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【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 III
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16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/05(日) 11:02:44.40 ID:1c6Bpp4TO
これはオノゴロ編勝利
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/05(日) 12:27:35.78 ID:/ZtLX4GS0
>>14
そりゃあれだけ任務そっちのけで女遊びに現を抜かす行動ばかりとってたら掘り下げの機会も尺も無くなるよな
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2026/04/05(日) 12:41:16.42 ID:/ZtLX4GS0
もっと早くからロヴィア達と接触できるような行動を取れればもっと違った結果になったかもしれない
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/05(日) 13:38:21.79 ID:9oaxUVODo
おつ
今回一番の難所だと思ってたがコンマが強かった
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/05(日) 16:06:01.77 ID:NBJPsGVYO
敵キャラ絶対[
ピーーー
]マンが毎回爆速で安価取ってくからどうしようもないんよね
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/05(日) 16:35:57.36 ID:9isNldAS0
ロヴィアやホロウも亡くなったか。でもキャラ安価しだいだけどネオデロデロ教の幹部はまだ出てきそうだな。
22 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/05(日) 20:14:29.09 ID:UDxjoCjVO
>>14
ネオデロデロ教側のキャラの描写が足りていなかったのは
>>1
も思う所存ではありますが、こちらの方が後の展開でガイ達に影響を与えやすいと思い、このような形をとらせていただきました。また、敵側の思惑や行動理由は全てが明らかにならずに謎のまま終わってもいいんじゃないか、という
>>1
の考えが反映されております。必要になれば今後明かされるかもしれませんし、明かされないかもしれません。
>>15
抑制行動を使用して勝利した場合は展開が変わったかもしれません。今回は殺害に振り切り、ネオデロデロ教の息の根を止める結果になりました。
>>16
ネオデロデロ教の基幹部分は倒された為、光を回収した後はビャクヤの行動を無視してオノゴロを立ち去ることも可能です。何をもって勝利とするかは視点によって変わりますが。参考までに。
>>18
>>1
の力量不足もありますが、ロヴィアやホロウ達と関わるような行動を続けていたら話し合いで解決できる道もあったのかもしれませんし、無慈悲に殺し合う結末は変わらなかったのかもしれません。もう過ぎてしまいましたが。
>>19
ロヴィアさんとホロウさんがいたので厳しかった筈ですがあっさり倒せましたね。サーシャとアモが人質に取られてガイが情けも容赦もかなぐり捨てたのかもしれません。
おそらくは
>>1
の調整不足ですが。
>>20
戦闘の結果でのキャラの生死を決めるのに抑制行動を入れてましたが、もう少し考える必要があるかもしれませんね。現状ではそのときのコンマをとった人が物語の展開を決める比重が大きいので、次に似た状況になったときは試しにセーレのときのような投票形式をとってみようかと思います。取り返しのつかない感では現状の方が強く感じられるのでこのまま行くかもしれませんが。
>>21
大陸の方の暗黒館による一斉攻撃と今回の件でネオデロデロ教の勢力として、ほぼ壊滅となったので今後、キャラ安価等でネオデロデロ教の幹部や関連するキャラが出る場合はそれらを考慮した設定に変更させてもらう可能性があります。もし、作っていただけるのであれば参考にしてください。
23 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/05(日) 20:14:56.71 ID:UDxjoCjVO
ーーすたれ村
アモ「……もうビャクヤの兵隊達はいないみたいだね」
ガイ「城を落とすために兵力を集めたんだろう。ネオデロデロ教を倒した今、向こうも必死になっている」
狐耳の獣人少年「お、来た来た」スタッ
サーシャ「あなたは……銀狐の石碑でお参りしてた──」
狐耳の獣人→トモスケ「トモスケと言います!まさか、あのときの2人が師匠の言ってた人の仲間だったとは思いませんでしたよ!」
ガイ「先に俺の仲間が来ていた筈だ。何処にいる?」
トモスケ「先に師匠のところに案内しました!試練……?を受けるんですよね?」
ガイ「……ああ。頼む」
トモスケ「はい!ついてきてください!」タタッ
◆
リーゼリット「よかったぁ……3人とも無事だったんだね!」ギュッ
サーシャ「わっ……ごめんね、リーゼ。心配かけちゃった」
アモ「むぎゅ……リーゼちゃん、離してよぉ……」ジタバタ
メルル「いやァー!無事で本当によかったよ!……けど、なんだか浮かない感じだね」
ガイ「……再会を喜ぶのは後だ。今は、目の前のことを片付ける」
リーゼリット「っと、そうだった……」パッ
アウル「ふぁぁ……たしかに、待ってるとは言ったけどここまで待たされるとは思ってなかったよ……これで、全員揃ったのかい?」
ガイ「ああ。試練を受けさせてくれ」
アウル「よし来た……加減は無しだ。そっちも本気で来なよ」スッ
蒼き星の杖「」ビュンッ……
アインズ「サーシャ、アモ。2人はまだ本調子じゃないだろう。無理に前へ出ず、後ろから援護に徹しろ」
サーシャ「うん、わかった……!」
魔導弓「」スッ……
アモ「支援に回るね……!」
アウル「──トモスケ、周囲の警戒を頼んだ。オレ達は今から、他のことを気にする余裕が無くなるからね……!」
トモスケ「えっ!?もう始めるんですか!?」アタフタ
リーゼリット「それじゃあ遠慮なく……」
狙撃型魔導銃「」ガチャン!
メルル「試練を突破させてもらうよ!」バッ
◆コンマ下1
01-20 痛恨
21-55 劣勢
56-90 優勢
91-00 会心
閃光玉+10(残り3回)
連携技+40(残り2回)
時間の檻 使用時のコンマが奇数で+99偶数で+0(残り1回)
代償の刃+99(使用時、代償を払います)
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/05(日) 20:20:19.56 ID:nvtztj/20
連携技
25 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/05(日) 21:25:27.54 ID:okfHn0U4O
◆56+40=96【優勢!】
メルル「シノホシのアウル・フォクシー……お手並み拝見だね!」スゥゥ──
アウル「元、だけどッ!」
メルル「おっとォ!?」サッ
アウル「君も闇ギルドで名を効かせていただろう!?障害になるかと思って10年前にある程度調べさせてもらっていたよ、メルル・マインドストーン」
メルル「……そのこと、知ってたんだ……!」タッ
アインズ「簡単に透明化はさせてくれないか……!なら──」ダッ
竜角の槍「」ビュンッ!
蒼き星の杖「」キンッ!!!
アウル「その槍……10年前に一緒にいたイヤな奴のことを思い出すよ……!」ギリギリ……
アインズ「フッ……それは光栄だ……!」ギリギリ……
拘束矢「」ビュンッ!!!
アウル「!」サッ
魔力弾「」ドギュウン!ドギュウン!
アウル「チィッ!まったく、油断も隙もないねえ……!1対多数は卑怯じゃないか!?」ヒョイッ
ガイ「──こちらも事情があるんでな。手を抜く訳にはいかない……!」シュンッ
短剣「」シャッ!
蒼き星の杖「」カン!カン!カン!
短剣「」キンッ!キンッ!キンッ!
アウル「」シュバババ
ガイ「」シュバババ
アモ「速っ!?」
リーゼリット「ガイとアウルさん、どっちも速すぎて目で追えない……!アモ、アウルの動きを緩めれる!?」
怪しく目が光るアモ「あれだけ速かったら効果は薄いかもだけど……!」ユラァ
◆コンマ下1
01-55 劣勢
56-90 優勢
91-00 勝利
閃光玉+10(残り3回)
連携技+40(残り1回)
時間の檻 使用時のコンマが奇数で+99偶数で+0(残り1回)
代償の刃+99(使用時、代償を払います)
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/05(日) 21:29:49.60 ID:9isNldAS0
あ
27 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/05(日) 21:59:49.06 ID:m9JUQxInO
◆60【優勢!もう一息!】
アウル「──!?」グラッ……
サーシャ「ナイス、アモちゃん!!!」
魔導弓「」バシュバシュバシュッ!!!
リーゼリット「今だ!!!」
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!ドギュウン!
ガイ「たたみかける──ッ!」シュンッ
透明メルル「手伝うよ!」タッ
アウルの影に刺さる影縫い苦無「」ザクッ!
アウル「……これは、万事休すってやつかね……?」
アインズ「最後まで油断はするな!相手は10年前、この国を崩しかけた張本人だ!」
トモスケ「し、師匠が押されてる所を初めて見たっス……!」
ガイ(そうだ。油断をするな……相手はさっきから魔法を使う素振りをまったく見せていない。加減をしているのか、例の首輪の影響かはわからないが……ここが勝負の分かれ目だ!)
◆コンマ下1
01-55 劣勢
56-00 勝利
閃光玉+10(残り3回)
連携技+40(残り1回)
時間の檻 使用時のコンマが奇数で+99偶数で+0(残り1回)
代償の刃+99(使用時、代償を払います)
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/05(日) 22:01:04.47 ID:kv5ArkogO
連携技
29 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/05(日) 23:12:42.57 ID:qk822yu4O
◆47+40=87【勝利!】
ドカ!バキ!バシュ!ドギュウン!
両手を上げるアウル「あいたたた……降参!降参する!」ボロッ……
ガイ「何?」ピタッ
リーゼリット「……へ?終わり?」
アウル「そう、終わり……だから武器を納めてくれよ」
サーシャ「……なんかあっさりし過ぎて拍子抜けなんだけど……」
アインズ「なぜ、魔法を使わなかった?毒魔法を使えば貴様は有利に戦えた筈だ」
アウル「10年間オレなりに色々考えた結果さ。懲りたんだよ。それに、毒魔法を使ったらここにいる大半が絶命する……それじゃ試練にはならないだろ?」
アモ「……じゃあ、本当に試すためだけに戦ってたんですね……」
アウル「そういうこと。いやぁ、それにしても参ったね……ここまで綺麗に連携されるとは思わなかった」
トモスケ「し、師匠!?ほんとに負けたんスか!?」
アウル「負けた負けた。オレ一人で押し切れる流れは、さっきので完全に消えた」
蒼き星の杖「」クルッ
蒼き星の杖を肩に担ぐアウル「この先まだやるなら、こっちも本気の毒を撒くしかなくなる。でも、それをやった時点で試練じゃなくなる……だったら、ここで止めるのが筋ってもんだろ?」
ガイ「……」
アウル「で、結論だけど──」
一同を見るアウル「」ジッ……
アウル「合格だよ。この光を君達に託す」
トモスケ「おおーっ!?」
サーシャ「やった……!」
リーゼリット「よ、よかったぁ……!」
ガイ「……いいのか」
アウル「いいも何も、試練を乗り越えたんだ。さあ、翡翠の賽を出しなよ」
蒼き星の力から抜ける星の力「」ポワ……
アモ「わぁ……すっごく綺麗……!」
メルル「おぉ……これが世界樹の光かァ……」
ガイ「」スッ
翡翠の賽「」キラッ……
星の力[水]ポゥ……スィー……
翡翠の賽「」キランッ!!
30 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/05(日) 23:13:12.32 ID:qk822yu4O
アウル「……たしかに、渡したよ。これでこの地に残ってた星の力は君に移った。後は好きに使いな……とは言わないけど、少なくとも変なことに使う気はなさそうだ」
ガイ「……聞きたいことがある」
アウル「ん?」
ガイ「ブラッドもそうだったが……お前達は何の意思で俺に光を集めさせている?」
アウル「誰の意思……強いて言うなら、ダークヒーロー達……になるのかな」
蒼き星の杖「」トントン
サーシャ「……えっ!?ダークヒーロー達は生きてるんですか!?」
アモ「!」
アウル「……アレを生きてると言っていいかはわからないけどねえ。生者とも死者とも言い難い……」
アモ「……?」
ガイ「……この賽の本当の持ち主に心当たりは?」
アウル「居るとしたら……セイントレア王国の何処か。若しくは既に、この世界には存在していないだろう」
ガイ「……何だと」
サーシャ「それって……どういう意味ですか?」
アウル「言葉通りだよ」
蒼き星の杖を軽く地面に突くアウル「」トン……
アウル「光を集めた翡翠の賽は誰が使っても強大な力を発揮する。その気になれば、世界の法則そのものを歪めることだって可能だろうね」
アウル「だが、それは本来の使い方じゃない……真に正しい持ち主の手にあってこそ、翡翠の賽は力を発揮する。何が起きるかはオレも知らないけど……」
アウル「聖女」
アモ「へ?」
アウル「聖女が本来の持ち主だと……オレはそう聞いている」
リーゼリット「……ネオデロデロ教の?でもガイ達が倒したんじゃ──」
ガイ「……本物の聖女のことか」
アモ「!!!」
サーシャ「つまり……最後はその本物の聖女に辿り着かなきゃいけないってこと?」
アウル「たぶんね。あるいは、全部揃った時点で賽の方が勝手に答えを示すかもしれない」
ガイ「……」
胸元を押さえるアモ「聖女さん……」ギュッ
アウル「……他に聞きたいことはあるかい?答えられることに限りはあるけど」
◆安価下1〜2
1 フェルメールとリュアンについて
2 自由安価
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/05(日) 23:15:10.94 ID:nvtztj/20
2かつての仲間たちについて
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/05(日) 23:15:44.92 ID:9oaxUVODo
1
33 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/05(日) 23:23:45.35 ID:qk822yu4O
安価が揃ったので本日はここまでです。
次回はフェルメールたちのことと、かつてのシノホシのことを聞くところから始めたいと思います。
ビャクヤは諦めずに何かの準備を着々と進めているみたいです。一体どうなるのやら。
それでは、また。
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/06(月) 01:34:05.00 ID:eZq1f31Yo
おつ
二つの意味で毒気の抜かれた狐になったな…
作戦成功で敵側の戦力も削れたし後は来たる決戦に備えるべきか
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/08(水) 13:20:39.06 ID:fw4cq8FL0
乙
今さらだと思うけど戦闘描写とくに使用回数について意見があります。今回ネオデロデロ教の戦闘してそのままアウル戦に入っての連戦だと思うけどその際、ネオデロデロ教で使用した「連携技」を2回使用して次にアウル戦だと何の描写もなく急に「連携技」の使用が回復しているのは矛盾や違和感があると思います。戦闘して次の日なら分かりますが連戦だったら使用回数は回数させないで継続させた方がいいと思います(例えば「連携技」を2回使用したら次の戦闘では使用できないみたいな)。
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/11(土) 12:34:58.94 ID:uZaj1KRcO
正直投票形式より「連携技」をどうにかして欲しい所がある。抑制行動など他の行動が見たいのに「連携技」が独占しているから結果的にお亡くなり展開になっているからそこをなんとかして欲しい。
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/11(土) 13:02:00.47 ID:LjCK6na3O
前スレで無力化手段として封印魔法を習得しても結局使う選択とかは一切出ないし1としてはむしろガンガン殺して欲しいんじゃね
味方の死亡判定と天秤にかけさせて連携技を使わせようとしてるようにも思えるし
38 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/11(土) 23:45:07.37 ID:Ma7llVAoO
>>34
アウルも、この10年で色々と思うところがあったみたいです。
決戦になるかどうかはまだ分かりませんが、備えておくに越したことはないですね。
>>35
>>36
ご意見ありがとうございます。
救済措置として考えていた「連携技」が、結果的にノーリスクで安定して使える状態になってしまっていたので、今後は他の選択肢も選びやすくなるよう、「連携技」は調整する方向で考えています。
また、一日以内の連戦や、描写的に明らかに消耗が残っている場面では、「連携技」の使用回数は前の戦闘から引き継ぐ形にしようと思います。
>>37
こちらとしては、キャラを積極的に殺したいというより、安価や戦闘を通して、無情さややるせなさ、絶望感も含めて、登場人物の運命にみんなで関わってもらえたら、という意図で選択肢を作っていました。ただ、その中で「連携技」が結果的に安定した最適解のようになってしまい、味方の死亡判定と天秤にかけて使わせる形に見えていたのであれば、そこは
>>1
の調整ミスです。
封印魔法については、無力化手段としては有効ではあるのですが、ヌルのように戦闘中に主力として使えるほどの力はない想定なので、現状は戦闘系の選択肢には入れていません。その代わり、場合によっては抑制行動の結果として使ったり、相手に死以外の結末を与える場面で使うことは想定していました。
今後も不備等はあるかと思いますが、よろしくお願いします。
39 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/11(土) 23:45:56.45 ID:Ma7llVAoO
リーゼリット「他に……あっ!そうだ!フェルメールさんとリュアンさんを見かけませんでしたか!?」
アウル「フェルメールにリュアン……?」
サーシャ「この辺りに来てる筈なんです。3日前、ここにビャクヤたちの襲撃があったじゃないですか?そのとき、アウルさんたちは見かけなかったけど……」
アウル「あのときはビャクヤの手下とはいえ、相手が兵士だったからね。トモスケならまだしも、オレが出て行ったところで首輪が爆発して無駄死にするだけだったから、観ていることしかできなかった。姫巫女の従者は……大した男だったよ。最後まで敵を引き受けて、姫巫女を逃がして、そのまま命を落とした」
アモ「やっぱりアキトさんは……」
サーシャ「……」ギュッ
トモスケ「……えーと、みなさんが探しているのは銀色の髪と金色の髪の姫様っぽい2人組ですか?」
アインズ「知っているのか?」
アウル「ああ……その2人ね。うるさくて敵わなかったから、この更に奥地に隠れてもらっている」
リーゼリット「それじゃあ、2人とも無事なんですね!?」
アウル「無事だよ。少なくとも、オレが預かった時から大きな怪我も無い」
ガイ「……コボルドは近くにいなかったか?」
アウル「2人だけさ。何かあったか?」
ガイ「……別に」
トモスケ「金髪のお姉さんの方は朗らかというか、気さくなんですけど銀髪のお姉さんは師匠を警戒しているというか……あまり心を開いてくれてない気がするんスよねえ」
メルル「そりゃあ、元シノホシの一員で今も爆発する首輪を付けられた死刑囚を相手にしたら普通の人は警戒すると思うけどなァ」
アモ「ちょっ、メルルさん!?」
笠を被り直すアウル「……いいんだ。それは事実だし、オレはそれを否定しない」スッ
40 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/11(土) 23:46:52.29 ID:Ma7llVAoO
ガイ「……もう一つ聞く」
アウル「まだあるのかい」
ガイ「シノホシについてだ。お前以外の連中は今どうしている」
トモスケ「し、師匠の昔の仲間っスか?」
アウル「……フレメアの奴は魔族国で悠々自適に暮らしているらしいじゃないか。オレはこの目で見た訳じゃないけど、相変わらずガキみたいに駄々捏ねて過ごしているんだろう」
サーシャ「んー……意外と落ち着いてたような気がしますけど……」
アウル「えっ、会ったことあるの?アイツに?」
サーシャ「ええと……はい。一度だけなんですけど……」
アウル「信じられない。あのガキ吸血鬼が落ち着くことなんてあるのか……???」
トモスケ「師匠が混乱してる!」
リーゼリット「……なんだか、急に普通の人みたいな反応したね……」
アウル「……首領のザイルはオレがオノゴロで捕まってから音沙汰が無い。世界めくれが起きても死ぬような奴じゃないから、どこかで生きているとは思うけどね。もう1人、ダウンは話すことがある。彼女も世界を気ままにふらついてるらしいから、もしかしたらどこかで会うかもよ?」
アモ「勇者を惑わせた、伝説のサキュバス……」
サーシャ「改めてシノホシって、相当すごい人たちが集まってたんだね……」
アウル「どうだか。肩書きはどれだけ立派でも、みんな変わらないロクデナシさ……さ、もう用事は住んだろ。直に日が暮れる。もう帰るか、さっさとこの国を出たほうがいいよ。君たちが探していた2人も、しばらくはオレ達が匿っておく。下手に動かすより安全だ」
ガイ「……ああ。わかった」
⭐︎試練を受けました。
⭐︎星の力[水]を手に入れました。
41 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/11(土) 23:47:31.67 ID:Ma7llVAoO
ーートウゲン城
ガイ「──今日、動きがあるんだな?」
キキョウ「うん……少なくとも、私が何度も見てきた破綻は今日ここから始まった。細かい流れは違っても、この日を越えられたことは一度もない」
リーゼリット「にしても……ビャクヤがクーデターを起こす理由がサーシャとアモから話は聞いたけど……それでも、そこまでして国をひっくり返したい理由が、まだ少し掴みきれないんだよね」
アモ「リハンさんから聞いた話だとね……ビャクヤさんは、ただ権力が欲しいわけじゃないみたい。この国の在り方そのものを憎んでるって……だから、止まれないんだと思う」
アインズ「ふむ……信念と私怨が絡み合っている相手か。理屈だけでも、情だけでも止まらん。厄介だな」
サーシャ「うん……だからこそ、こっちも迷ってる暇はないよ。どんな理由があっても、今日ここで止める」
メルル「えーっと……今日仮に、城に襲撃があるとしたら、反朝廷勢力とビャクヤの部下が結束した戦力が攻めに来るんだよね?」
キキョウ「そう。幸いなのはネオデロデロ教が壊滅していて、城内の怪しい人員は排除したから戦力としては十分に対処ができると思う」
ガイ「本当に城内は安全なんだろうな?サーシャとアモは一度拉致されたんだぞ」
キキョウ「……やれることはやったよ。兵の配置も見直したし、出入りする人間も絞った。これ以上は、相手がどう動くかを見て潰すしかない」
サーシャ「ガイ。キキョウさんを責めるのはやめて。キキョウさんは精一杯、最善の行動をしてくれているんだから」
ガイ「そんなつもりは……」
キキョウ「ううん。こちらこそ、ごめんね。守り切れなかったのは事実だから……次は絶対に同じことを繰り返させない」
メルル「……とにかく!今日を無事に乗り切って、太政大臣の繰り返しもここで止めて!最後に目指すは大団円!誰も欠けずに終わらせようよ!」
アモ「そうですね!」
リーゼリット「あははっ……うん。いいね、それ」
アインズ「フッ……楽観視する訳ではないが、テラヌスのときよりは遥かに状況が見えている。ガイ、どう動く?」
ガイ「……そうだな」
◆現在はオノゴロ諸島です。(27日目)
⭐︎安価終了後、何かが起きるみたいです。
何をする?
安価下1~3
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/11(土) 23:50:21.87 ID:4SPyroDc0
イブキ先生、戦列に加わりにくる
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/11(土) 23:51:58.64 ID:QV0aMQ5Io
片っ端から城内に罠をしかける
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/11(土) 23:52:56.95 ID:ePf97NMyO
皆でフォーメーションの特訓
45 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 12:10:52.25 ID:ALnKohQNO
リーゼリット「んー……こんなものでいいかな……?」ガサゴソ
ガイ「リーゼ、何をしているんだ?」
リーゼリット「ん……何って……罠を張ってるんだけど?」ガサゴソ
ガイ「罠……」
リーゼリット「もう襲撃があるってわかってるんなら……備えておくことに越したことはないでしょ……よし、できた!」
ガイ「扉に罠を?見た目は変わらないが……」ソッ
リーゼリット「あー!何してんの!?触ったら──」
罠「」バシュッ!
リーゼリット「きゃあっ!?」 グイッ
ガイ「っ……!?」グイッ
簀巻きにされるリーゼリットとガイ「」グルグルグル……
簀巻きリーゼリット「……こうなるの」ブラーン……
簀巻きガイ「……迂闊に触ってすまない」ブラーン……
簀巻きリーゼリット「次は気をつけてよね……」
兵士の護衛「む?……お二人とも、このようなところで一体何をなさっているのですか……?」
簀巻きガイ「……説明するから、一度おろしてくれないか?」
⭐︎城内に罠を設置しました。
46 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 12:11:24.61 ID:ALnKohQNO
ーートウゲン城 中庭
アインズ「はぁっ!!!」
竜角の槍「」ビュンッ!
大剣「」ブォンッ!
メルル「すごっ……!あんな剣を片手で軽々と振るなんて……」
サーシャ「槍と大剣の二刀流……アインズ、いつの間にそんなことができるようになったの?」
アインズ「ふぅ……これはただの戯れだ。実戦的とはいい難い。それより、お前たちは昨日の今日でもう戦うつもりか?休んでいても誰も文句は言わないだろうに」
アモ「今は少しでも、戦力があった方がいいでしょ?それに、私がいたら何人かは生け取りにしやすいと思うよ」
サーシャ「アモちゃんの心属性魔法は頼りになるからね!」
メルル「うんうん。城の中で何が起きるか分からないし、こういう時は、一つでも多くできることがあった方が安心だからねェ」
キキョウ「……みんな、残ってくれたんだ」スタスタ
イブキ「こんにちは、皆さん」ペコリ
メルル「ええっ、イブキ先生!?」
サーシャ「イブキさん!?どうしてここに?」
イブキ「太政大臣の命により、城内での全般支援を命じられたので」
キキョウ「……イブキ先生、本当にありがとうございます」ペコリ
イブキ「ふふっ。かつての教え子に頼まれたら断われません。私にできることであれば、なんでも手伝いますよ」
アモ「わぁ……!……でも、寺子屋を離れても大丈夫なんですか?」
イブキ「臨時でお休み、ということにさせていただいてます。カグヤもいるので不在の間、心配はありません」
イクセ「皆様、こちらにいらっしゃったんですね……!イブキ先生!!!」タタッ
イブキ「イクセさん。久方ぶりですね。その後も勉学には励んでいますか?」
イクセ「はい!読み書きも計算も、前よりだいぶできるようになりました。まだイブキ先生には敵いませんけど……!」
◆
47 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 12:11:53.69 ID:ALnKohQNO
ガイ「ここにいたのか」
リーゼリット「みんな集まってるね」
サーシャ「ガイ、リーゼ!罠作りは終わったの?」
リーゼリット「うん、バッチリだよ。どこかの誰かさんのせいで時間はかかっちゃったんだけどね?」チラ
ガイ「……まだ根に持ってるのか?」
リーゼリット「護衛の人がすぐに来てくれたからまだしも、他の人が通りかかったら変な誤解をされてたかもしれないんだから」
サーシャ「あはは……何があったか分からないけど、順調そうだね?」
ガイ「……効果の方は確実にある。キキョウは……あそこか」スタスタ
キキョウ「……ガイ。どうしたの?」
ガイ「ビャクヤはいつ来る?」
キキョウ「これまでの繰り返しでも、日が昇ってる間は襲撃してこなかった。だからと言って無警戒な訳じゃないけど……」
ガイ「まだ時間はあるんだな?」
キキョウ「うん。多分……」
ガイ「なら、その間に手順を固めよう。ビャクヤが来た時に各自が好きに動いたら、必ず隙ができる……みんなを集めよう」
◆
ガイ「キキョウ。これまでの襲撃で、相手が最初に狙った場所は?」
キキョウ「大きく三つ。城門、兵糧庫、それと姫巫女のいる区画なんだけど……今回はイクセちゃんの場所を絞らせていないから、真っ先に城門を揺らして混乱を作る可能性が高いかな」
アインズ「正面から大きく騒ぎを起こして、別働隊を中へ通すわけか」
キキョウ「うん。ビャクヤは、正面突破そのものより守りを割らせる瞬間を作るのが上手かった」
アインズ「それなら、私は城門につこう。正面から押してくる連中を食い止める。敵の先頭と突破役は任せてくれ。中はお前たちに任せる」
リーゼリット「私は高所から全体的に支援するよ。罠を仕掛けた場所も地図に記しておいたから、共有しておくね」
ガイ「サーシャもリーゼと違う位置で狙撃に回れるか?」
サーシャ「うん。リーゼも一緒に見てくれてるなら、心配いらないよ!」
リーゼリット「ふふっ……」
ガイ「期待している。アモはキキョウの近くにつけ。混乱した兵や城内の人間を落ち着かせるのと、妙な動きをする奴がいたらすぐ知らせてくれ」
アモ「わかった。心属性で抑えられそうなら抑えるね」
ガイ「メルルは遊撃だ。姿を消して裏取り、伝令潰し、城内に入り込んだ別働隊の確認。前に出るより、見えない場所を埋めてほしい」
メルル「おっけー。隠れるのは得意分野だから、お姉さんにドーンと任せなさい!」
ガイ「俺は遊軍に回る。どこが崩れそうでもそっちに走る。ビャクヤ本人が出たら、そこを最優先に叩く」
イクセ「私も──」
キキョウ「イクセちゃんは前に出ないで。リュウトウと一緒に本丸で待機してて」
イクセ「キキョウさん!私も戦えるよ!だから──」
キキョウ「アキトさんはイクセちゃんを死なせる為に逃したんじゃないの!!!」
イクセ「っ……!」
キキョウ「……ごめんね。今回こそ、無事で終わるように済ませるから……だから、今は私たちを信じて……」
ガイ「……」
アインズ「……準備にとりかかるぞ。各々、持ち場に向かえ」
アモ「……キキョウさん、行きましょう」スッ
キキョウ「……うん。よろしくね、アモさん」スタスタ……
イブキ「……イクセさん。いえ、姫巫女様。今は貴女も狙われる身であることはわかっているでしょう。」
イクセ「……はい……将軍様の所に向かいます。どうか、ご武運を……!」クルッ
◆
48 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 12:12:19.70 ID:ALnKohQNO
ー 夜
ーートウゲン国政区
ビャクヤ(ネオデロデロ教が壊滅させられるとは思わなかったが……奴らがいなくとも、朝廷を倒すには充分だ)
ビャクヤ(機は熟した。今宵、オノゴロへ叛逆の狼煙をあげる……!)グッ
ビャクヤ「──行くぞ。私に続け」
ビャクヤ兵「はっ……ビャクヤ様に、真のオノゴロを取り戻してもらうのだ!!!」
反朝廷勢力たち「「「おおおおおおおおっ!!!」」」
一斉に掲げられる武器「」ガッ!
ビャクヤ兵たち「「「おおおおおおおおっ!!!」」」
一斉に掲げられる武器「」ガッ!
ドドドドドド……
ビャクヤ(父さん、母さん……必ずや、復讐はやり遂げて見せます……!)
◆
煙「」ユラァ……
屋根に座るリハン「……始める気だね。このまま眺めているだけってのも癪だし……アタイもアタイで、出来ることをやろうじゃないか」
スクッ……
リハン「……簡単にくたばるんじゃないよ、将軍様……」フッ……
◆
49 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 21:04:55.59 ID:oBpS+blBO
ーートウゲン城 城門
手榴弾「」コロン……
軍服を着た兵士A「ん?……!襲──」
ドガァァァン!!!
側近ビャクヤ兵「今だ!一気に突入しろ!!!」
ビャクヤ兵たち「「「おおおおおおっ!!!」」」
ドドドドドド……
鳴り響く複数の銃声「」パァン!パァン!
ビャクヤ兵A「ぐあっ」ドサッ
ビャクヤ兵B「なっ、撃たれ──」
ビャクヤ兵C「馬鹿な!?襲撃が読まれていたのか!?」
◇
軍服を着た兵士B「奴らを絶対に城内にいれるな!!!この門を死守しろ!!!」
トウゲン兵たち「「「了解!!!」」」
兵士Aを物陰まで引きずる兵士の護衛「ぐぬぬぬぬ!!!」ズルズル……
兵士の護衛「ふぅ……ここならしばらく大丈夫ですね……ここが落ち着いたらすぐに後方へ下げますので、気を確かに持って──」
右足と右腕を失った兵士A「俺に構うな!!!あの兵士共を止めろ!!!」ググッ……
兵士の護衛「なっ……その身体で戦う気ですか!?無茶ですよ!!!」
兵士A「うるさい!!!まだ左腕が残ってる!!これ借りるぞ!!」スッ ガシッ
拳銃「」パァンッ! パァンッ!
ビャクヤ兵D「ぐっ……!」
ビャクヤ兵E「ひるむな!押し込めェ!!!」
兵士の護衛「もうっ……本当に無茶苦茶なんですから……!」ギリッ
ドドドドドド……
側近ビャクヤ兵「正門を突破しろ!城内に入りさえすればこちらの勝ちだ!!!」
ドンッ!!!
アインズ「──それはどうかな」バサッ……
ビャクヤ兵たち「「「!?」」」
アインズ「私も混ぜてもらおう──!」
側近ビャクヤ兵「竜か……!構うな、数で押し潰せ!!!」
ビャクヤ兵たち「「「おおおおおっ!!!」」」ドッ
兵士を大剣でまとめて薙ぎ払うアインズ「」ブォンッ!
吹き飛ぶビャクヤ兵たち「」ウワァァァ!
兵士の護衛「す、すごい……!」
兵士A「へへっ……やるじゃねぇか……!」
アインズ「突破できるものなら、してみせろ。」
側近ビャクヤ兵「ちぃっ……竜風情が!」
◆
50 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 21:05:43.89 ID:oBpS+blBO
リーゼリット「正門、接敵……!アインズが抑えてるけど、数が多い……突破役から落とす!」
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!
ビャクヤ兵H「ぐあっ!?」ドサッ
サーシャ「右から回り込もうとしてるのが二人……止まって!」
魔導弓「」キュンッ
拘束矢「」ビュンッ!!!
ビャクヤ兵I「なっ、なんだこれ!?」
ビャクヤ兵J「足が──!」
リーゼリット「ナイス、サーシャ!そのまま左も見て!」ドギュウン!
サーシャ「うん!リーゼも相変わらずいい腕だね……!あれは……」ジッ……
◆
ーートウゲン城 城内
反朝廷勢力忍「まさか今日の襲撃が読まれてたとは驚きだが……こんな乱戦が起きてれば侵入など容易いもんだ。あとはビャクヤ様の突破口さえ開ければ……!」ヒョイッ
足元に突き刺さる矢「」バスッ!
反朝廷勢力忍「目が良い奴がいるようだな……」タタッ
バスッ!バスバスバスッ!
反朝廷勢力忍(腕もいいと来た……だが殺意を感じられない。殺す気でかかれば拙者の命など、とうに無くなって──)シュタタ……
反朝廷勢力忍「ぬぅっ!?」ガクンッ
影に刺さる影縫い苦無「」ザクッ……
透明メルル「ふっふっふっ……本職にも負けないくらいの腕前でしょ?サーシャちゃんのお陰でもあるけど……さあ、文字通りお縄についてもらうよ!」
縄「」グルグル……
捕まった反朝廷勢力忍「ふ、不覚……!」
タッタッタッ……
走る見回り兵士「本当に襲撃してくるなんて……城内に入られてないといいんだけど……」タッタッ
メルル「あ、兵士さん!この人お願いねェ!私は次の侵入者を見に行くからー!!!」ゲシッ
捕まった反朝廷勢力忍「ぬうっ……」ドサッ
透明「さあ、忍び狩りだァ!」スゥゥゥ──
見回り兵士「ええっ!?あっ、はい!!!」
◆
51 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 21:06:40.63 ID:oBpS+blBO
ーートウゲン城
遠くで響く爆音「」ドガァン……
怒号「」ザワザワ……
駆ける足音「」タタタタ……
若い兵士「ほ、本当に攻めてきたのか!?正門は、正門はまだ持ってるんだろうな!?」
下働きの女中「きゃあっ!?ど、どこへ行けば……」ドカッ
荷箱を落とす小姓「」ガシャァン!
キキョウ「静かに!!!」
シーン……
キキョウ「正門はまだ持ち堪えてる!城内に敵が雪崩れ込んだわけじゃない!慌てて走り回る方がよほど危ないよ!」
キキョウ「兵は持ち場を守って!非戦闘員は本丸奥へ、負傷者が出たらこの通路に集めて!勝手な判断で外へ出ないで!」
下働きの女中「は、はい……!」
小姓「す、すみません……!」
アモ「……大丈夫だよ」
淡く光るアモの瞳「」ユラァ……
アモ「──今、怖いのは当たり前。でも、みんなちゃんと動けるから……落ち着いて、息をして……」
強張っていた肩を少し下ろす兵士「……っ」スッ……
下働きの女中「……あ、れ……さっきより……息が……」
アモ「うん。そのまま、ゆっくりでいいから動いて……走らなくて大丈夫。順番に行こう」
ザワ……ザワ……
キキョウ「ありがとう、アモさん!」
アモ「……ううん、キキョウさんがちゃんと指示を出してくれてるからですよ」
タタタタッ!
伝令兵「キキョウ様!西の渡り廊下で火の手が上がったとの報告が──」
キキョウ「規模は!?」
伝令兵「まだ小さいとのことですが、見回りが火薬の匂いがする、と……!」
キキョウ「陽動だね……!消火班を回して!ただし兵は剥がしすぎないで、最低限で抑える!」
伝令兵「はっ!」タタッ
アモ「……正門だけじゃなくて、城の中も揺らそうとしてる……」
キキョウ「ビャクヤらしいよ。正面で押し込みながら、内側に“守りを割らせる瞬間”を作る……だからこそ、城内を落ち着かせないといけない……!」
イブキ「キキョウ、怪我人が多く出てる……こちらで受け入れる場所を一つに絞った方がよさそうです」
キキョウ「イブキ先生、お願いします。負傷者の集積はこの通路に統一して、動ける人から順に振り分けてください」
スタ……スタ……
盆を持った下働きの男?「」スタ……スタ……
52 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 21:07:12.23 ID:oBpS+blBO
アモ「……?」
キキョウ「どうしたの?」
アモ「……あの人……変」ジッ……
キキョウ「変?」
アモ「怖がってないんです。ここにいるみんな、少しずつでも揺れてるのに。でも、あの人だけ……平常心のままなんです」
キキョウ「……!」
盆を持った下働きの男?「」スタ……スタ……
イブキ「失礼。そこの方、止まりなさい」
盆を持った下働きの男?「……何か?」
キキョウ「その盆、どこへ運ぶの?」
盆を持った下働きの男?「将軍様へ、夜食を」
キキョウ「今この時間、将軍様への接触は全部止めてるよ」
盆を持った下働きの男?「……」
アモ「っ、キキョウさん!」
妖しく光るアモの瞳「」ユラァ……
下働きの男?「ちっ!」バッ!
投げ捨てられた盆「」ガシャァン!!!
小型の火薬玉「」コロン……
キキョウ「伏せて!!!」バッ
アモ「ダメッ!!!」
妖しく光るアモの瞳「」ユラァ……
下働きの男?「な、に……?」ガクンッ
イブキ「今です!」タタッ ゲシッ!
人気の無い方へ蹴られる小型の火薬玉「」コロンコロン……
キキョウ「そいつを取り押さえて!!!」
兵士たち「「はっ!」」ダッ
取り押さえられる下働きの男?「くそっ……!離せ!!ビャクヤ様の御為に──」
ドサッ!!!
下働きの男?「クソッ!離せ、離せえええ!!!」ジタバタ……
イブキ「いいえ。袖の内側、火薬の粉で黒ずんでいます。紛れ込んだ工作員でしょう」
キキョウ「……やっぱり、来てる。正門だけじゃない。城内にも牙を立て始めてる……!」
アモ「でも、これで分かったよ。ただ暴れるだけじゃなくて、混乱を広げるために人を紛れ込ませてる」
キキョウ「……捕縛した人間は別室へ!口を割らせるより先に、同じ手口が他にもある前提で動く!少しでも怪しいと感じたら尋問をすること!」
兵たち「はっ!!!」
再び動き出す人の流れ「」ザワザワ……
キキョウ「……アモさん」
アモ「うん?」
キキョウ「助かった。さっきの、アモさんが気付いてくれなかったら……」
アモ「私一人じゃ止められませんでした……キキョウさんがすぐ動いて、イブキさんが弾いてくれたから……みんなで止めたんだと思う」
イブキ「ふふっ。頼もしいですね、本当に」
キキョウ「大丈夫……今回こそ、ここで止める。城も、人も、もう壊させない」
遠くで響く銃声「」パァン! パァン!
アモ「外は……まだ続いてますね」
キキョウ「うん。こっちも崩れないようにしないと……!」
◆
53 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 21:07:38.16 ID:oBpS+blBO
魔導拳銃「」ドギュウン!ドギュウン!
ガイ「」シュンッ
ザクザクザクッ!
短剣で切り付けられるビャクヤ兵たち「」バタ……
スタッ……
ガイ「……この辺りは片付いたか。正面から来る奴らは防げてはいるが、侵入を完全に防げているわけじゃない」タタッ
ガイ(おそらく既に城内には入られているだろうが……対策はとられている。将軍の所へは早々辿り着けないはずだが……ビャクヤの姿が見当たらないのは気になる。一体どこに……)
タタタッ!
駆け寄ってくる伝令兵「ガイ殿!!!」
ガイ「何があった」
伝令兵「城内に工作員が紛れ込んでいたとのことです!本丸前で一名を捕縛、キキョウ様とアモ殿が対応中と!」
ガイ「……やはり中にも入っていたか」
伝令兵「はっ!ですが、今のところ将軍様と姫巫女様は無事です!」
ガイ「今のところか……正門の様子は?」
伝令兵「アインズ殿と兵達が抑えております!リーゼリット殿とサーシャ殿の援護も入り、突破は許しておりません!」
ガイ「わかった……引き続き伝令を頼む。俺は城内を捜索する」
伝令兵「はっ!」
タタタッ……
ガイ(正門はまだ持っている。城内の混乱もキキョウとアモが抑えている……それでも落ち着かない。ビャクヤが正面で目立って暴れていないのが、どうにも引っかかる……)
ガイ(キキョウは言っていた。これまでの繰り返しでは、城門、兵糧庫、姫巫女区画の三つを揺らしてきたと……だが今回は違う。兵糧庫の報告がまだ無い)
遠くの銃声「」パァン!パァン!
ガイ(同じ手を使うなら、もう兵糧庫にも火が回っていていい筈だ。そこが静かなのは、戦力が足りないからじゃなく……そうする必要がなかったということか)
ガイ(これまでの繰り返しでは三つを揺らして守りを裂いた。だが今回は二つで足りている……いや、一つ足りないんじゃない。最初から要らなかったんだ)
ガイ(今回は将軍と姫巫女が同じ場所にいる。どこから漏れたかは分からないが、今夜だけは……一撃で全部終わらせる道がある!)
ガイ「……最初から、門を落とす気なんて無かったのか!」シュンッ
コンマ下1
01-20 間に合わなかった
21-35 偶数で将軍、奇数で姫巫女が倒された
36-80 戦闘中
81-00 間に合った
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/12(日) 21:12:52.95 ID:d4VpMUGw0
あ
55 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 23:23:08.55 ID:xakkrrRKO
ーートウゲン城 天守閣
外で響く爆音「」ドガァァァン!!!
イクセ「……」
リュウトウ「……本当に、強くなられましたね。姫巫女様」
イクセ「え?」
リュウトウ「私はこの国の先頭に立ってからまだ数年しか立っていない身ですが……しばらく見ない間に、立派になられた」
イヨ「あら?あなたもよくやっていると思うけど。あなたを将軍に推したのは私だけど、あの頃よりずっと堂々としてきたじゃない」
リュウトウ「自分自身ではそうは思わないが……」
イクセ「……お二人とも、こんな時にそんな話をするんですね」
イヨ「こんなときだから、です。怖い怖いと縮こまっていても、外の連中が勝手に消えてくれるわけじゃないですから」
リュウトウ「……姫巫女様。万が一の時は、私が道を開きます。どうか迷わずお逃げください」
イクセ「いやです」
リュウトウ「姫巫女様」
イクセ「もう、誰かに守られるだけなのはいやです」
拳を握るイクセ「」ギュッ
イクセ「アキトお兄ちゃんが命を懸けてくれたのに……私だけ何もできないままなのは、もっといやです」
シーン……
イヨ「……ふふっ。似てきましたね」
リュウトウ「誰に?」
イヨ「昔のあなたに、よ」
リュウトウ「……それは、あまり嬉しくない例えだ」
イクセ「……でも、怖くないわけじゃありません。ずっと、心臓がうるさいままです」
リュウトウ「それでいいのです。恐れを知らぬ者より、恐れを抱えたまま立てる者の方が、ずっと強い」
イヨ「ま、立派なこと言ってるけど、いざとなったらあなたが一番無茶するんでしょうね」
リュウトウ「ふっ……否定はできないな」
宙に浮いていたオフダ「」パサッ……
56 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 23:24:56.94 ID:xakkrrRKO
イヨ「お二人とも、警戒を!」バッ
リュウトウ「……姫巫女様、下がっていてください」スッ
黒い打ち刀「」スラッ……
イクセ「!」
ビャクヤ「」ヌッ
リュウトウ「イヤーッ!」
キィンッ!!!
ビャクヤ「防いだか──だがその首、貰い受ける!!!」ギリギリ
リュウトウ「まさか、大将首自らやってくるとはな、ビャクヤ!」ギリギリ
ビャクヤ「その程度で止められると思うな!」
一歩押し込まれるリュウトウ「ぬっ……!」ズサッ
ビャクヤ「どうしました。その腕で国を背負うつもりですか?」
リュウトウ「舐めるな!」キィンッ!
踏み込むリュウトウ「」ダッ
リュウトウ「はぁっ!!!」ブォンッ!
ビャクヤ「甘い」スッ……
ザンッ!
斬り裂かれるリュウトウの肩口「」パッ……
リュウトウ「くっ……!」
低く構え直すビャクヤ「その程度の傷で止まるまい?次で落とす」スッ……
リュウトウ(速い……いや、それだけではない。まだ何か隠している……!)
イヨ「リュウトウ!」スッ……
浮き上がるオフダや形代「」フヨフヨ……
飛んでいくオフダや形代「」ビュンビュンビュン!!!
ビャクヤ「邪魔をするな、ツクヨミ家の者よ!」キィンッ!
リュウトウ「くっ……!」
ズバババ……
斬られたオフダや形代「」ペラ……
イヨ「くっ……」
ビャクヤ「邪魔をするなら……まずは貴女から──」
黒く染まり始める刀身「」ズズズ……
イヨの前に出るイクセ「イヨさん!!!」バッ
リュウトウ「なっ、姫巫女様!!!」
ビャクヤ「──よろしい。まずは姫巫女から、その命を断つ!!!」
目を閉じるイクセ「っ……!」ギュッ……
57 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 23:26:06.02 ID:xakkrrRKO
シュンッ
弾かれる刀「」カァンッ!
ガイ「──間一髪か。加勢する」スタッ
リュウトウ「ガイ殿……!」
ビャクヤ「現れましたか……聖女達を倒した異邦人。ですが、あなた一人が増えたところで、何が変わるというのか」
ガイ「試してみるか?」スッ
短剣「」キラッ……
シュンッ
ビャクヤ「ッ!」バッ
ギィンッ! ガキィンッ! キンッ!!!
飛び散る火花「」バチバチ……
イヨ「速い──どっちが押してるの!?」
リュウトウ「ガイ殿が攻めてはいるが、ビャクヤの方が上手だ!」
ガイ「はぁっ!」ブンッ!
ビャクヤ「甘い」スッ……
ギャリリッ!!!
ガイ「!」
刀身を滑るように流された短剣「」ミシッ……
58 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 23:27:37.30 ID:xakkrrRKO
ビャクヤ「その程度の刃で、私を止められると?」ギンッ!
パキィンッ!!!
砕け散る短剣「」パラパラ……
ガイ「……っ!」
イクセ「ガイさんの短剣が……!」
リュウトウ「ガイ殿!」
ガイ「まだだ!」バッ
魔導拳銃「」スッ
ビャクヤ「遅い」ヌッ
ガイ「……!」
弾かれる銃口「」バシッ!
ガイ(近い……!これじゃ狙いがつけられない!)
ビャクヤ「その玩具に頼る暇など、与えるわけがないでしょう!」ブンッ!
ガイ「くっ……」サッ
ガイの腕から流れる血「」ブシュッ!
イヨ「押されてる……!」
リュウトウ「ガイ殿、下がれ!ここは私が──」
ガイ「いや、こいつは俺が抑える!」ダッ
ビャクヤ「武器も使えないのに、まだ来ますか!」ギンッ!
拳銃を握ったまま受け流すガイ「」キィンッ! ガッ! ドッ!
ガイ(駄目だ……拳銃じゃ近すぎる。抜いて撃つ隙も、距離も無い……!)
自分の刀を持つイクセ「……!」スッ
イクセ「ガイさん!!!」タッ
リュウトウ「姫巫女様!?」
イクセ「これを──!」バッ
投げ渡される刀「」ヒュンッ!
ガイ「!」ガシッ!
イヨ「あれは……アマノムラクモ!?」
ビャクヤ「ほう……まさか神器と刃を交えるとは……しかし、あなたに使えるのですか?」
刀を構えるガイ「さあな……だが、お前を止めるには充分だ」
アマノムラクモ「」スラッ……
刀を構え直すビャクヤ「……面白い。ならばまとめて斬り伏せるまでです」スッ
ーー戦闘開始 ビャクヤーー
◆コンマ下1
01-30痛恨
31-65劣勢
66-90優勢
91-00会心
【補正・特殊行動】
・『閃光玉』+5(残り3回)
・『連携技』+15(連携相手不在のため今回は使用不可)
・『時間の檻』使用時、奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『抑制行動』-20(優勢時にのみ使用可/殺さず無力化を狙う)
・『代償の刃』使用時、戦闘を強制終了して勝利。ただし代償を支払う
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/12(日) 23:29:44.58 ID:ZPM0poDR0
抑制行動
60 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/12(日) 23:32:35.24 ID:xakkrrRKO
>>59
分かりづらくて申し訳ありません。現在は優勢でも劣勢でもないため抑制行動は使用できません。今回はやり直しとさせていただきます。
最安価兼コンマ下1
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/12(日) 23:40:30.32 ID:YQ7Tc+tAO
閃光玉
62 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/13(月) 00:09:09.76 ID:YbHQEy10O
◆32+5=37【劣勢!】
ガイ(さっき打ち合ってみてわかったが、ビャクヤは相当手強い。時間魔法を使うにも隙がない……どうにかして隙を作り出さねば)スッ
閃光玉「」ピッカァァァ──
目を閉じるビャクヤ「っ……小細工を!だが、その程度では、何の枷にもならん!」ダッ
ガイ「チッ……!」バッ
ギィンッ!!!
ビャクヤ「重いな。やはり、あなたの手には馴染んでいない!」ギリッ
押し込まれるガイ「……っ!」ズサッ……
ガイ(短剣と勝手が違いすぎる!)
ビャクヤ「神器を手にした程度で、私を止められると思いましたか!」ブンッ!
ガイ「く……!」サッ
裂ける畳「」ズシャァッ!
砕けた木片「」パラパラ……
イヨ「馬鹿みたいな威力ですね……!」
イクセ「ガイさん……!」
ビャクヤ「守るものが多いほど、剣は鈍る。今のあなたが、まさにそうだ!」ビュンッ
ガイ「!」
キィンッ! ガキィンッ! ギィンッ!!!
ビャクヤ「どうしました。さっきまでの威勢は!」ブンッ!
ガイ「まだ……終わってない!」ブォンッ!
ビャクヤ「ぬるい!」サッ ヒュンッ
ザンッ!
ガイ「っ……!」ヨロッ……
畳に落ちる血「」ポタタ……
イクセ「ガイさん!!!」
リュウトウ「姫巫女様、下がってください!」
ビャクヤ「これが神器の担い手?笑わせないでいただきたい」スッ
黒く染まる刀身「」ズズズ……
ガイ(代償で失ったせいで痛みは感じないが……受けに回るたび削られる。しかもアマノムラクモの間合いをまだ掴みきれていない……!)
ビャクヤ「次で終わらせます。将軍も、姫巫女も、貴方も……ここで全て」スッ
イヨ「リュウトウ!合わせられますか!?」
リュウトウ「無論!」ダッ
ビャクヤ「!」バッ
シャキンッ!
斬り伏せられる式神「」パラリ……
リュウトウ「イヤーッ!」ブンッ
ビャクヤ「イヤーッ!」ブンッ
打ち合う刀「」キン!キン!キン!
ガイ(二人で崩せない……!このままじゃ、押し切られる!)
イクセ「ガイさん……!まだ、終わってません!終わらせちゃいけません……!」
ガイ「……ああ!」シュンッ
◆コンマ下1【現在は劣勢です】
01-30痛恨
31-65劣勢
66-90優勢
91-00会心
【補正・特殊行動】
・『閃光玉』+5(残り2回)
・『連携技』+15 (連携相手不在のため今回は使用不可)
・『時間の檻』使用時、奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『抑制行動』-20 優勢時にのみ使用可/殺さず無力化を狙う
・『代償の刃』使用時、戦闘を強制終了して勝利。ただし代償を支払う
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/13(月) 00:13:08.20 ID:hxnnb/Na0
あ
64 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/13(月) 00:25:03.06 ID:YbHQEy10O
◆20【痛恨!このままだと……】
ビャクヤ「──潰れなさい」ブンッ!
弾かれるアマノムラクモ「」キィンッ!
ガイ「くっ……!」グッ……
リュウトウ「ガイ殿、下がれ!」
ビャクヤ「もう遅い」シュンッ
ザンッ!
血飛沫「」ブシャアッ!!!
リュウトウ「ぐっ……!」ヨロッ
イヨ「リュウトウ!」
形代「」ビュンッ!
ビャクヤ「目障りだ」ズバッ!
斬り落とされる形代「」パラ……
ガイ(止められない……!このまま普通に打ち合えば、確実に押し切られる!)
ビャクヤ「さあ、次で終わりです」スッ
刀を床に突き立てるリュウトウ「」ガンッ!
リュウトウ「ハァ……ハァ……まだ、私は……立っているぞ、ビャクヤ……!!!」フラッ
イクセ「そんなっ……!」
ガイ(このままでは……!)
代償の刃「」カタカタカタ……
◆コンマ下1【現在は劣勢です】
01-10敗北(死亡判定が発生します)
11-50敗北
51-00優勢
【補正・特殊行動】
・『閃光玉』+5(残り2回)
・『連携技』+15 (連携相手不在のため今回は使用不可)
・『時間の檻』使用時、奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『抑制行動』-20 優勢時にのみ使用可/殺さず無力化を狙う
・『代償の刃』使用時、戦闘を強制終了して勝利。ただし代償を支払う
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/13(月) 00:48:02.17 ID:uZxLXW2xo
時間の檻を
66 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/13(月) 00:53:49.75 ID:YbHQEy10O
まだ諦めるには速いみたいです。
続きを行いたい所ですが
>>1
が限界な為、本日はここまで。
次回はガイの反撃から始めたいと思います。
それでは、また。
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/13(月) 00:59:28.88 ID:uZxLXW2xo
おつ
代償はもう絶対に使いたくなかったから一か八か半に賭けてみたけど上手く行って良かった…
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/13(月) 02:59:20.00 ID:kP9fDw9HO
乙
本家でアマノムラクモへの言及があったらすかさずこっちで登場させるフットワークの軽さ良い(元から登場させる予定だったら勘違いすまん)
今のところ同情の余地がほとんど見えないビャクヤさんの未来はどうなるのか
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/18(土) 08:04:50.98 ID:oIAp777d0
乙です
ビャクヤ戦からの新しくなった【補正・特殊行動】はコンマもちょうどいいし説明文も分かりやすいので個人的に良いと思う。
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/18(土) 08:36:42.15 ID:2j1yb5940
乙
そういやインビンシブルクロシュどうなったのかな
71 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/18(土) 17:11:11.41 ID:gepCu3ZrO
>>67
そのお陰で優勢になったようです。ちなみに、こういった戦闘コンマでの初使用になります。おめでたいですね。ぱっぱらー。
>>68
本家様の方で名前を見かけたので登場させてみました。上手く扱えるといいのですが。
ビャクヤさんの運命はこの戦いの結果で如何様にも変わるでしょう。
>>69
ありがとうございます。まだ変更して初回なので今後も変更等が起きる可能性はありますが、しばらくはこれで行こうと思います。また何かあればお気軽にどうぞ。
>>70
聖女が拾ったあと、その行方は今のところわかっていません。
メタ的にいうと決まっていないんですが、重要なものではないので気にしないで大丈夫です。
必要であればその後についてはそのときに考えようと思います。
72 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/18(土) 17:11:58.71 ID:53IrIWFzO
◆17+99=116【優勢!】
ビャクヤ「終わりです。ここで果てなさい、将軍」
振り上げられる刀「」スッ……
目を閉じるリュウトウ「……ここまでか…….」
イヨ「リュウトウ!!!」
イクセ「いやああああああ!!!」
ガイ(こうなったら……やるしかない。代償の刃を──)スッ
◇
トゥルーエンド『勝つために無茶はする。でも、“死ぬための無茶”はしない。もし自分を投げそうになったら、私の顔を思い出しなさい』
◇
ガイ(ああ……すっかり忘れていた。すまない、ルー……まだ、俺にやれることはある──)スッ
魔力の奔流「」ズズズ……
ビャクヤ「?……なんだ、この魔力は──」
ガイ『──止まれ』
ゴオオオオオオ──
73 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/18(土) 17:12:43.06 ID:53IrIWFzO
静止した世界「」ピタッ……
ビャクヤ「」
リュウトウ「」
イヨ「」
イクセ「」
走り出すガイ「」ダッ
ガイ(止められる時間は少ない。最短距離で移動して、確実な一撃を叩き込む!)ダダッ
ドクン……
アマノムラクモを構えるガイ(もう少し……あと少しで、刀が届く……!)ダダダ……
アマノムラクモ「」チャキ……
ドクン……
アマノムラクモを振るガイ(っ、届け!)ブンッ……
ドクン……
斬りかかる寸前で止まるアマノムラクモ「」ピタッ……
ガイ(っ……ここが限界か!あと一歩、届かない……!)
淡く光りだすアマノムラクモ「」キラン……
ガイ(!?)
アマノムラクモ?『──人の子よ。此度のみ、わたくしの力を貸してあげましょう』キラキラキラ……
シャキンッ……
動き出す世界「」グググッ……
ゴオオオオオオ──
斬られたビャクヤ「──っ!?」ザシュッ!!!
リュウトウ「!?」
イヨ「!?」
イクセ「!?」
ガイ「──」スタッ
アマノムラクモ「」キラッ……
血を流すビャクヤ「馬鹿な……!?近づく気配も太刀筋も……一切、見えなかった……!貴様……一体、何をした……!?」ビチャビチャッ……
ガイ「……答える義理はないな。だが、強いて言うなら──神の奇跡というやつかもな」
ビャクヤ「神の奇跡、だと……?」フラッ……
リュウトウ「何が起きた……?」ググッ……
イヨ「よくわかりませんが……ガイ殿がうまくやったようです!今なら勝機があります!」
イクセ(一瞬、神々しい気配を感じたけど……それに、アマノムラクモが光っている……?)
◆コンマ下1【現在は優勢です】
01-20劣勢
21-90優勢
91-00勝利
【補正・特殊行動】
・『閃光玉』+5(残り2回)
・『連携技』+15 (連携相手不在のため今回は使用不可)
・『時間の檻』使用時、奇数で+99/偶数で+0(残り0回)
・『抑制行動』-20 優勢時にのみ使用可/殺さず無力化を狙う
・『代償の刃』使用時、戦闘を強制終了して勝利。ただし代償を支払う
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/18(土) 17:13:14.30 ID:oIAp777d0
抑制行動
75 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/18(土) 18:54:55.17 ID:IO1EPIFlO
◆30-20=10【劣勢!】
ガイ(ここで斬れば終わる……だが、こいつは生かして止める!)シュンッ
ビャクヤ「……!」
アマノムラクモを振るガイ「」ブンッ!
咄嗟に身を捻るビャクヤ「」サッ
斬り裂かれるビャクヤの肩口「っ、が……!」ザシュッ
イヨ「浅い……!」
リュウトウ「今の一太刀……まさか、ガイ殿──」
口元を歪めるビャクヤ「……なるほど」ニヤ……
ガイ「!」
ビャクヤ「今のでわかりました。貴方は、私を殺す気がない」ギロリ
ガイ(!?雰囲気が変わった……!)
ビャクヤ「ならば、怖れる必要は無い!」バッ
ギィンッ!!!
ビャクヤ「」ガッ
刀の柄「」ドゴッ!!!
脇腹を強打されるガイ「がっ……!」
イクセ「ガイさん!」
ビャクヤ「甘いのですよ」
黒刀「」ブンッ!
ガイ「くっ……!」ズサッ……
腕を裂かれるガイ「」パッ……
リュウトウ「ガイ殿!」
ビャクヤ「貴方は優しさと迷いを履き違えた。殺さぬ覚悟は結構。だが、それで私を止められると思ったのなら……見誤りましたね」
アマノムラクモを握り直すガイ「……っ」ギリッ
イヨ「一気に押し返された……!」
リュウトウ「くっ……やはり殺さずにこの場を収めるのは無理か……!ガイ殿、下がれ!そのままでは押し切られる!」
ガイ(ビャクヤ……死に体の筈なのに、一体どこにそんな力が?お前の中の何が、そうさせるんだ!?)
◆コンマ下1【現在は劣勢です】
01-10痛恨(死亡判定あり)
11-40劣勢
41-95優勢
96-00会心
【補正・特殊行動】
・『閃光玉』+5(残り2回)
・『連携技』+15 (連携相手不在のため今回は使用不可)
・『時間の檻』使用時、奇数で+99/偶数で+0(残り0回)
・『抑制行動』-20 優勢時にのみ使用可/殺さず無力化を狙う
・『代償の刃』使用時、戦闘を強制終了して勝利。ただし代償を支払う
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/18(土) 18:57:03.65 ID:bsTUjyqWO
代償の刃
77 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/18(土) 19:09:04.46 ID:IO1EPIFlO
◆何を捧げる?安価下1
1色
2熱
3声
◆誰が捧げる?コンマ下2
01-10サーシャ
11-20リーゼリット
21-30アインズ
31-40アモ
41-00 ガイ
◆捧げる程度は?コンマ下3
数字が00に近いほど代償は重い
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/18(土) 19:10:31.78 ID:CYGL/VvKo
ヒェッ
2
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/18(土) 19:14:55.23 ID:kAOvfFJHo
あ
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/18(土) 19:23:47.45 ID:T4ckAjWIO
う
81 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/18(土) 23:34:27.43 ID:dc50eNgkO
◆代償の刃を使用しました【勝利?】
ガイ(!?なんだ、身体が、勝手に──)ガクン……
ビャクヤ「ふふっ……どうやら立つのもやっとのようですね。神器を持とうとも、使い手がその程度では何も変わらない」ビュンッ
刀を胸に突き刺されるガイ「」ザクッ……
イクセ「あっ……」
リュウトウ「ガイ殿!!!」
ビャクヤ「このまま虚属性の魔法で消し去ってあげますよ!」
刀を刃ごと掴むガイ「」ガシッ!
ビャクヤ「!?」
ガイ?『──やはり、"オレ"には何も救えない。だからせめて、これ以上壊れる前に……終わらせる』ニヤッ
代償の刃「」スラッ……
ビャクヤ「何を──」
イクセ「ガイさん……?」
ガイから漏れ出す黒い瘴気「」ズスズ……
リュウトウ「これは……尋常の気配ではないぞ……!」ゾクッ
イヨ「い、異質すぎる……!こんなの、見たこと──」
ガイ?『──代償の刃よ。我が欠片を喰らい、願いを叶えよ』
黒い瘴気「」ゴウッ!!!
代償の刃『よかろう。熱をいただくぞ──ただし、別の者からだがな』
ガイ?『構わない。持っていけ』
◇
静止する世界「」ピタッ……
ビャクヤ「世界が、止まっ──」
代償の刃から伸びる無数の手「」ズズズ……
ビャクヤ(う、動けない!?)
ビャクヤへ伸びる無数の手「」ズルル──
ガシッ!ガシガシガシッ!
ブチッ ブチブチブチィッ!!!
ビャクヤ「あっ、が……あああああああっ!!!」
◇
四肢が千切れたビャクヤ「ハァッ、ハァッ……こんな、筈では……」ビチャビチャ……
ビャクヤ「まだ朝廷は……将軍は、生き……て……」グッ……
ビャクヤ「こんな……終わりは、認め、ない……認め……ん……」ガクッ
イヨ「……」
リュウトウ「──っ!?ガイ殿、無事か!?」
所々燃えたガイ「」メラメラ……
ドサッ……
イクセ「な、なんで燃えて……?そ、それより早くなんとかしないと!──」
◆
82 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/18(土) 23:34:53.96 ID:dc50eNgkO
ーートウゲン城 城門
アインズ「!」ゾクッ……
アインズ「この感覚……また代償の刃を使ったな、ガイ……!」
◇
静止した世界「」ピタッ……
アインズ「これは──」
アインズの方へ近づく黒い人影「」ユラユラ……
アインズ「こっちへ来る……」グッ
アインズ「動けん……!」グググッ……
手を伸ばす黒い人影「」スッ
アインズ「やめろ!」
アインズの身体に入っていく黒い人影の腕「」ズブ……
アインズ「!!!」
黒い人影『──代償をいただく』ズブブ……
アインズ「っ……な、にを……?」
神々しい光「」パァァァ──
太陽のように輝いた女性?『……すべてを奪う必要はないでしょう。願いを叶えるに足る大半は、わたくしが与えます』スタッ
黒い人影『繧「繝槭ユ繝ゥ繧ケ……』
太陽のように輝いた女性?「竜の子よ。怯える必要はありません……本来これは、貴女が負うべき代償ではないのですから」
アインズ「これは……ガイが払うはずだった代償か……!?」
腕を引き抜く黒い人影「元が誰であれ、代償は代償。たしかに受け取った」ズルッ……
消えていく黒い人影「」スゥゥゥ──
アインズ「待て、お前たちは一体──」
太陽のように輝いた女性?「わたくしは繧「繝槭ユ繝ゥ繧ケ……この地を見守る神の1人──今回は様々な条件が重なったので、力添えをさせてもらいました。次はありません。この奇跡を当然と思わぬことです」
強まる神々しい光「」パァァァ──
アインズ「くっ!」
◆
⭐︎アインズが払う代償は肩代わりされました。
83 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 00:26:03.91 ID:5yTt7SodO
サーシャ(その後、ビャクヤの死亡を知った敵の勢力はすぐに全員が降伏、抵抗もせずに朝廷に投降した)
サーシャ(街の方でも何か引き起こそうとしてたみたいだけど、グレイグさん達がどうにかして止めてくれてたみたい。だから、被害は城の中だけで収まった……って言っていいのかな?)
サーシャ(それから、将軍様とイクセさんに、イヨさん達は無事だった。怪我はしてたけど、治療すれば治るようなもので良かった)
サーシャ(城でビャクヤの部下の兵士を止めてる最中に、一瞬変な感覚を感じたんだけど……アインズが言うにはおそらく、そのときにガイが代償の刃を使ったということ。何を捧げたか聞き出そうにもガイはここ数日、目を覚まさない)
サーシャ(……ひとまず、オノゴロでの戦いは終わった。けど、どうにもスッキリしないというか、後味がよくないような……)
ーートウゲン城 客間
眠ったままのガイ「」スゥ……
椅子に座るサーシャ「……」ギュッ
サーシャ(勝った、はずなんだよね)
サーシャ(キキョウさんの繰り返しは止まった。ビャクヤも、もういない。姫巫女様も将軍様も無事で……街も守れた)
サーシャ(それなのに、こうしてガイが起きないままだと……全部なかったことみたいに感じる)
アモ「サーシャちゃん、まだここにいたんだ」ガチャ……
サーシャ「……うん」
アモ「お茶、持ってきたよ。冷めちゃってるかもしれないけど……」コト
サーシャ「ありがとう」
アモ「ガイ、まだ起きない?」
サーシャ「全然。呼びかけても、揺らしても、ぜんぶ駄目」
俯くサーシャ「……また、こういうの嫌だな」
アモ「……」
84 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 00:26:35.65 ID:5yTt7SodO
サーシャ「ガイが無茶するのは今に始まったことじゃない。分かってたし、止めきれなかった私も悪い。でも、何を捧げたかも分からないまま寝てるのを見てると……」
サーシャ「すごく、やだ」
アモ「うん……私も」
シーン……
アモ「アインズさんは?」
サーシャ「城門の見回り。自分は平気だって言ってたけど、たぶん無理してる……イヨさん達も、今は後始末で動いてる」
アモ「そっか……」
眠るガイ「」スゥ……
ガイの顔を覗き込むサーシャ「……ねえ、ガイ。ガイが……起きてくれないと困るよ」
ガイの指「」ピク……
サーシャ「!」
アモ「えっ?」
サーシャ「今、動いた……!」
ガイ「……ぅ……」
サーシャ「ガイ!?」
アモ「ガイ!」
ガイ「……ここ、は……」
サーシャ「よかった……!」ガバッ
ギュッ……
サーシャ「ほんとに、よかった……!」
ガイ「っ……近い……」
ガイ「……ビャクヤは」
アモ「倒したよ、ガイが。キキョウさんの繰り返しも止まった。街も守れた」
ガイ「……そうか」
サーシャ「そうか、じゃないよ。何を捧げたの。代償の刃、使ったんでしょ?」ジッ
ガイ「……」
アモ「ガイ?」
ガイ「……わからない」
サーシャ「え?」
ガイ「何かを失った感覚を……感じられないんだ」
アモ「そんな……」
サーシャ「……じゃあ、確かめていこう」
ガイ「?」
サーシャ「一個ずつ。何が残ってて、何が無くなったのか……今度は、私達も一緒に見るから」
ガイ「……ああ」
アモ「うん。もう一人で抱え込ませないよ」
窓の外から差し込む朝の光「」キラキラ……
◆
85 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 00:27:01.42 ID:5yTt7SodO
キキョウ「……入っても、いい?」ヒョコッ
サーシャ「あ、キキョウさん」
アモ「どうぞ」
スタスタ……
キキョウ「……起きたんだ」
ガイ「ああ……今、さっきな」
キキョウ「……そっか」
サーシャ「キキョウさん?」
キキョウ「……ごめん。ちょっと、まだ実感がなくて」
ガイ「実感?」
キキョウ「うん。昨日の夜が終わって、朝が来て……昼が来て、夕方になって……また夜になっても、何も巻き戻らなかった」
キキョウ「怖くて、ほとんど眠れなかったよ。目を閉じて、次に開いたら……また最初からなんじゃないかって」
アモ「……」
キキョウ「でも、今日はちゃんと昨日の続きだった。ビャクヤは死んでいて、将軍様も姫巫女様も生きてて、城も残ってて……みんな、ちゃんと“明日”に進んでた」
小さく震えるキキョウの肩「」フル……
キキョウ「だから……たぶん、本当に終わったんだと思う……私の繰り返しは、ここで……」
口元を押さえるキキョウ「ようやく……終わったんだ……!」ポロポロ……
サーシャ「キキョウさん……」
キキョウ「ごめん、変だよね……止めたいってずっと願ってたのに、いざ終わったら、安心より先に“次もあるんじゃないか”って考えちゃって……」
ガイ「……無理もない。何度も同じ光景を見てきたんだ。すぐに信じ切れなくても、おかしくはない」
キキョウ「……そう、かな」
ガイ「ああ。少なくとも俺は、今ここにいる。お前もみんなも、無事だ。それだけでも、前とは違う」
キキョウ「……うん」
アモ「街の方も落ち着いてきてるよ。反朝廷勢力も、ビャクヤ兵も、ほとんどが投降したし」
サーシャ「グレイグさん達も無事みたい。まだ後始末は続いてるけど……最悪の形じゃなくて済んだ」
キキョウ「そっか……本当に、みんなが繋いでくれたんだね」
キキョウ(終わった……あの悪夢みたいな繰り返しは、たしかにここで終わった)
キキョウ(だから今度は、この続きの時間を生きていく)
86 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 00:27:34.92 ID:5yTt7SodO
ーーココロイシ道具店
メルル「あー、ガイ君だぁ!ようやく起きたんだねェ!」ピョンッ ガバッ
抱きつかれるガイ「うぐっ」ギュッ
サララ「お姉ちゃん!ガイさんは病み上がりなんだからいきなり飛びついちゃ駄目でしょ!」
メルル「えー、そんなことないよねェ?サーシャちゃんにリーゼちゃんに、アインズさんに、アモちゃん!それに、将軍や太政大臣まで見舞いに来るような中で元気じゃない訳が──」
リーゼリット「元気かどうかと、抱きついていいかどうかは別問題だと思うけど……」
アインズ「まったく……元気なら何をしてもいいわけではないだろう」
アモ「でも、メルルさんが嬉しかったのは本当だと思うよ?」
メルル「そうそう!お姉さんは素直なだけなの!」
ガイ「……それを言うなら、せめて離れてからにしてくれ」
メルル「あっ、はいはい」パッ
サララ「もう……すみません、ガイさん」
ガイ「いや、気にしていない」
リーゼリット「気にしてないっていうか、言う前に押し切られてただけじゃ……」
サーシャ「それは私も思った」
アモ「あはは……」
◇
メルル「それにしても、本当に大変だったよねェ。オノゴロの街まで巻き込んだ大騒ぎになるかと思ったけど、なんとか収まってくれてよかったよ」
サララ「うん……城の方も街の方も、少しずつ落ち着いてきてるし」
リーゼリット「被害がゼロって訳じゃないけどね……それでも、キキョウさんの話を聞いてた時に想像してた最悪よりは、ずっとマシだったと思う」
サーシャ「……うん」
ガイ「……」
アモ「でも、結局……ネオデロデロ教も、ビャクヤさんも……何がしたかったんだろうね」
腕を組むメルル「うーん……ビャクヤの方は、わりと分かりやすいんじゃない?朝廷への復讐と、この国の形をひっくり返すこと。あの人なりの“正しい国”ってやつを作りたかったんでしょ」
ガイ「……復讐か」
メルル「まあそうだろうねェ。朝廷に家族も何もかも奪われたって話だったし」
87 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 00:28:05.26 ID:5yTt7SodO
リーゼリット「でも、それだけじゃ説明がつかない気もするんだよね。復讐だけなら、将軍様か姫巫女様の首を取れた時点で満足してもおかしくないのに……」
アインズ「うむ。壊した先に、新しい秩序を立てる気でいたのだろう。少なくとも、本人はな」
サララ「新しい秩序……」
アモ「この国を、今の形じゃないものにしたかった……ってこと?」
アインズ「そうだ。もっとも、その“新しい形”とやらが、どれほど多くの屍の上に成り立つものだったかは別だがな」
サーシャ「……結局、自分が正しいって信じたまま進んじゃったんだね」
メルル「ネオデロデロ教の方も、似たようなものじゃない?みんな何かしら苦しくて、辛くて、今のままじゃ嫌で……そこに“全部ひっくり返せば救われるかも”って話が転がってきた」
リーゼリット「世界めくれを起こしてまで、ね……」
サララ「普通じゃ考えられないですよ……」
ガイ「普通じゃなくなった連中だったんだろう。同じ願いを見てたわけじゃない。勝手な執着を、同じ名前で束ねてただけだ。」
アインズ「そして、その名目が“救い”や“変革”であればあるほど、本人たちは自分を止められなくなる……厄介極まりないな」
メルル「わかるゥ。ただの悪党なら“こいつ悪い奴!”で殴れば済むけど、“自分は世界を正してる”って顔してる奴は止めにくいんだよねェ」
リーゼリット「しかも本人が本気でそう思ってると、尚更ね……」
サーシャ「……でも、だからって許せるわけじゃないよ。苦しかったとか、辛かったとか、そういう理由で誰かを巻き込んで壊していいわけじゃない。ビャクヤも、ネオデロデロ教も、止めなきゃいけなかった」
ガイ「……ああ」
アモ「何がしたかったのかは考えられる。でも、止めるべきだったってことは変わらないよね」
サララ「……それでも、少しだけ」
サララ「少しだけ、かわいそうだなって思っちゃいました。だって、ああなるまで誰も止められなかったってことでもあるから」
シーン……
メルル「サララちゃん、優しいねェ」
サララ「優しいっていうか……もし、誰か一人でも違う言葉をかけてたら、違う終わり方もあったのかなって思っただけ」
ガイ「……あったかもしれないし、無かったかもしれない。だが、少なくとも俺たちが出会った時には、もう止まれないところまで行っていた」
リーゼリット「……うん」
アインズ「生き残った者にしか、終わった後の理由は考えられん。なら考えろ。だが、止めるべきだった事実は消えない」
サーシャ「それでも、考えないよりはいい気がする。次に似たような人がいた時、少しでも早く止められるかもしれないから」
アモ「……そうだね」
メルル「ま、ひとまず今回は勝ったんだし!難しい話はその辺で切り上げて、もうちょっと平和な話しようよォ!たとえば、ガイ君が倒れてる間に誰が何回来たか、とか!」
ガイ「やめろ」
リーゼリット「あ、それ私ちょっと気になるかも」
サーシャ「ちょっとリーゼ!?」
◆
88 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 00:28:59.78 ID:5yTt7SodO
報告書の束「」パサッ……
ガイ(さて、これで報告書は書き終わりだな……次はニナの所へ行って飛空挺をどうするか話さなければ。このまま最後の光がある場所へ向かっても、ウォーターポートに一旦戻るのもアリだな……)
ガイ(それとも、もう少しこの国を見ていくべきか?なにかやり残したことは……あるのだろうか?)
◆安価下1
1ウォーターポートに帰ってから次の光の残滓の場所へ向かう
2このまま次の光の残滓の場所へ向かう
◆安価下2
1オノゴロをもう少し見て回る
2もう出発する
◆オノゴロに残る場合、安価下3-6
何をする?
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 00:39:08.52 ID:ndZFsTA+0
1
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 00:41:46.64 ID:TgFH/r31o
1 帰る前に挨拶ぐらいしてかないとね
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 00:43:47.37 ID:wKcYZMzG0
グレイグと話しをする(
>>83
の街で何かあったか等)
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 00:47:20.09 ID:ndZFsTA+0
フェルメール達の捜索
93 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 00:48:24.64 ID:W1iKn+ETO
街の市場に「ライトキングザイル」「ポイズンフォックスアウル」のレアなコマを見付ける。
94 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 00:49:41.22 ID:VyBhY+zhO
雪解けへお礼と挨拶をしにいく
95 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 16:30:31.08 ID:gSMwaB5VO
ーートウゲン国政区
グレイグ「ようやくお目覚めかい。心配したんだぜ?」
魔族の護衛「ホントホント。アタシら、街の後始末しながらずっと待ってたんだからね?」
ガイ「そうか……グレイグ、俺たちが城で戦ってた間、こっちで何をしていたか教えてくれないか?」
グレイグ「ん?ああ、別に大したこたぁしてねぇよ。リハンに頼まれて、街の連中が暴徒化しねぇよう抑えてただけだ」
ガイ「暴徒化?」
魔族の護衛「城で戦が始まっただろ?あれで街の空気も一気に荒れたんだよ……“朝廷はもう終わりだ”とか、“姫巫女が死んだ”とか、そんなデマを流して煽る連中があっちこっちに湧いてね」
グレイグ「しかも、ただ騒ぐだけならまだマシだ。店を壊して回ろうとする馬鹿、火をつけようとする馬鹿、どさくさに紛れて略奪しようとする馬鹿……まあ、出るわ出るわって感じだったな」
ガイ「ネオデロデロ教か、反朝廷勢力の残党か……」
グレイグ「どっちもだろうよ。中には便乗しただけのクズもいたかもしれねぇがな……ま、そんなのはどうでもいい。街が燃えりゃ、勝とうが負けようが全部終わりだ」
サーシャ「……それを、リハンさんが止めるよう頼んだんだ」
グレイグ「ああ……相変わらず偉そうでムカつく言い方だったが……間違っちゃいなかった」
魔族の護衛「最初は酒場の辺りからだったよね。火のついた瓶を投げ込もうとしてた連中を、お頭がまとめてぶっ飛ばして止めてさ!」
グレイグ「話を盛るんじゃねぇ」
魔族の護衛「でも五、六人は一気に転がしてたじゃん」
グレイグ「……細かい数は覚えてねぇよ」
リーゼリット「あはは……なんか目に浮かぶかも」
アモ「それで、市民の人たちは?」
魔族の護衛「怯えてるだけの人らは、なるべく固めて避難させたよ。店の戸を閉めさせたり、子どもを奥に入れさせたりね……リハンが屋根の上から見てて、必要なところに指示を飛ばしてくれたんだ」
サーシャ「……意外。リハンさんってもっと……こう、自分で全部ぶっ壊しに行く人かと思ってたし」
グレイグ「まあ、見た目はそんな感じだよな、アイツは……」
ガイ「他には?」
グレイグ「“朝廷の倉庫を開けろ”とか喚いて、市民を煽ってた連中がいてな。あのまま放ってりゃ、群衆同士で押し合いになって死人が出てた」
魔族の護衛「だからアタシらで前と後ろを挟んで、煽ってた奴らだけ引きずり出したの。そうしたら、残ってた人らは案外すぐ冷静になってくれたよ」
アモ「よかった……」
グレイグ「よかった、で済む話じゃねぇ。少しズレてりゃ城じゃなく街の方が地獄になってた」
ガイ「……助かった。お前たちが止めてくれなかったら、俺たちが城で勝っても意味が無かった」
グレイグ「へっ、礼を言われるためにやったわけじゃねぇよ。気にすんな」
魔族の護衛「あと、お頭なんだかんだ街の連中に甘いし?」
グレイグ「余計なこと言うんじゃねぇ」
リーゼリット「でも、すごいよ。ちゃんと守ってたんだね」
グレイグ「守るっつーか……燃やされたら寝覚めが悪いだけだ。それに、城の方でお前らが命張ってるって分かってんのに、こっちが何もしねぇってのは、俺は気持ち悪くてな」
グレイグ「……で?起きたばっかのお前は、これからどうする気だ。まさか、まだ寝床から出て早々に働くとか言わねぇだろうな?」
ガイ(正直、みんなに止められてなかったら直ぐに探索に向かおうと思っていたとは言えないな)メソラシ
サーシャ「言いそう……」
アモ「うん、すごく言いそう……」
ガイ「そのつもりだったが、少し考え直す」
グレイグ「お、そうか」
魔族の護衛「明日は槍でも降るんじゃないの?」
ガイ「茶化すな」
グレイグ「ハハッ!まあ、少しくらい休め。街はまだ埃っぽいが、今すぐひっくり返るほど脆くはねぇよ」
ガイ「……ああ」
⭐︎グレイグたちと話しました。
96 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 16:31:00.00 ID:gSMwaB5VO
ーーココロイシ道具店
スタスタ……
店の前で遊ぶ子どもたち「」ワイワイガヤガヤ
メルル「お、お帰りみんなー」ヒラヒラ
サーシャ「子どもたちには街の騒ぎなんて関係ないんだね。もうコマで遊んでる」
アモ「ふふっ……あれ?ねえ、アインズさんも混じってない?」
キィン!ボトッ……
アインズ「──ふふっ……今回も私の勝ちだな!さあ、次の相手は誰だ!?」
台の上で回るダークドラゴンセレスティア「」グルグル……
リーゼリット「お、大人気な……」
坊主頭の子ども「これで99連勝……誰も勝てねえのか……あの人に?」
ガイ「……アインズ、お前もすっかり馴染んでいるな」
鬼の子ども「あっ、ガイ兄ちゃん!」
アインズ「む、ガイか。お前も一戦やっていくか!?」キラキラ
ガイ「……病み上がりの人間に何をさせる気だ」
アインズ「安心しろ。ただの遊戯だ!」
坊主頭の子ども「ガイ兄ちゃん!やってくれよ!」
鬼の子ども「アインズ姉ちゃん、つよすぎんだよ!」
おかっぱ髪の幼女「勝ったら景品もらえるんだよ!」
ガイ「景品?」
サララ「勝ち抜いた数にあわせてコマをあげてるんです。アインズさんはずっと勝ってるから、もう選び放題なんですけど……」
アインズ「私は今ので十分だ」
ダークドラゴンセレスティアを見せるアインズ「それより、勝つか負けるかの方が大事だからな!」
メルル「完全に戦闘狂だァ……」
サーシャ「ちょっと違うけど、否定できない……」
ガイ「……ちなみに、アインズくらい連勝するとどんなコマが貰えるんだ?」
サララ「大人の人でもこれだけ連勝することなんてありませんから……インビジブルクロシュがあるならそれと交換できるくらいですよ。ウチで同じくらいの価値があるのは……こちらです!」スッ
ライトキングザイル「」
ポイズンフォックスアウル「」
坊主頭の子ども「デススターシリーズのライトキングザイルとポイズンフォックスアウルだ!」キラキラ
メルル「……なーんかフクザツな気分になる名前……」
二つのコマを見るガイ「」ジッ……
アインズ「どうした。気になるなら、勝って持っていけばいい……」
ダークドラゴンセレスティアを摘まむアインズ「」スッ
アインズ「──私を倒して、な」
坊主頭の子ども「おおーっ!」
鬼の子ども「やれやれー!」
おかっぱ髪の幼女「ガイ兄ちゃんがんばれー!」
子どもたち「」ワイワイガヤガヤ
メルル「うわァ、完全に流れ作られてる」
アモ「でも、ちょっと見たいかも……」
サーシャ「……うん、私も」
ガイ「お前たちまで何を言ってるんだ」
アインズ「まさか、怖じ気づいたわけではあるまい?」ニヤリ
ガイ「……わかった。少しだけだ。その代わり、勝ったらその二つを貰う」
アインズ「フッ……そう来なければな。行くぞ、ガイ!」
⭐︎ポイズンフォックスアウルとライトキングザイルを入手しました。
97 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 16:31:28.24 ID:gSMwaB5VO
ーー旅館 雪解け
箒で庭を掃くトキワ「〜♪」ザッザッ
ガイ「……トキワ、元気そうで何よりだ」スタスタ
トキワ「──ガイさん!お目覚めになられたんたですね!それに、みなさん……今日はどうされたんですか?」
ガイ「すたれ村に行くついでに、礼を言いに来たんだ。あのとき、俺たちを助けてくれてありがとう」ペコリ
トキワ「うぇぇっ!?そんな、当たり前のことをしたまでです!頭を上げてください!」
サーシャ「いえ……でも、本当に助かりました。ちゃんとお礼を言いたかったんです」
アモ「はい。あの時、協力していただけて本当によかったです」
リーゼリット「私も!あの時は全然余裕なくて、ちゃんと挨拶できなかったから……」
アインズ「私からも礼を言おう。あの場でお前たちが引き受けてくれた役目は大きかった」
メルル「うんうん。雪解けの人たちは頼もしかったよねェ」
トキワ「み、みなさん揃ってそんな……!でも……そう言っていただけるのは、すごく嬉しいです」
ガラッ……
シズク「トキワさーん、表の片付け終わりまし……あっ!ガイさん!?みなさんも!?」
ガイ「ああ。少し顔を出しておこうと思ってな」
シズク「よかった……!お加減、大丈夫なんですか?」
ガイ「まだ本調子ではないが、動けないほどじゃない」
サーシャ「本当はもう少し休んでいてほしいんですけどね」
トキワ「ふふっ……なんだか安心しました。こうして皆さん揃ってお顔を見せてくださると、やっと落ち着いたんだなって思えます」
アモ「まだ後始末は残ってますけど……前みたいな張りつめ方はなくなりました」
トキワ「……本当に、お疲れさまでした」
シズク「……あ、そうだ!今日は常連の人からお菓子を沢山いただいたんですよ!よければ、お裾分けしてあげます!」
トキワ「あ、そうだね。これからすたれ村へ向かうんですよね?ここで食べていくならお茶を淹れますよ」
アモ「わ、いいんですか?」
サーシャ「ありがとうございます」
リーゼリット「うん……ちょっと休憩してから行こ?」
アインズ「うむ。すたれ村へ向かう前に、少し落ち着いていくのも悪くない」
メルル「どうする、ガイ君?」
ガイ「……全員そのつもりなら、そうするか」
シズク「それじゃあ、すぐ準備しますね!」
旅館の中へ駆けていくトキワとシズク「」タタタッ
メルル「いやぁ、平和っていいねェ」
ガイ「……ああ。そうだな」
⭐︎『雪解け』で休憩しました。
98 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 16:32:39.06 ID:gSMwaB5VO
ーーすたれ村
トモスケ「えいっ!そりゃっ!」バッ
薙刀「」ザンッ!
イクセ「トモスケさん、また上達したんじゃないですか?」
岩の上に座るアウル「大分形になってきたが……まだまだ無駄な力みが多いね。実戦じゃすぐ息が上がる」
トモスケ「うぐっ……そこをなんとかするために振ってるんじゃないっスかぁ!」ブォンッ!
薙刀「」ブンッ!
ザッ……ザッ……
アウル「……なんだ、まだこの国にいたのかい?」チラ
イクセ「え?」クルッ
サーシャ「イクセさん、アウルさん!トモスケくん!」フリフリ
イクセ「──みなさん!ちょうどよかったです。今、トモスケさんの稽古を見ていたところだったんですよ。どうしてこちらに?」
ガイ「フェルメールとリュアンに声をかけてから出ようと思ってな」
トモスケ「おおっ、みなさん勢揃いっスね!ってことは、もう出発するんですか?」
ガイ「ああ。長居する理由もないからな」
イクセ「……そうですか。なんだか、みなさんが来てくれてからあっという間でした」
アモ「私もそんな感じするなぁ……でも、また会えますよね?」
アウル「会いたきゃ会えるだろうさ。この世界、広いようで案外狭いしね……とくに面倒事を抱えた連中同士は、妙によく再会する」
メルル「それは経験談?」
アウル「……さあね」
サーシャ「それで、フェルメールさんとリュアンさんは?」
トモスケ「あ、今は村の奥っス!さっきまでフェルメールさんが“こんな田舎に長居したら美が損なわれますわ!”とか言ってたんですけど、リュアンさんが“その割には朝から団子三本食べてたじゃないですか”って返してて……」
リーゼリット「あははっ……なんか想像つく……」
アウル「で?礼を言って、それで終わりかい」
ガイ「……何が言いたい」
アウル「別に」
アウル「ただ、お前らが出て行った後、この国が急に綺麗さっぱり片付くわけじゃない。ビャクヤが死んでも、残ったものは残る。泣く奴も、怒る奴も、行き場をなくす奴もね」
イクセ「……はい。残ったものがあるなら、今度は私たちが向き合っていかないといけませんから」
トモスケ「オレもっス!まだ弱いけど……いつか胸張って、“ここは任せてください”って言えるくらいにはなるっス!」
アウル「言うだけならタダだね」
トモスケ「むぅ……」
ガイ「……なら、その時まで生きてろ。死んだら、強くなるも何もない」
トモスケ「っス!ちゃんと生き残って、次に会った時にはガイさん驚かせるくらい強くなってみせるっス!」
メルル「おー、言うねェ」
サーシャ「負けてられないかも」
アモ「ふふっ……」
イクセ「……みなさん。本当に、ありがとうございました。みなさんがいなかったら、きっと私は今ここに立てていません」
リーゼリット「そんなの、お互いさまだよ」
アインズ「うむ。礼を言うのはまだ早い。お前たちはこれから先を生きねばならんのだからな」
アウル「ま、そういうこと。別れってのは長引くほど面倒になる。トモスケ、2人を連れてきてくれ」
トモスケ「はい!」タタッ
◆
99 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 16:33:59.54 ID:gSMwaB5VO
フェルメール「みなさま、ご無事でしたか!」
リュアン「話はアウルさん伝で聞きました。」
ガイ「ああ。2人も無事だったか……」
フェルメール「いいえ……あなた方とも一緒じゃない、ということは……ラルフは……」
ガイ「……すまない」
リュアン「……やはり、そうでしたか」
フェルメール「……」
ガイ「……手紙には、お前たちを助けてやってくれと書いてあった。自分のことは一言も書かずにな」
フェルメール「……あの男らしいですわね。自分のこととなると、急に雑になるのですから」
リュアン「ええ……私たちを逃がすために、最後まで時間を稼ごうとしたのでしょう」
フェルメール「ガイ、あなたが謝ることではありませんわ。ラルフは、自分でそうすると決めたのでしょう?なら、それはあの男の選んだ結末ですわ……」
サーシャ「……」
フェルメール「……本当に、間の悪い男ですこと」
リュアン「……それでも、最後まで私たちを生かす方を選んでくれた。それだけは……誇っていいと思っています」
リーゼリット「うん……」
ガイ「……ああ」
周りを見るフェルメール「ですから……」
フェルメール「みなさまがこうして生きて、ここまで来てくださったことには感謝しますわ。手紙を無視してもよかったはずなのに、来てくださったのでしょう?」
ガイ「……放ってはおけなかっただけだ」
フェルメール「ふふっ……ラルフがあなたを信頼していた理由、少しだけわかる気がしますわ」
アインズ「……ネオデロデロ教の骨幹は壊滅した。街には戻らないのか?」
フェルメール「まだ顔も割れておりますし、もう少しほとぼりが冷めるまでは此方でお世話になりますわ。記憶操作をすれば元に戻るのは造作もないんですが……この魔法、あまり使いたくないんですの」
リュアン「私も……もう、元のデロデロ教が残っているかはわかりませんが、ミュージアに戻るのはもう少し経ってからにします」
フェルメール「ええっ!ずっと一緒に居てくれないのですか!?」
リュアン「……お気持ちは嬉しいです。でも、いつかは自分の足で戻って、残った人たちと向き合わないといけませんから」
リーゼリット「……もし、2人がよければなんですけど……暗黒館の方で保護してもらう、っていうのはどうですか?」
リュアン「暗黒館の下で……?」
アモ「2人とも、ネオデロデロ教じゃなくて普通のデロデロ教の人だから、事情を話せばきっと受け入れてもらえると思います」
フェルメール「まあ!それは魅力的なお話ですわね。わたくしほど有能で可憐な導師を保護できる機会など、そうそうありませんもの!」
リュアン「そこはともかくとして……身を寄せる先があるのは、正直ありがたいです」
アインズ「少なくとも、このまま曖昧な隠れ家暮らしを続けるよりはいいだろう」
リーゼリット「うん。フェルメールさんの魔法も、リュアンさんの知識も、きっと無駄にならないと思うし」
ガイ「……決めるのはお前たちだ。無理にとは言わない」
フェルメール「ふふっ……では、前向きに検討させていただきますわ」
リュアン「はい。もう少し落ち着いたら、その話も真剣に考えさせてください」
リーゼリット「それなら話しておくので、もし気持ちの整理がついて、オノゴロを出ることに決めたら、街にいるグレイグさんに声をかけてください」
リュアン「ありがとうございます」ペコリ
100 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 16:34:28.61 ID:gSMwaB5VO
リュアン「そうだ、フェルメールさん!お願いがあるんですけど……以前、ガイの記憶を取り戻すのは難しいと話していましたけど、今ならできたりしませんか?」
フェルメール「ああ、そうでしたそうでした!さあ、ガイさん、こちらへ来てください!」
ガイ「……今ならできるのか?」
フェルメール「“完全に元通り”とまでは保証できませんわ。ですが、以前のように私の魔法が他の大勢の記憶に連なっている状況ではありませんもの。浅いところをなぞる程度なら、試す価値はありますわ」
アインズ「……大丈夫か、ガイ」
サーシャ「嫌ならやめてもいいんだよ」
アモ「うん。思い出すことだけが正解ってわけでもないし……」
ガイ「……やってく──」
ドクン……
◆警告
『代償で失ったものを再び得るのであれば、その穴を埋めるために別の何かを失うことになる』
『その覚悟はあるか?』
◆先取3票
1ある
2ない
101 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 16:35:46.88 ID:kQqFbzrkO
1
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 16:45:49.14 ID:qBuwAjXm0
2
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 17:35:03.46 ID:HBES9Usuo
1
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 20:01:50.52 ID:KlySWWlkO
3票か
1
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 20:26:41.59 ID:wmJrHO51O
記憶の代わりに感覚か体の一部どちらかが失う事になるのか
106 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 22:57:23.57 ID:EahyrVyGO
ガイ(……ある)
ドクン……
ガイ(失ったものを、失ったままにして進むのはもう限界だ。一つでも取り戻せるのなら……取り戻したい。何を喰われるにせよ……今の俺は、知らないまま進みたくない)
ドクン……
ガイ(来い。代償でもなんでも、受けて立つ)
ガイ「……頼む。やってくれ」
サーシャ「ガイ……」
アモ「……うん」
ガイの額に触れるフェルメール「承知しましたわ……では、目を閉じて。抵抗しないこと」ピトッ
目を閉じるガイ「……ああ」
◇
ラルフ『ははは!こりゃまたこっぴどい罠にやられたもんだな!死ぬようなモンじゃなくてラッキーだったな!』
ゴミだらけのガイ『……笑ってないで助けてくれよ、ラルフさん』
◇
ロヴィア『……ねぇ、ガイ。私たち、また会えるよね?』
ガイ『ああ。死ななければ、な』
ロヴィア『ふふっ……縁起でもないね。でも、ガイは何があってもしぶとく生き残りそうな気がするよ』
ガイ『なんだそれは……まあ、よほどのことが無ければまた会える。この国にはいるんだろう?なら、会う機会はいくらでもある』
ロヴィア『そっか……じゃあ、また会おうね!約束だよ!』
ガイ『ああ……約束だ』
◇
アモ『うん、だからちょっと興味わいちゃった。ねぇ、名前は?』
サーシャ『あ、私はサーシャ!よろしくね、新顔さん』
リーゼリット『……はじめまして、ガイさん?でいいんだよね?』
◇
107 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 22:58:56.20 ID:EahyrVyGO
膝から崩れ落ちるガイ「思い……出した……」ガクッ
メルル「わっ……ガイ君、大丈夫!?」
サーシャ「ガイ……思い出せたの!?」
ガイ「俺は……俺は、なんてことを………っ!」グッ
リュアン「……ガイさん。何が見えたんですか?」
頭を押さえるガイ「俺は……ロヴィアを……あんなにも簡単に、殺してしまった……!」
ガイ「うっ……ぐっ……そんな……」ポロポロ……
アモ「ガイ……」
ガイ「ラルフといた時間も、ロヴィアと交わした約束も……忘れていいものじゃなかった……なのに、俺は……俺は……っ!!!」ポロポロ
アインズ「落ち着け……今は息を整えろ。思い出したばかりの記憶に呑まれるな」スッ
ガイ「だが……っ!俺は、あいつにまた会うと約束して……それでも……!」ポロポロ
地面を叩くガイ「ロヴィアだけじゃない……!リーナも、ホロウも……テルグレースだって!記憶を失っていたときの俺は!殺すことに躊躇がなかった!!!」ガンッ
リーゼリット「ガイ……」
ガイ「思い出したら、全部繋がった……!俺は何も知らなかったんじゃない……知らないまま、何人も殺してて、それを仕方なかったで済ませてたんだ……!」
アモ「それは違うよ!」
ガイ「違わない!」
ガイ「知らなかったからって、やったことが消えるわけじゃない!ロヴィアは……俺にとって、もっと特別な相手だった……それを思い出した今なら、なおさら……!」
静かに目を伏せるリュアン「……」スッ
ガイ「だが、俺は……!」
アインズ「“だが”ではない」
アインズ「記憶を失っていた最近のお前が、躊躇なく斬ったというのなら……それは、その時のお前がそうするしかない場所に立っていたということでもある」
ガイ「……っ」
サーシャ「うん……私、全部は知らない。でも……少なくとも今のガイは、“殺したこと”を軽く見てるわけじゃない。思い出したから苦しいんでしょ?だったら、ちゃんと人として苦しめてるってことだよ」
ガイ「そんな慰めで……」
サーシャ「慰めじゃないよ」
サーシャ「何も感じないまま開き直ってるなら、私だってこんなこと言わない。でも、今のガイは違う」
アモ「……うん。思い出したからこそ、見えたものがあるんだよね?それが苦しいなら……今度は、その苦しさごと私たちに見せてよ。一人で抱え込んで、自分だけで決めないで」
リーゼリット「そうだよ……殺した人たちのこと……今ここで全部に答えを出せるわけじゃないでしょ。だったらせめて、“自分は最悪だ”って結論だけ先に出すのはやめようよ」
リュアン「……ガイさん。思い出した記憶が本物であっても、その時の事情まで今ここで断じるのは危険です。記憶は戻っても、理解は一度に追いつきませんから」
フェルメール「ええ、その通りですわ。今のあなた、断片と感情が一気に繋がっているだけで、整理までは済んでいませんの。“思い出した”ことと、“受け止めきれる”ことは別ですわよ」
力なく項垂れるガイ「……受け止めきれる、わけがない」
ガイの手に触れるサーシャ「……それでも」スッ
サーシャ「それでも、今ここで一人で壊れられる方が困るよ。ガイが背負うものを軽くするなんて言えない。けど……背負い方くらいは、一緒に考えさせて」
アモ「私も」
リーゼリット「私も」
アインズ「私もだ。お前が思い出したものの重さは消えん。だが、それを抱えて立つための手足になることくらいはできる」
ガイ「……卑怯だな。そんなふうに言われたら……一人で勝手に沈むことすらできないじゃないか……」
ガイ「……ああ……少し、時間をくれ。思い出したものを……今の俺の中で、ちゃんと繋げ直したい」
フェルメール「好きになさいな。ただし、壊れるところまでは許しませんわよ。せっかく戻したのですから」
メルル「……今のはいいこと言ってる風だけど、結構雑だねェ」
フェルメール「雑ではありませんわ。導師としての気遣いですの」
サーシャ「ふふっ……」
108 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 22:59:22.23 ID:EahyrVyGO
ドクン……
ガイ「……!」
アインズ「この感覚は……!?」ゾクッ
ガイ「一体、何が──」
◇
静止する世界「」ピタッ……
サーシャ「」
アモ「」
リーゼリット「」
アインズ「」
メルル「」
フェルメール「」
リュアン「」
ガイ「っ……!」
代償の刃から現れる黒い人影「」ズル……
ガイ「やめろ……!」
黒い人影「」ユラ……
黒い人影『──埋まったな』
ガイ「……っ」
黒い人影『失ったものを取り戻した。空いた穴は別のもので埋め合わされる』
ガイ「別のものだと!?……待て!俺から取れ!記憶でも寿命でも何でもいい!そいつらには触るな!」
黒い人影『決めるのは主人ではない』スッ
ガイ「やめろおおおっ!!!」
黒い人影から伸びる無数の手「」ズズズ……
サーシャを貫く黒い腕「」ピタッ
リーゼリットを貫く黒い腕「」ピタッ
アインズを貫く黒い腕「」ピタッ
アモを貫く黒い腕「」ピタッ
ガイ「ダメだ……よせ!やめろ、やめてくれ!」
メルルに触れる黒い腕「」ソッ
フェルメールに触れる黒い腕「」ソッ
リュアンに触れる黒い腕「」ソッ
ガイ「やめろ……そいつらは関係ないだろうが!!!」
黒い人影『関係はある。主人が今ここに在ることを、知っている者たちだ』
ガイ「……っ!」
黒い人影『代償は──主人に関する記憶だ』クイッ
引き抜かれるそれぞれの黒い腕「」ズルッ!!!
ズルッ…… ズルルル……
ガイ「サーシャ!アモ!リーゼ!アインズ!」
黒い人影「──たしかに、いただいたぞ」スゥゥゥ──
ガイ「そんな……」
動き出す世界「」グググッ……
ゴオオオオオオ──
◇
109 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 23:18:18.68 ID:TQc/BAWnO
サーシャ「っ……!?」ヨロッ
アモ「え……?」クラッ
リーゼリット「な、に……今の……」フラッ
アインズ「……!」バッ
メルル「うわっ!?い、今なんか変なの見えなかった!?」ビクッ
額を抑えるフェルメール「頭が……」
リュアン「……っ、これは……?」
ガイ「みんな……なんとも、ないのか?」
サーシャ「はい……ちょっと変な感じはしますけど。それと……申し訳ないんですけど……」
サーシャ「あなたは、誰ですか?」
手で顔を覆うガイ「……はっ、ははっ……」
ガイ「ははははははははっ!!!」
リーゼリット「うわっ……急に笑い出して、大丈夫なの、この人……?」
メルル「いや大丈夫じゃないでしょォ!?なんか完全に壊れかけてるんだけど!?」
アインズ「……おい。何者だ、貴様」
ガイ「ははっ……何者、か……逆に教えてくれ。誰にも覚えられていない俺は一体、何者なんだ?」
サーシャ「……?」
ガイ「もう、いい……いいんだ……俺のことは……放っておいてくれ」
アモ「それは……なんだか、余計に放っておけない言い方なんだけど……」
リーゼリット「う、うん……知らない人のはずなのに、今の聞いたらすごく後味悪いっていうか……」
メルル「っていうか、壊れかけの人が“放っておいて”って言う時ほど信用しちゃ駄目なやつでしょォ」
アインズ「同感だ。貴様、自分で歩ける状態か?」
ガイ「話して……どうなる。聞いたって、お前たちは……何も思い出せない……」
メルル「今ここで困ってる人がいるってだけで、助ける理由としては十分でしょォ」
フェルメール「ええ。事情はさっぱりですが、少なくとも異常が起きているのは確かですわ。そんな人を放っておいたら、後で寝覚めが悪すぎますもの」
リュアン「まずは落ち着ける場所へ移した方がいいですね。ここで立ち話を続ける状況ではありません」
アインズ「なら決まりだ。ひとまず連れて帰る。貴様に拒否権はない」
ガイ「……勝手だな」
アインズ「知らん。今の貴様を一人で歩かせる方がよほど面倒だ」
サーシャ「ひとまず暗黒館まで連れて帰ろうか。あそこなら落ち着けるし……」
アモ「うん。部屋もあるから、落ち着いて話も聞けると思うよ」
リーゼリット「賛成……この人、今にもどこか行っちゃいそうだし……」
メルル「じゃ、決まりだねェ。私も付いてくよ!」
ガイ「……」クラッ
ドサッ……
◆
110 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 23:50:38.81 ID:TQc/BAWnO
ーー暗黒館2F 幹部宿泊部屋
ガイ「……」パチッ
机に突っ伏したテル「ぐおー……すぴー……」zzz
ガイ「…….戻ってきたのか」モソッ
テル「んぅ……?」パチッ
ガイ「……テル」
テル「っ……!?が、ガイ君!大丈夫!?」ガバッ
ガイ「ああ……身体の面は問題ない──待て、テル。俺のことがわかるのか!?」
テル「当たり前でしょ!?オノゴロから帰ってきたっていうから、会いにきてみれば、なんかみんなの様子が変だったし……私までおかしくなったのかと思ったんだから!」
ガイ「テル……!」ギュッ
テル「わぁ!?///ちょ、ちょっとガイ君!?」
ガイ「……よかった……本当に、よかった……」
テル「……何があったの?」
ガイ「……ああ、すまない。俺が記憶を取り戻した代わりに、その場にいた全員が……俺に関する記憶を失った」
テル「……は?」
ガイ「サーシャも、アモも、リーゼも、アインズも……フェルメールとリュアンという奴もだ。俺を見ても、誰だか分からなかった」
テル「な、なにそれ……」
ガイ「代償の刃だ。今さら反則も何もない…….記憶を取り戻した瞬間に、今を全部持っていかれた」
テル「じゃあ、みんな変だったのって……」
ガイ「ああ。俺のことを完全に忘れてしまっている」
テル「でも……私は覚えてるよ。ガイ君はガイ君。無茶して、変なところで優しくて、黙って一人で抱え込む、あのガイ君」
ガイ「……最後の方は余計だな」
テル「余計じゃないですー。というか、それ大事だから。今もそうやって一人で全部飲み込もうとしてるでしょ?」
視線を逸らすガイ「……」スッ……
テル「はい、こっち向く」
両手でガイの頬を挟むテル「」ムニッ
ガイ「むぐ……」
テル「よし!今この瞬間、ガイ君のことをちゃんと覚えてる人が一人いる。だから、もう“終わりだ”みたいな顔しないで」
ガイ「……簡単に言ってくれる。ちなみに、俺たちが帰って来てから何日経った?」
テル「ガイ君達が帰ってきたのは昨日だよ。帰ってきた時点で、みんなもう変だった」
ガイ「……そうか」
テル「最初は、オノゴロで何かあってみんな疲れてるだけかと思ったんだけどね。でも、ガイ君の部屋に来たら誰も“ガイ君の部屋”って認識してなくてさ。そこで、さすがにおかしいってなった」
ガイ「……」
テル「で、あたしが話を聞いて、ひとまずここで寝かせたの。サーシャちゃん達も、混乱してたよ。知らないはずなのに放っておけないって顔してた」
ガイ「……ああ。覚えていないのに、あいつらは俺を連れて帰った」
テル「それが答えじゃない?記憶は消えても、積み上げたものまで全部は消えてないってこと」
ガイ「……都合のいい解釈だな」
テル「都合がいいなら、なおさら採用しときなよ。少なくとも全部終わったって決めつけるよりはマシでしょ。さ、まだ夜だし寝直しなよ。沢山寝ていたとはいえ──」
ガイ「……テル」
テル「ん?」
ガイ「覚えていてくれて、ありがとう」
テル「……ふふん。どういたしまして」
◆
111 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/19(日) 23:52:19.15 ID:TQc/BAWnO
本日はここまでです。
ガイは無事に記憶を取り戻せたようです。よかったですね。
それでは、また。
112 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/19(日) 23:54:25.81 ID:HBES9Usuo
乙
思い出はまた作ればいい
113 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/20(月) 01:53:46.72 ID:ur1mSB2zo
おつ
その場に居た者だけで済んだか…
さて色んな意味で長かったオノゴロも終わって残るは浮翌遊島
114 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/20(月) 09:15:35.51 ID:eRteqIWBO
相対的に記憶保持者のヒロイン度が増す
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/25(土) 07:15:15.15 ID:8dK581pNO
乙
メルルはもう旅立ったかな
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/25(土) 13:03:50.08 ID:KSrKEGHd0
乙
これもし記憶じゃなくて味覚や痛覚などの感覚系が戻った場合ガイが関わった人物全員の味覚や痛覚が失う事になっていたのかな?
117 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 20:31:16.36 ID:cf4QBOwbO
>>112
たしかに、その通りかもしれません。新たな思い出を作れるように関われるといいですね。
>>113
今はそれだけで済んでいますが、場合によっては増える可能性もあります。残る光は例の浮遊島にありますので準備ができ次第向かうのがいいかもしれません。
>>114
記憶があってもなくても、みんなヒロインのままです。たぶん。
>>115
まだいるかどうかはこのあとのコンマ次第です。メルルさんは旅が好きなのでもしかしたら既に出発している可能性は大いにあります。
>>116
仮に味覚や痛覚のどちらかをフェルメールの魔法のような取り戻す方法があって、その方法が行われた場合は、それらを周囲から奪っていた可能性が高かったと思われます。
118 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 20:34:18.06 ID:cf4QBOwbO
ーー???
足元に広がる血溜まり「」ピチャ……
ガイ「……血?」
カツン……
赤ドレスの金髪美人「あら……まだ生きていらして?」
ガイ「お前は……」
赤ドレスの金髪美人「ふふ。随分としぶといのですね。私も、あの子も、あの女も、あの幼子も……みぃんな倒れていったというのに」
赤ドレスの金髪美人「それとも、倒れることすら許されないのかしら?世界を救う英雄様は」
ガイ「俺は……英雄なんかじゃない」
赤ドレスの金髪美人「そう言えば逃げられると思っているところが、実に傲慢ですわ」
ガイ「……」
赤ドレスの金髪美人「肩書きなど関係ありません。あなたは選んだ。進むために、私たちを置いていくことを」
乾いていく血溜まり「」カラッ……
ひび割れていく地面「」パキ……パキ……
ローツインテールの小柄な少女「……まだ、歩くの?ガイは、止まらないんだね」
ガイ「……違う」
ローツインテールの小柄な少女「わたしの時も、そうだった」
首元に滲む血「」ツゥ……
ローツインテールの小柄な少女「私を殺しても……ガイは、次を見てた」
ガイ「違う……俺は……」
ローツインテールの小柄な少女「ううん。いいよ。必要なことだったんでしょ?」
ガイ「……やめろ」
ローツインテールの小柄な少女「ガイが言ったんだよ」
頭を抱えるガイ「やめてくれ……!」
ローツインテールの小柄な少女「障害は、排除するって」
119 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 20:35:18.45 ID:cf4QBOwbO
長身金髪の女性「ならば、何故目を逸らす。貴様は私を退け、あの子を斬り、あの女を止め、あの幼子を砕いた」
長身金髪の女性「それでもなお、前へ進むのだろう?」
長身金髪の女性「ならば、それを正義と呼ばずして何と呼ぶ」
ガイ「正義なんかじゃない」
長身金髪の女性「ならば何だ。都合のいい殺しだけを、必要だったと呼ぶつもりか?」
ガイ「俺は、守るために──」
長身金髪の女性「私もそうだった」
ガイ「!」
長身金髪の女性「世界を救うためだった。生まれてきた意味を証明するためだった。この血が、ただ醜いだけではなかったと……そう示したかった」
長身金髪の女性「だが、貴様は私を否定した」
ガイ「お前は、俺たちを殺そうとした」
長身金髪の女性「だから殺した。実に分かりやすいな……ならば何故、そんな顔をしている?」
ガイ「……っ」
薄灰髪の幼女「……おにーさん、また迷子?」
ガイ「……ホロウ……」
薄灰髪の幼女「うん。覚えてたんだ」
ガイ「……忘れるわけがない」
薄灰髪の幼女「そっか。じゃあ、私を砕いた時も……ちゃんと覚えてた?」
ガイ「……」
薄灰髪の幼女「私、言えなかったんだよ」
ガイ「……何を」
薄灰髪の幼女「何も」
薄灰髪の幼女「寒くて……冷たくて……口も、声も、全部固まっちゃった」
薄灰髪の幼女「ばいばいも、言えなかった」
ガイ「……やめろ」
薄灰髪の幼女「どうして?」
ガイ「……」
薄灰髪の幼女「それも、ガイがしたことだよ」
後ろから抱かれるガイ「」ギュッ
見慣れた姿の金髪女性「……やっと会えたね、ガイ」
ガイ「……っ」
見慣れた姿の金髪女性「ふふっ……そんな顔しないでよ」
ガイ「……すまない」
見慣れた姿の金髪女性「うん?」
ガイ「本当に……何も覚えていなくて……すまない……」
見慣れた姿の金髪女性「謝らないでよ。私が勝手に覚えてただけなんだから」
ガイ「違う……違うんだ……ッ」
見慣れた姿の金髪女性「また会おうって、言ってくれたよね。その言葉だけで、私……ずっと生きてこられたんだよ」
ガイ「俺は……お前を……」
見慣れた姿の金髪女性「うん。忘れてたね」
ガイ「……」
見慣れた姿の金髪女性「だから、殺せたんだよね?」
ガイ「……っ」
120 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 20:35:45.82 ID:cf4QBOwbO
周囲から近づく人影「」スタスタ……
血に塗れた赤ドレスの金髪美人「ほら、ご覧なさいな。あなたの歩いた後には、こうして綺麗に死体が並んでいくのですわ」ビチャビチャ……
首元から血を流すローツインテールの小柄な少女「……障害は排除するんでしょ?だったら、わたしを殺したことも……ちゃんと覚えてなきゃ駄目だよ……」ドロッ……
両腕が落ちる長身金髪の女性「救済を掲げる者は、皆よく似た顔をする。貴様も……私と同じ顔をしている」ボトッ……
凍っていく薄灰髪の幼女「……助けて、って言えなかった。ばいばいも……言えなかった……」パキ……パキパキ……
崩れ始める見慣れた姿の金髪女性「やっと会えたのにね……ガイの中には、最初から……私の居場所なんてなかったんだ……」グジュ……グジュ……
ガイ「違う……」
赤ドレスの金髪美人「何が?」
ローツインテールの小柄な少女「何が、違うの?」
長身金髪の女性「貴様は選んだ」
薄灰髪の幼女「ちゃんと、覚えてるんでしょ?」
見慣れた姿の金髪女性「それとも……また忘れる?」
ガイ「俺は……俺は……!」
見慣れた姿の金髪女性「いいんだよ、ガイ。覚えていないなら……きっと、苦しくないもんね」スッ
デロデロ……モニョッ
クロシュ「──ガイさん!起きて!」
◆
121 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 20:37:05.45 ID:cf4QBOwbO
ガイ「うわああああああっ!!!」ガバッ
ガイ「っ……、ハァ……ハァ……!」
コップに入った水「」パシッ
ガイ「」ゴクッゴクッ……コトッ
ガイ「──わかってる。許される気なんてない……忘れていたから仕方ないなんて、そんな言い訳だけはしないさ……」
テルの書き置き「ちょっと出てくるね。戻ったら診るから、それまで水分補給。あと、妙なことを考えて外に抜け出さないように」
ガイ「……」
コンコンコン
ガイ「……どうぞ」
ガチャ
クー「入るわよ。さっき叫んでたけど大丈夫なの?」
ガイ「クーさん……」
クー「……アンタ、相当参ってるわね」
ガイ「……そう、見えますか」
クー「無理もないわ。記憶を取り戻したと思ったら、今度は仲間がアンタのことを忘れてしまった……そんなの、平気でいられる方が変よ」
ガイ「……」
クー「……それでも、アンタに頼むわ。最後の光の残滓の回収をね」
ガイ「……俺に、ですか」
クー「ええ。少なくとも、アンタは4つの光の残滓を集めた。その実績は紛れもない事実だからね」
ガイ「……それは……純粋な俺の力とは言えません。ほとんどは代償の刃の力で……それに、仲間がいなければ成し得なかったものです」
クー「だから何よ。最後まで諦めなかったのはアンタでしょう。全部が全部、アンタ一人の力じゃない。けど、アンタ抜きでは成し得なかった。それもまた事実よ」
ガイ「……」
クー「仲間に支えられたことを、自分の無力さの証拠みたいに扱うんじゃないわ。支えられて、それでも前に進んだなら……それは立派なアンタの力よ」
ガイ「……次の光は俺ではなく、別の者に任せられませんか?……暗黒館が元々用意していた方法で、光の残滓を集めるべきかと」
クー「……本気で言ってるの?」
ガイ「俺はもう嫌なんです。次もきっと、代償の刃を使うことになる。俺が代償を払うのはまだいい……けど、俺の周りの親しい人が代償を払うのは……もう見たくない……」
122 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 20:37:32.49 ID:cf4QBOwbO
クー「……私達が元々やろうとしていたことを教えてあげる」
ガイ「……?」
クー「五つの光の残滓は、ただ探して拾えば済むものじゃないの。翡翠の賽みたいに、星の力を受け止めて束ねる“器”が無ければ……扱える力にはならない。暗黒館が最初に用意していたのは、その器を無理やり作る方法だったわ」
ガイ「……器を?」
クー「そう。しかも、それに耐え得るのはお金で手に入るようなアーティファクトやそこらの魔導機械なんかじゃ務まらない。かといって神器なんかが手に入るアテがある訳もない」
クー「仮に神器を持つ国に頼めたとしても、その国が力を悪用しない保証なんてどこにもない……考え出すとキリが無かったわ」
クー「だから、私たちは人を使うしかなかった」
ガイ「……人を?」
クー「ええ。言い方を濁しても仕方ないわね。器になり得る人間を選び出して、残滓をその身に繋ぎ止める」
ガイ「……」
クー「綺麗な方法じゃないわ。大多数を救うために、犠牲を強いる方法よ。適性のある人間を複数人用意して、全てを捧げて残滓を繋ぎ止める。成功すれば回収できる。でも失敗すれば……何も得られないどころか、命を失う」
ガイ「そんな方法を、本当に……」
クー「ええ。実行寸前だったわ」
クー「5つ集める、なんてなったら一人や二人じゃ足りない。残滓が定着するかもわからない。条件が悪ければ、もっと……それを私たちは、世界めくれが終わっていないことに気がついて、いよいよ他に手がないって段階で実行に移そうとしていたの」
クー「その矢先に、アンタが現れた。トコナツ火山島での報告を聞いたとき、希望が見えたわ。最後の手段に頼らずに、世界めくれを止めることができるかもしれない──ってね」
ガイ「……」
クー「だから、私はアンタに頼んでいるの。これは脅しでも、命令でもないわ。けれど……私は、いい返事を待ってる」
ガイ「……いい返事、ですか」
クー「ええ。最後の光を取りに行くって返事よ」
ガイ「……俺が進めば、また誰かが傷つくかもしれない。でも……俺が止まれば、他の誰かが代わりに進むことになる」
ガイ「……顔も知らない誰かに全てを押しつけることになる……」
クー「そこまで分かっているなら、答えは出ているんじゃない?」
ガイ「……」
クー「急かさないわ。でも、待てる時間にも限りがある。世界めくれは止まってくれないもの。だから、ガイ。逃げるためじゃなく、選ぶために考えなさい」スタッ
クー「……そうそう、お土産があるの。味が分からなくても、身体には入るでしょ。食べなさい」スッ
リンゴ「」ポンッ
クー「次に会う時は、アンタ自身の答えを聞かせて。飛空挺の準備は進めておくわ」スタスタ……
バタン……
123 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 20:38:01.20 ID:cf4QBOwbO
ーー暗黒館1F 酒場
ガイ「……」スタ……スタ……
ワイワイガヤガヤ
イーリン「!……ガイ様、もう平気なのですか?」
ガイ「ああ……久しぶりだな、イーリン」
イーリン「ええ……オノゴロでの件は、その……」
ガイ「俺のことなら大丈夫だ。少なくとも、君が気に病むようなことじゃない」
イーリン「……ですが」
ガイ「それに……全員から忘れられたわけじゃない。君やテルのように……覚えてくれている人もいる」
イーリン「……」
アモ「イーリンさん、頼まれてたやつ終わったよ──あ、あのときの人!身体は大丈夫だったみたいだね」スタスタ
ガイ「……アモ」
アモ「あれ?名前、教えたっけ……あっ、イーリンさんから聞いたのかな。よろしくね、えーと……」
イーリン「っ……」
ガイ「……ガイだ。覚えなくてもいい」
アモ「……どこか、痛むの?」ジッ
ガイ「え?」
アモ「辛そうな顔、してるから……」
ガイ「……元々、こういう表情なんだ。ここまで連れて来てくれてありがとう」
アモ「ううん、気にしないで。あのときのあなた、放っておいたらどこかへ消えちゃいそうだったから」
イーリン「……アモ、しばらくガイ様と任務で話したいことがあるの。少し、席を開けてくれる?」
アモ「あっ、そうだったんだ。ごめんねイーリンさん……ガイ、また話そうね」
ガイ「ああ」
スタスタ……
124 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 20:38:32.24 ID:cf4QBOwbO
アトニス「……全く、辛気臭い顔しやがって。せっかくの酒場の空気が湿っぽくなるだろ」
ガイ「アトニス……居たのか」
アトニス「こんなに可愛いのに、ボクのことが目に入ってなかったのか!?」ガタッ
イーリン「アトニス様。ガイ様はまだ回復なさったばかりです。あまり不用意な言葉を投げるのはお控えください」
アトニス「はいはい、悪かったよ……にしてもお前、神格が上がったり下がったり、面白いことになってるな」
ガイ「……神格?」
アトニス「まあ、大方その刃の影響だろうけど……一体何を目指しているんだか」
ガイ「別に、何かを目指してるわけじゃない」
アトニス「なら余計に性質が悪いな。自分がどこへ向かってるかも分からずに、魂の形だけ変えてるってことだからな」
イーリン「神格が変動する、というのは?」
アトニス「簡単に言えば、存在の格だよ。人間としての枠から、少しだけ外に出かかってる。星の力と関わってる上に、代償の刃を振るって……その上、不死鳥の祝福まで混ざってるんだって?逆によく、いまだに人の形を保ってるものだ」
ガイ「……俺は、人じゃなくなってるのか?」
アトニス「まだ人だよ。少なくとも、今はね……自分が変わることを怖いと思えなくなったら、それはもう変質じゃなくて完成だ」
イーリン「……完成する、というのは?」
アトニス「人間以外の何かとして、だよ。神でも、魔王でも、名前は何でもいいけどね。ま、今のお前はまだ中途半端だ。だからこそ危ない。人のままでいたいのか、人をやめても守りたいものがあるのか……決めてないまま、力だけが先に形を変えてる」
ガイ「……」
イーリン「アトニス様は……どうして、そのようなことがお分かりになるのですか?」
アトニス「さあ?分かるものは分かるんだよ。酒場に入った瞬間、酒の匂いが分かるだろ?それと同じだ」
イーリン「いえ、同じではないと思いますが……」
アトニス「細かいなあ、イーリンは」
ガイ「……お前は、何者なんだ?」
アトニス「可愛いボク」
ガイ「真面目に聞いてる」
アトニス「ボクも真面目に答えてるんだけどな。覚えてるのは、だいたい10年前からだよ。それより前は穴だらけ。アトニスって名前も、なんかしっくり来るからそう名乗ってるだけだし」
ガイ「お前も記憶を……それなのに、平気そうにしていられるのか」
アトニス「平気じゃないかもしれないけど、困ってばかりいても可愛くないだろ?」
イーリン「そこは基準にするところなのでしょうか……」
アトニス「大事なところだよ。で、話を戻すけど……人のままでありたいなら、力の使い方はよく考えた方がいいぞ?まあ、言っても無駄かもしれないけどね」
ガイ「……ありがとう、アトニス」
アトニス「ふふん、もっと感謝していいぞ!」
イーリン「調子に乗らないでください」
125 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 20:39:10.33 ID:cf4QBOwbO
依頼を見るサーシャとリーゼリット「……」ペラッ……ペラッ……
サーシャ「護衛依頼……報酬は悪くないけど、街道沿いかあ」
リーゼリット「影の魔物の目撃あり……アインズがいるからって、楽観はできないね」
ガイ「……」ジッ
アインズ「おい」
ガイ「……なんだ」
アインズ「なんだ、ではない。先ほどからあの二人を見ていただろう。用があるなら、ハッキリ言ったらどうだ?」
ガイ「……用がある、というほどじゃない。ただ……君たちが依頼を選んでいるのを見たら、少し懐かしくなっただけだ」
アインズ「懐かしい?」
ガイ「……いや。今の君たちには関係のない話だ」
アインズ「……なら、なおさら黙って見続けるな。事情を話さない相手を、信用する理由はない」
ガイ「……」
サーシャ「アインズ?どうかしたの?」スタスタ
アインズ「いや。こちらを見ていたので確認しただけだ」
リーゼリット「あ……オノゴロで倒れてた人」
ガイ「……」
アインズ「……まだ体調が万全ではないのだろう。無理に歩き回るより、部屋で休んだ方がいい」
ガイ「……そうするよ」
サーシャ「えっと……歩けるようになってよかったですね!私はサーシャっていいます!あのときはバタバタしてたからちゃんと自己紹介できませんでしたけど、同じ暗黒館の人なら、これからよろしくお願いします!」
リーゼリット「私はリーゼリット。オーナーから聞いたよ、幹部なんだって?アンタと一緒に旅してたっていうのが未だに信じられないけど……悪い人じゃないってことくらいは分かる」
アインズ「アインズだ……お前のことは、まだ信用していない。だが、敵意がないことまでは認めておく」
ガイ「……ああ」
サーシャ「だから、無理しないでくださいね。昨日のあなた、本当に今にも消えちゃいそうだったから」
リーゼリット「うん。見ていて危なっかしい」
アインズ「部屋へ戻れ。必要ならイーリンかテルに声をかける」
ガイ「……分かった」
サーシャ「じゃあ、また。ガイさん」
ガイ「……ああ」
リーゼリット「……」
アインズ「行くぞ……」
サーシャ「うん」
リーゼリット「了解」
スタスタ……
ガイ「……自己紹介、か」
ガイ(次の光の捜索は……誰も連れて行かないのがいいのかもしれないな。そうすれば、代償の刃を使うことになったとしても……俺以外の誰かが代償を払うことはない)
ガイ(……浮遊島に関することを調べよう)
◆現在はウォーターポートです。
何をする?
安価下1〜3
⭐︎現在、暗黒館にいるキャラ
クー、アモ、イーリン、サーシャ、リーゼリット、アインズ、テル、アトニス
コンマ下3
01-50とくになし
51-00メルルもいる
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/25(土) 20:40:17.84 ID:mmXS2wWu0
ガイ、まだ滞在してたフラナに手合わせ(魔法使わないハンデあり)を申し込まれる。
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/25(土) 20:42:27.12 ID:6s0oc2KgO
サーシャ、フォレスティナの使者の紫髪エルフの接待を頼まれる
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/25(土) 20:45:26.97 ID:Q2rCQHaGo
話を聞いたトゥルーエンドが見舞いにやってくるので素直に甘えつつ、鳥に例えつつイチャつく
129 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 22:13:35.96 ID:LcE7g1k1O
ーーウォーターポート 大通り
露天商「──いやあ、浮島なんてのは御伽話でしょう?空を飛べる奴らが、確かめる手段のない奴らを揶揄うために作った話ですよ、きっと」
ガイ「……そうか」
露天商「にしても、兄さん。なんだか会う度に元気が無くなってる気がしますけど……大丈夫ですかい?」
ガイ「……最悪なことが続いて。少し、疲れているだけだ」
露天商「なるほど……そりゃ、顔に出るわけだ。無理に笑えとは言いませんが、倒れる前に飯くらいは食ってくださいよ!美味いものでも食べれば、少しは元気になりますよ!」
ガイ「美味いもの、か……」
フードを被った幼女?「──あら、ただの露天だと思ったら意外といい品が揃ってるじゃない。そこの薬草入りの瓶と、オノゴロサンゴの欠片をもらえる?」
露天商「おお、毎度あり!って、あなたは──」
口を手で塞がれるガイ「フラナ・バイオレ──もがっ!」
フードを被った幼女→フラナ「今、お忍びで街を回ってるの!こんな場所で私がフラナ・バイオレットだってバレたら護衛に連れ戻されちゃうじゃない!」
ガイ「」コクコク
フラナ「……よし。分かればいいの」
露天商「は、はは……いやあ、世の中には似てる人がいるもんですなあ」
フラナ「そうそう。私はただの通りすがりの可愛い幼女。いいわね?」
露天商「へ、へい……」
ガイ「……まだ、ウォーターポートにいたんですね」
フラナ「あら、今日は偶然よ。暗黒館のオーナーが滞在してるって聞いて話がてら、街の様子を見に来たの。それより、ちょうどよかったわ。あなたを探していたのよ」
ガイ「……俺を?」
フラナ「ええ。暗黒館の幹部。翡翠の賽を持つ者。4つの光を集めた人間。色々聞いているわ……少し、確かめたいことがあるの。時間をくれる?」
◆
130 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/25(土) 22:14:02.89 ID:LcE7g1k1O
ーーウォーターポート 港
カモメ「クゥー、クゥー」
ガイ「……それで、なぜ急に手合わせなんか?」
フラナ「今、私が研究している件のサンプルを増やすためにね。本気でかかってきていいわよ」
ガイ「……準備は、できています」ザッ
フラナ「じゃあ……始めましょうか。魔法は使わないであげる」
◆模擬戦 コンマ下1
01-10敗北
11-50引き分け
51-00勝利
131 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/25(土) 22:15:41.08 ID:Hjsv9CaAO
はい
132 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 00:11:03.73 ID:qORse77QO
ガイ「」シュンッ
フラナ「──速いわね。けど」スッ
短剣を振るガイ「」バッ
短剣を指で挟むフラナ「狙いは丸わかりよ」ピタッ……
ガイ「!?」ググッ……
フラナ「これじゃまだ測れないわね。もっと見せなさい──」
ガイ「──ッ」シュンッ
炎「」ゴウッ!
風「」ビュオオオッ!
フラナ「へえ……二属性の魔法を同時に放つなんて。器用な真似をするのね」ピョンッ
バサッ……
ガイ「……!」
フラナ「でも、まだ浅いわ。発想は悪くないけれど、狙いが素直すぎる」
ガイ(──思いつきでやってみたが、意外とどうにかなるものだな。だが、“あの”フラナ相手には有効打にはなり得ない。別の策を考える必要がある……)スッ
ガイ「──雷よ!!!」バッ
雷光「」ビリビリビリッ!
フラナ「きゃっ!?」バチッ……
ガイ(よし、隙ができた!あとはこれで決め──)
短剣「」グッ……
◇
首元に短剣が刺さるリーナ「──っ……あ……」
◇
133 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 00:11:30.30 ID:qORse77QO
ガイ「」ピタッ……
フラナ「……戦いの最中に考え事なんて。ずいぶん余裕ね」ヌッ
ガイ「……」
フラナ「どうしたの。止めるには、まだ早いわよ」
落ちる短剣「」カラン……
ガイ「──すまない、リーナ……」
フラナ「……?」
ガイ「首元……血……駄目だ、違う……これは手合わせだ……分かってるのに……」ブツブツ
フラナ「……」スタスタ
フラナ「……ちょっと」ピンッ
ガイ「痛っ……」
フラナ「私の勝ちね」
ガイ「……ああ」
フラナ「……これじゃ、判断材料にもならないわね。途中までは悪くなかったのに、肝心なところで止まるなんて」
ガイ「……すみません」
フラナ「謝る相手が違うんじゃない?」
ガイ「……」
フラナ「私はあなたの事情を詳しく知らない。だから、今の独り言に踏み込むつもりもないわ」
ガイ「……」
フラナ「ただ、これでは研究材料としては不十分ね。あなた自身が、自分をまともに扱えていないんだもの」
ガイ「……手厳しいですね」
フラナ「優しく言ってほしいなら、聞く相手を間違えているわ」
ガイ「……」
フラナ「もう一度やる?」
ガイ「……いや。今は、やめておきます」
フラナ「賢明ね。今のあなたと続けても、同じところで止まるだけでしょうし」
ガイ「……」
フラナ「ただ、覚えておきなさい。次に剣を振るう時、死者の顔を見るのは悪いことじゃないわ。でも、死者の前で立ち止まり続けるなら、生きている者まで巻き込むことになるわよ」
ガイ「……はい」
フラナ「分かっている顔じゃないけど、今はそれでいいわ」
フラナ(……やっぱり、気のせいかしら?黒曜の棺の中身と彼の魔力、どこか似ていると思ったんだけど……まだ見極める必要がありそうね)
⭐︎フラナとの模擬戦で敗北しました。
134 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 00:13:39.54 ID:qORse77QO
ーー暗黒館1F 酒場
ワイワイガヤガヤ
リーゼリット「……サーシャ、大丈夫?」
サーシャ「へ?何が?」
リーゼリット「あのガイって人と話してからなんだか……上の空、ていうか……」
サーシャ「そうかな?……自分じゃあんまりわからないんだけど……」
アインズ「無理もないだろう。知らないはずの相手に、妙に引っかかるものがある……警戒ではない。不快感でもない。だが、放っておくには妙に気になる……そんな感じだ」
リーゼリット「私も、少し分かる。初対面のはずなのに、知らない感じがしない」
サーシャ「……」
アインズ「だが、焦って踏み込む必要はない。相手も相当危うい状態だ」
サーシャ「うん……それは、分かる」
リーゼリット「今にも消えそうだった」
アインズ「だからこそ、こちらが中途半端に近づけば、余計に壊すかもしれん」
サーシャ「……難しいね」
アインズ「そうだな。だが、少なくとも向こうに悪意はない。今はそれで十分だろう」
サーシャ「……あの人ね。10年前……私を助けてくれた人に似てる気がするの」
リーゼリット「世界めくれが起きる前?」
サーシャ「うん。フォレスティナの鎖国が起きる前でもあるんだけど……私、悪い人達に捕まって売られそうになったことがあって……」
リーゼリット「ええっ!?初耳だよ、それ!大丈夫だったの!?」
サーシャ「大丈夫。こうして生きてるでしょ?」
リーゼリット「それはそうだけど……」
アインズ「話せる範囲でいい。無理に言う必要はないぞ」
サーシャ「うん……でも、今思い出したというか、なんとなく引っかかって……当時の私はまだ子どもで、森の外に少し興味があって……大人に内緒で、外れの道まで出ちゃったの」
サーシャ「危ないって今なら思う。でも、その時は全然分かってなかった。そしたら、人間の商人みたいな連中に見つかって……エルフの子どもは高く売れるって、笑ってた。口を塞がれて、袋に入れられそうになって……もう駄目だって思った時に、その人が来たの」
アインズ「その人、というのが?」
サーシャ「うん。私を助けてくれた人。顔はよく覚えてないんだけどね。怖くて泣いてたし、暗かったし……でも、商人たちは何人もいたのに、その人は一人で立ってて。怖くないのかなって思ったけど……たぶん、怖かったんだと思う」
アインズ「なぜそう思う?」
サーシャ「手が震えてたから。でも、その人は逃げなかった。私に向かって、“目を閉じて耳を塞いでろ”って言って……気づいたら、悪い人たちは倒れてて。その人も傷だらけで……でも、私の方を見て、“もう大丈夫だ”って言ってくれたんだ」
リーゼリット「へぇ……その人の名前は?」
サーシャ「聞けなかった。助けられたあと、街の近くまで連れていってくれて……最後に、“もう一人で外に出るな”って怒られた」
リーゼリット「怒られたんだ」
サーシャ「うん。すごく真剣に怒られた。私、泣きながら謝って……でも、その人は困った顔で頭を撫でてくれた」
サーシャ「その時の手の感じが、なんとなく……さっきのガイさんを見た時に、少しだけ浮かんだの」
アインズ「それで上の空だったのか」
サーシャ「うん。自分でもよく分からないけど。私が冒険者をしてるのも、助けてくれた人と会えるかもって思ったからで……」
135 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 00:14:35.87 ID:qORse77QO
リーゼリット「なるほどなるほど。つまり、サーシャの初恋の人ってわけだね?」
サーシャ「は、初恋って……!?」ボッ
リーゼリット「違うの?」
サーシャ「ち、違……わない、かもしれないけど……!少なくとも、そういうふうに言われると違うっていうか……!」
アインズ「どちらだ」
サーシャ「分からないよ!」
リーゼリット「じゃあ、やっぱり初恋──」
サーシャ「リーゼ!」
リーゼリット「ごめんごめん!顔、赤いよ?」ニヤニヤ
アインズ「フッ……」
サーシャ「もう……!///」
紫髪のエルフ幼女「どうやら、楽しく過ごされているようですね。サーシャ・エクセリア」
サーシャ「えっ、その声……サリーさん!?」クルッ
紫髪のエルフ幼女→サリー「こんにちは。皆様はサーシャの友人でしょうか?」
リーゼリット「パーティを組んでるんです。私はリーゼリットといいます」
アインズ「アインズだ」
サーシャ「サリーさん、どうしてここに……!?」
サリー「世界めくれの件で暗黒館のオーナーと会談をしにきました。ティセリアはフォレスティナの内政で忙しい身なので、代理で私が」
サーシャ「わぁ……そうだったんですね!」
サリー「ええ。ですが、予定の時間まで少しあります。早く着きすぎてしまったので、こちらで待たせていただこうかと」
サーシャ「そ、それなら私が案内します!サリーさん、こちらへ!」
リーゼリット「サーシャ、急に張り切り始めた」
アインズ「知己なのだろう。任せてやれ」
サーシャ「リーゼ、アインズ!手伝って!」
リーゼリット「何を?」
サーシャ「接待!」
リーゼリット「接待」
アインズ「……我々が?」
サーシャ「だってサリーさん、フォレスティナの代理で来てるんでしょ?ちゃんとしないと!」
サリー「ふふ。そこまで畏まらなくても構いませんよ、サーシャ」
サーシャ「そういうわけにはいきません!お茶とか、お菓子とか……えっと、暗黒館で一番ちゃんとしてる席ってどこ!?」
リーゼリット「たぶん、奥の丸テーブルかな?」
アインズ「酒場の中で接待する時点で、かなり暗黒館らしいがな」
サリー「私は嫌いではありませんよ。こういう雰囲気の場所は、フォレスティナではなかなか味わえませんから」
136 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 00:15:04.26 ID:qORse77QO
サーシャ「じゃ、じゃあまず座ってください!今、お茶を持ってきます!」
スタタタッ
リーゼリット「……あんなに慌ててるサーシャ、初めて見た」
アインズ「相手が相手なのだろう」
サリー「昔から、あの子は少し抜けているところがありましたからね」
リーゼリット「昔のサーシャを知ってるんですか?」
サリー「ええ。幼い頃から、少しだけ。好奇心が強く、目を離すと森の外まで行ってしまうような子でした」
リーゼリット「……今さっき、その話を聞いたところです」
サリー「そうでしたか」
アインズ「ならば、先ほどの話に出てきた件も知っているのか?」
サリー「人攫いに遭いかけた件なら、聞いています。当時、フォレスティナでも少し騒ぎになりましたから」
リーゼリット「助けた人のことは?」
サリー「名前までは。ですが……サーシャが、その人物をずっと探していたことは知っています」
リーゼリット「……やっぱり初恋」
アインズ「蒸し返すな」
サリー「初恋、ですか?」
リーゼリット「さっき本人が違わないかもって」
アインズ「リーゼリット」
リーゼリット「ごめん」
サリー「ふふ。なるほど……サーシャも、そういう話をする年になったのですね」
スタタタッ
サーシャ「お待たせしました!アモちゃんに頼んできました!お茶と、甘いお菓子と、果物も出せるそうです!」
サリー「ふふっ、ありがとうございます。さて、何を話しましょうか?」
⭐︎サリーがウォーターポートにしばらく滞在します。
137 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 01:03:53.77 ID:fax+9zuuO
ー夜
ーークロシュヴァル号 甲板
ザァーン……ザザーン……
ミチル「〜♪〜♪」
ガイ「……良い歌声ですね」
ミチル「私の十八番だからね。海の上で歌うなら、これが一番気持ちいいんだよ」
ガイ「人魚は皆、歌が上手いんですか?」
ミチル「ふふ、そう言ってもらえると嬉しいね。けど、私の場合は船長として鍛えた部分もあるかな。海の上じゃ、声は大事だからね。嵐の中でもクルーに指示を飛ばす。お客さんを安心させる。時には精霊さんに機嫌を取ってもらう……歌える船長は得をするのさ」
ガイ「……精霊、ですか」
ミチル「いるよ。気まぐれで、優しくて、たまに意地悪な子達がね」
ザザーン……
ミチル「それで?ガイさんはこんな時間に甲板で何をしてるんだい?」
ガイ「……少し、風に当たりたくなって」
ミチル「なるほど。海風に相談ってわけだ」
ガイ「相談……というほどでは」
ミチル「ははっ、隠さなくてもいいよ。海に出る人は大体、何かしら抱えてるものだからね」
ガイ「……そう見えますか」
ミチル「見えるね。顔色は悪いし、目は遠いし、今にも海の向こうへ歩いていきそうだ」
ガイ「……すみません」
ミチル「謝るところじゃないよ。一度でも乗った以上、君もこの船のお客さんだ。お客さんが沈んだ顔をしてたら、声をかけるのも船長の仕事だからね」
ガイ「……沈みそう、ですか」
ミチル「うん。まあ、物理的に沈んだら私が引き上げるけどね。人魚だから、その辺は得意だよ」ドヤァ
138 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 01:04:19.58 ID:fax+9zuuO
ガイ「……頼もしいですね」
ミチル「今の冗談、面白くなかったかい?……それで、浮島のことを調べてるんだったかな?」
ガイ「知っていたんですか」
ミチル「港の噂は早いんだよ。それに、船乗りは空も見るからね。海だけ見ていたら、嵐に気づけない」
ガイ「浮島は……本当にあると思いますか?」
ミチル「あるかないかで言えば、私は“あるかもしれない”と思ってるよ」
ガイ「……根拠は?」
ミチル「昔、一度だけ妙な影を見たことがある。雲にしては低くて、鳥にしては大きすぎる。昼間なのに、海面が島の形に暗くなった」
ガイ「それは……」
ミチル「ただ、追おうとした時にはもう消えていた。だから証拠はない。船乗りの与太話と言われれば、それまでだね」
ガイ「……それでも、手掛かりになります」
ミチル「なら、後で航海記録の写しをあげるよ。何かの参考になるかも」
ガイ「ありがとうございます」
ミチル「お礼はまだ早いよ。浮島なんてものを追うなら、普通の航海よりずっと厄介だ。海図にないものを探すってことだからね」
ガイ「……はい」
ミチル「それと、ガイさん」
ガイ「何ですか?」
ミチル「一人で行くつもりなら、やめておいた方がいい」
ガイ「……」
ミチル「おや、図星かな?」
ガイ「……そう見えましたか」
ミチル「見えるよ。船長だからね」
ガイ「船長は、何でも分かるんですね」
ミチル「何でもは分からないさ。でも、無茶をしようとしてる人の顔くらいは分かる」
ガイ「……」
ミチル「海も空も、甘く見たらすぐ牙を剥く。一人で全部抱えてどうにかなるほど、優しくはないよ」
ガイ「……分かっています」
空を指差すミチル「ああ、それと下ばかり向いていてもいいことはないよ。ほら──」スッ
空を見上げるガイ「……?」クイッ
139 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 01:05:21.27 ID:fax+9zuuO
ガイ「ルー……!」
ミチル「ふふっ。私はしばらくお邪魔かな?少し外すよ」
ガイ「いえ、これは別に……」
箒から降りるトゥルーエンド「別に?」スタッ
ガイ「……ミチル船長から、浮島の話を聞いていただけだ」
トゥルーエンド「へえ。夜の甲板で、海風に吹かれながら、歌声まで聞かせてもらって?」
ミチル「おや、聞いていたのかい?」
トゥルーエンド「上から見えたわ」
ミチル「なるほど。空から来たお客さんには隠しようがないね」
トゥルーエンド「ふふっ……あなたがミチル船長ね。クロシュヴァル号の評判は聞いているわ」
ミチル「光栄だね。そういうあなたは……」
トゥルーエンド「大魔女帝国代表、トゥルーエンドよ」
ミチル「大魔女様がこんな夜更けに箒で船まで来るなんて……なかなか珍しいお客さんだ」
トゥルーエンド「事情があってね。あまり騒がないでもらえると助かるのだけど」
ミチル「もちろん。船長はお客さんの秘密に深入りしないものさ……それじゃあ、私は本当に外すよ。ガイさん、航海記録の写しは後で届けるからね」
ガイ「ありがとうございます」
ミチル「それと、さっき言ったこと。忘れないように」
ガイ「……はい」
ミチル「大魔女様も、彼が海に沈みそうになったら引き上げてあげて」
トゥルーエンド「言われなくても、そのつもりよ」
ミチル「それなら安心だ……よっと!」ピョンッ
ザパァーン!
ガイ「……本当に密会じゃないぞ」
トゥルーエンド「分かってるわ」
ガイ「なら、なぜあんな言い方を……」
トゥルーエンド「ふふっ、少しは焦ればいいと思ったの……それと、さっき人前で“ルー”って呼んだでしょう?」ジト
ガイ「……すまない」
トゥルーエンド「別に怒ってないわ。ただ、人前では気をつけなさい。あれはあなたが勝手につけた呼び名なんだから」
ガイ「……嫌だったか?」
トゥルーエンド「そうは言ってないわよ。二人の時なら、好きに呼べばいいわ」
ガイ「……分かった」
トゥルーエンド「話を戻すわ。浮島を調べているのね?」
ガイ「ああ」
トゥルーエンド「一人で行くつもり?」
ガイ「……」
140 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 01:07:25.34 ID:fax+9zuuO
トゥルーエンド「沈黙は肯定と取るわ」
ガイ「まだ、決めたわけじゃない」
トゥルーエンド「嘘。あなたはもう半分決めている顔をしてる」
ガイ「……皆を巻き込みたくない」
トゥルーエンド「その“皆”に私は入っているの?」
ガイ「当然だ」
トゥルーエンド「なら、勝手に除外しないで」
ガイ「……」
トゥルーエンド「あなたが怖がっているのは分かるわ。代償の刃を使えば、今度は誰が何を失うか分からない。仲間があなたを忘れたばかりなら、なおさらね……でも、一人で行けば解決すると思っているなら、それは間違いよ」
ガイ「……俺一人なら、代償が俺だけで済むかもしれない」
トゥルーエンド「“かもしれない”でしょう?」
ガイ「……」
トゥルーエンド「今のあなたには見張りが必要ね。あなたが自分を道具扱いしないように。勝手に命を投げ出さないように。必要なら殴ってでも止める誰かが」
ガイ「……ルーは、俺を止めるために来たのか」
トゥルーエンド「半分はね」
ガイ「残り半分は?」
トゥルーエンド「あなたに会いたかったから」
ガイ「……」
トゥルーエンド「何よ。その顔」
ガイ「いや……」
トゥルーエンド「嬉しそうにしなさいよ」
ガイ「嬉しいに決まってる。けど……俺は、それを受け取れるほど綺麗な人間じゃない」
トゥルーエンド「ええい、まどろっこしいわね……!」スタスタ グイッ
口付けをするガイとトゥルーエンド「」
141 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 01:08:06.74 ID:fax+9zuuO
トゥルーエンド「──ん、んんんんん!?ぷはっ……ちょっと!舌入れてくるくらいには元気があるじゃないの!」
ガイ「……すまない。つい。嫌だったか?」
トゥルーエンド「……そうは言ってないでしょう」
ガイ「……会いに来てくれて、ありがとう」
トゥルーエンド「最初からそう言いなさい」
ガイ「……ああ」
トゥルーエンド「それで、浮島の件だけど」
ガイ「切り替えが早いな」
トゥルーエンド「このまま続けたら、あなたがまた変に深刻な顔をするでしょう?」
ガイ「……否定はできない」
トゥルーエンド「航海記録の写しをもらえるのね?」
ガイ「ああ。ミチル船長が、昔見た“島のような影”の記録を渡してくれるらしい」
トゥルーエンド「海面に落ちた影……空から見えるとは限らないけれど、手掛かりにはなるわね」
ガイ「ルーなら、空から探せるか?」
トゥルーエンド「探せるわ。ただし、範囲が広すぎる。影が落ちた海域、時間帯、天候、魔力の乱れ……条件を絞らないと、いくら私でも無駄に飛び回るだけになる……けど、大体の見当はつくわ」
ガイ「何?」
トゥルーエンド「大魔女様が残した日誌に、魔王の気配を感じた浮島の記述があったの。詳細な場所はわからないけど、その航海記録と照らし合わせれば……」
ガイ「浮島の場所がわかる、ということか」
トゥルーエンド「ふふっ、そういうこと。ただし、照合は私も同席するわ。あなた一人に航海記録を持たせたら、そのまま勝手に飛び出しかねないもの」
ガイ「……信用がないな」
トゥルーエンド「信用しているから見張るのよ。あなたは約束を破るつもりがなくても、自分を勘定に入れない時があるでしょう?」
ガイ「……否定はできない」
トゥルーエンド「でしょうね。だから、浮島の件は明日、暗黒館のオーナーにも共有する」
ガイ「サーシャたちは……」
トゥルーエンド「そこは、あなたが決めなさい」
ガイ「……分かった」
トゥルーエンド「本当に?」
ガイ「一人で決めない。少なくとも、君とオーナーには話す」
トゥルーエンド「よろしい」
ザァーン……ザザーン……
142 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 01:10:19.55 ID:fax+9zuuO
ガイ「……ルー」
トゥルーエンド「何?」
ガイ「会いに来てくれて、本当に助かった」
トゥルーエンド「……そう」
ガイ「君が来なかったら、多分また一人で考えて……そのまま、一人で行く理由ばかり探していた」
トゥルーエンド「でしょうね」
ガイ「……呆れたか?」
トゥルーエンド「呆れているわ。でも、見捨てる理由にはならない。だから、次からはもっと早く私を呼びなさい。勝手に沈みかけてからじゃなくて」
ガイ「……ああ」
トゥルーエンド「返事だけは素直ね」
ガイ「行動も、少しずつ直す」
トゥルーエンド「期待しているわ」
潮風「」ビュオオオ──
143 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 01:11:25.37 ID:fax+9zuuO
ガイ「……ルー。今から少し、変なことを言うかもしれない」
トゥルーエンド「いいわよ。聞いてあげる」
ガイ「君はまるで……クジャクの羽のように、目を逸らせないほど綺麗だ」
トゥルーエンド「あら、急に何?」
ガイ「オノゴロでは女性を鳥に例えて褒めると、求婚に相当する風習があるそうだ」
トゥルーエンド「ははーん……なるほど。ふふっ……そっか。ふーん……ふふふっ……」
ガイ「……変か?」
トゥルーエンド「いいえ?全然?ただ、あなたがそんなことを言うなんて思わなかっただけよ」
ガイ「……オノゴロで聞いた。こういう時に使うといい、と……何か間違っていたか?」
トゥルーエンド「間違ってはいないわ。ただ、仕入れた知識をそのまま実践するあたりが、少し危なっかしいだけ」
トゥルーエンド「でも、悪くなかったわ。もう一回言って」
ガイ「もう一回?」
トゥルーエンド「求婚に相当するんでしょう?一回で済ませるつもり?」
ガイ「……君は、クジャクの羽のように綺麗だ」
トゥルーエンド「ふふっ……ねえ、ガイ」
ガイ「何だ?」
トゥルーエンド「クジャクの羽って、雄の方が派手なのよ」
ガイ「……」
トゥルーエンド「つまり、あなたは私を鳥の雄に例えたわけね?」
ガイ「いや、そういうつもりは──」
トゥルーエンド「分かってるわよ。だから面白いの」
ガイ「……面白いで済むのか?」
トゥルーエンド「ええ。だって、あなたが私を喜ばせようとしてくれたのは分かったもの」
ガイ「……」
トゥルーエンド「それに、悪くないわ。夜の海で、好きな人から求婚じみた言葉を貰うなんて……なかなか贅沢じゃない?」
ガイ「君にふさわしい言葉を選べた気がしない」
トゥルーエンド「ふさわしいかどうかは、私が決めるわ。次に褒める時は、風習や聞きかじりじゃなくて、あなた自身の言葉で言いなさい」
ガイ「俺自身の言葉……」
トゥルーエンド「ええ。今ここで練習してもいいわよ」
ガイ「……今?」
トゥルーエンド「今。ほら、私は?」
ガイ「……綺麗だ」
トゥルーエンド「それはさっき聞いたわ」
ガイ「強くて、少し意地悪で、怒ると怖い」
ガイ「でも……俺が沈みそうな時、必ず引き上げようとしてくれる。だから、綺麗だと思う。見た目だけじゃなくて……俺には、君の在り方が眩しい」
トゥルーエンド「……合格」
トゥルーエンド「だけど、今のは求婚より重いわ」
ガイ「……そうなのか?」
トゥルーエンド「少なくとも、私にはそう聞こえた……だから、責任を取りなさい」
ガイ「何をすればいい?」
トゥルーエンド「その……さっきのキスの続き、とか……?///」
ガイ「……俺の部屋に来てくれ」
⭐︎トゥルーエンドと一夜を過ごしました。
144 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 01:13:00.09 ID:fax+9zuuO
本日はここまでです。
あと2回ほどウォーターポートで過ごしたら次の目的地へ向かおうと思います。
よければお付き合いください。
それでは、また。
145 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/26(日) 10:25:30.78 ID:VAhxffJM0
乙
トゥルーエンドとイチャイチャするだけだと思ったらまさかのアインズみたいに一夜を共にすることになるとは
146 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/26(日) 11:19:47.12 ID:VqSeCr80o
この子登場からずっとイチャイチャしてるね
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/26(日) 12:20:19.41 ID:TdtdbVuSo
おつ
何とか説得して皆を連れて行かないと…
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/26(日) 20:27:38.76 ID:MeBhy2jHO
いつか孕みそう
149 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 22:19:47.47 ID:NK5NNZc0O
>>145
広義の意味ではイチャイチャに含まれるかと思います。どこからどこまでをイチャイチャに含めるかは学会により現在も研究中です。
>>146
不思議と惹かれ合う何かがあったのでしょう。お互いに重責を背負っていて依存する相手が欲しかったのかもしれません。
ですが、大体は
>>1
の手癖かと思われます。
>>147
パーティは一時的に解散しているので、このまま行けば出発前に連れて行く人員(1〜2人まで)とアインズ(飛空挺の操縦をするため)の3人だけで向かうことになるかと思われます。
>>148
子供はおそらくできません。理由については秘密です。
150 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/26(日) 22:20:16.46 ID:NK5NNZc0O
ーー暗黒館 幹部宿泊部屋
チュンチュン……
ガイ「……」パチッ
ガイ「……ルー?」キョロキョロ
開いた窓「」ブワアアア──
ガイ「……もう行ったのか……ん?」ガサッ
トゥルーエンドの書き置き「」
色々業務が立て込んでるから戻るわ。
戻り次第、大魔女様の日誌の写しを届けるから役立ててちょうだい。
それから、くれぐれも無茶はしないこと。
こう書いてもあまり意味はないんでしょうけどね。
あなたの無事を祈ってるわ。
ルーより
ガイ「……たしかに、今のところ無茶をするなという約束は守れていないな」
ガイ「……やれることをやろう」
◆現在はウォーターポートです。
何をする?
安価下1〜3
⭐︎現在、暗黒館にいる主な人物
クー、イーリン、アモ、サーシャ、リーゼリット、アインズ、テル、アトニス、メルル、サリー
151 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/26(日) 22:20:55.14 ID:6Y8XXjnB0
メルル、酒の勢いでガイ達にダークヒーローパーティの思い出を話す
152 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/26(日) 22:21:22.47 ID:VAhxffJM0
ガイ たまたまサリーとあったので何でもいいので浮島について情報がないか聞いてみる
153 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/26(日) 22:21:52.13 ID:WTfFRshEO
実は暗黒館にスカウトされていたリンとドルクがやってきた
154 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/27(月) 00:01:09.83 ID:43u/rVOWO
ーーウォーターポート 大通り
ワイワイガヤガヤ
店を見るサリー「むぅ……やはりフォレスティナにも魔導機械を導入した方がいいのでしょうか?しかし、伝統派としてそのような考えを持つのは──」ブツブツ
ガイ(エルフが歩いているな。エルフがいること自体はそんなに珍しいことではないが……彼女は、見間違いでなければ10年前にフォレスティナ首長の補佐をしていたエルフの筈だ。なぜこんな所に……?)
サリー「……なんですか。用があるなら聞きますが?」
ガイ(まずい。変に絡まれてしまった……)
ガイ「……すみません。じろじろ見るつもりはありませんでした」
サリー「見ていた自覚はあるのですね」
ガイ「……はい」
サリー「正直でよろしい。ですが、相手を黙って観察するのは感心しませんね」
ガイ「返す言葉もありません」
サリー「……あなたは、暗黒館の方ですね?」
ガイ「え?」
サリー「昨日、オーナーやサーシャ達から少し話を聞きました。ガイ、という名では?」
ガイ「そうですが……」
サリー「やはり。サーシャが妙に気にしていた方ですね」
ガイ「……サーシャが?」
サリー「はい。悪意はなさそうだが、放っておくには危うい、と」
ガイ「……」
サリー「実際、今もなかなか危うい顔をしています」
ガイ「……よく言われます」
サリー「でしょうね」
ガイ「あなたは……サリーさん、で合っていますか?首長補佐の」
サリー「はい。サリーです。フォレスティナより、世界めくれの件で暗黒館へ来ています」
ガイ「なら……少し、聞きたいことがあります」
サリー「どうぞ。答えられる範囲であれば」
ガイ「浮島について、何か知りませんか?」
サリー「……浮島」
ガイ「空に浮かぶ島です。御伽話扱いされることも多いようですが、俺は実在すると思っていて……」
サリー「……ええ。実在しますよ。そこに向かった者達の記録も残っています」
ガイ「!」
サリー「ここでは誰が聞いているのかわかりません。一度、暗黒館に戻りましょうか」
155 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/27(月) 00:01:43.83 ID:43u/rVOWO
ーー暗黒館1F 酒場
ワイワイガヤガヤ
サリー「んく……んく……ぷはぁ。外のお酒も美味しいですね。それで、浮島のことについてですね」
ガイ「ええ、お願いします」
サリー「まず、浮島の名前はラティア・ヘイヴン。太古の文明が洪水から逃れるために打ち上げた空中都市です。雷霆の魔王が封印されていたのですが、ダークヒーロー達の活躍により討たれ、今は少数の住民やゴーレム達が暮らす──」
ガイ「ちょっと待ってください。情報量が多いです」
サリー「すみません。フォレスティナでは既知扱いの資料だったので、つい説明を省いてしまいました。元々、ラティア・ヘイヴンでは雷霆の魔王を封印するために、住民の大半が犠牲になったと記録されています。都市だけは空に残りましたが、中身はほぼ死んでいたのです」
サリー「10年前に世界樹の光が散らばった際、風属性の力を秘めた光が落ちた先がラティア・ヘイヴンで、その影響により魔王の封印が解けてしまってダークヒーロー達が対処することになりました」
ガイ「……どうしてそんなに詳しいんですか?」
サリー「ダークヒーロー達はフォレスティナの使節団でもあったので。パーティメンバーに建国の大母も居たので、当時の世界樹の光に関することはかなり詳細な記録が残っています」
ガイ「なるほど……それで、肝心の場所は?」
サリー「ラティア・ヘイヴンは一箇所に留まらず、常に移動しております。なので、正確な位置を掴むのが難しいのです」
ガイ(だからオーナーはあのとき、最後の一つの場所はわからないと言ったのか)
サリー「ですが、おおよその周回軌道は最近わかってきました。もし、向かうのであれば参考になるかと思いますので、暗黒館の者にあとで渡しておきますね」
⭐︎サリーからラティア・ヘイヴンの話を聞きました。
156 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/27(月) 00:02:20.42 ID:43u/rVOWO
酔いメルル「ねェ〜、今、ダークヒーローの話してなかったァ〜???」ヒョコッ
ガイ「メルル……!」
酔いメルル「あのときのお兄さん!どうも〜!この前見たときより元気があるねェ」
ガイ(オノゴロに居たときはまったく実感がなかったが……10年前にも名前を何度か聞いたことがあった。妙な縁を感じるな)
サリー「メルル・マインドストーン……あなたもダークヒーローパーティについて何か?」
酔いメルル「何かどころじゃないよォ。私、あの子達とは何回か会ってるしィ……まあ、お友達みたいなものだねェ」フフン
ガイ「友達……」
サリー「それは、かなり貴重な証言ですね」
酔いメルル「でしょでしょ?もっと敬ってもいいよォ?」
ガイ「酔っているが、大丈夫なのか?」
酔いメルル「酔ってる方が口が滑ってちょうどいいんだよォ。クロシュちゃん達と初めて会ったのはたしか……私が移動費をケチって氷のソリに乗ったときだったかなァ……?」
ガイ「……何をしているんだ、お前は」
ガイ(それから、メルルがダークヒーローパーティと一緒に過ごしたときの話を聞かされた。自分とお揃いの帽子をプレゼントした話や一緒に魔法の練習をした話だとか……食べ物に関する話がやけに多かったのは、気のせいだろう。味が分からない今の俺には、少し眩しい話でもあったが)
ガイ(……ただ、クロシュたちの話をしていたときのメルルはどの話のときでも楽しそうに話していた)
157 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/27(月) 00:02:55.66 ID:43u/rVOWO
ワイワイガヤガヤ
メルル「うゥ……飲み過ぎたァ……」グテー
テル「あははは!!!ガイ君が2人に見えるー!!!」
ガイ(途中でテルも混ざってきて、気がつけば酒場全体を巻き込む宴会のようになってしまっていた。俺は
ガイ「……あそこは静かそうだな。移動しよう」スタスタ
リン「何、またナンパ?……ってガイさんじゃん!久しぶり!……なんか雰囲気変わった?」
ガイ「記憶を取り戻したんだ……それより、なぜここに?」
リン「アルバって人に誘われてー、暇だし丁度いいかなーって。ほら」スッ
スライムが描かれたメダル「」ポン
ガイ(……俺を誘ったドワーフもそうだが、人事を作った方がいいんじゃないか、この組織は?いや、意外と回っているからこれはこれでいいのか……?)
リン「ちょっとー、なんでそんな複雑そうな顔するのさー???」
ガイ「いや、そんなことはない……」メソラシ
ドルク「お前の言いたいことはよくわかるぜ、ガイ……」ヌッ
ガイ「ドルク……お前も来てたのか」ガシッ
ドルク「おう!暗黒館の話を聞いたら冒険を求める俺には正にピッタリだと思ってな!ほら、これ見ろよ!」
スライムが描かれたメダル「」ポン
ガイ「そうか……お前が暗黒館に来てくれたのは心強いな」
ドルク「へへっ!俺もまたお前と冒険できるなら願ったり叶ったりだぜ!」
リン「ま、そういう訳でこれからよろしくね、ガイさん!」
⭐︎ドルクとリンが暗黒館にしばらく滞在しています。
158 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/27(月) 00:14:24.62 ID:43u/rVOWO
ーー暗黒館 幹部宿泊部屋
ガイ「さて……色々手に入れた資料からラティア・ヘイヴンが存在するであろう位置は凡そ掴めた。あとは……」
ガイ「……最低限の人数で行くか、みんなを誘うかだな」
コンコン
イーリン「ガイ様、失礼します……」
ガイ「どうぞ」
ガチャ
イーリン「オーナーから伝言です。ラティア・ヘイヴン行きの準備について、飛空艇の手配ができたとのことです。それと、同行者についてはガイ様の判断を尊重する、と」
ガイ「俺の判断を?」
イーリン「はい。ただし、オーナーから一言……こほん。“一人で行くなんて言い出したら、暗黒館総出で縛ってでも止めるわよ”……とのことです」
ガイ「……クーさんらしいな」
イーリン「私も同意見です……ガイ様」
ガイ「何だ?」
イーリン「サーシャ様、リーゼリット様、アインズ様は酒場に。テル様は医務室で薬の整理中です。アモは厨房、アトニス様は窓際の席で菓子を食べています」
ガイ「……」
イーリン「メルル様は二日酔いで奥の席に沈んでいます。ドルク様は依頼掲示板の前。リン様は倉庫裏で何かの骨格を組み立てているようです」
ガイ「……止めなくていいのか?」
イーリン「今のところ、問題はないので……それで、ガイ様。どうされますか?」
◆現在はウォーターポートです。
安価終了後、ラティア・ヘイヴンに向けて出発します。
何をする?
安価下1〜3
⭐︎現在、暗黒館にいる主な人物
クー、イーリン、アモ、サーシャ、リーゼリット、アインズ、テル、アトニス、メルル、サリー、ドルク、リン
159 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/27(月) 00:20:52.51 ID:FQj2dNWzo
もう全員で乗り込もうぜ
最後の場所だし
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/27(月) 00:24:22.45 ID:kCivDCAoO
酔ったテルに今一番好きな子誰なのと雑談ベースで煽られる
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/27(月) 00:28:47.94 ID:CbKSDsqi0
ホレスから手紙が届く
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/29(水) 03:52:03.56 ID:IQgzUX7o0
乙
これ全員だったら飛空艇の中がぎゅうぎゅう詰めの状態になったり、重量オーバーのイメージがあるけど大丈夫かな?
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/29(水) 09:47:12.98 ID:6WNw5uSAO
飛空艇ごと帰ってきてるならニナさんもウォーターポートにいるのかな
164 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/29(水) 18:49:37.33 ID:4+wWNWHrO
>>162
全員で行くにはまだアレなので、今回は申し訳ありませんが人数を絞らせていただきたく思います。
>>163
ニナさんはウォーターポートに飛空挺を納入してすぐにオノゴロへと帰りました。なんでも、飛空挺に朝廷が目をつけたらしく量産を求められているようです。
165 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/29(水) 18:50:05.72 ID:4+wWNWHrO
ーー暗黒館2F オーナールーム
クー「来たのね」
ガイ「……」
クー「それじゃあ、返事を聞かせてもらおうじゃない。アンタは、どうすることにしたの?」
ガイ「俺は……光の捜索を続けます。そして、必ず次の光の残滓も手に入れてみせます」
クー「……ふふっ」
ガイ「?」
クー「やっぱり、そう言うんじゃないかと思っていたわ。アンタは他人の犠牲をよしとしない。私と同じでね……」
手を差し出すクー「改めて礼を言うわ、ガイ。最後の残滓の力の回収も……お願いするわ」スッ
ガシッ
ガイ「はい……!」
◆
ーー暗黒館1F 酒場
イーリン「ガイ様、誰と探索に向かうかはお決めになりましたか?」
ガイ「可能な限り、俺の知り合い全員と行きたい」
イーリン「それは……記憶を失った方々も込みで、でしょうか?」
ガイ「ああ」
イーリン「なるほど。たしかに、最後の光の残滓ですから油断はしない方がいいのでしょう。フローディアの脅威もありますし……ですが、ガイ様。重要なことを忘れております」
ガイ「なんだ?」
イーリン「飛空挺に乗れる人員の限界です。ニナ様から預かった資料によりますと……完成といっても、データが足りず安全は保証できかねるとのことで、大勢を乗せるのは推奨しかねます。しかも、食料や水に他の物資を積むとなると、なおのこと搭乗人数には慎重になるべきかと」
ガイ(……全然考慮してなかったな。飛空挺なら全員乗れるものだと、勝手に思い込んでいた)
イーリン「翡翠の賽を持つガイ様と、操縦の経験があるアインズ様は確定として……残り3人が限界、という感じでしょうか」
ガイ「3人、か……」
イーリン「ええ。連れて行く方に声をかけるのであれば私が手伝いますが」
ガイ「……そうだな……」
◆誰に声をかける?
安価下1〜3
※以下から1名選んでください。(重複した場合はその分安価をズラしてください)
イーリン、アモ、サーシャ、リーゼリット、テル、アトニス、メルル、ドルク、リン
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/29(水) 18:50:22.58 ID:LvM7Z+Mo0
イーリン
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/29(水) 18:52:29.25 ID:dUl2NLbno
テル
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/29(水) 19:35:37.34 ID:QKZkq2VPo
アトニス
169 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/30(木) 00:11:13.77 ID:zuPE5byDO
ガイ「……テルとアトニスに声をかけてくれ」
イーリン「わかりました。では、2人を呼んできますね」
◆
テル「えーなになにー???ついにテルちゃんが恋しくなっちゃったのかなー」
アトニス「遂にこのボクを呼んだか!今回の旅は大船に乗ったつもりで──っておい、本当にこの酔っ払いを連れて行く気か?」
テル「アトニス君〜?こう見えて私、テラヌス・ウルスでの実績があるんだよ?」
アトニス「それを言われたら何も言えないが……ああもう、わかったよ。で、行くのはこのアホとボクだけか?」
テル「アホって酷くない〜???」ツンツン
テルにつっつかれるアトニス「や、め、ろ!!!」ジタバタ
イーリン「たしかに、あと一人連れて行くことができますが、あえて選ばなかったのですか?」
ガイ「いいや。君に来てもらいたい。構わないかイーリン?」
イーリン「ああ、なるほど。勿論、構いませんよ」
テル「おっ、貴重な飲み仲間だ!よろしくねイーリンさん」スリスリ
テルを抑えるイーリン「ええ、よろしくお願いします。テル様、アトニス様」ググッ……
アトニス「……まあ、イーリンが一緒なら大丈夫か。なあガイ、興味本位で聞くんだが今回の人選はどんな理由だ?」
ガイ「今回、光がある場所は空だ。アインズには既に声をかけてある。空を飛べる竜の力は、まず必要になる」
アトニス「まあ、そこは当然だな」
ガイ「テルは医術に優れていて、雷魔法の腕も冴えている。空なら相性がいい。優秀な魔術師としても頼りになる」
テル「そこまで高く買ってくれてるんだ。なんだか嬉しくなっちゃうなあ」
ガイ「酒さえ入っていなければ、な……」
テル「ひどーい」
ガイ「イーリンは常に冷静で、勘がいい。今回みたいに状況が読めない場所では頼りになると思った」
イーリン「光栄です」
アトニス「……それじゃあ、ボクが選ばれたのは?」
ガイ「お前は代償の刃に詳しいだろう。俺は……追い詰められると、すぐにあれに頼ろうとする。たぶん、自分では止め時を間違える」
アトニス「おいおい、痛い目を見たばかりだってのに、まだソレを使う気かよ?懲りないなあ、お前も」
ガイ「だから、お前に見ていてほしい。本当に必要かどうかを」
アトニス「……安心しろ、ガイ。このボクがいる限り、お前にソレを使わせるような状況にはさせないと約束してやる!」
ガイ「アトニス……」
イーリン「ええ。私たちも、ガイ様が代償の刃を使うような事態にならないよう努めます」
テル「そーそー。だから今回の旅も気楽……って言っちゃダメか。けど、重たい空気ばっかりってのはナシにしよう?」
ガイ「イーリン、テル……」
アトニス「お、泣くのか?意外と涙脆いんだな?」ニヤニヤ
ガイ「……うるさい」
⭐︎イーリンとテルとアトニスが光の探索に付いてきてくれます。
170 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/30(木) 00:11:59.33 ID:zuPE5byDO
ワイワイガヤガヤ
ガイ(テルが今回のパーティ結成を祝って周囲に絡みに行った結果、酒場全体を巻き込んだ宴会のようになってしまった……)
料理を作る暗黒館バーテンダー「」セカセカ
アモ「手伝いますか?」
料理を作る暗黒館バーテンダー「む、アモ様。お気になさらず。こう見えて今、結構楽しいので……!」シュバババ
イーリン「……それは何よりですが、厨房が戦場みたいになっていますね」
暗黒館バーテンダー「戦場なら慣れています。酒場の厨房とは、常にそういうものですから」スッ
暗黒館名物プリンアラモード「」ドンッ
アトニス「おおっ、もうプリンが来た!流石だバーテンダー!」キラキラ
サーシャ「うわあああん!!!リーゼェ、私もう一杯くらいなら大丈夫だよねぇ!?」
リーゼリット「はいはい……サーシャはもう大丈夫じゃないよ。だからほら、水飲みな?」
アインズ「フッ……2人とも、私が居なくともやっていけるか?」
リン「ほいほいほいっと」スッ
踊る包帯ミイラたち「」グググ……ピョンピョン
一般冒険者たち「「「おお〜」」」
メルル「いいぞいいぞォ、もっとやれェ〜!」
ドルク「たしかにスゲェが……これは素直に褒めていいやつなのか……?」
ガイ(ここまで賑やかな酒場を見るのは久しぶりだな……)
何か話し合ってるサーシャとリーゼリットとアインズ「」ワイワイ
ガイ「……」ジッ
テル「うぇーい、ガイ君、飲んでるー???」バシバシ
ガイ「テル……知ってるだろう、俺は飲まない」
テル「むー……つまんなーいやーい」
テル「……ねえ、ガイ君?」
ガイ「なんだ」
テル「これまで結構旅してきたじゃない?私が居ない間にも色々あったと思うんだけど……ぶっちゃけ、どのコが一番好きなの?」コソッ
ガイ「……」
頭を抱えるガイ(すごく……濁したい質問が来たな。記憶を失っていたときの俺は、何故ああも簡単に、関係を持ったんだ!?下半身で物事を考えていたとしか思えない……!)
171 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/30(木) 00:12:34.95 ID:zuPE5byDO
ガイを揺さぶるテル「ほーらー教えてよー♪」ユサユサ
ガイ(ロヴィア……は違うな。ロヴィアはそういうのじゃなくて、もっとこう、家族的な……ロヴィアのことを考えると胸が痛くなる。別のことを考えよう)
ガイ(サーシャは……たしかに、心がときめくというか、そういう出来事が多い気がするが……なんだかそういう目で見てはいけない気がする……!)
ガイ(リーゼは頼れる友人のような……記憶を失っていたときも頼りにしていたが、気がつけば一族の名を受け継ぐとか重たい話になってしまっていたし……)
ガイ(アインズ……彼女を初めて牢で見たとき、捕まっていたロヴィアを思い出した。だからか、アインズには他人事とは思えないものを感じて気にかけていたが……まさかオノゴロであんなことになるとは思っていなかったぞ……!)
ガイの前で手を振るテル「おーい?ガイ君ー?」
ガイ(イーリンも一度、夜這いに来ていたな……あのときはよくぞ保った。我ながら褒めてやりたいな。よくやったぞ、俺……!)
ガイ(アモにも手を出していない……オノゴロで一緒に寝ていたが、とくに……なんか無性に疲れていたときがあるが、それは気のせいだろう。アモがそのときやたら元気だったのも気のせいだ)
ガイ(テルはどうだ……?)チラッ
テル「おっ、こっち見た。やっほー」フリフリ
ガイ(……ロスチャイルドの件で色々あって、支えたいと思ったのは確かだ。それと、テラヌスでの一件が忘れられない……)ジッ……
テル「……なんだかそんなに、じっくり見られると……私でも少し、恥ずかしくなってくるんだけど……///」
ガイ(だが、真っ先に胸に浮かぶ名前は……)
トゥルーエンド『大魔女でも……大魔女代理でもなくて、ルーとして見てくれた』
ガイ「……ルー」ボソッ
テル「えっ?ガイ君、今なんて言ったの?」
ガイ「……二度は言わん」
テル「えー?お願いお願い、教えてよ〜!」
ガイ「断る。酔った勢いで聞いていい話じゃない」
テル「じゃあ酔ってないときに聞くね!」
ガイ「それも断る」
テル「けちー」
⭐︎テルと話しました。
172 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/30(木) 00:15:52.27 ID:zuPE5byDO
ーー暗黒館 幹部宿泊部屋
コンコンコン
ガチャ
イーリン「失礼しますガイ様。大魔女帝国より手紙が届いております」スッ
ガイ「ありがとう……差出人は……ホレス!?」
イーリン「ずいぶん驚かれましたね。どうかなさいましたか?」
ガイ「ああ、いや。手紙を書けるような状態じゃないと思っていたから面食らってな……」
イーリン「なるほど……」
ペラッ
ガイっち、久しぶり!
光を4つ集めたって大魔女様から聞いたよ。
今は身体がだいぶ動くようになって、大魔女帝国の仕事を手伝ってるんだ!
こっちの世界の魔法も面白いね!
仕事の合間をぬって、周りの人にこっちの世界の文字や手紙の書き方を教えてもらったから、こうして手紙を書いてみたの!
そうそう、テラヌス・ウルスのソーラちゃんも元気にやってるよ。
よく大魔女帝国までお菓子を買いに来るんだ。
ガイっちに会いたがってたよ?
もうしばらく様子見をしたら、私もガイ達に合流するよ。
まだ教えてもらったばかりだから、変なところがあったらゴメンネ!
ホレスより
ガイ「フッ……あいつ、騙されてるな」
⭐︎ホレスから手紙が届きました。
173 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/30(木) 01:40:54.25 ID:4KPgT1xAO
ーーウォーターポート 港
試作飛空挺「」ズン……
アトニス「おお……アレが例の空飛ぶ船か。本当に空に浮くんだろうな、アレは?」
ガイ「ああ……竜のお墨付きだ」
アインズ「そうか……私の記憶にはないが、お前も一緒に乗っていたんだったな。そういうわけだ、アトニス。この船で空を行くのは悪くないぞ?」
アトニス「へえ、それは楽しみだ」ニヤリ
テル「ねえねえ、あの飛空挺?って名前ついてるの?」
イーリン「一応、船として扱っていますので命名は必要かもしれません」
クー「私としたことが、失念していたわ……そうね……クロシュヴァリエ号、これでいきましょう!」
リーゼリット「船の名前っていつもそんな感じで決めてたんだ……」
サーシャ「でもなんだか、歴史的瞬間に立ち会ってる、って気がしますね!」
クー「ふふっ、そうね。海を越える船じゃなく、空を越える船だもの。大袈裟でもないわ」
ガイ「クロシュヴァリエ号……」
テル「いい名前じゃない?なんか強そうだし、ちょっと可愛いし」
アトニス「可愛いかどうかは知らんが、偉大なるこのボクが乗る船としては悪くないな!」
イーリン「では、正式にクロシュヴァリエ号ということで」
クー「ええ。決まりね」
試作飛空挺→クロシュヴァリエ号「」ゴゴゴゴ……
リン「初飛行で墜落する事例は珍しくないからね。無事に帰ってきたら、それだけで十分な成果だよ」
ドルク「落ちるなよ、ガイ。帰ってきたらまた腕を貸す」
メルル「うゥ……まだ頭痛いけど、見送りくらいはするよォ……」
ガイ「メルル。無理に出てこなくてもよかったんだぞ」
メルル「何言ってんのさァ。クロシュちゃん達が関わった場所なら、私だって見送らないわけにはいかないよォ」
アトニス「二日酔いでふらついてるがな」
メルル「これは船出を祝うための揺れだよォ」
イーリン「明らかに酒の揺れですね」
メルル「細かいことは気にしなーい」
リン「ははっ、メルルんらしいや」
174 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/30(木) 01:41:24.07 ID:4KPgT1xAO
アモ「……私、まだガイさんのことをよく思い出せません。でも……無事に帰ってきてください」
ガイ「……ああ。必ず帰る」
サーシャ「……あの、ガイさん」
ガイ「サーシャ?」
サーシャ「私も、まだガイさんのことをちゃんと思い出せていません」
ガイ「……ああ」
サーシャ「だから、こういうことを言うのも変かもしれませんけど……無茶はしないでください」
ガイ「……」
サーシャ「なんでか分からないんですけど……ガイさんって放っておくと、一人で全部背負いそうな気がするんです」
ガイ「……そうか」
リーゼリット「私も、同じ気持ち。同じ幹部として、任務の成功を祈ってるよ」
ガイ「……ああ」
クー「ガイ、最後の光の残滓、必ず持ち帰ってきなさい。けれど、間違えないこと」
ガイ「……?」
クー「アンタが帰ってこない勝利なんて、私は認めないわ」
ガイ「……わかりました」
クー「なら、行ってきなさい」
ガイ「はい」
サーシャ「……いってらっしゃい、でいいんでしょうか」
ガイ「それで十分だ」
リーゼリット「……いってらっしゃい」
アモ「いってらっしゃい」
ドルク「行ってこい」
リン「次に会うときは、なるべく死体じゃなくて生きたまま会いたいねえ」
ガイ「縁起でもないことを言うな……行ってくる」
テル「空の旅かあ。お酒持ち込んでいいかな?」
イーリン「最低限にしてください」
アトニス「最低限ならいいのか……」
アインズ「飲みすぎたら私が外へ放り出す」
テル「竜の冗談、迫力ありすぎない?」
アインズ「冗談に聞こえたか?」
テル「……冗談だよねえ!?」
◆
クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴゴゴ……
クロシュヴァリエ号「」ギュオオオオッ!
175 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/30(木) 01:48:36.58 ID:4KPgT1xAO
ーー古城 王族の私室
水晶を覗く黒髪ロングの少女「ん〜?……よっこらせっ、と……」
黒髪ロングの少女「どれどれ……うーわ。翡翠の賽に、代償の刃……しかも天使まで来てるし〜」
黒髪ロングの少女「つまりアレか……やっぱり“この”世界は失敗した世界だったか〜……。世界めくれなんて起きてる時点で、だいたい察しろって話だけどね〜」
黒髪ロングの少女「仕方ない……もう一つの契約まで履行する羽目になるなんて思ってなかったけど……契約は果たさないとね〜」
黒髪ロングの少女「代行者、なんて言ったら聞こえはいいけど、要するにパシリでしょ? 神様たちが直接出れないからって、一人に全部丸投げとか、なかなかのブラック案件だよね〜」
黒髪ロングの少女「んー……とりあえずご飯にしようかな。空妖精のところに行こっと」
◆
176 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/04/30(木) 01:52:05.14 ID:4KPgT1xAO
本日はここまでにします。
急ですが、現在から金曜日の0時までキャラ募集を行いたいと思います。ラティア・ヘイヴンにいそうな人等をよければ、お願いします。
また、応募されたキャラは若干の設定変更等を行う可能性がありますのでご了承ください。
〈浮島国ラティア・ヘイヴン〉
■概要
空に浮かぶ古代王国の跡地。
かつては王族を中心に栄えた国だったが、雷霆の魔王との戦いにより滅び、長い年月の間、雲海の上に隠れるように存在していた。
島全体には反重力物質が組み込まれており、現在も浮遊を続けている。また、地下の中央動力室には管理ゴーレムが存在し、疑似星脈の維持・管理を担っていた。長年の運用により、疑似星脈はほとんど天然星脈と呼べるほど島に根付いている。
現在は雷霆の魔王が討たれ、封印維持という役目から解放されたため、残された者たちはそれぞれの形で静かな余生や復興に近い生活を始めている。
■文化・産業
かつては高度な魔法技術、反重力技術、ゴーレム技術を有していたと思われる。
現在も古城、地下動力室、工房、王族の私室、大浴場など、古代王国時代の施設が残っている。島には空妖精たちが暮らしており、彼女たちの作る料理や菓子も特徴的。
■情勢
王家は既に絶えており、国家としての統治機構もほぼ消滅している。
ただし、ゴーレムや人形、空妖精たちなどが残っており、島そのものは完全に無人ではない。
外部との交流は少ないが、浮島を訪れる者が現れる可能性はある。
古代技術、空妖精、ゴーレム、反重力物質、疑似星脈などを目当てにする研究者・冒険者・魔術師が関わる余地もある。
テンプレートは以下のものをお願いします。
【名前】
【種族】
【性別】
【年齢】
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)
177 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/30(木) 06:19:19.69 ID:NVfA0rls0
【名前】ホーリー・ハンドレッド
【種族】人間?
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】金髪ロングの長身美女。黒のローブを着ている。
【性格】常に敬語口調の穏やかな性格。
【魔法】身体強化魔法(イーリンより強力)&治癒魔法
【備考】各地を回って修行をしている僧侶。実はイーリンの育ての親で彼女に戦う術を教えたが彼女が15歳の時に突如修行の旅に出る。今はラティア・ヘイヴンにて修業を行っている。イーリンは現在でも彼女のことを慕っているが突然いなくなったことへは複雑な感情を抱いている。ちなみにイーリンが子供の頃から若い容姿をしており現在も変わらない。
178 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/30(木) 12:24:58.92 ID:zBeFZEO7O
【名前】リルル=セクトニア
【種族】妖精
【性別】女
【年齢】不明
【容姿】緑髪ショートの人間の子供くらいの大きさの妖精。羽は蝶々っぽい
【性格】無邪気で守銭奴
【魔法】昆虫召喚魔法。虫や虫型モンスターを召喚·使役する。
【備考】宝を求めて旅する妖精。現在はラティア=ヘイヴンを調査中。
179 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/30(木) 13:39:07.76 ID:kH8x0kBA0
設定的に都合が悪いかもしれませんが、思いついてしまったのでダメもとで書いてみます。
【名前】フレデリク・ヴァーミリオン
【種族】吸血鬼
【性別】男
【年齢】3000
【容姿】白のロングヘア、深紅の双眸、男女を問わず相手を魅了する中性的な美貌の持ち主。
【性格】自分以外の存在は皆等しく奴隷か無価値なゴミクズとしか考えていない極めて冷酷かつ傲慢な性格。
【魔法】冥魔法(星魔法と対になる魔法。魔界から力を抽出するだけでなく、彼の場合魔界から魔人や魔獣の召喚、死者を己の眷属として蘇生させ使役するなど、自然の摂理に干渉するような術を得意とする)
【備考】太古の昔栄えていた吸血鬼の王国のかつての王。訳あって現在魔族国に保管されている黒曜の棺に封印されていた。本来黒曜の棺は入ったものの正気を失わせる効果がるのだが、彼はその強大な魔翌力と精神力でそれに耐え抜き、今なお正気を保ち続けている。しかし代償も大きく、全盛期は魔王に匹敵するとまで言われた力は大幅に弱体化してしまっている(それでも大魔女と互角程度の力はまだ有している)。
代償の刃のかつての所持者であり、そのためかガイとは僅かながら精神がリンクしてしまっている(お互いの存在を微かに感じ取る程度)。
戦闘時には自身の魔翌力で精製したレイピアを使用。また、現在の吸血鬼が獲得した太陽光への耐性を有していないことが数少ない弱点。そのため魔翌力で全身を覆い太陽の光から身を守っている。
ダメでしたら以下のキャラでお願いします。
【名前】ジョン・ホワイトフッド(本名:ヨハン・アウスバッハ)
【種族】自称人間(自身の肉体を改造し、ゴーレムに変化する能力を獲得したいわばハーフゴーレム)
【性別】男
【年齢】24
【容姿】人間時:身長190cmの引き締まった体に、白いロングコートを身にまとっている、白髪のショートカットの整った顔立ちの男。
ゴーレム時:無機的な顔に全身黒いボディ。体格は比較的細身で人間に近いが3mを超える巨躯。
【性格】人間時:礼儀正しい紳士的な人柄。しかしその裏ではロスチャイルドの一族に激しい復讐心を抱いている。
ゴーレム時:かろうじて敵味方の区別はつくが、冷酷無比に敵を抹[
ピーーー
]ることのみに行動する文字通りの殺戮マシン。
【魔法】人間時:磁力魔法
ゴーレム時:電磁魔法(地磁気を利用した索敵や高速移動。レールガンの発射など。レールガンには膨大な魔翌力を消費するため1度しか使用できず、発射後は強制手に人間の姿に戻ってしまう)
【備考】この世界では名の知られた冒険者であり錬金術師。暗黒館とも関わりがあり、薬品の取引や情報効果のため度々訪問している。周囲にはセイントレア王国の辺境の没落貴族の生まれだと称しているが、実は幼いころにロスチャイルドの一族に家族を殺され、復讐のために素性を隠して生きてきた。数年前にとある遺跡でラティア・ヘイヴンにまつわる遺跡を発見し、そこに残されたゴーレムの精製技術を解析し己の肉体を作り変えてしまった。
武器は魔鉄制のチェーンウィップに各種薬品や爆発物など。
180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/30(木) 14:44:32.52 ID:AMcHaO+b0
【名前】ブラック・エンドゲーム
【種族】ハーフエルフ
【性別】男
【年齢】1000歳以上
【容姿】身長は170cm。黒いローブを着ている。黒髪長髪で左目は前髪に隠れている。エルフ種なので耳が尖っている。耳にはピアスがついている。西洋剣と魔導拳銃を装備している。
【性格】冷徹でなおかつ優雅さを待っている。丁寧な言葉遣いだが内容は辛辣。
【魔法】闇魔法/吸収魔法/他にも吸収した魔法ならなんでも扱える
闇魔法や吸収魔法は単体でも使えるが彼はその2つを合体させた黒渦(ブラックホール)魔法を扱える(基本的使う魔法)。黒渦魔法に吸収した人や物はその魔法や力をすぐに自分の者にして扱うことができる。その為、彼は基本属性の魔法だけではなくて速度魔法や時間魔法など吸収した様々な魔法を操れる。
【備考】トゥルーエンド達と同じエンド組の魔術師。エンド組には珍しい男性と名字が先に「エンド」がつく。元々は真面目で努力家な性格で他のエンド達と頑張って交流していたが無視や罵倒、最悪暴力などエンド達からのいじめを受けていた。なぜ自分が受けなくてはいけないのか自分が男なのか何かしゃくに触るような事をしたのか分からなくなり次第に彼の心も壊れた(そして今の性格になる)。だったら自分もやりたい事をやろうと決意する(数百年間はどこかに消えていた)。人には人の人生という「ゲーム」なんだからエンドを決めるのは自分だならそれを支援すればいいと考えていた。浮島にある疑似星脈を取り込んで彼自身が新たな魔王になり、多くの人達が望むエンドを提供しようとしている。彼の趣味は、魔法に関する本を読む事と魔法集めで魔法については多くの知識を持っていて取り込んだ後はある程度扱える。剣術や銃も我流だが千年以上の経験から他の人達には負けない実力を持っている。
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/30(木) 16:20:51.54 ID:iPsRepgBo
【名前】ヴァリエール
【種族】雷の妖精 【性別】女性 【年齢】忘れた
【容姿】赤いリボンで結ばれた金のポニーテールと橙色の瞳に、煌めく金の翅を持つ少女妖精。翅を出せるように背中側に切り込みが入った、黄色の袴と白衣の巫女装束を着ている。これはオノゴロで仕立ててもらったお気に入りの一着。身長19cm。
【性格】属性は中立・善。感情豊かで屈託のない楽天家。とても好奇心旺盛でちょっとお調子者。楽しい事と面白い物が大好きで、勢いであれこれ手を出しては許容量過多で失敗しがち。一見するとお転婆な子供のようだが長命なだけあって相応に聡く、知識も経験も豊富なので要所で年の功を見せる。旅中で世界の闇を幾多体感してもなお諦念も絶望もしない、不屈の精神の持ち主。
【魔法】雷属性のエキスパート。全身を雷化させて亜光速で飛び回りながら、即死級の稲妻を雨のように降らせる雷の申し子。妖精狙いの密猟団を根城の山岳ごと大雷で消し飛ばした逸話もある屈指の実力者。電気で動く物に入り込んで自在に動かすといった芸当も可能。また、自然魔法や結界など妖精類の固有魔法も一通り扱える。
【備考】個人名を名乗り、異様に魔法が強く、科学文明や機械にも抵抗が無いなど、非力で気楽な妖精類とは思えない稀代の変わり者。建国の太母の大ファン。天雷精。
出身はフォレスティナ。建国当初から暮らしていた古参だが、太母の首長引退を契機として外の世界への憧れと新たに芽生えた夢の実現の為に出国。それから少なくとも1,500年以上、行き当たりばったりで道草だらけの波乱万丈一人旅を続けている。10年前に強大な雷属性の波動を感じ取り、それを自分の力にしようと浮島に来訪。既に魔王は討伐されたと知って落胆するも、諦めずに残滓でも残っていないかと探している。しかし自堕落な悪魔に誘われてマンガなる絵物語と映像水晶鑑賞に夢中となり、何をしに来たのか忘れかけている様子。
好き:娯楽文化、モフモフ、お菓子と炭酸飲料
苦手:待たされる事、迂遠な事、苦い物と渋い物
夢:建国の太母のような偉大な妖精になる事
大嫌い:セイントレア社の精核
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/30(木) 16:39:31.22 ID:iPsRepgBo
それとこちらは本編にて登場させていただいたキャラですが、こちらでも登場させてもらえそうな事と、個人的に思う所があったので体裁を整えた物を投稿します。《》内は本筋と一切関係が無いとして当時見送った裏設定です。
設定変更した箇所も無いので不要だとは思いますが、話作りの一助になれば幸いです。
【名前】ベルトーネ・ゴールドフェルド
【種族】悪魔族(?) 【性別】女性 【年齢】不明
【容姿】黒のボサボサロングヘアに眠たげな紅い瞳を持つ小柄な少女。いつも黒地に白のラインが入ったジャージを着ており、容姿は整えられていない。平坦。身長141cm。
【性格】属性は混沌・中立。悠々自適で和光同塵、毎日ダラダラ過ごしたいマイペースな自堕落娘。最小の労力で最大の成果を得ようとする有能な怠け者タイプで、休みの為なら頑張れる。何よりも怠惰な生活を優先する事なかれ主義だが、他を害してまでは望まない。
【魔法】強力な闇属性(?)と心属性(?)を扱う。特に幻覚・状態異常・弱体化・精神操作など、相手を惑わし、弱らせ、意のままにする分野が得意。
【備考】いつの間にかラティア古城の王族私室に居座っていたぐうたら悪魔(自称)。愛称はベル。
"大昔に召喚されて主と契約したが、完遂前に主が死亡して失効。自力で帰還出来ないが自死して戻るのも嫌なので、今もそのまま残っている"と真偽不明の来歴を語る。どう見ても怪しい存在だが、害意(とやる気)は感じられないのでひとまず黙認されている。
契約には非常に忠実。普段の怠けっぷりからは想像が付かない程真面目に取り組み、完璧以上に熟してみせる。自分がやらなくてもいい事からは徹底的に逃げるが、自分にしか出来ない事は必ずやり遂げる意外と責任感の強い娘。
《彼女の正体は、異なる世界において悪魔と称される魔の化身、その最上位たる七大罪の末席、怠惰のベルフェゴール。権能は"活力の強制搾取"で、ただ在るだけで遍く全てを衰弱させて世界を滅ぼす。
強力過ぎる本体の代わりに召喚体(分体のようなもの)を用いて現界している。世界に悪影響を与えないように大幅に出力を抑えており、失われても元の世界に戻るだけで何の影響も無い。今のモデルはこの世界の悪魔族を参考にした物で、容姿や魔法もそれに準じている。
契約失効後も居残ったのはひとえに七大罪としてのプライドが故。召喚体による制限に加えて暴力の塊である雷霆の魔王は相性が最悪で、満足いく仕事が出来なかったのを内心悔いていた。》
好き:怠惰、惰眠、娯楽文化、ジャンクフード
苦手:本気、聖なる存在、刺激の薄い食べ物
夢:いつまでもダラダラ過ごす事
大嫌い:"傲慢"と"嫉妬"
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/30(木) 20:49:30.77 ID:AVQwxS5lo
【名前】ノーランド
【種族】ホムンクルス
【性別】女
【年齢】稼働してから10年経った
【容姿】小柄で華奢な白衣少女として作られた
【性格】品性のないイカれたマッドサイエンティストであれ
【魔法】最終program魔王化
こんなもの使いたくない
【備考】大魔女のトゥルーエンドのようにカリスが残した不測の事態に対する保険にして全てに対する報復装置。頭の中に度々カリスの命令信号が流れてくる設計であり、個体としての理性はあるがカリスの命令を忠実にこなす人形でもある。現在はラティアヘイブンの擬似星脈をエネルギー源にした巨大な砲撃を星そのものに撃ち込み文字通り世界を破壊しようとしている。そのため、ラティアヘイブンの改造を進めている。
稼働してからずっと個体としての理性とカリスから与えられた強烈な命令の間で苦しみつつ、ひたすら命令を達成しようと動いている憐れな生き物。自分と似たような存在のトゥルーエンドのことは知っているが、最近幸せそうにしているのが気にくわない。擬似星脈から吸い上げた魔翌力によって大体どんな魔法も使える。
生まれた時から声が聞こえる。全てを壊せという声が。そんなことしてどうなるというか細い抵抗は無駄だった。そんなことしたくないという懇願は無駄だった。もう死にたいという絶望も無駄だった。元より私に選択肢なんてなかった。
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/30(木) 21:57:36.77 ID:ux/Xz5uIO
【名前】エリザベート・ロード・セイントレア
【種族】人間
【性別】女
【年齢】22
【容姿】金髪紅碧オッドアイの表情豊かな人、巨大なハンマーを振り回す
【性格】超ポジティブな変な人
【魔法】念動力
【備考】とある王族の生き残り。世界めくれの日に偶々王国にいなかったため難を逃れた。昔は何一つ不自由なく暮らしていたが、突然それらの生活が全て消え去った。絶望するところであるが、彼女はしぶといし図太かった。文字通り草や泥を啜って生き残り、自然界を弱肉強食で乗りきった。その末気付いたら常闇の樹海の王として君臨していた。美味しい草博士。頭はそんなに良くない。元お姫様と思えないほどステゴロが強い。ロスチャイルド組とは王国時代の幼馴染み。今は王国復興を餌にフローディアのペットになっている。フローディア的に見た目雰囲気セーレっぽかったから代わりに連れてきたが、よく見たらあんまりセーレっぽくなかった。
185 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/30(木) 22:26:31.75 ID:V9T6jOPRO
【名前】ビビアン・リーフ
【種族】妖精
【性別】女
【年齢】秘密
【容姿】水色髪のツインテール。身長は自身の魔法で変えられるが今は160cm(元々は妖精サイズだが今はこの大きさがちょうどいいとのこと)。身長と同じくらいの魔法の杖を持っている。妖精の羽がある。貧乳だがスタイルはいい。
【性格】ツンデレで負けず嫌い。
【魔法】・大小(サイズ)魔法(自分や物を大きくしたり小さくすることができる魔法。ただし他人や生き物などを大きさは変えられない。
・風魔法(初級魔法のみ)
【備考】緑の国フォレスティナの出身。建国の大母様のように自分も緑の国の新たな大母になれるように各地を転々としながら修行の旅をしていた。浮島国に着き探索中、世界めくれ後の異変に気付き目覚めたジェミニと遭遇する。エルフ界でも有名でエルフ達から色々聞いた(会うまではフィクションだと思っていた)。そんな伝説の人物に会った彼女はジェミニに向かって「弟子して下さい」とお願いしていた。最初は断られていたが何度もお願いしついに弟子入りした。ジェミニ自身は「いい暇潰しなるから」とのこと。ジェミニの事は「師匠」とよんでいる。ジェミニの教えもあってまだ初級だが風魔法を使える。メインは魔法だが杖による打撃技もしている。空妖精とは仲が良い。
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/04/30(木) 23:35:06.31 ID:JZmmo7eSO
【名前】レイセオン・ノースロップ
【種族】魔女
【性別】女
【年齢】1250
【容姿】黒帽子に長めのローブを着た典型的魔女衣装の青髪美女。営業スマイルは得意。
【性格】ですます口調。大きな声で、聞き取りやすく、よく喋る営業マン。
【魔法】空間魔法
扉を作り、遠隔地間の移動を可能にする。ただし一度行ったことのある場所にしか扉は作れない。短距離なら扉を介さない瞬間移動もできる。
【備考】
大魔女帝国所属特級魔女の一人。大魔女帝国の外交関係を拡げることを目的に各地に扉を設置する任務に就いている。外交官らしくコミュニケーション能力に溢れている。ラティア・ヘイブンの存在は知っていたが、箒飛行で辿り着くには高過ぎるし具体的にどこにあるのかまるで把握できていなかった。どうしようか悩んでいたときに丁度ガイ一行が空に旅立つとのことで、飛行艇の外に掴まり無理やり着いていくことで解決した。初対面には取り敢えず名刺を配る。大魔女帝国の臣民らしく大魔女様大好き。トゥルーエンドちゃんもお盛んですなとよく後方保護者面する。
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2026/04/30(木) 23:59:04.25 ID:sww5iAFtO
【名前】ベッサラビア・オルフェウス
【種族】悪魔
【性別】女
【年齢】666
【容姿】黒いドレスを着た怪しく光る赤目美女。長い黒髪をポニーテールに束ねている。
【性格】最悪。好奇心にのみ突き動かされた即物的な俗人
【魔法】時間魔法と破壊魔法
【備考】
カリスやシノホシがいなくなったことで現在世界最悪の犯罪者とされる国際指名手配の極悪人。面白そうで何でもしてしまうブレーキの壊れた人。この浮島にやってきたのも、反重力物質を取り除くことで浮島を巨大質量爆弾にして地上に降らすところを見てみたいというそれだけ。666歳という記念すべき年だから仕方ないね。時間を止めて破壊魔法を撃ち込むという単純で効率的な戦闘スタイル。特に誰かと何らかの因果も縁故も、悲劇的な過去も、特殊な事情も、細かい背景も何もないひたすら頭のおかしい愉快犯。さっきまで仲良くした人を容易く殺せる人。強い人は好き。
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/02(土) 09:09:23.00 ID:s/+sJSN00
メルルさんダークヒーローPのコマとか複雑な感情で眺めてたんだろうな・・・
189 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/02(土) 21:23:22.92 ID:AGfD2qzVO
皆様、素敵な案を沢山ありがとうございました。
若干の設定の変更はしつつも、大きくは変えないずに登場させれるよう頑張りたいと思います。
>>188
メルルはコマに有名な名前が使われてるのを知ってからは、一緒に過ごしたことがある某パーティのことを時々思い出していたみたいです。また会えるといいのですが。
190 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/02(土) 21:25:41.02 ID:AGfD2qzVO
ーー空
ビュオオオ──
クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴウン……
アトニス「ははっ!なるほどなるほど、たしかにこれはいいな!自分で飛ぶより速いし疲れない!」
テル「うひゃあ……本当に飛んでるよ。技術の進歩ってすごいね……街があんなに小さく見える」
アインズ「さて……ガイとやら。空に飛んだはいいものの、どの方角に向かう?浮島とやらはどこにあるんだ?」
ガイ「北東だ。航海記録とサリーさんの資料、それから大魔女帝国が送ってくれた日誌を照らし合わせた。今なら、ラティア・ヘイヴンの周回軌道に追いつける可能性が高い」
アインズ「わかった……ところでイーリンは大丈夫なのか?」
ガイ「……イーリン?」クルッ
柱につかまるイーリン「……なんでしょうか。ガイ様」ガッシリ
ガイ「……もしかして、高い所は苦手だったか?」
イーリン「そのようなことはありません」ガッシリ
テル「いやいやいや、明らかに掴まり方が“苦手な人”のそれなんだけど」
イーリン「違います。これは船体の強度を確認しているだけです」ガッシリ
アトニス「柱に爪痕が残りそうな確認方法だな」
イーリン「……アトニス様」ジト
アトニス「はいはい、悪かったよ。まあ、可愛いボクは優しいから見逃してあげよう」
ガイ「無理はするな。座っていた方がいいんじゃないか?」
イーリン「いえ。護衛として、すぐに動ける位置にいる必要がありますので」
テル「その状態で動ける?」
イーリン「動けます」ガッシリ
アインズ「なら、試しに一歩前へ出てみろ」
イーリン「……」プルプル……
アインズ「……」
イーリン「……現在は、持ち場を離れるべきではないと判断しました」ガッシリ
テル「あはははは!苦手じゃん!」
イーリン「苦手ではありません。慎重なだけです」
ガイ「……そういうことにしておこう」
◆コンマ下1〜2
01-05 強敵
06-20 敵襲
21-50 遭遇
51-00 良いこと(自由安価)
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/02(土) 21:27:12.99 ID:Yqv/344P0
あ
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/02(土) 21:28:24.45 ID:s/+sJSN00
あ
193 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/02(土) 21:31:36.02 ID:AGfD2qzVO
99!?
とびきり良いことがあったみたいです。
何が起きましたか?(無理なものは再安価になります)
安価下1
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/02(土) 21:31:52.64 ID:Iq8rtq9RO
浮島経験者のエルフ天使コンビと遭遇
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/02(土) 21:32:14.12 ID:nZ6fmFHxO
小さな雲の島を見付ける
196 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/02(土) 23:30:04.28 ID:ociO7t4DO
アトニス「ん……?おい、前方に何かいるんじゃないか」ピクッ
アインズ「鳥か有翼種族だろう?特段珍しいものでは──」
白黒の翼「」バサッ……バサッ……
グライダー「」ヒュオオオ──
テル「おおっ!まさか、あの白黒の翼とグライダーって!」
ガイ(10年前に見たことがあるぞ。流星の如くその名を響かせた青い髪のエルフと白黒の翼のハーピィの冒険者コンビ。たしか名前は──)
黒髪ロングの天使「──んん?同胞の気配と……なんだか変な気配を感じますね。テイル、後ろのアレに近づいてみましょう」スッ
グライダーを操作する青髪エルフ「え?後ろ?」クルッ
クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴウン……
青髪エルフ「ええええええええっ!?何アレッ!?」
◆
ーークロシュヴァリエ号 甲板
黒髪ロングの天使「っと。あっ、これ乗り物なんですね」スタッ
青髪エルフ「わぁ……アーティファクトかな、コレ!?街で高く売れるかも!?」
ガイ「……残念ながらこれは売り物じゃない。最近オノゴロで開発された飛空挺という船だ」スタスタ
青髪エルフ→テイル「ええ!?これ、アーティファクトじゃないの!?そんなぁ……」
黒髪ロングの天使→ヒナ「」
テル「やっぱり!"モノクロの狂双姫"ヒナとテイルだ!」タタッ
ガイ(そんな二つ名がついていたのか)
アトニス「……」ジッ
ヒナ「ああ……同胞の気配はあなたでしたか。正体を隠しているつもりのようですが、天使であることまでは隠せていませんよ。もっとも、詳しい格まではぼやけていますけれど」
アトニス「堕ちたお前と一緒にするな。それに、ボクにはアトニスという名前がある」
ヒナ「アトニス……?あなたがですか?」
アトニス「ああ、そうだが?」
ヒナ「……ぷっ……あははははっ!似ても似つかないですね!アトニス様の名を騙るなんて、よほどの命知らずな天使とお見受けしました」
アトニス「はあ!?騙るも何も、ボクはボクだ!この可愛いボクに一番しっくり来る名前がアトニスだっただけだ!」
ヒナ「しっくり来るから名乗っている、ですか。ふふっ、随分と豪胆ですねえ」
アトニス「なんだよ。文句あるのか?」
ヒナ「いえいえ。アトニス様は天界でも名の通った上級天使ですからね。その名前を名乗るなら、相応の覚悟が必要ですよ?」
アトニス「……上級天使?」
ガイ「アトニス……」
アトニス「知らん。少なくとも、ボクにはそんな記憶はない」
ヒナ「記憶がない?あら、それはまた……面白そうですね」
テイル「ヒナ、目が悪い感じになってるよ」
ヒナ「失礼な。私はいつだって清く正しく戦闘欲に忠実ですよ」
テイル「それを悪い感じって言うんだよ!」
テル「うわあ……噂通りだねえ」
ガイ「噂?」
197 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/02(土) 23:32:12.73 ID:ociO7t4DO
テル「モノクロの狂双姫。白黒の翼を持つハーピィのヒナと、青い髪のエルフのテイル。10年前から各地の危険地帯に突っ込んで、生還してきた冒険者コンビだよ」
ヒナ「もう、何度言えばわかるんですか!私は天使ですよ!」
テイル「昔から白黒の翼だけ見てハーピィ扱いされるんだよね……本人はかなり気にしてるから、あまり言わないであげて」
アインズ「狂双姫、か。随分と物騒な名だな」
テイル「あはは……私はあんまり気に入ってないんだけどね」
ヒナ「私は気に入っていますよ。強そうですし」
テイル「ヒナが気に入ってるせいで定着したんだよ!」
アトニス「ふん。どんな二つ名だろうと、可愛さではボクに及ばないけどな」
ヒナ「確かに、見た目だけなら可愛らしいですね」
アトニス「見た目だけとはなんだ、見た目だけとは!」
ヒナ「中身は面倒そうです」
アトニス「お前に言われたくない!」
イーリン「……それで、ヒナ様とテイル様はどうしてこの辺りを飛んでいたのですか?」
ヒナ「この辺りにラティア・ヘイヴンっていう浮島があるんですけど──むぐっ!?なにするんですか、テイル!?」
ヒナの口を抑えるテイル「あはははは!!!も、もう、ヒナったら、そんな御伽話を信じてるの?今どき、子どもでもそんな話は信じないよ!!!」
ガイ「隠さなくていい。浮島が実在するのはわかっている。俺たちも浮島に用があるんだ」
テイル「へ?そうなの?」パッ
ヒナ「ぷはっ……いきなり口を塞がないでください、テイル」
テイル「だって!ラティア・ヘイヴンのことは、あまり軽々しく話さない方がいいって言われてたでしょ!」
ヒナ「10年前の話ですよ。時効です」
テイル「時効じゃないよ!?」
ガイ「……お前達は、ラティア・ヘイヴンを知っているんだな」
ヒナ「知っているも何も、一度行きましたから」
アインズ「行ったことがあるのか」
テイル「あー……うん。まあ、あるよ。10年前にね」
イーリン「まさか、雷霆の魔王が倒された時に?」
ヒナ「ええ。その場にいましたよ?」
テル「それじゃあ、場所もわかるんですか!?」
テイル「うん……記憶だとこの辺りだった筈なんだけど、まったく見当たらなくて……久々にご先祖様たちの墓参りをしたかったんだけど」
アインズ「ラティア・ヘイヴンは動いている」
テイル「そうだったの?道理で見つからないわけだ……」
ガイ「……もしよかったら一緒に行かないか?目的地は同じだ。一度行ったことのある2人が一緒なら俺達としても心強い」
テイル「えっ、いいの?」
ヒナ「願ってもない申し出ですね。移動手段はありますし、こちらは現地を知っている。利害の一致です」
アトニス「勝手に決めるな。こいつ、絶対面倒事を呼び込むぞ」
ヒナ「あら。面倒事に愛されていそうな方に言われると説得力がありますね」
アトニス「お前、本当に一言多いな!?」
テイル「ヒナ、喧嘩しない!」
ヒナ「交流です」
テイル「違うよ!あわよくば戦えるとか思ってるんでしょ!?」
ヒナ「」ギクッ
ガイ(……大丈夫だろうか?)
⭐︎ヒナとテイルが一時的に同行します。
198 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/02(土) 23:33:10.50 ID:zMnZtLIvO
ヒナ「ところで……この飛空挺の下から伸びてるロープに捕まってる人は、あえてそうしているんですか?」
手摺に捕まりながら後方を見るガイ「……ロープ?」チラッ
ロープに捕まっている黒い魔女帽の女性「ふんぬぬぬぬぬ………!」ガシッ
テル「えっ……誰!?」
◆
名刺を差し出す黒い魔女帽の女性「いやー、助かりました!わたくし、こういうものです!」スッ
名刺「大魔女帝国指定 特級魔女レイセオン・ノースロップ」
テル「おお、この公印は紛れもなく本物だ」
イーリン「大魔女帝国の方でしたか。しかし、なぜあのような場所に……?」
黒い魔女帽の女性→レイセオン「はい!ご説明しましょう!わたくし、レイセオン・ノースロップ!大魔女帝国所属の特級魔女にして、各地に転移扉を設置し、外交関係を拡げる任務に就いております!」
アトニス「声がでかい」
レイセオン「聞き取りやすいと好評です!」
ガイ「……転移扉?」
レイセオン「はい!一度訪れた場所に扉を設置し、大魔女帝国との行き来を可能にする空間魔法です!物流!外交!観光!災害救援!ありとあらゆる分野で大活躍!」
イーリン「なるほど。大魔女帝国の外交官、ということですか」
レイセオン「その通りです!お近づきの印にどうぞ!」
名刺「」スッ
ヒナ「どうも」
テイル「あ、私にも?」
レイセオン「もちろんです!初対面の方には名刺を配る。それが社会人の基本です!」
アインズ「それで、なぜ飛空挺の外にぶら下がっていた?」
199 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/02(土) 23:33:36.16 ID:zMnZtLIvO
レイセオン「はい!ラティア・ヘイヴンへ向かいたかったからです!」
ガイ「ラティア・ヘイヴンを知っているんですか?」
レイセオン「存在自体は知っておりました!太古の空中都市!雷霆の魔王の封印地!現在は住民とゴーレムが暮らしているという、外交官としてはぜひ扉を設置したい未開拓外交先!」
テル「未開拓外交先って言い方、すごいね」
レイセオン「ですが問題がありました!ラティア・ヘイヴンは高い!遠い!動く!場所が分からない!」
アトニス「駄目じゃないか」
レイセオン「はい!非常に困っておりました!」
ガイ「……それで?」
レイセオン「どうしようかと悩んでいたところ、ちょうどガイ様一行が飛空挺で旅立つと聞きまして、これは好機!と思い、飛空挺の外部ロープに掴まって同行することにしました!」
テル「解決方法が力技すぎる!」
アインズ「正気か?」
レイセオン「正気です!外交官には時に大胆な決断が求められます!」
アトニス「大胆と無謀を混同してないか?」
レイセオン「紙一重です!」
イーリン「……一応確認しますが、正式な許可は?」
レイセオン「ありません!」
イーリン「ありませんか」
レイセオン「ですが、大魔女様のため!大魔女帝国のため!そして未来の外交路開拓のため!多少の無茶は必要経費です!」
ガイ「……それは、大魔女様の正式な指示なんですか?」
レイセオン「直接の命令ではありません!ただし、ラティア・ヘイヴンへの到達と扉設置の下見は、帝国の外交方針にも合致します!」
テル「つまり、半分くらい独断?」
レイセオン「前向きな現場判断です!」
アトニス「言い方を変えただけだな」
レイセオン「外交では言い方が大事なのです!」
ガイ「……大魔女様のことを、随分と慕っているんですね」
レイセオン「当然です!大魔女様は偉大で叡智に満ち、美しく、尊く、帝国の未来を照らす太陽のようなお方です!ああ、大魔女様!」ズイッ
テル「あ、圧がすごい……」
レイセオン「ところで、あなたがガイ様、ですね!?」ズイズイッ
ガイ「え、ええ……」
レイセオン「ほうほう、なるほどなるほど……」ジッ
レイセオン「いやはや……大魔女様が随分と気に掛けておられる方と聞いておりましたが、これはこれは……」ニコニコ
ガイ「……何か?」
レイセオン「いえいえ!何も!外交官ですので、余計なことは申しません!」
ガイ「……とにかく、ラティア・ヘイヴンでは住民やゴーレムを刺激しない方針です。扉の設置も、まず現地の許可を取ってからにしてください」
レイセオン「もちろんです!大魔女帝国は友好的な外交を重んじております!」
ヒナ「つまり、目的は一致していますね」
テイル「ラティア・ヘイヴンに行きたい人が、また増えたね」
アトニス「濃い奴ばかり増えるな……」
ガイ「……レイセオンさん、よろしくお願いします」
名刺を追加で差し出すレイセオン「はい!こちらこそよろしくお願いいたします!予備もどうぞ!」スッ
ガイ「……一枚で十分です」ピラッ
⭐︎レイセオンが一時的に同行します。
200 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/02(土) 23:34:29.56 ID:HMkoYEt1O
ーー空
クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴウン……
アインズ「むう……やはり人が多いと性能が落ちるな。明らかに遅くなっている」
イーリン「当初の想定より搭乗者が増えましたからね」
アトニス「空の上で二組も拾う方がおかしいんだよ」
ヒナ「偶然というものは面白いですね」
テイル「ヒナが近づこうって言い出したんだけどね」
レイセオン「わたくしは自力で乗りました!」
テル「乗ったっていうか、ぶら下がってたよね」
レイセオン「細かいことは気にしないのが外交の第一歩です!」
アインズ「気にしろ。船体に余計な負荷がかかっている」
ガイ「……ラティア・ヘイヴンに追いつけるか?」
アインズ「今すぐ見失うほどではない。だが、乱流に入る前に船体の癖を把握しておきたい」
テイル「それなら、外周気流の弱い場所に入るのがいいかも。あの辺りは風の癖が少ないから」
アインズ「私はこの辺りの空は飛んだことがない。案内を頼めるか?」
テイル「任せて!」グッ
ガイ(とりあえず船のことは任せるとして……何をしようか?)
◆ 現在、クロシュヴァリエ号はラティア・ヘイヴン周回軌道付近を飛行中です。
何をする?
安価下1〜3
⭐︎現在、クロシュヴァリエ号にいる人物
アインズ、イーリン、テル、アトニス、ヒナ、テイル、レイセオン
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/02(土) 23:35:03.46 ID:s/+sJSN00
ヒナテイル、イーリンの高所恐怖症克服特訓を行う
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/02(土) 23:37:16.96 ID:A8pprUlGO
ガイ アトニスと会話する
203 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/02(土) 23:52:35.86 ID:iHwq/5NfO
短いですが本日はここまでです。
安価をとってしまっていたらずらしてください。
明日もよろしくお願いします。
それでは、また。
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/02(土) 23:53:40.85 ID:BMrE+PZf0
新しい連携を考える
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/03(日) 10:50:33.56 ID:tTOedo6Oo
浮島もなんか不穏なんだろうなって
10年後の世界に平和はない
206 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/03(日) 19:05:11.51 ID:GQqcPsFIO
>>205
不穏かどうかはわかりませんが、なにやら様々な人が訪れそうな気配があります。備えましょう。
平和なところは平和です。世界めくれをきっかけに振り切れてしまった所はすごいことになっているかもしれませんが。
207 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/03(日) 19:06:19.38 ID:FlyQVGXnO
イーリン「すぅ……はぁ……よし……!」パチッ
雲の海「」モクモク……
風「」ビュオオオ──
イーリン「〜〜〜っ!!!」バッ ガシッ
ヒナ「こんにちは!」ヒョコッ
イーリン「ひゃあっ!?」
ヒナ「あなたを初めて見たときから一戦交えたかったんですよ!その身のこなし、重心の置き方……ただ者ではありませんよね!」
イーリン「……模擬戦ですか?このような場所で行うものではないと思いますが」
ヒナ「常在戦場ですよ?敵が攻めてきてもそんなことを言って戦わないつもりですか?」
イーリン「それとこれとは話が別な気がしますが」
ヒナ「むぅ……ん?」
イーリン「」プルプル
ヒナ「はっはーん……なるほど、なるほど。空が苦手ならそう言ってくれればよかったのに!天使として、空が好きになるお手伝いをしますよ!」ガシッ
イーリン「なっ、私は別に──」
ピョンッ……バサッ!
イーリン「きゃあああああああああ!!!!!」
◆コンマ下1
01-10もう空はいいです
11-20変わらず
21-50意外といいかもしれません
51-00平気になりました
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/03(日) 19:17:48.27 ID:6EjsrRai0
あ
209 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/03(日) 21:07:51.63 ID:91DdWj5EO
バサッ……バサッ……
ヒナ「目を閉じてちゃこの綺麗な景色が勿体無いですよ?」
イーリン「と、言われましても……!」
ヒナ「しっかり掴んでるから大丈夫です!落とすなんてことは絶対にあり得ません。さあ、見てください」
イーリン「っ……」パチッ
一面に広がる雲「」
赤い空「」
イーリン「……わあ……」
ヒナ「空の色から終末感は漂ってしまってますが、悪くないでしょう?10年前だったら青色でもっと綺麗だったんですけどねー」
イーリン「いえ……充分、綺麗です。空って、こんなに広かったんですね」
ヒナ「これで少しは怖くなくなりましたか?」
イーリン「はい。完全とまではいきませんが、少しだけ、怖さよりも見ていたい気持ちが勝ちました」
ヒナ「よかったです。じゃあ戻ったら戦りましょう!あなたになら手加減なしで戦えそうなので」
イーリン「……流石に飛空挺の上ではやりませんよ?」
⭐︎イーリンが空を少しだけ好きになりました。
210 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/03(日) 21:08:21.04 ID:91DdWj5EO
ヒナとイーリンを眺めるアトニス「……」
ガイ「アトニス、調子はどうだ?」スッ
缶入りオレンジジュース「」ポンッ
アトニス「ん、ありがとう。顔に似合わず気が利くな」
ガイ「一言余計だ」
アトニス「ははっ……調子はいいよ。何も問題はない。ボクよりもお前の方が調子は悪く見えるが?」
ガイ「元々そういう顔だ」
アトニス「会ったばかりの頃はもうちょっとマシだったぞ?……っておい!右腕のところ、結構切れてるぞ!?」
ガイの右腕から流れる血「」ダラダラ
ガイ「ああ……さっきレイセオンを引っ張り上げたときに切ったんだろう。この程度だったらすぐに治る」
アトニス「……お前、今の発言が人から離れてってることの証拠になってるのに気づいているのか?」
ガイ「そんな筈は……」
アトニス「あるんだよ。普通のやつはそれくらいの血を流して平気な顔をしていられるもんか。ほら、腕を出せ」スッ
ガイ「……?」
アトニス「止血するんだよ。可愛いボクに手間をかけさせるな」
ガイ「自分でできる」
アトニス「痛みが分からない奴の処置を信用できるか。いいから出せ」
ガイ「……分かった」
右腕を差し出すガイ「」スッ
包帯を巻くアトニス「まったく……」ゴソゴソ
ガイ「こういうこともできるんだな」
アトニス「失礼だな。ボクは可愛い上に器用なんだ」
ガイ「……そうか」
アトニス「そうだよ」
包帯「」ギュッ
ガイ「……」
アトニス「痛いか?」
ガイ「いや」
アトニス「だろうな。じゃあ、きつく巻きすぎてるかも、痛みじゃ判断できないわけだ」
ガイ「動きにくくはない」グッ
アトニス「やれやれ……まあ不死鳥の呪いにかかってれば怪我してもそういう反応にもなるか……」ゴク……
アトニス「傷を負っても治る。痛みもろくに感じない。死ににくい。そういう状態が続けば、怪我を怪我として見なくなる。でもな、ガイ。それに慣れるなよ」
ガイ「慣れるな?」
アトニス「ああ。血が出たら止める。傷ができたら塞ぐ。味が分からなくても飯を食う。痛くなくても身体を休める。そういう当たり前を捨てるな。それを捨て始めたら、お前は本当に“人間の形をした別の何か”になる」
ガイ「……分かった」
アトニス「本当か?」
ガイ「あとでテルに見せる」
アトニス「よし。まずはそれでいい」
ガイ「ありがとう、アトニス」
アトニス「ふふん。もっと感謝していいぞ?可愛いボクが直々に手当てしてやったんだからな」
◆安価下1〜2
アトニスと何か話す?
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/03(日) 21:12:58.21 ID:X0F7k/d60
そういえば前にもキキという堕天使と会ったな
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/03(日) 21:22:02.81 ID:pU/Dz56K0
アトニスが昔いた天界ってどんなところなのか
213 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/03(日) 23:21:02.83 ID:vOvsafu/O
ガイ(そういえばキキは……姉と会えたのだろうか。というか待てよ……キキの姉はヒナと言ったな。もしかして、奴が……)
アトニス「どうした、急に深刻そうな顔して」
ガイ「ああ、いや……アトニス、お前も天使なんだよな?」
アトニス「中々信じて貰えないがな。それがどうかしたか?」
ガイ「テラヌス・ウルスでも堕天使と会った。名はキキというんだが……聞き覚えはあるか?」
アトニス「キキ……キキ・ナイテンゲールか?」
ガイ「ああ」
アトニス「お前たちがオノゴロに居たときにダンジョンの探索で一緒になったことがある。向こうはボクが天使だと気がついていなかったみたいだが」
ガイ「キキは、姉を探していると言っていた」
アトニス「姉?」
ガイ「ああ。名前はヒナ。白黒の翼を持つ堕天使だと聞いている。今、あそこにいるヒナと同一人物だと思うか?」
アトニス「白黒の翼。堕天使。名前がヒナ。ここまで揃って別人だったら、逆に怖いだろ」
ガイ「……やはりそうか」
アトニス「キキ・ナイテンゲールの姉が、モノクロの狂双姫ヒナ……ねえ」ズズ……
ガイ「ヒナに教えるべきだろうか。キキが姉を探していたことを」
アトニス「別にいいんじゃないか?だけど、タイミングは誤るなよ。今はラティア・ヘイヴンへ向かってる途中だ。ヒナは強敵や戦場の気配に目を輝かせるタイプだろ?そこに妹の話まで混ぜたら、反応が読めない」
アトニス「だから、伝えるなら“キキという堕天使と会った。姉を探していた”くらいにしておけ。あとはヒナがどう受け取るかだ」
ガイ「……分かった」
アトニス「しかし、ナイテンゲールか。名前を聞くと少し引っかかる」
ガイ「記憶か?」
アトニス「さあな。ボクの中にあるのは記憶というより、意味のない残響みたいなものだ。天使の名前、堕天使の気配、神格の揺らぎやら……そういうものだけ妙に分かる」
ガイ「……もしお前の記憶が残っていたなら天界のことも聞けたんだろうな」
アトニス「それはヒナに聞いてみればいいだろ?ボクは10年より前の記憶がないんだから。だが、ボクから言わせてもらうなら……堕天使やボクのように現世に降りて暮らしてるヤツがいるくらいだ。碌でもない場所なんじゃないか?」
ガイ「……天界か。聞けば聞くほど、遠い場所に思えるな」
アトニス「遠いままでいいこともあるさ。近づいていいことがあるとは限らない」
ガイ「……そうだな」
⭐︎アトニスと話しました。
214 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/03(日) 23:21:57.90 ID:vOvsafu/O
テル「お二人さーん、やってるかーい?」フラフラ
アトニス「げっ……厄介なのが来たな」
テル「ちょっとアトニス君、酷くなぁい?ねえねえ、ガイ君はそんなこと言わないよねぇ〜?」
ガイ「……」
テル「あはっ、照れちゃって可愛い〜!」
アトニス「呆れてものが言えない顔だと思うぞ」
テル「ねね、それよりさ!今のうちに新しい連携でも考えない?」
ガイ「新しい連携?」
テル「うん。ガイ君からしたら、サーシャちゃんとリーゼちゃんがいないし、アインズさんも記憶喪失で連携が取りづらいでしょ?今の面子で動ける形が欲しいなーって」
アトニス「ふむ。つまり、可愛いボクを中心にした連携だな」
ガイ「なぜそうなる」
アトニス「今の面子で足りないものを考えろ。サーシャの弓、リーゼリットの狙撃。つまり、遠距離から敵の注意を引く手段だ」
テル「あ、たしかに」
アトニス「なら、ボクの光を囮に使えばいい。光の塊を敵の視界に置いて派手に動かす。すると敵がそっちを見る。その隙にお前やイーリン、アインズが踏み込む」
テル「単純だけど強そう」
指を立てるアトニス「単純だから強いんだよ。しかも可愛いボクの光は目立つ」スッ
一瞬の閃光「」ピカッ!
ガイ「目立つことを誇るな」
アトニス「戦場では目立つことにも価値がある」
テル「じゃあ、私はそこに雷を混ぜる。光の囮がただの幻じゃないって思わせれば、敵も無視しづらいでしょ」
ガイ「光の囮に雷の牽制。前衛が死角から接近する……」
アトニス「そうだ。サーシャやリーゼの遠距離支援の代わりに、“敵の視線をずらす支援”をボクたちで作る」
ガイ「……なるほど」
テル「サーシャちゃんやリーゼちゃんみたいにピンポイントで射抜くのは無理だけど、支援と火力なら私も負けないよ!」
ガイ(……たしかに、前衛としてはイーリンとアインズだけでも充分だ。俺は状況によって魔法での支援もできるし、前衛に加わることもできる……足りないものを埋めるのではなく、今いる面子で別の形を作るべきか)
アトニス「まあ、飛空挺じゃ実際にやってみるっていうのは難しいが認識を揃えるだけで大分動きやすくなるだろう。そもそも、そういった連携をしなきゃいけないような場面にならなければいいけどな?」ニヤリ
テル「あはは!これまでは国の近くにあったからイザコザに巻き込まれてたけど、今回はほぼ秘境の地だから使うことはそうそうないよ!」
ガイ「フッ……そうだといいがな。あとで共有しておこう」
⭐︎新しい連携を確認しました。
215 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/03(日) 23:22:26.55 ID:UAzXeXneO
ガイ「ヒナ、少しいいか?」
ヒナ「!たしか、ガイさんと言いましたね?戦いのお誘いですか!?」
ガイ「いや、違うが……キキという名前に聞き覚えはないか?」
ヒナ「キキ?私の妹に同じ名前の子がいますが、その子ではないでしょう?」
ガイ「……キキ・ナイテンゲール。テラヌス・ウルスで会った堕天使だ。姉を探していると言っていた」
ヒナ「……キキが、下界に?」
ガイ「ああ」
ヒナ「……そう、ですか」
ガイ「知っているんだな」
ヒナ「知っているも何も、妹ですから」
ガイ「その様子だとまだ会えてはいないみたいだな」
ヒナ「バカだなぁ……そのまま天界に居ればよかったのに。しかも、堕天までしちゃうなんて……」
ヒナ「……ガイさん、この件、教えてくれてありがとうございます。ですが、困りましたね」
ガイ「困った?」
ヒナ「はい。次に会ったら、まず叱らなければ。どうして勝手に堕天したのか、と。それから、抱きしめてやらなければなりません。よくここまで来た、って」
ガイ「……そうか」
ヒナ「そして最後に手合わせですね」
ガイ「……なぜそうなる」
ヒナ「下界を旅していたなら、多少は強くなっているでしょう?姉として確認しなければ」
ガイ「キキは眠そうだったぞ」
ヒナ「昔からです」
ガイ「姉妹仲は良さそうだな」
ヒナ「良いですよ。少なくとも私は、そう思っています!」
ガイ「……会えるといいな」
ヒナ「ええ。必ず会います!」
◆コンマ下1~2
01-05強敵
06-20敵襲
21-50場所発見(自由安価)
51-80良いこと(自由安価)
81-00ラティア・ヘイヴン補足
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/03(日) 23:24:18.28 ID:tTOedo6Oo
捕捉
217 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/03(日) 23:24:40.23 ID:X0F7k/d60
う
218 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/03(日) 23:30:32.81 ID:UAzXeXneO
場所を見つけたようです。
◆安価下1〜2
219 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/03(日) 23:32:35.72 ID:WOpoig41O
空中にある巨大蜂の巣
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/03(日) 23:33:20.70 ID:UA1oznRxO
巨大空中機動戦艦
221 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/03(日) 23:37:59.22 ID:UAzXeXneO
>>220
申し訳ありません、こちらの方は再安価にさせていただきます。
◆安価下1
222 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/03(日) 23:46:49.80 ID:eQKj7pmO0
大樹と植物に覆われた浮島
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/03(日) 23:47:31.74 ID:DoY1fcNR0
空中の廃墟
224 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 12:21:30.60 ID:MePR+jaRO
クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴウン……
アインズ「む……おい、前方に見えるあれがラティア・ヘイヴンか?」
遠くに見える浮島「」
テイル「へ?……いや、あれはラティア・ヘイヴンとは違う浮島ね。近づいてみる?」
ガイ「そうだな……アインズとテイルも操縦し続けて疲れているだろう。あそこに止まれそうなら休息をとるか」
アインズ「わかった。あの島に向かうぞ」
◆
ーー大樹と植物に覆われた浮島
中心部にそびえたつ巨大な樹「」
ヒナ「ふむ……崩れる気配はありませんね。皆さんも上陸して問題ありませんよ」
レイセオン「おお……人の気配がまったくありませんね!自然を感じます!」
テル「すご……どういう原理で浮いてるんだろ?」
アトニス「ラティア・ヘイヴンと同じ原理じゃないか?何が目的で空に上げたかはわからないが、下の奴らの技術力じゃ再現は……飛空挺ができたくらいだからそろそろできるのかもな」
テル「ふーん……ま、そんなことよりまずはここが安全かどうか調べないとだよね。人の気配が無いってことは、私たちにとって有害な何かがあるかもしれないし」
テイル「時間が経ちすぎて無人になった可能性の方が高そうだけど……でも油断はしない方がいっか。もしかしたら奥にアーティファクトの類があるかもだし……!」
イーリン「では、アインズ様とテイル様にはここで休んでもらって残りの私たちで探索を行いましょう」
ガイ「ああ。大丈夫だとは思うが、2人は何かあった場合に備えて飛空挺の近くにいてくれ」
アインズ「わかった。何があるかはわからない、気をつけて行け」
テイル「ヒナ、ガイたちに迷惑をかけないでよ?」
ヒナ「大丈夫ですよ、テイルちゃん!明確な敵意を向けられるまでは、こちらから斬りかかったりしません!たぶん!」
テイル「すっごく不安なんだけど……」
◆
225 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 12:22:16.46 ID:MePR+jaRO
ギーッ! ギーッ! コケーコッコッコッ!
ガイ「……なんだか、トコナツ火山島の植生に似ているな」
テル「ああ、道理で見たことある植物が多いなって思ったんだ。ほら、あそこの大きい花とか」スッ
ハエがたかっている巨大な花「」ブーン……
アトニス「なんだかグロテスクな見た目の花だな」
イーリン「たしか、あの花は死体に似た匂いでハエを呼び寄せ、受粉に利用する性質を持っていましたよね」
ヒナ「さっきからしてた死の匂いってあの花だったんですか?てっきり、楽しい殺し合いの跡でも残っているかと思ったのに……」
アトニス「そう簡単にあってたまるか」
レイセオン「もしそういった場所なら扉の設置はできかねますね!」
ガイ(……ここに外交は期待できないんじゃないか?)
◆
226 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 12:23:15.30 ID:MePR+jaRO
ーー中心部 巨大な大木前
大木「」ズン……
テル「外からでも見えてたけど……ここまで来たら迫力が段違いだね……!」
アトニス「この辺りにも人工物はない。来て損したな」
イーリン「いえ、これまでの道中は特に危険もありませんでした。安全は確かめられたかと」
テル「最後まで油断はできないよ?未踏の地に入ったが最後、原因不明の病にかかって死ぬなんてザラにあるから」
ヒナ「ええっ!?戦いで死ぬならまだしも病気で死ぬなんて、あまりにも不完全燃焼です!」
テル「呪いじゃなければ回復魔法とかアーティファクトを使えばどうにかなるから、異変があったらすぐ言ってね。もちろん、遅れたら死んじゃうだろうけど」
レイセオン「それは是非とも避けたい案件ですね!」
ガイ「ん……?」チラッ
巨大な謎の塊「」プルン……
ガイ(なんだあれは……樹液の塊か?)
227 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 12:23:49.03 ID:MePR+jaRO
ブブブ……
ガイ「……待て。何か音がしないか」
イーリン「これは……羽音……?」
テル「この大きさの植物がある島だし、虫も大きいのかな」
アトニス「嫌な予想をするな」
ブブブブブブ……!
ヒナ「ふむ。近いですね」
レイセオン「皆様、上です!」
巨大な大木の枝「」ギシッ……
枝の奥にぶら下がる巨大な蜂の巣「」ドンッ
ガイ「……蜂の巣か!」
テル「うわっ、ホントだ!てかあれ大きすぎない!?」
アトニス「建物ぐらいあるぞ、あれ!?」
巨大蜂「」ブブブブッ!
巨大蜂「」ブブブブッ!
巨大蜂「」ブブブブッ!
巨大蜂「」ブブブブッ!
巨大蜂「」ブブブブッ!
イーリン「……出てきました。数は……見える範囲で五体」ザッ
レイセオン「巣を刺激した覚えはありませんが!?」
ヒナ「私達の存在そのものが刺激になったのでは?」
アトニス「冷静に言うな」
巨大蜂「」ブブブブブッ!
ガイ「来るぞ」
テル「毒針に注意して!未知の虫毒は治療が面倒だから、刺されないように!」
ヒナ「了解です!虫型の魔物との空中戦、悪くありませんね!」
光の剣「」ヴン
イーリン「楽しむ場面ではありません!」
ヒナ「戦場では楽しまなければ損です!」
アトニス「お前、やっぱり碌でもないな……」
ガイ「アトニス、光で注意を逸らせるか?」
アトニス「誰に言ってる。それは可愛いボクの十八番だ!」パチンッ
光球「」パッ!
巨大蜂「」ビクッ!
ガイ「イーリン、右の一体を頼む!ヒナは上から来る個体を抑えてくれ!」
イーリン「承知しました」ダッ
ヒナ「任されました!」パヒュンッ
レイセオン「では、わたくしは退避経路を確保します!短距離転移の準備、入ります!」
地面に突かれる杖「」カンッ!
魔法陣「」フォンッ──
巨大蜂の群れ「」ブブブブブッ!
テル「うわあっ!もっと出てきた!?」
◆コンマ下1
01-05 苦戦
06-40 撤退成功
41-60 撃退成功
61-90 殲滅成功
91-00 ↑+助っ人
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/04(月) 12:25:19.45 ID:NL3+9LIaO
な
229 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 13:34:26.07 ID:geCWmpoSO
炎「」ゴウッ!
燃える巨大蜂「!!!」ブブブブブブ!!!
テル「わあっ!?ガイくん、炎魔法を使うなら一瞬で燃やし尽くして!!!燃えたまま飛び回られると逆に危ない!!!」
ガイ「っ、すまん!なら、こっちだな!」バッ
雷球「」バチチッ……!!!
感電する巨大蜂「」ジジジジジジ!!!ボトッ……
イーリン「オラァッ!!!」ブンッ
頭が吹き飛ぶ巨大蜂「」パァンッ!
ヒナ「やりますね、私も負けてられません!」パヒュンッ
巨大蜂の隙間を通り抜けていく閃光「」シュンッ
地面に落ちていく巨大蜂「」ボトボトッ……
アトニス「どうやら口だけじゃないらしいな……テル!あとは任せた!」パチンッ
光球「」パッ
テル「はいはい!」スッ
迸る雷光「」バチバチバチッ!
感電する巨大蜂たち「」ジジジジジジ!!!
レイセオン「──準備完了です!いつでも飛空挺に戻れますよ!」
魔法陣「」フォンッ──
巨大蜂「」ブブ……ブブブ……
テル「よし、動きが鈍った!」
ガイ「追撃する。巣には近づきすぎるな!」
イーリン「はい!」ダッ
巨大蜂「」ブブッ……!
イーリン「そこです!」ドゴッ!
地面に叩きつけられる巨大蜂「」ズドンッ!
アトニス「右上、まだ来るぞ!」
光球「」パッ!
巨大蜂「」ビクッ!
ヒナ「遅いです!」パヒュンッ
光の剣「」ズバッ!
羽を斬られる巨大蜂「」ブブブッ……ボトッ!
テル「ヒナちゃん、殺しすぎないで!巣を本気で怒らせたら数で押し潰されるよ!」
ヒナ「いいや、このまま殲滅しましょう!!!今の私なら出来ます!!!」
アトニス「あのバカ……!」
ガイ「……連れ戻してくる。他のみんなと一緒にレイセオンの近くへ行け!」ダッ
アトニス「あっ、おい!!!」
ガイ『──止まれ』
◇
230 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 13:34:54.38 ID:geCWmpoSO
静止する世界「」ピタッ……
ドクン……
ヒナを脇に抱えるガイ「」ガシッ
ドクン……
ドクン……
動き出す世界「」グググッ……
ゴオオオオオオ──
◇
ヒナ「──あれ!?いつの間にこんなところに!?」
ガイ「レイセオン、転移だ!!!」
レイセオン「では、短距離転移を起動します!皆様、足元の魔法陣から出ないように!」
魔法陣「」フォンッ──
巨大蜂「」ブブブブブッ!
ガイ「来るぞ!」
アトニス「最後の目眩ましだ!」パチンッ
光球「」パァッ!
巨大蜂「」ビクッ!
レイセオン「転移!」
魔法陣「」カッ──!
◆
231 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 13:35:27.59 ID:geCWmpoSO
ーークロシュヴァリエ号 近辺
ドサドサッ!!!
ガイ「──っ!」
アトニス「くっ……もう少し丁寧に繋げてほしかったな……!」
アトニス「……ガイ、これは忠告だ。目を閉じてた方が身のためだぞ」
ガイ「……?」チラッ
下着テル「ったた……ここ、クロシュヴァリエ号の近く?」
下着レイセオン「すいません、急だったもので雑な繋がりになってしまいました!でも着いたので万事解決ですね!」
下着イーリン「……ガイ様。今すぐ後ろを向いてください///お願いします///」サッ
下着ヒナ「むぅ……あと少しで巣ごと制圧できそうだったのですが……って、なっ……!?///」バッ
ガイ「……」クルッ
テル「ちょ、ちょっと待って!?なんで私たちこんな格好なの!?///」
レイセオン「おそらく、緊急転移の際に衣服や外装部分の座標固定が甘くなったものと思われます!」
テル「営業スマイルで言うことじゃないよね!?///」
イーリン「レイセオン様。つまり、私たちの服は?///」
レイセオン「安心してください!完全に消失したわけではありません!少し遅れて転移してくるはずです!」
魔法陣「」フォンッ……
空中から落ちてくる服の山「」ドサドサドサッ!
テル「あっ、来た!ええと、私の服どれ!?///」ガサガサ
イーリン「テル様、それは私のです……!///」サッ
テル「わっ、ごめん!じゃあこっち……って、これヒナちゃんの!?」
ヒナ「そ、それは私のです!見ないでください!触らないでください!早く返してください!///」バッ
レイセオン「皆様、落ち着いてください!衣服の所有者確認は迅速かつ冷静に!名刺入れが入っているローブがわたくしのものです!」
ワイワイガヤガヤ
ガイ(いいものを見れた……!)グッ
アトニス「おい、なんだその握り拳は」ジトッ
ガイ「……無事に戻れたことへの安堵だ」
アトニス「嘘をつけ」
⭐︎浮島と巨大蜂の巣を見つけました。
232 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 13:35:53.98 ID:geCWmpoSO
ーー空
クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴウン……
テイル「下着姿で転移してきたときは驚いたわよ、本当に」
ガイ「あれは……不可抗力だ。なるべく見ないようにはした……それより、すぐに操縦して大丈夫なのか?」
アインズ「問題ない。私は竜だからな!」ドヤァ
テイル「理由になっているようでなってない気がするけど……でも実際、竜種ってタフだから案外そういうものなのかもね」
アインズ「そういう訳だ。気にせず航路の確認に集中しろ」
ガイ「……頼もしいな」
テイル「うん、頼もしいのは本当ね。私も少し休んだし、外周気流の流れは見ておくわ」
ガイ(やはりアインズは俺のことを覚えてはいないか……だが、それでいいのかもしれない。記憶がなくても、こうして同じ空を飛んでいる。今は……それで十分だ)ジッ……
アインズ「……あー……その、ずっと見られていると、落ち着かないんだが……///」
ガイ「……すまない。何かあれば言ってくれ」スタスタ……
テイル「えっ……えっ?何、2人ともそういう関係なの?」ニヤニヤ
アインズ「ち、違う!少なくとも、私にはそういう記憶はない!///」
テイル「ふーん?」ニヤニヤ
◆コンマ下1~2
01-10強敵
11-20敵襲
21-45場所発見(自由安価)
46-60良いこと(自由安価)
61-00ラティア・ヘイヴン補足
233 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/04(月) 13:40:33.01 ID:MZVkeKNv0
え
234 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/04(月) 13:58:04.37 ID:WCxzciptO
はい
235 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/04(月) 13:59:01.48 ID:qHjngcYCO
空中温泉
236 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 14:14:28.65 ID:geCWmpoSO
このコンマの極端さは一体なんなのでしょうか……?
強敵遭遇
◆コンマ下1
01-50 フローディア+???
51-80遺子
81-95暴食
96-00終焉
237 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/04(月) 14:19:06.46 ID:nXe9a3nbO
あ
238 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 19:28:21.45 ID:kh0psAHRO
アトニス「うーん……そろそろ気になってきたな……」イジイジ
ガイ「何に?」
アトニス「……お前は平気なのか?」
ガイ「だから、何に対して?」
アトニス「風呂だよ!船内に備え付けのシャワーはあるが、ほんの気持ち程度で浴びた気にならん!これじゃボクの可愛さが維持できなくなっちゃうじゃないか!」
ガイ「汚れは落ちているし、可愛いままだぞ?」
アトニス「それはボクの努力の賜物だ!みろ、この毛先を!痛んできているじゃないか!」
ガイ「……俺には違いが分からない」
アトニス「はぁ〜……だからお前は駄目なんだ!」
ガイ(そんな理不尽な)
テル「お、アトニス君が美容に関する深刻な悩みを抱えてる」
アトニス「茶化すな!これはボクの存在意義に関わる問題だ!」
イーリン「存在意義なのですか……?」
アトニス「当然だ。可愛さは日々の手入れで守られるんだぞ」
レイセオン「その意識、外交官としても見習うべきものがありますね!身だしなみは第一印象を左右しますので!」
ガイ「……それで、どうしろと?」
アトニス「湯だ。まともな湯に浸かりたい」
ガイ「空の上で無茶を言うな」
テイル「……あ、それなら」
アインズ「何か心当たりがあるのか?」
テイル「この辺りの浮島には、たまに温泉が湧いてる場所があるの。この近くなら何度か行ったことあるし、そこによらない?」
テル「空の上に温泉!?」
アトニス「それだ!」
アインズ「なら、寄ってみるか。船体の状態も見ておきたい」
ガイ「……分かった。短時間だけだぞ」
アトニス「ふふん、そうこなくてはな!」
◆
ーー小さな浮島 天然温泉
湯気「」モクモク……
岩風呂「」コポコポ……
テル「うわぁ、本当に温泉だ!空の上で温泉って、贅沢すぎない?」
レイセオン「これは観光資源として非常に価値がありますね!安全が確認できれば転移扉の設置候補に──」
イーリン「まずは安全確認が先です」
ヒナ「周囲に敵意はありませんね。少なくとも、すぐに襲ってくる気配はありません」
アトニス「なら決まりだ!ボクは入る!」
ガイ「……男女は分けた方がいいだろう」
テル「そうだね。湯気も濃いし、岩場で区切れそう」
イーリン「では、向こう側を女性陣で使います。ガイ様とアトニス様はこちら側で」
ヒナ「……覗いたら斬りますからね」
ガイ「覗かん」
◆
239 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 19:29:18.08 ID:kh0psAHRO
カポン……
アトニス「はぁ〜〜〜……これだよ、これ……」
ガイ「……たしかに、悪くないな」
アトニス「悪くないどころじゃない。空の上、天然温泉、美しいボク……完璧な組み合わせだ」
ガイ(たしかに、こうして見ればすごく絵になる……だが、アトニスは男だ。だから何だという話でもあるが……深く考えるのはやめよう)
アトニス「お前も少しは寛げ。顔が硬いぞ?」
ガイ「これでも寛いでいる」
アトニス「あっ、さてはボクの姿に見惚れてたな?仕方ないな、存分に見るがいい!今回だけだぞ?」
ガイ「……」
アトニス「……ん?」
ガイ「どうした?」
アトニス「湯気の向こう……誰かいないか?」
ガイ「……まさか、女性陣の方を見ているんじゃないだろうな」
アトニス「違う。もっと奥だ。岩場の向こうに、別の湯船がある」スッ
ガイ「別の湯船?」
湯気「」モクモク……
240 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 19:30:24.73 ID:kh0psAHRO
フローディア「ふぅ……温泉はいいわね。死なない身体でも、温かいものに触れると少し安心するわ」
金髪オッドアイの女性「ええ……まさか空にも温泉があるとは思いませんでした。あなたに着いてきて正解でしたわね!それに、地上の俗な湯浴み場よりも静かで気品がありますわ!」
フローディア「……残念だけど、私たちの他にも誰かいたみたい。そこに居るのはわかっているわ、出てきなさい」
金髪オッドアイの女性「む、淑女の肌を見ようとは下賤な真似を……命を無くす覚悟はあって?」
ガイ「──フローディア……!」
フローディア「あら。あらあらあら……!まさか、こんなところで会えるなんて……!」
アトニス「なっ、コイツが……!」
ガイ「なぜお前がここにいる?」
フローディア「温泉に入りに来たのよ。見れば分かるでしょう?」
金髪オッドアイの女性「フローディア様。この殿方、あなたのお知り合いですの?」
フローディア「ええ。とっっっても大切な人……」
ガイ「勝手なことを言うな」
フローディア「ふふっ、照れなくてもいいのに」
金髪オッドアイの女性「……なるほど。あなたがガイ様ですのね」
ガイ「俺を知っているのか?……いや、見たことがあるぞ。お前はセイントレアの血筋の者だな」
金髪オッドアイの女性→エリザベート「あら、ご存知でしたの。このような格好で申し訳ありませんが、私はエリザベート・ロード・セイントレア……貴方のことはフローディア様から、嫌というほど聞かされましたわ」
アトニス「嫌というほど……」
フローディア「……嫌だったの?」
エリザベート「少しだけですわ」
ガイ「……お前たちも、ラティア・ヘイヴンへ向かっているのか」
フローディア「ええ。あなたが向かうなら、私も向かう。当然でしょう?最後の光の残滓と4つの光を内包した翡翠の賽に……そして、あなた。私が見逃す理由がないわ」
魔力を溜めるガイ「」バッ
フローディア「今戦う気はないのだけれど……あなたがどうしても、というのなら──」ザパッ……
エリザベート「おやめくださいまし!裸で殺し合いをするなんて野蛮ですわ!!!」
フローディア「何が問題なの?」
エリザベート「大問題ですわ!淑女には淑女の戦場がありますの!」
フローディア「……そう。なら、今回は休戦にしましょう?」
ガイ「信用できると思うか?」
フローディア「できないでしょうね。でも、今ここで戦えば、あなたの仲間が気づいて来る。温泉は壊れる。せっかくの湯も台無し……私もそれは嫌だわ」
フローディア「少しだけ、温泉を楽しみましょう?」
ガイ「俺たちは出る」
フローディア「あら、逃げるの?」
ガイ「挑発には乗らない」
フローディア「つまらないわね。ラティア・ヘイヴンで何が待っているか、少しは知っておいた方がいいと思うけれど?」
ガイ「何?」
エリザベート「フローディア様。殿方を無理に引き留めるのは淑女らしくありませんわ」
フローディア「そう?私は引き留めたいのだけれど」
アトニス「ガイ、出るぞ。こいつらと温泉に入り続けるのは色々危険だ」
フローディア「せっかく会えたのに。少しだけ話しましょう?テラヌス・ウルスのときみたいに……信用ならないのなら武器を持ってきてもいいわよ?」
241 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 19:30:52.41 ID:kh0psAHRO
ガイ「……何を話すつもりだ」
アトニス「ガイ、乗るな」
フローディア「あら。あなたにも関係ある話よ。最後の光の残滓を狙っているのは、私だけじゃないもの」
ガイ「……」
エリザベート「フローディア様。それを今ここで話しますの?」
フローディア「少しだけね。どうせ、ラティア・ヘイヴンへ着けば分かることだもの」
ガイ「……短くだ。妙な真似をすれば、すぐに出る」チャポ……
フローディア「ふふっ……ええ。それでいいわ」ススッ……
ピトッ
ガイ「!」
フローディア「大丈夫、何もしないわよ……何度か炎で焼けた跡があるわね。私のプレゼントは気に入ってくれた?」
ガイ「……気に入るわけがないだろう。勝手に人の身体へ余計なものを残すな」
エリザベート「はわわ……破廉恥ですわ!!!」
アトニス「おい、ガイから離れろ……ボクは裸だろうがお前たちを消しとばす」スッ……
フローディア「怖いわね。でも、今のはただの確認よ。私の祝福が、まだあなたの中に残っているかどうかのね……」サワサワ
ガイ「……」
フローディア「ふふっ、安心したわ。ちゃんと残っている……残してくれてる。あなたは、まだ簡単には死なない……」
エリザベート「フローディア様。湯浴み中に殿方へ密着するのは、その……いかがなものかと……///」
フローディア「あら、嫉妬?」
エリザベート「違いますわ!淑女としての品格の問題です!」
ガイ「フローディア。話をするなら、距離を取れ」
フローディア「仕方ないわね……」スッ……
242 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 19:31:36.26 ID:wFF1JQhyO
ガイ「話を戻せ。ラティア・ヘイヴンで何が待っている」
フローディア「……最後の光の残滓を狙っているのは私たちだけではないわ。どこかの誰かが戯れに召喚した悪魔に、白衣を着たホムンクルスに、姉さんたちから迫害された哀れなエルフ……その者たちも狙っているわ。全員、私を殺しきることはできなかったけど」
アトニス「……その言い方、会ったことがあるようだな?」
フローディア「ええ。少しだけね。向こうから仕掛けてきたときもあれば、こちらが邪魔をした子もいるわ。けれど、詳しい目的までは知らない」
ガイ「……知らない?」
フローディア「ええ。悪魔は悪魔。黒いドレスに赤い目、長い黒髪を束ねた女。破壊魔法を撃ち込んできたわ……単純で効率的。けれど、考え方は最悪ね。何か大義があるというより、面白そうだからやっているだけに見えた」
エリザベート「品性の欠片も感じませんでしたわね」
ガイ「……次は」
フローディア「白衣のホムンクルス。小柄な少女よ。あれは少し……嫌な感じだったわね。自分の意思で動いているのか、誰かの命令で動かされているのか、境目が曖昧だった……」
アトニス「だから、作られた哀れな子だと?」
フローディア「ええ。けれど、哀れだから危険ではない、という話ではないわ。むしろ逆ね」
フローディア「そして最後。黒いローブのエルフ。古い知り合いというほどではないけれど、私が封じられる前に見たことがある……姉さんたちから迫害されていた、哀れな男。けれど、今のあれは哀れというより……いえ、なんでもないわ」
フローディア「三人の名前までは知らない。けれど、ラティア・ヘイヴンに集まりつつある。目的がなんなのかは分からないけれど、少なくとも最後の光の残滓に近づくなら、必ず邪魔になる」
ガイ「なぜ、俺にそこまで教える」
フローディア「あなたに死んでほしくないから」
ガイ「……それだけか?」
フローディア「ふふっ、それだけで十分でしょう?」
アトニス「信用できる理由にはならないな」
フローディア「信用しなくていいわ。ただ、警戒して。あなたが私と会う前に、他の誰かに壊されるのは嫌だから」
ガイ「……情報は受け取った。だが、お前を信用したわけじゃない」
フローディア「それでいいわ。覚えていてくれるなら……」
ガイ「出るぞ、アトニス」
アトニス「……ああ」
フローディア「ガイ、またラティア・ヘイヴンで会いましょう?」
ガイ「そのときは敵としてだ」
フローディア「ええ。敵としてでも、会えるなら嬉しいわ」
◆
243 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 19:32:38.81 ID:IxRjuEK6O
ーー空
クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴウン……
テル「いや〜いい湯だったね〜……ガイ君?アトニス君?なんか顔怖いけど、どうしたの?」
ガイ「……フローディアがいた」
テル「は?」
イーリン「……あの温泉に、ですか?」
アトニス「ああ。エリザベート・ロード・セイントレアという女も一緒だった」
レイセオン「セイントレア王家ですか!生き残っていたんですね!」
アインズ「ちょうどいい。今の人数差ならこちらが有利だ。ここでフローディアを倒せば、ラティア・ヘイヴンでの不安事項を一つ減らせる」
ガイ「いや、今はやめておく」
アインズ「なぜだ?」
ガイ「フローディアは簡単には殺せない。それに、ここで戦えば温泉の浮島が壊れる。クロシュヴァリエ号にも被害が出るかもしれない」
アトニス「それに、向こうは今すぐ戦う気はないらしい。少なくとも、表面上はな」
テル「表面上っていう時点で信用できないんだけど……」
イーリン「ですが、こちらから仕掛けて消耗するのは避けるべきかと。目的地はラティア・ヘイヴンです」
アインズ「……なるほど。今戦えば、勝てても本命前に力を削られるか」
ガイ「ああ。それに、フローディアから情報を得た。ラティア・ヘイヴンには、俺たちとフローディアたち以外にも、複数の脅威が集まっているらしい」
ヒナ「複数の脅威……!」パァァ
テル「ヒナ、嬉しそうにしない」
ヒナ「いえ、戦力として警戒しているだけです!」
ガイ「フローディアが言っていたのは三つだ。黒いドレスの悪魔、白衣を着たホムンクルス、黒いローブのエルフ」
イーリン「フローディアは、それらの目的まで把握していたのですか?」
ガイ「いや。詳しい目的までは知らないと言っていた。だが、最後の光の残滓に近づくなら必ず邪魔になる、と」
アトニス「悪魔は黒いドレスに赤い目、長い黒髪を束ねた女。破壊魔法を使うらしい。しかも考え方が最悪だとさ」
テル「フローディアに最悪って言われるの、相当じゃない?」
アインズ「……敵が増えたということか」
ガイ「ああ。少なくとも、ラティア・ヘイヴンには俺たち以外の勢力が集まっている。フローディアたちと戦うかどうか以前に、現地の状況を確認する必要がある」
イーリン「では、温泉での休息はここまでですね」
ガイ「ああ。全員、すぐに出発準備をしてくれ。ラティア・ヘイヴンへ向かおう」
アトニス「やれやれ。風呂に入りたかっただけなのに、とんでもない情報を拾ったな」
ヒナ「では、戦の準備ですね!」
テイル「ヒナ、お願いだから到着前に暴れないでね?」
ヒナ「大丈夫です。敵が出るまでは我慢しますよ」
アインズ「操縦に戻る。テイル、風の流れを見てくれ」
テイル「了解。今度こそ、本命の浮島に向かおう」
レイセオン「わたくしも到着後の転移扉設置候補地を確認します!もちろん、現地許可を得てからです!」
イーリン「まずは接触と情報収集です。住民がいるのであれば、刺激しないように動きましょう」
ガイ「ああ。目的は最後の光の残滓の回収だ。だが、現地の脅威を無視するわけにもいかない……気を引き締めていこう」
クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴウン……
⭐︎温泉でフローディアたちと遭遇しました。
244 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 19:33:51.21 ID:U2abrFHCO
クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴウン……
ヒナ「やっと見えてきましたね!」
巨大な浮島「」
テル「あれが……」
テイル「そう、ラティア・ヘイヴンよ。んー……!久しぶりね、ジェミニ様は元気にしているかな?」
レイセオン「はああ……!大魔女帝国もすごいですが、あの浮島もすごいですね!外交案件と観光資源と歴史的遺産が一つになった感じがします!」キラキラ
アインズ「喜んでばかりはいられないだろう。フローディアを含め、脅威が近づいている……接近する前に着陸地点と退避経路を確認するべきだ」
イーリン「ええ、アインズ様の言う通りです。まずは現地民との接触を優先し、こちらから不用意に武器を見せないようにしましょう」
アトニス「ふん、ボクにかかれば多少の脅威などどうにでもなる。ガイ、怖い顔をするな。向こうも警戒するぞ」ニヤニヤ
ガイ「……分かっている」
ガイの頬を引っ張るテル「えー、ほんとかなぁ?」ムニムニ
ガイ「やへろ」
ガイ(ラティア・ヘイヴン……太古の空中都市。最後の光の残滓があるはずの場所……)
◇
ロヴィア「ねえねえガイ!街で聞いたんだけど、空に楽園みたいな島があるんだって!私もいつか行ってみたいな〜!」
ガイ「暇な奴らが作った嘘の話だ。存在する訳がない」
ロヴィア「えー……冒険者なのに浪漫心ってのは持ってないんだ」
ガイ「……まあ、仮にあったら行ってみたいな」
ロヴィア「じゃあそのときは私も連れてってよ!置いてったら怒るからね?」
ガイ「フッ……わかったよ、ロヴィア」
◇
ラティア・ヘイヴンを見つめるガイ「……」
テル「ガイ君?どうかした?」
ガイ「……少し、昔を思い出していただけだ。アインズ、上陸準備を頼む」
アインズ「ああ。任された」
ガイ(どうして今、あのことを思い出したんだろうか……)
クロシュヴァリエ号「」ゴウン……ゴウン……
⭐︎ラティア・ヘイヴンを捕捉しました。
245 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 19:34:55.64 ID:OZ+3MrybO
ーー浮島国 辺境
遠くに見える廃墟の街「」
廃墟の街の向こうにそびえる大きな城「」
レイセオン「ふむ……あまり活気付いてはいませんね!」
テル「活気っていうか……人の気配が少ないね。というより、ほとんど廃墟じゃない?」
テイル「この辺りには人形がいたはずなんだけど……流石にあの城と街には誰かしらいる筈よ」
アインズ「だが、あそこへ一直線に向かうのは危険ではないか?敵が潜んでいるなら、目立つ船で来た私たちは既に見られている可能性が高い」
イーリン「同感です。まずは周辺の確認、現地の偵察、避難経路の確保を行うべきかと」
アトニス「ふん。ずいぶん慎重だな?」
イーリン「慎重で済むなら安いものです」
レイセオン「では、わたくしは転移扉の設置候補地を──」
イーリン「現地許可が先です」
レイセオン「はい!」ビシッ!
◆現在はラティア・ヘイヴンです。(1日目)
何をする?
安価下1〜3
・協力者
アインズ、イーリン、テル、アトニス、ヒナ、テイル、レイセオン
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/04(月) 19:35:53.38 ID:MZVkeKNv0
アインズとイーリン、ヒナテイルと模擬戦
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/04(月) 19:39:08.79 ID:GTKjbeDPO
レイセオンと現地民の外交手助けしつつ、世界めくれが解決した後の世界でどうやって生きていくのかと問われるガイ
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/04(月) 19:50:56.64 ID:XFLYV9XfO
早速頭のおかしい最悪の悪魔に出逢ってしまうが向こうには妙に気に入られてしまう
249 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 20:37:16.89 ID:TScT/Q1tO
ヒナ「おおっと、約束を忘れた訳ではありませんよね!?」
イーリン「なんのことです──」
ヒナ「とぼけても無駄です!ここはもう飛空挺ではないですよね?なら遠慮なく戦りあえるでしょう!」
テイル「ちょっとヒナ。今はそんな場合じゃ──」
イーリン「いえ、テイル様。大丈夫ですよ」
テイル「え?」
イーリン「ラティア・ヘイヴンでの戦闘に備え、互いの力量を確認しておくことには意味があります」
ヒナ「ほら!イーリンさんは分かってくれています!」
テイル「いや、それヒナの欲求に理屈を付けただけじゃ……」
イーリン「もちろん、本気の殺し合いではありません。周囲の警戒を怠らず、短時間で終わらせる模擬戦です」
イーリン「殺傷禁止。急所への直撃は禁止。降参、または審判が危険と判断した時点で終了」
ヒナ「えー……」
テイル「ヒナ。不満そうな顔しないの」
アインズ「待て。イーリン一人で相手をするのか?」
イーリン「そのつもりでしたが」
アインズ「相手は空を飛ぶ。加えて、あちらにはテイルもいる。なら、こちらも二人でよいだろう」
テイル「えっ、私はやらな──」
ヒナ「当然です!私たちは二人で“モノクロの狂双姫”ですから!」
テイル「ちょっと!その二つ名、私は別に気に入ってないんだけど!」
アインズ「私も入ろう。空中戦への対応と連携の確認にはちょうどいい」
イーリン「……よろしいのですか?」
アインズ「ああ……それに巨大蜂との戦いには参加できなかったからな……ラティア・ヘイヴンで足を引っ張らないよう、今のうちに感覚を掴んでおきたい」
テイル「ええ……もしかしてアインズもヒナと同類だったの……?」
ヒナ「〜〜〜っ!!!嬉しいです!!!こんなにも手応えがありそうな人が2人も!!!もう我慢できません!さあやろう、今すぐやろう!!!」
光の剣「」ヴォン
テイル「ああ、もう……私には加減してよね!?」
◆コンマ下1
01-35 敗北
36-55 引き分け
56-00 勝利
250 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/04(月) 20:41:39.16 ID:9YBKDg5io
あ
251 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 22:29:40.30 ID:Xi78HF2tO
アトニス「なら審判はこのボクが──」
ヒナ「まどろっこしいのはいいです!」パヒュンッ
アトニス「なっ……」
アインズ「光速移動か、厄介だな……!」スッ
竜角の槍「」ガギンッ!
ヒナ「──やっぱり、この一撃程度では終わらないですよね!」
光の剣「」ジジジ……!
ヒナに接近するイーリン「」ズッ
ヒナ「!!!」パヒュンッ
イーリン「──戦いたいのは、私とではなかったのですか?」スタッ
ヒナ「うん……うん!やっぱり私の目に狂いはありませんでした!!!もっと本気、出しても大丈夫そうですね?」スッ
集まりだす雲「」ズモモ……
テイル「ちょっ……ヒナ!?模擬戦でしょ!?」
ヒナ「大丈夫ですよ!イーリンさんたちなら死にません!」バッ
雷雲から放たれる雷「」バチチチッ!!!
アインズ「雷か、面白い!」バッ
炎球「」ゴウッ!!!
テイル「待って!!!流石にその威力の炎魔法を喰らったら死──」
アインズ「はあっ!!!」
飛んでいく炎球「」ボッ!!!
ヒナ「させませんよ!」バッ
ぶつかる炎球と雷「」ドガァァァン!!!
テイル「わああああああ!!!???」
岩陰に隠れるアトニス「おいおい、もう少し加減ってものをしろよな……!」コソコソ
岩陰に隠れるテル「うっひゃぁ……見世物にしたらお金とれるよ、これ」コソコソ
岩陰に隠れるレイセオン「これはこれで貴重な交流ですが、わたくしたちにはもっと重要な第一接触があります!現地の方に会いに行きましょう、ガイ様!」ガシッ
岩陰から引きずり出されるガイ「待て、行くとは一言も──」
アトニス「おい、今出たら危険だぞ!」
レイセオン「そのための転移です!」
杖「」カァンッ!
魔法陣「」ヴォン──
転移していくガイ「おい、待──」シュウン──
転移していくレイセオン「では、また後ほど!」シュウン──
アインズ「あ、アイツらめ……」
テル「それよりこっち止めないと、模擬戦どころじゃなくなるよ!?」
ヒナ「よそ見ですか?」パヒュンッ
アインズ「っ……!」
光の剣「」ギィンッ!
アインズ「速い……だが!」ブンッ
竜角の槍「」ブォンッ!
ヒナ「おっと!」パヒュンッ
テイル(……今!)バッ
252 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 22:30:11.31 ID:Xi78HF2tO
浮き上がるアインズの服「」グイッ……
アインズ「なっ、身体が勝手に浮──」
ヒナ「隙ありです!」パヒュンッ
イーリン「させるかァッ!」ダッ
ヒナ「っ!テイルちゃん!」
テイル「!」コクン
浮き上がるイーリンの服「」グイッ……
イーリン「!?もしかして、これは浮遊魔法──」
イーリンの首元で止まる光の剣「」ピタッ
イーリン「っ……」
ヒナ「まず一人!」バサッ
アインズ「くぅっ……!」バッ
竜角の槍「」ブンッ
アインズの首元で止まる光の剣「」ピタッ
ヒナの首元で止まる竜角の槍「」ピタッ
アトニス「そこまでだ!」
ヒナ「む……止めますか?」
アインズ「……このままなら相打ちだな」
アトニス「ああ。だが、状況を見ろ」
イーリン「……私は首を取られておりますね」
アインズ「私とヒナは相打ち。なら──」チラッ
テイル「……え?私?」
アトニス「そうだ。テイルが残っている。つまり、チーム戦としてはヒナとテイルの勝ちだ」
テイル「か、勝った……?」
ヒナ「勝ちましたよ、テイルちゃん!」パァァ
テイル「やった……!いや、やったでいいのかなこれ……?」
アトニス「いいだろ。少なくとも、最後の浮遊魔法は見事だった」
テル「うん。派手なのはヒナちゃんだけど、勝負を決めたのはテイルちゃんだったね」
テイル「そ、そうかな?」
イーリン「ええ。服へ直接浮遊をかけ、身体の軸を崩す。殺傷力は低いですが、ああいった場面では極めて有効です」
アインズ「私も完全に意識を持っていかれた。ヒナの速度を警戒しているところへ、あれを差し込まれて反応が遅れてしまった」
ヒナ「私が前で暴れて、テイルちゃんが隙を作る。完璧な連携でしたね!」
テイル「ヒナが前に出すぎるから、毎回無理やり合わせてるだけなんだけど……」
ヒナ「つまり相性抜群ということです!」
テイル「前向きだなあ……」
アインズ「だが、勉強になった。空中戦では、攻撃だけでなく身体の制御を奪われる危険もあるのか」
イーリン「私も同感です。ヒナ様の速度に意識を割きすぎました。テイル様を支援役と見て、脅威度を一段低く見積もったのが敗因ですね」
テイル「あ、あはは……なんか、そこまで言われると照れるね」
ヒナ「テイルちゃんはもっと自信を持つべきです!あなたの支援がなければ、私はもっと雑に斬り込むだけでした!」
テル「でも、これで連携確認としては十分じゃない?アインズさんとイーリンさんも、ヒナちゃんとテイルの動きは掴めたでしょ」
アインズ「ああ。次はもう少し上手くやれる」
ヒナ「次があるんですね!?」
テイル「食いつかないの!」
⭐︎ヒナ&テイルとの模擬戦に敗北しました。
253 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/04(月) 22:30:40.19 ID:Xi78HF2tO
ーー廃都
ドサドサッ!!!
ガイ「ぐっ……うぅ……」
レイセオン「あれ?ガイ様、どちらに!?まさかわたくし、ガイ様の転移に失敗して……」サァァ──
ガイ「おい……俺は下だ!降りろ」パシパシ
尻を叩かれるレイセオン「きゃっ!これは失礼しました!まさかわたくし、ガイ様を着地点にしていたとは!」バッ
起き上がるガイ「まったく……」ノソッ……
朽ちた廃墟「」
崩れた廃墟「」
破壊された廃墟「」
ワイワイキャッキャッ
レイセオン「!向こうから声が聞こえます!きっと現地民です!行きますよ、ガイ様!」ガシッ
腕を引っ張られるガイ「待ってください!まずは様子見です!現地民とは限らないでしょう!?」
◆コンマ下1
01-40空妖精たち
41-50虫好きな妖精
51-65黒いローブの仙人
66-85大きい妖精
86-89大盾
90-94白髪エルフ
95-00怠惰
254 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/04(月) 22:33:39.99 ID:1EM46KRwo
誰かな
255 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 00:25:40.14 ID:wF3CluKVO
ーー廃都 市場
ワイワイキャッキャッ
ごはん屋妖精「ん〜?……わわっ、ベルちゃんベルちゃん!また見たことない人が来たよ!」
黒髪ロングの少女「ここ最近は多いね〜……面倒ごとを持ってこないタイプだといいんだけ……ど……」
ガイ「……悪魔族……か?」
レイセオン「おお、第一現地民です!初めまして!」
黒髪ロングの少女「嘘……もう来たの……?」
ガイ「?」
黒髪ロングの少女「いや、こっちの話。うわぁ……マジかぁ……思ったより早いじゃん……」
ごはん屋妖精「ベルちゃん、この人たち知り合い?」
黒髪ロングの少女「知り合いっていうか……仕事の匂いがする人」
ガイ「仕事?」
黒髪ロングの少女「まあ、仕方ないか〜……契約は契約、しっかり果たしますよっと……」スタスタ……
ガイの前に立つ黒髪ロングの少女「……ふ〜ん……?」ジッ
ガイ「……」
レイセオン「どうも、わたくしレイセオン・ノースロップと申します!こちら、お近づきの印にどうぞ!」
名刺「」スッ
ごはん屋妖精「わ〜!何これ〜!」キャッキャッ
黒髪ロングの少女「ところどころ欠けてる……代行者としての使命を果たそうとしているから怠惰ではない……憤怒と色欲とは相性が良さそうだね〜」
ガイ「急になんなんだ、お前は」
黒髪ロングの少女「お前呼ばわりか〜。まあいいけどさ〜」
レイセオン「もしや、こちらの方は現地の代表者様でしょうか!」
黒髪ロングの少女「違う違う。私はただのしがない悪魔だよ〜。この島に来る面倒ごとを眺めながら、だらだら過ごしてるだけの無害な悪魔」
ガイ「無害なヤツは、自分で無害とは言わない」
ごはん屋妖精「ベルちゃんは悪い悪魔じゃないよ〜?たまにお皿洗い手伝ってくれるし!」
黒髪ロングの少女「たまにね〜。毎回やると労働実績になるから」
ガイ「……」
レイセオン「労働実績を避ける悪魔……!」
ガイ「ベル、というのは名前か?」
黒髪ロングの少女→ベルトーネ「愛称。正式にはベルトーネ・ゴールドフェルド。好きに呼んでくれていいよ〜」
ガイ「ベルトーネ……」
ベルトーネ「で、君がガイくんね。神の代行者に選ばれて、代償の刃を使って何かを失くしながらも前に進んでる可哀想な人」
レイセオン「そんなことはありません!ガイ様は失くしたものがあっても、それでも前へ進もうとしている方です!可哀想などと一言で片付けるのは、外交官として看過できません!」
ベルトーネ「大声外交官さん、熱いじゃん」
レイセオン「大声ではなく聞き取りやすい声量です!ベルさんにはまだ渡してませんでしたね、これをどうぞ!」
名刺「」スッ
ベルトーネ「ご丁寧にどうも〜。というか、気にするとこそこなんだ」
256 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 00:27:01.90 ID:wF3CluKVO
ガイ「……レイセオンさん、いい。俺が可哀想かどうかはどうでもいい」
レイセオン「ですが!」
ガイ「それより、代行者とは何だ。お前は俺の何を知っている」
ベルトーネ「あー……そこ聞いちゃうか〜。まあ、聞くよね〜」
ガイ「答えろ」
ベルトーネ「怖い怖い。じゃあ、ざっくり言うね。君は世界が滅びる方に傾いた時、その流れを戻すために動いている人。神様っぽい連中から見れば、代行者ってわけ」
ガイ「……俺はそんなものになった覚えはない」
ベルトーネ「うん。そういうの、大体本人に説明ないんだよね〜。契約書なし、業務説明もなし、おまけに報酬未定。ひどい話だよね〜」
ガイ「契約……お前の言う仕事と関係があるのか」
ベルトーネ「あるよ〜。私の契約は、世界が誤った方向に進みそうな時、代行者が使命を果たせるように手伝うこと」
レイセオン「つまり、ガイ様を支援する契約なのですね!」
ベルトーネ「まあ、結果的にはそうなるね〜」
ガイ「結果的に?」
ベルトーネ「元の契約者はさ、雷霆の魔王が倒されなかったら世界が間違った方向へ行くと思ってたんだよね〜……でも、実際は違った。雷霆の魔王は危険ではあったけど、世界を誤った方向へ導く本命じゃなかった」
レイセオン「では、本当の原因は……」
ベルトーネ「世界めくれ」
ガイ「……」
ベルトーネ「私をこの世界に呼んだ契約者は原因を外した。でも、“世界が誤った方向へ進む”って条件自体は当たってた。だから契約は発動してる。契約のズレって本当に面倒だよね〜」
ごはん屋妖精「ベルちゃん、さっきから話の内容が難しいよぉ」
ベルトーネ「ごめんね〜。要するに、昔の人が契約を雑に組んだせいで、今の私が働かされてるって話」
ごはん屋妖精「ベルちゃんかわいそう〜」
ベルトーネ「でしょ〜?サビ残重すぎ〜」
ガイ「……お前は、世界めくれを止めるために俺を手伝うのか」
ベルトーネ「最低限ね」
レイセオン「最低限なのですね!」
ベルトーネ「悪魔が本気で介入しすぎると、世界への影響が大きいからね〜。契約分だけ必要な時に、必要なだけ。余計な仕事はしない。これ大事〜」
257 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 00:27:39.63 ID:wF3CluKVO
ガイ「信用していいのか?」
ベルトーネ「しなくていいよ〜。信用されると責任が発生しそうだし」
ガイ「……」
ベルトーネ「でも、契約は守る。そこは安心していいよ。悪魔だからね〜」
レイセオン「悪魔だからこそ契約は守る、ということですね!」
ベルトーネ「そうそう。大声外交官さん、理解が早いね〜」
レイセオン「大声ではなく聞き取りやすい声量です!それとレイセオン・ノースロップです!」
ベルトーネ「はいはい」
ガイ「……それで、俺に何をしろと?」
ベルトーネ「まずはジェミニじいさんに会いなよ。この島の状況を知るなら、あの人が一番早い」
ガイ「ジェミニを知っているのか」
ベルトーネ「この島の長みたいなものだからね〜。案内してあげる、契約分ね」
レイセオン「ありがとうございます!では、正式な外交挨拶も──」
ベルトーネ「それはジェミニじいさんにして。私にされると責任が発生しそうだから嫌」
レイセオン「責任回避が徹底しています!」
ベルトーネ「悪魔の生存戦略だよ〜」
ガイ「……分かった。案内を頼む」
ベルトーネ「はいはい。じゃ、行こっか。代行者くん」
ガイ「その呼び方はやめろ」
ベルトーネ「じゃあ、ガイくん」
ガイ「……それでいい」
ごはん屋妖精「ベルちゃん、お仕事?」
ベルトーネ「うん。やだな〜」
ごはん屋妖精「がんばって〜!」
ベルトーネ「はいは〜い……契約だからね〜……」
⭐︎ベルトーネと出会いました。
258 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 00:28:34.90 ID:wF3CluKVO
スタスタ……
ベルトーネ「……ねえ、ガイくん?ちょっとした興味本位で聞くんだけど〜」
ガイ「なんだ?」
ベルトーネ「この世界、壊したいなって思ってたりしない?」
ガイ「……」
レイセオン「べ、ベルトーネ様?少々、物騒な質問では?」
ベルトーネ「そう?悪魔的にはよくある世間話だよ〜」
ガイ「……思ったことがない、と言えば嘘になる」
レイセオン「!ガイ様……」
ベルトーネ「へえ……」ニヤリ
ガイ「理不尽だと思ったことは何度もある。世界めくれで何もかも壊れていて、守れなかった奴がいて、忘れていた約束もあった」
ガイ「こんな世界なら、と……思わなかったわけじゃない」
ベルトーネ「うんうん」
ガイ「だが、壊したいとは違う」
ベルトーネ「どうして?」
ガイ「壊したところで、失ったものは戻らない。死んだ奴も、傷ついた奴も、泣いていた奴も救われない」
ベルトーネ「でも、君は楽になるかもしれないよ?」
ガイ「俺が楽になるだけだ」
ベルトーネ「……」
ガイ「そんなもののために、他の奴らまで巻き込むつもりはない」
ベルトーネ「ふ〜ん……いい答えだね〜。模範解答。代行者っぽい。自己犠牲精神もそれなり。世界への憎悪も適度。壊れかけだけど、まだ壊れてない」
ガイ「……何を見ている」
ベルトーネ「君だよ」
ベルトーネ「君の欠けたところ。削れたところ。怒っているところ。欲しがっているところ。見ないふりしているところ……悪魔だからね〜。そういう隙間は、よく見えるんだよ」ユラァ……
レイセオン「ベルトーネ様……?」
ベルトーネ「ガイくん」
ガイ「なんだ」
ベルトーネ「契約しない?」
259 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 00:30:33.72 ID:wF3CluKVO
レイセオン「……っ?」ピタッ
風「」シン……
ガイ「……何をした」
ベルトーネ「少しだけ、邪魔が入らないようにしただけ。大事な商談だからね〜」
ガイ「商談?」
ベルトーネ「そう。悪魔との契約」
ベルトーネの赤い瞳「」ギラッ……
ガイ「……」
ベルトーネ「君の中には、まだ燃料がある。怒り、後悔、未練、愛情、罪悪感……いいね〜。とてもいい……世界を救うにも、世界を壊すにも、使い道がある……すごく、悪魔(わたし)たち好みだ」ペロリ
黒い影「」ズル……
ベルトーネの足元から伸びる影「」ズズズ……
ベルトーネ「契約内容は簡単。私が君を助ける。君が望む場所へ道を開く。敵を退ける力も、失ったものへ近づく術も、必要なものは全部用意してあげる」
ガイ「……対価は?」
ベルトーネ「君の“怠惰”をちょうだい」
ガイ「怠惰を?」
ベルトーネ「そう。眠りたいと思う心。休みたいと思う心。もう何も背負いたくないと思う心。倒れてしまいたいと思う心……」
ベルトーネ「そういう心を、私に渡して」
ガイ「それを渡すと、どうなる」
ベルトーネ「君は止まらなくなる」
260 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 00:31:07.56 ID:wF3CluKVO
ベルトーネ「疲れても歩ける、傷ついても進める。怖さなんか感じない、どんなに疲れていても剣を振れる。だって、休みたいと思う部分を私が持っていくんだから!」
ベルトーネ「ね?代行者にはぴったりでしょ?」
ガイ「……悪趣味だな」
ベルトーネ「悪魔だからね。それに、君はもう似たようなことをしている」
ベルトーネ「痛みを失っても前に出た。味を失っても食べるふりをした。記憶を失っても進んだ。休みたい心が少し減ったところで、大差ないんじゃない?」
ガイ「……」
ベルトーネ「君が立ち止まれば、誰かが死ぬかもしれない。君が迷えば、世界めくれは広がるかもしれない。君が休めば、最後の光を誰かに奪われるかもしれない」
ベルトーネ「だから、契約しよう」
ベルトーネ「休む権利を捨てて、進み続ける力を得る。とても英雄的だと思わない?」
ガイ「……」
ベルトーネ「今の君に一番必要な力だよ?」
ガイ「違う」
ベルトーネ「違わないよ。君は強くならなきゃいけない。もっと早く、もっと硬く、もっと痛みに鈍く、もっと迷わず、もっと──」
ガイ「違うと言った」
ベルトーネ「……」
ガイ「俺に必要なのは、止まらない力じゃない」
ベルトーネ「……へえ?」
ガイ「止まるべき時に止まり、休むべき時に休むことだ。誰かに止められた時、ちゃんと耳を貸すことだ」
ガイ「俺は、それを捨てたら駄目だ」
ベルトーネ「どうして?」
ガイ「それを捨てたら、俺は本当に“世界めくれを止めるための道具”になる」
ガイ「仲間が止めても聞かない。身体が壊れても気づかない。誰かが泣いても、任務だからと切り捨てる」
ガイ「そんなものは、俺じゃない」
ベルトーネ「でも、強くはなれる」
ガイ「いらない」
ベルトーネ「死ぬかもよ?」
ガイ「それでもだ」
ベルトーネ「君が死んだら、世界が終わるかもよ?」
ガイ「だからこそ、俺一人で全部を背負う契約はしない」
ベルトーネ「……」
ガイ「俺は進む。だが、進み続けるために人間であることを捨てるつもりはない」
ガイ「だから、契約はしない」
シーン……
261 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 00:32:17.96 ID:wF3CluKVO
ベルトーネ「……そっか」
影「」スゥ……
風「」サァァ──
レイセオン「……っ、今、のは……?」
ガイ「……試したのか」
ベルトーネ「半分ね〜」
ガイ「もう半分は?」
ベルトーネ「本気」
ガイ「……」
ベルトーネ「契約してくれたら楽だったんだけどな〜。君が休まなくなれば、私の契約処理も単純になるし」
レイセオン「それを本人の前で言いますか……!」
ベルトーネ「悪魔だからね〜」
ガイ「……断ってよかった」
ベルトーネ「うん。断って正解」
ガイ「お前……」
ベルトーネ「でも、誘いは本物。断ったのも君の選択。これで一つ確認できた」
ガイ「何をだ」
ベルトーネ「君はまだ、自分を道具にする気はないってこと〜」
ベルトーネ「あ、もう一つだけ聞いてもいい〜?」
ガイ「……まだ何かあるのか」
262 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 00:32:44.31 ID:wF3CluKVO
ベルトーネ「世界めくれを止めた後、君はどうやって生きていくつもり?」
ガイ「それは……」
ベルトーネ「光を集めて、世界めくれを止める。うん、今はそれでいいよ。役目があるからね」
ベルトーネ「でも、その役目が終わったら?代行者じゃなくなった君は、何になるの?」
ガイ「……分からない」
ベルトーネ「だよね〜」
ガイ「だが……考えないといけないことだとは思っている」
ガイ「世界めくれを止めても、全部が元に戻るわけじゃない。死んだ奴は戻らない。壊れた場所も、失った感覚も、忘れていた時間も……都合よく元通りにはならない」
ガイ「俺自身も、前と同じには戻れない」
レイセオン「ガイ様……」
ガイ「それでも、終わった後に何も残らないなんてことにはしたくない」
ベルトーネ「何を残したいの?」
ガイ「まだ分からない。けど……誰かのために死ぬ理由じゃなくて、生きる理由を探したい」
ガイ「味が分からなくても、誰かと飯を食う。痛みが分からなくても、失ったものが戻らなくても、残ったものを数える」
ガイ「そういう生き方を、探したい」
ベルトーネ「……」
ガイ「今はまだ、世界めくれを止めることが先だ。だが、その後も……俺は道具として終わるつもりはない」
ベルトーネ「ふ〜ん……」
ガイ「何だ」
ベルトーネ「いや、いい答えだな〜って」
ガイ「模範解答か?」
ベルトーネ「ううん。さっきよりずっと人間っぽい答え……うん。君、自分で思ってるよりまだ大丈夫だよ」
ガイ「悪魔に言われても安心できないな」
ベルトーネ「あはは、それはそうだね〜」
レイセオン「ですが、私は安心しました!」
ガイ「レイセオンさん?」
レイセオン「ガイ様が、世界を救った後のことを少しでも考えてくださっているなら、それはとても大切なことです!」
ガイ「……まだ何も決まっていない」
レイセオン「構いません。決まっていない未来を考えられること自体が、きっと大事なのです」
ベルトーネ「大声外交官さん、たまにいいこと言うね〜」
レイセオン「たまにではありません!あと大声ではなく聞き取りやすい声量なだけです!」
ベルトーネ「あはは。怖い怖い」
ベルトーネ「それにしても、惜しかったな〜。君の怠惰、結構おいしそうだったのに」
ガイ「二度と狙うな」
ベルトーネ「契約なしなら食べないよ。悪魔にもルールはあるからね〜」
レイセオン「そこだけは律儀なのですね……」
ベルトーネ「契約違反は面倒だからね〜」
「ウヒヒヒッ!人間に振られてどんな気持ち?ねえねえ、今どんな気持ち?」
ベルトーネ「ん、その声は……」
黒髪ポニーテールのドレス少女「ベル、この世界では初めましてね!」バサッ
263 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 00:34:10.61 ID:V4gkaJBLO
本日はここまでです。
どうにかラティア・ヘイヴンについてよかったです。
次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
264 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/05(火) 01:17:50.36 ID:UbK3aDCEo
レイセオンがシリアスに対する癒し枠
265 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/05(火) 03:32:03.32 ID:UY79sOUTo
おつ
コンマの両極端っぷりが凄まじくてワロタ
266 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/05(火) 05:42:50.75 ID:F+84bNCF0
乙
勝手な妄想だけどフローディアが言っていた3人(黒いローブのエルフ、白衣のホムンクルス、黒いドレスの悪魔)がもし手を組んだらかなりヤバそう。
267 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/05(火) 12:37:54.28 ID:b2O68lUSO
>>257
でガイもエルフ界のレジェンド「ジェミニ」の事を知っていたのか。
268 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/05(火) 13:00:00.69 ID:jwhoq2gMO
本家ヘイトみたいのが増えてきてちょっとキツくなってきた
269 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 22:35:59.21 ID:wHnMTYrUO
>>264
レイセオンさんは今のところ癒し枠寄りですね。ただ、こちらのスレはバッドエンドのその後をテーマに進めているので、どのキャラもいつシリアス側に落ちてもおかしくない感じでやっています。
>>265
驚くほど振り切れていました。コンマに翻弄されるのも悪くないですね。
>>266
それぞれの思惑は似ている部分もありますが、微妙に違うので、現時点では手を組むようなことはないと思われます。
ただ、どの人たちも戦闘力はそれなりに高そうです。
>>267
少々わかりづらいのですが、ガイはジェミニという名前しか知りません。
>>244
のテイルの発言を耳にして、ベルトーネが再度その名を出したので反応した形になります。
>>268
私としては、本家様の物語や本家様のキャラクターに対してヘイトを向ける意図は一切ありません。そう感じさせてしまったのであれば、私の描写や考えの至らなさによるものだと思います。申し訳ありません。
今後の展開でも本家様のキャラクターを登場させる場面はいくつか想定しており、その中で解釈違いに感じられる描写や、人によってはヘイトと受け取られる表現が出てしまう可能性はあります。
そのため、合わないと感じられた場合は無理に読み続けず、閲覧を控えるなどしていただければと思います。
貴重なご意見、ありがとうございました。
270 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 22:37:05.87 ID:wHnMTYrUO
ベルトーネ「……最悪〜」
黒髪ポニーテールのドレス少女「ひっどーい!久しぶりの再会なのに、その反応はないんじゃない?」
レイセオン「ええと……どちら様でしょうか!わたくし、大魔女帝国指定特級魔女レイセオン・ノースロップと申します!」
投げられる名刺「」ピッ
名刺を摘む黒髪ポニーテールのドレス少女「……へえ、名刺?面白いわ!」パシッ
レイセオン「初対面の方には名刺をお渡しする。それが社会人の基本です!」
黒髪ポニーテールのドレス少女「ウヒヒッ、悪魔にそんな概念を持ち出すなんて面白い子ね!」
ベルトーネ「ガイくん、大声外交官さん。下がって」
レイセオン「ベルトーネ様?」
ベルトーネ「その子、私が言うのもなんだけど最悪な悪魔だから」
黒髪ポニーテールのドレス少女「失礼ね。悪魔なんて誰もが最悪なものでしょ?」
ガイ「……お前がフローディアの言っていた一人か」
黒髪ポニーテールのドレス少女「フローディア?……ああ、不死鳥の子ね。何度壊しても再生するから面白かったわ!途中で飽きたけど」
ガイ「名乗れ」
黒髪ポニーテールのドレス少女→ベッサラビア「いいわよ。私はベッサラビア・オルフェウス!七大罪の末席、“暴食のベルゼブブ”……こっちの名前はどうでもいいわ。私は面白いものが好き。壊れ方が面白いもの、泣き方が面白いもの、抗い方が面白いもの……あとは、強い人!」
ガイ「ラティア・ヘイヴンに何をしに来た」
ベッサラビア「え?落としに来たの」
レイセオン「落とす、とは?」
ベッサラビア「この浮島、面白いでしょう?空に浮かんでる巨大な島。それを支えているものを外したら、どうなると思う?」
ベルトーネ「……ッ」
ベッサラビア「そう!地上にドーン!街も山も平原も、ぜーんぶぺちゃんこ!想像しただけで笑えるでしょう?ウヒヒッ!」
ガイ「笑えるわけがないだろう!なぜそんなことをする」
ベッサラビア「んー?私が召喚されてから、今年で666年目なの。記念日よ?記念すべき年には、記念すべきことをしたくなるでしょう?」
レイセオン「発想が最悪です!」
ガイ「お前はここで止める」
魔導拳銃「」スチャ
ベルトーネ「待って、ガイくん」スッ
ベッサラビア「あら、優しいじゃないベル」
ベルトーネ「うるさいな〜。ここでガイくんに死なれたら、契約処理が面倒なだけだよ〜」
ベッサラビア「ウヒヒッ、嘘が下手ね」
ベルトーネ「……ほんと、嫌な奴〜」
271 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/05(火) 22:37:34.18 ID:wHnMTYrUO
ガイ「ベルトーネ。こいつはお前の知り合いなのか」
ベルトーネ「厄介な同業者。あいつは“欲しがる状態”を作るのが好きなんだよ〜。飢えさせて奪わせて、壊れるところを見るのを趣味にしている……そんな奴」
ベッサラビア「さすが怠惰。動かないくせに観察だけはしてるのね」
ベルトーネ「働かなくて済むようにね〜」
ベッサラビア「でも今日は働くんでしょう?その人間のために」
ベルトーネ「契約分はね」
ベッサラビア「契約、契約、契約!つまらないわね!悪魔なんだからもっと好き勝手すればいいのに!」
ベッサラビア「──じゃあ、せっかくだから見せてあげる。悪魔らしい好き勝手ってやつを」スッ
レイセオン「させません!」バッ
魔法陣「」フォンッ
ベルトーネ「!?ベッサラビア、まさか時間を──」
ベッサラビア「正っ解♡」パチンッ
◇
レイセオン「なっ、一体どこに!?」キョロキョロ
ガイ「時間魔法か……!」バッ
ベッサラビア「あなた……止まった時間の中で私を目で追ってたわね?へえ、へえへえへえ!いいわね!もしかしてあなた、面白い側の人間?」スタスタ……
ガイ「……」
ベッサラビア「近くで見せて?」パチンッ
◇
レイセオン「また消えた!?」
ガイの顔を触るベッサラビア「」ペタッ
ガイ「……!」
ベッサラビア「あなた、いい顔してるわ。壊したいものがあるのに壊さない顔。怒ってるのに飲み込んでる顔。死にたくないのか死にたいのか、自分でも分かってなさそうな顔……ベルなんかより私と契約する?」
ガイ「するわけがない」バッ
短剣「」ブンッ!
ベッサラビア「即答!いいわねぇ。じゃあ、今日は挨拶だけにしておいてあげる」パッ
ベッサラビア「……じゃあね、ガイ、ベル。それと、レイセオン……?次に会ったら、もう少し遊びましょう」
ベッサラビア「それじゃあ、666歳記念祭の開幕まで、せいぜい頑張ってね!そのときには招待状を送ってあげるから!」フリフリ
黒い影に沈むベッサラビア「」ズズズ……
シーン……
レイセオン「……消えてしまいました!」
272 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/06(水) 00:39:55.75 ID:uj0HPYF7O
ーー古城 会議室
ガイ(外観は今にも崩れそうだったが、中は綺麗だ……しかし、急に崩れたりしないだろうな?)チラ
ジェミニ「人形や空妖精達が手入れをしてくれておる。外れの方に住んでおった人形もこちらの方に来てもらっての。ガイ殿が思っとるようなことにはならん」
ガイ「すいません、そういったつもりでは……」
ジェミニ「気にするな。初めて来た者ならば、誰でも同じことを思うじゃろう。外から見れば、とうに朽ち果てた城に見えてもおかしくはない……して、お主らが遭遇したベッサラビアという悪魔の件についてじゃが……」
ベルトーネ「また雷霆の魔王のときみたいに戦力を集めるの〜?」
ジェミニ「そうじゃ。ガイ殿、お主たちの力を借してはくれぬだろうか?無論、協力してくれるのであれば報酬は弾もう」
ガイ「もちろんです。あの悪魔を放置するつもりはありません」
レイセオン「はい!大魔女帝国指定特級魔女として、危機を看過するわけには参りません!そして、解決した暁には転移扉の設置を許可していただきたく!」
ジェミニ「ふむ……善意で言っていただけてるのはわかるがの、その件は丁重にお断りさせていただきたい」
レイセオン「それは何故でしょうか!?」
ジェミニ「このラティア・ヘイヴンは、既に地上の国ではない。滅びた国の残骸であり、同時に今ここに暮らす空妖精や人形たちの住処でもある」
レイセオン「はい!」
ジェミニ「そこに恒常的な転移扉を置けば、外と内の境が曖昧になる。善き者が来るとは限らぬじゃろう?」
レイセオン「それは……確かに……」
ジェミニ「まして今、この島は悪魔に狙われておる。ガイ殿の話によれば、他の脅威が来る可能性もあるのじゃろう?逆に利用されてしまう可能性もある。儂の一存で恒常的な通路を許すわけにはいかぬ」
ベルトーネ「まあ、転移って便利だけど、便利なものほど悪用されるからね〜」
レイセオン「で、ですが!大魔女帝国の転移扉は、魔力識別、座標固定、通過者許可術式などを用いた安全性の高いものでして!」
ジェミニ「うむ。お主が責任を持って扱おうとしておることは分かる」
レイセオン「では!」
ジェミニ「設置は許可できぬ」
レイセオン「うぐっ……!」
ガイ「……それで、戦力はどの程度期待できるんですか?」
ジェミニ「元からこの国にいた人形やゴーレムはもちろん、外から来て居着いた者たちも協力を要請すれば手伝ってくれるじゃろう。皆、癖は強いがこの島を大切に思っておる者が多いからの」
ガイ「その人たちはどちらに?」
ジェミニ「大抵は都の方じゃの。居なくとも、誰かは行き先を知っておる筈じゃ」
ベルトーネ「城の中にも何人かいるよ〜。私とジェミニじいさんは基本ここに住んでるから、その辺の連中にはすぐ話を通せるんじゃないかな〜」
レイセオン「つまり、まずはラティア・ヘイヴン各地にいる協力者候補へ声をかける必要がある、ということですね!」
ジェミニ「うむ。ただし、無理強いはせぬ。この島は既に王権で人を動かす国ではない。ここに残る者たちは、それぞれの意志で暮らしておる」
ガイ「協力してくれるかどうかは、相手次第ということですか」
ジェミニ「そうじゃ。だが、島を落とす悪魔が現れたとなれば、黙って見ている者ばかりではあるまい」
ベルトーネ「まあ、空妖精たちは逃げ足早いし、人形たちは妙に義理堅いし、ゴーレムたちは真面目だからね〜」
ジェミニ「お主が一番不真面目じゃがの」
ベルトーネ「知ってる〜」
⭐︎ジェミニと出会いました。
273 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/06(水) 00:40:53.99 ID:uj0HPYF7O
すいません、順番を間違えました。
274 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/06(水) 00:41:20.81 ID:uj0HPYF7O
ガイ「……島を落とすと言っていた」
ベルトーネ「冗談じゃないと思うよ〜。あいつ、面白いと思ったことは本当にやるから〜」
レイセオン「この浮島を落とすなど……本当に可能なのですか?」
ベルトーネ「普通は無理だけど〜……この島を支えてる仕組みが壊されたら、流石に落ちるでしょ〜?アイツは時間を止めて、壊すべき場所を壊せる。だから最悪なんだよ〜」
レイセオン「最悪です!」
ベルトーネ「それと、時間停止に反応したんでしょ?あの言い振りだと君、絶対アイツに気に入られたよ〜」
ガイ「……面倒な話だ」
風「」ヒュオッ……
ガイ「!」
レイセオン「風……?」
ベルトーネ「あー……」
白髪天パの青年エルフ「──この地で、妙な魔力を感じた。ベルトーネ、どういうことか説明してもらおう」
ベルトーネ「やっほ〜、ジェミニのじいさん」
ガイ「この人が……?」
白髪天パの青年エルフ→ジェミニ「見ない顔じゃな。いかにも、儂がジェミニじゃ……この島に看過できぬ異常が起きた。冗談では済まされぬぞ、ベルトーネ」
ベルトーネ「だから、私じゃないってば〜」
シュバババ
レイセオン「初めまして!あなたがこのラティア・ヘイヴンの長の方ですね!わたくしは大魔女帝国指定特級魔女、レイセオン・ノースロップ!まずはこちらをどうぞ!」
名刺「」スッ
ジェミニ「お、おお……元気がよいな」
ベルトーネ「とりあえず〜、疲れたから一旦お城に行かない?詳しい話もそこでするからさ〜」
◆
275 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/06(水) 00:41:50.00 ID:uj0HPYF7O
ーー古城 会議室
ガイ(外観は今にも崩れそうだったが、中は綺麗だ……しかし、急に崩れたりしないだろうな?)チラ
ジェミニ「人形や空妖精達が手入れをしてくれておる。外れの方に住んでおった人形もこちらの方に来てもらっての。ガイ殿が思っとるようなことにはならん」
ガイ「すいません、そういったつもりでは……」
ジェミニ「気にするな。初めて来た者ならば、誰でも同じことを思うじゃろう。外から見れば、とうに朽ち果てた城に見えてもおかしくはない……して、お主らが遭遇したベッサラビアという悪魔の件についてじゃが……」
ベルトーネ「また雷霆の魔王のときみたいに戦力を集めるの~?」
ジェミニ「そうじゃ。ガイ殿、お主たちの力を借してはくれぬだろうか?無論、協力してくれるのであれば報酬は弾もう」
ガイ「もちろんです。あの悪魔を放置するつもりはありません」
レイセオン「はい!大魔女帝国指定特級魔女として、危機を看過するわけには参りません!そして、解決した暁には転移扉の設置を許可していただきたく!」
ジェミニ「ふむ……善意で言っていただけてるのはわかるがの、その件は丁重にお断りさせていただきたい」
レイセオン「それは何故でしょうか!?」
ジェミニ「このラティア・ヘイヴンは、既に地上の国ではない。滅びた国の残骸であり、同時に今ここに暮らす空妖精や人形たちの住処でもある」
レイセオン「はい!」
ジェミニ「そこに恒常的な転移扉を置けば、外と内の境が曖昧になる。善き者が来るとは限らぬじゃろう?」
レイセオン「それは……確かに……」
ジェミニ「まして今、この島は悪魔に狙われておる。ガイ殿の話によれば、他の脅威が来る可能性もあるのじゃろう?逆に利用されてしまう可能性もある。儂の一存で恒常的な通路を許すわけにはいかぬ」
ベルトーネ「まあ、転移って便利だけど、便利なものほど悪用されるからね~」
レイセオン「で、ですが!大魔女帝国の転移扉は、魔力識別、座標固定、通過者許可術式などを用いた安全性の高いものでして!」
ジェミニ「うむ。お主が責任を持って扱おうとしておることは分かる」
レイセオン「では!」
ジェミニ「設置は許可できぬ」
レイセオン「うぐっ……!」
ガイ「……それで、戦力はどの程度期待できるんですか?」
ジェミニ「元からこの国にいた人形やゴーレムはもちろん、外から来て居着いた者たちも協力を要請すれば手伝ってくれるじゃろう。皆、癖は強いがこの島を大切に思っておる者が多いからの」
ガイ「その人たちはどちらに?」
ジェミニ「大抵は都の方じゃの。居なくとも、誰かは行き先を知っておる筈じゃ」
ベルトーネ「城の中にも何人かいるよ~。私とジェミニじいさんは基本ここに住んでるから、その辺の連中にはすぐ話を通せるんじゃないかな~」
レイセオン「つまり、まずはラティア・ヘイヴン各地にいる協力者候補へ声をかける必要がある、ということですね!」
ジェミニ「うむ。ただし、無理強いはせぬ。この島は既に王権で人を動かす国ではない。ここに残る者たちは、それぞれの意志で暮らしておる」
ガイ「協力してくれるかどうかは、相手次第ということですか」
ジェミニ「そうじゃ。だが、島を落とす悪魔が現れたとなれば、黙って見ている者ばかりではあるまい」
ベルトーネ「まあ、空妖精たちは逃げ足早いし、人形たちは妙に義理堅いし、ゴーレムたちは真面目だからね~」
ジェミニ「お主が一番不真面目じゃがの」
ベルトーネ「知ってる~」
⭐︎ジェミニと出会いました。
276 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/05/06(水) 00:42:33.83 ID:uj0HPYF7O
ーークロシュヴァリエ号
アトニス「なるほど……それは厄介なことになったな。というかお前、悪魔の匂いが強いが、契約したんじゃないだろうな?」
ガイ「するわけがないだろう……」
イーリン「ふむ……では、当面はこの島を狙う脅威に対して対処をし、落ち着いたら世界樹の残滓の力を探索するということですね?」
ガイ「ああ……そういえば、ヒナとテイルは?」
アインズ「都の方で寝泊まりするそうだ。ヒナが都の強者を見て回りたいと言い出して、テイルが半ば巻き込まれる形で同行している。それより、テルは起こさなくていいのか?」
テル「ぐごごご……すぴー……」
イーリン「近傍の探索から帰ってそのまま酒を開け始めていました。無理に起こしても会議の役には立たないかと」
ガイ「フッ……テルはどこでも変わらないな。今は寝かせてやろう」
レイセオン「ですが、変わらないというのもまた好ましいです!非常時に平常を維持できる方は貴重です!見習うべき安定感です!」
ガイ「俺たちも休めるときは休もう。ベッサラビアがいつ来るかはわからない。その上、フローディアが言っていた奴らに、そのフローディア自身も警戒しなければならない」
アインズ「賛成だ。警戒すべき相手が多い以上、消耗したまま動くのは下策だからな」
ガイ(ああは言ったが、どうせ寝てもすぐに目が覚める。少し甲板に出て周囲を見ておくか、それとも目を閉じるだけ閉じておくか……)
◆現在はラティア・ヘイヴンです。(2日目)
【目標】
・世界樹の光の残滓を手に入れる。
・ラティア・ヘイヴンに迫る脅威への対策をする。
何をする?
安価下1〜3
⭐︎協力者
・クロシュヴァリエ号
アインズ、イーリン、テル、アトニス、レイセオン
・ラティア・ヘイヴン
ジェミニ、ベルトーネ、ヒナ、テイル
277 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/06(水) 00:44:26.59 ID:xekLQpi0O
イーリン、テイルのグライダー整備手伝いながらちょっと昔話
278 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/06(水) 00:52:58.91 ID:VJY9n4jdo
レイセオンに世界を救った後は我が国に婿入りするんじゃないんです?と揶揄われる
279 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/06(水) 00:55:41.19 ID:R83hON1ko
まずは古城に居る人達と知り合って協力を募る
280 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/06(水) 00:55:43.17 ID:7cx1JAtV0
ジェミニからクロシュ達の話を聞く
281 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/05/06(水) 09:13:53.53 ID:Uez+IqvC0
読んでて絶対ジェミニ転移扉の設置を拒否しそうと思ったけどやっぱりそうだったね。
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