「んんんんんんふっふっふうううううう」ガクガクガクガク!


武内P「はあ……一本だけ、ですが」

凛「有り得ない! そんなの、認めないから!」
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 21:10:52.55 ID:/ttP/io90
一本すったらずるずる行くやつですね完全に・・・
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 21:12:01.93 ID:jsFqN1Gvo
ハッパかな
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:13:00.47 ID:LsO6a7uXo
部長「……渋谷凛くん」ニコニコ!


凛「……何……ですか」キッ!


部長「おおう、これは嫌われてしまったかな?」ニコニコ!

部長「……スーッ」

部長「……フーッ」

…モワアアアァ


部長「喫煙はああああああ個人の自由だよおおおおおお」ガクガクガクガク!


凛「プロデューサー! 絶対、吸っちゃ駄目だから!」

武内P「……」

凛「どうして困った顔してるの!? 何なの!?」
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:16:14.16 ID:LsO6a7uXo
部長「そうだね……彼女には、言っても良いんじゃないか?」ニコニコ!

武内P「部長?」

部長「遅かれ早かれ、知ることだろう」ニコニコ!

武内P「はあ……ですが」

部長「……」ニコニコ!

武内P「……」


武内P「……渋谷さん」


武内P「あれは――普通のタバコではありません」


凛「馬鹿にしてるの!? 見ればわかるから!」
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:22:53.79 ID:LsO6a7uXo
凛「やっぱり、変なクスリとかなんでしょ!?」

武内P「いえ、そのような事は、決して」

凛「じゃあ、あれは何なの!?」

武内P「あれは、346プロダクション特製の――」


部長「……スーッ」

部長「……フーッ」

…モワアアアァ


部長「吸うううううううスタドリだよおおおおおお」ガクガクガクガク!


凛「吸うスタドリ!? あれって、スタドリなの!?」

武内P「はい。通常のものは、飲むスタドリ」

武内P「あちらは、効果の高い、吸うスタドリです」


部長「はああああああ漲る漲る漲るねえええええええ」ガクガクガクガク!


凛「……!?」
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:27:15.37 ID:LsO6a7uXo
部長「……ふぅ、吸い終わってしまったよ」キリリッ!


凛「っ!?」ドキッ!

凛「……待って」

凛「何……何なの……!?」


部長「だが、一服したおかげで午後も頑張れそうだ」キリリッ!


凛「何か……部長さん、格好良くなってない!?」

武内P「あちらの姿が、部長の本来の姿です」

凛「はあっ!?」

武内P「普段は多忙のため……とても、疲れていらっしゃいますから」


部長「何、君ほどではないさ」キリリッ!


凛「……!?」
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:34:08.07 ID:LsO6a7uXo
凛「……ねえ、一つ聞いても良い?」

武内P「? はい、何でしょうか?」

凛「あれを吸ったら……プロデューサーも、その……なの?」

武内P「えっ? あの、すみません……よく、聞こえなかったのですが」

凛「っ……だから……!」


部長「――彼は、とても優秀だ」キリリッ!

部長「きっと、君が期待する以上だと、私は思うよ」キリリッ!


凛「……」ジッ…

武内P「?」


凛「……」
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:42:48.37 ID:LsO6a7uXo
凛「……良いよ、好きにすれば?」

武内P「渋谷さん?」

凛「体に、害は無いんでしょ?」

武内P「はい」

凛「なら、良いよ。待ってるから、早く」

武内P「? では……失礼します」

凛「……!」ワクワク


武内P「……」

カチッ! シュボッ…

武内P「……スーッ」

武内P「……フーッ」

…モワアアアァ


凛「!?」ビクンッ!

凛「っふううううううううううううううんんんんんんんんんんん!?」ガクガクガクガクガク!


部長「まずい!――副流煙だ!」キリリッ!
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 21:44:31.15 ID:VrqDg84So
ダメだこんなん一回吸ったら後戻り出来るわけないじゃないか!だってちひろさん謹製だぞ!?
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:49:40.92 ID:LsO6a7uXo
  ・  ・  ・

未央「――それで、医務室に運び込まれたの?」

凛「もうやめて、その話」

卯月「あの……体の方は、大丈夫なんですか?」

凛「うん……って、やめてって言ってるでしょ、卯月?」

卯月「す、すみません」

未央「とりあえずさ、しぶりん」

凛「……何?」

未央「吸った後のプロデューサー、どうだったの?」

卯月「あっ、そうですよ凛ちゃん! もう、普通に戻っちゃってますし!」

凛「どう……って」


凛「……」ニヘラッ


未央・卯月「!?」
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 21:54:37.03 ID:LsO6a7uXo
未央「ねえ、何その笑い!?」

凛「えっ?」ニヘラッ

卯月「そっ、そんなに格好良かったんですか!?」

凛「……まあ、悪くないかな」ニヘラッ

未央・卯月「……!?」


ガチャッ


武内P「! 皆さん、お揃いで――」


未央「プロデューサー!」

卯月「プロデューサーさん!」


武内P「っ!? ど、どうかしましたか……?」


凛「……」ジッ…

凛「……」…ニヘラァ〜ッ


未央・卯月「……!」イラァッ!
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/07(土) 22:01:01.74 ID:LsO6a7uXo
未央「プロデューサー! 喫煙室行こ! 喫煙室!」

武内P「えっ!?」

卯月「疲れてますよね!? 一服、したくないですか!?」

武内P「あっ、いえ……渋谷さんの事があったので……」


武内P「完全に……禁煙しようと、そう、思いまして」


未央・卯月「はいっ!?」

未央「何言ってるの!? 禁煙なんて、する事ないって!」

卯月「そうです! 我慢する方が、体に良くありません!」


武内P「い、いえ、ですが……もう、決めましたので」

武内P「私はもう……吸いません」


未央・卯月「じゃあ、最後に! これで最後!」


未央・卯月「最後に、一本だけ!」



おわり
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 22:25:48.78 ID:VrqDg84So

こんなにヤバそうなのに後遺症とか禁断症状とか出ないのか……
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 00:33:58.47 ID:fKms/szf0
映像が欲しい…!
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 00:44:59.78 ID:GboaeqnSO
ここまでくるのに多くの犠牲があったか…
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2018/07/08(日) 00:51:02.63 ID:amoPoGDv0
>>部長「まずい!――副流煙だ!」キリリッ!

ここめっちゃ笑った
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 02:52:04.63 ID:VLM8sZ/ro
ビョウキ トシヨリ チヒロサン
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 09:20:39.07 ID:vGL/nN290
吸うスタドリを新田さんがキメたらいつもの数倍やばいことになりそう。
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 12:39:47.07 ID:GboaeqnSO
きれいな初期美波になるよ
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 12:49:07.45 ID:+ZBDURiSO
平成の怪物
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/08(日) 13:28:10.35 ID:j90ZPDjX0
バハ仕様の美波の可能性も
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 13:30:56.42 ID:VGboaeqnO
飲むスタドリ
吸うスタドリ…

噛むスタドリもありそうだけどガム噛んでる武内Pは想像しづらいな
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 13:45:51.08 ID:Jfcwk2nUo
もう一歩進めて食べるスタドリにしよう
ミナミィが裏ルートから入手して食事に混入しそうで怖いけど
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 13:51:57.87 ID:6+wkgiX+O
塗るスタドリ
貼るスタドリ

なんか薬品だな?
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 14:16:50.98 ID:X0cxA/qGo
スタドリって合法?
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 15:05:51.40 ID:Qn7yLgZLo
座薬型とか直腸から直接吸収できるから効きそう
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/08(日) 16:17:42.68 ID:wLVrtM78o
○○するスタドリって週刊ストーリーランドっぽく聞こえるな
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 16:32:40.60 ID:7R7Y9tbrO
下手すればスタドリはおろかシンデレラプロジェクトそのものがトワイライトゾーンの題材になってもおかしくないレベル
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 18:02:52.85 ID:O5zXVeie0
これぞチヒロポンってか
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 18:39:19.44 ID:vXu2M3Vao
スタドリ注射とかいう禁断のドーピング
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 19:39:12.21 ID:H9vT4TE1o
そのうちスタドリ自体がプロデュースをし始める
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 20:21:21.39 ID:GboaeqnSO
そしたら専務もAIになって厄介さが増す
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 21:07:44.92 ID:tUFi65F/O
AIなら失禁も脱糞もしないんだから楽なもんだ
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 22:05:09.45 ID:+ZBDURiSO
違う、これはただのビタミン剤じゃ
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/08(日) 22:07:05.76 ID:nttc9N46o

「……聞いた事があるんです」


 背後――後部座席から、普段の彼女らしくない、神妙な声が聞こえてきた。
 しかし、落ち着きがないという訳ではなく、むしろ、言動の端々には育ちの良さが窺える。
 彼女とユニットを組んでいる方から聞いた話だが、料理も得意なようだ。
 最も、その方とじゃれるような口論を繰り返し、騒々しいイメージがついてしまっているが。


「こういう時は――」


 先程から、己の役目を放棄したかのように回らない車のタイヤ。
 労働意欲に満ち溢れているのだが、いかんせん、状況が状況。
 交通事故に加えて、大雨により、100キロ以上の渋滞。
 地方での仕事帰りの私と彼女を乗せた社用車は、それに巻き込まれていた。


「――ペットボトルにする、って」


 そして、その車内でも、事故……いや、人災が起ころうとしている。
 長時間車内で過ごした彼女は、既に限界を迎えていた。
 車内には、運転手である私と、その担当アイドルである、彼女の二人だけ。
 だが、今の言葉を聞いて、この場で解散したくなったのは、言うまでもないだろう。


「待ってください! まだ、他に方法があるはずです!」


 思わず大声が出てしまった。
 それに驚いたのか、彼女がいつも持ち歩いているギターが倒れ、
後部座席のドアに当たって音を立てる。


 ギターケース。


「……」


 恐らく、私と彼女は、ある一つの結論を導き出した。
 バックミラー越しに、後部座席に座る彼女の表情を確認する。


「……」


 己の信じる物を信じ、突き進むと決めた彼女が見せた……躊躇い。
 ギターを取り出し、そのケース内に……する。
 用が済んだら、ケースを閉じ、封印する。
 恐らくそれが、今、彼女がとれる最善の行動。


「……いや! ペットボトルで!」


 にも関わらず、彼女は頑なにペットボトルを使用しようとしている。
 詳細まではわからないが、彼女がこうまで頑なになるのは、
恐らく、彼女が目標とする人物に何か余計な事を吹き込まれたからだろう。
 基本的には正しい知識を教えて頂けているのだが、
彼女はしばしば、その素直さからか冗談を本気と捉えている事がある。


「それが、ロックのLIVEじゃ普通みたいですから!」


 ロックのLIVEでは、普通……ですか。
 ですが、考え直してください。


 ここは、車内です。
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 22:26:17.89 ID:7whrszIno
破れちゃいそう(573マンタロウ)
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/08(日) 22:31:34.72 ID:nttc9N46o


「もう少し! もう少しで、SAに着きます!」


 ですから、我慢してください。
 チラリと後ろに視線を向け、言葉を続けようとした私の目に、
彼女が、本当にペットボトルにすると決めたのがひと目でわかる光景が飛び込んできた。


「んっ……んっ……!」


 飲んでいる。
 ペットボトルの中身を飲み干そうとしている。
 彼女の喉の動きから、流れ込む水の勢いがかなりのものとわかる。
 本来ならば、健康的で魅力のある姿なのだろうが、
突貫で簡易トイレを作っているのだと思うと、残念ながら、何の魅力も感じなくなってしまう。


「ぷはぁっ!」


 工事が、終わったらしい。
 いそいそと、空になったペットボトルを後部座席の足元に置き、
役目を終えた筈のそれに、緊急の用向きを。


 ――止まらない。


 彼女は、自分の信じるロックを信じているのだ。
 我が道を突き進もうとする彼女を止めるのは、容易では無い。
 だが、本当に、もう少しだけ我慢していただくだけで良いのだ。
 だから……お願いします!


「どうか! どうか、考え――」


 ぷぽうっ!


「――直して……くださ……い」


 エアー。


 だが、その音は、どこか狭い空間へ向けて放たれたような、くぐもった音。


「あ、あのっ!? 何が――」


 ぷぽうっ!


 エアー。


 二度目のその音を聞き、私は確信し……言葉を失った。
 彼女は、とんでもない事を実行しようとしている。


「きっ、聞かないでくださいよ! プロデューサー!」


 ――ペットボトルに、大をしようとしているのだ。


 恥ずかしそうに顔を赤くする彼女とは逆に、私の顔は血の気が引き真っ青になっていた。
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 22:43:59.13 ID:7R7Y9tbrO
また>>1が粛々と脱糞投下してる…
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 22:45:13.31 ID:7whrszIno
ビッグベンかよ……
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 22:47:38.97 ID:xdm5f9P40
汚いのだ!やったぜ!
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/08(日) 23:01:04.62 ID:nttc9N46o

「もっ、申し訳ありません!」


 図らずも、盛大な放屁音を聞いてしまったことを詫びる。
 抗議の視線を向けられているが、私とて、聞きたかったけではありません。
 そもそも、ペットボトルにするのは実際にある事ですが、
大までも受け入れるほど、ペットボトルとは万能な容器では無いのです!


「これ、着けててください!」


 背後から、少し乱暴に、頭にヘッドホンを被せられる。
 それは、彼女がいつも首から下げているもので、
彼女の小さな頭に合わせた幅が、その時、少し広がり音を立てた。
 聞こえてくるのは、闇を切り裂く流星のような、爽やかな、彼女のソロ曲。


「……!」


 そして、そのまま彼女は運転席のシートに身を寄せ、
私の背後から腕を突き出し、前方を指差した。
 後ろを見るな、というそのジェスチャーで、私も覚悟を決めた。


 ……もう、後戻りは出来ない。


 ならば、私も信じよう。


 自分の信じるものがロックと言った、私の担当するアイドルを――!


「……」


 ハンドルを握る手に、自然と力が入る。
 そうした所で、この渋滞が解消する事はない。
 だが、握りしめる。
 彼女の成功を祈るように。



「うわっ、わ、わわわっ!? えっ、えっ!? あっ、ああっ!」



 ヘッドホンをしているが、声が聞こえてくる。
 そもそも、彼女はかなり耳が良く、音楽を聞く時の音量は小さい。
 大声を出してしまえば、車内という密室においては、
いくらヘッドホンをしていようと、完全に聞こえなくなる事は……はい、ありません。



「全然的が定まらなっ――あっ!?……あああっ!? うそうそうそうそっ!」



 一際大きな焦る声と共に、モワリと漂ってくる異臭。
 ヘッドホンの位置を調整し、鼻に当てたらこの臭いも……いや、どう考えても現実的ではない。
 窓をすぐにでも開けたいが、万が一にでも、彼女の声を並走する車に届けるわけにはいかない。


 彼女は、アイドル。
 届けるべきは、歌声と、笑顔なのだから。


「……あははははっ! あっははははっ!」


 ……この笑い声も、聞かせられませんね。
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/08(日) 23:02:24.06 ID:/d6sVnN60
小かと思ったら大だった…
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/08(日) 23:23:24.46 ID:nttc9N46o

「……大丈夫ですか?」


 恐らく彼女は、足元に置いたペットボトルに狙いを定めたのだろう。
 だが、完璧にロックオンしたつもりでも、当然、必中するはずもない。
 失敗の確率の方が遙かに高いとわかっていたので、
その事に対する心構えは、悔しいことに出来てしまっていた。


 だが、


「居ない……?」


 彼女の姿は、どこにも見えなかった。


 バックミラー越しに確認してみるも、その姿はどこにも見当たらない。
 後部座席のドアが開いた形跡も無く、逃げ出した可能性も無い。


 もしかしたら、先程までの出来事は、ただの悪夢だったのではないだろうか?


「……」


 そんな現実逃避をしてみるも、車内に充満するアンモニア臭が鼻と脳と刺激する。
 そして、後部座席のシートには、彼女の相棒であるギターが鎮座している。
 彼女は、一体どこへ消えてしまったというのだろうか。
 後を振り返り、確認してみると――


「……」


 ――居た。
 彼女は、その目に絶望をたたえながら、車の天井を見ている。
 そんな今の彼女を見て、私の脳裏には、一つの言葉が浮かんだ。


 ――大惨事。


「……」


 彼女は、その体を横たえている。
 そして、異臭だけが彼女の行動が夢では無かったと伝えてくる。
 ……そう、私の目には、彼女の出した物が一切入らないのだ。
 ならば、それは、どこにあるのか?



「このジャケット、お気に入りだったんだけどなぁ」



 ――答えは、彼女の後ろ。
 正確に言えば、シートの足元に倒れている、彼女の背中の下敷きになっている。


「……」


 的外れな解決方法で、的を外して焦った彼女は、失敗を大失敗に変えた。
 アイドルというのは、時にこちらの予想を大きく飛び越えてくる。


 ですが……この結果は、あまりにも大きく飛び過ぎだと、そう、思います。
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/08(日) 23:57:15.04 ID:nttc9N46o

「いけると思ったんですけどねぇ」


 彼女は、なおもシートの足元に寝転がりながら、言葉を続ける。
 左手で何かを抱えるようにしながら、右手で空をかき鳴らす。
 その弾き方は、どことなく郷愁を感じさせる。
 ……ああ……早く、帰りたい。


「ロックに対する思いが足りなかったのかな」


 そうやって巻き込むのは、ロックに対して失礼なのでは?
 そう、思いますが……はい、迂闊に声をかけたら、もっと被害が拡大する気がします。
 しかし、このまま放って置く訳にもいかない。
 何故ならば、渋滞はまだ、続いているのだから。


「いえ……そんな事は、ありません」


 前を向き、言う。
 このような状況でも、最後まで諦めず、信じた道を貫く。
 たとえ結果はどうあれ、彼女の行動は、紛れもなく――ロックだった。
 なので、貴女のロックに対する思いは、決して、足りないという事はありません。


 ロックとは、また別の話なだけです。


「ですから……」


 フォローの言葉を入れようと、バックミラーを覗き込んだ時、


「……――えっ?」


 私の目に……ある、白い物が映り込んだ。
 それを目にした私は、彼女へと話しかける気力が、一瞬にして露と消えてしまっていた。
 しかし、途中まで発した言葉だけは、最後まで言う必要がある。
 それすらも億劫に感じるのだが、仕方が無いだろう。


「笑顔で、頑張ってください」


 そう言い放ち、いつの間にかずれていたヘッドホンの位置を正し、音量を上げる。
 流れてくる歌声は、この、やるせない気持ちを少しでも流してくれる。
 ふと、フロントガラスから見上げた空は既に暗く、美しい三日月が輝いていた。
 これで、臭いさえなんとかなれば、まだマシなのだが。


「……」


 今日の事は、忘れよう。
 こんな記憶は、捨ててしまおう。


「……」


 先程視界に飛び込んだ、ペットボトルが入っていた、真っ白い――


 ――ビニール袋につめて。



おわり
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 00:01:50.76 ID:3mWbo62Co
なぜ大をペットボトルに入れられると思った……それはあまりにも無法、ロックな行いと言わざるを得ない……
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 01:00:17.10 ID:O0XPvHVSO
俺も小をするありすかと思ってた

脱糞(話)

CP 1
Krone 0
大人組 1
武内P 2
まゆP 0
卯月 2
未央 1
凛 4
美波 0
アーニャ 1
蘭子 0
かな子 0
智絵里 0
杏 0
きらり 0
みりあ 0
莉嘉 0
みく 1
李衣菜 1
美嘉 1
幸子 0
紗枝 0
とときん 0
あべななさん 0
加蓮 1
奈緒 1
夏樹 0
楓さん 1
亜希 0
早苗さん 0
ユッキ 0
川島さん 0
小梅 1
まゆ 1
涼 0
輝子 0
美穂 0
響子 0
ありす 0
文香 0
奏 0
唯 0
里奈 0
夕美 0
薫 0
上田しゃん 0
笑美 0
仁奈 0
千枝 0
拓海 0
悠貴 1
ニュージェネ 2
ラブライカ 1
千川さん 1
美城タウン専務 1
羽田リサ 0
江戸切子職人 0

708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 11:22:09.15 ID:+ORpw8Mmo
書きます


武内P「KBYDの相談、ですか」
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 11:27:41.54 ID:+ORpw8Mmo
紗枝「そうなんどす。聞いて、くれはります?」

武内P「いえ、しかし……何故、私に?」

紗枝「実は、うちだけ他のお二人さんと比べて弾け方が足りん思てまして」

武内P「……なるほど」


武内P「輿水さん、姫川さんと相談するのが、一番かと」


紗枝「勿論、うちもそれが一番とは思とりますけど」

紗枝「急いては事を仕損じる、言いますさかい」ニコリ


武内P「……」
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 11:32:34.71 ID:+ORpw8Mmo
武内P「しかし、無理に弾ける必要は無いのでは?」

紗枝「けれども、私はユニットの和を大切にしたいんどす」

武内P「ユニットの和、ですか」

紗枝「そうどす。あのお二人の様に、弾ける良い方法はありまへんか?」

武内P「そう……ですね」


武内P「まず、外で運動等をされてみるのは、どうでしょうか?」


紗枝「運動、どすか」

紗枝「せやけど、うち一人でやるのはどうなんやろなぁ」

武内P「……」
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 11:38:42.97 ID:+ORpw8Mmo
武内P「一人でも、ジョギング等は出来ます」

紗枝「一人でジョギングしたら、ファンの皆さんとの距離も近づきますなぁ」

武内P「違うルートを通るのも、気分転換になって良いかと」

紗枝「弾けるための運動で気分転換も出来るなんて、お徳やねぇ」

武内P「事務所内のルームランナーも、活用すると良いかと」


紗枝「そうどすなぁ、きっと、弾けられる事間違いなしどすなぁ」


武内P「……」
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 11:45:04.75 ID:+ORpw8Mmo
紗枝「ほんに、ええあどばいすを貰えましたわ」

武内P「いえ、そんな事はありません」

紗枝「うちには勿体無い位の、あどばいすやったわぁ」

武内P「いえ、そんな事はありません」

紗枝「ありがたすぎて、神棚にでも飾っとくべきやと思いました」

武内P「いえ、そんな事はありません」


紗枝「そんなありがた〜いあどばいす貰たら、手から溢れてしまいます」


武内P「……」
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 11:51:02.94 ID:+ORpw8Mmo
武内P「その慎ましさが、貴女の魅力だと……そう、思います」

紗枝「いややわぁ、そんなに褒めんといてください!」コロコロ

武内P「なので、無理に弾ける必要は、無いと思います」

紗枝「そうまで言われるやなんて、天にも登る気持ちやわぁ」

武内P「何か、きっかけが?」

紗枝「な〜んにもあらしまへん」


紗枝「お空から飛び降りるのは、清水からよりもええ景色やろなぁ思ったんどす」


武内P「……」

武内P「スカイダイビング、ですか」
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 12:00:24.06 ID:+ORpw8Mmo
紗枝「幸子はんも、友紀はんも、楽しみにしはってます」

武内P「ユニットでの、罰ゲームでしょうか?」

紗枝「ばんじーもやったけど、高い所が好きで羨ましいわぁ」

武内P「小早川さんは、苦手なのですか?」

紗枝「うちは、地に足を着けて、はんなりしてる方が好みやねぇ」

武内P「……なるほど」


武内P「笑顔で、頑張ってください」


紗枝「あら〜! 応援は、気持ちだけで十分どす」

武内P「……」
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 12:08:05.96 ID:+ORpw8Mmo
武内P「スカイダイビングの予定は、いつなのでしょうか?」

紗枝「一週間後……あっ、らっきーせぶんやねぇ!」コロコロ

武内P「そう、ですね」

紗枝「それまでに、何とか弾けておこう思ってます」

武内P「……開き直っておきたい、と?」

紗枝「プロデューサーはん、わかってはるお人やわぁ!」コロコロ


紗枝「せやから、何か、いい方法はありまへんやろか?」


武内P「笑顔で、頑張ってください」


紗枝「せやから、何か、いい方法はありまへんやろか?」


武内P「……」
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 12:17:02.71 ID:+ORpw8Mmo
武内P「……申し訳、ありません」

紗枝「頭を下げれば、弾けられるいう事でしょか?」

武内P「……小早川さん」

紗枝「はい?」

武内P「もう、あまり時間は残されていないようなのですが……」

紗枝「せやけど、うちも出来る限りの努力はしよう思てます」


武内P「私には、どうしようもありません」

武内P「なので、帰っていただきますか?」


紗枝「まぁ! はっきりと言わはりますなぁ!」

紗枝「うちも、見習わなあきまへんねぇ!」

ガシィッ!

武内P「離してください! 帰ってください、小早川さん!」
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 12:17:45.83 ID:+ORpw8Mmo
誤)>武内P「なので、帰っていただけますか?」

正)>武内P「なので、帰っていただけますか?」
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 12:25:02.43 ID:+ORpw8Mmo
武内P「私でなく、担当のプロデューサーに仰ってください!」

紗枝「そんなん言うたかて、もう飛ぶと決まってるんどす!」

武内P「頑張ってください!」

紗枝「ほんに有り難い言葉やねぇ! 嬉しゅうて、涙が出そうになります!」

武内P「私は、関係無いではありませんか!」

紗枝「いけずなお人やわぁ! うちをほかすやなんて!」

グイグイッ!


武内P「ほかす!? 捨てるも何も、無関係です!」


紗枝「こんちきちん! こんちきちん!」

グイグイッ!

武内P「なんですか、その掛け声は!?」
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 12:30:26.13 ID:Av2vk65Eo
大人組に対する態度より冷たいなwww
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 12:36:57.88 ID:+ORpw8Mmo
紗枝「関係無い事、あらしまへん!」

武内P「同じ会社なだけですよ!」

紗枝「助け合いの心! うちはそれが大事や思てるんよ!」

武内P「待ってください! あまりに、一方的すぎます!」

紗枝「物事には、順序いうもんがあります! まずは、うちが!」

武内P「何故、断らなかったのですか!?」

紗枝「……」


紗枝「すかいだいびんぐ、楽しみやねぇ」

紗枝「アイドルやのに、芸人はんのようなお仕事もせなあきまへんとは」

紗枝「ああ、この世界に入って、ほんまに良かったわぁ……と」


武内P「……」

武内P「断ると伝わっていなかったのだと、そう、思います」
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 12:48:02.52 ID:+ORpw8Mmo
武内P「次からは……もっと、ハッキリ断りましょう」

紗枝「嫌どす。そんなはしたない真似、出来まへん」

武内P「あの……今、正に」

紗枝「京女は、一歩引くのが作法やさかい、出来まへん」

武内P「いえ、あの……ですから」

紗枝「せやから、プロデューサーはんを頼るのが一番や思いましてな?」


紗枝「大変な時も、笑うために」

紗枝「笑顔の魔法、うちにもかけてくれはりますか?」


武内P「……」
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 12:56:11.98 ID:+ORpw8Mmo
武内P「笑顔で、スカイダイビングを楽しむ方法……ですか」

紗枝「そうどす」

紗枝「幸子はんや、友紀はんのように、楽しみに思えるように」

紗枝「ゆにっとのめんばーとして、立派にお仕事をこなせるように」

武内P「では……考え方を変えてみるのは、どうでしょうか?」

紗枝「考え方を?」

武内P「スカイダイビングをやってしまえば……」


武内P「これ以上、高い所から飛び降りる事は無い、と」


紗枝「!」
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 12:59:42.17 ID:+ORpw8Mmo
武内P「スカイダイングは、あくまでも罰ゲームです」

武内P「ここで、笑顔で楽しんでいる様子を見せれば……」

紗枝「……せやねぇ、罰げーむになりまへんなぁ」

武内P「はい、その通りです」

紗枝「げーむが成立しないなると、今後やる必要も……」

武内P「ありません」

紗枝「……」


武内P「この一回を笑顔で乗り切れば良いのです」


紗枝「……」
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 13:04:51.04 ID:+ORpw8Mmo
武内P「スカイダイビングは、確かにアイドル本来の仕事ではありません」

紗枝「あいどるのお仕事は、笑顔を見せる事どすなぁ」

武内P「はい、その通りです」

紗枝「……プロデューサーはん、ありがとうございます」

武内P「いえ、私は何も」

紗枝「そんな事、あらしまへん」


紗枝「笑顔の魔法……確かに、かけて貰いましたわ」ニコッ!


武内P「……」

武内P「良い、笑顔です」
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 13:08:22.40 ID:+ORpw8Mmo
  ・  ・  ・

幸子「意味がわかりませんよ! 何なんですか!?」

武内P「……はあ」

幸子「どうしてあの二人は、スカイダイビングしてもニコニコしてるんですか!」

武内P「……そう、ですね」

幸子「ボクはもう嫌ですよ! 最悪……最悪です!」


幸子「罰ゲーム関係なく……」


幸子「色々な国でスカイダイビングを楽しもう、だなんて!」


武内P「……」
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 13:13:12.23 ID:+ORpw8Mmo
幸子「番組内で、新たなコーナーがスタートですよ!?」

武内P「……はあ」

幸子「カワイイボクに、旅をさせよじゃないですよ!」

武内P「……」

幸子「そりゃボクはカワイイですけど、外国の空なんか興味ないです!」

武内P「……なるほど」


幸子「怖がるボクがおかしいんですか!?」

幸子「普通は、あの二人みたいに平然としてるものなんですか!?」


武内P「……」
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 13:21:02.82 ID:+ORpw8Mmo
幸子「紗枝さんなんか――」

幸子「楽しゅうて楽しゅうて、またやりたい位やわぁ、とか言うし!」

幸子「友紀さんだって――」

幸子「二本目、飛んでおくぅ〜? ってあっけらかんとしてるし!」

幸子「そんな事言われたら、ボクだって――」

幸子「良いですねぇ! ボクはカワイイので行けますよ! としか言えないですよ!」

幸子「罰ゲームだったのに、結局三回も飛んだんですよ!?」


幸子「本当……どうしてこんな事に……!」


武内P「……」
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 13:27:09.13 ID:+ORpw8Mmo
  ・  ・  ・

武内P「……はい、もしもし」

武内P「……ええ」


武内P「貴方の言った通りの結果になりましたね」


武内P「はい……はい、そうですね」

武内P「ですが……その、ですね」


武内P「私を使って、搦め手でプロデュースするのは……」


武内P「そうしないと断られるとは思います……はい」

武内P「……いえ、新しい企画は楽しみですが」

武内P「はあ……はい」
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 13:38:39.56 ID:+ORpw8Mmo
  ・  ・  ・

友紀「カンパーイ!」

友紀「んぐっんぐっ……プハーッ!」

武内P「……良い、飲みっぷりです」

友紀「いやー、ちょっとの間日本を離れるしね!」

友紀「飲み溜め飲み溜め!」

武内P「今度はドバイでダイビング……ですか」

友紀「そうそう! 最初に相談した時は、こうなると思ってなかったよ!」

武内P「……」


友紀「……本当、あの二人は凄いよ、半端じゃないよ」

友紀「どうして……こうなっちゃったんだろう」


武内P「私に……プロデューサーにではなく」

武内P「小早川さん、輿水さんと相談するのが、一番かと」



おわり
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 13:39:19.39 ID:dqzxxy3wO
段々と社交辞令が剥がれて本音がww
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 18:58:00.93 ID:O0XPvHVSO
策士酒に溺れる
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 19:50:13.89 ID:+ORpw8Mmo
書きます


武内P「すみません、生追加で」
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 19:53:42.27 ID:+ORpw8Mmo
心「アイドル界では、25過ぎるともうBBA!」

早苗「だけど、あたし達はまだピチピチよね!」

楓「はーい♪ だから、たっくさん飲めまーす♪」

美優「菜々ちゃんは、ウーロン茶ですか?」

菜々「ぎくっ! そ、そうですよ! ナナは17歳ですから!」


武内P「……」

武内P「大ジョッキで、お願いします」
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 19:58:37.41 ID:+ORpw8Mmo
心「このメンバーで集まるのも久しぶりよねぇ」

早苗「『命燃やして恋せよ乙女』のメンバーだものね」

楓「ええ。あの時は、お世話様でした」

美優「こちらこそ、とても良い経験になりました」

菜々「じゃあじゃあ! 二回目ですが、また集まれた事にぃ……」


心・早苗・楓・美優・菜々「カンパーイ♪」

武内P「……」

カチカチ、カチィンッ!


武内P「んぐっんぐっ……プハーッ」

武内P「……何故、私まで」ボソリ
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 20:04:32.91 ID:+ORpw8Mmo
心「おいおい、アイドルに囲まれてるんだから楽しめよ☆ 笑え☆」

早苗「そうよー! 今日は、パーッと騒ぎましょ!」

武内P「……今日も、では?」

楓「お仕事が忙しい中、こうして集まれるのは嬉しいですよね」

美優「はい。仕事帰り道に、こうするのが自然になるとは……思いませんでした」

武内P「……私が居るのは、不自然では?」

菜々「まあまあ! 固いことは言いっこ無しですよ!」

武内P「……はあ」


武内P「……んぐっんぐっ……プハーッ」

武内P「……久々の……定時あがりが」ボソリ
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 20:10:20.93 ID:HQZ/B1cjo
可哀想
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 20:12:34.93 ID:+ORpw8Mmo
  ・  ・  ・

心「誰がBBAじゃい! はぁとはマジカワすうぃーてぃーだっつの!」

早苗「よく言った! よく言ったわ心ちゃん! もっと言ってやって!」

武内P「私に言わないでください!」

楓「ふふっ! お酒を飲む時は、アル、コールをする……うふふっ!」

美優では、いつも流されていた私が、流す側に……」スッ

武内P「一気のコールの準備をしないでください!」

菜々「う〜ん、麦か蕎麦か芋か……ピピッ! メルヘンぜーんぶ!」

武内P「待ってください! せめて、一杯ずつ!」


心・早苗・楓・楓・美優・菜々「あっははは! カンパーイ♪」

ガチィンッ!


武内P「どうして、このメンバーで集まると‘こう’なるのですか!?」
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 20:16:32.37 ID:rEh+D55no
さっそく楓さんが増えておられる……
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 20:19:24.60 ID:+ORpw8Mmo
心「いや〜ん! お前ももっと飲めって☆ 飲・め・よ☆」

早苗「あたし式アルコール検知器! むむっ、反応が無いわ!」

武内P「飲んでいます! かなり飲んでいますから!」

楓「一緒に、笑顔で♪」

パン! パン! パンパンパンッ!

美優「ちょっと良いトコ見てみたい♪ それ一気♪ 一気♪」

武内P「質が悪すぎませんか!?」

菜々「麦! んぐっんぐっ、プハーッ!」

菜々「蕎麦! んぐっんぐっ、プハーッ!」

菜々「芋! んぐっんぐっ、プハーッ!」


菜々「まりはるへーんひっ! いへぇああああ!」


心・早苗・楓・美優「いえーい♪」


武内P「もう舌が回っていないではありませんか!」
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 20:29:20.27 ID:+ORpw8Mmo
心「……本当はさ、はぁと達も静かに飲めないわけじゃないんだぞ☆」

早苗「さすがに良い歳だしね、お酒の飲み方くらい知ってるつもりよ」

武内P「えっ?」

楓「こうやって騒ぐことで、確かめているんです」

美優「時が流れても……変わることのないものがあると」

武内P「……皆さん」

菜々「あはっはっはは! あはっはははは!」

バシバシ!

武内P「痛っ、あ痛っ……!」


心・早苗・楓・美優「カンパーイ!」

カチィンッ!

菜々「……ッパーイ!」

ツルッ! ガタンッ…


武内P「安部さんは酔い過ぎでは!?」
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 20:38:14.25 ID:+ORpw8Mmo
  ・  ・  ・

心「パイセンパイセン! 水飲んどけ☆ 水☆」

菜々「みぃずぅ〜!? ナナは水はよく飲みますよぉ〜!」

武内P「それは、水割りです!」

早苗「美優ちゃんって、ホンット悪い男に騙されそうよねぇ!」

美優「ええ……騙されて、流れ、流され……アイドルに」

武内P「非常に、人聞きが悪いですよ!?」

楓「……命燃やして、飲んでろ乙女」


心・菜々・早苗・美優・楓「ポンポンポンポン♪」


武内P「チャ〜ッチャリラリララチャ〜ッチャリラ〜♪」


武内P「……」

武内P「もう……もう、生追加で」
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 20:45:52.72 ID:+ORpw8Mmo
心「おっ! やっと思いっきり飲む気になったな☆ 飲め飲め☆」

武内P「ええ、明日は休日なので」

早苗「あら? 出社するって言ってなかった? 偽証罪でタイホ?」

武内P「休日出勤ですね」

美優「OL時代に、休日出勤されている方は居ましたけど……」

武内P「しない方が、良いのですが」

楓「ふふっ! 休日の出勤は……しゅっ、禁止でーす♪」

トプトプトプ

武内P「ダジャレを言いながら、日本酒を注がないでください」


菜々「酔っ払えば明日は、ゲッフゥ……ウサミーン?」


武内P「すみません、意味が、よくわかりません」
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 20:53:20.37 ID:+ORpw8Mmo
心「働きすぎは、体に良くないぞ☆ いつまでも若くない……いや、これナシで」

早苗「ちょっと! こっちにもクル事言わないでよね!?」

武内P「ですが……明日、レッスンの方も居ますし」

美優「担当の子達の、仕事ぶりに不安があるんですか?」

武内P「あ、いえ……そういう訳では」

楓「次は……そうねぇ、私も焼酎にしようかしら」

菜々「これ! この芋が美味しかったですよ! 芋が!」

武内P「……では、私はその芋を頂きます」


武内P「……そう、ですね」

武内P「私も、今日は飲むことにします」


心・早苗・美優・楓・菜々「おーっ!」


武内P「……ありがとう、ございます」
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 20:58:33.69 ID:9owDbwCsO
他の担当pのアイドルはあまり担当のPとうまくいってないのかな?
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 21:07:08.38 ID:+ORpw8Mmo
  ・  ・  ・

心「だーからぁ! しゅぐぅわぁはぁぁと! 言え! 言・え・よ☆」

武内P「っ! これは――良い、サクサクです」

早苗「あっ、ほんと! ビールが進む……んぐっんぐっ、プハーッ! ゲッフゥ!」

心「マジで? はむっ……おおっ、美味い☆ もっと寄越せ☆」

菜々「ナナはねぇ〜、17歳なんですよ〜? わかりますかぁ〜?」

美優「17歳の私が、今の私を見たら……きっと驚くと思います……ヒック!」

楓「次は、ハイボールにしようかしら」


武内P「……」

武内P「……良い、お酒です」
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 21:13:58.69 ID:+ORpw8Mmo
  ・  ・  ・

武内P「担当を落とす方法、ですか?……ヒック」

心「そう! ぶっちゃけさ、そこんトコ聞きたいの☆ おせーて☆」

美優「私も、もう少し、距離を縮められたら良いなと思っていて……」

武内P「ヒック……成る程」


武内P「わかりました……ヒック、お答えしましょう」


早苗「ちょっとナナちゃん! それ、あたしの!……あたしの?」

菜々「はっ、す、すみません! 代わりに、ナナのを! ナナの?」

楓「ふふっ! うふふっ! お酒を……うふふっ!」
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 21:22:00.43 ID:+ORpw8Mmo
心「はぁとがすっごくアピールしても、反応が薄いっていうか」

武内P「それは……そう見えるだけですね」

心「見えるだけってコトは……アイツ、実はキュンキュンしちゃってる?」

武内P「ええ、間違いなく……ヒック」

心「マジで? マ・ジ・で?……マジでかぁ……///」

美優「あの、彼との距離を詰めるには……どうしたら?」

武内P「そうですね……三船さんから、ヒック、そういった流れを作ると良いかと」

美優「わ、私から?」

武内P「はい。ただ流されるのではなく、流れに棹をさすのです……ヒック」

美優「いい雰囲気になったら、より近づけるような行動を……ですね」


早苗・菜々・楓「カンパーイ♪」
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 21:32:42.07 ID:+ORpw8Mmo
心「でも、いつも上手く躱されてて……乙女のハートは限界なの!」

武内P「そこまでのアプローチをしているのなら、彼の理性も限界でしょう……ヒック」

心「理性が限界!? やーん! ケダモノ一歩手前ってやつ!?」

武内P「んぐっんぐっ……プハーッ」

美優「でも……もし私からアプローチして、失敗したらと思うと……」

武内P「失敗など、有り得ません」

美優「言い切るんですね……でも、やっぱり不安です」

武内P「んぐっんぐっんぐっ……プハーッ」


武内P「貴女達の担当は、貴女達の魅力を十分にわかっています」

武内P「そんな彼らが、貴女達の切なる想いに応えないとは、私には思えません」

武内P「……ヒック!」


心・美優「……!」
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 21:40:16.77 ID:+ORpw8Mmo
心「このまま押せば、しゅがしゅがすうぃーと!?」

武内P「すうぃーてぃーです」

美優「義父様、義母様と、うまくやっていけるでしょうか?」

武内P「いけます」

心・美優「……!」

心「よっしゃ! 今日は飲むぞ☆ 浴びるように飲んじゃうぞ☆ 飲む!」

美優「ふふっ、OLから、アイドルになって、妻……になる前に、沢山飲んでおきます♪」

菜々「おおう! それじゃあ――」


心・美優・菜々・早苗・楓「カンパーイ♪」ニコニコッ!

カチカチ、カチィンッ!


武内P「……良い、笑顔です」
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 21:47:19.00 ID:+ORpw8Mmo
  ・  ・  ・

武内P「あー……担当を?」

心「そー……すうぃーてぃーなすてでぃーに、さー……? ヒック!」

美優「距離をもう少し……少し? いっぱい? いっぱい! ふふうふふっ!」

武内P「ヒック……成る程」


武内P「仰っている意味が……よく、わかりません」


早苗「菜々ちゃん顔色! すっごい美白! あっははは!」

菜々「……すみません、ちょっと……トイレ行ってきます」

楓「ふふっ! トイレに、いっといれー、うふふっ!」
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 21:58:30.95 ID:+ORpw8Mmo
心「アピってもぉ、アピピッ! なんかなんか、のーすうぃーてぃー☆」

武内P「頑張ってください」

美優「お料理もね? あの人の好物を聞いて、こっそり練習して……まぁす!」

武内P「頑張ってください」

心・美優「はい、頑張ります!」

武内P「笑顔で、頑張ってください」


心「……でも、反応が薄くてさー……はぁと、不安になっちゃう……」

心「んぐっんぐっ……プハーッ!」

美優「私も、どうやって距離を……縮めたら良いのか……」

美優「んっんぐっ……プハーッ!」

心・美優「……ゲフゥ」


武内P「……良い、飲みっぷりです」
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 22:10:49.21 ID:+ORpw8Mmo
武内P「しかし……そろそろ、良い時間ですね」


心「おいおーい! 話は、まだこれからだろ☆ 落ち着け!」

美優「この流れだと……二次会、ですね?」

早苗「おっ、良いわね! 二次会からなら、他の子も来れると思うわ!」

楓「ふふっ! 短い二次会には、なりそうにありませんね、うふふっ!」


武内P「まだ……飲まれるつもりですか?」


心・美優・早苗・楓「勿論♪」


武内P「……」
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 22:15:00.34 ID:+ORpw8Mmo
美優「――酒は命の水だから」

  ・  ・  ・

菜々「うっ、おええっ!……ハァ……ハァ……うええっ!」

  ・  ・  ・

心「――大和撫子、ここにあり☆ ある!」

早苗「今日は朝まで、飲んだくれるわよ!」

楓「あ、もしもし? これから二次会なんですけど、どうですか?」


武内P「……あの」

武内P「もう少し、その……なんとかなりませんでしたか?」
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 22:21:53.92 ID:R5KDmM8S0
ウサミンが死んじゃう…
あと武内P鬱憤溜まってません?
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 22:25:10.01 ID:dqzxxy3wO
まさかアイドルをけしかける武内Pがみられるとは……
756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 22:30:00.80 ID:+ORpw8Mmo
  ・  ・  ・

ちひろ「――昨日のお休みは、リフレッシュ出来ましたか?」

武内P「そう、ですね」

ちひろ「どこかに出かけたりしたんですか?」

武内P「いえ……一日中、寝ていました」

ちひろ「えっ、そうなんですか?」

武内P「一昨日の夜……いえ、昨日の朝まで飲んでいたので」

ちひろ「……ああ、成る程」

武内P「……」
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 22:34:38.28 ID:+ORpw8Mmo
ちひろ「それは……相当飲んだんでしょうね」

武内P「ええ、何を話したかも……よく、覚えていません」

ちひろ「そこまで……?」

武内P「……はい」

武内P「彼女達と――佐藤さん、三船さんと飲むと、何故か彼女達の担当から――」


武内P「ナイスリセット」


武内P「……と、言われるのですが」

ちひろ「毎回?」

武内P「ええ……毎回、ですね」

ちひろ「……」
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/09(月) 22:45:52.40 ID:+ORpw8Mmo
武内P「私は……彼女達に、何か言っているのでしょうか?」

ちひろ「そうですねぇ……最近、ちょっと元気が無いかな、って思ってたんですけど」

ちひろ「今日見た時は、前みたいに元気になってましたよ?」

武内P「そう、ですか」

武内P「彼女達も、あまりに飲むと記憶が飛んでしまうそうなので……」

武内P「ですが――何故か、心機一転してやる気が出る――と」

武内P「……そう、言われます」

ちひろ「ふわっと……なんとなく、覚えてるって事でしょうね」

ちひろ「……ふふっ! プロデューサーさんの事ですから――」


ちひろ「笑顔で、アイドルを続けられるような事を言ったんでしょうね♪」


武内P「……だと、良いのですが」



おわり
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 22:47:40.45 ID:Mm7QVW9g0


やはり武内Pは根っからのプロデューサーだな・・・
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 23:52:24.99 ID:VTaoogzDo
美優さんが案外普通だったので安心した
しかししゅがみゆには担当の方がいるのね…ちょっと残念
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 23:54:45.35 ID:dqzxxy3wO
まゆに同じケアをしてあげてほしいね
翌日まゆPが生きていられるのかどうか確認してみたい
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 00:43:37.34 ID:fQYW1fOi0
武内PがシンデレラP以外のPやってるという設定でないなら、武内Pがアニメに出てなかったアイドルと担当P差し置いて馴れ合うのも違和感あったから、今回みたいなのも個人的には嬉しい
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 01:00:06.65 ID:k3VH87rJO
小ネタ拾ってくれて、ありがとうございます!
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 08:58:19.30 ID:C1lXVzMBo
>>761
心と美優さんはその、担当Pのイスの上でそういうことしないから
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 20:53:13.07 ID:ldCN0/xwO
今まで出てこなかった子達との絡みも増えてきて嬉しい反面
いつ糞尿の被害にあうのかという恐怖も
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/10(火) 21:16:38.80 ID:K/Ppu9o+o

「すみません」


 耳に飛び込んできたのは、低い声。
 沢山の花の匂いに包まれながら寝ていた私は、
その声を聞くまで、誰かが近くに来ていた事に気付かなかった。
 こんな事では、留守を守っているとは言えない。
 けれど、相手がこの人だったからこそ、私は眠り続けていた……なんて。


「誰か、居ませんか?」


 高い――高い位置から聞こえるその声が、私の耳をくすぐる。
 この人が、此処を訪ねてくる理由は、一つしか無い。
 それは、私にとって、とても誇らしい事。


 だから、私は私の役目を果たさなきゃいけない。



「――ワンッ」



 寝そべっていたカウンターの陰から出て、声をかける。
 なるべく驚かさないように……けれど、気づいて貰えるように、ハッキリと。
 その甲斐あってか、彼は驚くことなく、ゆっくりとしゃがみ込み、


「……」


 無言で、手の平を上に向け、差し出してきた。
 凛ちゃんが、スカウトというのを最初にされた時は、こんな感じだったのかな。
 普通の人なら、おいで、とか……何かしらの言葉を言うのに。
 だけど、私は言葉なんてなくても、その差し出された手がどんな意味を持つか、知ってる。


「クゥ〜ン」


 テチテチと、足の爪がタイルに当たって音を立てる。
 掃除をしたばかりで、まだ乾ききっていない床を歩くと、ヒンヤリしていて気持ちが良い。
 けれど、足の裏が濡れたから、飛びつくのは、無し。
 だって、これからお仕事なのに……スーツを汚しちゃ、悪いから。


「……」


 差し出された手、その指先の匂いを嗅ぐ。
 色々な……本当に、色々な匂いが入り混じった、独特な香り。
 私の知っている、誰とも違う、この人だけの、匂い。


「……」


 鼻先で感じる、手の暖かさ。
 くすぐったかったのか、それとも、なんとなくかは、わからない。
 指先が動き、私の鼻を小さく撫でた。
 それがむず痒くて、お返しにその指先をペロリと舐め、


「ワンッ!」


 急に何するの、と声をあげる。
 おかげで、勝手に振れてしまう尻尾の付け根が、ちょっと痛いから。
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 21:52:55.85 ID:Il6aAHeT0
ハナコ…?
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/10(火) 21:58:33.39 ID:K/Ppu9o+o

「……」


 私の声を聞いても、この人は、差し出した手はそのままに、しゃがみ込んでいる。
 少し驚かせようと思ったのに、どこまでも、穏やかな空気で。
 遊んで欲しい、という衝動をグッとこらえ、お淑やかに振る舞う。
 尻尾の動きは誤魔化せないけど、それ位はお手の物。


「……」


 私の頭が、スッポリ収まってしまいそうな、大きな手。
 ちょっと固い手の平に顔を預け、頬を擦り寄せる。
 その度に、擦り寄せた側――左の耳が、親指の付け根に当たってる。
 フワフワの自慢の毛並みは、凛ちゃんもお気に入り。


「……」


 人差し指が、遠慮がちに、耳の後ろを撫でてくる。
 一撫で毎に、その強さは増していって、あっ、今が丁度良い!
 うん、そう……んー……悪くないかな。
 自然と目が細まっていくのがわかるけど、しょうがないじゃない。


「……」


 続いて、親指が、目と目の間の毛を整えるように撫でてくる。
 太い指が撫でてくる場所は広くて、気持ちよさに、思わず眠くなってきてしまう。
 床はまだ濡れてるけれど、横になろうかな。
 だって、眠くなったら、寝っ転がるのが普通でしょ。


「……」


 ちょっとの間、手が離れるけれど、きっと大丈夫。
 ほら、次に撫でて欲しい所、わかるよね。
 その大きな手で、お腹を全体的に。
 前の足を曲げて、目を見ながら、アピールして――



「……プロデューサー?」



 ――たけど、その声を聞いて、私はグルリと体を回した。
 温かい手が触れるはずだった場所は、今はもう、冷たい床に接してる。
 今の格好、見られてなかったかな?
 見られてたら……ちょっと、まずいかも。


「渋谷さん」
「ごめん。ほんの少しだけ、裏に入ってて」


 凛ちゃんの指が、おいでおいでと、サインを送ってくる。
 だから私は、急いで凛ちゃんの元へと、カチカチと音を立てながら駆けつけた。
 優しく迎えて入れてくれる、大きいけど、小さな手。
 慣れた手付きで、笑いながら、頭を撫でてくる。


「ハナコ……浮気?」
「ワンッ!」


 そんなんじゃないから!
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/10(火) 22:31:05.42 ID:K/Ppu9o+o
  ・  ・  ・

「何、話してるんだろ」


 カウンターの椅子に座りながら、ソワソワした様子で凛ちゃんは呟いた。
 あの人が来てるのに、凛ちゃんがお店に出てるって事は、
用事があるのは、お母さんとお父さんだったんだ。
 私はてっきり、凛ちゃんに用事があるんだと思ってた。
 だって、朝からずっと、落ち着きが無かったし。


「何話してるんだろうね〜ハナコ〜」


 凛ちゃんは私を抱き抱え、背中を撫でながら聞いてきた。
 花と、凛ちゃんの匂いに包まれながら、考えてみるけれど、答えは当然出ない。
 だけど、私にも、わかることがある。
 今日の凛ちゃんは、いつもと違って、どこか不安そう。


「クゥ〜ン」


 私が凛ちゃんのために出来る事なんて、数える程しかない。
 だから、その出来る事を精一杯、やろうと思う。


 傍に寄り添う。


 それが、望まれている事で……私も、それを望んでいるから。


「もう、ちょっと……くすぐったいって」


 私にだけ見せる、弱気な表情の凛ちゃんの顔を……ペロリと舐める。
 そうしたのは、凛ちゃんがアイドルになってから、二回目。
 アイドルになってから、凛ちゃんは顔に何かを塗るようになったの。
 その味が苦手だからしてこなかったけど――


 ――するべきだと思ったし、したいから、する。


「……ありがと」


 ぎゅうと、抱きしめられる。
 その声は、少しだけど、いつもの凛ちゃんに戻った気がする。


 私は、凛ちゃんを撫でてあげたりも、抱き締めてあげる事も出来ない。


「……」


 でも、ちょっと強く抱き締められた時、声を上げずに我慢する事は出来る。


「……」


 凛ちゃんは、何も言わずに私を抱き締め続ける。
 これで、背中を撫でてくれれば私としては、言うこと無いんだけど。
 でも、こうやって抱っこされるだけっていうのも……まあ、悪くないかな。
 せっかくだから遊んでも欲しいけど、我慢しないとね。


「後で、ボールで遊ぼうか」


 ボール!? 本当に!?
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 23:07:10.46 ID:Il6aAHeT0
飼い主に似るって本当ですね…
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/10(火) 23:07:18.84 ID:K/Ppu9o+o
  ・  ・  ・

「ねえ、何話してたの?」


 お散歩の途中、公園のベンチで一休み。
 後ろの木が、照りつける日差しを遮ってくれていて、少し涼しい。
 アスファルトを歩いてきた足を地面につけ、休ませる。
 私の右には、凛ちゃん。左には、プロデューサー。


「渋谷さんの、スケジュールについてのご相談を」


 タシタシと、尻尾を揺らして葉っぱを散らす。
 付け根の所に葉っぱがあると、落ち着いて寝転がれないし。
 うん、これで大丈夫。
 これなら、ゆっくり出来るかな。


「……それだけ?」


 遠くで、男の子達がボールで遊んでるのが見える。
 良いなぁ、とっても楽しそう。
 私も混ぜて欲しいんだけど、紐は、しっかり握られてるし。
 前に駆け出した事があって以来、凛ちゃんは気をつけてるみたいなの。


「はい。それだけです」


 さっきは、寝てる途中で起こされちゃったから、まだ眠い。
 此処に来るまでに、かなりはしゃいじゃったのもあるけど。
 話はまだ続きそうだから、寝てても問題無いと思う。
 フワァと、一つ、大きなアクビをする。


「でも……だって……!」


 凛ちゃんが、少し大きな声をあげたけれど、私の瞼は開かない。
 それよりも、頭の位置を決める方が、今の私には大切だ。
 あっ、顎をベターっと地面につけると、ヒンヤリして涼しい。
 ……うん、眠れそう。


「大丈夫です。何の問題もありません」


 声が、どんどん遠くなっていく。


「渋谷さん、私を信じてください」


 帰ったら、ボール遊びをして貰うんだから。


「……わかった、信じる」


 きっと、沢山遊んでくれるに違いない。


「頼りにしてるから」
「はい。私は、貴女のプロデューサーですから」


 凛ちゃん、元気になったみたいだし。
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/10(火) 23:57:40.76 ID:K/Ppu9o+o
  ・  ・  ・

「……ァフ」


 ふかふかの、私専用のベッドで丸まりながらアクビ。
 あれから、いっぱいボールで遊んで貰った。
 今日は、たくさん寝たけど、その分動いたから、もうヘトヘト。
 いつもよりも、グッスリ眠れそう。


「ふふっ……信じてください、か」


 凛ちゃんが、自分のベッドに寝転がりながら、呟いた。
 今日は、一日落ち着きがない日みたい。
 今もまた、ベッドの上で、コロリと寝返りをうったのがわかる。
 だけどそれは、嬉しくて転がったみたいで、笑い声も聞こえてきた。


「何それ?……ふふっ」


 凛ちゃんは、アイドルになってから忙しくなった。
 お家に居る時間も減ったし、遊んでくれる時間も……短くなった。


 ――でも、前よりも、キラキラしてる。


 ふとした瞬間見上げる横顔は、今までに無いほど、輝いて見える。
 だからきっと、凛ちゃんはアイドルになって良かったんだと思う。


「……ァフ」


 アイドルになって、今までに無い悩みも増えたみたい。
 けれど、凛ちゃんは、いつもそれを乗り越えてる。
 プロデューサーも、凛ちゃんを助けてくれてる。
 だからきっと、何の問題も無い。


「……」


 アイドルが何なのか、私にはわからない。
 プロデューサーが、何をする人なのかも知らない。
 今日だって、何があって、あの人が此処に来たのかも、サッパリ。


 ――でも、それで良い。


「……ふふっ!」


 凛ちゃんが、幸せそうに笑っていれば、私にとってそれが一番だから。


「……ァフ」


 ……そろそろ、寝ようかな。
 そうだ……今度あの人が来た時は、ボールを持って行こう。


「プロデューサー……ふふっ!」


 凛ちゃんをこんな笑顔にさせるんだから、きっと、楽しいに違いない。



おわり
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 00:42:49.69 ID:agjOLVZc0
プロデューサーって業が深いわ…色々と
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 00:47:33.96 ID:4njSy8q+0
シリアスなしぶりん良い
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 01:17:53.94 ID:APELrH7d0
ふと思ったけど千枝ちゃんはこの世界でも合法なのだろうか?
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 02:05:30.62 ID:63bcasxoO
描写されてないけど、ハナコもプロデューサーの前でうんちしたんだろうな
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 02:19:39.71 ID:ozzpTNy6o
乙す。無関係な第三者からみると、多分全員まともなんだろうなあ(目をそらしながら
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 07:43:02.52 ID:lcFzqtZSO
>>775
千枝PとまゆPと武内Pは同期らしい
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 07:59:04.08 ID:LG2JNx5FO
ハナコはそんなはしたないことはしないよ
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 12:36:17.72 ID:cf1g39tjO
己のなかの邪念といつも張り合ってる千枝Pとか面白そう。
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 15:09:01.28 ID:KbOyAehnO
ハナコかわいい
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 15:12:43.16 ID:hFI6jIkZO
みりあと千枝ちゃんはどっちも合法だろう、二人のpは大変だな
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 16:11:37.21 ID:aFHGOmlSO
クロスとかのまとめ

武内P「大人の魅力、ですか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1510490903/

機動武闘伝Gガンダム(東方不敗編)

武内P「便秘、ですか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1513243315/

GS美神

武内P「起きたらひどい事になっていました」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1510316855/

機動武闘伝Gガンダム(ドモン編)
DQ(勇者タケウチ)
仮面ライダー555
仮面ライダー555(魔法少女編)
涼宮ハルヒ(仮面ライダーキョン)

武内P「結婚するなら、ですか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1510232193/

カウボーイビバップ
北斗の拳
キン肉マン(CP編)
プリキュア(大人組)
機動戦士ガンダム(シャア編)
シティーハンター

武内P「クローネの皆さんに挨拶を」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509970245/

聖闘士星矢(ギャグ)
覇王大系リューナイト
銀魂
らんま1/2
聖闘士星矢(クロス)

武内P「アイドル達に慕われて困っている?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509802732/

キン肉マン(アスタリスク編)
ハローキティ(サンリオピューロランド編)
ポケモン

武内P「今日はぁ、ハピハピするにぃ☆」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509708830/

水曜どうでしょう(マレーシアジャングル探検)
ハローキティ(新幹線編)
キン肉マン(Krone編)
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:13:44.29 ID:RoXloI2do
書きます


武内P「ドッキリ、ですか」
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:16:55.10 ID:RoXloI2do
未央「そうそう! でさ、協力して欲しいんだよね!」

武内P「協力……私が、ですか?」

卯月「プロデューサーさんと言い争ってるフリをして、ですね?」

武内P「……はあ」

凛「皆が、どういう反応をするか見たいんだって」

武内P「……成る程」


武内P「お話は、わかりました」
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:20:36.97 ID:RoXloI2do
未央「協力してくれるの!?」

武内P「いえ、申し訳ありませんが……お断りします」

卯月「あー……プロデューサーさんなら、そう言うと思いました」

武内P「ドッキリを仕掛けるにしても、別の方向性はどうでしょうか?」

凛「そうだね。あまり、趣味が良いとは言えないし」

未央「……」


未央「……どうしてそんな事言うの?」


卯月・凛「……」

卯月・凛「えっ?」

武内P「……」
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:23:28.89 ID:RoXloI2do
未央「ただのおふざけじゃん! ねえ、そんなに駄目!?」

卯月「みっ、未央ちゃん!?」

凛「おっ、落ち着いてよ、未央!」

未央「……もう良いよ」


未央「私、アイドル辞める!」


卯月・凛「!?」


武内P「待ってください!」


卯月・凛「!?」


武内P「本田さんは、アイドルを辞められてしまっては――」

武内P「――ただの美少女になってしまいます!」


卯月・凛「ほあっ!?」
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 20:27:03.97 ID:lfdpvK0lo
ただのというか距離感が近いドスケベ系美少女に
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:30:50.05 ID:RoXloI2do
卯月「ぷっ、プロデューサーさん!? 何言ってるんですか!?」

凛「変な事言ってないで、未央を止めてよ!」


未央「な〜んちゃって! ドッキリ大成功〜!」

武内P「……」


卯月・凛「……はい?」


未央「いやー! どうだった? 私の演技!」

卯月「え、演技……?」

未央「プロデューサーも、良い演技だったよ!」

凛「プロデューサーも、って……アンタもグルだったの!?」

武内P「……すみません。どうしてもと、そう、言われて」


卯月・凛「……!?」
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:36:10.75 ID:RoXloI2do
未央「ほら! 騙すには、まず味方からって言うじゃん?」

武内P「私は……駄目だと言ったのですが」

凛「でも、結局流されてるし……有り得ないんだけど」

未央「まあまあ、しぶりん! そう怒らないでってば!」

未央「……って、しまむーは、驚いて固まっちゃったかな?」

卯月「……」


卯月「……ひどいです」


未央・凛「……」

未央・凛「えっ?」

武内P「……」
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:41:31.98 ID:RoXloI2do
卯月「私……もう、ニュージェネをやっていく自信がありません」

未央「しっ、しまむー!? ご、ごめん! そこまで怒るなんて!」

凛「うっ、卯月落ち着いて! ただの悪ふざけだってわかったんだし!」

卯月「……もう良いです」


卯月「私、プロデューサーさんと一緒になります!」


未央・凛「!?」


武内P「待ってください!」


未央・凛「!?」


武内P「島村さんは、まだ17歳です! 一緒になるのは――」

武内P「――3年後、20歳になった時と約束したはずです!」


未央・凛「ほああっ!?」
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:45:49.72 ID:RoXloI2do
未央「何!? 何!? 約束って何!?」

凛「二人共何言ってるの!? ねえ、ちょっと!」


卯月「……な〜んちゃって! ドッキリ大成功です♪」

武内P「……」


未央・凛「……はい?」


卯月「実は……未央ちゃんから話を聞いて、すぐに……」

未央「プロデューサーに相談してたって事……!?」

卯月「それで、逆ドッキリを……えへへ♪ 頑張りました!」

凛「逆ドッキリ、って……ねえ、またグルだったの!?」

武内P「……すみません。どうしてもと、そう、言われて」


未央・凛「……!?」
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:48:50.14 ID:RoXloI2do
卯月「こうでもしないと、未央ちゃんは止まらないかな、って」

武内P「私は……他に方法があると、そう、思ったのですが」

未央「いやー、効いた……良薬口に苦しって言うけど、思い切り効いたよ」

卯月「えへへっ♪ 演技も、ちょっと勉強したんですよ!」

卯月「島村卯月、頑張りました!」

凛「……」


凛「……ふざけないでよ」


未央・卯月「……」

未央・卯月「えっ?」

武内P「……」
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:54:22.54 ID:RoXloI2do
凛「プロデューサーは、どうして私に黙ってたの?」

未央「し、しぶりん? もしかして……マジギレしてる?」

卯月「ごっ、ごめんね凛ちゃん! これしか思いつかなくて……!」

凛「……もう良い」


凛「エッチまでしたのに、ふざけないでよ!」


未央・卯月「!?」


武内P「?」


凛「!?」


未央「えっ……プロデューサー、なんかキョトンとしてない?」

卯月「何だか、話がまるで伝わってないみたいな……」


凛「ちょっと!? ねえ、ちょっと!?」
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 20:58:27.32 ID:RoXloI2do
凛「エッチまでしたのに、ふざけないでよ!」

武内P「……?」

凛「……!?」

未央「ねえ、しぶりん……まだ、続ける?」

卯月「あの、凛ちゃん……もう、見てられないんです……けど」

凛「二人は黙ってて!」

未央・卯月「……はい」


凛「エッチまでしたのに、ふざけないでよ! プロデューサー!」


武内P「えっ!?」

武内P「す、すみません……先程から、私に言っていたのですか!?」


凛「ふうううぅぅぅん!」ジタバタ!


未央・卯月「……」
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 21:07:24.11 ID:RoXloI2do
凛「なんで!? どうして自分じゃないと思ったわけ!?」


武内P「あ、いえ、その……」

武内P「島村さんと、渋谷さんが、実は……という関係で」

武内P「本田さんに対する、二段ドッキリだと……そう思っていました」


凛「なんで!?」


武内P「し、島村さんと、渋谷さんが、ですね」

武内P「逆ドッキリを仕掛けようと提案されたタイミングが……はい、ほぼ同時期で」

武内P「……なので、企画に変更があったのだと、そう、考えました」


凛「……!?」


未央・卯月「……あー」
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 21:13:00.02 ID:RoXloI2do
未央「それは……しょ、しょうがないよね! うん!」

卯月「は、はい! むしろ、タイミングが良すぎたんですよ!」


凛「っ……な〜んちゃって! ドッキリ! ドッキリだから!」

凛「だから、もうこの話は無し! 良い? 終わり!」


未央「う、うん」

卯月「は、はい」


武内P「待ってください」


未央・卯月・凛「!?」


武内P「渋谷さん……貴女は、それで良いのですか?」

武内P「ドッキリが失敗……いえ、空振りしても、笑顔でいられますか?」


凛「……そんなの……出来るわけない……!」


未央・卯月「……」
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 21:17:16.32 ID:RoXloI2do
  ・  ・  ・
一時間後

未央「……なんかごめんね、しまむー」

卯月「……いえ、私もふざけちゃったのがいけないんです」

未央「っと……そろそろ、時間だね」

卯月「……ですね」

未央「しっかり打ち合わせして、練習時間も取るから……ってさ」

卯月「私達に言ったら……ドッキリになりませんよね」


未央・卯月「……」


未央「……まあ、良いか」

卯月「……はい、早く終わらせましょう」
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 21:22:38.66 ID:RoXloI2do
ガチャッ

未央・卯月「……失礼します」


凛「ずっと見てるって、プロポーズでしょ!?」

武内P「渋谷さん! 台詞が! 台詞が打ち合わせと違います!」

凛「LIVEは打ち合わせ通りにいくとは限らないから!」

武内P「待ってください! ですが、その流れはあまりにも!」

凛「打ち合わせ通りにすれば満足!? それで良いの!?」

武内P「お願いします! どうか! どうか、打ち合わせ通りに!」

凛「エッチしてよ!」

武内P「助けてください! 本田さん! 島村さん! 助けてくださ――い!」


未央・卯月「……」

未央・卯月「うわぁ」
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 21:30:55.22 ID:RoXloI2do
凛「ねえ! なんで、二人に助けを求めるわけ!?」

武内P「す、すみません!」

凛「謝って欲しくなんかない! 訳を聞いてるの!」

武内P「――!」


武内P「……渋谷さん」

武内P「どうして、貴女に言う必要があるのか……私には、わかりません」


未央「あっ、台本の流れに入ったね、今」

卯月「はい。私も、わかりました」


凛「はあっ!? わからない!? ふざけないで!」

凛「アンタ、私のプロデューサーでしょ!?」


未央「おっと、しぶりん気づいてないね」

卯月「今の凛ちゃん……凄く、イライラしてます」
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 21:36:44.05 ID:RoXloI2do
未央「……とりあえず、助けようか」

卯月「……そうですね、そうしましょう」

未央「おーい、しぶりんやーい」

卯月「凛ちゃーん、気づいてください、凛ちゃーん」


凛「……何?」

凛「何に気付けって……」

凛「あっ」


凛「――エッチまでしたのに、ふざけないでよ!」


未央・卯月「ぃよしっ!」グッ!


武内P「っ!? 待ってください! 誤解です!」


未央・卯月「おや?」



ちひろ「……」



未央・卯月「……」

未央・卯月「うわぁ――っ!?」
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 21:45:12.23 ID:RoXloI2do
凛「誤解!? 騙したの!?」

武内P「ち、違います! 渋谷さん!」

凛「ひどい! 初めてだったのに!」

武内P「止まってください! 止まってください、渋谷さん!」

凛「止まらなかったのは、プロデューサーでしょ!?」

武内P「渋谷さん! お願いします! 止まってください!」

凛「納得出来ない!」


凛「私、産むから!」


武内P「少しの間! 少しの間だけで良いので、止まってください!」

未央「そうだよ、しぶりん! 止まって! 一旦ストップしよ! ねっ!?」

卯月「今、生まれてますから! 大きな誤解が! 凛ちゃん!」


ちひろ「……」
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 21:52:34.94 ID:RoXloI2do
凛「止めても無駄だから!」

ちひろ「エッチしたの?」

凛「したよ! 何度もした!」

ちひろ「初めてだったの?」

凛「そうだよ! 当り前でしょ!」

ちひろ「産むの?」

凛「産むって言ってるでしょ!? 邪魔しないで!」

ちひろ「体調はどう?」

凛「絶好調! 最高の気分!」


ちひろ「へえ、それは良かったわね♪」


凛「……」

凛「あっ」
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 22:01:51.25 ID:RoXloI2do
ちひろ「……んー」


武内P「千川さん! 今のは、誤解です!」

未央「そ、そうそう! ドッキリ! ドッキリだから!」

卯月「お芝居ですよ!? 本当の事じゃないですよ!?」

凛「今のは、流れで! そう、流れでの話だから!」


ちひろ「……流れで、かぁ」

…フラッ


未央「ちょっと、しぶりいいいん!?」

卯月「何言ってるんですか凛ちゃん!?」

凛「気分が盛り上がっちゃったの! わかるでしょ!?」


ちひろ「」

…ドサッ!


武内P「せっ……千川さ――んっ!?」
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 22:02:45.04 ID:c9B5HVoCO
そろそろCPのメンバーの内何人かは治療開始した方がいいと思う
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/11(水) 22:10:36.72 ID:RoXloI2do
  ・  ・  ・

ちひろ「もうっ!……もうっ!」

武内P「……申し訳、ありません」

ちひろ「本当、ビックリしたんですからね!?」

武内P「……」

ちひろ「ドッキリなんて、金輪際やめてください! 良いですね!?」

武内P「……はい」

ちひろ「もうっ! 心臓が、止まるかと思いましたよ!」

武内P「……はい」

武内P「再び動いて、良かったと……そう、思います」


ちひろ「……えっ?」


武内P「ポックリ、いくところでした」



おわり
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 22:11:24.10 ID:77c0R/uj0
これが若さか
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 22:13:38.07 ID:/1cRjnFBo
千川さんオチ担当ばっかりで良い思いしたことないよな
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 22:45:19.93 ID:5WDWj9j70
ちひろさんとの絡みも楓さんのと同じくらい好き
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/11(水) 23:13:10.38 ID:LcWGPo63o
ちっひがいるから安心してぼけられる
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/12(木) 00:01:41.10 ID:RD2+Jobmo
正直正妻はちっひだと思っている
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/12(木) 01:18:51.20 ID:ZaRZqdgRo
あの身長差が実に良い
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/12(木) 01:50:55.21 ID:mC6eFaBc0
正妻戦争が起こった場合誰だ七騎になるだろう?ちひろさん、楓さん、バーサーカーの凛はいるだろうけど後は主人公の卯月くらいしかわからん
814 :sage [sage]:2018/07/12(木) 02:40:36.81 ID:hBtvFrue0
ランサー枠はまゆPですかねぇ(抜き挿し的な意味で)
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/12(木) 02:49:17.49 ID:euvfphhD0
総選挙の順位に応じてパラメーターが上昇します。
(知名度補正的な)
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/12(木) 03:08:37.36 ID:E1m/RMs30
そんなん常に上位に居続けSGまで獲った楓さんが無双するやん
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/12(木) 05:23:07.45 ID:IAgEY5/lo
ちっひすこ
たまにはいいおもいさせてあげてほしい
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/12(木) 22:40:21.57 ID:0SRwFozAo

「んー……!」


 入力作業が一段落したので、固まった体をほぐすため、椅子に座りながら伸びをする。
 重ねて伸ばした手は、PCの画面に届くことなく、
もうひと頑張りだぞ、と、指の隙間から残りの作業が顔を覗かせている。
 疲れが溜まってるのかしら。
 この位の量、いつもだったら、終わってるんだけどな。


「……」


 部屋の目立つ位置に掛けられた、大きな時計を見る。
 もう少しでお昼休みだけど、この作業は終わらせておきたいわね。
 午後に回しても良いけど、あと、もうちょっとだし。
 中途半端に残しておくと、なんだか気になってゆっくり出来ないもの。


「……よし!」


 お仕事、お仕事。
 今日のお昼は、お弁当を作ってきたのよね。
 だから、外に出る必要も無いし、時間には余裕があるから……って、駄目駄目!
 そういう風に考えてちゃ、ダラダラしちゃう!


「……」


 カタリ。
 少し離れた位置――プロデューサーさんのデスクから、音がした。
 チラリとそちらを見ると、立ち上がって、出かける支度をしているプロデューサーさんの姿が。
 どうしたのかしら?
 今日は、特に外出の予定は入っていなかったはずだけど……。


「お先に、休憩入ります」


 へっ?


「へっ?」


 予想外の言葉に、素っ頓狂な声が出た。
 あ、いや、当り前の事なんだけど……時間ピッタリに、プロデューサーさんが休憩に行くなんて、珍しい。
 いつもだったら、無理矢理にでも行かせないと、全然休憩を取ろうとしないのに。
 ……ふふっ! ようやく、何度も言って聞かせた効果が出て――じゃ、なくって!


「い、行ってらっしゃい!」


 慌てて、送り出すための言葉をかける。
 勿論、笑顔も忘れずに。
 プロデューサーさんは、そんな私の顔を少しの間だけ……見つめてきた。
 そして、何事も無かったかのように、無表情で、一つ頷く。


「はい、行ってきます」


 そう言って、少し早足で、プロデューサーさんはドアに向かう。
 何か、お昼に約束でもあるのかしら?
 そうよね、そうじゃなければ、プロデューサーさんが時間通りに休憩に行くわけないもの。
 ……っとと、いけないけない、お仕事お仕事。
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/12(木) 23:09:43.53 ID:0SRwFozAo
  ・  ・  ・

「終わっ……たぁ」


 随分と集中していたらしく、時計の針はいつの間にか進んでいた。
 でも、お昼ご飯を食べて、ゆっくりするには十分な程時間は残されている。
 左手を首筋にやって、凝り固まった筋肉を少し揉みほぐす。
 十代の頃は無かった仕草も、今では何だか板についてしまっていた。


「はぁ……ふぅ」


 軽く、深呼吸。
 大分疲れも溜まってるみたいだし、どこかでパーッと有給を消化しようかしら。
 一週間位取って、海外旅行!……は、逆に疲れそう。
 二泊三日で、温泉にでも行って、残った休日はお家でノンビリ。


「……若くないなぁ」


 自分の発想に苦笑しながら、椅子にもたれかかる。
 この、アシスタントというお仕事をして、アイドルの子達と接していると、たまに思うのだ。
 私は、あの子達に比べて、何て平凡で、ありきたりな存在なのか、と。
 彼女達の様に、夢を追いかけ、輝くような日々を送るだけの何かは、私には無い。


「――よし」


 けれど、そんなアイドルの子達を見守るこの仕事を誇りに思う。
 学生時代の友達に、一度そんな胸の内を話したことがあるけれど、呆れられてしまった。


 仕事人間。


 笑いながらそう言われ、私は咄嗟に否定した。
 だって、仕事人間っていうのは、ああいう人の事を言うんですもの。


「……」


 放っておいたら、どこまででも走って行ってしまいそうな、プロデューサーさん。
 アイドルのために、身を粉にする姿勢は立派だけど、時には立ち止まって欲しい。
 そうでないと、貴方だけじゃなく、周りも大変なんですよ。
 だから、そうならないために、私がなんだか小言っぽくなっちゃうんです。
 わかってるんですか?


「……」


 主が不在の、黒い椅子を見る。
 大手の――346プロダクションのプロデューサーが使用する、オフィスチェア。
 せっかくの高級な椅子なのに、リクライニング機能は忘れ去られたかのように、機能していない。
 居眠りしろとまでは言わないけど、しっかり休んでくださいな。


「……さっ、ゴハンゴハン」


 そう言いながら、立ち上がろうとした、その時。


 ガチャリ。


 ゆっくりと、ドアが開いた。
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/12(木) 23:40:20.83 ID:0SRwFozAo

「もう、戻ってきたんですか?」


 入ってきたのは、さっきまで見ていた椅子の――いや、この部屋の主。
 シンデレラプロジェクトの、仕事人間のプロデューサーさんその人だった。
 時計を確認しても、戻ってくるには、早すぎる。
 ちゃんと休憩して……ないわよね、明らかに。


「はい。少し、急いだので」


 急いだって……急ぎすぎですよ、プロデューサーさん!
 ちゃんと時間通りに休憩に行っても、こんなに早く戻っちゃ意味がないです!
 良いですか?
 専務の改革で、こういう所もキッチリするよう言われてるんですから。


 ――そう、言おうとする前に、


「適当に、買って来たのですが……」


 お好きな物を選んでください、と、左手に持っていた袋を掲げて見せられた。


「買って来た……って、私にですか?」


 投げかける疑問に答えず、プロデューサーさんが歩み寄ってくる。
 よく見ると、その額には少し汗が滲んでいて、本当に、急いで戻ってきたらしい。
 机の上に置かれた袋が、カサリと音を立てる。
 大きな手が、袋の口を開くと……その中には、四種類、四つのアイスが入っていた。


「いつも、差し入れをしてくださる……お礼です」


 表情を変えずに言うその姿は、知らない人から見れば、ぶっきらぼうに感じるだろう。
 でも、いい加減、短くは無いと言い切れる程度に、一緒に仕事をしてきた仲ですもの。
 私に気を遣わせないために、そう言って。
 私に気を遣って、そうしてくれたんですよね。


「まあ、ありがとうございます♪」


 だから、私はその心遣いをちゃんと全部受け取るため、そう言った。
 遠慮は美徳かも知れないけど、この場合は、逆に困らせてしまうだろうから。
 それに、疲れてたし、今日は凄く暑いから、アイスは嬉しい。
 思わず、笑みがこぼれてしまった私に、プロデューサーさんは、


「他の皆さんには――」


 と、右手を首筋にやりながら言いかけたから、


「――はい♪ 内緒ですね?」


 私は悪戯っぽく、人差し指を唇に当て、言葉を引き継いだ。


 プロデューサーさんが、アイドルに隠し事なんて困るでしょ?
 そういうのは、アシスタントの私に任せてください。
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 00:05:00.60 ID:ASHueaWro
  ・  ・  ・

「食べてください」


 デスクに腰掛けながら、小さな緑色のお弁当箱を広げているプロデューサーさんに、言う。
 ニコニコと笑いかけているのに、とても気まずそうにしている。
 箸は全く進んでいず、蓋を開けてそのままの状態。
 おかずが詰まったお弁当箱と、おにぎりが、一つ。


「いえ、ですが……!」


 さっきから、何度このやり取りを繰り返したか覚えていない。
 けれど私は、強引にでも押し切るつもりでいる。
 もう、お昼休みの時間はあまり残っていないのだ。
 その時間が過ぎてしまえば、プロデューサーさんは、
きっとそれを言い訳にして、逃げてしまうだろうから。


「食べてください」


 ニコニコと、笑いかける。


 アイスだけを買ってきて、お昼ご飯を買ってこなかったプロデューサーさんに。


「しかし、これは千川さんの……!」


 だから私は、自分のお弁当をプロデューサーさんに食べさせることにした。
 おにぎりは二つ持ってきたから、その内の一つを食べて、それ以外は全て。
 少し物足りないけれど、まだアイスがあるから、大丈夫。
 私よりも、体が断然大きくて、必要なエネルギーが多いプロデューサーさんは、食べないと駄目ですけどね。


「あら……私のお弁当、食べたくないんですか?」


 手を頬に当て、首を傾げる。


「すみません……美味しく、なさそうですよね」


 本当にそう思われてたら、かなりショックですけど。


「ま、待ってください! 決して、そういう意味では無く!」
「美味しく無さそうだから、食べないんですよね、プロデューサーさん」
「美味しそうです! その……とても!」


 ですよね!
 だって、今日のお弁当、かなり良く出来たって、自分でも思ってたんです!


「じゃあ、食べてください♪」


 パン、と手を胸の前で合わせ、微笑みかける。
 しばし、静寂が訪れるも、遂には、


「……すみません、いただきます」


 その言葉を勝ち取った。


「はい、召し上がれ♪」
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 00:49:56.82 ID:ASHueaWro
  ・  ・  ・

「〜♪」


 お弁当箱を洗いながら、昼間の事を思い出す。
 最初は遠慮がちだったお箸の動きが、
段々と軽快になっていくのを見るのが、あんなに楽しいものだとは知らなかった。
 ちゃんと噛んで、ゆっくり、味わってください。
 大きな体をしてるのに、あんな、子供みたいな姿を見るだなんて、思いもしなかった。


「〜♪」


 綺麗に食べてくれたから、洗うのも楽ね。
 箱は洗って返すって言われたけど、アイドルの子達に見られたら誤解を招くと、断った。
 同じやりとりを繰り返す事が無かったのは、
定められた休憩の時間が終わりに差し掛かり、逃げ切ることに成功したから。


「これで良し、と」


 洗い終わったお弁当箱を乾燥棚に置き、ふと、考える。
 その考えに答えを出すべく、冷蔵庫へ向かいドアを開け、確認。
 これなら……うん……うん、大丈夫かな。
 ひき肉もあるし、ピーマンもあるから……肉詰めにして、それから……。


「……」


 人差し指を顎に当て、献立を考える。
 栄養バランスと、そして、どうやれば――


「――ん」


 ……と、考えていたら、机の上に置いていた携帯の画面が、明るくなっていた。
 一時、思考を中断し、確認するため、居間に行く。
 携帯を手に取ると、通知が一件あったので、画面を開き、詳細を確認。


「……」


 どう返事をしたものかと、考える。


「……」


 左手に持った携帯が、まとまらない考えに合わせ、上下する。
 右の人差し指も、似たような文章を入力しては消しを繰り返している。
 答えは決まっているのに、こんな風になるなんて……。


「もう! 子供じゃないんだから!」


 言葉とは裏腹に、とても楽しみしている、私が居る。


 当然、明日も仕事だし、旅行に行くわけでも、ノンビリするわけでも無い。


「……えいっ!」


 有給は、お弁当箱に取って貰うことになったもの。




おわり
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 01:01:41.53 ID:qgcI2JW60
やっぱりちっひは天使だった
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 02:16:13.26 ID:l2Jq1qMzo
しかしなーちっひよ、孫は早いうちに見たいのが親のcocoroなのだ
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 06:32:53.69 ID:Lv9UfkGOo
やっぱりちっひは天使なんやなあ
誰や緑の悪魔とか言ってる奴は
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 07:16:54.16 ID:ZxpSnBAVo
こんな天使が吸うスタドリだなんて麻薬じみたものに関わっているとは思えない
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 08:35:35.65 ID:UxDkR3DSO
それはちひろでこっちは千川さんや
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 12:20:32.25 ID:QtZ3TxBC0
実は同一人物なんだよなぁ…
大好きな武内Pに貢ぐために他P相手に銭ゲバやってるんやで
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 12:49:59.59 ID:nO3QVjvQo
マジかよ千川ちひろ最低だな
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 14:16:54.52 ID:GcNyhPd9O
数レスで手のひら回りすぎ
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:07:14.46 ID:ASHueaWro
書きます


武内P「ローション相撲の練習、ですか」
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:09:41.58 ID:ASHueaWro
美波「はい、そうなんです」

奏「練習場所がなくて……ごめんなさいね」

美波「ちゃんと、シートの下にはマットレスを敷いてますから!」

奏「転んで、怪我でもしたら大変だしね」

武内P「成る程、準備は整っているようですね」

美波「はいっ♪」

奏「ええ」


武内P「ここから、出ていってください」
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:12:18.58 ID:ASHueaWro
美波「ええっ!? どうしてですか!?」

武内P「言わなければ、わかりませんか?」

奏「私が、シンデレラプロジェクトじゃないから……よね」

武内P「見当違いも甚だしいです」

美波・奏「なら、どうして?」

武内P「……逆にお聞きします」


武内P「何故、私のオフィスルームでローション相撲の練習を?」


美波・奏「なんとなく」


武内P「……そうですか……なんとなく、ですか」
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:15:27.30 ID:ASHueaWro
美波「ほら、私達って……その、色っぽいって言われるじゃないですか」

武内P「そう、ですね」

奏「プロジェクトのリーダーとして、しっかりしないといけないでしょう?」

武内P「ええ、まあ」

美波「だから、この練習は絶対に必要なんです!」

奏「情けない姿は、見せられないもの」

武内P「……その考え自体は、とても立派だと思います」


武内P「しかし、何故、ローション相撲なのでしょうか?」


美波・奏「なんとなく」


武内P「……そうですか……なんとなく、ですか」
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:19:47.07 ID:ASHueaWro
美波「お願いします、プロデューサーさん!」

スルスルッ

奏「此処で練習しても、良いでしょう?」

ヌギヌギッ

武内P「返事を待たずに、服を脱がないでください!」

奏「ふふっ! 焦らなくても、ちゃんと下に水着を着てるわ」

武内P「そういう事を言っているのではありません!」


美波「私は水着を持ってくるのを忘れちゃって」

美波「だから、全裸なんですけど……」チラッ


武内P「良いですよね? という視線を向けないで頂けますか!?」
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:25:06.14 ID:ASHueaWro
美波「でも、全裸じゃないと服がベタベタになっちゃいますよ?」

武内P「大人しく、諦めてください!」

奏「どうかしら、この水着。少し、セクシーすぎるかな」

武内P「青い水着が、速水さんの魅力を引き出していると、そう……ではなく!」

美波「……わかりました! なら、下着をつけたままならどうですか!?」

武内P「何がですか!?」


奏「へえ、ピンクのレース着きなんて、案外可愛らしいの着けてるんだ」

美波「や、やだ……奏さんったら! 恥ずかしいから、そんなに見ないで!」


武内P「全裸になろうとしていた方の言葉とは思えませんよ!?」
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:31:25.53 ID:ASHueaWro
美波「それじゃあ、始めましょうか!」

奏「そうね。モタモタなんて、してられないもの」

武内P「あのっ!? 本当に、やるのですか!?」


美波「ええと、まずはローションの準備、と」

奏「大きめの洗面器に、お湯とローションを2:1の割合で……」

テキパキ!


武内P「お二人とも、問答無用すぎませんか!?」


美波・奏「かき混ぜる!」

バッチャバッチャバッチャッ!


武内P「こぼれすぎです! 手際が最悪すぎますよ!?」
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:35:26.86 ID:ASHueaWro
美波「十分にかき混ぜたら……!」

バッチャバッチャッ!

奏「使うローションの……!」

バッチャバッチャッ!


美波・奏「出来上がり!」ニコッ!

美波・奏「……?」


美波・奏「無い!? 消えたの!?」ガーン!


武内P「全部こぼれてしまっただけですよ!」
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:41:17.50 ID:ASHueaWro
美波「やっぱり……お家で一人で練習した時と一緒だわ」

奏「美波も? 実は……私も、全然上手くいかなくて」

美波・奏「……」ションボリ

武内P「いえ、あの……新田さん? 速水さん?」

美波・奏「……?」

武内P「かき混ぜている時に……こぼれていただけなのですが」

美波・奏「えっ?」


美波「……本当だわ! どうして、気付かなかったのかしら!」

奏「ふふっ! やっぱり、ここで練習するのは正解だったみたいね」

美波・奏「……よろしくお願いします!」ニコッ!


武内P「待ってください! 信頼の眼差しを向けないでください!」
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 15:45:11.90 ID:b6utlVpQ0
コイツら猛暑で脳がやられたかと思ったがいつもこんなものだったな
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:45:34.04 ID:ASHueaWro
美波「もう一度、やりなおしましょう! 奏さん!」

奏「そうね……私達には、彼が付いてるもの」

武内P「仲間に引き入れないで頂けますか!?」


美波「今度は、こぼれないように、丁寧に……」

奏「ゆっくりと、かき混ぜて……」

チャプッ…チャプンッ…


武内P「……そう、ですね」

武内P「その位ゆっくりやれば、こぼれる心配は無いかと」


美波・奏「はいっ!」

チャプッ…チャプンッ…


武内P「っ!? 待ってください、違います!」

武内P「今のは、アドバイスではなく! 待ってください!」
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:51:18.95 ID:ASHueaWro
美波・奏「っ……!」

チャプッ…チャプンッ…


武内P「何故……!」

武内P「何故、声をかけるのを躊躇ってしまうほど、真剣なのですか……!?」


美波・奏「っ……!」

チャプッ…チャプンッ!

美波・奏「……出来た」

美波「――やったわね、奏さん!」

奏「――ええ! 出来たのね、美波!」

美波・奏「ふふっ!」ニコニコ!

トロ〜ッ…

美波・奏「ローションが!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「ですが……最悪です……!」
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 15:54:16.99 ID:UzXOtp+MO
最悪への道は善意で舗装されている……
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 15:58:44.34 ID:ASHueaWro
美波「プロデューサーさん、確認して貰えませんか?」

奏「温度は丁度良いけど、この位のトロトロ具合で良いのかしら?」

トロ〜ッ…

美波「もう少し濃い方が良いのかな? でも……ローション相撲用だし」

奏「そっちに持っていくから、確かめてみてちょうだい」


武内P「私に、意見を求めないで頂けますか!?」


美波・奏「すぐ、持って行き――」

ツルンッ!

美波・奏「――あっ!?」

ドテーンッ!


…バシャアッ!


武内P「……」

武内P「丁度良いのではないかと、そう、思います」
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 16:04:36.90 ID:ASHueaWro
美波「い、いたたた……こぼれたローションで滑って……!」

奏「っ、つつつ……思い切り、お尻をうっちゃったわ……!」

美波・奏「……あれ?」

美波・奏「ローションは?」


武内P「……」ヌラヌラッ


美波・奏「!?」

美波「や、ヤダ……プロデューサーさんったら……///」

奏「手で確認するだけで良かったのに……も、もう……///」

美波・奏「え……エッチ……///」


武内P「……」ヌラヌラッ

武内P「とても、心外な感想です」ヌラヌラッ
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 16:10:45.12 ID:ASHueaWro
美波「服を着たままヌルヌルになるなんて……だ、駄目です!///」

奏「リょ、両肩の洗面器が肩パットみたいで……わ、ワイルドね!///」

美波「か、奏さんったら!/// なんか、言い方がエッチよ!///」

奏「だ、だって仕方ないでしょう?/// そう、思ったんだもの!///」

美波・奏「……///」


武内P「……」ヌラヌラ

スッ…


美波・奏「……あっ」


武内P「洗面器を肩にかけ続ける趣味は、ありません」ヌラヌラ

武内P「こちらは、お返しします」ヌラヌラ


美波・奏「……はい」


武内P「あの……残念そうにしないでいただけますか?」ヌラヌラ
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 16:18:08.71 ID:ASHueaWro
美波「そ、そうね! 早く、ローション相撲の練習をしないと!」

奏「え、ええ! そのために、ローションの準備をするんだから!」

美波・奏「今、取りに――」

ツルンッ!


美波・奏「――あっ!?」

ベチャリッ!


美波「う、ううっ……!? 思い切り、顔を……!」

奏「し、シートの下にマットレスを敷いてて、よ、良かったわ……!」

美波「もう……ヌルヌルで、エッチだけど、滑りやすくて……!」

奏「早く立ち上がりましょ……洗面器を取りに行かないと……!」

美波・奏「ローションを作るた――」

ツルンッ!


美波・奏「――あっ!?」

ゴスウッ!


美波「〜〜〜っ!? 頭……後頭部を……!」

奏「〜〜〜っ!? どうして!? どうしてこんな目に……!」

ジタバタバチャバチャッ!


武内P「自業自得だと、そう、思います」ヌラヌラ
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 16:22:08.61 ID:UxDkR3DSO
朝バナナを混ぜないとかまだまだやな
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 16:24:06.24 ID:ASHueaWro
コンコン…ガチャッ

文香「あの……こちらに、美波さんと奏さんが……」


美波「――諦めちゃ駄目! このままじゃ、終われないわ!」ヌラヌラ

奏「――当然よ。一度決めたことは、最後までやり遂げるわ」ヌラヌラ


文香「!?」


武内P「おはようございます、鷺沢さん」ヌラヌラ


文香「……!?……!?」


美波「あっ、文香さん! 良ければ、文香さんも一緒に練習する?」ヌラヌラ

奏「確か、今日は撮影用の水着を持ってたわよね? どう? 文香」ヌラヌラ


文香「あ、あの……!?」

文香「どう、とは……!? それに、練習……!?」
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 16:27:54.00 ID:QtZ3TxBC0
ヤールギュレシだと思えばヘーキヘーキ
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 16:30:17.06 ID:ASHueaWro
  ・  ・  ・

文香「どうして……何故、このような事に……」


美波「頑張って、文香さん! 応援してるわ!」ヌラヌラ

奏「転ばないコツを掴んだわ。ふふっ、体育座り」ヌラヌラ

武内P「鷺沢さん。貴女は、断ることを覚えた方が良いと、そう、思います」ヌラヌラ


文香「……いえ」

文香「美波さんと、奏さんが言うのならば……きっと、深い考えがあっての事でしょう」

文香「私も……変わりたいと、思うのです」

文香「美波さんや……奏さんのように」


美波・奏「……!」ヌラヌラ

武内P「絶対に、やめてください」ヌラヌラ
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 16:37:02.07 ID:ASHueaWro
美波「まずは、お湯を張った洗面器でローションを薄めるの!」ヌラヌラ

奏「2:1の割合よ。それが、彼も丁度良いトロトロ具合って言ってたわ」ヌラヌラ

武内P「誤解を招く説明は、やめてください」ヌラヌラ


文香「お湯を張った洗面器で……薄める」

チャ――ッ…!


美波「そうしたら、こぼれないように、しっかりかき混ぜるの!」

奏「慎重にね、文香。でも、大胆さを忘れちゃ駄目よ」


文香「はい……しっかり――」

チャプッ…チャプッ…

文香「――かき混ぜる……のですね」

…タパタパタパタパタパタパタパタパッ!


武内P「なんですか、その手際は!?」
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 16:45:25.57 ID:ASHueaWro
文香「えっ? その……何か、間違っているでしょうか……?」

タパタパタパタトロ〜リットロ〜リッタパタパタパタパッ!

武内P「手元を見ずに、さらに、トークも交えて……!?」

文香「この行為は……書のページをめくるのに、少し……似ていますから」ニコッ

タパタパタパタトロ〜リットロ〜リッタパタパタパタパッ!

武内P「似ているかは、わかりませんが……良い、笑顔です」

文香「そ、そこまで褒められると……その、照れてしまいます……///」

タパタパタパッ…トロ〜ッ…トロォ〜ッ

武内P「そして……良い、手際です」


美波・奏「……」
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 16:51:48.35 ID:ASHueaWro
美波「……奏さん」

奏「……ええ、美波」

美波・奏「っ!」

チャ――ッ…!

美波・奏「……」

チャプッ…チャプッ…

美波・奏「!」

…バチャバチャバチャバチャバチャバチャッ!

美波・奏「…もおおおおおおおっ!」

ビターンッ!


文香「み、美波さん……奏さん……?」

文香「どうして……大の字に、寝転がったのでしょうか……?」

武内P「……そっとしておいてください」

文香「……はあ」


美波・奏「もおおおおおおおっ!」ヌラヌラ
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/13(金) 17:01:29.30 ID:ASHueaWro
  ・  ・  ・

武内P「リベンジ、ですか」


美波「はい! 見ててください、プロデューサーさん!」

奏「ふふっ! あれから、レッスンの合間を縫って練習したのよ」

美波「――美波、行きます!」

奏「――ご褒美のキス、期待してるわ」

美波・奏「っ!」

チャ――ッ…!

美波・奏「……」

チャプッ…チャプッ…

美波・奏「!」

…タパタパタパタパタパタパタパタパッ!

美波・奏「――ふふっ!」ニコッ!

タパタパタパタトロ〜リットロ〜リッタパタパタパタパッ!


武内P「相撲の部分は、どこへ行ったのでしょうか?」


美波・奏「えっ?…………あっ」


武内P「ここから、出て行ってください」



おわり
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 17:03:47.40 ID:BVXl3J2Bo

あれあり、橘さんがこんなだめなお姉さんたちに呆れるのでも一緒に交じるのでもなく
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 18:28:24.72 ID:5vENn68uo
ふみふみはソープ嬢か何か?
ぶっちゃけローションタパタパするのは美波がやるかと思ってたわ、題材的にwww
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 18:34:31.10 ID:jbvZeFctO
奏がモバに来たと思ったらこれである
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 19:32:05.64 ID:UzXOtp+MO
結局なぜローション相撲だったのだろう……ミナミィのドスケベオーラがなせる技なのか
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 20:39:44.16 ID:K52ohmlSO
吸うスタドリには専務の帰国が関連している…?
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/13(金) 20:40:25.36 ID:DB5Wgy4eO
撲殺天使ドクロちゃん思い出した
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 00:06:23.66 ID:Ajb1Bko+0
ドクロちゃんとザクロちゃんのやつか懐かしいな、おい
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 02:53:23.09 ID:v5C73zSxo
おや、途中で疲れが出たか?
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 07:58:28.59 ID:lr1zRfoSO
武内Pも疲れるよな
定時上がりでさえ業務になってるし
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 08:21:26.00 ID:iZozPpo3o
投稿中に書き込むの邪魔だからやめてほしい
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 09:21:39.06 ID:wV82FOeH0
今回の新田さんは大人しかった印象がある、気のせいか一回もイって無かったけどさすがの新田さんも猛暑では控え目になるのか?
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 09:35:23.67 ID:QlFTwFJdo
この猛暑でも武内Pはスーツだろうな
薄着だと、蒼が興奮するからその対策かなぁ
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 09:46:24.75 ID:qlTomdcYO
ボディペイントで凌いでるんじゃない?
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 12:38:25.33 ID:lr1zRfoSO
新田さんは微弱にイッてるだけ
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 14:35:07.61 ID:x4K9QGrIo
>>867
でも厚着だと匂いこもっちゃうしねえ
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 19:28:03.59 ID:3TwusYX0O
アニメを見直してみたけど、スポットライトが卯月に向いてる分、Pが卯月にはだいぶ甘い気がするなぁ

島村さんには無意識のうちに贔屓しちゃって怒られるPを見たい
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 20:06:16.73 ID:H8POXPPFO
しぶりんの静かな嫉妬が捗りそうだな
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 20:16:07.69 ID:tm1c419DO
ここのしぶりんはわがまま駄々っ子だからな…しかもチョロいし
一度くらい怖くて冷たいしぶりんの嫉妬が見たい
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:29:14.17 ID:XWwLJ7HNo
書きます


武内P「暑苦しい、ですか?」
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:32:59.83 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「そう! もっと涼し気な格好出来ないの?」

武内P「いえ、しかし……仕事中ですので」

凛「それにしても、どうにかならない?」

武内P「そう……言われましても」

卯月「わ、私は、男の人のスーツ姿って格好良いと思いますよ!」

武内P「島村さん……気を遣って頂き、すみません」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:35:11.87 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「別に、スーツ姿が格好悪いとは思ってないからね?」

武内P「は、はあ」

凛「うん。大人って感じで、悪くないと思う」

武内P「そう……でしょうか?」

卯月「でも……最近は暑いから、プロデューサーさんの体調が心配です」

武内P「島村さん……重ね重ね、ありがとうございます」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:37:45.78 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「アタシもさ? アンタの体調とか……ホラ、ね?」

武内P「はい……?」

凛「倒れられたら、困るって言ってるの」

武内P「そう、ですね……はい、それは気をつけています」

卯月「そういう時は……何か、冷たい物が食べたくなっちゃいますよね♪」

武内P「島村さん……そうですね、アイスでも買ってきましょうか」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:40:25.55 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「良いよねー、アイス★ アタシも食べたくなっちゃった★」

武内P「はい。勿論、城ヶ崎さんの分も買ってきます」

凛「ふーん……じゃあ、私の分は?」

武内P「はい。当然、渋谷さんの分もです」

卯月「あっ! なら、私が皆の分も買ってきますね!」

武内P「島村さん……なら、一緒に行きましょうか」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:42:58.71 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「ヤバーイ! なんか、炎天下の中歩きたくなっちゃった★」

武内P「そ、そうなのですか?」

凛「私も行こうかな。自分で選びたいし」

武内P「そう……ですね、はい」

卯月「じゃあ、三人で買ってきますね♪ 何が良いですか?」

武内P「島村さん……では、バニラをお願い出来ますか?」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:46:37.05 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「三人で買ってくるって……逆に効率悪くない?」

武内P「逆に、ですか?」

凛「! 全員で、どこかへ食べに行くのはどう?」

武内P「そう、ですね……それも、有りだと思います」

卯月「あっ! それなら、この前気になるって言ってたお店はどうですか?」

武内P「島村さん……はい。皆さんが、宜しければ」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 21:50:21.74 ID:Eo9YGdqEo
こいつらはほんとにもう
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:51:25.96 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「この前って、えっ? 何の話?」

武内P「はい。先日、近場に新しくスイーツショップが出来ていまして」

凛「ねえ、その話……初耳なんだけど」

武内P「えっ? いえ……本当に、会話の流れで出た話なので」

卯月「今度、美穂ちゃんと響子ちゃんと行こうって話してたんですけど……えへへ♪」

武内P「島村さん……では、お二方には、言わずにおきます」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 21:56:20.03 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「アンタ……あの二人と話す機会、あるワケ?」

武内P「はい。ピンクチェックスクールで仕事がある時に、会う機会が」

凛「ねえ、トライアドプリムスは? 奈緒と、加蓮は?」

武内P「? 素晴らしいユニットで……素晴らしい、アイドルです」

卯月「うぅ……でも、我慢します! 島村卯月、我慢を頑張ります!」

武内P「島村さん……では、お二人もお誘いするのは、どうでしょうか?」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:03:56.23 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「そもそも! アンタの格好が暑苦しいって話だったじゃん!」

武内P「! そ、そうですね……確かに」

凛「それを解決してないのに、出歩くのって変じゃない?」

武内P「こちらのスーツは……着ている私としては、暑くは無いのですが」

卯月「ええっ!? そうなんですか!? ちょ、ちょっとだけ……羽織ってみても良いですか?」

武内P「島村さん……そう、ですね。それで……わかっていただけるのなら」


美嘉・凛「待って!」


武内P「……はい?」
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:08:43.31 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「アンタさ、汗かいてるんじゃないの? 有り得ないっしょ?」

武内P「えっ?」

凛「汗の匂いのする上着をアイドルに着せるとか、有り得ないから」

武内P「そ、そうですね……仰る通りです」

卯月「す、すみません! で、でも、その……私は嫌じゃない、ですよ?」

武内P「島村さん……いえ、城ヶ崎さんと、渋谷さんの仰る通りですし」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:14:37.32 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「ここ、冷房きいてるじゃん? つまり、チョー涼しくて快適★」

武内P「え、ええ……そうですね」

凛「だから、嫌ってわけじゃないから。普通は有り得ないけど、確認でしょ?」

武内P「あ、いえ……ですが」

卯月「あっ、じゃあ……二人が確認してる間に、アイス買ってきますね♪」

武内P「島村さん……では、私も上着を置いて、一緒に」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:19:00.27 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「皆で食べに行く、って話は? アレー? おかしくない?」

武内P「その……かなり、時間も過ぎてしまいましたし」

凛「……プロデューサーって、なんだか卯月に優しくない?」

武内P「そう、でしょうか? すみません、自分では……よく」

卯月「プロデューサーさんは、皆に優しいですよっ♪」

武内P「島村さん……そう思って頂けているなら、幸いです」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:24:22.32 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「あ、アタシも! アンタは、その……優しいと思う……なー、あはは!///」

武内P「城ヶ崎さん……ありがとう、ございます」

凛「ま、まあ……そうだね、うん……優しいと、思うよ……って、何言わせるの!///」

武内P「渋谷さん……ありがとう、ございます」

卯月「それに……ふふっ♪ スーツも似合ってて、格好いいです♪」

武内P「島村さん……気を遣って……いえ、ありがとう、ございます」


美嘉・凛「待って!」


武内P「……はい?」
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:34:07.49 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「あ、アタシも! アンタのスーツ姿、い、イケてると……お、思う!///」

武内P「あ、ありがとうございます」

凛「ちょっと、もう……! わ、私も、まあ……い、良いと思ってるから!///」

武内P「そ、そうでしたか……ありがとう、ございます」

卯月「あっ、でも、ワイシャツ姿も、その……見てみたいなぁ……な〜んて! あはは!///」

武内P「島村さん……その、期待されても困りますが……はい」


美嘉・凛「待って?」


武内P「……はい?」
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:39:58.23 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「えっ?……えっ? 卯月に言われたら、脱ぐの?」

武内P「えっ? いえ、別に、そういう訳では」

凛「さっきは、仕事中だから、って断ったよね? なのに、何で?」

武内P「あ、いえ……皆さんに、これ以上気を遣わせる訳にはいかないと、そう、思いまして」

卯月「あっ、じゃあお手伝いしますね♪ 島村卯月、頑張ります!」

武内P「島村さん……では、お願いできますか?」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:44:24.63 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「上着を脱ぐ手伝いとか……新婚みたいじゃん」

武内P「えっ? そう、でしょうか?」

凛「うん。イメージ的に……そんな感じがする」

武内P「は……はあ」

卯月「え、えっと、それじゃあ……おっ、お仕事お疲れ様でした!///」

武内P「島村さん……あの、まだ勤務中なのですが」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:48:40.55 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「…………アタシも、それやりたい」

武内P「えっ?」

凛「…………私も、それやるから」

武内P「えっ?」

卯月「え、っと……なら……お仕事、頑張ってください♪」

武内P「島村さん……はい、頑張ります」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 22:55:50.61 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「あのさ……暑苦しいって言うか、熱々じゃない?」

武内P「えっ? 何が……でしょうか?」

凛「ねえ、何なの? アンタ、私のプロデューサーでしょ?」

武内P「えっ? そうですが……どうされましたか?」

卯月「あうぅ……!/// かっ、顔が熱いので、アイス買ってきます……!///」

武内P「島村さん……では、私も」


美嘉・凛「待って」


武内P「……はい?」
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 23:01:25.45 ID:XWwLJ7HNo
  ・  ・  ・

ガチャッ!

未央「おっはようござ――」


美嘉「脱がせてあげるって言ってるでしょ!?」

凛「なんで抵抗するの!? 有り得ないから!」

グイグイッ!

武内P「待ってください! やっ、やめ……! 待ってください!」


未央「――うわああっ!?」


武内P「! 助けてください! 助けてください、本田さ――んっ!」

美嘉「はあっ!? アタシじゃ嫌だってコト!?」

凛「ふざけないでよ! 納得の行く説明を聞かせて!」

グイグイッ!


未央「何これ何これ何なのこの状況!?」
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 23:09:58.58 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「卯月は良いんだよ!? なら、良くない!?」

凛「未央もそう思うよね? うん、大丈夫、わかってるから」

未央「何が!?」

武内P「本田さん! お願いします! お二人を止めてください!」

未央「ぷ……プロデューサー……」


未央「……オッケー、わかったよ!」

未央「――本田未央!」

未央「プロデューサのためなら――」


未央「一肌脱ぎましょう!」


美嘉・凛「待って」


未央「……はい?」
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/14(土) 23:20:49.84 ID:XWwLJ7HNo
美嘉「アタシ達、脱がせようとしてるんだケド……脱ぐの?」

未央「へっ?」

凛「先に脱いでおくって……新婚みたいだね、それ」

未央「はっ?」


美嘉・凛「……」

スルスルッ…


未央「ちょっと!? 二人共、なんで脱いでるの!?」

武内P「おっ、お願いします! 脱がないでください、お二人とも!」


美嘉「アンタが脱がないなら、こっちが脱ぐしか無いじゃん?★」

凛「観念しなよ。先に贔屓した、プロデューサーが悪いんだから」

スルスルッ…


武内P「待ってください!」


美嘉・凛「待たない。いい加減――」

スルスル…


美嘉・凛「見苦しいよ」



おわり
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/14(土) 23:23:47.08 ID:iMfocwVt0


延々と見ていたい
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 00:15:52.06 ID:6NvCsUPxo
乙乙

こりゃ卯月を贔屓するわ
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 00:57:02.68 ID:MSmCYFEso
だが待ってほしい贔屓するから暴走してしまうのではなかろうか
つまり公平に扱いさえすれば……
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 02:17:06.93 ID:HATfaPo/o
そりゃ美嘉の方が生まれ遅いし、一番年上の判断に任せるさ
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 12:02:17.06 ID:WwXJCbwm0
だいたい1ヶ月がスレの寿命か…
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 12:24:22.06 ID:yPYUZJ8Jo
武内Pの一番の好物はなんだろう?
笑顔ですって言いそう
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 12:27:58.00 ID:cqbugTVSO
>>884
力強くて草
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 14:48:12.87 ID:x/bIu9rqO
話す機会があるもなにもピンクチェックスクールって武内P始動のユニットなんだから武内Pってピンクチェックスクールのプロデューサーでもあるんじゃないの?(少なくともアニメでは)
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 17:53:13.06 ID:cqbugTVSO
ちゃんみおが単体で出てくるのは珍しいな
脱糞以来か?
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 18:08:53.26 ID:1+ZDe/bro
聞いた話だが江戸時代頃のロシアでは大阪と鹿児島と津軽の日本人漂流者が日本語を教えていたそうだ
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 19:03:41.28 ID:YkhUUTfw0
武内Pがクールビズしてもアイドルたちがクールビズしてもどちらにしろ大騒ぎになりそうな予感がする。
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 19:18:16.17 ID:judQT/GXo
武内Pと乗るライドタイプのアトラクション
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 19:42:21.66 ID:cqbugTVSO
年少組の無邪気な告白に動揺するしぶぶりぶりん
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 19:45:53.15 ID:lsMXnnfpO
クールビズを裸で過ごすと勘違いするアイドルもいるんだろうな約一名
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 20:39:05.68 ID:UtrhAEhqO
Pにロックって言われると基本的に何でも言う事聞いちゃう、リーナちゃんをください!
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 20:51:49.74 ID:P4hSPPkSo
夏場所やってるしかな子に出番くれ
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 21:22:09.00 ID:YI0ZjtXgo
>>904
この流れのラストが浮かびました
最長でも、

武内P「さいきっく・おいろけビーム」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509196255/

これを立てて丁度1年になる、

2018/10/28(日)

の時点で埋めてるスレまでとします
多分、それが一番アイドルマスターっぽいので
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 21:29:50.16 ID:YI0ZjtXgo
書きます


武内P「スカウトは得意な方です」
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 21:32:41.44 ID:YI0ZjtXgo
卯月「へっ?」

凛「は?」

武内P「えっ?」

卯月「えっと、今……プロデューサーさん……?」

凛「ねえ……スカウトは得意って言った……?」

武内P「? はい、言いましたが……?」

卯月・凛「はい?」

武内P「えっ?」


武内P・卯月・凛「?」
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 21:35:12.57 ID:YI0ZjtXgo
卯月「え、えっと……そっ、そうなんですね!」

凛「待って、卯月。困ったからって流さないで」

武内P「えっ? あの……何か、お困りなのでしょうか?」

卯月「ふえっ!?」

凛「あのさ……もう一度聞くんだけど」

凛「……スカウトは?」


武内P「得意な方です」


卯月・凛「……」

卯月・凛「嘘つき!」


武内P「えっ!?」
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 21:38:11.61 ID:YI0ZjtXgo
武内P「ま、待ってください! 何故、嘘だと!?」

卯月「どうして、そんな嘘をつくんですか!?」

凛「ねえ、馬鹿にしてるの!? 何が目的!?」

武内P「えっ!?」


卯月「プロデューサーさんが、スカウトが得意なんて――」

凛「――そんなの、あるはずないでしょ!?」


武内P「えっ!?」


卯月・凛「えっ!? じゃなくて!」
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 21:42:22.45 ID:YI0ZjtXgo
武内P「あっ、あの! 嘘をついたつもりは、全く!」

卯月「そ、それでも……そう思ってる、って事ですよね!?」

凛「……そうだね。うん、アンタ……スカウト得意な方だよね」

武内P「渋谷さん!? その様な優しい目は、初めて見ましたよ!?」


卯月「えへへ……えへ、へ……うっ!……ぐすっ……!」ポロッ

凛「も、もう……泣かないでよ、卯月……ひっく……!」ポロッ


武内P「待ってください!」

武内P「お二人とも、何故、泣いてらっしゃるのでしょうか!?」
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 21:43:04.90 ID:P4hSPPkSo
悲しいなあ
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 21:46:42.87 ID:YI0ZjtXgo
卯月「だ、だって……プロデューサーさんが……へううっ!」ポロポロッ

凛「だから、泣かないでって……うっ……うっ、ふうっ……!」ポロポロッ

武内P「あの……まさかとは、思いますが」

卯月・凛「……ぐすっ! ふ、うっく……!」ポロポロッ


武内P「私が、スカウトが得意だと思い込んでいると、そう、考えて!?」

武内P「そう考えた結果、泣いてらっしゃるのでしょうか!?」


卯月・凛「……」…ポロッ

卯月・凛「うわあああん!」ビーッ!


武内P「……!?」
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 21:49:15.26 ID:YI0ZjtXgo
  ・  ・  ・

武内P「……落ち着かれましたか?」

卯月・凛「……」コクリ

武内P「あの……先程の話なのですが」

卯月・凛「っ!?」ビクッ!

武内P「……すみません、身構えないで頂けますか?」

卯月・凛「……」

武内P「……私が、スカウトが得意な方と言った件ですが」

卯月・凛「っ!?」ビクッ!

武内P「……」
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 21:53:20.44 ID:YI0ZjtXgo
武内P「その……誤解です」

卯月・凛「……誤解?」

卯月「えっと……スカウトって聞き間違えた……とかですか?」

武内P「あ、いえ……それは、合っています」

凛「なら……得意じゃなくて、不得意って言ってた……とかだよね?」

武内P「その……得意で、合っています」


卯月・凛「……」

卯月・凛「っ……!」ジワァ…!


武内P「待ってください! 島村さん、渋谷さん!」

武内P「お願いしますから、泣かないでください!」
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 21:58:48.81 ID:YI0ZjtXgo
武内P「し、島村さん! このハンカチで、涙を拭いてください!」

卯月「は……はい」

武内P「し、渋谷さん! その……このティッシュで」

凛「ゔん゙……ズビッ!」

武内P「……」

…スッ

武内P「……ちーん」

凛「ふーん゙!」

ズビーッ!


武内P「……」


凛・卯月「……」
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 21:58:49.56 ID:yeXVsWq/o
ボーイスカウト的な意味でのスカウトは確かにめちゃ得意そうだ
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 22:04:23.79 ID:YI0ZjtXgo
武内P「あの……そもそも、ですね」

卯月・凛「……」

武内P「渋谷さんは、スカウトで……此処に」

凛「……いや、それはそうだけど」

卯月「……確かに、そうですね」


武内P「……」…ドヤッ


卯月・凛「!?」

卯月「プロデューサーさん!? 今……今!」

凛「ドヤ顔しなかった!? ねえ、プロデューサー!?」


武内P「すみません……自分では、よく」


卯月・凛「……」
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 22:09:11.86 ID:YI0ZjtXgo
凛「わ、私がアイドルになったのは、卯月がきっかけだから!」

卯月「わ、私ですか!?」

凛「そうだよ! 卯月の笑顔を見て、素敵だなって思って!」

卯月「ふええっ!? それって、あの公園での話ですか!?」

凛「そう! プロデューサーが、卯月を連れてきた時の!」

卯月「プロデューサーさんに、連れられて……」


武内P「……」…ドヤッ


卯月・凛「!?」

卯月「プロデューサーさん!? あれ、狙ってたんですか!?」

凛「どうなの!? ねえ、ちょっと! ドヤってないで聞かせて!」


武内P「笑顔です」


卯月・凛「……!?」
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 22:09:54.67 ID:YI0ZjtXgo
てす
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 22:16:46.94 ID:YI0ZjtXgo
武内P「島村さんの、輝くような笑顔を見ていただければ……」

卯月「え、笑顔だけは……自信がありました……!」

武内P「興味無いとは言いつつも、実は押しに弱そうな渋谷さんなら……」

凛「はあっ!? 私、そういう風に思われてたの!?」

武内P「……」

武内P「……今、渋谷さんが、アイドルとして輝いているのは」


武内P「――当然の結果です」…ドヤッ!


卯月・凛「……!?」
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 22:23:51.80 ID:YI0ZjtXgo
卯月「そ、それは……凛ちゃんの場合だけです!」

凛「そう! それ! 私の場合の話だけでしょ!?」

卯月「はい! 凛ちゃんが、チョロ……優しいからですよ!」

凛「卯月、待って。今……何て? チョロ、って言わなかった?」

武内P「はい。それは、わかっていましたから」

凛「わかっていたって、どっちが? チョロ、の方? ねえ!」


卯月「凛ちゃんが、特別なだけです!」


武内P「はい。それも、スカウトのコツです」


凛「聞いてるんだけど! ねえ、ちょっと!?」
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 22:30:04.03 ID:YI0ZjtXgo
卯月「他に、スカウトした子は居るんですか!?」

武内P「はい。渋谷さん以外にも、メンバーの何人かは」

凛「聞いてるんだけど! 答えてよ!」

卯月「たっ、例えば!?」

武内P「渋谷さん、どうぞ、知恵の輪です」

凛「知恵の輪!? はっ!? これをとけって事!?」

武内P「そうですね……双葉さんも、スカウトです」

卯月「杏ちゃんが!?」

凛「これをといたら、絶対答えてもらうから!」

ガチャガチャッ!
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 22:36:05.93 ID:YI0ZjtXgo
武内P「『不労所得』と『印税生活』について説き、スカウトしました」

卯月「そ、それなら確かに……じゃあ、他には!?」

凛「これなら、すぐにとけ……」

ガチャガチャッ!

凛「……とけた! ほら、答えて! 何がわかっていたって!?」

武内P「渋谷さん、どうぞ、ルービックキューブです」

凛「嘘でしょ!? 納得できない!」

武内P「他には……アナスタシアさんも、ですね」

凛「……何なの……!? 本当、何なの……!?」

ガチャガチャッ!
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 22:45:06.84 ID:YI0ZjtXgo
卯月「あ、アーニャちゃんもですか!?」

武内P「はい。日本語も、ロシア語もあまり得意ではなさそうだったので……」

凛「え、っと……ここが、こうなって……」

ガチャガチャッ!

卯月「じゃ、じゃあ……どうやって!?」

武内P「英語も交え、三ヶ国語でスカウトしました」

凛「……あっ、これじゃ駄目だから……うん、こうかな」

ガチャガチャッ!
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 22:53:44.65 ID:YI0ZjtXgo
武内P「お父様を説得するのには、苦労しましたが」

卯月「な、なら! 他には!?」

凛「こう、で……こう……で!」

ガチャッ!

凛「! 出来た……出来た! 凄くない!?」

武内P「そうですね……諸星さんも、スカウトです」

卯月「きらりちゃんも!?」

凛「ちょっと! 見てってば! 揃ったから! ほら、ねえ!」

武内P「っ!……良い、タイムです」

凛「ふ……ふーん、そうなんだ」テレテレ
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 23:03:13.54 ID:YI0ZjtXgo
卯月「ほ……本当に、スカウトが得意なんですね」

武内P「はい。信じて、いただけましたか?」

凛「あのさ……次は?」

武内P「申し訳ありません……今は、花火しか」

凛「花火?……まあ、悪くないかな」

武内P「基本的に、スカウトは失敗しませんね」

凛「ねえ、未央に……奈緒と加蓮も呼んで良い?」
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 23:10:45.28 ID:YI0ZjtXgo
  ・  ・  ・

ちひろ「それで……皆で花火してるんですね」

武内P「最終的に、かなりの大人数になったようです」

ちひろ「ふふっ! 皆、仲良いですもんね♪」

武内Pはい。私も、そう、思います」


ガチャッ!

凛「プロデューサー!」


武内P「っ!? 渋谷さん!? 花火が、足りませんでしたか!?」

凛「えっ!?」

武内P「申し訳ありません……!」

凛「あっ、いや、ちょっと……別に、謝らなくて良いから!」
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 23:27:04.48 ID:YI0ZjtXgo
武内P「いえ、ですが……!」

凛「そ、それより……皆、プロデューサーは来ないのか、って」

武内P「えっ?」

凛「ほら……たまには、悪くないんじゃない?」

武内P「いえ……ですが」

凛「逃げないでよ?……来ないと、承知しないから」

…バタンッ


武内P「これは……行くしか、無いようですね」

武内P「……宜しければ、千川さんもどうですか?」


ちひろ「……ふふっ!」


ちひろ「本当に、スカウトがお得意ですね!」



おわり
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 23:50:27.84 ID:cqbugTVSO
きれいさっぱり忘れたな
ちょろい
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 00:46:46.44 ID:7BCBBabWo

凛ちゃんはチョロかわいい
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 01:19:54.62 ID:+rDjMWNco
そのK.T.さんはスカウトされたのか気になりますねえ
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 01:21:35.23 ID:+rDjMWNco
そのK.T.さんはスカウトされたのか気になりますねえ
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 04:01:18.76 ID:b1UB8u0s0
凛は基本的にチョロいクールの中でもクール橘、お酒に誘われた時の楓さん並みにチョロいから
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 13:00:35.15 ID:crtiB4eCo

「本当に、良いのかい?」


 談話スペースの椅子に腰掛けながら、視線を向けずに言う。
 私の隣に座るのは、無口で表情に乏しく、不器用で……とても、誠実な男だ。
 彼もまた、色々と思う所があるのだろう。
 だが、それを踏まえて尚、下した決断を変えるつもりが無いのは、伝わってくる。


「はい」


 何とも短い返事じゃないか、ええ?
 ……いや、そうとしか、言えないのかも知れないね。
 もしも私が君の立場だったとしたら、恐らく、同じ様な返ししか出来なかったろう。
 それ程、君が決めたことは、とても重大な事なのだから。


「彼女達は、階段を登り始めました」


 彼の言葉に、一抹の寂しさを感じたが、それ以上に、喜びが勝っているようだ。
 シンデレラプロジェクトのメンバー達は、今ではもう立派なアイドルだ。
 輝くステージを眺めるのではなく、そこに立ち、自らも光り輝いている。


 憧れるだけの少女ではなく――憧れられる、シンデレラガールズとして。


「目指す場所は、同じですが……」


 彼女達は、日々、努力を重ねている。
 その方法はとても様々で、同じものはない。
 個性的なメンバー故か……いや、誰一人同じ人間が居ないのと同じで、当然だ。
 だからこそ、その輝きが合わさった時、目が離せない程の光景を産んだのだ。


「……もう、時計の針は動き出しましたから」


 目線を向けずとも、彼の口の端が上がっているのが、わかる。
 君も、彼女達と関わって、随分と変わったものだ。
 はっは! 無口な車輪では、いられなくなってしまったねぇ!


 だが、それで良い。



「シンデレラプロジェクトを解散します」



 君は、彼女達に魔法をかけたのだから。


 彼女達は、プロジェクトの枠組みがなくとも、立派に輝いていけるだろう。
 いや、むしろ、シンデレラプロジェクトの存在が、彼女達の枷になる可能性が高い。
 枠組みの中に収めるのも大事だが、彼女達は、籠の中に収まり切るような、
そんな単純なものではない――個性的な、メンバー達だからね。


「本当に、良いのかい?」


 再度、問いかける。


「はい。もう、決めた事ですから」


 低い声が、力強く、響いた。
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 13:29:41.78 ID:crtiB4eCo

「そうか……もう、決めた……か」


 シンデレラプロジェクトの解散を阻止するために奔走して居た男が、
今度は、自らの手で、その幕を下ろそうとしているのだから、不思議なものだ。
 椅子に深く座り直し、缶コーヒーを傾ける。
 苦味と酸味が口の中に広がり、乾いた喉を潤す。


「時期は?」


 彼女達、シンデレラプロジェクトへの注目度は、高い。
 今のまま継続したとしても、十分に346プロダクションの主力としてやっていけるだろう。
 解散をするにあたって様々な要件をクリアーしなければならない。
 それに関しては、どう対応していくつもりだろうか。


「三ヶ月後……始動から、丁度1年目を予定しています」


 三ヶ月後、か。
 ……ふむ、何とか、ギリギリでスケジュールの調整が出来る頃合いだね。
 方方への根回しや、メンバー達の解散後の方針も整えるには、十分だ。
 だが、それには条件がある。


「……参ったねぇ」


 右手を首筋にやって、深く、ため息を吐く。
 彼女達の――アイドルの寿命というのは、長いものではない。
 夜空に輝く星々のように、見上げれば、輝き続けているものではないのだ。
 その、時間にすれば短いが、とても強い煌めきを届けるのが、私達の役目とは言え……だ。


「たまの飲みには、付き合い給えよ?」


 私だってね、もう若くは無いんだ。
 それに、つい先日、喫煙所の設置のために本気を出したばかりなんだ。
 それなのに、君、簡単に言ってくれるじゃないか、ええ?
 仕事漬けになるとは言え、息抜きくらいはしないとやっていられないよ!


「はい、喜んで」


 やれやれ、苦笑交じりに言うだなんて、本当に変わったね、君も。
 以前の、臆病になる前の君に戻ってきたと思っていたが、それは間違いだったようだ。
 そうだったとしたら、君は、仕事があるからと誘いを断っていただろうからね!
 随分とまあ、可愛げがなくなったものだよ、全く!


「はっは! なら、彼女も誘おうか?」


 けれど、こんな風にやられっぱなしなのも、面白くは無い。
 わかるだろう? この顔を見て、そして、この場面で言う、彼女とは誰の事か。
 そうそう、その顔だよ、その顔!
 ようし、これで一本取り返せたから、イーブンだね!


「……」


 右手を首筋にやりながら、困った顔をしている彼を見る。
 それにしても、あんなに素直だったのに、人とは変わるものだね。
 本当、誰に似たんだか。
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 14:04:09.75 ID:crtiB4eCo

「彼女達は、解散を受け入れるかな?」


 シンデレラプロジェクトのメンバー達は、あの場所をとても大切に思っている。
 それは、数々の困難を乗り越え、そう思えるだけの場所にしてきたという証明でもある。
 直接的に関わることは無いにせよ、旗から見ても、それは明らかだ。
 彼女達は、その居心地の良い場所から、飛び立つ勇気があるのか。


「ええ、必ず」


 人の気持ちを察するのが、あまり得意では無い君が、断言するとは。
 ……よっぽど、自信があるのだねぇ。


 君が見つけたシンデレラ達に。


 信じるという行為は、時として、相手にとっては負担にもなり得る。
 過度な期待は、重圧となって、足を止め、押し潰してしまう要因にもなる。
 だが、彼はそうなるとは、微塵も思っていないようだ。


 自分のアイドル達を……信用ではなく、信頼しているから。


「プロジェクトの皆さんは、素晴らしい、アイドルですから」


 解散は、彼女達だけに限った話ではなく、彼にとっても、大きな節目になる。
 彼自身の保身の事を考えれば、プロジェクトの解散などもっての外だ。


 メンバー達の伸び代に目を瞑り、心地よい揺り籠の中で終えさせる。


 ……それだけで安泰な位置に、居るのだから。


「ああ、そうだね。その通りだ」


 しかし、彼はそうしない……いや、そうは出来ないのだろう。
 アイドルの事を第一に考え、己を危険に晒してでも、車輪を回し続ける。
 なんとも不器用な男じゃないか、ええ?
 私としては、部下にはもう少し器用に立ち回って貰いたいものだが。


「この事を他に誰が知っているんだね?」


 ふと気になり、聞いてみる。



「いえ、今は、部長だけです」



 何も聞かなかった事にしよう。
 ……君ね! こういう立ち回りは、もっと場面を考えたまえよ!
 危うく、飲んでいたコーヒーを吹き出す所だったじゃないか!
 しかし、何ともまあ……変わったものだね、君も。


「それだけかい?」


 何も言わずに笑顔で返事など、器用になったものじゃないか。
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 14:49:45.67 ID:crtiB4eCo
  ・  ・  ・

「……ふぅ」


 勝ち取った喫煙所で、紫煙を吐き出す。
 白い煙が換気口に吸い込まれていくのをぼんやりと見つめる。
 この、何も考えず、頭を空っぽにする瞬間が、たまらない。
 禁煙? そんな事をしたら君、ストレスで死んでしまうよ!


「……すぅ」


 あれから、少しだけ彼と今後について話した。
 とても大事な話だから、また、改めて話し合う必要があるがね。
 それでも、部下の考えを知っておくというのは、重要だ。
 彼は、ただでさえ表情がわかりにくいんだから。


「……ふーっ」


 唇をすぼめ、勢い良く煙を吐き出す。
 全く、この一本は、彼の話を聞く前に吸いたかったよ。
 至福の一本が、これからの激務に対しての、景気付けの一本に早変わりだ。
 ……はあ、格好を付けて、彼女には先に私から話を通しておくなどと、言わなければ良かった。


「……すぅっ」


 煙草を加え、思い切り煙を肺に吸い込む。
 燃える火の赤が広がり、灰になった箇所が広がっていく。


「……ふー……っ」


 大きく吐き出された煙が、またもや換気口に吸い込まれていく。
 灰皿の上で人差し指と中指に挟んだ煙草を親指で弾き、灰を落とす。
 もう一口……いや、もう、十分か。
 中程まで灰になったそれを縁に押し付けて火を消し穴に落とすと、
中に溜められている水に触れて、ジュワッと音を立てた。


「……」


 喫煙所を後にし、行きがけにあったゴミ箱に、空になった煙草の箱を潰して捨てる。
 その際、封を開けていなかった次の煙草のビニールも開け、捨てておく。
 灰皿にそのまま捨てる人も居るがね、私はあれはいかんと思うよ。
 風でチラチラと揺れて、気になって仕方ないからね。


「さあて」


 彼女には、この話をどう切り出したものかな。
 最近では、大分表情が柔らかくなってきたが、まだまだお硬い専務様だ。
 ……とほほ、昔はもう少し可愛げがあったと言うのに、なんともまあ。


 しかし、時が流れるのは、誰にも止められない。


 時間の流れは、誰にとっても、平等に変化をもたらす。
 その変化を幸と捉えるか、不幸と捉えるかは、自分自身で判断するしか無い。
 だが、確実に、変化しているのだ。
 変わらないものなど、何一つ、有りはしないのだから。


「……ふぅ」


 勿論、私だって変化しているよ!
 息が切れやすくなったのも、そう……って、放っておいてくれたまえよ!



つづく
946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 15:05:05.08 ID:o4nYXhoHo
続いた!
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 16:10:39.57 ID:LfYxPi0aO
何かシリーズ自体の最終回な雰囲気…
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 17:00:37.34 ID:7BCBBabWo
そうか……そういえば終了時期について話してたな
終わりに向けての前振りか……
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 17:03:11.06 ID:xUjqDgJTo
流石にこの話では頭ピンクじゃない美波だよな?
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 17:14:30.12 ID:Shkez5SL0
終わりが近いのか…

>>949
デレマスのアイドル属性って途中で変わったっけ?
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 17:35:35.53 ID:X/sbmHxwo
みんなまだまだ手のかかる子と思わせるために問題児を演じていた?
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 17:38:10.94 ID:EbbVUyF6o
だからうんこ漏らしてたのか
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 18:40:11.16 ID:MhDoY710O
いえそれはただの趣味ですとかいう返答が来たらどうしよう……
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 21:16:58.00 ID:crtiB4eCo
書きます


武内P(……城ヶ崎さんと……赤城さん?)
955 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 21:18:46.30 ID:crtiB4eCo
莉嘉「……P君、寝てる?」ヒソヒソ

みりあ「……みたいだね」ヒソヒソ


武内P(目を瞑っていた……だけなのですが)


莉嘉「……最近、忙しいみたいだもんね」ヒソヒソ

みりあ「……うんうん、疲れてるんだね」ヒソヒソ


武内P「……」

武内P(……お気遣い、ありがとうございます)
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 21:22:18.06 ID:crtiB4eCo
莉嘉「起こさないようにしないと」ヒソヒソ

莉嘉「ねっ」ヒソッ

みりあ「寝てるのに、起こしちゃ悪いもん」ヒソヒソ

みりあ「ねっ」ヒソッ


武内P「……」

武内P(このまま……寝ているフリをした方が、良さそうですね)


莉嘉「! 起きたら、喜びそうなコトしといてあげようよ」ヒソヒソ

みりあ「! うんうん、それ、すっごくステキだと思う」ヒソヒソ


武内P「……!」ジーン!

武内P(城ヶ崎さん、赤城さん……ありがとう、ございます)
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 21:29:01.44 ID:crtiB4eCo
莉嘉「でも……P君が起きて喜びそうなコトって、何だろ?」ヒソヒソ

みりあ「えっと……あっ、目覚めのコーヒーとか」ヒソヒソ

莉嘉「みりあちゃん、ナイスアイディア」ヒソヒソ

みりあ「えへへ、プロデューサー、喜んでくれるかな〜」ヒソヒソ


武内P「……!」ジーン!

武内P(今の時点でも……とても、嬉しく思います)


莉嘉「それじゃあ、起きない内に準備しなきゃ」ヒソヒソ

莉嘉「ねっ」ヒソッ

みりあ「急がないと、目覚めのコーヒーにならないもん」ヒソヒソ

みりあ「ねっ」ヒソッ


武内P(まだ仕事がありますが……寝ているフリを続けましょう)
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 21:35:00.06 ID:crtiB4eCo
  ・  ・  ・

莉嘉「目覚めと言ったら、朝」ヒソヒソ

みりあ「朝と言ったら、やっぱり」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ「朝カレーだよ」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ「ねっ」ヒソッ

ホワァ〜ッ…


武内P「……!」

武内P(んんん! スパイシー!)

武内P(待ってください! ただのカレーにしては、匂いが強烈すぎます!)


莉嘉「これならぁ、ゴハンにもなって栄養も取れるし」ヒソヒソ

みりあ「喜んでくれるの、間違いなしだよ」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ「ねっ」ヒソッ

ホワァ〜ッ…


武内P「……!」
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 21:39:59.34 ID:crtiB4eCo
莉嘉「でも、これで大丈夫かなぁ?」ヒソヒソ

みりあ「う〜ん、もっと何かしてあげたい」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ「ねっ」ヒソッ


武内P「……!?」

武内P(これ以上、何を……!?)


莉嘉「……デザートとか、良くない?☆」ヒソヒソ

みりあ「それだよ、莉嘉ちゃんっ」ヒソヒソ

莉嘉「辛いものを食べた後ってぇ」ヒソヒソ

みりあ「甘いものが食べたくなるもん」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ「ねっ」ヒソッ


武内P「……」

武内P(起きた方が良いのか……!? いや、しかし……!?)
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 21:46:47.60 ID:crtiB4eCo
  ・  ・  ・

ありす「本当に……よく寝てますね」ヒソヒソ

莉嘉「うんっ、だからお願い、ありすちゃん」ヒソヒソ

みりあ「ありすちゃん、良い考えがあるって言ってたもん」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ「ねっ」ヒソッ

ありす「橘ですっ」ヒソッ


武内P「……?」

武内P(橘さん? それに、良い考えとは、一体……?)


ありす「……これで、完成です」ヒソヒソ

莉嘉「うわあっ、チョーオシャレな飾り付け☆」ヒソヒソ

みりあ「うんうんっ、すっごく可愛くなった」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ「ねっ」ヒソッ


ありす「名付けて、イチゴ……いえ、ストロベリーカレーです」ヒソヒソ


武内P「!?」

武内P「……!?」
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 21:51:15.59 ID:crtiB4eCo
莉嘉「ストロベリーカレーって、オトナっぽい名前じゃん☆」ヒソヒソ

みりあ「うんうんっ、みりあ、すっごく良い名前だと思う」ヒソヒソ

ありす「……甘酸っぱさも加わったので、喜んでくれると嬉しいです」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ・ありす「ねっ」ヒソッ

ホワァ〜ン…


武内P「……!……!」

武内P(激臭!)

武内P(ものすごい激臭だと、そう、思います!)


莉嘉・みりあ・ありす「……」ワクワク


武内P「……!」
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 22:00:15.24 ID:crtiB4eCo
莉嘉「でも……もう一手間加えた方が良いカモ」ヒソヒソ

みりあ「うん……もっと、喜んでもらえるようにしたい」ヒソヒソ

ありす「はい……私達だけじゃ、ここが限界みたいです」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ・ありす「ねっ」ヒソッ

ホワァ〜ン…


武内P「……!……!」スウゥッ…!

武内P(皆さんの心遣いを無にしないためにも……!)

武内P(この激臭! 決して、悟られるわけには!)

武内P(全て吸い込んで、気付かれないように……!)


莉嘉「……もっと、協力してくれる人を探そうよ」ヒソヒソ

みりあ「……うんうん、誰か、探しに行こう」ヒソヒソ

ありす「……そうですね、その方が良さそうです」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ・ありす「ねっ」ヒソッ


武内P「……!……!」スウゥッ…!
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 22:08:07.65 ID:crtiB4eCo
  ・  ・  ・

莉嘉「お願いっ、アタシ達じゃ出来ないから」ヒソヒソ

みりあ「あのねあのね、きっと喜んでくれると思うなぁ」ヒソヒソ

ありす「凄いです、とっても綺麗に盛り付けられていきます」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ・ありす「ねっ」ヒソッ


武内P「……?」スウゥッ…!

武内P(なんだ……この、甘い香りは……?)

武内P(それに、妙に青臭い……?)


かな子「イチゴと言ったら、生クリームだよね〜」ヒソヒソ

智絵里「食用の四葉のクローバー、持って来てて良かった」ヒソヒソ


武内P「!?」
964 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 22:15:40.96 ID:crtiB4eCo
莉嘉「ヤバーイ、カレーの上にクリームのお城が出来ちゃった☆」ヒソヒソ

みりあ「それにそれに、四葉のクローバーのお庭も」ヒソヒソ

ありす「食べる前に、写真を撮って残しておきたい位です」ヒソヒソ

莉嘉・みりあ・ありす「ねっ」ヒソッ


武内P「……!?」

武内P(瞼の向こうで、そんな建設作業が行われているのですか!?)


かな子「クリームたっぷり♪ 美味しそう〜♪」ヒソヒソ

智絵里「えへへ……幸せの、おまじない♪」ヒソヒソ


武内P「……!?」
965 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 22:25:47.69 ID:crtiB4eCo
莉嘉「P君、はやく起きないかなぁ」ヒソヒソ

みりあ「これを見たら、喜んでくれるかなぁ」ヒソヒソ

ありす「少し、不安ではありますね」ヒソヒソ

かな子「美味しいから、大丈夫だよ〜♪」ヒソヒソ

智絵里「あ、杏ちゃんときらりちゃんにも、協力して貰うとか……?」ヒソヒソ


武内P「!?」

武内P「う、う〜ん! 少し、眠ってしまったようですね!」


一同「あっ、起きた」

武内P「皆さん、お揃いで何を――」


ドッサリ!


武内P「――っ!? こ、これは……一体……!」

武内P(多い! 一体、どうやってあの短時間で、この量を!?)
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 22:31:55.95 ID:crtiB4eCo
莉嘉「オッハヨー、P君っ☆」

みりあ「プロデューサー、おはようございますっ!」

ありす「うたた寝だなんて……疲れてるみたいですね」

かな子「そういう時は、しっかり栄養を取らないと!」

智絵里「だから、それ……えへへ、食べてくださいっ」


武内P「……!?」

武内P(この量を……ですか……!?)

武内P(それに、お話を総合すると――)

武内P(ストロベリーカレーに生クリームと四葉のクローバーを添えて)

武内P(――と言うもになるのですが!?)


一同「……」ジッ…


武内P「……」


武内P「……はい、いただきます」
967 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 22:39:12.53 ID:crtiB4eCo
  ・  ・  ・

武内P「……――と、言うような事が、以前ありまして」

専務「ふむ、なるほど。つまり……」


ドッサリ!


専務「私の目の前にある、この――」

専務「みたらし団子とエディブルフラワーのカフェオレポンチ、ポテトフライを添えて」

専務「――は、善意の塊だと言うのですね?」


武内P「はい、恐らくは」

専務「……」

武内P・専務「……」
968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 22:46:23.22 ID:crtiB4eCo
専務「そうか……悪意は無い、か」

武内P「はい」

専務「そうなると、捨てるわけにもいかないか」

武内P「はい」

専務「しかし、食べるには、あまりにも厳しい代物だ」

武内P「そう、だと思います」


専務「……そこでだ」


武内P「そのお話、お受けできません」


専務「話は最後まで聞きなさい」
969 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 22:55:40.64 ID:crtiB4eCo
専務「君は、優秀な人材だ」

武内P「ありがとうございます。では、失礼します」

専務「待ちなさい」

武内P「専務……アイドル達は、私達の平行線すら越えていきますね」

専務「今、その話は関係ないでしょう」

武内P「そう、ですね……すみません」


武内P「では、失礼します」


専務「待ちなさい」
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 23:03:23.15 ID:crtiB4eCo
専務「君は、食には関心があると聞いている」

武内P「誤解です。では、失礼します」

専務「待ちなさい。甘いものは、嫌いでは無いらしいな」

武内P「誤解です。では、失礼します」

専務「待ちなさい。私に、これを一人で食べろと?」

武内P「はい。では、失礼します」

専務「待ちなさい」


専務「彼女達には、君と一緒に食べると言っている」


武内P「待ってください!」

武内P「何故……どうして、そんな事を言ったのですか!?」
971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 23:10:35.16 ID:crtiB4eCo
武内P「私は、‘その’件には関わりが無い筈です!」

専務「その場凌ぎで、つい口からポロリと出た。許しなさい」

武内P「それにしても、何故私を巻き込んだのですか!?」


専務「君が、こういう事をされて喜んだ、と」

専務「……そう、彼女達が言っていたからだが?」


武内P「っ!?」

専務「それに関して、何か申し開きはあるか?」

武内P「……ありません」

専務「よろしい」


武内P「では、失礼します」


専務「待ちなさい」
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 23:28:13.92 ID:crtiB4eCo
  ・  ・  ・

武内P「……――と言う事が、以前ありまして」

専務「……――そうだな、あの時は苦労したものだ」

ちひろ「……なるほど。だから――」


ちひろ「私のデスクの上に、あんな……何か、凄いのがあった、と」


武内P・専務「……」

ちひろ「どうしたんですか? 二人して黙っちゃって、もうっ♪」

ちひろ「ほら、行きましょう? 皆、待ってますよ!」


武内P「……その、お気持ちだけ」

専務「……受け取っておこう」


ちひろ「はい♪ 皆の気持ちが、い〜っぱいこもってますから」

ちひろ「一緒に、三人で食べるのは……当然ですよ」


武内P・専務「……」


ちひろ「ねっ」ニコッ



おわり
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 23:38:42.97 ID:XxVqIJcSO
武内Pにオソマ食わせたんか
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 23:43:00.37 ID:1ehI8sR10
やっぱり問題児じゃないか(歓喜)
975 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 23:45:30.86 ID:3vrUlGNSO
食用の四つ葉のクローバー…?
976 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/16(月) 23:47:01.30 ID:crtiB4eCo
残り少ないので、一旦締めときます

こんなくだらないもん最後まで読んでくれてありがとう

次スレ

武内P「『次はお前だ』」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509609178/

解散話は、今回の様にスレのケツの方に書きます
最長でも残り三ヶ月ちょい、お付き合い頂ければ幸いです
977 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/17(火) 00:03:10.95 ID:apubreNDO
いつまでも続くとは思ってなかったが、言葉にされるとやはり寂しいな
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/17(火) 00:20:49.43 ID:wn0Nifg5o
そもそもこの分量が毎日投下されることが異常だったんだ。
ss界隈の秋本治と言って過言ではあるまい
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/17(火) 22:05:53.37 ID:SogqjvoCo

「どうして、その事を……先に、私達に?」


 美波ちゃん、とぉ〜っても真面目な顔してゆ。
 きらりんもぉ、ビシッ!……ってした方が良いと思うにぃ。
 でもでも〜……今、きらりんは、きらりんがどんな顔してゆかわからないの。
 アイドルは、ニ〜ッコリすゆのがお仕事お仕事!


 ……だけどねぇ。


「新田さんと、諸星さんが、プロジェクトの中心メンバーだからです」


 ちょおっと前までぇ、美波ちゃんとお話してたんだゆ。
 Pちゃんがきらりん達を呼び出すなんて、何かな何かな〜、って!
 うぷぷ! もしかして、ユニットを組むのかなぁって話してたにぃ。
 それとも、もっとも〜っとハピハピなサプラーイズかなぁ、って!


 ……なのにねぇ。


「でも……プロジェクトを解散するだなんて……!」


 にょわぁ……とぉ〜っても、とっても、ビックリしちゃったにぃ。
 Pちゃんが、シンデレラプロジェクトを解散すゆ、って。
 み〜んなで頑張ってきたのに、そんな事言ったらメッ、だゆ!
 そんな意地悪言っちゃうお口は〜、それっ! きらりんパワー!


 ……しちゃうんだゆ。


「それが皆さんにとって一番だと、そう、考えた結果です」


 ……うん、Pちゃんは、意地悪でそんな事しないもんねぇ。
 いつだってぇ、きらりん達の事を考えてくれてゆ。
 最初から……今も、それで、これからの事も、い〜っぱい、いっぱい考えてくれてゆもんね。
 Pちゃんがそう決めたんなら、きっと、それが一番なんだよにぃ。


 ……でもね、胸がキュ〜ッってしちゃうの。


「そんなの……何が一番かなんて、わからないじゃないですか!」


 きらりんね、シンデレラプロジェクトがす〜っごく大好きだゆ!
 シンデレラプロジェクトがあったから、皆に会えたんだもん!
 色々……たっくさんあったよにぃ。
 でもねぇ、思い出すのって、キラキラハピハピな事ばっかり! うぇへへ!


 ……だからね。


「……きらりちゃん?」


 きっと、今一番さみすぃーのは、Pちゃんだと思うにぃ。
 美波ちゃんもぉ、さみすぃーがボボーンッってなっちゃってゆんだよにぃ。
 にょわっ! 美波ちゃんの手、スベスベのしっとりーん!
 これは、きらりんハンドでギュッとしちゃうよ〜? にゃは!


「……うぇへへっ」


 美波ちゃんがこっちを見てゆから、笑顔笑顔!
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/17(火) 22:41:59.45 ID:SogqjvoCo

「美波ちゃん、そぉ〜ん、な怖い顔しっ、たら……メッ、だっゆ!」


 笑顔の力で〜、きらりんパワーオブスマーイル! それーっ!
 ……あるぇ〜? きらりんパワーオブスマイル! スマーイルッ!
 う〜ん、なんだか上手くいかないにぃ。
 それなら、もっとも〜っと、パワー全開! それーっ!


「美、波ちゃ……んっ、はっ、リーダーだかっ……ら、にぃ……!」


 美波ちゃんは、シンデレラプロジェクトをす〜っごく大切にしてゆ。
 だから、解散なんてダメダメ〜! って思ったんだよにぃ。
 きらりんもね、美波ちゃんとおんなじ気持ちだゆ!
 ずっと皆で、楽すぃー嬉すぃーでハピハピしてたいのです!


「だか、っら……どん、な時も……えが、笑顔で……!」


 でもねぇ……きらりん、わかってたんだゆ。


 シンデレラプロジェクトは、み〜んながハピハピな場所。
 だけど、ず〜っと続いていくわけじゃないんだ〜、って。
 だって、シンデレラプロジェクトは、


 『女の子の輝く夢を叶えるためのプロジェクト』


 ……だからにぃ。


「うっ、ぐ……ひっぐ、うっ、ふううっ……!」


 本当はね、きらりん、アイドルになろうなんて、夢にも思ってなかったんだゆ。
 だってだって、きらりんはちょぉ〜っと……ううん、とぉ〜っても、おっきぃから。
 きゃわいい、キラキラで、ハピハピな、アイドルになれるなんて思って無かったの。


「諸星さん……!」


 でもね、Pちゃんが魔法をかけてくれたんだゆ! うっきゃ〜っ!


 ――笑顔です。


 あの一言から、きらりんの夢が始まったにぃ!
 今では、アイドルとしてLIVEにお仕事に大忙し! にょっわ〜っ!


「きらりちゃんっ!」


 うぇへへ、美波ちゃんにギュ〜ッとされちゃったにぃ!
 美波ちゃんは良い匂ーい!……なんだけど、お鼻がつまりんしてゆの。
 でもでも、もっとギュ〜ッとして欲しいけど、お口も大忙し!
 『あんきランキング』で、杏ちゃんとトークをシュピーンって出来るようになったのに、


「う……ぅえっ、うええっ……っ!」


 うぇへへ……じょーずに出来ません。
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/17(火) 23:01:06.44 ID:uZHuPbdSO
きれいな新田さん
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/17(火) 23:16:45.53 ID:SogqjvoCo
  ・  ・  ・

「にょわぁ……ごめんにゃーしゃー」


 シンデレラプロジェクトは、笑顔笑顔でぇハッピハピ☆
 なのに、きらりんが泣くのなんてぜぇ〜ったいダメダメ!
 Pちゃん、きらりんを中心メンバーだって言ってくれてゆんだもん!
 ……きらりんが、中心かどうかはわからないけど――


 ――Pちゃんが言ってゆから、きっと、そうなんだよにぃ〜☆


「――びしぃっ☆」


 だから、メソメソしてるきらりんなんて……ポーイッ! バイバイビー!


 顔の横に、右手を持ってきて、腰に手を当てて……きらりんポーズ☆
 きゅんきゅんパワーで、きらりんのせいでジメジメ〜っとしたのを……ピカピカー!
 にょわわ……まだお鼻がちょっぴり通行止め、ピーンチ!
 だ・け・どぉ〜! ピンチの時こそぉ〜――


「うっきゃ〜っ☆ きらりん、ふっかーつ☆」


 ――笑顔、笑顔!


 ……まだ、お目々の端っこが濡れてるのがわかるゆ。
 きっと、シンデレラプロジェクトが解散するのは、もう決まっちゃってゆ。
 それがわかっちゃったから、きらりんポロポロしちゃったにぃ。
 うっきゃ〜っ! 恥ずかすぃー!


「Pちゃん、美波ちゃん……ありがとにぃ」


 本当は、美波ちゃんも泣きたかったよにぃ。
 でも、きらりんが先に泣いて……甘えちゃったぁ〜。
 やっぱり、美波ちゃんはリーダーで、一番のお姉さん!
 頑張り屋さんで、い〜っつも皆を笑顔に、ハピハピのために頑張ってゆ!


「だから……それーっ☆」


 にょっわー☆ おっかえっしだゆ〜☆


「むぐっ……!?」


 今度は、きらりんがギュ〜ッとする番だゆ☆


 きらりん達は、きっと、この先他の皆をギュ〜ッってするからにぃ!
 ギュ〜ッてして貰う時はいついつ? どこどこ? ってなっちゃう!
 だからねぇ、今のうちに甘えんぼ対決〜! ふぁいとー、おー!


「……」


 背中をポンポンってしたら、スンスンって聞こえてきたにぃ。
 だから、きらりんはい〜っぱい、ナデナデ、ポンポンしてあげたゆ。
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/17(火) 23:50:51.16 ID:SogqjvoCo
  ・  ・  ・

「……何か、質問はありますか?」


 きらりんと美波ちゃんが泣いちゃって……落ち着いて、ちょっとして。
 どうして、プロジェクトを解散すゆのか。
 解散した後、皆はどうなゆのか。
 そーゆー事をきらりん達におせーてくれたのです。


「は〜いっ☆」


 でも、最初から、わからない事があったにぃ。
 だから、しっつもーん! 挙手ー!


「はい、何でしょうか?」


 Pちゃんが、真〜っ直ぐきらりんを見てるにぃ。
 うぇへへ、そんなに見られたら、恥ずかすぃー☆
 だけどきらりんは、アイドルだから……ニコッ! きらりんスマーイルッ!
 笑顔の力で、ハピハピさせちゃうゆ☆


「美波ちゃんは、リーダーでしょぉ〜?」


 でも、


「どうして、きらりんも中心メンバーなのぉ〜?」


 きらりんじゃなくてぇ、もっとシッカリした子はいっぱい居るでしょお〜?
 喋り方もちゃんとしてて、皆をグイッ、それ〜っ! って引っ張れる子が。
 なのにね、どうしてきらりんなのかなぁ〜って思ってたんだゆ。
 どうしてなのか、教えてぷり〜ず! おにゃーしゃー!


「えっ?」


 えっ?……って、もぉ〜! ぷんぷんっ!
 ちゃ〜んと手を挙げて聞いたんだから、聞いてないとメッ、だゆ!


「きらりん、中心メンバーじゃないゆ?」


 そう言ったら、Pちゃんは右手を首筋にやって困りんぐしちゃったにぃ。
 にょわ〜? 美波ちゃんの方を見てゆのは何で何で〜?


「……ふふっ」


 Pちゃんと顔を見合わせてた美波ちゃんが、笑ったゆ!
 ……にょわにょわ、どうしてだろな〜? なんでだろな〜?


「きらりちゃんったら……ふっ、うふふっ!」


 小さな笑いが、どんどんおっきくなっていってるにぃ☆


「……にゅぷぷ!」


 にょわ〜っ☆ きらりんも一緒に、ハピハピ☆ 笑っちゃお〜っ☆
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:18:47.66 ID:QzcBRJx2o
  ・  ・  ・

「……」


 お布団の中でゴロ〜ンっ、寝返り〜☆


「……」


 明日もお仕事だから、早く寝ないと!
 きゅんきゅんパワーで、皆をハピハピにすゆからにぃ!


「……」


 目を閉じたら……にゅぷぷ! 楽すぃー思い出ばっかり浮かんでくゆ!
 それは、と〜ってもキラキラ☆ す〜っごくハピハピ☆ キラキラハピハピ☆


 シンデレラプロジェクトが解散するまで――残り、三ヶ月。
 あと……三ヶ月しかない。



「――うぇへへ!」



 ――な〜んて、きらりんは思わないにぃ☆


 まだ、三ヶ月もあるんだゆ!
 それだけあればぁ、もっとも〜っとキラキラハピハピ出来るにぃ☆


「〜♪」


 きらりんもね、寂すぃーとは思うゆ。
 でも、そう思って過ごすより……楽すぃーと思った方がお徳だと思うにぃ☆
 にゅぷぷ! きらりん、欲張りぃ〜! うっきゃ〜っ!


「……んふふ」


 そのためにはぁ、早く寝ないと! スヤスヤ〜☆


「明日からもぉ、ハピハピするにぃ☆」



つづく
 
985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:24:11.97 ID:QzcBRJx2o
こういうギミックです

残り少ないので埋めます
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:24:55.53 ID:QzcBRJx2o
埋め
987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:25:23.07 ID:QzcBRJx2o
埋め
988 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:25:52.65 ID:QzcBRJx2o
埋め
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:26:19.54 ID:QzcBRJx2o
埋め
990 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:27:29.91 ID:QzcBRJx2o
次スレ

武内P「『次はお前だ』」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1509609178/
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:28:04.92 ID:QzcBRJx2o
埋め
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:28:33.93 ID:QzcBRJx2o
埋め
993 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:29:13.76 ID:QzcBRJx2o
埋め
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:29:49.66 ID:QzcBRJx2o
埋め
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:30:26.96 ID:QzcBRJx2o
埋め
996 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:31:00.71 ID:QzcBRJx2o
埋め
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:31:32.39 ID:QzcBRJx2o
埋め
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:32:01.47 ID:QzcBRJx2o
埋め
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:32:30.74 ID:QzcBRJx2o
埋め
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/07/18(水) 00:32:59.71 ID:QzcBRJx2o
1000!
1001 :1001 :Over 1000 Thread
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赤城「艦これ残酷物語」【コンマ有り】 @ 2018/07/17(火) 23:59:24.60 ID:Ndx9fX3I0
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【バンドリ】白鷺千聖「…………」大和麻弥「どうしたんですか、千聖さん」 @ 2018/07/17(火) 23:21:47.94 ID:sOF6k7pX0
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結衣「安価でンギモヂイイイイ 良くなりたい」 @ 2018/07/17(火) 22:54:04.37 ID:o68q6PsY0
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知的障害者って生きてる価値あんの? @ 2018/07/17(火) 22:04:58.93 ID:pKdnZTb70
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リリカルなのはの世界で遊んでみる @ 2018/07/17(火) 21:56:15.24 ID:bIcJMiUn0
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絵里「何よあれ…」にこ「さあ?」 @ 2018/07/17(火) 21:26:32.07 ID:gJxEZ3Ty0
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安価で皇帝に反逆するR6 @ 2018/07/17(火) 20:19:27.45 ID:CQbEQCcsO
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モバP「晴の誕生日だな」梨沙「そうね」 @ 2018/07/17(火) 19:51:40.33 ID:gHiP54Q/0
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