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【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 Ⅳ
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31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/23(日) 11:52:32.95 ID:ySjIIPQuO
乙
マロニーも連れていたらかなりの戦力になるけど今は難しいね
32 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 17:31:35.08 ID:WuNnxpG6O
>>28
似たような名前になる予定です。あまり捻りのないものですが、いずれ出てくるでしょう。
>>29
長いようで意外と短いかもしれません。今回、
>>15
で行った判定の結果を見せられるかと思います。(上が4下が5です。わからなくても何も支障はありません)
第七避難所についたら、何人かは頼めば手伝ってくれるかと思います。
>>30
イーリンさんはまだホーリーさんやマロニーさんほど神様寄りになっていないので大丈夫かと思われますが、このまま化身として生きていく方に振り切ればそうなってしまうかもしれません。ならないかもしれません。
今後の展開次第です。
>>31
化身の方々は手を貸せないようです。
仮に、彼女達が力を貸してくれるのであれば、相当頼もしいものになるでしょう。
33 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 17:32:26.91 ID:WuNnxpG6O
ー 翌日
ザッ……ザッ……
崩れた建物「」
瓦礫「」ガラ……
レム「……」
砕けたバリケード「」
地面に散らばる武器「」
ガイ「……レム。第五避難所までは、あとどれくらいだ?」
レム「……」
ガイ「レム?」
レム「……ここです」
ガイ「……何?」
レム「ここが……第五避難所です……!」
ガイ「……!」
◆
ーー第五避難所跡
崩壊した防壁「」
焼け落ちた見張り台「」
血痕「」ベットリ……
ガイ(……これは……襲撃、されたのか?)
レム「そんな……だって……ここには、まだ……みんなが……」
駆け出すレム「みんな……!」タッタッタッ……
ガイ「レム!」タッ
◇
レム「誰か!誰かいませんか!?」タッタッタッ
レム「レムです!戻ってきました!返事をしてください!」タッタッタッ
シーン……
レム「……っ」ピタッ
焼け焦げた死体「」
瓦礫に押し潰された死体「」
壁にもたれたまま動かない避難民「」
レム「……」
ガイ「レム!……これは……」
レム「まだです……!きっと、奥に生きてる人が……!」タッタッタッ……
レム「……!」
服を剥ぎ取られた死体「」
引き裂かれて地面に散らばった衣服「」
レム「……え……」
34 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 17:32:57.25 ID:WuNnxpG6O
地面に残る引きずられたような血痕「」
転がった装飾品「」
レム「……」
ガイ「レム。見るな」
レム「……っ、なんで……」
ガイ「……」
膝から崩れるレム「なんで……こんな……」ガクッ
ガイ「無理に見るな」
レム「うっ……ぐ……っ……」ポロポロ
ガイ「……」
周囲を見渡すガイ「……」
焼け落ちた避難所「」
積み重なる瓦礫「」
あちこちに残された死体「」
ガイ(……魔物じゃない。何度も魔物の襲撃跡を見てきたが……こんな殺し方はしない)
ガイ(……これは、人の仕業だ)
レム「みんな……生きてたのにぃ……」ポロポロ
ガイ「……」
レム「私が……私が、もう少し早く戻ってたら……」
ガイ「……それは違う。君がここにいたところで、死体が一つ増えていただけかもしれない」
レム「……っ」
ガイ「まだ全部は見切っていない……生き残った人間がいないか探そう」
涙を拭うレム「……はい……」ゴシッ
◆
35 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 17:33:25.83 ID:WuNnxpG6O
ガイ「……これで全部か?」
レム「……はい。第五避難所で、人が隠れられそうな場所は……全部、見ました……」
ガイ「……」
レム「誰も……いませんでしたね……」
ガイ「ああ……」
レム「……」
狐耳「」ペタン……
ガイ「……レム。一つ聞きたい」
レム「……はい」
ガイ「第五避難所は、原理派と揉めていたことがあるか?」
レム「……あります。何度も……人間以外を追い出せって言われたり、物資を渡せって脅されたり……」
ガイ「襲撃されたことは?」
レム「小さな衝突なら何度か。でも……こんなことは、一度も……」
ガイ「……」
レム「第五避難所は、人間も獣人も魔族も関係なく受け入れてました。だから、原理派にはずっと目をつけられてたんです……でも、だからってこんなこと……!」
ベルトーネ『追い詰められた人間っていうのは、何をしでかすかわからない。私たち悪魔にも酷いことをする奴はいくらでもいるけど……こういうのを見ると、どっちが悪魔なんだか分からなくなるね〜』
フローディア『……これも、仕方のないことなのかしら……』
ガイ(……仕方ないで済ませられることじゃない)
フローディア『……そうね』
レム「みんな……ただ、生きようとしてただけなのに……人間とか、獣人とか、魔族とか……そんなの関係なく、みんなで……」
ガイ「……」
レム「それの何が……そんなに悪かったんですか……」
ガイ「……悪くない」
レム「……」
ガイ「少なくとも、こんな目に遭わされる理由にはならない」
レム「……っ」
堪えていた涙が溢れ出すレム「うっ……うぅぅ……っ……!」ボロボロ
ガイ「……」
泣き崩れるレム「うぁぁぁぁぁ……っ……!」
◆
36 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 17:35:04.70 ID:WuNnxpG6O
ガイ(物資はほとんど奪われていた……残っているのは、奴らが持ち切れなかった分だけだ)
ガイ(襲撃から時間は経っているようだが……原理派がまだ近くにいないとも限らない。用心しておこう)
◆現在はセイントレアです。(5日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・聖女を見つける
・サーシャたちと合流する
※安価終了後、第六避難所に向かいます。
何をする?
安価下1〜2
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/23(日) 17:36:07.89 ID:Ac3tBUT30
後からたまたまやってきたマロニーがお祈りしていたので一緒にお祈り
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/23(日) 17:44:19.68 ID:ySjIIPQuO
レムと会話する
39 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 19:14:59.58 ID:kzYA2X2lO
ガイ「……大丈夫か?」
瓦礫に座るレム「……はい。すみません、こういったことは、いつ起きてもおかしくなかったのに……取り乱してしまいました」
ガイ「謝ることじゃない……想像と実際に体験するのとは全然違うものだ。慣れる必要もない」
レム「……」
ガイ「だが……悲しんでばかりもいられない。ここでやることが済んだら、すぐに第六避難所に向かうべきだ……君の道案内がいる」
レム「……ガイさんは、平気なんですか?」
ガイ「……」
レム「さっきから……ずっと平気そうにしてます」
ガイ「……平気なわけじゃない」
レム「……」
ガイ「人が死んでるのを見て、何も思わなくなったわけじゃない。ただ……立ち止まっていられないだけだ」
レム「立ち止まって……」
ガイ「ああ。俺にも、やらなきゃいけないことがある。ここで俺まで動けなくなったら……今度は、まだ生きてる誰かを助けられなくなるかもしれない」
ガイ「だから動く。それだけだ」
レム「……強いんですね、ガイさんは」
ガイ「……それに」
レム「?」
ガイ「動いてないと、余計なことを考えるからな。俺だって、そんなに強くない」
レム「……ふふっ、なんですか、それ。説得力ないですよ……」
ガイ「……そうか?」
⭐︎レムと話しました。
40 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 19:15:55.23 ID:kzYA2X2lO
ベルトーネ『……ガイくん、神の気配が近づいてきてる。襲ってはこないだろうけど、注意して』
構えるガイ「……レム、何かが近づいてきているみたいだ。いつでも逃げられる準備をしておけ」ザッ
レム「!は、はい!」スクッ
ザッ……ザッ……
血塗れのマロニー「」ヌッ
ガイ「……マロニー?」
ベルトーネ『なんだ、あのゴスロリ吸血鬼だったか〜。警戒して損した〜』
マロニー「代行者さん。ここに来てたんだ」
血が滴る巨大斧「」ポタ……ポタ……
レム「マロニーさん、その血……」
マロニー「これは私の血じゃないよ。ここをこんな風にした人達に痛い目を見てもらったの」
フローディア『痛い目を見るどころの話ではないんじゃないかしら……』
ガイ「……原理派か?」
マロニー「うん。まだ近くに残ってたから」
ガイ「……そうか」
マロニー「うん」
地面に突き立てられる血塗れの巨大斧「」ズンッ
死体に近づいていくマロニー「」スタスタ……
ガイ「……何をするんだ?」
マロニー「お祈り」
ガイ「……」
死体の前にしゃがむマロニー「」スッ
両手を合わせるマロニー「……」
ガイ「……」
静かに祈るレム「……」スッ
◇
41 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 19:16:39.28 ID:kzYA2X2lO
立ち上がるマロニー「……よし」スクッ
ガイ「これからどうする?」
マロニー「ここの人たちを片付ける」
レム「……片付ける?」
マロニー「このままにはしておけないでしょ。燃やして、埋められる人は埋めて、難しい人はちゃんと弔う」
レム「でも、この人数を一人で……」
マロニー「平気。こういうの、慣れてるから」
レム「……」
マロニー「あなたたちは先に行って」
ガイ「いいのか?」
マロニー「うん。代行者さんには、使命があるでしょ?」
ガイ「……」
マロニー「ここは私に任せて。この人たちのことは私がやるから」
レム「……マロニーさん」
マロニー「?」
レム「……ありがとうございます」
マロニー「お礼を言われることじゃないよ」
レム「それでも……ありがとうございます」
マロニー「……行って。あとは私がやるから」
ガイ「……頼む」
◆
舞い散る白い花弁「」フワッ──
ホーリー「──多くの命が失われましたね」
マロニー「あなたも来たんだ。ちょうどいいや、手伝ってくれる?」
両手を組むホーリー「ええ……その前に、祈りを捧げさせてください」スッ
目を閉じるホーリー「──この世界で得たものも、失ったものも……あなた方が生きたことの全てが、救いへと繋がりますように……」
⭐︎マロニーと話しました。
42 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 19:17:34.44 ID:kzYA2X2lO
ーーセイントレア平原
ザッ……ザッ……
ガイ「このあたりは……ずいぶん変わったな」
レム「ガイさん、この辺りに来たことがあるんですか?」
ガイ「十年前はセイントレアに住んでいたからな。土地勘はある方だと思うぞ」
レム「それなら、私の道案内って必要なかったんじゃ……」
ガイ「いや、一人だと心細いからな。いてくれて助かっている」
レム「!……えへへ……そうですかね……?」
狐耳「」ピコピコ
フローディア『……ガイ、この子を口説くつもり?』
ガイ(何の話だ?)
フローディア『……自覚がないのね』
ベルトーネ『一人だと心細いから、君がいてくれて助かる、だって〜。私が今のレムちゃんなら勘違いしちゃうかも〜』
ガイ(事実を言っただけだ……先を急ぐぞ)
◆探索判定 反転コンマ下1
01-10 氷刃の魔女
11-50 敵襲
51-70 場所を発見
71-80 使えそうな物資を発見
81-00 生存者と遭遇
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/23(日) 19:27:48.17 ID:TfKFJk7i0
はい
44 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 19:40:09.87 ID:oAhllJbzO
物資を見つけたようです。
◆何を見つけた?
安価下1
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/23(日) 19:42:56.08 ID:oaQRBmRbO
開くと雨を呼ぶ傘
46 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 21:25:45.22 ID:oodHnYwlO
ガイ「……ん?」
道端に落ちてる傘「」ポツン
ガイ「傘……?」
レム「ずいぶん綺麗ですね。十年もここにあったものには見えませんけど……」
ガイ「魔道具の類か?……罠かもしれない、少し下がっていろ」
ベルトーネ『う〜ん……変な感じはしないけど?』
ガイ(罠では……なさそうだな。開いてみよう)
傘を開くガイ「」バサッ!
シーン……
ガイ「……」
レム「……?」
ベルトーネ『……普通の傘?』
フローディア『いえ……微かだけど、魔力が流れたわ。壊れてはいないみたい』
ガイ(なら、何の魔道具だ?)
フローディア『……少し待って。たしか昔、似たような魔道具について読んだことがあるわ……思い出した。おそらくそれ、妖精が作った魔道具よ。開くと周囲に雨を降らせるの』
ガイ(雨を?)
レム「……?」
ベルトーネ『へぇ〜。水に困ってるこの場所なら、すっごく役に立つんじゃない?』
フローディア『本来ならね。でも……今は何も起きていない』
ガイ(壊れているわけじゃないんだろ?)
フローディア『ええ。たぶん、このセイントレアそのものが原因よ』
ガイ「……結界か」
レム「結界?」
フローディア『この場所は結界に覆われて、外界からほとんど切り離されているのでしょう?雨を降らせるといっても、無から水を生み出しているわけじゃない。大気や雲……外の環境に干渉して雨を呼び寄せる類なら──』
ガイ(今のセイントレアでは、呼び寄せるものがない……)
フローディア『おそらくね。結界の外に出れば使えるかもしれないけど、ここではただの傘みたい』
傘を閉じるガイ「……そう都合よくはいかないか」パサッ
レム「……それ、どうするんですか?」
ガイ「雨を降らせる傘らしいが、今は使えないようだ。置いていこうと思う」
レム「えっ」
ガイ「どうかしたか?」
レム「いえ、その……荷物になるようでしたら私が持ちましょうか?」
ガイ「別に構わないが……欲しいのか?」
レム「えっ!?い、いえ!そういうわけでは……!」ブンブン
狐耳「」ピコピコ
ガイ「……」
レム「……」
ガイ「欲しいんだな」
レム「……ちょっとだけ」
ガイ「なら持っていけばいい。ここに置いていくよりはいいだろ」
レム「いいんですか!?」
ガイ「ああ」
レム「えへへ……ありがとうございます!」
⭐︎雨乞い傘を手に入れました。
※現在のセイントレアでは効果を発揮できないようです。
47 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 21:28:34.29 ID:oodHnYwlO
ーー第六避難所付近
ザッ……ザッ……
レム「……見えてきました。あそこが第六避難所です」
ガイ「……あれか」
半壊した石造りの建物「」
周囲に積まれた土嚢「」
木材で補修された外壁「」
見張りの女性勇者連合兵「……ん?」
手を振るレム「……!おーい!!!」ブンブン
見張りの女性勇者連合兵「レムちゃん!?」
◇
ーー第六避難所
女性勇者連合兵「そんな……第五が……?」
レム「……はい。私たちが着いた時には、もう……」
女性勇者連合兵「生き残りは?」
首を振るレム「……」フルフル
女性勇者連合兵「っ、原理派の奴ら……よくも……!」ギリッ……
女性勇者連合兵「……このことは、すぐにみんなに伝える。第五へ向かう予定の隊がいたら止めないと……ところで、さっきから気になってたんだけど」
ガイ「?」
女性勇者連合兵「あなたは?」
レム「あっ……!えっと、この人は──」
48 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 21:29:05.19 ID:oodHnYwlO
「──レムちゃん?」
レム「……!」
スタスタ……
水色髪ロングの中性的な青年「やっぱりレムちゃんだ。第六にきてたんだね」
レム「ミラさん……!」
ガイ「……?」
女性勇者連合兵「ああ、ミラ。ちょうどいいところに!」
水色髪ロングの中性的な青年 →ミラ「何かあったの?」
女性勇者連合兵「原理派に第五避難所がやられたの」
ミラ「……」
女性勇者連合兵「……生存者も見つからなかったって」
ミラ「……また……原理派か……」
レム「……」
ミラ「……レムちゃんが無事でよかったよ。見ない顔だけど、君がレムちゃんをここまで連れて来てくれたの?」
ガイ「ああ。俺はガイだ。第四避難所でレムの護衛を頼まれた」
ミラ「そっか、ありがとう。僕はミラ。普段は第七避難所にいるんだ」
ガイ「第七避難所に……」
ミラ「第五のことは、僕から第七にも伝えておくよ。向こうから第五へ向かう人がいるかもしれないし」
女性勇者連合兵「お願い。こっちから連絡を回すより、直接伝えてもらった方が早いから」
ミラ「わかった。クレアさんたちにも話しておくね」
レム「ありがとうございます、ミラさん」
ミラ「気にしないで。こういう時くらい、助け合わないと」
ミラ「それよりレムちゃん、第五から来たならまだ休んでないんでしょ?」
レム「あ……はい」
ミラ「なら、まず休んだ方がいいよ。話はそれからでもできるから」
女性勇者連合兵「そうね。二人とも中へ入って。水と食事くらいなら出せるから」
◆現在はセイントレアです。(6日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・聖女を見つける
・サーシャたちと合流する
何をする?
安価下1〜3
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/23(日) 21:31:03.15 ID:dsAOyQcKO
避難所周囲を探索していたら水浴び中のマロニーと出くわしてしまうガイ
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/23(日) 21:31:58.30 ID:5L7Y/Soho
避難所の人達から情報収集
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/23(日) 21:39:40.03 ID:Ans2GM8Co
ちょっとだけ周囲を散策してたら妙に格好良くて強そうな武装を発見したので戦力アップ
52 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 21:43:06.73 ID:oodHnYwlO
>>49
申し訳ありません。
マロニーさんはまだ第五避難所にいるみたいです。
最安価下1
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/23(日) 21:46:37.49 ID:mSBaHDdXO
レムの着替えを見てしまうガイ
54 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 23:44:09.33 ID:+2phX4EjO
ガイ「さて……」
避難民たち「」ガヤガヤ
勇者連合兵たち「」セカセカ
負傷者「」ジッ……
ガイ(まずはサーシャたちだ。ここに来ていなくても、道中で見かけた奴くらいはいるかもしれない)
ガイ(それと……聖女についても聞いておくか。人が集まる避難所なら、何か知ってる奴がいるはずだ……)
◇
避難民A「いや……知らないな」
獣人勇者連合兵「その名前の人間は、第六の名簿にはいないと思うぜ」
エルフ勇者連合兵「うーん……見てないねぇ……」
魔族の子ども「ヒッ!み、見たことないです!だから助けて!!!」
◇
ガイ(当たりは無しか……というか、俺ってそんなに怖い顔をしてるか?)
フローディア『雰囲気を子どもたちは感じとってるんじゃないかしら?結構イイ顔してるのに、これがわからないなんて……みんな損してるわね』
ベルトーネ『でも〜、これで少なくとも第六避難所には来てないってことがわかったよね……もしかして、第五避難所の襲撃に巻き込まれたんじゃ……』
フローディア『あの子たちなら襲撃に巻き込まれても返り討ちにするか逃げ延びてるはずよ。ましてや、アインズという竜だっているわけだし』
ガイ(……そうだな)
55 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 23:44:56.25 ID:+2phX4EjO
避難民B「……あの」
ガイ「?」
避難民B「さっき、人を探してるって聞こえたんだけど……」
ガイ「ああ。何か知ってるのか?」
避難民B「知ってるっていうか……その人たちかはわからないんだけど。女の人が三人なんだよね?」
ガイ「そうだ。どこかで見たのか?」
避難民B「うん……たぶん。僕は、元々は第三避難所にいたんだけど、数日前にこっちへ移ってきたんだ」
第三から来た避難民B「その途中で魔物に襲われてさ。もう駄目だと思ったところを、三人組に助けてもらったんだ」
ガイ「……どんな奴らだった?」
避難民B「ええと……一人は──」
◇
ガイ「……間違いない。サーシャたちだ……!」
ベルトーネ『よかった〜!ちゃんと生きてたんだね〜』
ガイ「それで、その三人はどこへ行ったかわかるか?」
避難民B「助けてもらった後すぐ別れたから、そこまでは。ただ……別れる時、第七避難所までの道を教えたんだ」
避難民B「実際に向かったかまではわからないけど……少なくとも、あの時は三人とも無事だったよ」
ガイ「……そうか。ありがとう。十分だ」
避難民B「いや、こっちこそ。あの人たちが君の仲間なら……会ったら礼を言っておいてくれ。あの三人がいなかったら、僕はここにいなかった」
ガイ「……ああ。必ず伝える」
◆
56 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 23:45:59.78 ID:+2phX4EjO
ガイ「少し聞きたいんだが、"聖女"と呼ばれてる人物について何か知らないか?」
女性勇者連合兵「……聖女かどうかは知らないけど、第七にそう呼ばれてる人がいるって話なら聞いたことがあるよ」
ガイ「……第七避難所に!?」
女性勇者連合兵「うん。私も直接会ったことはないんだけど……向こうじゃ“聖女様”って呼ばれてるらしいね」
ガイ「……!」
女性勇者連合兵「詳しいことが知りたいなら、ミラとかに直接聞いた方がいいと思う。私たちよりずっと詳しいはずだから」
ガイ「……ありがとう。助かった」
⭐︎サーシャたちと聖女の情報を入手しました。
57 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 23:46:48.00 ID:+2phX4EjO
ガイ(サーシャたちの手掛かりも得られたし……少し見て回るか)
◆
ーー廃材置き場
折れた剣「」
欠けた槍「」
ひしゃげた盾「」
ベルトーネ『武器がいっぱいあるね〜』
フローディア『戦場や放棄された避難所から回収した物かしら』
ガイ「ほとんど壊れてるな……」
キラ……
ガイ「……?」
スタスタ……
武器の山の奥に埋もれた小手「」ズシッ……
ガイ「……なんだ、これ?」ガラッ……
装飾が施された小手「」
ベルトーネ『わ〜……なんかすっごく強そう〜』
フローディア『……魔力は感じないわね。魔道具ではないみたい』
ガラクタを乗せた台車「」ガラガラ……
台車を引く女性勇者連合兵「お〜?こんなところでどうしたの?」
ガイ「少し見て回ってた……この小手も廃材なのか?」
装飾が施された小手「」
女性勇者連合兵「ああ、それ?そうだよ。壊れてるのかと思ったけど、見たところ特に破損はしてないんだよね」
ガイ「なら、なんでここに?」
女性勇者連合兵「魔力を流しても何も起きないし、小手だけあっても……って感じでここに置かれたんだと思う」
ガイ「そういうものか……ん?」
小手の内側にある小さな機構「」
ガイ「これは……」カチッ
小手から飛び出す細身の刃「」ジャキンッ!
ガイ「!」
女性勇者連合兵「うわっ!?」
ベルトーネ『わ〜!剣が出てきた〜!』
フローディア『なるほど。魔法じゃなくて機械仕掛けだったのね』
ガイ「……仕込み武器か」
小手に収納される刃「」シャキンッ
ガイ「……悪くない」
女性勇者連合兵「へぇ……そんな仕掛けだったんだ。でも、使う人を選びそうだなぁ……そうだ、気に入ったなら持っていっていいよ?」
ガイ「いいのか?」
女性勇者連合兵「ここで埃かぶってるよりはね。それに、第五からレムちゃんを連れてきてくれたお礼……ってことにしておいて」
ガイ「……そうか。なら、ありがたく使わせてもらう」
腕に装着するガイ「……」カチャッ
装飾の施された小手→仕込み小手「」ジャキンッ!
ガイ「おぉ……いいな、これ……!」キラキラ
ベルトーネ『珍しくテンション高いね〜。相当気に入ったんだ〜』
フローディア『ふふ、随分それっぽくなったじゃない。あとは顔でも隠せば、完璧な暗殺者ね』
ガイ(……褒めてるのか、それ……?)
⭐︎仕込み小手を手に入れました。
58 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 23:47:57.95 ID:+2phX4EjO
仕込み刃を何度か出し入れするガイ「……」ジャキンッ……シャキンッ……
ベルトーネ『ほんとに気に入ったんだね〜』
ガイ(こういう武器は初めてだからな。使い方は考える必要がありそうだが……接近戦なら使い道は多そうだ)
フローディア『傍から見るとただの危険人物よ。練習するにしても場所は選びなさいな』
ガイ(……気をつけよう)
ミラ「──あ、いたいた」
ガイ「ん?ミラ?」
ミラ「ガイさん、第五からここまでずっと歩いてきたんでしょ?ちょうど水浴び場が空いてるみたいだし、よかったら使っていかない?」
ガイ「水浴び場……」
ミラ「うん。第六には簡易的な水浴び場があるんだ。もちろん水は貴重だから、使える量は決まってるけど……身体を流すくらいならできるよ」
ガイ「……いいのか?飲み水だって貴重なんだろ?」
ミラ「そのために確保してる分だから大丈夫。それに、ずっと身体を洗わないでいると衛生的にもよくないからね」
ガイ「そういうことなら……ありがたく使わせてもらう」
ミラ「場所はあっちの通路を進んだ先。空いてるところを使ってね」
◆
ーー簡易水浴び場
ガイ「ここか……」
並んだ布張りの個室「」
ガイ「空いてるところ……」
水音「」パシャ……
ガイ(他の人も使っているみたいだ。少し離れた場所を使おう……あそこなら誰も使ってなさそうだ)
スタスタ……
布をめくるガイ「」シャッ
裸のレム「……え?」
ガイ「……」
レム「……」
ガイ「……レム?」
レム「……」
ガイ「……悪い」
レム「きゃああああああああっ!!!???///」
飛んでくる桶「」ブオンッ!!
桶にあたるガイ「ぐはあっ!!!」ドサッ
ベルトーネ『あちゃ〜、今のは完全にガイくんが悪いよ〜』
ガイ(……ツイてないな……)
ベルトーネ『ある意味ラッキーだったんじゃない?』
⭐︎水浴びをしました。
59 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/23(日) 23:50:04.70 ID:+2phX4EjO
ー 翌日
荷物を整えるガイ「」ガサッ……
ガイ(サーシャたちが第七避難所に向かった可能性は高い……それに、“聖女様”と呼ばれている人物も第七避難所にいるらしい……俺が探してる聖女と同一人物かはわからないが、確かめる価値はある)
ガイ(仲間の手掛かりも、聖女の手掛かりも第七避難所にある……そういえば、色々あってミラに話を聞くのを忘れていたな……)
◆現在はセイントレアです。(7日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・聖女を見つける
・サーシャたちと合流する
※安価終了後、又は出発する旨の安価で第七避難所に向かいます。
何をする?
安価下1〜3
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/24(月) 00:04:52.22 ID:/fiGVz7vo
出発
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/24(月) 00:23:13.21 ID:I7JpEdQc0
今までの死者達が夢の中に出てくる
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/24(月) 00:29:27.66 ID:8SvPJR8T0
ミラに話を聞く
63 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/24(月) 00:45:19.39 ID:lCygPOw0O
ついに辿り着いた第六避難所。
離れ離れになったサーシャ達の行方を探すガイは、三人が無事に生きているという目撃情報と共に、“聖女様”と呼ばれる人物が第七避難所にいるという新たな手掛かりも得ることとなった。
仲間との再会、そして世界めくれを止める鍵となる聖女。二つの手掛かりが指し示す先は、奇しくも同じ第七避難所。
そしてその夜、ガイはしばらく見ることのなかった死者の夢を見る。
再び現れた彼女達を前に、ガイは何を思うのか……
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/24(月) 13:25:30.83 ID:OnWvEuyYo
おつ
今の所は敵にも出会わず順調だが…こういう時にこそ踏みそうだわ
兎にも角にも第七避難所に着かなければな
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/29(土) 08:42:35.04 ID:U7MjgWAG0
おつ
カグヤ先生は今負傷者多数の外で駆り出されているんだろうなぁ・・・
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/29(土) 13:27:49.43 ID:aNnt27esO
乙
第七避難所に行く途中で氷刃の魔女に会う可能性があるから気を付けた方がいいな。
67 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:24:50.42 ID:gr5dStPhO
>>64
第七避難所まではもうすぐです。到達してからが本当のセイントレア編開始なのかもしれません。
>>65
外は突入作戦の諸々で大変なことになっていそうです。セイントレアにたどり着けたものの、すぐに世界めくれが止まるわけではないため、世間ではバッシングがすごいことになっていそうです。
>>66
全てはコンマ次第ですが、出会ったら苦戦するでしょう。注意しましょう。
68 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:25:20.15 ID:gr5dStPhO
ガイ「ミラ、少しいいか?」
ミラ「ガイさん。どうしたの?」
ガイ「昨日、ここの兵士から聞いたんだが……第七避難所に“聖女”と名乗っている人がいるのは本当か?」
ミラ「……聖女……」
ガイ「?」
ミラ「あ……ううん……いるよ。第七の教会にね。みんな聖女様って呼んでるんだ」
ガイ「どんな奴なんだ?」
ミラ「優しい人だよ。困ってる人を見つけるとすぐ手を貸しちゃうから、逆に周りから『少しは休んで』って怒られてるくらいで……それで、どうして聖女さんのことを?」
ガイ「俺は世界めくれを止めるために、この場所へ来た。そのために、聖女の力を借りる必要がある」
ミラ「……えっ?」
◇
ミラ「──その話が本当なら、ガイさんは……世界めくれが起きてから初めて、セイントレアの外から入ってきた人ってことになるんだよね」
ガイ「信じられないか?」
ミラ「……ううん。信じられないっていうより……急すぎて、頭が追いついてないんだ。僕たちは、もう十年もここにいるから……」
ミラ「外に出る方法もわからなくて、いつ死んでもおかしくなくて……それでも、ここで生きていくしかなくて……」
ミラ「そんなところに突然、外から来た人が現れて、“世界めくれを止めに来た”なんて言われても……」
ミラ「でも、その話が本当なら……僕は、信じたいな。きっと、クルもそう思うはず」ボソッ
ミラ「……第七に行くんだよね?だったら、僕も一緒に行くよ」
ガイ「いいのか?」
ミラ「もちろん。聖女さんならいつも教会にいるし、僕もよく顔を合わせてるから」
ガイ「……そうなのか」
ミラ「うん。それと、第七に着いたらアルクスさんにも今の話をしてくれるかな。世界めくれを止めるために来たって聞いたら、きっと──」
女性勇者連合兵「──ミラ!」タッタッタッ
ミラ「?」
女性勇者連合兵「よかった……まだいてくれて……」
ミラ「どうしたの?」
女性勇者連合兵「さっき巡回から戻った連中が、南の方で吹雪に遭ったって……」
ミラ「!」
ガイ「……氷刃の魔女か」
女性勇者連合兵「うん。たぶん近くまで来てる。幸い、巡回隊も吹雪が見えた時点ですぐ引き返したから、全員無事だったんだけど……」
ミラ「そっか、よかったよ……できればすぐにでも戻りたいけど、氷刃の魔女がいるなら危険だね。明日、吹雪が消えていたら第七へ向かおうか」
ガイ「……わかった。そうしよう」
⭐︎ミラと話しました。
69 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:25:48.23 ID:gr5dStPhO
ーー???
ザァーン……ザザーン……
ガイ「ここは……」
フローディア「私……身体がある……?」
ベルトーネ「えっ……何ここ……ていうか、私もガイくんから離れてる!?」
ガイ「……二人がいるのは初めてだな」
フローディア「妙に落ち着いてるわね……この場所に検討がついているのかしら?」
ガイ「ああ……ここは夢の世界、だと思う」
ベルトーネ「夢の世界にしては、ちょっと異質な気がするけど〜」
「──この場所に名前はありません。意味も、考えるだけ無駄かと思います」
振り返るガイ「……!」バッ
クラウディア「ごきげんよう、魔族連合の使者殿……いえ、ガイさん。お久しぶりですね」ニコッ
ガイ「クラウディア……!」ザッ
フローディア「……ガイ、この女は誰?」
ベルトーネ「少なくとも友達じゃなさそうだね〜」
クラウディア「構えられても困りますわ。私はガイさんによって一度殺された身ですので、もう一度殺すのは勘弁してほしいのですが」
フローディア「殺された……?一体どういうこと?」
「──クラウディア。現世の者たちに不必要に関わるな」
オレンジ色のスライム「」モニョッ!
クラウディア「グレース……こんな機会、もう二度とないかもしれないのですから、いいではないですか」
テルグレース「それでも、だ……ここは本来、現世で役目を終えた者のための場所だ。生者が用も無しに関わるべき場所ではない」
ベルトーネ「……ああ、ここは、世界の狭間の一つってことね〜。納得〜」
ガイ「世界の狭間……?」
ベルトーネ「うん。現世でもなければ、完全な死後の世界でもない……どこにも属してない場所ってところかな〜」
フローディア「私たちに身体があるように感じるのも、その影響?」
ベルトーネ「たぶんね〜。魂が、自分の形を勝手に再現してるんじゃないかな〜?」
フローディア「それならよかったわ。せっかくガイと一つになったのに、今さら身体を返されても困るもの」
ベルトーネ「普通そこ、喜ぶところじゃないの〜?」
フローディア「あら、私は今の方が幸せよ?」
ベルトーネ「……やっぱりフローディアって面白いよね〜」
クラウディア「ふふ……随分と愉快なお連れ様ですこと。それでは、ガイさん。いつ現世へ戻ってしまうかも分かりませんし、今のうちに少しくらいお話ししませんか?」
ガイ「……」
70 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:26:17.11 ID:gr5dStPhO
クラウディア「どうされました?」
ガイ「……恨んでないのか?」
クラウディア「……」
ザァーン……ザザーン……
ガイ「……俺がお前を殺したことを、恨んでいないのか」
クラウディア「そうですね……恨んでいない、と申し上げれば嘘になりますわ」
ガイ「……」
クラウディア「私にはまだ成し遂げたいことが山ほどありました。ユーシリアを手中に収め、やがては世界そのものを私のものにする……その壮大な計画を途中で潰されたのですから、多少なりとも不満はございます」
ガイ「……それなら、どうしてそんな普通に話せる」
クラウディア「簡単なことです。私はあなた方を殺そうとして、あなた方は私を止めるために私を殺した……結果として、負けたのは私。それだけのことでしょう?」
ガイ「それだけ?」
クラウディア「ええ。もとより、敵対した相手を生かしたまま双方が納得して幕を引けるなどと考えること自体……傲慢ですわ。争いとは、そう都合よく出来ておりませんもの」
クラウディア「私が勝っていれば、今ここにいるのはあなたの方だったかもしれない。それだけの違いです」
ガイ「……そうか」
オレンジ色のスライム「」モニャッ……
テルグレース「……ネーブル、警戒するな。今さら争うつもりはない」
オレンジ色のスライム→ネーブル「」モニョモニョ……
ベルトーネ「……ネーブルっていうんだ、その子」
テルグレース「……ああ」
ガイ「……名前を付けたのか」
テルグレース「名付けるには、少し遅すぎたがな」
ネーブル「」モニョッ!
フローディア「ふふっ……ずいぶん懐いているのね」ナデナデ
ネーブル「〜〜〜♪」モニョモニョ
クラウディア「こちらへ来てからというもの、それはもう大切になさっているのですよ?この前など、ネーブルに顔を埋めて随分と幸せそうに──」
テルグレース「っ……余計なことを言うな!///」
クラウディア「『ネーブル吸い』というものは、私も時折しますわ。あれはなかなか侮れません」
ネーブル「〜〜〜♪」モニョッ
ベルトーネ「へぇ〜。クールそうに見えて、案外かわいいところあるんだね〜」ニヤニヤ
テルグレース「……その目で見るな///」プイッ
71 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:26:48.63 ID:gr5dStPhO
ガイ「テルグレース」
テルグレース「何だ」
ガイ「お前が死ぬ前に言っていたこと……覚えているか?」
テルグレース「……」
ガイ「自分たちが生まれてきたことは、間違いじゃなかったと証明したかった……そう言っていたな」
ガイ「それが、お前が救世主にこだわっていた理由なのか?」
テルグレース「……それだけではない」
テルグレース「世界を救いたかった。その考え自体に、嘘はなかった」
テルグレース「だが……世界はあまりにも不条理だ。力を持たぬ者から死に、力を持つ者は自らの都合で他者を踏みにじる。国も、思想も、血筋も……大義を掲げながら、結局は自分たちの利益のために使われていた」
テルグレース「ならば、その全てを上から統べる者が必要だと私は考えた」
テルグレース「幸い、私は他の者より優れていた。知能も、魔力も、肉体も……そうなるように作られていた」
テルグレース「故に、私が頂点に立つことが最も合理的だと……本気で信じていた」
クラウディア「まあ、その結果が揃ってこの有様なのですから、ロスチャイルドの最高傑作も大したことはありませんでしたわね」
テルグレース「貴様も含まれているぞ」
クラウディア「私は最高傑作ではありませんもの。最高の女ではありますが」
テルグレース「……黙っていろ」
クラウディア「はいはい」
72 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:27:18.25 ID:gr5dStPhO
テルグレース「……我々の血族は腐っていた。より優れた血を求め、より優れた者を生み出し、期待に届かなければ切り捨てる」
テルグレース「子供ですら一人の人間ではない。血族の理想を実現するための素材……それがロスチャイルドだった」
ネーブル「」モニョ……
テルグレース「レーティアは、その在り方を拒んだ。テルも、そこから離れる道を選んだ。セーレフェリアは……血族そのものを憎み、滅ぼした。もっとも、あいつはあいつで弱者に目を向けるような人間ではなかったがな」
テルグレース「私は、そのどれでもなかった」
テルグレース「逃げるのでもない。否定するのでもない。全てを壊して終わらせるのでもない」
テルグレース「証明したかったんだ。我々が生み出されたことそのものに、意味があったと」
テルグレース「ロスチャイルドという血が、ただ他者を踏みにじり、怪物を生み出すだけのものではなかった。その果てに生まれた者が世界を救ったのなら……」
テルグレース「血族のために生み出され、敗れて消えていった者たちも……全てが無意味だったわけではないと」
テルグレース「そして、私自身も……生まれてきたことを間違いだと思わずに済む、と」
テルグレース「……結局、私は世界を救うと言いながら、自分自身が救われたかったのかもしれんな」
ネーブル「〜〜〜」スリスリ
テルグレース「フッ……今になって思えば、随分と遠くばかり見ていたものだ」ナデ……
73 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:28:29.34 ID:gr5dStPhO
「あれ、おにーさん。ようやく死んだんだ?」
「……セイントレアまで送ってあげたのに、こんなに早くこっちに来るとは思わなかった」
フローディア「また増えたわね……って、子どもとスライム……?」
ベルトーネ「そちらのお二人もガイくんのお知り合い〜?」
ホロウ「知り合いではあるけど……因縁の相手、かな?」
ガイ「……ホロウ……リーナ……」
ホロウ「……なんか雰囲気変わった?」
リーナ「うん。前より優しい顔、してる……」
ベルトーネ「……ガイくん。まさかこの二人も手をかけたの〜?」
ガイ「……ああ……」
フローディア「あなた、意外と容赦しなかったのね……」
ガイ「……言い訳をするつもりはないが、あのときは記憶を失っていて……今よりもずっと、人を切り捨てることに躊躇がなかった」
ガイ「だからといって、俺がしたことが消えるわけじゃない。許されるつもりもない」
ホロウ「うん。わたしは許さないよ?」
ホロウ「世界めくれさえ起きれば、リーナちゃんを生み出して、あんなに苦しませたこの世界そのものを無に帰すことができたのに……」
ホロウ「おにーさんはリーナちゃんを殺して、それすら邪魔した……だから──」
リーナ「ホロウ」スッ
ホロウ「……なに?」
リーナ「もう、いいよ」
ホロウ「よくない……私はよくないの!リーナちゃんを殺したことも、私からリーナちゃんを奪ったことも……絶対に忘れない」
ホロウ「だから、おにーさんのことは死んでも嫌い」
ガイ「……そうか」
ホロウ「その返事も嫌い」
ホロウ「何でも背負います、みたいな顔して、嫌われるのも仕方ないって勝手に納得して……それで終わり?」
ガイ「……終わりにするつもりはない」
ホロウ「じゃあ、どうするの?」
ガイ「……分からない。君に許してもらう方法を探す、と言うのも違う気がする」
ガイ「許すかどうかは、君が決めることだからな」
ホロウ「……やっぱり嫌い」
リーナ「……ふふ」
74 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:29:01.75 ID:gr5dStPhO
ホロウ「リーナちゃん、笑わないで」
リーナ「ごめん……でも……わたしは、ガイが生きてて……嬉しかったよ」
ホロウ「……セイントレアのとき?」
ガイ「……どういうことだ?」
リーナ「セイントレアに行くとき……わたし、いたんだよ。空に、いっぱい船が飛んでて……光がたくさん降ってきてた」
ガイ「……リンの魔法か……!」
リーナ「うん。ガイは気づいてなかったけど……わたしはすぐ分かったよ。生きてたんだ、ってわかって……嬉しかった」
ホロウ「……リーナちゃん、あのあとずっと気にしてたんだよ。ちゃんとセイントレアまで行けたかな、って」
リーナ「……ホロウ」
ガイ「……あのとき、俺たちを助けてくれたのか?」
リーナ「……ちょっとだけ」
ガイ「……ありがとう」
リーナ「……うん」
リーナ「それで……ガイ。どうして、死んじゃったの?」
ガイ「いや……死んだわけじゃない。どうも夢を通して、この狭間の世界に迷い込んだらしい」
リーナ「……じゃあ、まだ帰れるんだね」
ガイ「ああ……恐らくな」
リーナ「そっか……よかった」ニコッ
ホロウ「リーナちゃん……なんで自分を殺した相手が生きてて、そんなに嬉しそうなの?」
リーナ「それは……わたしもガイたちのこと、殺そうとしてたから……かな?」
ホロウ「でも、リーナちゃんは殺されたんだよ?」
リーナ「……うん」
ホロウ「もう生き返れないんだよ?」
リーナ「うん……知ってる」
ホロウ「だったら……」
リーナ「でもね、ホロウ」
ホロウ「……?」
75 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:29:28.59 ID:gr5dStPhO
リーナ「ガイが死んでも……わたしが生き返るわけじゃないよ」
ホロウ「それは……」
リーナ「だったら……生きててくれた方が、いい」
ホロウ「……リーナちゃんは、やっぱり優しすぎるよ」
リーナ「そうかな……」
ホロウ「そうだよ」
リーナ「……そっか」
リーナ「……ねえ、ガイ。もし、わたしたちが違う出会い方をしてたら……仲良くなれたのかな」
リーナ「わたしが誰も殺してなくて……ガイたちを殺そうともしてなくて」
リーナ「ガイも、記憶を失わないで今みたいな顔をしてて……普通に会えてたら……一緒にご飯食べたり……お話したり……できたのかなって」
ガイ「……ああ、できたと思う」
ガイ「……いや、そうしたかった」
リーナ「……もし、またどこかで会えたら、そのときは、最初からやり直そう?」
ガイ「最初から……」
リーナ「うん。敵じゃなくて……普通に」
リーナ「今度は、友達になれたらいいな」
ガイ「……ああ。約束する」
リーナ「……ふふ」
ホロウ「……私は約束してないから」
ガイ「……」
ホロウ「また会っても、おにーさんのこと嫌いかもしれない」
リーナ「ホロウ……」
ホロウ「でも、リーナちゃんが友達になりたいなら……止めない」
リーナ「……ほんと?」
ホロウ「うん。私は隣でずっと睨んでると思うけど」
ガイ「それでも構わない」
ホロウ「……そういうところ、やっぱり嫌い」
リーナ「ふふ……」
ザァーン……ザザーン……
76 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:32:24.29 ID:gr5dStPhO
ザァーン……ザザーン……
「あなたは……行かなくていいのですか?」
「うん……今のガイに会ったら、私……たぶん抱きついて離れられなくなっちゃうから」
ロヴィア「ところで、なんでビャクヤさんもここに?」
ビャクヤ「さあ……君達の共通点を考えるなら、あの男に殺された者たちがここに呼び寄せられているんじゃないでしょうか」
ビャクヤ「オノゴロでは『縁が魂を引き寄せる』などと言われていますが……死してなお続く縁というものも、案外あるのかもしれません」
ロヴィア「縁……」
ビャクヤ「良縁か悪縁かまでは分かりかねますが」
ロヴィア「……」
遠くにいるガイ「……」
ガイの隣にいるフローディア「……」
ガイの隣にいるベルトーネ「……」
ロヴィア「……それにしても」
ビャクヤ「?」
ロヴィア「ガイの隣にいる、あの二人の美女はなんなの?しかも、なんか距離近くない?」
ロヴィア「私、十年もガイのこと待ってたのに……!」ゴゴゴ……
ビャクヤ「……」
ロヴィア「一人はガイと一つになれたとか言ってたし!もう一人もガイくんガイくんって!」
ビャクヤ「……よく聞こえますね」
ロヴィア「聞こえるよ!気になるもん!」
ビャクヤ「ならば直接聞けばいいでしょう」
ロヴィア「それは無理!」
ビャクヤ「どうしてです?」
ロヴィア「さっき言ったでしょ!会ったら絶対、泣いて抱きついて……そのままずっと離せなくなるもん!化けてでも蘇って、ついていきたくなるもん!」
ビャクヤ「……難儀なものですね」
ロヴィア「他人事だと思って……!」
ビャクヤ「他人事ですから」
ロヴィア「もう!」
ザァーン……ザザーン……
ビャクヤ「……ですが」
ロヴィア「?」
ビャクヤ「愛した者がまだ生きているのなら、それでいいのではないですか?」
ロヴィア「……」
ビャクヤ「隣に誰がいようと、君があの男と過ごした時間まで消えるわけではない」
ロヴィア「……分かってるよ。分かってるけど……それとこれとは別なの!」
ビャクヤ「そういうものですか」
ロヴィア「そういうものなんです!」
ビャクヤ「……女心というものは難しいですね」ヤレヤレ
ロヴィア「ビャクヤさんには一生分かんなくていいですー」
ビャクヤ「もう死んでいますが」
ロヴィア「〜〜〜!!!」
◆
77 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:33:56.20 ID:gr5dStPhO
ザッ……ザッ……
ワイワイガヤガヤ……
「よう、ガイ……美女に囲まれて、相変わらず羨ましい奴だな」
ガイ「……!ラルフさん!」
ラルフ「へへっ、その様子だと……思い出したみたいだな」
ガイ「……はい」
ラルフ「そいつはよかった」
ガイ「ラルフさんも……ここに?」
ラルフ「まあな。もっとも、俺もここが何なのかなんて詳しくは知らねぇけどよ」
ラルフ「……それより、サヨナラの時間だ。お前はまだ、こっち側の人間じゃねぇだろ」
ラルフ「だから、戻れ」
ガイ「……」
ラルフ「やることだってあるんだろ?神様方に押し付けられた仕事かもしれねえが、お前以外にゃ、務まらないんだ。他のやつのためにも、もうちょっと頑張ってくれ」
ガイ「……はい」
身体が透けるフローディア「──!」スゥゥ──
身体が透けるベルトーネ「──おお〜?」スゥゥ──
クラウディア「あら、もうお別れですか。少し名残惜しいですわね」
テルグレース「当然だ。生者は生者の場所へ戻れ」
リーナ「……ガイ」
ガイ「……また、どこかで」
リーナ「うん……今度は、友達としてね」ニコッ
ホロウ「……今はまだ、おにーさんのこと嫌いだけど……でも……次に会うときは……友達になってあげてもいいよ」
ガイ「……ああ」
ラルフ「へへっ……じゃあな、ガイ」
身体が透けていくガイ「……!」スゥゥ──
ラルフ「今度こっちに来る時は、もう少し歳くってから来いよ」
ガイ「……はい……また会いましょう、ラルフさん」
ラルフ「おう。またな」ニカッ
◆
78 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:35:17.21 ID:gr5dStPhO
ー 幕間
ー 十年前
―王都セイントレア 市街
ドンッ!!
押し出される幼女「ふええっ!?」ヨロロッ
「ふっ……聖女……みんな……お元気、で──」
迫りくる影の魔物「」ヌオオオオ──
ベシンッ──
「えっ……!?」ヨロッ
デロデロ教徒「◆◆ちゃん、間に合っ──」ニコッ
ぶつかる影の魔物「」ヌオオオオオオオ──
バシュウウウウウン──……
「あっ……あ、あれ……!?待って……デロデロ教徒ちゃん!?待って、どこに行ったの!?ねえ!!?」キョロキョロ
ヒュオオオオオ──…
幼女「ぁ……ふ、ふぇ……」ジワワ
「あ、あ……そんな……まさか……嘘だ、嘘だ……!!!」グルグル
ヒュオオオオオ──……
「あああああああああああ!!!!!!!」
◆
79 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:35:43.57 ID:gr5dStPhO
地面から噴出する闇「」ギュオオオオオオ
割れた石畳「」バギィッ……
浮き上がる瓦礫「」ゴゴゴゴゴ
セイントレアを包み込む闇「」ズオオオオオ……
「なに、これ……セイントレアが……浮いてる……?」
幼女「お姉ちゃん……こわい……」ギュッ
「……大丈夫。私から離れないでね」ギュッ
幼女「うん……」
王城の一角「」ドガァァァァン!!!
王城から落下してくる人影「」ヒュウウウウウウウン──
「……人……?」
落下する金髪の少年「……」ヒュウウウウウッ!!
「──セインくん!?」
ドゴォォォォンッ!!!!
「セインくん!!……ごめん、ちょっとだけ我慢してね……っ!」ガシッ
抱き上げられる幼女「う、うん!」
◇
瓦礫の中に倒れた金髪碧眼の少年→セイン「……」ボロッ……
「いた……!セインくん!」タッタッタッ
幼女「えっ、勇者様!?」
薄く目を開ける金髪碧眼の少年→セイン「……◆、◆……?」ボロッ……
「セインくん……一体、何があったんですか!?なんですか、その傷は!どうして王城から落ちてきたんですか!?」
セイン「……負けたんだ」
「……え」
セイントレア王城を見るセイン「……止められなかった」
浮上していくセイントレア「」ズオオオオオ……
ゴゴゴゴ……
「きゃっ!……まさか……これが世界、めくれ……?」
セイン「そうだと思う……」
「そうだ、クロシュ様たちは……?」
セイン「……王城にいる」
「無事なんですか?」
目を逸らすセイン「……っ」
セイン「……僕が最後に見たときは、全員倒れていた」
「……そんな……」
幼女「お姉ちゃん……勇者様……」ギュッ
「……っ……セインくん。立てますか?とにかく、教会まで戻って、手当てを……!」
星霊の剣を杖代わりに立ち上がるセイン「……」ググッ……
セイン「問題ない……行こう……ここにいるのは危険だ……」フラッ……
◆
80 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:36:14.48 ID:gr5dStPhO
ーー第七避難所 聖ヴァレリオ教会
「──っ!」ガタッ
「……いけない。寝ちゃってたなんて……」スクッ
コツ……コツ……
杖をつく目隠しをした修道女「……聖女さん、起きられたんですね」
聖女「クレアさん……起こしてくれればよかったのに……」
杖をついた目隠しをしている修道女→クレア「聖女さんが少しくらい眠っていたって、誰も怒りませんよ」
聖女「でも……」
椅子に座るクレア「でも、じゃありません……昼間の仕事は終わったので、夜から手伝いをお願いします。私も少し、休憩します」ストン
クレア「……ええと、たしかこの辺りに──」
机の上を探る手「」サワサワ
スッ
手に触れる飴玉が入った小瓶「」
クレア「……ありがとうございます、聖女さん」
聖女「いつもの場所より、少しずれていたみたいです」
クレア「ふふっ……聖女さんもお一つどうですか?」
差し出される飴玉「」コロンッ
聖女「でも、それはクレアさんの──」
クレア「私の分だからこそ、私が好きに分けてもいいでしょう?はい、どうぞ」
聖女「……では、いただきます」スッ
◆
81 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:37:05.07 ID:gr5dStPhO
ミラ「おはよう、ガイくん」
ガイ「ミラ……氷刃の魔女はまだ近くにいるのか?」
ミラ「ううん……もう離れたみたい。それでも、完全には安心できないけどね」
ガイ「……準備はできた。いつでも行けるぞ」
ミラ「うん、わかった。それじゃあ、このまま──」
レム「ま、待ってくださ〜い!私も行きます!!!」ダダダダダッ
ミラ「わっ、レムちゃん!?」
ガイ「……レム」
レム「ふぅ……私も、第七避難所まで行きます!構いませんね!?」
ガイ「俺は構わないが……ここを離れていいのか?」
レム「はい。第六も医療品が足りなくなってるみたいなので、第七で分けてもらえないか聞いてきます」
ミラ「ああ……なるほどね」
レム「包帯もお薬も、いくらあっても足りませんからね。ついでに持って帰れるだけ持って帰ってきます!」
ガイ「……わかった。なら、一緒に行くか」
レム「はい!」
ミラ「頼もしい仲間が増えたね……それじゃあ、三人で行こうか」
レム「はい、よろしくお願いします!」
◆探索判定 反転コンマ下1
01-10 氷刃の魔女
11-50 敵襲
51-70 場所を発見
71-80 使えそうな物資を発見
81-00 生存者と遭遇
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/29(土) 19:38:09.68 ID:enYVfJ3MO
あ
83 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 19:44:56.29 ID:gr5dStPhO
どんな場所をみつけた?
◆安価下1
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/29(土) 19:47:49.23 ID:JMNmWfngO
反転だから生存者では?
85 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 20:05:38.55 ID:gr5dStPhO
おっと、ごめんなさい!間違えました。
反転でしたね。
◆反転コンマ下1
01-10 スーツ姿の金髪女性
11-20 鳥面マスクの紳士
21-30 聖職者服を着たオッドアイの人
31-40 黒フードに身を包んだ少女
41-50 長身白髪の男
51-60 金髪ソフモヒの男
61-70 眼鏡美人
71-80 銀髪ショートの幼女
81-90 赤橙髪の眼帯女性
91-00 勇者
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/29(土) 20:06:46.63 ID:XbcCKaL1O
ん
87 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 21:22:11.93 ID:3YOMoGlkO
ーーセイントレア平原
積もった雪「」
縦横無尽についたソリの跡「」
大量についた狼の足跡「」
周囲に散らばった氷「」
ガイ「……」
ミラ「うん……やっぱり氷刃の魔女だね。辺りに散らばった氷から察するに……原理派が犠牲になったみたいだ」
レム「……原理派、ですか」
ガイ「わかるのか?」
ミラ「氷の中に装備の残骸が混じってる。あれは原理派が使ってるものだよ」
砕けた氷の中に埋もれた剣「」キラ……
砕けた氷の中に見える手「」
レム「……っ!」
ガイ「……原理派とはいえ、こんな死に方を見て喜ぶ気にはなれないな。先を急ごう」
レム「……はい……」
フローディア『……ガイ、近くで空間魔法の魔力を感じたわ。周囲を警戒しなさい』
ガイ(……わかった)ザッ
レム「どうかしたんですか、ガイさん?」
ズル……ズル……
ミラ「……!レムちゃん、スライムもどきが近くにいるみたい。ちょうど僕たちが通る道の方だし、様子を見に行ってみよう」
◆
黒い粘性の生き物→スライムもどき「」ズル……ズル……
スライムもどき「」ズル……ズル……
スライムもどき「」ズル……ズル……
黒フードに身を包んだ女性「ハァッ……ハァッ……!」タッタッタッ
歪む空間「」グニャッ……
消える歪み「」フッ──
黒フードに身を包んだ女性「あ、そんな……もう、魔力が……!」
石につまずく黒フードに身を包んだ女性「あっ──」
ベシャッ!
黒フードに身を包んだ女性「うぅ……」ジワ……
迫り来るスライムもどき「」ズル……ズル……
黒フードに身を包んだ女性「っ……立てない……」
女性を飲み込もうとするスライムもどき「」グアッ──
黒フードに身を包んだ女性「……あは……私、ここまでなんだ……因果応報ってやつだね……」
目を閉じる黒フードに身を包んだ女性「……」ギュッ……
88 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 21:22:52.49 ID:3YOMoGlkO
シュンッ
斬られたスライムもどき「」ザシュッ!
黒フードに身を包んだ女性「……え?」
ガイ「」スタッ
シュンッ
斬られたスライムもどき「」ザシュッ!
斬られたスライムもどき「」ザシュッ!
ガイ「」スタッ
無銘刀「」チャキンッ……
黒フードに身を包んだ女性「あなた……誰……?」
レム「ガイさん!」タッタッタッ
ミラ「誰か襲われてたんだ……!」
ガイ「……レム、この人を見てやれるか?」
レム「はい!」
黒フードに身を包んだ女性「ま、待って……私は……」
レム「話は後です!怪我してるんですから動かないでください!」スッ
光「」ホワァ……
黒フードに身を包んだ女性「これ……治癒魔法……?」
レム「すぐ終わりますからね」
黒フードに身を包んだ女性「……どうして……」
レム「え?」
黒フードに身を包んだ女性「……なんでもない」
◆
レム「──はい、終わりました。といっても応急処置なので、無理はしないでくださいね」
黒フードに身を包んだ女性「……ありがとう」
ガイ「……さっき、この先で氷刃の魔女に襲われた連中の跡を見た。お前もそこにいたんじゃないのか?」
黒フードに身を包んだ女性「……!」
レム「……」
黒フードに身を包んだ女性「……そうだよ。昨日までは……一人じゃなかった」
ミラ「……じゃあ、やっぱり……」
黒フードに身を包んだ女性「……うん。氷刃の魔女に襲われて……私以外、みんな死んだ」
黒フードに身を包んだ女性「私は空間魔法で、運よく逃げられただけ……逃げて、逃げて……気づいたら一人になってて……その後は、さっきの奴らに追われて……」
黒フードに身を包んだ女性「……ほんと、情けないよね……」
89 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 21:24:36.25 ID:3YOMoGlkO
レム「そんなこと……」
黒フードに身を包んだ女性「……」
ミラ「僕たちは第七避難所へ向かってる。一人でいるのは危険だし……よかったら、一緒に来ない?」
黒フードに身を包んだ女性「……第七避難所……」
ガイ「どうする?」
黒フードに身を包んだ女性「……行く……私も、連れていって……」
ガイ「ああ」
レム「もちろんです!」
黒フードに身を包んだ女性「……ありがとう」
ガイ「そういえば、名前を聞いてなかったな。俺はガイだ」
黒フードに身を包んだ女性「ガイ……私は……」
フードを外す女性「」バサッ
金髪の女性→ステラ「ステラ……ステラ・マーヴェリック……それが、私の名前」
レム「ステラさん、私はレムです」
ミラ「僕はミラ。よろしくね、ステラさん」
ステラ「……うん」
⭐︎ステラ・マーヴェリックと出会いました。
90 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 21:25:16.12 ID:3YOMoGlkO
ー 夜
焚き火「」パチパチ
ステラ「……」
レム「ムニャムニャ……」
周囲を警戒するガイ「……」
ミラ「ん……ガイさん。見張り、交代するよ」パチッ
ガイ「……もうそんな時間か」
ミラ「うん。ここまでは何事もなく来られたし、この調子なら明日には第七避難所に着けると思う」
ガイ「そうか……」
ミラ「ガイさんも少し休んでおいて。明日も歩くんだから」
ガイ「ああ……そうさせてもらう」
焚き火「」パチッ……パチパチ……
ガイ「……」
◆現在はセイントレアです。(8日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・聖女を見つける
・サーシャたちと合流する
※明日には第七避難所へ到着します。
※遠くに行く行動、大きい音が出る行動はできません。
何をする?
安価下1〜2
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/29(土) 21:25:50.16 ID:U7MjgWAG0
マロニー復讐戦に挑む原理派の集団を発見する
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/29(土) 21:30:09.77 ID:aNnt27esO
ガイ達 今度は夢の中でブラックと出会い会話する
93 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 23:57:00.52 ID:0AdX934TO
ーー???
ザァーン……ザザーン……
「……昨日の今日で、またここに来られるとは思っていませんでした。あの方々は、いませんよ」
ベルトーネ「おっと〜……二日連続でここに来ることになるのは予想外だね〜」
フローディア「私も知ってる顔だわ……久しぶりね?」
ガイ「……エンドゲーム」
ブラック「どうも……あなた方はまだ終わりを迎えていないのに、なぜこの場所へ来れるのでしょうか?……もしかしたら、翡翠の賽の力か、セイントレアという彼女が作り出した場所が、影響を与えているのかもしれませんね」
ガイ「セイントレアをこうした原因がわかっているような口振りだな」
ブラック「彼女たちの事情を、私の口から全て語るつもりはありません。しかるべきときに、自ずと理解できるはずですよ?」
ガイ「……彼女?」
ブラック「ふむ……そうですね……『魔王』と聞けば、恐ろしい怪物を想像する」
ガイ「?」
ブラック「『支配している』と聞けば、人々を苦しめる暴君を想像し、『閉じ込めている』と聞けば、悪意によって自由を奪っていると考える」
ブラック「ですが──」
ブラック「誰も失いたくないから、外へ出さない。誰にも奪われたくないから、外から入れない。危険な世界から守りたいから、自分の手の届く場所へ留めておく……そのような支配もある」
ブラック「優しさと支配は、必ずしも相反するものではありません。守りたいという願いが行き過ぎれば……楽園と牢獄の境目など、簡単に消えてしまう」
フローディア「……随分と具体的ね」
ブラック「私は長い間、様々な者の『救い』を見てきましたから。私は、失ったことに耐えられず、全てを終わらせようとした」
ブラック「では──失うことそのものを恐れた者は、どうするのでしょうね?」
ガイ「回りくどいな……何が言いたい?」
ブラック「言ったでしょう、自ずとわかると……それより、一度目覚めた方がいいかもしれません。現実のあなた方の傍で神の気を感じます」
ガイ「神の気……まさか、化身か!?」
ブラック「呼び方はなんでも。あなた方に危害を加える気はないように見えますが、相対している者たちはわかりません」
ベルトーネ「それじゃあ、パパッと目覚めて化身が暴れるところを見てみようか〜。いい暇つぶしになるかも〜」
ブラック「悪魔の倫理観というのは、よくわかりませんね……次は、終わりを迎えたときに会いたいものですね──」
身体が消えていくガイ「待て、まだ聞きたいことが──」
ブラック「──しばらく、こちら側には来れないようにしておきます。ここは、生きている者が何度も訪れる場所ではありませんから」
ガイ「エンドゲーム……!」
ブラック「答えを急ぐ必要はありません。あなたが進み続ける限り、いずれ嫌でも知ることになる」
ザァーン……ザザーン……
ブラック「──それまでは、生者の世界で足掻いてください」
ガイ「……!」
ブラック「あなたの終わりを語るには、まだ早い」
◆
94 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 23:57:28.81 ID:0AdX934TO
ガイ「っ!」ガバッ
ステラ「!」ビクッ
ミラ「わっ……どうしたの、ガイさん?」
レム「んぅ……?」パチッ
ガイ「……近くで、誰かが戦っている」
ステラ「えっ……」
ミラ「なんだって?そんな気配、どこにも──」
ドォンッ!!!
ミラ「……!」
レム「な、なに……!?」ビクッ
ステラ「今の音……」
ガイ「……向こうか」スッ
ベルトーネ(聞こえた?あの音の方から、神の気を感じる……)
フローディア(行くの?)
ガイ「ああ……見てくる。火を消して、逃げる準備をしておいてくれ」
ミラ「一人で行く気かい?」
ガイ「様子を見るだけだ。原理派がこっちに来そうなら、すぐ戻る」
ステラ「あ、私は……」
ガイ「ステラは、ここから動くな。ミラとレムについていけ」
ステラ「……わ、わかりました」
ミラ「無茶しないでね。何かあったら、すぐ戻ってくるんだ」
ガイ「ああ」
ドォンッ!!!
レム「また……」
ベルトーネ(さっきより強くなったね〜。間違いないよ、あっちにいる)
フローディア(派手に暴れてるみたいね)
ガイ「……行ってくる」タッ
ミラ「……」
ステラ「……原理派と、誰が戦ってるんでしょうか……」
ミラ「さあね……」
レム「……ガイさん、大丈夫かな……」
ミラ「……あの人なら大丈夫だよ。それより、荷物をまとめよう。ガイさんが戻ってきたら、ここを離れるんだ」
土をかけられる焚き火「」バッ……
◆
95 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 23:58:46.80 ID:0AdX934TO
巨大斧「」ブォンッ
グチャアッ!
上半身と下半身が分かれた原理派の死体「」
首のない原理派の死体「」
縦に真っ二つに裂かれた原理派の死体「」
原理派A「ば、バケモノ……!」
マロニー「あは!あはははははは!!!」ピョンッ
巨大斧「」ブンッ……
グシャアッ……
原理派B「あ、ああ……」
血塗れの巨大斧を担ぐマロニー「ふぅ……っ、ふふ……♪」ペロッ
原理派C「ひ、怯むな!相手は一人だ!囲め!一斉に魔法を撃ち込め!!」
原理派たち「「「お、おおおおお!!!」」」
展開される魔法陣「」ブゥンッ
展開される魔法陣「」ブゥンッ
展開される魔法陣「」ブゥンッ
マロニー「……」
原理派C「撃てぇぇぇぇ!!!」
炎「」ゴォッ!!!
雷撃「」バチバチバチッ!!!
風「」ビュオオオッ!!!
ドォォォォンッ!!!
原理派A「……や、やったか……?」
煙「」モクモク……
原理派B「まともに食らったぞ……!」
原理派C「油断するな!死体を確認するまで──」
煙の中から飛び出すマロニー「──あはっ!」バッ!
原理派C「!?」
巨大斧「」ブォンッ!!!
原理派C「がっ──」
ドゴォッ!!!
吹き飛ばされる原理派C「」ヒュンッ
大木に叩きつけられる原理派C「」ドガッ!!!
原理派C「」ズル……
原理派A「な……」
原理派B「無傷……!?」
マロニー「ううん?」
焼け焦げたマロニーの左腕「」シュゥゥ……
マロニー「ちゃんと効いてるよ?」
原理派A「……!」
蠢く傷口「」グチュ……グチュグチュ……
再生していく左腕「」メキメキメキ……
マロニー「ほら」ニコッ
原理派B「ひっ……!」
原理派A「さ、再生魔法か……!?」
マロニー「そうだけど……」
巨大斧を構えるマロニー「そんなことより──」
マロニー「まだ、やるよね?」ニィッ
96 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/29(土) 23:59:31.00 ID:0AdX934TO
原理派A「……っ!」
原理派B「に、逃げ──」
地面を蹴るマロニー「──あははっ!」ドンッ!!!
原理派B「!?」
巨大斧「」ブォンッ!!!
ドォンッ!!!
◆
血塗れの巨大斧「」ポタ……ポタ……
マロニー「ぁぁ……///最高ぉ……///」ペロリ
周囲に転がる原理派の死体「」
周囲に転がる原理派の死体「」
周囲に転がる原理派の死体「」
マロニー「はぁ……はぁ……ふふっ♪」
ザッ……
マロニー「……まだいたの?」ニタッ
ザッ……ザッ……
木々の間から現れるガイ「……」
マロニー「あ」
ガイ「……やっぱり、マロニーか」
マロニー「代行者さん」ニコッ
ガイ「……」チラッ
切断された原理派の死体「」
大木に叩きつけられた原理派の死体「」
地面にめり込んだ原理派の死体「」
ベルトーネ(すごいね〜。一人残らずやっちゃったみたい)
マロニー「代行者さんは、どうしてここに?」
ガイ「少し離れたところで野営してた。爆発音が聞こえたから、様子を見に来たんだ」
マロニー「ああ……さっきの。向こうから襲ってきたから、返り討ちにしただけだよ。これでまた、神に近づけた」ニコッ
ガイ「……人を殺せば、神に近づけるのか?」
マロニー「ううん?」
ガイ「違うのか」
マロニー「殺したからじゃないよ。戦ったから。命を懸けて戦って、勝って、生き残る。そのたびに、私は少しずつ強くなる」
血塗れの巨大斧を持ち上げるマロニー「だから、今日も一歩前進♪」
97 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 00:00:01.55 ID:yYIFLGPeO
ベルトーネ(戦うたびに神に近づく、か〜。随分物騒な求道者だね〜)
マロニー「それに、この人たち……私が何もしてないのに、いきなり襲ってきたんだよ?」
ガイ「……原理派なら、魔族を見つければそうするだろうな」
マロニー「うん。私、吸血鬼との混血だしね。だから遠慮しなくてよかった♪」
ガイ「楽しそうだな……」
マロニー「楽しかったよ?代行者さんも戦う?」
ガイ「誰とだ」
マロニー「私と」
ガイ「断る」
マロニー「即答……」
ガイ「今のお前を見た直後に、やると言うと思うか?」
マロニー「代行者さんなら、いい戦いになると思うんだけどなぁ……」
ガイ「それより、こんな所まで何をしに来たんだ?」
マロニー「んー……別に、特別な理由はないよ」
ガイ「ない?」
マロニー「ずっと同じところにいたって、神には近づけないから」
マロニー「避難所の周りが落ち着いてる時は、こうして外を歩いてるの。生きてる人がいたら助けるし、襲ってくる人がいたら戦う」
ガイ「……なるほど」
マロニー「今日は後者だったけどね」
ガイ「……見ればわかる」
マロニー「代行者さんは、第七避難所に向かってるの?」
ガイ「そうだが」
マロニー「氷刃の魔女は、この辺りから離れたみたい。でも、影の魔物とスライムもどきはまだいるから気をつけてね」
ガイ「……わかった」
マロニー「じゃあ、引き続き頑張ってね。代行者さん」
⭐︎マロニーと出会いました。
98 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 00:00:50.62 ID:yYIFLGPeO
ー 翌日
ーー旧王都 セイントレア 第七避難所
ワイワイガヤガヤ
ガイ「……ここが、第七避難所か」
ミラ「うん。王都の一画をアルクスさんが七層結界っていう特殊な方法で守ってくれててね……勇者連合の本拠地みたいな場所になってるんだ」
ガイ「七層結界……」
頭上を覆う巨大な結界「」ブゥゥン……
重なり合う七色の光「」キラ……キラ……
フローディア『……名前の通りね。性質の異なる結界が七重に張られているわ』
ベルトーネ『へぇ〜。ここまで来ると、ちょっとした要塞みたいだね〜』
ガイ「……他の避難所とは随分違うな」
行き交う避難民たち「」ザワザワ……
荷物を運ぶ勇者連合兵「」エッサホイサ……
炊き出しに並ぶ人々「」ゾロッ……
遊び回る子供たち「」タタタッ
ミラ「王都に残ってる人たちがたくさん集まってるからね。勇者連合の人たちも、基本的にはここを拠点にしてるよ」
ガイ「……なるほど」
レム「……前に来た時より、人が増えてますね」
ミラ「やっぱり?」
レム「はい。あっちにも、前はテントなんてなかったと思います」
新しく張られたテント「」
運び込まれる物資「」ガタガタ……
ミラ「……他の避難所から逃げてきた人たちかな」
周囲を見回すステラ「……」キョロ……
ガイ「どうした?」
ステラ「……何でもないわ」
ガイ「……?」
ステラ「勇者連合の本拠地って聞いてたから、もっと兵士ばかりの場所だと思ってただけ」
ミラ「普通に暮らしてる人もたくさんいるからね」
レム「教会もありますよ」
ステラ「……教会?」
ミラ「うん。僕も普段はそこにいるんだ」
ステラ「……そう」
「──むっ!その声は……!」
ミラ「……?」
99 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 00:02:23.62 ID:yYIFLGPeO
こちらへ走ってくる金髪ソフモヒの男「」ダダダダッ!!!
ガイ「……!?」
急停止する金髪ソフモヒの男「ミラ!」ザザァッ!!!
ミラ「あっ」
白い歯を輝かせる金髪ソフモヒの男「無事だったか!いやぁ、よかった!教会になかなか戻ってこないから、みんな心配していたんだぞ!」ニカッ
ミラ「ザックさん」
ガイ「……」
ベルトーネ『何あれ〜』
フローディア『……随分と賑やかな人ね』
金髪ソフモヒの男→ザック「そしてレムちゃんも!」クルッ!
レム「お久しぶりです、ザックさん」
ザック「おう!久しぶりだな!」ニカッ
親指を立てるザック「二人揃って無事!実に素晴らしい!」グッ!
レム「ふふ……相変わらずですね」
ザック「はっはっは!ヒーローたるもの、いつだって笑顔を忘れちゃいけないからな!」
ガイ「ヒーロー……?」
ミラ「ザックさん、昔からこんな感じなんだ」
ザック「む……そちらの二人は?」
ミラ「あ、紹介するね」
ガイ「ガイだ」
ステラ「……ステラよ」
ザック「ガイ君に、ステラさんだな!」
ガイ「君……」
ザック「ミラとレムちゃんをここまで送り届けてくれたのか?」
ガイ「いや。そういうわけじゃない。途中から一緒に来ただけだ」
ザック「そうか!」
笑顔を浮かべるザック「なら道中を共にした仲間というわけだな!」ニカッ
ステラ「……仲間……」
100 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 00:02:53.74 ID:yYIFLGPeO
ザック「俺はザック・スミル!この第七避難所にある聖ヴァレリオ教会で働いている!」
胸に手を当てるザック「困っている人々に救いの手を!悪しき脅威には正義の拳を!」バッ!
腰に手を当ててポーズを決めるザック「人呼んで──ヒーロー、ザックだ!」ビシッ!!!
ガイ「……」
ベルトーネ『……』
フローディア『……』
ステラ「……」
レム「……」パチパチ
ミラ「はいはい」
ザック「反応が薄いぞ!?」
ガイ「……いや、どう反応すればいいのかわからなくてな」
ザック「なるほど!ならばこれから覚えていけばいい!」ニカッ
ガイ「覚える必要があるのか……?」
ザック「ある!」
ガイ「……そうか」
ステラ「……変な人」
ザック「はっはっは!よく言われる!」
ステラ「褒めてないんだけど……」
ミラ「……で、ザックさん」
ザック「む?」
ミラ「聖女さん、いる?」
ザック「聖女さんか?」
ミラ「うん。ガイさんが、聖女さんに会いたいんだって」
ザック「君が?」
ガイ「ああ」
ポーズを解くザック「……そうか。なら、まずは教会へ行こう。話はそれからだ!」
ザック「さあ、ついてきてくれ!」
勢いよく振り返るザック「教会まで、このヒーロー・ザックが案内しよう!」ビシッ!
ミラ「ザックさん、教会なら僕も場所知ってるけど……」
ザック「細かいことは気にするな!」
ガイ「……」
ステラ「……本当に大丈夫なの、この人」
ガイ「……少なくとも、悪い奴ではなさそうだ」
ステラ「それは……まあ、そうね」
ザック「おーい!置いていくぞー!」
◆
101 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 00:04:49.37 ID:yYIFLGPeO
ーー第七避難所 聖ヴァレリオ教会
ザック「……聖女さん。客人だ」
祈りを捧げる聖女「──客人、ですか?」クルッ
スタスタ……
ガイ「……あなたが、聖女なのか?」
聖女「……」
ガイ「?」
聖女「……はい。今は、そう名乗っています」
ガイ「今は……?」
聖女「……いえ。お気になさらず。初めまして。あなたは?」
ガイ「ガイだ」
聖女「ガイさん……ですね。それで、私にどのようなご用でしょうか?」
ガイ「力を貸してほしい」
聖女「私の?」
ガイ「ああ」
聖女「……」
ガイ「俺は、世界めくれを止めるためにここへ来た」
聖女「──え?」
ザック「……!」
ガイ「そのために、“聖女”の力が必要だと聞いている」
聖女「……世界めくれを、止める……?」
ガイ「信じられないか?」
聖女「……すみません。少し、驚いてしまって。十年間……そんなことを言う人は、一人もいませんでしたから」
ガイ「……」
聖女「それに……」
聖女「あなたは、“聖女”の力が必要だと言いましたね」
ガイ「ああ」
聖女「……誰から、そのことを?」
ガイ「ホーリー・ハンドレッド」
聖女「──!」
ガイ「知ってるのか?」
聖女「……まずは、あなたのお話を聞かせてもらえますか?」
ガイ「……何から話せば?」
聖女「あなたがどこから来て……どうして世界めくれを止めようとしているのか。そして……なぜ、“聖女”を探してここまで来たのかを」
◆
102 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 00:07:49.94 ID:yYIFLGPeO
第七避難所に辿り着き、ついに聖女と対面したガイ。
世界めくれを止めるために力を貸してほしいと告げるが、十年間、この世界で生きてきた聖女にとって、その言葉はあまりにも突然のものだった。
なぜ世界めくれを止めようとしているのか。なぜ聖女の力を必要としているのか。ホーリー・ハンドレッドの名に反応を見せた聖女を前に、ガイはこれまでの旅と、自らに託された使命について語り始める。
果たして、“聖女”にしかできないこととは何なのか。
そして、世界めくれを止めるというガイの願いに、聖女はどのような答えを返すのだろうか……。
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
103 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/30(日) 00:23:31.65 ID:zIwz1X3jo
乙
いやーガイはいっぱい殺してきたね
特に女の人を
104 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/30(日) 01:13:25.41 ID:3QKjbfKgO
乙
はぐれた3人とも再会しなきゃだけどどうやって生き延びてるんだろうねガイですら不死鳥の力で一週間かけたのに
105 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/30(日) 01:21:58.00 ID:wokTxHwQo
おつ
皆から責められる悪夢かと思ったら結構穏やかだった…
でも生きたまま何度も彼岸に行くのは良くない兆候かもしれん
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/30(日) 14:24:50.99 ID:MmAV2XoA0
乙
第七避難所に着いたね。ここがガイ達の拠点になるのかな?
107 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:43:18.64 ID:UCIKDsZbO
>>103
負けてはならない戦い故に、その道には屍が積み重なってしまうみたいです。
メタ的には、女性キャラの比率が高いため、対峙する相手も女性が多くなった結果でしょう。ただ、それが女性だろうと子供だろうと大多数を救う為ならば、手をかけてしまえる非情さを持ち合わせてしまった、という描写に繋がったのかもしれません。
>>104
ガイさんは一人で落っこちましたが、サーシャさんたちは竜になったアインズさんが掴んでいたので落下による怪我が比較的浅かったのと、サーシャさんの治療魔法によって応急処置ができたので、ガイさんより早めに動くことができたのだと思われます。
その後の動向は、また後ほど。
>>105
以前見た夢はガイさん自身が見た悪夢でしたが、今回はどういう訳か、彼岸に繋がってしまったみたいです。順調に常人から外れていっています。
>>106
>>1
としては、そのような想定でいますが、展開等によって変わることはあるかと思います。断定はできませんが、セイントレア編における基本的な活動拠点になる予定です。
108 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:43:47.90 ID:UCIKDsZbO
ガイ「……分かりました」
聖女「ありがとうございます」
ガイ「ただ……少し長くなるかもしれません」
聖女「構いません。聞かせてください」
近くの椅子に腰掛ける聖女「」スッ
聖女「ザックさんも、よろしければ」
ザック「……ああ」
椅子に腰掛けるザック「」ストッ
ガイ「……どこから来たのか、でしたね」
聖女「はい」
ガイ「俺は……セイントレアの外から来た」
聖女「外から……?」
ザック「……」
ガイ「仲間と飛空艇に乗って、この街に入った」
聖女「飛空艇?で……あの結界を?」
ガイ「かなり無茶はしましたが。俺一人じゃ、ここまで来ることはできなかった」
聖女「……そうでしたか」
ガイ「それに……俺が世界めくれを止めようとしてるのも、最初からそのために旅を始めたわけじゃない」
聖女「では……?」
ガイ「旅を続ける中で、色んなことを知った。世界樹の光のこと……翡翠の賽のことも」
ガイ「俺も全部を理解してるわけじゃない。ただ……ホーリーから聞いた。このまま放っておけばいいことじゃないってことは分かってる」
聖女「……ホーリー・ハンドレッドから……」
ガイ「ああ」
聖女「それで……あなたは、世界めくれを止めるために?」
ガイ「……はい。世界樹の光の残滓を集めながら、ここまで来た。その途中で……世界めくれを止めるには、“聖女”の力が必要だと聞いた」
聖女「……」
ガイ「だから、セイントレアに聖女がいると聞いて……ここまで探しに来たんです」
聖女「……そう、ですか」
ガイ「……?」
目を伏せる聖女「……」
ガイ「どうしました?」
聖女「いえ……少し……昔のことを、思い出してしまって」
ガイ「昔のこと?」
聖女「……はい。十年前……世界めくれが起きた日のことを」
◆
109 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:44:34.38 ID:UCIKDsZbO
◆
ー 十年前
ーー聖ヴァレリオ教会
扉「」バァンッ!!
「誰か……!誰かいませんか!?」
シーン……
幼女「……だれも、いない?」ギュッ
セイン「……おそらく、みんな避難したんだろう……」フラッ……
「っ、セインくん、そこに座ってください!今、治療道具を……!」
セイン「……待て。誰かいるみたいだ」ググッ……
「え?」
奥から聞こえる声「まだ避難してない人がいるんですか!?」
「……!」
タッタッタッ!!
奥から駆けてくる聖女「──って、お姉ちゃん!?」
僧侶「聖女!」
聖女「よかった……!無事だったんだ……!」
僧侶「それはこっちの台詞です!こんな状況で教会に残って……!何をしてるんですか!?」
聖女「え、えっと……怪我をした人たちがたくさん来てたから……でも、さっき皆さんを避難させて……だから──」
僧侶「もう……!」
聖女「ご、ごめんなさい……」
僧侶「……本当に……心配したんだからね……」
聖女「……ごめんね、お姉ちゃん」
僧侶「……無事で、よかった……」
聖女「……うん」
ギュッ……
幼女「シスターさん、勇者様をたすけて……」
セイン「……僕のことはいい。それより、この子供を避難所まで連れて行かなければ……」
聖女「そんなわけにはいきません!ほら、座ってください!」
セイン「……しかし」
聖女「子供を避難させるのも、セインさんを治すのも、どっちもやります!」
◆
110 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:45:28.66 ID:UCIKDsZbO
ーー避難所
頭上を覆う巨大な結界「」ブゥゥン……
重なり合う七色の光「」キラ……キラ……
ザワザワ……
幼女「あっ!お母さん、お父さん!」
避難民の男女「……!」タタッ
駆け出す幼女「お母さーん!お父さーん!」タッタッタッ!!
抱きしめられる幼女「わっ!」ギュッ!!
母親「よかった……!よかった……!」ギュウッ
父親「無事だったのか……!」
幼女「うん!あのシスターのお姉ちゃんが助けてくれたの!」
僧侶「……」
母親「……ありがとうございます……!本当に……!」ペコリ
僧侶「いえ……無事に会えてよかったです」
幼女「シスターのお姉ちゃん、勇者様も……ありがとう!」
セイン「……ああ」
聖女「もう、お父さんとお母さんから離れちゃ駄目ですよ?」
幼女「うん!」
両親と共に離れていく幼女「」トテトテ……
僧侶「……よかった」
聖女「うん……」
僧侶「そういえば、お父様は……?ここへ避難したんですよね?」
俯く聖女「……」
僧侶「聖女……?」
111 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:45:55.76 ID:UCIKDsZbO
聖女「お父様は……私たちをかばって、影の魔物に……」
僧侶「っ……そんな……」
聖女「……ごめんね、お姉ちゃん」
僧侶「……どうして、あなたが謝るんですか……」
聖女「……」
僧侶「……お父様……」ギュッ……
聖女「……お姉ちゃん、クロシュさんたちを見ませんでしたか?クロシュさんたちは無事なのでしょうか……」
セイン「……伝えておかなければならないことがある」
聖女「何ですか?」
セイン「僕が最後に、王城で見た時……クロシュ以外は全員倒れていた」
聖女「嘘……」
セイン「本当だ」
聖女「……そんな……じゃあ……クロシュさんたちは……」
セイン「……わからない」
聖女「……!」
セイン「死んだところは見ていない。ただ……」
王城の方角を見るセイン「……もう、以前のクロシュではない」
聖女「……え……?それは……どういう……」
ザワッ……
「なんだ、あれ……」
「魔物……?」
「こっちに来るぞ……!」
セイン「……!」
星霊の剣に手をかけるセイン「」グッ
ザッ……ザッ……
人混みの向こうから歩いてくる傷だらけの黒い精霊「……」フラ……
身体から零れ落ちる黒い粒子「」パラ……パラ……
黒い精霊→使徒「……」
聖女「……使徒、様……?」
僧侶「……!」
セイン「使徒……!」
星霊の剣を抜くセイン「」シャキンッ
聖女「セインさん!?」
セイン「……下がるんだ」
聖女「でも……」
セイン「使徒は王城で戦った……敵だ」
聖女「えっ……!」
僧侶「使徒様が?……一体、どうして……?」
膝をつく使徒「」ガクッ……
聖女「……!」ダッ
グイッ
腕を掴むセイン「……待て」
聖女「セインさん……!」
セイン「……さっきまでと、様子が違う」
112 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:46:38.99 ID:UCIKDsZbO
石畳の隙間から滲み出す黒い粘液「」ドロ……
聖女「!?」
避難民「な、なんだこれ……?」
避難民「こっちからも出てきたぞ!」
避難民「なにこれ……スライム……?」
セイン「……!」
聖女「セインさん?」
黒い粘液を見るセイン「……」
セイン「……クロシュの魔力だ」
聖女「え……?」
僧侶「クロシュ様の……?どういう……」
避難所の各所から溢れ出す黒い粘液「」デロデロ……
避難民「う、うわっ!」
避難民「離れろ!!」
避難民「ひいいいいっ!」
黒い粘液「」グニャ……
デロデロデロ……
スライムもどき「」ヌッ
スライムもどき「」ヌッ
スライムもどき「」ヌッ
聖女「!」
僧侶「何、これ……」
星霊の剣を構えるセイン「」スッ
聖女「セインさん、その身体じゃ……!」
セイン「……来るぞ」
避難民「ひっ……!」
飛びかかるスライムもどき「」ブワッ!!
113 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:47:19.14 ID:UCIKDsZbO
聖なる光「」パァァァァッ!!
スライムもどき「」ジュゥゥゥゥッ!!!
僧侶「魔法が効く……!皆さん、下がってください!」
使徒「……っ……」
使徒へ近づく黒い粘液「」ズル……ズル……
僧侶「使徒様!」
聖なる光「」パァァァァッ!!
スライムもどき「」ジュゥゥゥゥッ!!!
使徒「……!」
聖女「大丈夫ですか!?」タタッ……
使徒「……にげ……」
聖女「え?」
使徒「……にげ……て……」
聖女「……!」
キラ……
セイン「……?」
キラ……キラ……
頭上に浮かぶ星光「」キラキラ……
避難民「なんだ、結界の光か?」
避難民「それにしてはなんか変じゃないか?」
ザワザワ……
僧侶「……?」
聖女「この光……」
増殖していく光「」キラキラキラキラ……
セイン「……!」
使徒「……!」
頭上を覆う七層結界「」ブゥゥン……
七層結界の一点へ集まっていく光「」キラキラキラ……
セイン「……まずい、みんな離れろ!」
巨大な光「」ギュオオオオオ──
避難民「な、なんだ!?」
七色の光「」バチッ……バチッ……
カッ──
114 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:47:46.14 ID:UCIKDsZbO
七層結界「」バキィィィィンッ!!!
穿たれる結界「」パリィィィン!!!
「結界が破られた!?」
「逃げろ!!」
ワーワーワー……
星霊の剣を握り直すセイン「……」グッ……
光の中から降りてくる人影「……」フワ……
星詠みの魔女「……」スタッ
聖女「……え……?」
星詠みの魔女「……」
聖女「……イリス……さん……?」
セイン「!」
星詠みの魔女「……」
聖女「……どうして……その姿は一体……」
星詠みの魔女の周囲に浮かぶ光「」キラ……キラ……
セイン「……下がれ!」パヒュンッ
聖女「きゃっ──」
地面「」ドゴォォォン!!!
聖女「っ!」ドサッ
セイン「っ……!」
使徒へ向き直る星詠みの魔女「……」クルリ
スタスタ……
聖女「……待って……!イリスさん!何をするつもりなんですか!?」
使徒の前で立ち止まる星詠みの魔女「……」
使徒「……」
使徒を掴む星詠みの魔女「……」グッ
使徒「っ、ぁ……!」ググッ……
聖女「イリスさん!使徒様を離してください!」
浮いていく星詠みの魔女「……」フワッ……
掴まれた使徒「」グッタリ……
結界を張っている眼鏡の少女「……っ、いけない……!今の一撃で、結界が……!」
消えていく七層結界「」シュウン──
大量に現れる黒い影の魔物「──」ヌオッ
大量に現れるスライムもどき「」デロデロ……
115 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:50:02.10 ID:UCIKDsZbO
セイン「!」
僧侶「そ、そんな──」
黒い影の魔物「──」ブワッ!!
スライムもどき「」グニャァッ!!
避難民「うわあああああ!!」
避難民「逃げろ!!」
避難民「助けてくれぇぇぇ!!」
ワーワーワー!!
聖女「……!」
逃げ惑う避難民「」ドドドド……
泣き叫ぶ子供「ママぁぁぁ!!」
倒れた老人「た、助け……」
大量の黒い影の魔物「──」ヌオッ
聖女「……こんなに……」
結界を張っている眼鏡の少女「駄目……!一度壊された術式が繋がらない……!」グググッ……
眼鏡の少女「このままじゃ……結界を張り直せない……!」
空を見上げる聖女「……」
崩れ落ちていく七層結界「」パラ……パラ……
その向こうへ飛んでいく星詠みの魔女「……」フワ……
掴まれた使徒「」グッタリ……
聖女「……イリスさん……」
逃げ惑う人々「」ワーワー!!
迫る影の魔物「──」ズオオオ……
溢れ続ける黒い粘液「」デロデロ……
両手を組む聖女「」スッ……
聖女「……どうか……皆さんを守れる力を……!」
ドクンッ──
聖女?「……!」
聖女の身体から溢れ出す光「」パァ……
眼鏡の少女「これは……?」
聖女?「……っ」ギュッ……
カッ──
避難所全体へ広がっていく光「」ブワッ──!!
消えていく黒い影の魔物「──」ジュゥゥゥゥッ!!
消えていくスライムもどき「」ジュゥゥゥゥッ!!
七色の光「」パァァァァッ!!
116 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:50:59.90 ID:UCIKDsZbO
頭上に再び広がっていく七層結界「」ブゥゥゥゥゥン!!!
避難所全体を覆う七色の光「」キラキラキラ……
避難民「け、結界が……!」
避難民「戻った……!」
避難民「助かったのか……!?」
溶け落ちる黒い粘液「」ベチャ……
聖女?「……ここまで、ですね……」
力なく倒れる聖女「」ガクッ……
僧侶「聖女!」ダッ
聖女「はぁ……はぁ……っ……」
僧侶「大丈夫ですか!?一体何を!?」
聖女「えへへ……正直、わからないんですけど……でも……」
周囲を見渡す聖女「」
泣きながら抱き合う親子「」ギュッ……
傷ついた者を助け起こす避難民「」グッ……
安堵する人々「」ザワザワ……
聖女「……よかった……みんな……無事で……」
僧侶「……もう……」
聖女「ふふ……ごめんね、お姉ちゃん……」
僧侶「本当に……あなたは……」
キラ……
七層結界の外へ上昇していく星詠みの魔女「……」フワ……
掴まれた使徒「」グッタリ……
空を見上げる聖女「……使徒様……」
セイン「──!」
僧侶の背後に現れる影の魔物「──」ヌッ
セイン「僧侶!!!」パヒュンッ
僧侶「え──」
影の魔物の腕「」スッ……
トンッ……
僧侶を押し出す聖女「──」
僧侶「……あ」
聖女「」ニコ
バシュウウウウウン──……
光「」カッ──
消滅する影の魔物「」シュウウウン──
◆
117 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:51:26.90 ID:UCIKDsZbO
ーー第七避難所 聖ヴァレリオ教会
ガイ「……つまり、あなたは本当の聖女ではない、と?」
聖女「はい……私は彼女の姉です。十年前、聖女と呼ばれていたのは……私ではなく、妹でした」
聖女「妹はあの日、私を庇って……影の魔物に触れられ、消えました」
ガイ「……そうだったのか」
聖女「はい。それからです。私が……妹の代わりに、“聖女”と名乗るようになったのは」
ガイ「妹の代わりに……?」
聖女「……最初は、そんな大層な理由ではありませんでした。世界めくれが起きて……国も、教会も、それまで当たり前だったものが、何もかも変わってしまって……」
聖女「それでも、妹に助けられた人たちは生きていました。だから……せめて、あの子が守ろうとしたものを、私も守っていこうと思ったんです」
ガイ「それで、“聖女”の名前を……」
聖女「もちろん、私には妹のような力はありません」
自分の手を見る聖女「……十年前、あの子が見せたような奇跡は……私は、一度だって起こせませんでした」
聖女「ですから……あなたが探している“聖女”が、世界めくれを止めるために必要な力を持つ者だというのなら……残念ですが、それは私ではありません」
ガイ「……」
聖女「本当の聖女は……もう、ここにはいないんです」
ガイ「……それなら、どうしてホーリー・ハンドレッドの名前を知っていたんですか?」
聖女「……」
ガイ「俺がその名前を出した時……あなたは驚いていた。会ったことがあるのでは?」
聖女「はい、一度だけ。十年前……世界めくれが起きてから、何日か経ったあとです」
◆
118 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:52:03.13 ID:UCIKDsZbO
ー 十年前
ーー第七避難所
呆然と座り込む僧侶「……」ブツブツ……
白い花弁「」フワッ……
僧侶「……?」
ホーリー「……」
僧侶「……誰、ですか……」
ホーリー「ホーリー・ハンドレッドと申します」
僧侶「……ホーリー……ハンドレッド……?」
ホーリー「はい。あなたが、聖女の姉ですね」
僧侶「……だったら、何ですか……」
ホーリー「確認しただけです。あなたは、多くを失いました」
僧侶「……っ」
ホーリー「父親を失い、妹を失い……それでも、あなたは生き残った」
僧侶「……そんなこと……言われなくても分かっています……何なんですか……あなた……」
ホーリー「一つ、伝えるために来ました」
僧侶「……?」
ホーリー「いずれ、あなたを探してここへ来る者が現れます」
僧侶「私を……?」
ホーリー「はい。その者が現れた時、まず話を聞いてください。そして、その後どうするかは……あなた自身で決めればいいでしょう」
僧侶「何を決めるんですか……?」
ホーリー「その時になれば分かります」
僧侶「……随分、勝手ですね……」
ホーリー「そう感じるのは自然です」
僧侶「……」
ホーリー「ですが、あなたに決定を強制するつもりはありません」
僧侶「……本当に、その人は来るんですか……?」
ホーリー「はい。必ず」
僧侶「いつ……?」
ホーリー「それを今知る必要はありません」
僧侶「要領を得ませんね……」
ホーリー「必要なことだけを伝えていますので」
白い花弁「」フワッ……
花のように散り始めるホーリー「忘れないでください」パラパラ……
僧侶「……!」
ホーリー「あなたを必要とする者が、いずれここへ辿り着きます。その時は……あなた自身の答えを選んでください」パラパラ……
僧侶「待って──」
散らばる白い花弁「」フワッ……
僧侶「……ホーリー……ハンドレッド……」
◆
119 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:52:48.98 ID:UCIKDsZbO
聖女「彼女が何者なのかも、どうして私の前に現れたのかも……当時の私には、何も分かりませんでした」
聖女「ですが今日……あなたが現れました。“聖女”を探していると言って……ホーリー・ハンドレッドという名前を口にした」
ガイ「……それで、俺が十年前に言われた奴だと思ったんですか?」
聖女「はい。あの方は、いずれ私を必要とする者がここへ辿り着くと……そう言っていましたから。ですが……あなたが探していたのは、私ではないのでしょう?」
ガイ「……はい。俺が話に聞いていたのは……きっと、あなたじゃない。俺は本物の聖女のことを話でしか知らない。姉がいたことだって、今初めて知ったくらいです」
聖女「……やはり、そうですか」
ガイ「でも……ホーリーが十年前に言ったことが、間違いだったとは思えません。俺がここに来ることを知っていたのか……それとも、別の意味があるのか。それは分からない」
ガイ「ただ……俺は世界めくれを止めるためにここまで来た。そして、あなたに辿り着いた」
聖女「でも……先ほども言った通り、私には何の力もありません」
聖女「妹のような奇跡も起こせません。世界めくれを止める方法だって知らない……私はただ、この十年間……あの子の代わりに“聖女”と名乗ってきただけです」
ガイ「それでも……力を貸してもらいたいです。何ができるのかは、俺にもまだ分かりませんが……」
ガイ「俺と一緒に……世界めくれを止める方法を探してくれませんか?」
聖女「……少しだけ、時間をください。私自身で……ちゃんと考えて、答えを出したいんです」
ガイ「……分かりました」
◆
120 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:53:39.33 ID:UCIKDsZbO
ーー第七避難所
ガイ(その後、第七避難所を回ってサーシャたちのことを探した。話を聞いてみたら、ここに来たのは間違いないらしい。何人かは三人を見たと言っていたし、少なくとも無事に辿り着いてはいるようだ……)
◆
ザワザワ……
ガイ「……」スタスタ……
ベルトーネ『ガイくん、そろそろ休憩しようよ〜。朝からずっと歩きっぱなしだしさ〜』
ガイ(だが、手がかりは目撃情報だけだ。第七にいることは分かっても、今どこにいるのかまでは分からない……)
フローディア『闇雲に歩き回っても仕方ないわ。一度休んだら?向こうだって、ずっと同じ場所にいるとは限らないでしょうし』
ガイ(……それもそうか)
露店「」ワイワイ……
店主「焼きたてだよー!今日はまだ余裕があるから、一人二つまでだ!」
避難民「二つください!」
避難民「こっちも!」
ガイ「……食料の配給か」
ベルトーネ『お〜、ちょうどいいところに。何か貰ってきたら〜?』
ガイ(俺より避難民が先だろ)
店主「おい、そこの兄ちゃん!」
ガイ「……俺か?」
店主「ああ!さっきからそこで突っ立ってる兄ちゃんだよ!遠慮してないで持ってけ!」
ガイ「いや、俺は──」
店主「いいからいいから!余らせたって仕方ねえんだ!」
焼いたパン「」ポイッ
ガイ「っと」パシッ
店主「もう一個!」
焼いたパン「」ポイッ
ガイ「」パシッ
ベルトーネ『あはは〜、押しに負けちゃったね〜』
フローディア『せっかくだし、いただいたら?』
ガイ「……そうするか」
スタスタ……
空いている長椅子「」
ガイ「……ここでいいか」
焼いたパン「」ホカホカ……
ガイ「」パクッ
ガイ「……美味いな。こっちに着いてから初めてマトモな食事を摂った気がする」モグモグ
フローディア『ここの避難所は、かなり余裕があるみたいね……一体どこから調達しているのかしら?』
ベルトーネ『気になるところだけど〜……今は食べられることに感謝しとけばいいんじゃない〜?』
聞き覚えのある声「ちょっと──ゼ、アイン──」
121 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:54:12.04 ID:UCIKDsZbO
ガイ「……ん?」モグモグ
聞き覚えのある声「──だから──」
聞き覚えのある声「私は──」
ガイ「フッ……探し回ってたのが馬鹿らしくなるな……サーシャたちの声に聞こえる」
フローディア『……いや、聞こえるどころじゃなくて、これ……』
ベルトーネ『もしかしなくても、間違いないね〜』
ガイ「……まさかな」クルッ
亜麻色ポニテエルフ「も〜、リーゼもアインズも、こんなところで言い合わないでよ……」
黒ジャケットの少女「言い合ってないって。私は当然のことを言ってるだけ」
灼髪オッドアイ美女「私も当然のことを言っているだけだ」
亜麻色ポニテエルフ「それを言い合いって言うんだけど……」
ガイ「──っ」ダッ
◆
122 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:55:02.66 ID:UCIKDsZbO
灼髪オッドアイ美女「……サーシャ、リーゼ、何者かが近づいてきている」バッ
黒ジャケットの少女「えっ!?どこから!?」キョロキョロ
亜麻色ポニテエルフ「……!」クルッ
タッ……タッ……
ガイ「──夢じゃ、ないよな?」
亜麻色ポニテエルフ「……っ!」ダッ
ピョンッ
抱きつかれるガイ「うおおおおおっ!?」
ドサッ……
亜麻色ポニテエルフ→サーシャ「ガイ……!ガイ、ガイ……!」ギュウウウッ!!
ガイ「い、痛い……サーシャ……!」ジタバタ
サーシャ「生きてた……!本当に、生きてた……!」ギュウッ……
ガイ「……ああ……!待て、ちょ……苦し……」ジタバタ
サーシャ「よかった……!もう……ずっと、ずっと心配して……探してたんだから……!」ギュウッ
ガイ「あぁ!……悪、かった……!サーシャ、一回離れ──」ジタバタ
黒ジャケットの少女「……ふふっ。そのままもう少し反省させてあげたら?」ニヤニヤ
灼髪オッドアイ美女「なんだ。存外、大丈夫そうじゃないか?」
ガイ「リーゼ、アインズ……!見てないで助けてくれ……!」
黒ジャケットの少女→リーゼリット「はいはい……ほら、サーシャ。気持ちはわかるけど、そろそろ離してあげな」
サーシャ「──はっ!ご、ごめん!ガイ!」パッ
ガイ「……」
灼髪オッドアイ美女→アインズ「フッ……久しいな、ガイ」
立ち上がるガイ「……ああ」スクッ……
ガイ「……みんな、無事でよかった」
アインズ「当然だ。誰に言っている?」
ガイ「……フッ、そうだったな」
サーシャ「アインズも、そんな余裕そうにしてるけど……ガイのこと、ずっと心配してたじゃん」
アインズ「なっ……!?サーシャ、余計なことを言うな!」
ガイ「そうなのか?」
リーゼリット「そうそう。何かあるたびに『ガイならこの程度では死なん』とか言って」ニヤニヤ
アインズ「……なっ、そういうリーゼだって、夜中にガイの名前を呼びながら泣いていただろう!」
リーゼリット「み、見てたの!?///」
サーシャ「あはは……」
ガイ「……」
言い合うリーゼリットとアインズ「」ギャーギャー
ガイ「……二人とも」
リーゼリット「何!」
アインズ「なんだ!」
ガイ「……心配をかけて、悪かった」
リーゼリット「……!」
アインズ「……」
ガイ「サーシャも。俺を探してくれて、ありがとう」
サーシャ「……うん!」
◆
123 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/30(日) 23:56:35.96 ID:UCIKDsZbO
サーシャ「そうだ……ガイ、これ」スッ
翡翠の賽「」キランッ
ガイ「ありがとう。ちゃんと持っててくれたんだな」
サーシャ「もちろん。大事なものだって言われてたし、肌身離さず持ってたよ」
翡翠の賽を受け取るガイ「……助かった」スッ
リーゼリット「それで……これからどうするの?」
ガイ「聖女と会えた。あとは彼女の返答次第だ」
サーシャ「本当!?」
ガイ「ああ。ただ……少し事情が複雑でな」
リーゼリット「事情?」
ガイ「それは後でちゃんと話す。向こうにも、考える時間が必要みたいだからな」
サーシャ「……そっか」
ガイ「ところで、三人はどうやってここまで?」
アインズ「そうだな……クロシュヴァリエ号が墜落した後、私たちは運良く船の残骸と共に地上へ落ちた」
リーゼリット「アインズがしっかり捕まえてくれてたおかげで、私とサーシャはあんまり怪我しなかったんだ」
ガイ「なるほど……」
サーシャ「アインズはちょっとだけ怪我したんだけど、残骸がクッションになってくれたみたいで致命傷にはならなかったの」
アインズ「もとより、あの程度の高さから落ちたところでついた怪我など、私にとってかすり傷程度のものだ」
サーシャ「強がっちゃって……」
リーゼリット「それで、当てもなく歩いてたら、ちょうど近くを通りがかった勇者連合の人たちに救助してもらって、第七まで連れてきてもらったんだ」
サーシャ「そこからは、勇者連合の人たちを手伝いながら、ガイを探しにいったりしてたんだよ?」
ガイ「……そうだったのか」
リーゼリット「まったく。こっちは第七に着いてから何度も探し回ったのに、影も形もないんだもの」
ガイ「俺がこの辺りに着いたのは昨日だからな。そりゃ見つからない」
サーシャ「昨日!?」
アインズ「……では、墜落してから今日まで、一体どこで何をしていた?」
ガイ「……色々あった」
リーゼリット「色々って……」
ガイ「第四、第五、第六を通って、昨日ようやく第七に着いた。途中で何人かとも会ったし……何度か死にかけた」
サーシャ「何度か死にかけた!?」
ガイ「……まあ、そこも後で話す」
リーゼリット「ちょっと待って。さらっと流していいところじゃないでしょ、それ」
アインズ「まったくだ」
ガイ「全部話してたら長くなる。それに……俺も三人がここに来てから何をしてたのか、ちゃんと聞きたい」
サーシャ「じゃあ、あとで情報交換だね」
ガイ「ああ」
リーゼリット「それまではどうする?」
ガイ「聖女から返事をもらうまでは、少し時間がある。俺はもう少し第七を見て回ろうと思う」
アインズ「必要ならば、案内しよう。私たちもここに来てから日は浅いが、お前よりは詳しいからな」
ガイ「頼んだ」
◆現在はセイントレアです。(9日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
何をする?
安価下1〜3
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/30(日) 23:59:24.18 ID:sp5FN9J4O
前に手に入れた仕込み小手をどう使うか模索しながら練習する
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/30(日) 23:59:48.19 ID:Lr0zBVAH0
女性陣、原理派からの戦利品を避難所に渡しに来たマロニーと出会い腕試しされる。(斧使わないハンデあり)
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/31(月) 00:03:24.76 ID:vEtVW4/zO
サーシャリーゼアインズ、レムを紹介されお礼を言う
127 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/08/31(月) 00:13:13.94 ID:Y6aGYOiaO
聖女との話を終え、サーシャたちと合流したガイ。
聖女からの返答を待つ間、第七避難所を見て回ることに。
以前手に入れた仕込み小手を使いこなすため、試行錯誤しながら練習するガイ。
一方、サーシャ、リーゼリット、アインズたちは、ガイと一緒に行動していたレムと顔を合わせる。
そんな中、原理派から回収した戦利品を避難所へ届けるため、マロニーが第七避難所へ向かっていた……
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
128 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/31(月) 01:27:59.55 ID:LbAxOLxwo
気軽に避難所はでない方がいいのかね
129 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/08/31(月) 02:16:25.88 ID:p6HCX+odo
おつ
皆とも合流できたしここから本番だ
しかし何からやればいいのか…勇者連合に話を聞きに行くのがよいか
130 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/05(土) 12:11:18.09 ID:GhwSLLGmO
ミラ、ザックなど生存者がいるけど他にもいるのかな?
131 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/05(土) 22:05:55.40 ID:ZocqxjxfO
>>128
出ても構いませんが、外には他の避難所くらいしか目ぼしいものがない上に、現状では氷刃の魔女や原理派の勢力、盗賊や影の魔物、スライムもどきといった危険もありますので、オススメはしません。
>>129
進めながらこの先やることを示せればな、と思います。深く知りたい場合は安価等で示していただければ対応しようと思います。
>>130
全員登場させるというのは確約できませんが、前スレの
>>736
の通りです。大半は生きています。
132 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/05(土) 22:06:25.66 ID:ZocqxjxfO
ガイ「」シュンッ
刃が飛び出す仕込み小手「」ジャキンッ!
ガイ「……間合いは変わるが、短剣のように扱えるな。飛び出す機構を利用して奇襲に使えそうだ」
フローディア『暗殺の用途で作られたものでしょうから、使い方はあっているんじゃないかしら?』
ベルトーネ『小手で敵の攻撃も捌けるし、接近するのが得意なガイくんとは相性がいいのかもね〜』
ガイ(腕に固定されているから、手から離れる心配もないしな)
フローディア『……これの持ち主は、まだ使えたのにどうして捨てたのかしら?』
ベルトーネ『う〜ん……暗殺を生業にしていた人が、使う必要がなくなったとかかな〜。ほら、セイントレアはこんな風になっちゃってるし』
ガイ(理由はどうあれ、問題が無いのならありがたく使わせてもらおう。身を守る術は多い方がいい)
フローディア『そうね。次は魔法と織り交ぜて使ってみましょう』
ベルトーネ『え〜?その前に休もうよ〜』
⭐︎仕込み小手の使い方を練習しました。
133 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/05(土) 22:06:52.06 ID:ZocqxjxfO
ワイワイガヤガヤ……
サーシャ「ふぅ……それじゃあ、次は炊き出しの方を手伝いに行こっか」
リーゼリット「そうだね。今日は人手が足りないって言ってたし」
タッタッタッ……
レム「……あの!そこの、三人の方!」
サーシャ「……?」クルッ
リーゼリット「私たち?」
レム「はい。あの……もしかして、サーシャさんと、リーゼリットさんと……アインズさん、ですか?」
アインズ「何者だ?」
レム「あっ、突然すみません……私、レム・イナリソウメンといいます」
サーシャ「!」
リーゼリット「じゃあ、あなたが……」
アインズ「……なるほど」
レム「ガイさんから、皆さんのことを聞いていたので……もしかしたらと思って」
サーシャ「レムさん!」ズイッ
レム「は、はい!?」
頭を下げるサーシャ「ガイのこと、ありがとうございました!」ペコリ
レム「えっ!?」
サーシャ「ガイと一緒にここまで来てくれて、本当に……ありがとうございます!」
レム「ま、待ってください!頭を上げてください!」ワタワタ
リーゼリット「……私からも、お礼を言わせて」
レム「え……」
リーゼリット「私たち、ガイと離れてから……ずっとあいつがどうしてるのか分からなかったから……一人じゃなかったって分かっただけでも、少し安心したの」
アインズ「私も同じだ。ガイが世話になった」
レム「そ、そんな……!むしろ、助けてもらったのは私の方なんです!第四避難所で会ってから……何度も助けてもらって……私一人だったら、ここまで辿り着けたかどうか……」
アインズ「フッ……アイツらしいな」
レム「なので……皆さんからお礼を言われるようなことは、何も……」
サーシャ「それでも」
レム「……?」
サーシャ「レムさんが一緒にいてくれたんですよね?だったら……やっぱり、お礼を言いたいです」
リーゼリット「そうそう、素直に受け取ってほしいな?」
レム「……分かりました。じゃあ……その言葉、ありがたく受け取っておきます」ニコッ
⭐︎レムと話しました。
134 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/05(土) 22:07:25.53 ID:ZocqxjxfO
ザワザワ……
大量の物資が入った袋「」ズル……ズル……
血塗れのマロニー「……」
血が滴る巨大斧「」ポタ……ポタ……
第七勇者連合兵A「ま、マロニーさん……その後ろの荷物は……?」
マロニー「これは原理派の人が持ってたやつから使えそうなのを見繕ったやつ。他の人にもわけてあげて」
第七勇者連合兵A「は、はい……」
大量の物資が入った袋「」ドサッ!!
マロニー「それじゃ、私はこれで──」
サーシャ「あれ……マロニーさん?」
リーゼリット「やっぱりマロニーさんだ!」
アインズ「ずいぶんな格好だな……」
マロニー「……ああ。代行者さんの仲間か。久しぶり」
サーシャ「はい。お久しぶりです!あのときは助けてくれて、ありがとうございました!」
マロニー「気にしないで。使命の為だから」
アインズ「……何をしにここへ?」
マロニー「原理派から使えそうなものを持ってきただけ。食料とか薬とか、武器とか」
三人を見るマロニー「でも……」ジーッ
サーシャ「……?」
リーゼリット「な、何?」
マロニー「そういえば……三人とも、代行者さんとは会えたんだよね?」
リーゼリット「え?まあ、お陰様で……?」
マロニー「じゃあ、神様らしく、試練を与えてあげる。場所を変えようか」
アインズ「試練……?」
◆
135 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/05(土) 22:07:55.17 ID:ZocqxjxfO
地面に突き立てられる巨大斧「」ズンッ!!!
マロニー「──ここなら誰の邪魔にもならない。かかってきて」
サーシャ「か、かかってきてって……」
リーゼリット「模擬戦ってことなの……?」
マロニー「ううん、あなたたちは本気で……私を殺す気できて」
アインズ「……どういうことだ。こんなことをしている状況じゃないだろう」
マロニー「龍神の血をひいているあなたなら、わかると思うけど」
アインズ「知らんものは知らん」
マロニー「そう……それなら、それでいいよ。私のことは、ちょっと強い魔物くらいに思ってくれればいい」
アインズ「……」
マロニー「あなたたちは本気でやって。魔法でも武器でも、使えるものは全部使っていいから」
サーシャ「で、でも……それじゃマロニーさんが……」
マロニー「大丈夫。そう簡単には死なないよ」
リーゼリット「そういう問題……?」
マロニー「それに、私も同じ条件じゃ手合わせにならないから。私は斧を使わない。魔法もなし」
サーシャ「……素手で、私たち三人と?」
マロニー「うん」
アインズ「……舐められたものだな」
マロニー「そういうつもりはないよ。ただのハンデ」
アインズ「同じことだ」
アインズ「……後悔するなよ」ザッ
竜角の槍「」ブンッ!
マロニー「しないよ……さあ──どこからでも、かかってきて」
◆反転コンマ下1
01-70 敗北
71-95 引き分け
96-00 勝利
136 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/05(土) 22:10:32.92 ID:YG2PCye2O
あ
137 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/05(土) 23:27:38.57 ID:KxRpsNC5O
アインズ「」ダッ
竜角の槍「」シュバババババッ!!!
マロニー「!」サッ
マロニー「あはっ……♪いいね、あなた……!一つ一つに、私を殺そうとする意思を感じる……!」
アインズ「減らず口を──!」バッ
炎「」ゴウッ!!!
マロニー「」サッ
マロニーのいた場所に降り注ぐ魔力矢の雨「」ドドドドドド……!
マロニー「……びっくりした。面白い弓だね」チラッ
遠くで魔導弓を構えるサーシャ「……!」ギリ……
ドギュウン!
肩を撃ち抜かれるマロニー「!」
ドギュウン!
足を撃ち抜かれるマロニー「」グラッ
ドギュウン!
腹部を撃ち抜かれるマロニー「」
ドギュウン!
腕を撃ち抜かれるマロニー「」
マロニー「──」フラッ……
アインズ「よくやった、サーシャ、リーゼ……!」ダッ
マロニー「」グルンッ
アインズ「!」
振り抜かれるマロニーの脚「」ブオンッ!!!
アインズ「ぐっ──!」ガッ!!
吹き飛ばされるアインズ「」ドゴォッ!!!
サーシャ「アインズ!」
地面を転がるアインズ「ぐっ……!」ザザザッ……
リーゼリット「嘘……あれだけ撃ち込んだのに……!」
撃ち抜かれた傷口「」シュウウウウ……
塞がっていく傷「」グチュ……グチュ……
マロニー「……いい連携だったよ」ニコッ
リーゼリット「……!」
マロニー「ちゃんと三人で戦えてる──でも」
138 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/05(土) 23:28:06.46 ID:KxRpsNC5O
ドンッ!!!
リーゼリット「──消え……!?」
背後に現れるマロニー「遅いよ」
リーゼリット「っ──!」
マロニーの手刀「」トンッ
リーゼリット「あっ……!?」
ドサッ……
サーシャ「リーゼ!」
背後に現れるマロニー「次」
サーシャ「!?」バッ
サーシャの魔導弓を掴むマロニー「」ガシッ!
サーシャ「っ……!」ググッ
マロニー「捕まえた」
サーシャ「は、離して──!」
魔導弓ごと引き寄せられるサーシャ「わっ!?」グイッ
サーシャの額に当てられる人差し指「」チョンッ
サーシャ「──ぁ……」
ドサッ……
アインズ「サーシャ!リーゼ!」
突き出される竜角の槍「」シュバッ!!
槍を躱すマロニー「」スッ
アインズ「!」
竜角の槍を掴むマロニー「」ガシッ!!
アインズ「なっ──!?」
マロニー「せーの」
槍ごと投げ飛ばされるアインズ「ぐあっ!?」ブオンッ!!
ドガァンッ!!!
地面に投げられるアインズ「がっ……!」ドサッ
マロニー「……」
立ち上がろうとするアインズ「まだだ……!」フラッ……
マロニー「……うん。やっぱりあなたは、とりわけ丈夫みたい。でも、立つのでやっとのはずだよ」
膝をつくアインズ「くっ……!」ガクッ
マロニー「あなた達の敗因は、命をかけなかったこと。心のどこかで、無意識に手加減をしていたから。命をかけていれば、斧を持った私にも勝てる見込みは十分ある」
満足そうに笑うマロニー「思ってたより、ずっと強かったよ。試練は合格にしてあげる」ニコッ
アインズ「……斧も……魔法も使わずに……よく言う……」
◆
⭐︎マロニーに敗北しました。
139 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/05(土) 23:31:32.73 ID:KxRpsNC5O
ーー聖ヴァレリオ教会
祈るガイ「……」
ベルトーネ『まさか、ここを拠点として使わせてもらえるとはね〜』
フローディア『……ところで、ロイエ教って天使を善として悪魔を目の敵にする宗教なのに、こんなところにいて平気なの?』
ベルトーネ『実害があるわけじゃないし、ここに居るからって私が消滅したりとかはしないからね〜。神聖魔法を当てられたら消えちゃうかもだけど。そういえば、ガイくんってロイエ教を信じてるの?』
ガイ(いや……セイントレアに住んでいたが、信じてはいなかったな。うまく言えないんだが……教えが間違っている気がして)
フローディア『ふうん……それにしては、祈りに詳しいじゃない?』
ガイ(……信者として振る舞えば、色々と過ごしやすくてな)
ベルトーネ『ほうほう、悪魔的にはポイント高いよ、それ〜?』
コツ……コツ……
杖をついたクレア「どなたか……お祈りをしているのですか?」
ガイ「……あなたは?」
クレア「私はここの修道女、クレアと申します」
ガイ「……ガイといいます」
クレア「あなたが……サーシャさん達からお話は聞いています」
ガイ「俺のことを?」
クレア「世界めくれを止めるために、ここまで来られた方だと」
ガイ「……はい」
クレア「ですが……聖女さんからのお返事は、まだなのでしょう?」
ガイ「ええ。考える時間が欲しいと言われました」
クレア「そうですか……でしたら、それまではこちらでお過ごしになるんですよね?」
ガイ「そのつもりです。ただ……正直、次に何をすればいいのか、わからなくて。クレアさんは、ずっとここに?」
クレア「はい。長いこと、この教会で暮らしています」
ガイ「だったら……何か知りませんか?」
クレア「何か、とは?」
ガイ「世界めくれのことでも、なんでも……聖女のことでもいい。俺が次に調べるべきことを」
クレア「……そうですね……私から言えることがあるとすれば……」
クレア「この第七避難所には世界めくれが起きた当時から生きている方が何人もいます。十年前のことを知りたいのであれば、そういった方々からお話を聞いてみるといいかもしれません」
クレア「それから、勇者連合の方々は、この十年間ずっと魔物や原理派と戦ってきました。今のセイントレアについてなら、普段は教会にいる私たちより詳しいでしょう。この場所の代表になっているアルクスさんに話を聞くのもいいのではないでしょうか」
クレア「他にも、何か聞きたいことがあれば私でも、ミラくんやザックさんでも、お気軽にどうぞ」
ガイ「……聖女さんは?」
クレア「もちろん、聖女さんでも。昨日のお話についてはまだ考えているようですが……普通にお話をするくらいなら、気にしなくて大丈夫ですよ」
ガイ「そうですか」
クレア「はい。あの方も、ずっと考え込んでいるより……誰かとお話ししていた方が気が紛れるでしょうし」ニコッ
ガイ「……分かりました。色々と聞いてみます」
◆現在はセイントレアです。(10日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
何をする?
安価下1〜3
140 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/05(土) 23:32:51.66 ID:xWTFV3X50
ガイ ザックに頼まれて軽く模擬戦する
141 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/05(土) 23:33:05.54 ID:nwbGjRMB0
女性陣(マロニーレムステラ含む)親交を深めるため一緒にお風呂に入る。
142 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/05(土) 23:34:30.25 ID:C8XA7uLtO
ガイ
ここでの臨時墓地の墓参り兼お供え物として壊れた魔導拳銃を置いていく
143 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 00:49:36.86 ID:5R1lWEOCO
ーー臨時墓地
ガイ「……ここにも、あるのか」
フローディア『状況は比較的マシとはいえ、ここも他の避難所と同じような苦難を受けているのでしょうね。気づいてた?ここで出されてた食事は全部、魔法で生成されていたものよ』
ガイ(……まるで大魔女帝国みたいだな)
フローディア『あれと比べたら、レベルは些か落ちるけど……それでも、姉さんの魔法を再現できるだけで凄腕の魔術師がいるのはたしかよ。そのお陰で、この場所は他の所より余裕があるのかも』
ベルトーネ『まあ、その人がどれだけ頑張っても、被害を無くすことはできないってことだよね〜……それで、ここには何をしにきたの?』
ガイ(第四避難所で刀を借りただろ。その代わりに、魔導拳銃を置いていこうと思ってな)
壊れた魔導拳銃「」スッ……
フローディア『……いいの?ずいぶん長く使ってたみたいだけど』
ガイ(ああ。刀もあるし、仕込み小手も手に入れた。それに……借りたままっていうのが、なんとなく気になる)
ベルトーネ『律儀だね〜』
墓前に置かれる壊れた魔導拳銃「」コトッ……
ガイ(……)
「──その拳銃」
ガイ「……?」クルッ
144 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 00:50:02.36 ID:5R1lWEOCO
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「置いていくつもりか?」
ガイ「ああ。別の場所で刀を借りたんだ。その代わりに」
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「……そうか」ジッ……
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「……かなり使い込んでいたみたいだな。それほどの使い手は中々見ない」
ガイ「……」
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「これからも戦うつもりなら、ちょうど替え時だろう」
ガイ「そう簡単に代わりが手に入れば苦労しないんだが」
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「……なら」
取り出される魔導拳銃「」スッ
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「これを使え。私の予備だ」
ガイ「会ったばかりの相手から貰うわけにはいかない」
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「使わずに持っているより、必要な人間が使った方がいい」
ガイ「……いいのか?」
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「ああ」
魔導拳銃を受け取るガイ「……ありがとう」スッ
ガイ「……大事に使わせてもらう」
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「そうしてくれ」
ガイ「俺はガイだ。あなたは?」
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「……名は捨てた」
ガイ「捨てた?」
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「ああ。今さら、名乗るような名前はない」
ガイ「じゃあ、なんて呼べばいい?」
赤橙ロングの隻腕眼帯女性「……周りからは」
赤橙ロングの隻腕眼帯女性→イリス「“ダークヒーロー・イリス”……そう呼ばれている」
ガイ「……ダークヒーロー・イリス!?あなたが!?」
イリス「先に言っておくが、私は本物ではない。あの子ほど、強くもなければ立派でもないから……」
ガイ「……?」
イリス「……避難所の連中が、勝手にそう呼んでいるだけだ」
ガイ「どうして、イリスって名前を?」
イリス「……」
ガイ「……言いたくないなら、いいんだが」
イリス「……ここじゃ、明日も生きていられる保証なんてない。そんな場所で……“ダークヒーローが自分たちを守ってくれている”と思えるだけで、救われる者がいる」
イリス「それをわざわざ否定する必要はないだろう……それだけだ」
ガイ「……分かった。じゃあ、俺もイリスって呼べばいいのか?」
イリス「好きにしろ」
ガイ「……改めて、ありがとう。イリス」
イリス「お互い、生き残れるといいな……」
スタスタ……
墓に供えられた花「」
⭐︎新しい魔導拳銃を手に入れました。
145 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 00:51:10.90 ID:5R1lWEOCO
ーー聖ヴァレリオ教会
ベルトーネ『ただいま〜』
フローディア『私たちにしか聞こえてないわよ』
ベルトーネ『も〜、気分の問題だよ〜』
ザック「お、戻ったか」
ガイ「ザック、墓地でイリスって呼ばれてる人に会ったんだが……何か知ってるか?」
ザック「……面識はある」
ガイ「なら、あの人が何者なのか知ってるか?本人は名前を捨てたと言ってたが。それから……どうしてイリスと呼ばれてるのか聞いても、答えなかった」
ザック「……あの人が自分から話さなかったなら、俺から言うことは何もない」
ガイ「……」
ザック「気になるなら、いつか本人に聞け。話す気になったなら、その時は話してくれるだろう」
ガイ「……分かった」
ザック「それより──」
ガイ「?」
ザック「その腰の魔導拳銃は?」
ガイ「ああ。さっき、イリスから貰った。壊れた拳銃を置いていくところを見て、代わりに使えってな」
新しい魔導拳銃を見るザック「……なるほど」
ガイ「何だ?」
ザック「いや。あの人が渡したんなら、物は悪くないだろうと思ってな。もう使ってみたのか?」
ガイ「いや。まだだ」
ザック「なら、少し付き合え」
ガイ「……?」
ザック「教会の裏に、鍛錬に使ってる場所がある。新しい武器なら、実戦で使う前に慣らしておいた方がいい」
ガイ「的でも撃つのか?」
ザック「それでもいいが……せっかくだ。俺が相手してやる」
ガイ「……模擬戦か?」
ザック「ああ」
ガイ「いいのか?」
ザック「昨日、お前がここまで何をしてきたか聞いただろ。少し興味がある」
◆
ーー聖ヴァレリオ教会・裏手
ザッ……
向かい合うガイ「……」
向かい合うザック「……」
腰の新しい魔導拳銃に手を添えるガイ「」スッ
ザック「拳銃だけじゃなくていい。使えるものは好きに使え」
ガイ「……いいのか?」
ザック「ああ。ただし、殺さないでくれよな……さて、準備はいいか?」
ガイ「……ああ」
◆コンマ反転下1
01-30 敗北
31-70 引き分け
71-00 勝利
146 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 01:01:50.90 ID:5R1lWEOCO
ザックと模擬戦をすることになったガイ。
模擬戦を通じて、自身の強さをさらに研鑽していく。
一方、サーシャたちは第七避難所に開設された入浴場で心身を癒し、レムやステラといった人々と交流を深めていた……
本日はここまでです。このレスがコンマをとっていたら、ずらしてください。
それでは、また。
147 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/06(日) 01:04:42.52 ID:KSqt+o1CO
ほんと模擬戦すきね
148 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/06(日) 01:44:10.82 ID:fTGZhFkUo
おつ
うーむ依然としてコンマが奮わんな…
149 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/06(日) 14:55:00.89 ID:eaam6MaYO
乙
魔導拳銃を置いていくつもりが新しいもの拳銃を手に入れることになるとは。
後、星詠みの魔女がいるのにイリスと名乗る人物が登場してまだ謎があるな。
150 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 21:10:00.37 ID:2woc7p6dO
>>147
戦いたくなるような何かがあるのか、内心では闘争を求めていたりするのかもしれません。ただ、これまでの感覚で見てもらえばお分かりかと思いますが、具体的に何を得られるとかそういったものはありませんので、メタ的には安価で来たから消費している面が大きいですね。
強いて得られるものを挙げるなら、キャラの戦闘描写や、能力・戦い方を掘り下げる機会になるくらいでしょうか。
>>148
体感なのですが、このスレで
>>1
が重要だと思う場面や、意外な場面でのコンマは割といい出目が出ていると思うのですが、通常時のコンマはあまり振るってない気がしますね。
引き続きよろしくお願いします。
>>149
思いついたのでこんな描写にしてみました。
謎というほど難しい謎ではないと思いますが、楽しんでいただければ幸いです。
151 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 21:10:53.49 ID:2woc7p6dO
ガイ(早速だが、この魔導拳銃を試してみよう)スッ
魔導拳銃「」チャキッ
ザック「よし来た!」グッ
ガイ「行くぞ!」
魔導拳銃「」ドギュウン!
ガイ(……これは……!)
外れる魔力弾「」ジュッ……
ザック「ありゃ……?」
フローディア『……今の、狙って撃ったの?』
ガイ(ああ……この魔導拳銃、相当ピーキーだ……!)
ベルトーネ『使いこなせれば強そうだけど〜』
ガイ(反動が強い……それに、今までの拳銃より魔力の出力が桁違いだ──)
ザック「戦いの最中に考えすぎだ」
ガイ「!」
地面を蹴るザック「」ドンッ!!!
ガイ「速──!」
一気に距離を詰めるザック「おおおっ!」ブオッ!!
ガイ「っ!」サッ
振り抜かれるザックの拳「」ブオンッ!!
ガイ「……!」
ザック「よく避けた!」
ガイ(身体強化か……!)
メリケンサック「」ギラッ
ザック「まだまだ行くぞ!」ブンッ!!
ガイ「くっ……!」サッ
ガイ「!」サッ! サッ!
フローディア『見た目通りの力押し……ってわけでもなさそうね』
ガイ(ああ……速いだけじゃない。こっちの動きを見て、逃げ道を潰してる……!ただの速度強化じゃ追いつかれる!)
ザック「どうした!拳銃を試すんじゃなかったのか!」
ガイ「言われなくても……!」シュンッ
魔導拳銃「」チャキッ!
ザック「消えた!?転移したのか!?」
魔導拳銃「」ドギュウン! ドギュウン!
回避するザック「」サッ!
ガイ(やはり狙いがズレる……なら、足元を──!)
魔導拳銃「」ドギュウン!
土煙「」ブワッ!!
土煙に紛れるガイ「」ダッ!
152 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 21:11:21.47 ID:2woc7p6dO
ザック「……!」
ガイ「はっ!」
仕込み小手「」ジャキンッ!!
ザック「そこか!」ガッ!!
メリケンサックに受け止められる刃「」ギィンッ!!
ガイ「!」
ザック「面白い武器だな!」
ガイ「余裕だな……!」ググッ
ザック「そりゃあ──」
ザックの拳に集まる光「」パァァッ……
ガイ「!」
ザック「この距離が俺の得意分野だからな!」
光を纏った拳「」ブオンッ!!
ガイ「っ!」バッ!
腹を掠める光の拳「」バシュッ!!
ガイ「ぐっ……!」ザザッ
膝をつくガイ(掠っただけでこれか……!)ガクッ……
ベルトーネ『あの人、かなり強いね〜』
フローディア『身体強化に光魔法……それを格闘術に組み込んでる。十年も戦い続けてきたのなら、相当場数も踏んでるでしょうね』
ザック「まだやれるか?」
ガイ「……当然だ」スクッ
ザック「いいねえ!」ニッ
ガイ「……」
魔導拳銃「」スッ
153 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 21:12:08.24 ID:2woc7p6dO
ガイ(反動が強いなら……最初からそれを織り込んで狙う……リーゼならどう使う?)
魔導拳銃「」ドギュウン!!!
ザックの頬を掠める魔力弾「」ヒュンッ!
ザック「おっ……!」
ガイ(今度は狙い通り……!)
ザック「もう合わせてきたか!」
ガイ「もう一発──!」
ザック「だが──」
身体強化される全身「」バチバチッ!!
一瞬で懐に潜り込むザック「」シュンッ!!
ガイ「なっ──」
魔導拳銃を持つ手を弾くザック「」バシッ!!
ガイ「くっ!」バッ
宙を舞う魔導拳銃「」クルクル……
ベルトーネ『取られた!』
ガイ「まだだ!」ジャキンッ!!
突き出される仕込み刃「」シュバッ!!
仕込み小手を掴むザック「」ガシッ!!
ガイ「!?」
ザック「捕まえたぜ」
体勢を崩されるガイ「」グイッ!!
ガイ(まずい──)
光を纏うザックの拳「」パァァァッ──
ガイ「!」
腹部に叩き込まれるザックの拳「」ドゴッ!!!
ガイ「がっ──!!」
ドサッ!!
ガイ「ぐ……っ……!げほっ……」
起き上がろうとするガイ「まだだ……!」ググッ……
ガイの額に寸止めされる拳「」ピタッ
154 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 21:12:34.70 ID:2woc7p6dO
ザック「ここまでだ」
力を抜くガイ「くっ……負けだ……」
ザック「よし!」
拳を突き上げるザック「ヒーローの勝利!」ビシッ!
差し出されるザックの手「」スッ
ザック「立てるか?」
ガイ「……ああ」
ザックの手を掴むガイ「」ガシッ
引き起こされるガイ「」グイッ
ザック「……まあ、今回は俺の勝ちだが……殺し合いだったら、こうはいかなかっただろうな。お前、まだ奥の手を残してるだろ?」
ガイ「……まあな。でも、それはザックも同じだろ?」
ザック「さあ、どうだろうな」ニッ
ガイ「それに……何を使わなかったにしても、負けたことに変わりはない」
ザック「……そうか」
ガイ「ああ。次は勝つ」
ザック「ハハッ!いいねえ!その時は、また相手してやるよ!」
ガイ「望むところだ」
地面に落ちた魔導拳銃を拾い上げるガイ「」スッ
ガイ(……反動も、出力も、これまで使っていたものとはまるで違う。だが……少しずつ感覚は掴めてきた)
フローディア『初めて使ったにしては上出来じゃない?最後の方は狙えてたし』
ベルトーネ『うんうん。面倒だけど、練習あるのみだね〜』
ガイ(……あとでリーゼに色々教えてもらおう)
⭐︎ザックに敗北しました。
155 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 21:13:39.27 ID:2woc7p6dO
ーー第七避難所 浴場
ワイワイガヤガヤ……
サーシャ「遂に……このときが来たぁ!」
リーゼリット「急にどうしたの、サーシャ?」
サーシャ「リーゼ、最後にお風呂に入ったのって、いつ?」ズイッ
リーゼリット「え?セイントレアの突入前だけど……」
サーシャ「そうでしょ!?今日まで、水浴びで済ませたり、身体を拭いたりして過ごしてきたけど……ようやく、お風呂に入れるんだよ!リーゼは嬉しくないの!?」クワッ
リーゼリット「そ、そりゃ嬉しいけど……てか、そんなキャラだっけ……?」
アインズ「フッ……サーシャが浮かれるのも無理はない。この避難所では月に一度、こうして全体に浴場が解放される。そのタイミングが今日で、ついていたな」
ステラ「……」
サーシャ「ステラさん?どうかしました?」
ステラ「あ……ええと……もう二度と、入れないと思ってたから……私、本当に入っていいのかな……」
サーシャ「何言ってるんですか。一緒に入りましょうよ!」
ステラ「でも……」
リーゼリット「ここまで来て遠慮してどうするの。ほら、行きましょう」
ステラ「ちょっと……!引っ張らなくても一人でいけるから……!」
レム「──あっ、皆さんも来てたんですね!」
サーシャ「レムさん!レムさんも入浴しに?」
レム「はい!せっかくなので、クレアさんたちも誘ってきたんです!」
クレア「ふふっ……お誘いいただきました」
聖女「私もご一緒させてもらいます」
サーシャ「聖女さんも!」
聖女「はい。今日は少し時間もできましたから」
レム「人数が多い方が楽しいですし、みんなで入りましょう」
サーシャ「はい!」
聖女「それじゃあ、クレアさん。行きましょうか。足元、気をつけてくださいね」
クレア「ありがとうございます」
◆
156 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 21:14:49.79 ID:2woc7p6dO
湯気「」モクモク……
サーシャ「はぁぁぁ……」ブクブク……
リーゼリット「沈んでる沈んでる」
アインズ「行儀が悪いぞ、サーシャ。他の避難民も多い。気持ちはわかるが、少しは周りを気にしろ」
サーシャ「はっ!……久々すぎて浮かれちゃってたよ。ごめんなさい……」
リーゼリット「ふふ……気持ちは分かるけどね」
ステラ「……あったかい……」
レム「気持ちいいですね」
ステラ「うん……本当に、こんなことしてていいのかな」
レム「……?」
ステラ「外じゃ、今も戦ってる人がいるのに。食べ物も、薬も……足りないところがいっぱいあって……私だけ、こんなところで……」
レム「いいと思います」
ステラ「え?」
レム「休める時に休むのも、大切なことですから」
ステラ「でも……」
レム「私も世界めくれが起きたばかりの頃は……こんな風に、ゆっくりお風呂に入れる日が来るなんて思ってませんでした」
サーシャ「……レムさん」
レム「だからこそ……こういう時間を大切にしたいんです。生きてるんですから。ご飯を食べたり、お風呂に入ったり……誰かとお話ししたり。そういうことまで我慢しなくてもいいと思います」
ステラ「……生きてるから……」
レム「はい。今日が終わったらまたしばらく入れませんし……今くらいは、ゆっくりしてもいいと思います」
ステラ「……そっか」
ワイワイ……
聖女「……」
クレア「……聖女さん?」
聖女「……え?」
クレア「どうかしましたか?」
聖女「いえ……」
楽しそうに話すサーシャたち「」ワイワイ……
聖女「……賑やかだなって」
クレア「そうですね」
聖女「……こんな声を聞くの、久しぶりな気がします」
クレア「毎日、子供たちが騒いでいるでしょう?」
聖女「ふふっ……それとは少し違います」
クレア「そうですか?」
聖女「はい……皆さん、違う場所から来て……それぞれ、色んなことがあったはずなのに」
聖女「こうして一緒に笑えるんですね」
クレア「……ええ」
聖女「……」
クレア「……混ざってきてはいかがですか?」
聖女「え?」
クレア「先ほどから、ずっと見ているだけでしょう?」
聖女「いえ……私は、いいんです」
157 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 21:15:20.84 ID:2woc7p6dO
クレア「……頼まれたことを考えているのですか?」
聖女「……分かりますか」
クレア「長い付き合いですから……まだ、迷っていますか?」
聖女「……怖いんです」
クレア「……」
聖女「ガイさんの話を信じていないわけではありません。ホーリーさんが十年前に言っていたことも……きっと、このことだったんだと思います」
聖女「でも……私なんかが行ったところで、本当に何かできるのか……」
自分の手を見る聖女「……」
聖女「あの子みたいな奇跡は起こせない。戦うことだってできない……それなのに、世界めくれを止めるために力を貸してほしいなんて言われても……」
クレア「聖女さん」
聖女「……?」
クレア「ガイさんは、妹さんの代わりになってほしいと言いましたか?」
聖女「……いいえ」
クレア「妹さんと同じ奇跡を起こしてほしいと?」
聖女「……それも、言われていません」
クレア「でしたら……妹さんならどうするかではなく、あなたがどうしたいのかで決めてもいいのではありませんか?」
聖女「私が……」
クレア「はい。ホーリーさんも、そう仰っていたのでしょう?」
聖女「……」
レム「聖女さん!クレアさーん!こっちに来ませんか?」
サーシャ「一緒に話しましょうよ!」
聖女「え……でも……」
クレア「……だそうですよ」
聖女「……」
クレア「聖女さん。連れていっていただけますか?」
聖女「……はい。もちろんです」
聖女の腕に手を添えるクレア「」スッ
クレアの歩幅に合わせて歩く聖女「足元、気をつけてくださいね」
クレア「ありがとうございます」ニコッ
◆
158 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 21:15:46.21 ID:2woc7p6dO
楽しそうに話す一同「」ワイワイ……
湯気「」モクモク……
聖女(……十年前、あの子は私を守って消えた。それから私は……あの子が守ろうとしたものを忘れないために……“聖女”と名乗ってきた)
聖女(でも……)
サーシャ「それでね、ガイったら──」
レム「えっ、そんなことが?」
リーゼリット「本当に馬鹿だよね……まあ、それだけ無茶してでも誰かを助けようとする奴なんだけど」
ステラ「ふふっ……」
アインズ「笑い事ではないぞ」
聖女「……」
聖女(あの子が大事にしてたものって……)
聖女(きっと、こういうものだったんだ)
聖女「クレアさん……私、決めました」
クレア「……」
聖女「私に何ができるのかは、まだ分かりません。妹のような力もありません。それでも──」
サーシャたちを見る聖女「……この人たちが、こうして笑っていられる世界を……なくしたくありません」
聖女「だから……私も、できることをしてみようと思います」
クレア「……ええ。それが、あなたの答えなのですね」
聖女「……はい」ニコッ
⭐︎みんなでお風呂に入りました。
159 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 21:16:13.68 ID:2woc7p6dO
ーー聖ヴァレリオ教会
聖女「──ガイさん。以前の話の返事をしてもよろしいですか?」
ガイ「……ああ」
聖女「世界めくれを止めるために、私にできることがあるのなら、力を貸します」
ガイ「……ありがとうございます」
聖女「いえ……私自身が、そうしたいと思ったんです。それと……一つ、お話ししておきたいことが」
ガイ「?」
聖女「これは、本当にただの勘なんです。どうしてそう思うのか、自分でもうまく説明できないのですが……」
聖女「世界めくれを止めるためには……魔王城へ向かわなければならない。そんな気がするんです」
ガイ「魔王城……セイントレア王城か」
聖女「はい。それも……できるだけ、奥へ」
ガイ「根拠は?」
聖女「ありません。ですから、本当に私の勘でしかないんです。ガイさんから世界めくれの話を聞いてから、ずっと考えていて……どうしても、そう思えてならないんです」
ガイ「……」
聖女「信じてもらえますか?」
ガイ「ああ。今は他に手掛かりもない。それに、あなたの力が必要だっていう話とも無関係とは思えない。それに、俺だって似たようなものだしな」
聖女「……ありがとうございます」
ガイ「なら、魔王城へ向かおう。ただ、魔王城へ向かうのであれば……“白鋼の騎士”……魔王城の門を守っている奴をどうにかしなければならない」
聖女「白鋼の騎士……これまでにも、勇者連合の方々が魔王城へ近づこうとしたそうですが……あの騎士に阻まれています。セインくんも手が離せないでしょうし……今の戦力だけで挑むのは、危険だと思います」
ガイ「セイン……?……とにかく、いきなり向かうのは無謀だな。まずは戦力を集めよう」
聖女「ええ。それから……原理派にも気をつけてください」
ガイ「原理派……」
聖女「今は大きな動きこそありませんが……私たちが魔王城へ向かうと知られれば、どう動くか分かりません」
ガイ「……なぜだ?原理派がどうして俺たちを邪魔する?」
聖女「……彼らにとって、“聖女”という存在は特別なんです。今の私を聖女と認めているわけではありませんが……私がこの避難所を離れたと知れば、黙って見過ごすとは思えません」
ガイ「……」
聖女「それに……原理派以外にも、何が起こるか分かりません。魔王城へ向かうのであれば、できるだけ慎重に準備した方がいいと思います」
ガイ「……分かった。まずは戦力を集めながら、周囲の動きも調べる。準備ができたら……白鋼の騎士を倒して、魔王城へ向かおう」
聖女「……はい」
◆現在はセイントレアです。(11日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
160 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/06(日) 21:17:10.93 ID:f+Bwgyo20
聖女に他に強敵(前作Pの敵版)がいないか聞いてみる
161 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/06(日) 21:17:35.61 ID:fTGZhFkUo
勇者連合の定例会議に参加する
162 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/06(日) 21:18:35.37 ID:Bcts7X/so
時間魔法を更に鍛え上げて時間の檻以上の技を習得する
163 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/06(日) 21:18:46.04 ID:89QWWNDMO
アインズ、斧での戦い方を試してみる
164 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 23:05:08.88 ID:0dfhI4uBO
ガイ「ところで、星詠みの魔女と氷刃の魔女、それに白鋼の騎士……その三体だけは、スライムもどきや影の魔物とは雰囲気がだいぶ異なるようだが……理由を知っているか?」
聖女「詳しいことは私にも……ただ、元になったであろう人たちは知っています……ガイさんはスライムもどきに食べられた人がどうなるかは知っていますか?」
ガイ「?……影の魔物に触れられたように、消えるんじゃないのか」
聖女「……スライムもどきに食べられてしまった生き物は、新たなスライムもどきになってしまうのです」
ガイ「何……?」
聖女「おそらく、星詠みの魔女や氷刃の魔女といった存在は、それと似たような状況で産まれた存在なのでしょう」
ガイ「なぜ、そう思う?」
聖女「……十年前。世界めくれが起きた時に、私は星詠みの魔女を見ています。今とは状況が違いましたが……あの時にはもう、今と同じような姿になっていました」
聖女「そして……妹は、あの方を見てすぐに名前を呼んだんです……イリスさん、と」
ガイ「……!」
聖女「ダークヒーロー・イリス。クロシュ様と一緒に旅をしていた英雄です」
ガイ「……他の二体もか?」
聖女「はい。特徴から考えると、氷刃の魔女はミスティさん。白鋼の騎士は……おそらく、ローガンさんです。みんな、このようなことをする人ではなかったのですが……」
ガイ「知り合いだったのか?」
聖女「はい。短い間でしたけど……皆さんと一緒に過ごしたことがあります。お茶を飲んだり、ご飯を食べたり……買い物に行ったり。妹も皆さんにとてもお世話になっていました」
ガイ「意思の疎通は取れないのか」
聖女「最初の頃は、試す人もいたみたいですが……結果は……」
ガイ「……そうか。教えてくれてありがとう」
聖女「いえ。この程度しか、今のところ協力できませんが……他にも何かあれば申し付けてください」
⭐︎聖女と話しました。
165 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/06(日) 23:06:45.02 ID:0dfhI4uBO
聖女の協力を取りつけ、魔王城を目指すことになったガイ。
しかし、魔王城へ辿り着くためには、その門を守る強敵"白鋼の騎士"を倒さなければならない。
攻略に向けて準備を始めたガイは、その一環として、第七避難所の代表を務める勇者連合の一員、アルクス・ユスティネスと会合する。
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
166 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/07(月) 01:31:40.98 ID:Zi/ctgTFo
おつ
まだ目撃されていない推定エバンスは城の中かな?
本格的に城を攻めると星詠みも戻ってきそうだし強敵揃いで相当厳しい攻略になりそうだ…
167 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/07(月) 20:21:02.19 ID:wI1HIx92o
取り敢えずすべての勢力でローガン囲んで倒せばいいんかい?
168 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/12(土) 09:20:22.20 ID:E/6sbneu0
乙
マロニーさん返り血とか洗って帰らなかったのか
169 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/12(土) 13:23:39.73 ID:evFjr2VuO
確かローガンはメタル化になる事ができるから取り囲んでもダメージ一つもつけられないと思う。
170 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:04:41.14 ID:p9zb8HY4o
>>166
いるかどうかは内緒なのですが、戦闘が長引いた場合はとても大変なことになるかと思われます。
>>167
これまで出会った協力者を全員集めて囲んで叩く、というのは少々難しいかもしれません。ですが、当面はあの辺りの強敵を倒すのが目的になりそうです。
>>168
彼女はあまり気にしていないようです。
自分の入浴よりも避難民を優先すべきという考えのため、入浴はしなかったみたいです。
ちなみに、清浄魔法を使って綺麗にはしているため問題はないようです。
>>169
ノーダメージということはないですが、お察しの通り強敵です。その上、彼一人を相手にすればいいというわけでもないため、難敵になりそうです。
171 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:05:27.62 ID:p9zb8HY4o
ーー第七避難所 勇者連合本部
長机を囲む第七勇者連合の兵士たち「」ズラッ
白髪ロングの眼鏡女「──揃いましたね。それでは、定例会議を始めます。まずは、各避難所の現状について報告をお願いします」
第七勇者連合兵A「では、私から」スクッ
第七勇者連合兵A「以前より報告にあがっていた、第五避難所についてです。先日、現地へ調査隊を派遣し、情報の真偽を確認した結果……第五避難所が壊滅したという報告は、事実であることが確認されました」
第七勇者連合兵A「事前の報告通り、避難所としての機能は完全に失われています」
白髪ロングの眼鏡女「……やはり、生存者は?」
第七勇者連合兵A「……確認できていません。周辺も捜索しましたが、人が残っている形跡は見つかりませんでした」
白髪ロングの眼鏡女「……」
第七勇者連合兵A「ただ……第五避難所跡には、無数の墓と思われるものが立てられていました。その近くには、マロニーのものと思われる文字で書かれた看板も残されていて……」
第七勇者連合兵A「"もうここには誰もいない"……と」
第七勇者連合兵たち「……」
第七勇者連合兵A「墓の数を考えると……第五避難所にいた人々は、おそらく……」
172 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:05:59.73 ID:p9zb8HY4o
白髪ロングの眼鏡女「……分かりました。それ以上は結構です」
第七勇者連合兵A「……はい」スッ
白髪ロングの眼鏡女「他の避難所は?」
第七勇者連合兵B「第四避難所は現在も維持されています。第五避難所の壊滅を受けて、警戒態勢を強化しております」
第七勇者連合兵C「第一から第三も異常なしで〜す。ただ〜、ごはんが足りなくてみんなピリピリしてるかも〜」
第七勇者連合兵D「第六避難所も大きな被害はありません。ただ、周辺でスライムもどきの目撃数が増えているようです」
白髪ロングの眼鏡女「……こちらへ移動している可能性は?」
第七勇者連合兵C「まだ何とも〜。ただ、以前より活動範囲が広がっているのは間違いありませ〜ん」
白髪ロングの眼鏡女「分かりました。第七の巡回範囲も少し広げましょう」
第七勇者連合兵C「了解でぇ〜す」
第七勇者連合兵D「それと……第七避難所について、一件報告があります」
白髪ロングの眼鏡女「?」
第七勇者連合兵D「ここ数日で、外から来た者が何人か滞在しています」
白髪ロングの眼鏡女「外から……どこの避難所の者ですか?」
第七勇者連合兵D「それが……信じられないことに、セイントレアの外から来たと……」
白髪ロングの眼鏡女「……!」
第七勇者連合兵B「……ああ。噂になってる連中か」
白髪ロングの眼鏡女「……その方たちは、今どちらに?」
第七勇者連合兵D「第七避難所内にいます。聖ヴァレリオ教会の聖女様の元にいるようですが……」
白髪ロングの眼鏡女「……この場所へ呼んでください。それが本当なら、外の状況を知る貴重な機会です。直接、お話を聞いてみたいです」
第七勇者連合兵D「分かりました」
◆
173 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:06:33.07 ID:p9zb8HY4o
ーー聖ヴァレリオ教会
第七勇者連合兵C「どうも〜。聖女様〜、いる〜?」ヒョコッ
聖女「あら、こんにちは……どうかしたんですか?」
第七勇者連合兵C「実は〜、アルクスさんが外から来た人と話したいから、連れてきて〜って……そこの怖い顔の人たちがそうなの〜?」
ガイ「……」
リーゼリット「ぷくくっ……怖い顔だって……」バシバシ
サーシャ「ちょっとリーゼ、笑っちゃ失礼でしょ……!」
アインズ「フッ……強面なのは、否定できんがな」
ガイ「……」
フローディア『安心なさい、私"だけ"はあなたの良さがわかってるから』
ベルトーネ『そこ、独占欲出すところかな〜……』
第七勇者連合兵C「しかも、美人のハーレムを組んでるとはね〜……外じゃそういうのが流行ってるの〜?」
リーゼリット「は、ハーレム!?」
サーシャ「あはは……」
アインズ「成り行きだ、成り行き」
第七勇者連合兵D「おい、失礼だぞ……」
第七勇者連合兵C「冗談だって〜」ケラケラ
第七勇者連合兵D「まったく……あなたがガイさんですね?」
ガイ「……ああ」
第七勇者連合兵D「勇者連合の定例会議で、あなた方について話が出まして……アルクスさんが呼んでいます。来ていただけますか?」
◆
ーー第七避難所 勇者連合本部
ガチャッ……
第七勇者連合兵D「お連れしました」
白髪ロングの眼鏡女「ありがとうございます」
長机を囲む第七勇者連合の兵士たち「……」ジッ……
ガイ「……あなたが、代表か」
白髪ロングの眼鏡女「……初めまして」
椅子から立ち上がる白髪ロングの眼鏡女「」スッ
白髪ロングの眼鏡女→アルクス「アルクス・ユスティネスと申します。現在、この第七避難所の代表を務めています」
ガイ「……ガイだ」
アルクス「お話は伺っています。セイントレアの外から来られたそうですね……十年前にセイントレアが空へ浮かんでから、外から来た方とお会いするのは初めてです」
ガイ「……」
アルクス「突然お呼びして申し訳ありません。ただ……私たちは、この十年間、外の世界がどうなっているのかほとんど知ることができませんでした」
アルクス「よろしければ……あなた方がここへ来るまでに見てきたことを私たちにも教えていただけませんか?」
ガイ「……分かった。俺に話せることなら」
アルクス「ありがとうございます」ペコリ
◆
174 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:07:21.88 ID:p9zb8HY4o
アルクス「──なるほど。セイントレアの外では、そのようなことが……」
第七勇者連合兵A「ユーシリア帝国に、オノゴロ……それに、他の国々も今まで通り存在しているのか……」
第七勇者連合兵B「てっきり、外も俺たちと同じようなことになってると思ってたが……」
第七勇者連合兵C「へぇ〜……世界って、ちゃんと残ってたんだね〜」
第七勇者連合兵D「お前、言い方……」
第七勇者連合兵C「だって〜、十年もこんなところに閉じ込められてたら、そう思わない〜?」
第七勇者連合兵D「……まあ、それはそうだが」
アルクス「……私たちには、外の状況を確かめる手段がほとんどありませんでしたから」
アルクス「それでも……セイントレアの外で、今も多くの人たちが生活している。それを知ることができただけでも、大きな収穫です」
ガイ「……そうか」
アルクス「はい。それに……あなた方がここまで辿り着いたということは、セイントレアと外を行き来することも、決して不可能ではないということですから」
ガイ「簡単じゃないけどな。俺たちも、かなり無茶をして入ってきた」
アルクス「……そうでしたね。失礼しました」
第七勇者連合兵B「しかし……飛空艇で突入、か」
第七勇者連合兵A「外から見ても、やはりセイントレアを覆う結界が問題になっているんですね」
ガイ「ああ。普通に入れるような場所じゃなかった」
アルクス「……貴重なお話をありがとうございます。勇者連合でも、今後の方針を考えるための情報として共有させていただきます」
ガイ「ああ」
アルクス「他にも、何か思い出されたことがあれば──」
ガイ「俺からも聞きたいことがある」
アルクス「?」
ガイ「白鋼の騎士についてだ。魔王城の門を守ってる奴について、勇者連合が知ってることを教えてほしい」
アルクス「どうして、白鋼の騎士のことを?」
ガイ「魔王城へ行くのが俺の目的のために必要なことだからだ。聖女さんを連れて、できるだけ奥まで行く」
アルクス「聖女さんを……!?何を考えているのですか!?」
第七勇者連合兵たち「」ザワッ……
ガイ「世界めくれを止めるために必要なんだ」
アルクス「!……詳しく、聞かせてください」
◆
175 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:08:13.77 ID:p9zb8HY4o
ガイ「──聖女さん本人も、理由は分からないと言っていた。ただ……できるだけ奥まで行かく必要があるらしい」
アルクス「……」
第七勇者連合兵C「う〜ん……ずいぶん曖昧だぁ〜」
ガイ「俺もそう思う……だが、今は他に手掛かりがない」
アルクス「……つまり、世界めくれを止める手掛かりを求めて、聖女さんと共に魔王城の奥を目指す……ということですね」
ガイ「ああ」
アルクス「聖女さんご自身が、それを望んでいるのですか?」
ガイ「そうだ。無理に連れていくわけじゃない」
アルクス「……そうですか。でしたら、私が勝手に止めることはできませんね」
第七勇者連合兵A「アルクスさん……」
アルクス「ただし、白鋼の騎士を突破するというのであれば、話は別です。今のまま挑むのは……あまりにも危険です」
ガイ「白鋼の騎士は、そんなに強いのか?」
アルクス「はい。これまでに何度か交戦した記録がありますが……特に、あの鎧の防御力には手を焼いています」
ガイ「鎧……」
アルクス「生半可な攻撃では、物理も魔法も、ほとんど通りません。それに、白鋼の騎士だけではなく……魔王城の門周辺には、あの騎士に従う鎧の魔物も多数存在しています」
第七勇者連合兵B「一体一体なら、俺たちでも相手はできる。だが、あれだけの数を捌きながら白鋼の騎士まで倒すとなるとな……」
第七勇者連合兵A「攻略には、相応の人数を集める必要があります」
ガイ「……だったら、今まで一度も大人数で攻めなかったのか?」
アルクス「……できなかった、というより、そこまでする必要がなかったんです」
ガイ「必要がなかった?」
アルクス「はい。白鋼の騎士は、少なくとも私たちが把握している限りでは、自ら魔王城を離れて避難所を襲ったことはありません。配下の鎧たちも同様です」
ガイ「……近づかなければ、何もしてこないのか。マロニーに聞いた通りだ」
第七勇者連合兵D「こっちから魔王城に近づけば襲ってくる。だが、離れれば追ってこない」
第七勇者連合兵C「だからねぇ〜……わざわざ藪をつつく必要もないかな〜って」
アルクス「白鋼の騎士を攻略するために大勢を動かせば、その分だけ各避難所の防衛が手薄になります」
アルクス「第五避難所のようなことが、いつ他の避難所で起きるかも分かりません。スライムもどきや影の魔物、それに原理派への警戒も必要です」
アルクス「危険ではあっても、こちらから近づかなければ害のない相手を倒すために……避難所で暮らす人たちを危険に晒すことはできません」
ガイ「……」
アルクス「……攻略する人員を増やすために、まずはこのセイントレアを包む結界をどうにかする必要があります」
アルクス「それに……もし結界を消すことができれば、外から戦力を呼び込むだけではなく……ここで暮らしている人たちを、セイントレアの外へ逃がすこともできるかもしれません」
ガイ「避難民を……」
アルクス「はい。これまで私たちは、この場所で生き延びることしかできませんでした。ですが……あなた方から外の世界が今も残っていると聞いた以上、ここに留まり続ける必要はありません」
第七勇者連合兵たち「……」
アルクス「避難民を外へ逃がすことができれば、私たちも防衛に割いている戦力を、魔王城の攻略へ回せるようになります」
ガイ「……なるほど」
アルクス「そのためにも──」
アルクス「星詠みの魔女を倒して、結界を消滅させるんです」
176 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:08:56.26 ID:p9zb8HY4o
ガイ「……星詠みの魔女を倒せば、結界が消えるのか?」
アルクス「確実とは言い切れません。ですが、これまでの調査から……星詠みの魔女が結界の維持に深く関わっていることは、ほぼ間違いないと考えています」
アルクス「星詠みの魔女は、セイントレアの外縁を中心に行動しています。それに……結界を調査しようとした部隊が、何度もあの魔女から攻撃を受けているんです」
第七勇者連合兵A「結界を構成している魔力についても、調べてきましたが……星詠みの魔女が扱う魔力との関連性が確認されています」
ガイ「……だったら、どうして今まで倒さなかった?」
アルクス「これまでは、危険を冒してまで倒す理由がなかったからです。星詠みの魔女を倒せたとして、本当に結界が消える保証はない……それに、仮に消すことができても、その先に何があるのか……私たちには分かりませんでした」
ガイ「……外の世界がどうなってるか、知らなかったからか」
アルクス「はい。外に生存者がいるのか……助けを求められる相手がいるのか。それどころか、外の世界そのものが今も残っているのかさえ……私たちには確かめる術がありませんでした」
第七勇者連合兵C「それなのに避難所の戦力を削って、すっごく強い魔女を倒しに行く〜……なんて、できなかったんだよねぇ〜」
アルクス「でも……今は違います。あなた方が、外からここへ来た。外の世界には今も多くの人々が暮らしていて……あなた方には、外に仲間もいる」
アルクス「結界を消すことができれば、その方々にも協力を求められるのではありませんか?」
ガイ「……できると思う」
アルクス「でしたら、星詠みの魔女と戦う意味があります。外から戦力を呼ぶことができれば、各避難所の防衛を維持したまま……魔王城の攻略に必要な人員を確保できるかもしれません」
ガイ「なるほど。なら、まずは星詠みの魔女を──」
アルクス「その前に……もう一体、倒しておかなければならない魔物がいます」
177 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:09:23.33 ID:p9zb8HY4o
ガイ「……?」
アルクス「氷刃の魔女です」
ガイ「……どうして氷刃の魔女を?」
アルクス「……分かりました」
アルクス「氷刃の魔女は、白鋼の騎士とは違って一つの場所に留まっていません。セイントレアの各地を移動しながら、遭遇した者を無差別に襲っています」
第七勇者連合兵D「こっちも何度か被害を受けてる。あいつの行動範囲を完全に把握するのは難しい」
アルクス「星詠みの魔女を攻略するために大人数を動かせば……その途中で氷刃の魔女と遭遇する可能性があります」
ガイ「……星詠みと戦ってる最中に来られたら、最悪の場合……二体を同時に相手にすることになるな」
アルクス「それだけではありません。仮に先に星詠みの魔女を倒し、結界を消すことができたとしても……氷刃の魔女が残っている限り、外から来た方々を安全に各避難所まで迎え入れることができません」
第七勇者連合兵B「せっかく増援を呼んでも、道中であいつに襲われたら意味がないからな」
アルクス「物資を運び込む場合も同じです。外との行き来ができるようになったとしても、セイントレア内部の移動が危険なままでは……その利点を十分に活かすことができません」
ガイ「……」
アルクス「ですから、順番としては……氷刃の魔女を倒し、次に、星詠みの魔女を倒して結界を消す。そして外から戦力を呼び込み……白鋼の騎士を攻略する……少なくとも、私にはこの順番が一番現実的に思えます」
ガイ「……ずいぶん大掛かりになったな」
アルクス「はい。ですが……世界めくれを止めるために魔王城へ向かう必要があるのなら、私たち勇者連合にも協力させてください」
ガイ「……いいのか?」
アルクス「もちろんです。世界めくれを止めることができれば……この十年間、セイントレアで苦しんできた人たちを救うことにも繋がります」
アルクス「魔王城へ辿り着くために……私たちにできることがあれば、何でも言ってください」
ガイ「……助かる。なら、よろしく頼む」
アルクス「こちらこそ。よろしくお願いします」ペコリ
⭐︎アルクスと出会いました。
178 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:09:58.35 ID:p9zb8HY4o
ーー第七避難所 郊外
フローディア『教会へ戻らないの?』
ガイ(その前に、少し試したいことがある)
ベルトーネ『試したいこと〜?』
ガイ「……氷刃の魔女、星詠みの魔女、白鋼の騎士……どいつも簡単に倒せる相手じゃない」
フローディア『でしょうね。あなたもその力は、十分に味わったでしょう?』
ガイ(ああ……魔王城を目指す以上、戦いは避けられない)
ベルトーネ『それで〜……もっと強くなっておこうってこと〜?』
ガイ(……少し違う)
ベルトーネ『ん〜?』
ガイ(今から鍛錬をしたところで、急にあいつらより強くなれるわけじゃない。だから……今使えるものの使い方を変える)
フローディア『……時間魔法ね』
ガイ(前に試した時は……時間をどこまで戻せるか、どれだけ止められるか。そればかり考えていた)
フローディア『それで?今度は何をするつもり?』
ガイ(時間を止める。巻き戻す。自分の時間を速める……今まで色々やってきたが……どれも結局は、俺自身が有利に動くための使い方だった)
ガイ(白鋼の騎士は……物理も魔法も、ほとんど通さないらしい)
ベルトーネ『いくら速く動けたり、時間を止められるっていっても……倒せなかったら意味ないもんね〜』
ガイ(ああ。そこで考えたんだ……時間魔法を移動や回避に使うんじゃなくて、攻撃そのものに使えないかって……)
構えるガイ「」スッ……
179 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:10:27.00 ID:p9zb8HY4o
ガイ「──はぁっ!」
魔力が流れた無銘刀「」ビュンッ!!
大岩「」シーン……
フローディア『時間魔法の……エンチャント?』
ガイ(……もう一度)
魔力が流れた無銘刀「」ビュンッ!!
大岩「」シーン……
ベルトーネ『何回斬っても、何も起きないね〜』
フローディア『……いいえ。何も起きていないんじゃないわ。まだ、起きていないのよ』
刀を納めるガイ「」チャキンッ
突如砕ける大岩「」パァンッ!!!
ベルトーネ『わぁっ!?』
フローディア『……攻撃の結果が起きる時間を先送りしたのね』
ガイ(……ああ)
砕けた大岩「」パラ……パラ……
ガイ(一発で足りないなら……同じ一点に、通るまで同時に叩き込む……攻撃の先送り、ってところだな……!)
吐血するガイ「──っ、げほっ!」ビチャッ
フローディア『ガイ!』
ガイ「ハァ……ハァ……」
ベルトーネ『やっぱり負担は大きいんだね〜。大丈夫〜?』
口元の血を拭うガイ「……問題ない」グイッ
フローディア『そうなるのも当然よ。一瞬とはいえ、本来なら既に起きているはずの現象を、いくつも世界の時間から切り離して維持していたのだから……』
ベルトーネ『ああ、そっか〜……世界は辻褄を合わせるために相応の代償を求めるから……ガイくん一人で出せる火力としては、相当なものだけれど、これも常用はできないね〜』
ベルトーネ『……ところで、攻撃を後回しにして〜……あとから遅れて来るんだよね〜?』
ガイ(まあ、そうなるな)
ベルトーネ『じゃあ〜……"遅刻斬"って名前で決定〜!怠惰の悪魔らしい命名でしょ〜?』
ガイ(……ダサい)
フローディア『……ダサい』
ベルトーネ『え〜!?分かりやすいのに〜』
⭐︎ガイが遅刻斬を使えるようになりました。
180 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/12(土) 23:11:12.07 ID:p9zb8HY4o
ーー聖ヴァレリオ教会
リーゼリット「ええと……つまり、星詠みの魔女みたいなのを少なくとも三回は相手にするってことに聞こえたんだけど?私の勘違い?」
ステラ「……多分、その考えであってるわよ」
サーシャ「そんな……星詠みの魔女相手に、あれだけの人達が撃ち落とされたのに……!?」
アインズ「だが、三体を同時に相手にするわけではないのだろう?」
ガイ「ああ。それに……アルクスが言ってた順番も、絶対じゃない。氷刃を倒して、星詠みを倒して、最後に白鋼……それが今のところ一番安全そうだってだけだ」
ガイ「氷刃の魔女がどこにいるのかも分からない。先に星詠みの魔女と戦うことになるかもしれないし……状況が変われば、作戦も変わる」
ステラ「なるほどね。攻略順を決めたというより……今ある情報から、優先順位をつけただけってことかしら」
ガイ「ああ」
ミラ「それなら……必ず三人を順番に探して、倒していかなければならないわけじゃないんだね」
ザック「ま、相手がこっちの都合通りに動いてくれるとも限らねぇしな!氷刃の魔女を探してる途中で星詠みの魔女が出てくるかもしれねぇ。逆だってあるだろ?」
アインズ「フッ……当然だ。戦場で予定通りに事が運ぶ方が珍しい」
リーゼリット「……それでも結局、あの星詠みの魔女クラスと何度も戦う可能性があることには変わりないんだよねぇ……」
聖女「……少々、複雑な気持ちです……」ボソッ
ガイ「……」
◆現在はセイントレアです。(12日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・氷刃の魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/12(土) 23:11:42.85 ID:E/6sbneu0
ガイ、夢で銀色の妖精と出会う
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/12(土) 23:14:00.62 ID:GIIvTkQ2O
マロニーが強敵どもと戦い始めた時に攻め込む作戦を立案
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/12(土) 23:15:22.18 ID:U26wWkdJo
敵を遠くから観察してなんか弱点ないかみてみる
184 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 02:06:48.87 ID:7Gv0LY79o
ーー魔王城近辺の廃墟
サーシャ「──というわけで、まずは偵察だね。星詠みの魔女は空を飛んでてどこにいるかわからないし、氷刃の魔女は遠くから見てても、見つかって近づかれたら危ないから、近づき過ぎなければ問題ない白鋼の騎士を見に来たけど……」
王城を守る大量の鎧「」ガシャンガシャン……
回転ノコギリを持った鎧「」ガシャンガシャン……
狙撃型魔導銃のスコープを覗くリーゼリット「人……にしては動きが機械的な気がするね。まるでゴーレムみたいな……」
門の前で仁王立ちする白鋼の騎士「……」シン……
サーシャ「リーゼ……あの門の前に立ってるのが……白鋼の騎士、だよね?」
リーゼリット「……うん……灼鋼の盾に、鎧の隙間から見えるあのオリハル鎖帷子……聞いてた特徴と一致するね」
門の前で仁王立ちする白鋼の騎士「……」シン……
サーシャ「……本当に、門の前から動かないんだ」
リーゼリット「みたいだね。周りの鎧も、決まった範囲を巡回してるだけ……っ!」ゾクッ
サーシャ「!」ゾクッ
門の前で仁王立ちする白鋼の騎士「……」ゴゴゴ……
サーシャ「……なんとなくだけど、見られてる気がする」
リーゼリット「……奇遇だね。私も」
サーシャ「アルクスさんの話通りなら、こっちから近づかない限り襲ってはこないはずだけど……」
リーゼリット「だからって、試しに近づいてみる気にはならないかな……それにしても……」
白鋼の騎士「……」シン……
リーゼリット「……あれは、アインズでも正面からやり合ったら苦戦しそうだね。今は大剣もウォーターポートに置いて来ちゃってるし……」
サーシャ「そんなに……?」
リーゼリット「でも……無敵ってわけでもなさそう」
サーシャ「え?」
狙撃型魔導銃の倍率を上げるリーゼリット「」カチッ
リーゼリット「……鎧そのものは分厚いけど、肩、脇、膝……関節部分までは、鎧にも鎖帷子にも覆われてない」
サーシャ「そこなら攻撃が通るかもしれないね」
リーゼリット「そうだといいけど……」
白鋼の騎士「……」シン……
灼鋼の盾「」ズシッ……
リーゼリット「あの盾も厄介そうだけど、大きい分だけ死角もできる。盾をどう動かすか分かれば……狙える場所はありそうかな」
サーシャ「……ちゃんと弱点はあるんだね」
リーゼリット「まだ弱点候補だけどね。実際に戦ってみないと分からないよ」
大量の鎧「」ガシャンガシャン……
サーシャ「……白鋼の騎士と戦いながら、あれも全部相手にしないといけないんだよね」
リーゼリット「……大人数が必要って言ってた理由も納得だね」
サーシャ「うん……」
リーゼリット「……さて。特徴も数もある程度確認できたし、今日はこのくらいに──」
僅かに動く白鋼の騎士の兜「」ギ……
サーシャ「……!」
リーゼリット「……」
サーシャとリーゼリットの隠れている方向を見る白鋼の騎士「……」ジッ……
サーシャ「……やっぱり、気づいてるみたい」
スコープから目を離すリーゼリット「……帰ろっか」スッ
サーシャ「うん……」
廃墟から駆け出す二人「」タッタッタッ……
⭐︎白鋼の騎士を偵察しました。
185 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 02:07:24.24 ID:7Gv0LY79o
ーー聖ヴァレリオ教会
サーシャ「みんな、ただいま!」
クレア「サーシャさん、リーゼリットさん。ご無事で何よりです」
リーゼリット「ふぅ……最後のアレはちょっと肝が冷えたぁ……」
ガイ「何かあったのか?」
サーシャ「ううん、何も。ただ……最初から私たちが隠れてることには気づかれてたみたいで」
アインズ「ほう……」
リーゼリット「こっちが近づかなかったから見逃してくれた、って感じかな。アルクスさんの話通り、門を守ること以外には興味がないみたい」
ガイ「……それで、白鋼の騎士は?」
リーゼリット「かなり厄介そう……まともに正面からぶつかるのは避けたいかな。一応、関節部分までは鎧や鎖帷子に覆われてなかったよ。あの大盾にも死角はありそうだし……狙うならその辺かな」
ガイ「……弱点候補は見つかったのか」
リーゼリット「候補だけね。それより問題なのは……白鋼の騎士の周りに、鎧みたいな奴がうじゃうじゃいたことかな」
サーシャ「中には回転ノコギリを持ってるのまでいたよ……あれを相手にしながら白鋼の騎士とも戦うなら、やっぱり私たちだけじゃ厳しいと思う」
ステラ「……それなら、あのマロニーっていう奴に助力を求めればいいんじゃない?」
ガイ「あの力を借りたいのは山々だが……マロニーは俺に直接手を貸せないらしい」
ステラ「なら、漁夫の利を狙えば?」
ガイ「漁夫の利?」
ステラ「あいつ、強い奴と戦いたくてセイントレア中をうろついてるでしょ?だったら、そのうち、三体のどれかと戦うかもしれないじゃない」
サーシャ「その間に、私たちが動くってこと?」
ステラ「そうそう。強い奴と強い奴が勝手に戦ってくれるなら、私たちは安全なところで『がんばれ〜♡』って応援してればいいのよ」ニコッ
リーゼリット「いい笑顔で結構ひどいこと言うね」
ステラ「え〜?だってぇ、私みたいなか弱〜い女の子が戦ったって、何の役にも立たないしぃ〜。強い人たちにお任せするのが一番でしょ〜?」キャピッ
サーシャ「……」
リーゼリット「……」
ステラ「……な、何よ」
リーゼリット「いやぁ……急に別人みたいになったなぁって」
ステラ「……っ!」
リーゼリット「てか、そんなキャラだったの?」
ステラ「ち、違うわよ!今のは……その……前にいたところで、こういう感じにしてた方が色々と都合がよかったから……つい……///」
リーゼリット「へぇ〜……?」
ステラ「……何よ」
リーゼリット「いやぁ?ずいぶん手慣れてるなぁって」
ステラ「うるさいわね……!///」
ガイ「……マロニーがいつ誰と戦うかは分からない。それを前提に作戦は組めないぞ」
ステラ「……当てになんてしないわよ」
ガイ「……?」
ステラ「使えそうなら使う。ダメそうならさっさと諦める。それだけ」
ガイ「……なるほどな」
ステラ「ま、上手くいったら儲けものってことで」ニコッ
⭐︎漁夫の利作戦(?)を考案しました。
186 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 02:08:27.44 ID:7Gv0LY79o
ーー???
風に揺れる木々「」サワサワサワ……
ガイ「……また、妙な夢だな。今回はフローディアとベルトーネはいないようだが……」キョロキョロ
天を衝いて聳える世界樹「」キラキラ
ガイ「……ここは……フォレスティナ、か?」
「──正確には、フォレスティナを元にしただけで、本物のフォレスティナじゃないんだけどね」
ガイ「!」バッ
妖精「ええと……初めましてになるのかな?私のことは、妖精って呼んで」
ガイ「……妖精?」
妖精「そんなに警戒しなくても大丈夫だよ。少なくとも、今すぐあなたに何かしようってつもりはないから」
ガイ「……今すぐ、か」
妖精「あ、そういう意味じゃないって!もう……細かいところ拾うなあ……」
ガイ「俺はガイだ……それで、ここはどこなんだ?」
妖精「夢の中だよ」
ガイ「それは分かってる」
妖精「あはは……だよね」
ガイ「……」
妖精「……それにしても、話には聞いてたけど……こうして直接会うのは初めてだから、ちょっと気になってたんだ」
ガイ「……誰から俺のことを聞いた?」
妖精「あっ」
ガイ「……」
妖精「いきなりそこ聞く?」
ガイ「他に何を聞けっていうんだ」
妖精「……それは言えないかな」
ガイ「……」
妖精「待って待って!そんな『じゃあ話すことはない』みたいな顔しないでよ!」
ガイ「実際、何も教える気がないなら話すことはないだろ」
妖精「あるよ!だからこうして会いに来たんじゃん!」プンスコ
ガイ「……会いに来た?」
妖精「……あ」
ガイ「やっぱり、この夢はお前が?」
妖精「あ〜……もう!今のなし!」
ガイ「無理だ」
妖精「即答!?」
ガイ「……」
妖精「はぁ……なんか調子狂うなあ……まあ、いいや。あなたに聞きたいことがあって来たのは、本当だから」
ガイ「聞きたいこと?」
妖精「うん。あなた……今、セイントレアにいるんでしょ?」
ガイ「……!」
妖精「それで、魔王城を目指してる」
ガイ「……」
妖精「……世界めくれを止めるため?」
ガイ「そうだ」
187 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 02:08:58.38 ID:7Gv0LY79o
妖精「……そっか。じゃあ……魔王城に何がいるのかは、どこまで知ってる?」
ガイ「……?」
妖精「星詠みの魔女とか、氷刃の魔女とか……」
ガイ「……星詠みの魔女はイリス。氷刃の魔女はミスティ。白鋼の騎士はローガン……聖女さんから聞いた話だと、十年前のダークヒーロー一行らしいが……お前も、あいつらを知ってるのか?」
妖精「……うん。知ってるよ」
ガイ「そうか」
妖精「驚かないんだ?」
ガイ「色々なことに巻き込まれるから慣れたんだ……それで、お前はあいつらとどういう関係なんだ?」
妖精「……一緒に旅をしてたんだ。イリスも、ミスティも、ローガンも……それから、エバンスに、クロシュとも」
妖精「色んなところに行ったよ。楽しいこともあったし、大変なこともいっぱいあったけど……みんな、大切な仲間だった」
ガイ「……だった?今は違うのか?」
妖精「……どうなんだろうね。私にも、今のみんながどうなってるのか……全部分かってるわけじゃない。だから、あなたに聞きたかったんだ」
ガイ「何を?」
妖精「あなたは……あの子たちと戦うつもり?」
ガイ「必要なら」
妖精「即答なんだ」
ガイ「魔王城へ行くには、避けられない可能性が高い……だが、戦うこと自体が目的じゃない。退いてくれるなら、それでいい。俺の目的は、世界めくれを止めることだ」
妖精「……うん」
ガイ「そのために聖女さんを魔王城の奥まで連れていく。それを邪魔するなら戦う。それだけだ」
妖精「……なるほどね」
ガイ「何だ?」
妖精「ううん……あなたがどういう人なのか、ちょっと知りたかっただけ」
ガイ「……それだけのために、こんな夢を?」
妖精「まさか。聞きたいことはまだあるよ」
ガイ「……?」
妖精「例えば──魔王城の一番奥にいる“魔王”について、とかね」
ガイ「……魔王?魔王城には、本当に魔王がいるのか?」
妖精「……やっぱり、知らないんだ」
ガイ「何をだ?」
妖精「……」
風に揺れる木々「」サワサワサワ……
188 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 02:09:41.21 ID:7Gv0LY79o
妖精「──魔王は、クロシュだよ」
ガイ「……クロシュが……魔王……?」
妖精「そう……十年前、私たちは世界めくれを止めるための戦いで負けて、この世界の滅びを待つだけだった。けど、クロシュヴィアとクローディアが、自分たちの命と引き換えにこの世界を延命させてくれた」
ガイ「ああ。そこまでは知っている」
妖精「……そこで、クロシュは絶望してしまったの。世界めくれを止められなかったこともそうだけど……それ以上に、みんなを失ったことが大きかったんだと思う」
妖精「二人は、自分たちが消えることでこの世界に時間を残した。私たちに、まだ何かできるかもしれないっていう時間を」
妖精「でも……クロシュには、それが希望には見えなかった」
ガイ「……どう見えたんだ?」
妖精「先延ばし、かな。どうせいつか滅びる。だったら、苦しむ時間が伸びただけじゃないかって……そんなふうに思ったんじゃないかな」
ガイ「……だから、魔王になった」
風に揺れる木々「」サワサワサワ……
妖精「クロシュはね……優しい子だったんだよ」
ガイ「……」
妖精「誰かが苦しんでるのを見るのが嫌で、誰かが傷つくのを見るのが嫌で……だからこそ、全部終わらせようとしたのかも」
ガイ「……夢の中でだが、俺もクロシュとは会ったことがある。とても魔王には見えなかったが……」
妖精「夢は本来の心を映すものだからね。魔王になったからって、クロシュの全部が変わっちゃったわけじゃないよ」
妖精「あなたが夢の中で会ったクロシュも、ちゃんとあの子なんだと思う」
ガイ「……」
妖精「……だからって、今のクロシュが何を考えてるのか、私にも分からないけどね」
ガイ「妖精にも?」
妖精「うん。十年も経ってるんだよ?その間に何があったのか、全部知ってるわけじゃないし」
妖精「だから……お願いがあるの」
ガイ「クロシュを助けろ、か?」
妖精「……ううん。そんな無責任なこと、あなたには頼めないよ」
風に揺れる木々「」サワサワサワ……
妖精「あなたにはあなたの目的があって、クロシュにはクロシュの考えがある。会ったら戦うことになるかもしれないし……どっちかが傷つくことだってあると思う」
妖精「だから……助けてとも、戦わないでとも言わない」
ガイ「なら、何を?」
妖精「……ちゃんと、あの子を見てあげて」
ガイ「……」
妖精「あなた自身の目で今のクロシュを見て……その上で、どうするか決めてほしい」
ガイ「……俺が決めていいのか?」
妖精「もちろん。だって、実際に今のクロシュと会うのはあなただもん。私の思い出だけで、あなたの答えまで決めちゃうわけにはいかないよ」
189 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 02:10:21.87 ID:7Gv0LY79o
ガイ「……そういえば」
妖精「ん?」
ガイ「最初に言ってたな。俺のことを『話には聞いてた』って……クロシュか?」
妖精「……」
ガイ「クロシュから、俺のことを聞いたのか?」
妖精「……うん。ガイさんっていう人と、新しく友達になったって……」
ガイ「……あいつがそんなことを……」
妖精「ふふっ。嬉しそうに話してたよ」
ガイ「フッ……」
ガイ「……待て」
妖精「?」
ガイ「お前は十年前……クロシュやイリスたちと一緒にいたんだよな?」
妖精「……うん」
ガイ「それで今も、クロシュと話している……」
妖精「……」
ガイ「なのに、お前はこうして夢の中にしか現れない……」
ガイ「……まさか」
妖精「……」
ガイ「お前もなのか?」
妖精「……」
ガイ「イリスやミスティ、ローガンのように……お前も今、何か別のものに変わってるんじゃないのか?」
ガイ「だから……今の姿じゃなく、こうして夢の中で俺に会いに来た。違うか?」
妖精「……うん、正解」
ガイ「……!」
妖精「現実の私は、ガイを見ても……たぶん、あなたが誰なのか分からないと思う」
ガイ「……」
妖精「イリスたちと同じ。今の私は、昔の私のままじゃないから……だから、もし現実で会っても……今みたいに話せるとは思わないでね」
ガイ「そんな……」
妖精「……そろそろ、お別れだね。夢から覚める時間みたい」
ガイ「待ってくれ……まだ、お前のことを何も聞いてない。今のお前がどこにいるのかも、何になってるのかも……」
妖精「それは、会ってからのお楽しみってことで」
ガイ「……お前な」
光の粒子に包まれていく妖精「」キラ……キラ……
妖精「あははっ。そんな顔しないでよ。もし現実の私が、あなたのことを分からなくても……」
妖精「あなたとこうして話した私がいたことだけは、覚えててね」
ガイ「……ああ」
妖精「……ふふっ」スッ
妖精「あなたに、精霊の加護がありますよう──」
◆
190 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 02:11:51.34 ID:7Gv0LY79o
魔王城には魔王がいる。夢の中で妖精と出会い、魔王の正体がクロシュであることを知った。そして、イリスたちと同じように、妖精もまた十年前とは異なる姿になっているらしい。
魔王城の奥で待つクロシュ。そして、かつての英雄達。
重い真実を知りながらも、ガイは夢から目覚める──
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 10:18:55.70 ID:JA5+x3Y40
乙
さすがに氷刃の魔女達とは連戦ではなく一人一人倒していく感じなのね。
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 11:57:32.10 ID:+TZqX2aAo
バッドエンドifルートらしい展開
それでも構わず倒していくが
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 15:52:12.30 ID:CKDUVsLIO
乙
まさかのクロシュが魔王なのか
194 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 20:43:03.22 ID:UOpEYt3SO
>>191
基本的にはそうなると思いますが、展開やコンマによって複数同時に相手取ったりする可能性もあるかもしれません。
>>192
世界めくれを止めるために戦ってもらう必要があります。備えましょう。
>>193
実は、一番最初のスレの999〜1000で予告的な感じで出しておりました。彼女とも、いずれ出会うことになるでしょう。
195 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 20:43:33.46 ID:UOpEYt3SO
ーー聖ヴァレリオ教会
ガイ「……」
クレア「おはようございます、ガイさん」
ガイ「クレアさん……」
クレア「……何かありましたか?」
ガイ「……いえ、なにも」
クレア「そうですか……少々、声が弱っているように聞こえたので心配してしまいました」
ガイ「……見えていないのに、よく分かりますね」
クレア「ふふっ。見えないからこそ、分かることもあるんですよ」
ガイ「……そういうものですか」
クレア「そういうものです」
ガイ「……」
クレア「……聖女さんとサーシャさんが朝食を用意してくれています。ガイさんもいかがですか?」
ガイ「……いただこう」
◆現在はセイントレアです。(14日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・氷刃の魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 20:44:14.23 ID:+S8S1sJY0
アインズ、筋トレ&斧武器に挑戦。
197 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 20:45:59.98 ID:5RDljYaFO
ガイ、避難所の子供と遊んでるマロニーを発見
198 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 20:48:14.49 ID:rg5/6T4W0
勇者連合の人達とパトロール
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 20:48:21.09 ID:PM5fgkeRO
他未登場の誰かと会えないかサイコロふる
200 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 20:56:08.91 ID:UOpEYt3SO
申し訳ありません、日数をミスってました。
>>195
の日数は、正しくは13日目でした。
201 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 22:16:11.02 ID:BQ8F53bIo
ーー第七避難所
遊ぶ子どもたち「」キャッキャッ
ガイ「……」
リーゼリット「ぼーっとして、何考えてるの?」
ガイ「……なにも」
リーゼリット「嘘。アンタがそうしてるときって、何か考えごとしてるときでしょ」
ガイ「フッ……お見通しか……」
リーゼリット「もうそれなりの付き合いになるからね。私にだってわかるよ」
ガイ「……強敵と戦うことになる。戦うこと自体は避けられない……こっちにはこっちの目的がある。だから、必要なら戦う。それはこれからも変わらない……ただ、それが本当に正しいことなのか、考えていたんだ」
リーゼリット「ふーん……ま、考えるのはいいけどさ。一人で抱え込まないでよ。約束したでしょ?アンタが戦うなら、私たちだって一緒に戦うんだから」
ガイ「……忘れてないさ」
リーゼリット「ならよし」ニッ
子どもたち「待てー!」タタタッ!
ガイ「……ん?」
リーゼリット「?」
子どもA「そっち行ったぞー!」
子どもB「捕まえてー!」
走るマロニー「……」タタタッ
ガイ「……マロニー?」
リーゼリット「……何してんの、あの人」
マロニーを追いかける子どもたち「待てー!」ワーッ!
マロニー「……遅い。その速さじゃ捕まらないよ」タタタッ
子どもA「マロニーが速すぎるんだよ!」
マロニー「私に追いつこうとする方が悪い」
子どもB「ずるい!」
マロニー「ずるくない」
子どもC「じゃあ次、マロニーが鬼!」
マロニー「……なんで?」
子どもA「一回も捕まらないから!」
子どもB「マロニーが鬼ー!」
子どもC「逃げろー!」
逃げ出す子どもたち「」ワーワー
マロニー「……まだやるって言ってないんだけど……」
マロニー「一……二……三……」
リーゼリット「ふふっ……結局付き合うんだ」
ガイ「……意外と面倒見がいいんだな」
マロニー「九……十……捕まえるよ」タッ!
遊ぶ子どもたち「」キャッキャッ
ガイ「……肩書きや、何をしてきたかだけじゃ分からないこともあるんだろうな」
リーゼリット「……さっきの話?」
ガイ「……かもしれない」
リーゼリット「そっか」
子どもたち「」キャッキャッ
ガイ「……」
⭐︎子どもと遊ぶマロニーを目撃しました。
202 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 22:17:04.92 ID:BQ8F53bIo
片手で倒立するアインズ「……」
ガイ「……あそこにいるのは、アインズか」
スタスタ……
アインズ「む……ガイか。どうかしたか?」スタッ
ガイ「いや……何をしてるのかと思ってな」
アインズ「鍛錬だ。白鋼の騎士と戦うことになるんだろう?」
ガイ「ああ」
アインズ「サーシャとリーゼが偵察で見てきたた情報の限り、敵は相当堅い。槍で隙間を狙う手もあるが……それだけでは芸がない」
ガイ「それで?」
アインズ「マロニーの得物を見て思ったんだ。斬る、貫く以外にも……叩き潰すという手がある」
大斧「」ズンッ
ガイ「……斧か。一体どこで?」
アインズ「外で拾った。元は勇者連合の者が使っていたものだろう」
アインズ「大剣を使い始めた頃、サーシャに言われたことがあってな。大剣はただ斬るんじゃない、重さごと叩きつけるものだと」
アインズ「それからは、重さを利用して粉砕する感覚も覚えた。斧なら、もっと極端にそれができるかもしれない」
大斧を持ち上げるアインズ「」グッ……
大斧「」ブォンッ!!!
巻き起こる風圧「」ブワッ!
ガイ「っ……とんでもないな……!」
アインズ「ふむ……悪くない。マロニーほど斧を扱えるとは思っていないが、大剣で覚えたことを応用するくらいならできる」
ガイ「……なるほど」
アインズ「白鋼の騎士がどれだけ堅いのか……少し楽しみになってきたな」
ガイ「……頼もしい限りだ」
アインズ「フッ……任せておけ」ニヤリ
⭐︎アインズが大斧の扱いを試し始めました。
203 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 22:17:31.22 ID:BQ8F53bIo
ーー魔都セイントレア
スタスタ……
第七勇者連合兵A「あなた方がついてきてくれるとは、頼もしい限りです」
サーシャ「いえ、こっちに来てからお世話になっているので!これくらいは手伝いますよ!」
リーゼリット「それで、今日はどの辺りを回るの?」
第七勇者連合兵A「第七避難所の周辺です。少し巡回範囲を広げることになったので、その安全確認も兼ねています」
ガイ「……この前の会議で決まったことか」
第七勇者連合兵A「はい。スライムもどきの活動範囲が広がっているという報告もありますから」
第七勇者連合兵B「影の魔物もいる。見つけたら、その場で倒すことになるだろうな」
アインズ「ふむ……魔物退治か」
第七勇者連合兵C「それだけなら楽なんだけどねぇ~。旧セクリエ・ロイエを拠点にしてる原理派の連中がいるから、そっちの方まで行くなら気をつけないとねぇ~」
第七勇者連合兵B「向こうも周辺を動き回ってる。巡回中に鉢合わせる可能性はあるな」
ガイ「……戦闘になった場合は?」
第七勇者連合兵A「こちらから仕掛ける必要はありません。ただ……向こうが攻撃してきた場合は、応戦してください」
第七勇者連合兵C「魔物を倒しに行って、人間同士で殺し合い~……なんてことには、ならないでほしいんだけどねぇ~」
アインズ「それは相手次第だな」
サーシャ「……」
第七勇者連合兵A「それでは、行きましょう。まずは第七避難所の外周から確認します」
ガイ「ああ」
◆反転コンマ下1
01-10 氷刃の魔女
11-20 スーツ姿の金髪女性
21-30 鳥面マスクの紳士
31-40 聖職者服を着たオッドアイの人
41-50 長身白髪の男
51-89 眼鏡美人
90-94 銀髪ショートの幼女
95-00 勇者
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 22:19:06.05 ID:+TZqX2aAo
あ
205 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 23:35:11.60 ID:BQ8F53bIo
ドガァン!
サーシャ「今の音って……」
アインズ「向こうからだな。どうする?」
第七勇者連合兵B「どういう状況だろうと、見に行かないことには始まらないだろ。少なくとも、雪は降ってないから氷刃の魔女ではないさ」
◆
散らばったスライムもどきの残骸「」
長身白髪の男「……」
第七勇者連合兵C「もしもし、無事ですか〜?」
長身白髪の男「ええ。ご心配なく。ちょうど片付いたところです」
第七勇者連合兵C「……って、ジョンさんじゃ~ん」
長身白髪の男→ジョン「おや……第七避難所の方々でしたか」
第七勇者連合兵A「ジョンさん……このスライムもどきは、全てあなたが?」
ジョン「ええ。少々囲まれてしまいまして……」
散らばったスライムもどきの残骸「」
リーゼリット「これを一人で……?」
アインズ「フッ……なかなかやるようだな」
ジョン「恐縮です。錬金術師という仕事も、案外危険が多いものでして」
ガイ「錬金術師……?」
第七勇者連合兵B「ああ。あの人はジョン・ホワイトフッド。薬なんかの取引で、各避難所を回ってるんだ」
ジョン「ジョン・ホワイトフッドと申します。以後、お見知りおきを」ペコリ
ガイ「……ガイだ」
ジョン「ガイさん……なるほど、では、あなた達が外から来たという……」
ガイ「知ってるのか?」
ジョン「ええ……最近、第四避難所で噂を……」
サーシャ「あはは……やっぱり、もう結構知られてるんだね……」
リーゼリット「外から来た人間なんて、私たちくらいだろうしね」
ジョン「セイントレアの外から来られた方々だとか。私も一度、お話を伺ってみたいと思っていたところです」
ガイ「……俺たちに?」
ジョン「ええ。錬金術師という仕事柄、情報はいくらあっても困りませんので。それに──外の世界には、個人的にも少々興味があります」
ジョン「……つかぬことをお聞きしますが、ロスチャイルド、という一族のことはご存知でしょうか?」
ガイ「……ああ」
ジョン「では……ロスチャイルドの一族は、まだ外で生きているんですね?」
ガイ「全員ではないがな。セーレフェリアによって殆どが殺され、残っているのはごく僅かだと聞いている」
ジョン「!……そうですか、それはそれは……」
アインズ「……」
ジョン「……失礼。少々、個人的な因縁がありましてね。この辺りは原理派の縄張りでもあります。長居は無用でしょう」
サーシャ「ジョンさんは、どうしてここに?」
ジョン「材料探しです。よくないことなのですが、民家や店の跡地から、薬品や錬金術に使えそうなものを拝借しているのです」
ジョン「……それに、原理派にはヤツがいるのでね……」ボソッ
ジョン「……第七避難所へ戻られるのであれば、私も同行させていただいて構いませんか?」
第七勇者連合兵A「もちろんです。我々の見回りの範囲もこの辺りまでなので、一緒に引き返しましょう」
⭐︎ジョン・ホワイトフッドと出会いました。
206 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 23:35:48.70 ID:BQ8F53bIo
ーー聖ヴァレリオ教会
スープパスタ「」ホカホカ
ガイ「……ところで、この避難所の食糧は魔力で作られているんだよな?一体誰が作っている?」
聖女「アルクスさんですよ。大魔女帝国での様式を参考にしているだとかで、詳しいことはわからないのですが……」
ガイ「アルクスが?」
聖女「はい。もちろん、全ての食べ物を一人で用意しているわけではありませんよ。外で食料を手に入れたり、畑で育てたりしているものもありますから……それに、この避難所は充分に行き渡っていますが、他の避難所までは手が回り切っていないのが現状です」
ガイ「……それでも、この人数を十年近く食わせてきたんだろ?」
聖女「ふふっ……そう考えると、本当にすごい方ですよね」
スープパスタを食べるガイ「……」ズズッ
ガイ「……うまい」
聖女「それはよかったです」
◆現在はセイントレアです。(14日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・氷刃の魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 23:37:23.45 ID:+t19b9gZO
聖女に妖精について聞いてみる
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 23:42:41.11 ID:p9WeiF5kO
原理派についても調べよ
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 23:44:19.40 ID:6qRF32HF0
フローディア、姉の意識がどこかに残っていないか探ってみる。
210 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/13(日) 23:54:50.92 ID:BQ8F53bIo
新たにジョン・ホワイトフッドと出会ったガイ一行。共に第七避難所へ無事に帰還する。
彼が言うロスチャイルドへの因縁とは?
スープパスタを啜りながら、ふと妖精のことを思い出し、聖女に聞いてみようとするガイ。
その裏で、フローディアは世界に溶けた姉の痕跡を探ろうとしていた。
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/13(日) 23:57:43.88 ID:U6IYbqeGO
乙
ガンガン行動して話動かしたいわね
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/14(月) 01:06:02.53 ID:P3xh0r6ko
乙
コンマ低い人たちが原理派の人たちなのかね
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/14(月) 01:55:24.37 ID:6aMKSNGwo
おつ
強敵三連戦、内二戦は現地人でどうにかしなきゃいけないから戦力探しも大事かも
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/14(月) 23:26:35.07 ID:MIXdDHy1O
魔王城に裏口侵入できないか
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 13:59:06.38 ID:toQmYy5G0
強敵の3人がいても城内でも強敵の可能性あるからかなり大変だと思う。
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 15:54:48.57 ID:zSzyPO0CO
乙
白鋼の騎士には周りにも敵がいるからまとめて戦うのは難しそう。
217 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 19:53:03.49 ID:GBrrTcYsO
>>211
行動すれば物語は自ずと進む筈です……進めたいなぁ(願望)
>>212
お察しの通り、原理派と関連する方々だと思われます。出会った際は注意するとよいでしょう。
>>213
倒す順番によっては、現地の人だけで挑む戦いは一戦で済む可能性もあります。それでも、戦力を集めるのは重要かもしれません。
>>214
魔王城には、白鋼の騎士が守る城門以外から出入りしようとすると、城を包む触手に飲み込まれたり、星詠みの魔女に撃墜されたりしてしまうそうです。今の所、正面突破しか方法はありません。
>>215
現状、確認されている強敵は3人ですが、城内にもいると思われます。戦いは避けられません。
>>216
おっしゃる通り、白鋼の騎士だけに戦力を集中させようとしても、周囲の敵への対処が必要になるため、全員で一斉に相手取るのは難しくなると思われます。
加えて、各避難所の防衛や氷刃の魔女の動向監視、避難所内の治安維持などにも人員を割く必要があるため、各強敵に対して投入できる戦力そのものも限られてくる形になってしまうようです。
218 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 19:53:45.68 ID:GBrrTcYsO
モグモグ……
ガイ「……そうだ。ダークヒーローパーティについて、聞きたいことがある」
聖女「はい、なんでしょう?」
ガイ「妖精について。彼女は……生きているのか?」
聖女「……あの日以来、妖精さんの姿を見たことはありません。おそらく、死んでしまったものだと……」
ガイ「星詠みの魔女たちのように、姿が変わっている可能性は?」
聖女「……無いとは言いきれません。あの人たちが今の姿になっている以上、妖精さんにも同じことが起きている可能性はあります」
ガイ「もし、そうなら……」
聖女「……ええ。会えたとしても、昔のようにはいかないのかもしれません」
ガイ「……」
聖女「……やはり、戦うことには抵抗がありますか?」
ガイ「正直、彼女たちと面識はない。だが……かつては世界を救うために行動していた人たちだ。敵対することに、何も思わないわけではない」
聖女「……そうですよね。今の姿がどうであっても、あの人たちが世界のために戦っていたことまで、無かったことにはなりませんから」
ガイ「……もう一つ。ダークヒーローのイリスは、星詠みの魔女に変質したはずだが……以前、イリスと名乗る女性に会った。心当たりは?」
聖女「あります、が……その……私の口から言っていいことなのか……」
ガイ「……何か事情があるんですか?」
聖女「はい。少なくとも、その方は……イリスさん本人ではありません」
ガイ「やはり、別人か……」
聖女「ええ。イリスさんが今どうなっているのかは、あなたも知っている通りですから。ただ……その方が『イリス』と名乗っていること自体には、心当たりがあります」
ガイ「なら……どういう関係なんです?」
聖女「ごめんなさい。隠したいわけではないんです。ただ、そのことは……私が勝手に話していいものではない気がして」
ガイ「本人から聞け、と?」
聖女「はい。もし、もう一度会うことができたなら」
ガイ「……分かった。それ以上は聞かない」
聖女「ありがとうございます」
ガイ「ただ、一つだけ教えてくれ」
聖女「はい?」
ガイ「その女は……信用できるのか?」
聖女「少なくとも、私が知っている限りでは悪い人ではありません」
ガイ「……」
聖女「それに……もし今も彼女が『イリス』という名前を名乗っているのなら、きっと、その名前を名乗るだけの理由があるんだと思います」
ガイ(イリス本人ではない。だが……イリスという名を名乗る理由がある、か)
静かに置かれるフォーク「」カチャン……
ガイ「……ご馳走様でした。少し、外を歩いてきます」スクッ
聖女「あっ、はい……お粗末様でした」
⭐︎聖女と話しました。
219 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 19:54:23.60 ID:GBrrTcYsO
ーー第七避難所
スタスタ……
フローディア『……』
ベルトーネ『どうしたの、フローディア?』
フローディア『実は……セイントレアに来てから、ずっと感じているのよ』
ガイ(……何を?)
フローディア『姉さんの気配を』
ガイ(大魔女の……?)
フローディア『ええ。最初は気のせいかと思っていたのだけど……この感覚を私が間違えるとは思えないわ』
ガイ(だが、大魔女とクロシュヴィアは世界そのものに溶けたはずだ。そんな状態で、気配だけが残ることなんてあるのか?)
ベルトーネ『どうだろうね〜……世界と混ざり合うなんて無茶をして、それでも個としての意識が残ってるとは、ちょっと考えにくいかな〜』
ガイ(なぜだ?)
ベルトーネ『世界樹の光みたいな特別な力を使ってるなら、話は別かもしれないけどね〜。そういうものにも頼らず、世界と直接混ざってるなら……心を持った存在には、相当な負担だと思うよ〜』
ガイ(負担……?)
ベルトーネ『今だって、ガイくんの中には私とフローディアがいるでしょ〜?じゃあ、そこに私たちみたいなのが、あと千人……一万人って増えたらどう思う〜?』
ガイ(……想像したくないな。落ち着ける気がしない)
ベルトーネ『そういうこと〜。もちろん、世界と一つになるっていうのは、そんな単純な話じゃないだろうけど……イメージとしては近いと思うよ〜』
ベルトーネ『しかも大魔女さんと伝説のスライムさんが混ざったのは、生き物だけじゃない。大地も、空も、魔力も……この世界を形作ってるもの全部なんだよ?』
ガイ(……尋常な魂では耐えられない、か)
フローディア『それなら、私が感じているこの気配は何なの?』
ベルトーネ『う〜ん……ここって、世界めくれが始まった場所なんだよね〜?』
ガイ(ああ。セイントレアを中心に始まったはずだ)
ベルトーネ『だったら、大魔女さんたちも……ここを基点にして、崩れていく世界を押し留めたんじゃないかな〜』
フローディア『……つまり?』
ベルトーネ『二人そのものがここにいるんじゃなくて──二人が世界に溶けた時の痕跡が、この場所には他よりずっと濃く残ってる。だからフローディアには、それが気配として感じられてるのかもね〜』
フローディア『……なるほど……』
ガイ(あくまで、大魔女本人が残っているわけではない……ということか)
ベルトーネ『そうそう。この十年間、大魔女さんのおかげで私たちも生きてこられたようなものだし、改めて感謝しないとね〜』
ガイ(……世界めくれが止まったわけじゃない。犠牲になってくれた二人のためにも……世界めくれを止めるぞ)
フローディア『……そうね。姉さんたちが守ったこの世界を、今度は私たちが救いましょう』
⭐︎大魔女の気配を感じました。
220 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 19:55:30.01 ID:GBrrTcYsO
椅子に座って避難所を眺めるステラ「……」
ガイ「ん……あそこにいるのはステラか。何をしているんだ……?」
ベルトーネ『話しかけてみればいいじゃん』
ガイ「……そうするか」
スタスタ……
ステラ「……?」
ガイ「隣、いいか?」
ステラ「……どうぞ」
椅子に座るガイ「……何を見てたんだ?」ギシッ
ステラ「避難所を……特に意味はないよ。ただ、見てただけ」
ガイ「そうか」
ザワザワ……
ガイ「……聞きたいことがある」
ステラ「何?」
ガイ「原理派についてだ。お前を助けた時、あいつらと何か関係があるように見えた」
ステラ「……やっぱり、気づくよね」
ガイ「お前は、原理派の人間なのか?」
ステラ「違うよ。原理派の人たちに協力はしてたけど、原理派だったわけじゃない」
ガイ「どういう意味だ?」
ステラ「生きるために必要だったから、一緒にいただけ。一人じゃ生きていけないし……強い人の側にいれば、少なくともその人が生きている間は安全だったからね」
ガイ「十年前の原理派についてなら、多少は知っている。人間至上主義が強くて、魔族や他種族への差別も酷かった……だが、今の原理派についてはほとんど知らないんだ。知っていることを教えてくれ」
ステラ「十年前の知識は、あまり当てにしない方がいいよ。この十年で、原理派もかなり変わったから」
ガイ「そこまで変わったのか?」
ステラ「国は壊れて、外には逃げられない。食料も薬も足りないし、人はずっと死に続けてる……そんな状態が十年も続いて、変わらない方が難しいよ」
ガイ「……」
ステラ「十年前から、ヴィクトリア様が原理派を統制してる。でも、全部を管理できてるわけじゃない」
ガイ「ヴィクトリア……ヴィクトリア・ロード・セイントレアか」
ステラ「そう。多分、このセイントレアで唯一生き残ってる王族。それに、原理派の枢機卿でもある……でも、ヴィクトリア様が上にいるからって、原理派全体がまとまってるわけでもない」
ステラ「中でもシュヴァイツェルと、その側近のベスト・マーモンス……この二人は純粋な原理派ってわけじゃない。教義を信じて従ってるというより、原理派っていう組織そのものを利用してるように見える」
ガイ「シュヴァイツェル・ロスチャイルド……」
ステラ「知ってるの?」
ガイ「名前だけは。ロスチャイルド家の人間なら、これまでにも何人か関わってきた」
ステラ「……そうなんだ」
ガイ「そいつは、今の原理派でどんな立場にいる?」
ステラ「かなり上。ヴィクトリア様とは別に、自分の派閥を持ってるようなものだよ。原理派の人間も、シュヴァイツェルの言うことなら聞く人が多い」
ガイ「だが、本人は原理派の教義を信じていない?」
ステラ「少なくとも、私にはそう見えた。それに、側近のベスト・マーモンスも変わった人だよ。あの人の素顔を見たことがある人が誰もいないらしいから」
ガイ「誰も?」
ステラ「うん。いつも顔を隠してる。だから、人間じゃないんじゃないかって噂まであるよ」
ガイ「……人間至上主義だった原理派の中で、そんな奴が上にいるのか」
ステラ「十年前とは、かなり違うでしょ?」
ガイ「……確かにな」
221 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 19:56:08.50 ID:GBrrTcYsO
ステラ「昔からの教義を本気で信じてる人もいるし、人間以外を嫌ってる人もいる。原理派の名前を使って好き勝手してる人もいる」
ガイ「どういうことだ?」
ステラ「食料を囲ったり、薬を横流ししたり。気に入らない人間を異端扱いしたり……自分の立場を使って、弱い人間を囲う人もいた」
ガイ「……」
ステラ「珍しいことじゃないよ」
ガイ「お前も、そういう連中のところに?」
ステラ「……空間魔法は便利だから。物資も運べるし、隠せるし、人も移動させられる」
ステラ「私は特別優れてたわけじゃないけど……それでも、十分役には立った」
ステラ「強い人に気に入られるには、役に立つのが一番簡単だったの」
ステラ「それでも足りなければ、相手が欲しがるものを渡した」
ガイ「……欲しがるもの?」
ステラ「食料とか、情報とか」
ステラ「……私だったり」ボソッ
ガイ「……!」
ステラ「そんな顔しなくていいよ。別に、今さら気にしてないし……気にしても仕方ないから」
ステラ「ご飯が食べられて、安全な場所で眠れた。殺されなかった」
ステラ「……それで十分だった」
ガイ「……この十年間、ずっとそんなふうに?」
ステラ「最初は何も分からなかったよ。何度か失敗して……それで覚えただけ」
ステラ「誰に逆らっちゃいけないのか。誰に好かれれば安全なのか。何を差し出せば、守ってもらえるのか……この十年で、それだけは上手くなったよ」
ガイ「……原理派では、そういうことが普通なのか?」
ステラ「原理派だけじゃない。勇者連合にも酷い人間はいた……どこにだって、そういう人間はいる」
ガイ「……なら、原理派だけが特別に腐ってるわけじゃない?」
ステラ「……そういう意味じゃないよ」
ガイ「?」
ステラ「原理派が厄介なのは……自分たちが正しいって、本気で信じてる人が多いこと」
ガイ「……」
ステラ「欲で動く人なら分かりやすい。食料が欲しい、お金が欲しい、女が欲しい……欲しいものさえ分かれば、取引できる」
ステラ「でも、自分が正しいことをしてるって信じてる人は……何をするか分からない」
ガイ「本人にとっては、どんなことをしても正義になる……」
ステラ「もちろん、全員がそうじゃない。生きるために原理派に従ってるだけの人もいるし……私みたいに、利用できるから一緒にいる人もいる」
ガイ「だから、一括りにするなと?」
ステラ「原理派だから敵、原理派じゃないから味方……今のセイントレアは、そんなに単純じゃないよ」
ガイ「……覚えておく」
222 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 19:56:54.09 ID:GBrrTcYsO
ザワザワ……
避難所を走り回る子供たち「わーっ!」タタタッ
避難民「こらー!走ったら危ないぞー!」
ステラ「……ここって、不思議だよね」
ガイ「不思議?」
ステラ「何もしなくても、ご飯が出てくるし、寝てても荷物を取られない。誰かに気に入られなくても、追い出されない」
ステラ「……こういう場所もあるんだね」
ガイ「……原理派のこと、教えてくれてありがとう。助かった」
ステラ「……どういたしまして」
⭐︎ステラと話しました。
223 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 19:57:21.31 ID:GBrrTcYsO
ーー聖ヴァレリオ教会
祈るミラ「……クル、レイ……どうか今日も、僕たちを見守っていて……」
スタスタ……
ザック「……ミラ、そろそろ時間だ」
ミラ「もう?……今日は何をするの?」
ザック「勇者が帰ってくる」
ミラ「……!」
ザック「それまでに道を少しでも安全にする。周辺のスライムもどきと、影の魔物を片っ端から退治だ」
ミラ「……そっか」
祈りを終えて立ち上がるミラ「……ちゃんと帰ってこられるようにしておかないとね」スッ
ミラ「でも……なかなか骨が折れそうだなぁ。原理派の人たちが襲ってこなければいいけど」
ザック「そんときゃ、丁重に帰ってもらうしかねえな」
ミラ「ふふ……丁重に、ね」
ザック「さあ、勇者連合の奴等を待たせちまってる。俺たちも行くぞ」
ミラ「うん」
◆現在はセイントレアです。(15日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・氷刃の魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 19:58:13.35 ID:bW4DG6Qx0
レム、昔カグヤに飲まされた薬の影響でカグヤに精神を乗っ取られ通信機代わりにされる
225 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 20:02:22.64 ID:soKYVBs2o
ステラに俺は強いから俺の横が一番安全だとなぐさめる
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 20:05:37.58 ID:tioD88NWO
マロニー、勇者を待つ間暇潰しにリーゼの銃に興味を持つ
227 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 20:13:56.68 ID:3ihIKILfo
>>224
申し訳ありませんが、まだ外とは連絡がつかない状態にしたいので、こちらの安価は最安価とさせていただきます。
最安価下1
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 20:21:08.22 ID:pBwPtatJO
反撃の旗を立て打倒魔女打倒騎士の戦力増強に努める
229 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 20:21:08.74 ID:bW4DG6Qx0
ガイ、ユキ教授の戦い方を思い出しながら氷刃の魔女対策を練る
230 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 23:41:36.51 ID:3ihIKILfo
ーー第七避難所
隙間に魔力矢が複数本刺さった鎧を着たかかし「」ボロッ……
拘束された鎧を着たかかし「」ギッチリ
◆
サーシャ「ふぅ……うん!いい感じ!」
スコープを覗くステラ「……なんでこの距離で、あそこまで正確に狙えるの……?ここまでの弓使いなんて、私、見たことない……」
サーシャ「弓の腕には自信があるので!かなり練習したんですよ?」
リーゼリット「サーシャの腕はいつ見ても惚れ惚れするねえ。私も負けてられないや……!」スッ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!ドギュウン!
鎧を着たかかしの隙間に当たる魔力弾「」バスッ!バスッ!
ステラ「……リーゼリットもすごいのね。二発とも、ちゃんと鎧の隙間に当たってる」
リーゼリット「──ま、これくらいはね。私とサーシャはこのパーティの後方担当だから、前で戦う二人をちゃんと援護してあげないと」
サーシャ「ガイもアインズも、気づいたらどんどん前に行っちゃうからね」
リーゼリット「そうそう。こっちは二人に合わせるのも大変なんだから」
ステラ「……苦労してるのね」
バサッ……
マロニー「」スタッ
サーシャ「あっ、マロニーさん!」
サーシャに隠れるステラ「ひっ……!」ササッ
サーシャ「わっ……どうしたんですか、ステラさん?」
ステラ「あ、あいつ……マロニー……」カタカタ
サーシャ「知り合いなんですか?」
ステラ「何度か見たことがあるの……原理派の連中を相手に、一人で……」
ステラ「もしかして……私を殺しに……?」
サーシャ「……?」
リーゼリット「マロニーさん。どうしたの?」
マロニー「避難所の中で大きな音がしたから来ただけ……」
狙撃型魔導銃を見るマロニー「」ジーッ……
リーゼリット「……ん?」
マロニー「私もそれ、撃ってみたい」
リーゼリット「え、これ?」
マロニー「うん」
リーゼリット「まあ、いいけど……使ったことある?」
マロニー「ないよ。教えて」
ステラ「ま、待って……!なんであなた達は、その化け物と普通に話してるの!?」
リーゼリット「えっ、なんでって言われても……」
マロニー「……ああ、あなた。原理派の人達とよく一緒にいた……」
ステラ「ち、違う!私は原理派じゃない!一緒にいただけで……!」
リーゼリット「ちょ、ちょっとステラさん、大丈夫?」
マロニー「……?」
231 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 23:42:01.88 ID:3ihIKILfo
サーシャの後ろで震えるステラ「わ、私は原理派じゃないの!生きるために一緒にいただけで……あなたと敵対するつもりなんてないから……!」カタカタ
マロニー「……別に、殺さないよ。あなた、私に何もしてないし……罪のない人達を傷つけてるところも見てないし」
ステラ「ほ、本当に……?」
マロニー「うん。だから、殺す理由はない」
リーゼリット「……ステラさん、マロニーさんのこと何だと思ってるの?」
ステラ「化け物……」
マロニー「……」
サーシャ「す、ステラさん……!」
ステラ「……っ!ご、ごめんなさい……!」ビクッ
マロニー「別にいいよ」
ステラ「……え?」
マロニー「そう呼ばれること、珍しくないから」
リーゼリット「いや、そこはもうちょっと怒ってもいいと思うけど……」
マロニー「どうでもいい。怒って神に近づけるなら怒るけど」
マロニー「それより」ズイッ
リーゼリット「ん?」
狙撃型魔導銃を指差すマロニー「それ、撃たせてくれるんでしょ?」
リーゼリット「ああ、そんな話だったっけ……!じゃあ、まずは持ち方から──」
マロニー「うん」
ステラ「……」
サーシャ「ステラさん。大丈夫ですよ」
ステラ「……本当に、私を殺さないの?」
狙撃型魔導銃を構えるマロニー「殺さないよ」
ステラ「……原理派と一緒にいたのに?」
マロニー「一緒にいただけでしょ?さっきも言ったけど、あなたが誰かを殺したり、傷つけたりしてるところは見てないし……ねえ、もう撃っていい?」クルッ
リーゼリット「わー!まだ引き金に指入れちゃダメだって!!!」
サーシャ「リーゼ、まず銃口を目標以外に向けちゃダメってところから教えてあげて!?」
⭐︎マロニーと話しました。
232 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 23:42:51.26 ID:3ihIKILfo
ザワザワ……
集まる避難民達「」
集まる第七勇者連合兵達「」
アインズ「一体なんなんだ、この集まりは……?」
聖女「なんでも、アルクスさんから発表があるみたいで、こうして集められているみたいですが……」
レム「あっ、皆さん!」タッタッタッ
ガイ「レム。この集まりについて何か知っているか?」
レム「いえ、私も何が始まるのかは……あっ、アルクスさんが出てきましたよ」
ザワザワ……
アルクス「……皆さん、集まっていただき、ありがとうございます……皆さんにお伝えすることがあります」
アルクス「──勇者が帰ってきます」
ザワッ……
避難民「勇者が……?」
第七勇者連合兵「帰ってくるのか……!」
アルクス「現在、勇者連合の者達が第七避難所周辺の安全を確保しています……スライムもどき、影の魔物……帰還の妨げとなるものを排除し、無事にここまで戻れるようにするためです」
アルクス「ですが……皆さんに集まっていただいた理由は、その報告だけではありません」
アルクス「世界めくれから、十年。私達はずっと……生き残ることを第一にしてきました」
アルクス「魔物から逃げ、食料を分け合い、傷ついた者を治療し……今日を生き延び、明日を迎える」
アルクス「私達は、そうすることしかできなかった」
俯く避難民「……」
傷だらけの第七勇者連合兵「……」
アルクス「それが間違っていたとは思いません。私達が生き残ってきたからこそ……今日、この場所があります」
アルクス「ですが──状況は変わり始めています」
アルクス「皆さんも、知っているかと思いますが……外から、このセイントレアへ辿り着いた人達がいる」
アルクス「……この状況を終わらせるための道が、ようやく見え始めました」
ザワッ……
アルクス「ですが……世界めくれを止めるためには、この第七避難所で待っているだけではいけません」
アルクス「この戦いを終わらせるためには──魔王城へ向かわなければならない」
ザワザワ……
避難民「魔王城に……?」
第七勇者連合兵「本気なのか……」
アルクス「世界めくれを止めるためには、魔王城の奥へ辿り着く必要があります。そして、そのためには……越えなければならない障害がある」
アルクス「星詠みの魔女」
アルクス「氷刃の魔女」
アルクス「白鋼の騎士」
アルクス「いずれも、この十年間……私達の行く手を阻み続けてきた存在です」
アルクス「……怖いと思います。私も、簡単なことだとは思っていません」
アルクス「ですが……魔王城へ向かう人達だけに、すべてを背負わせるわけにはいきません」
アルクス「これは、このセイントレアで生きる私達自身の戦いでもあるのです」
ガイ「……」
アインズ「……」
聖女「……」
レム「……」
アルクス「私達は十年間、生き残るために力を使ってきました。今日を生き延びるために」
アルクス「なら今度は──」
アルクス「この十年を終わらせるために、その力を使ってはいただけませんか?」
ザワザワ……
233 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 23:43:19.97 ID:3ihIKILfo
アルクス「もちろん、全員で魔王城へ行くと言っているわけではありません。魔女や騎士を相手に、戦える者全員で立ち向かえばいいという話でもありません」
アルクス「魔物を倒すことだけが、戦いではありません」
アルクス「食事を作ることも、傷ついた人を治すことも、物資を運ぶことも……ここで生き、誰かを支えること。そのすべてが、この戦いを支える力なのです」
アルクス「一人一人にできることは違います。ですが、その力を合わせることができれば……世界めくれを止め、この悪夢を終えることができる」
アルクス「魔王城へ向かう者達を奥へ送り届け……そして、必ずここへ帰ってこられる道を作ることができる」
ザワッ……!
アルクス「十年前、私達から多くのものが奪われました」
アルクス「家族や友人を失い、帰る場所を失った人もいる」
アルクス「それでも、私達は生き残った。この十年を、耐え抜いた」
アルクス「ならば──」
アルクス「そろそろ、終わらせてもいいのではないでしょうか」
ザワッ……
アルクス「……今一度、皆さんのお力をお貸しください。いつの日か、もう一度……青い空を見上げるために」
シーン……
避難民達「……」
第七勇者連合兵達「……」
ザワ……
第七勇者連合兵「……俺はやるぞ」
避難民「俺にもできることがあるなら……」
治癒術士「治療なら、私も……!」
次々と上がる声「」ザワザワ……!!!
ワアアアアア!!!
掲げられる武器「」ザッ!!!
レム「……すごい」
アインズ「十年間、ただ黙って耐えてきたわけじゃないということだな」
聖女「……みんな、ずっと終わらせたかったんですよ」
聖女「ガイさん……必ず、世界めくれを止めましょう」
ガイ「……ああ」
⭐︎魔王城攻略に向け、勇者連合が協力してくれます。
234 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 23:44:00.11 ID:3ihIKILfo
避難民A「遂に終わるんだな……この十年、生きてる心地がしなかったが……やっと、先のことを考えられる」
避難民B「そうだ!勇者様に、ダークヒーローイリス様もついてるんだ!今度こそ、きっと何とかなるぞ!」
ガイ「……」
フローディア『避難所の中の雰囲気が変わったわね』
ベルトーネ『うんうん。人々の中に希望が生まれたような感じだね〜』
ガイ(……希望、か)
◆
ガイ「……ん?」
椅子に座るステラ「……」
スタスタ
ガイ「ステラ」
ステラ「……ガイ」
ガイ「どうした?みんなとは一緒にいないのか?」
ステラ「……別に。一人になりたかったから、一人でいるだけ」
ガイ「そうか……邪魔をした──」クルッ
ステラ「……みんな、すごいよね」
ガイ「?」ピタッ
ステラ「もう勝ったみたいな顔してる……星詠みの魔女も、氷刃の魔女も、白鋼の騎士も残ってる。原理派だっているし……」
ステラ「何も解決してないのに……みんな、笑ってる」
235 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 23:44:30.77 ID:3ihIKILfo
ガイ「……怖いのか?」
ステラ「……怖いよ。何度も見てきたから……もう大丈夫って思った直後に、全部なくなるのを」
ステラ「……だから、あんまり期待したくない。期待して、裏切られたときが辛いから」
ステラ「最初から何も信じなければ……逃げることだけ考えてれば、まだ楽」
ガイ「……信じられないなら、俺の側にいろ」
ステラ「……え?」
ガイ「俺は人より丈夫だ。簡単に死にはしない……お前は強い奴の側にいれば安全だって言ってたな」
ステラ「……うん」
ガイ「なら、俺たちの側が一番安全だ」
ガイ「化身や魔王が束になってかかってきたら流石にそうは言い切れないが」
ステラ「そこは言い切ってよ……」
ガイ「嘘をついても仕方ないだろ」
ステラ「ふふ……あは!あはははははっ!」
ガイ「……変なことを言ったか?」
ステラ「ごめん……あなたみたいな人、久しぶりに見た気がするよ。そっか……一番安全なら、離れる理由はないね」
ステラ「……でも、サーシャ達が嫉妬しないかな?」
ステラ「……でも、サーシャ達が嫉妬しないかな?」
ガイ「嫉妬?どうして?」
フローディア『……ガイ、彼女達の気持ちを分かっていて、本気で言ってるの?』
ガイ(分かってるが……俺とステラは別にそういう関係じゃないだろ)
ベルトーネ『お〜、面白そうなことになりそうだね〜……我、関せず〜』
フローディア『……そういう問題ではないのだけど』
ステラ「改めて……よろしく、ガイ」
ガイ「あ、ああ……」
⭐︎ステラと話しました。
236 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 23:45:25.35 ID:3ihIKILfo
ーー聖ヴァレリオ教会
金髪碧眼の青年「……久しぶりだな、僧侶。いや、今は聖女だったか」
聖女「……!セインくん……」
金髪碧眼の青年→セイン「……少し、老けたか?」
聖女「……女性に年齢の話題はタブーなんですよ」
セイン「すまない」
聖女「……十年ですよ。十年……どうして第七避難所に一度も帰らなかったのですか?」
セイン「……僕は何も守れなかった。そんな僕が、この場所で守られて暮らすなんて、できなかったんだ」
セイン「それより、妙な噂を聞いた」
聖女「噂?」
セイン「外から、このセイントレアに入ってきた人間がいて、しかも、世界めくれを止めると言っていると……本当なのか?」
聖女「はい。ガイさんという方です」
セイン「ガイ……」
聖女「仲間の方達と一緒に、このセイントレアまで来ました」
セイン「外から……あの結界を越えて?」
聖女「はい。私も聞いたときは信じられなかったのですが……」
セイン「……無茶をする」
聖女「ふふ……私もそう思います」
セイン「それで……本当に、世界めくれを止める方法があるのか?」
聖女「まだ、すべてが分かったわけではありません。でも……ガイさんは、世界めくれを止めるために魔王城の奥へ行こうとしています」
セイン「魔王城に……」
聖女「はい」
セイン「……」
聖女「セインくん?」
セイン「……会わせてくれないか?世界めくれを止めるなんて言う奴が……どんな人間なのか見てみたい」
◆
237 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/19(土) 23:45:51.51 ID:3ihIKILfo
ガイ「……あなたが、勇者セイン……で合ってるか?」
セイン「……お前が、世界めくれを止めると言ってる奴か」
ガイ「ああ。そのつもりだ」
セイン「……魔王城の奥へ行けば、止められるのか?」
ガイ「まだ確実とは言えない。だが、そこに行かなきゃ始まらない」
セイン「……」ジッ……
ガイ「……」
セイン「……そうか。なら、僕も力を貸す」
ガイ「!」
手を差し出すセイン「改めて、僕はセインだ……よろしく」スッ
ガイ「……ガイだ。勇者の力を借りられること、光栄に思う」スッ
ガシッ
セイン「……勇者、か……」
ガイ「……?」
セイン「……いや、なんでもない」
◆現在はセイントレアです。(16日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・氷刃の魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
238 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 23:46:41.31 ID:bW4DG6Qx0
ガイ、マロニーがセインに(戦うために)言い寄ってるのを目撃
239 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 23:48:00.95 ID:zSzyPO0CO
アインズ、リーゼリット、サーシャ ミラとザックに会ったので話しをする
240 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 23:50:38.02 ID:bL2lA+QJO
ユキ教授の戦い方を思い出して氷刃の魔女対策を考えてみる
241 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/19(土) 23:51:04.55 ID:H2+vIjYT0
ジョンと模擬戦。その後協力を依頼
242 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/20(日) 00:04:21.26 ID:P71Olfino
第七避難所へと戻ってきた勇者セインの協力を取りつけたガイ。
しかし、その直後。なにかを感じ取ったのか、マロニーが姿を現し、彼に戦いを挑もうと迫り始める。
その頃アインズ、リーゼリット、サーシャは、勇者を連れてきたミラ、ザックと共に休息をとっていた。
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
243 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/20(日) 00:12:50.11 ID:Fcno2tvHo
乙
まだまだ希望に溢れている避難所民
244 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/20(日) 00:39:40.40 ID:QX+5eGQ1O
乙
原理派とも戦う運命か対魔王城戦力になれるのか
245 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/20(日) 08:05:59.89 ID:2/O6SAhpO
セインさんが一人で片付けてくれるという戦力差ではないか
246 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/20(日) 12:30:18.73 ID:KPef7763o
おつ
反撃宣言もされたしいざ魔女達に挑みたい所だが、まずは居所を探らんとな
247 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/20(日) 14:36:55.89 ID:qZn6gTqm0
乙
シュヴァイツェルとベスト・マーモンスの名前が出たということは今後関わってくるのかな。
248 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/20(日) 16:04:09.95 ID:yl1zWU0zO
乙
結構協力してくれる人達が増えてきたな
249 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/20(日) 21:21:08.38 ID:yl1zWU0zO
>>243
この場所が第七避難所であるゆえに、すべてに絶望しきっている人がいなかったのでしょう。他の避難所や、避難所に頼らず生活している人々がどう思っているかは謎です。
>>244
敵対する可能性がとても高いですが、全ては状況次第です。嫌でも手をとらなければならない状況にもなる可能性もあります。
>>245
セインさんは十年前の世界めくれ当時より弱体化しています。また、これまでにセインさんがいて状況が解決していないのは星詠みの魔女たちが強敵であることと、原理派や魔物との戦いの方に戦力を割かなければいけなかったためです。
>>246
星詠みの魔女と氷刃の魔女も自分から会おうと思えばすぐに会うことができます。
>>247
原理派と出会う機会が増えれば、いずれ関わるかもしれません。出会った際には友好的な出会いにはなりづらいかもしれませんが。
>>248
どこの人たちも状況を変えたい気持ちはあるので、ほとんどの人は力を貸してくれるでしょう。
250 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/20(日) 21:21:53.15 ID:yl1zWU0zO
扉「」バァンッ
マロニー「──ようやく見つけた」
ガイ「マロニー?」
セイン「……」
スタスタ……
マロニー「ねえ、この避難所に帰ってきたってことは……ようやく私と戦う気になった、っていうことだよね?」
セイン「違う。僕はお前と戦うために戻ってきたわけじゃない」
ガイ「……彼女を知ってるのか」
セイン「何度か外で出会ったことがある。その度に、戦いを挑まれて……断ってきた」
ガイ「マロニー。今がどういう状況かは分かってるだろ?今はセインと戦ってる場合じゃない」
セイン「星詠みの魔女、氷刃の魔女、白鋼の騎士……その先には、他の眷属や魔王がいる。僕たち同士が戦っても意味はない」
マロニー「別に、あなたと戦うことは代行者さんの邪魔にもならないし、代行者さんの使命とも何も関係がない」
マロニー「それなら、私と戦って……私が神に近づくのに協力する方が有意義だと思うけど?」
セイン「……どうしてそうなる」
マロニー「だって、強い相手と戦えば、それだけ私は神に近づける。世界をどうするかは代行者さんの役目。私がするのは、その横で神を目指すことだけ」
マロニー「だから……あなたと戦うことには、何の問題もないよね?」
ガイ「待て、マロニー。もし今、セインと戦うというなら俺とも戦ってもらう」
マロニー「……代行者さんと?」
ガイ「ああ」
ガイ(化身たちは、どうしてか俺の使命に直接干渉することはできない。こうすればマロニーは戦いを辞めるはずだ)
251 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/20(日) 21:22:20.38 ID:yl1zWU0zO
マロニー「……そう。なら、仕方ない。仕方ないよね……」ブツブツ
ガイ(……諦めたか……?)
セイン「……?」
ベルトーネ『……!?神の気が強くなってる!ガイくん、構えて!』
ガイ「!?」
マロニー「──これより、あなた方に試練を与えます。私を越えて、力を示しなさい」
ガイ「」ゾクッ
セイン「試練だと?一体何を──」
マロニー「代行者さんの使命に手を貸すことはできない。でも……その力を試すことまで禁じられているとは聞いてない」
ガイ「……そんな理屈が通るのか?」
マロニー「分からない」
薄く笑うマロニー「だから──今から試してみる」
ガイ「……っ!」
セイン「来るぞ!」
ーー 戦闘開始 マロニー ーー
◆反転コンマ下1【現在は拮抗しています】
【判定】
01-30痛恨
31-55劣勢
56-90優勢
91-00会心
【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り2回)
・『時間の檻』使用時のコンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
252 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/20(日) 21:26:36.97 ID:F4ARtMW5O
連携技
253 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/20(日) 22:25:44.00 ID:cEl8sKoPo
◆79+15=94【会心!】
ガイ「っ!」
蹴られた椅子「」ドガッ
飛翔するマロニー「」バサッ
セイン「」パヒュンッ
星霊の剣「」ブンッ!
マロニー「あはっ……!」
血から生成される大斧「」ズズズ……
ガギィンッ!!!
ブワアアアアアッ!!!
セイン「ぐっ……!」ギリギリ……
マロニー「やっぱり強いね、勇者……!」ギリギリ……
ガイ「」シュンッ
マロニー「!」
セイン「はぁっ!」ブンッ!!
弾かれる血の大斧「」ガギィンッ!!
ガイ「そこだ!」
無銘刀「」ビュンッ
マロニーの腹に突き刺さる無銘刀「」ザクッ!
マロニー「っ……!」
コウモリの群れに変化するマロニー「」バサバサバサッ!!!
ガイ「……!」スタッ
集まるコウモリの群れ→マロニー「……ふふっ……やっぱりいいね、戦いは……!」ニヤリ
フローディア『……厄介ね。下手したら、私と同じくらいの再生力を持っているわよ、あの吸血鬼』
ベルトーネ『不死殺しなら、たぶん通るよ〜』
ガイ(……使うべきか?)
フローディア『待って。今回は殺すための戦いじゃないわ。少なくとも、今はね……再生できない傷を負わせて止めるには危険すぎるわ』
マロニー「──どうしたの?もう終わり?」バサッ
254 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/20(日) 22:26:09.93 ID:cEl8sKoPo
セイン「無益な戦いだ。これ以上は何も産まずに、お互い消耗するだけだ」
マロニー「無益かどうかは結果が示してくれるよ……まだ終わらないよね!?」バッ
振り下ろされる血の大斧「」ブオンッ!!!
セイン「!」バッ
床「」ドガァンッ!!!
砕け散る床板「」バキバキバキッ!!
ガイ「セイン!」シュンッ
背後へ回り込むガイ「はぁっ!」
無銘刀「」ギィンッ!!
血の大斧で受け止めるマロニー「……ふふっ」ギリギリ……
ガイ「……!」
マロニー「やっぱり、二人だと楽しいね」
セイン「楽しむために戦ってるんじゃない!」
星霊の剣「」ヒュンッ!!
マロニー「」サッ
頬を掠める星霊の剣「」スパッ
血「」ピッ……
マロニー「……」
塞がっていく傷「」シュウウ……
マロニー「」スタッ
マロニー「──もっと」
笑みを深めるマロニー「もっと見せてよ。ここまで強い人を二人も相手取ることなんて、中々ないんだからさ……!」
◆反転コンマ下1【現在は優勢です】
【判定】
01-55劣勢
56-00勝利
【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り1回)※現在使用不可
・『時間の檻』使用時のコンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
255 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/20(日) 22:29:10.41 ID:DT/TWulsO
時間の檻
256 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 00:21:58.08 ID:UbpaO39bo
◆14+99=113【勝利!】
ガイ「……セイン、時間を稼いでくれ。十秒でいい」
セイン「何をする気だ?」
ガイ「切り札を使う。言って聞かないのなら……力ずくで分からせる」
セイン「……分かった」
マロニー「何かするつもり?」
セイン「お前の相手は僕だ」パヒュンッ
星霊の剣「」ブンッ!!
マロニー「あはっ!」ガギィンッ!!
血の大斧「」ブオンッ!!
ガギンッ! ギィンッ!!
マロニー「どうしたの?さっきより遅いよ!」
ゴゴゴ……
マロニー「?この魔力は……」
セイン「……!」
目を閉じたガイ「……」
ガイ『止まれ』
◆
停止するセイン「」
停止するマロニー「」
無銘刀を構えるガイ「」スッ……
ガイ(不死殺しは使わない。フローディアほどの再生力があるのなら──)
無銘刀「」ヒュンッ
マロニーの首を斬り抜ける無銘刀「」スパッ──
◆
257 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 00:22:28.39 ID:UbpaO39bo
落ちるマロニーの首「」ゴトッ
崩れ落ちるマロニーの身体「」ドサッ……
セイン「……!」
ガイ「……」
セイン「今のは……何をしたんだ?」
ガイ「時間魔法で時を止めて、その間にマロニーの首を落とした」
セイン「時間魔法……?」
マロニーの身体「」ピクッ……
コウモリの群れへ変化するマロニーの身体「」バサバサバサッ!!!
落ちた頭部に群がるコウモリの群れ 「」バサバサッ……
マロニー「……」ズズズ……
首を触るマロニー「……」サスサス
ガイ「これで十分だろ。まだ、やる気か?」
マロニー「あは……あははははっ!」
ガイ「……何がおかしい」
マロニー「何もできなかった。見えなかったし、感じることもできなかった。気づいた時には……もう首を落とされてた……」
首元を撫でるマロニー「……ずいぶん昔に、私たちを殺すことに特化した一族がいたけど……もう滅んだものだと思ってたのに、まだ生きてたんだ……」
マロニー「うん。私の負け。まだ神様になるには遠いや……それに、これ以上は代行者さんの使命の邪魔になっちゃうし」
セイン「……もう僕たちに対して戦いを挑むようなことは辞めてくれ。少なくとも、世界めくれを止めるまでの間は」
マロニー「うん。負けたから聞いてあげる。世界めくれが止まったらまた戦おうね?」
複数のコウモリに変化するマロニー「」バサバサバサッ!!!
セイン「……」
扉「」バァンッ!
聖女「ずいぶん大きな音がしましたが、一体なにを──!?」
荒れた教会の中「」ゴチャッ……
聖女「……なにがあったんです?」
セインと顔を合わせるガイ「……その、色々あって」
ガイと顔を合わせるセイン「……僕たちは悪くない」
⭐︎マロニーと戦いました。
258 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 00:23:01.73 ID:UbpaO39bo
ーー第七避難所
ワイワイガヤガヤ
スタスタ……
リーゼリット「なんだか、動いてる人が増えたね。アルクスさんの話が効いたのかな」
サーシャ「みんな、何かできることを探してるみたいだね」
アインズ「十年間耐えてきた者達だ。目的さえ見えれば、動き出すのも早いのだろう」
大きな袋を持つザック「おーい!そっち、ちょっと道開けてくれ!」
アインズ「?」
ミラ「ザックさん、そんなに一度に持たなくてもいいんじゃない?」
ザック「何往復もすんのが面倒なんだよ。それに、沢山運んだ方がヒーローっぽくないか?」
ミラ「ヒーローっぽいかはわからないけど……腰痛めても知らないよ?」
サーシャ「ミラさん。ザックさん」
ミラ「ん?やあ、みんな。こんな所に揃って何をしてるんだい?」
リーゼリット「見回りの帰りなんです。といっても、勇者連合の人達が魔物をあらかたやっつけちゃったから、特に危険は無かったんだけど」
ザック「そりゃあ、俺たちが大活躍したからな!しばらくは安全……って言ってもまたすぐに魔物は増えるから、油断はできねえか」
ミラ「魔物退治の途中で、氷刃の魔女に出会して、犠牲もいくらか出ちゃったしね……勇者様のおかげで、犠牲は最低限で済んだけど」
アインズ「ふむ……氷刃の魔女は、この辺りにも現れるのか?」
ザック「神出鬼没、避難所の外でだったらどこでも出会う可能性はあるが……最近はこの辺りでの目撃情報が多いな」
サーシャ「うーん……何か理由があるんですかね?」
ミラ「さあ?もしかしたら、僕たちが彼女たちを倒そうとしているのが、勘づかれた……とかかな?」
リーゼリット「えっ……読心術まで使えるの?あの魔女たちは……」
ザック「ははっ!もしそうだとしたらお手上げだな……作戦を立てた時点でバレちまうじゃねえか」
アインズ「……今のところは推測に過ぎん。妙な能力まで持っていると決めつける必要はないだろう」
ミラ「うん。僕も、なんとなくそう思っただけだからね」
ザック「怖いこと言うんじゃねえよ……」
⭐︎ザックとミラと話しました。
259 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 00:23:34.38 ID:UbpaO39bo
ーー聖ヴァレリオ教会
クレア「戻りました……あら?」
綺麗になった教会内「」ピカピカ
聖女「クレアさん。お帰りなさい」
クレア「聖女さん。教会を掃除してくれたのですか?」
聖女「ええ……少し派手に散らかしてしまった方々がいましたので。元より綺麗にしておこうかと」
ガイ「……」
セイン「……」
クレア「……お二人とも、随分お静かですね」
聖女「ええ。反省しているみたいですよ」
クレア「ふふっ……みなさん、お疲れでしょう。休憩しましょうか」
◆
ガイ「……」
フローディア『考え事?』
ガイ(ああ……氷刃の魔女についてだ)
ベルトーネ『セイントレアについて初めて会った強敵さんだよね〜。それで、氷刃の魔女から倒すつもり?』
ガイ(いや……倒す順番は決めてないが、氷刃の魔女は、ある程度の戦い方は分かっている。なにか対策があるか考えていたんだ)
フローディア『そうね……あそこまでの氷属性の使い手はそうそう見かけないし、ひたすら遠くから攻撃するしかないんじゃないかしら?』
ガイ(吹雪で自身の周囲を覆っていて姿が捉えられない。それに、あのソリの速さは想像以上だ……リーゼとサーシャの狙撃も難しいだろうな)
フローディア『となると、接近して止めるしかないのかしら……でも、あれだけの冷気の中に飛び込むのは危険ね』
ガイ(……冷気……)
ベルトーネ『ん〜?何か思いついた〜?』
ガイ(前に、氷魔法について教えてもらったことがある)
フローディア『氷魔法を?』
ガイ(ああ。ユキ教授っていう、氷魔法の専門家だ。たしか……ユキ教授とリンが模擬戦をした時、リンは凍結を炎で防いでいた)
フローディア『炎……』
ガイ(氷刃の魔女にも同じ手が通じるとは限らない。だが、あの吹雪と凍結に対する備えにはなるかもしれない……アインズの力が鍵になるかもな)
⭐︎氷刃の魔女の対策を考えました。
260 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 00:24:03.84 ID:UbpaO39bo
ーー第四避難所
吹雪「」ヒュオオオ──
凍りついた人々「」パキパキ……
タタッ……タタッ……
シャーッ……
砕け散った氷の欠片「」
砕け散った氷の欠片「」
砕け散った氷の欠片「」
勇者連合兵A「あぁ……クソッ……」バタッ……
ズザザ……
空を見る氷刃の魔女「……」
氷のオオカミ「グルル……」
氷のオオカミ「グルル……」
氷の鎖を引っ張る氷刃の魔女「」グイッ
走り出す氷のオオカミ「アオオオオンッ!!!」
走り出す氷のオオカミ「アオオオオンッ!!!」
ソリ「」シャーッ
◆
261 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 00:24:31.70 ID:UbpaO39bo
◆現在はセイントレアです。(17日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・氷刃の魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
262 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/21(月) 00:26:13.29 ID:WzVqyIbqo
善玉っぽいヴィクトリアにも原理派も力を貸せと交渉
263 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/21(月) 00:33:22.79 ID:hLB8UadnO
ガイ セインからどのくらいの実力か試したいとの事で模擬戦をする
264 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/21(月) 00:33:28.33 ID:guNTh5XzO
アインズのドラゴンブレスパワーアップの修行兼デートに出掛ける
265 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 00:40:55.67 ID:UbpaO39bo
氷刃の魔女への対策を進めるため、アインズの力をさらに高めることにしたガイたち。
その修練の最中に原理派と遭遇することになる。
その一方で、魔王の眷属たちもまた、怪しい動きを見せ始めていた……。
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
266 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/21(月) 00:48:36.58 ID:guNTh5XzO
乙
身内同士の不毛な戦いが多いな
267 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/21(月) 01:19:42.16 ID:ZocBOp9do
おつ
そうこうしている内に相手も動いてるか
あんまり悠長にはしてられんな…
268 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/21(月) 14:02:31.48 ID:eWeUbHINO
おつ
遂に勇者連合兵Aもやられてしまったか。
269 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 21:46:56.53 ID:DXRBIFSdO
>>266
身体は闘争を求める……というものかもしれません。
>>267
実はガイが到着してから24日(墜落して寝ていた7日+17日)ほど経過しております。世界めくれも徐々に強まってきているみたいです。
>>268
アレックスさんだけでなく第四避難所も壊滅してしまったようです。作中の登場人物がそのことに気づくのはもう少し後になるかと思われます。
270 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 21:47:38.03 ID:DXRBIFSdO
ーーセイントレア平原
アインズ「──着いたな。ここならば誰にも迷惑をかけまい」
ガイ「悪いな、こんなところまで付き合わせて」
アインズ「フッ……構わんさ。避難所で竜化をしたら、他の奴等に余計な心配を与えてしまうしな」
アインズ「それに……お前に頼られるというのは、悪くない…….///」ボソッ
ガイ「?」
アインズ「……ごほん!さて、早速だが私の炎魔法、ひいては竜状態でのブレスが氷刃の魔女の対策になる──という話だったな」
ガイ「ああ。炎魔法はこれまでも見てきたが、ブレスの方はユーシリアでクラウディア相手に使っていたのを見たくらいだが……あれが最大の威力か?」
アインズ「いや、あれは抑えた方だ。最大火力をこれまで使ってこなかったのには理由がある」
ガイ「教えてくれ」
アインズ「単純に消耗が激しい上に隙が大きい。全力でブレスを吐くとなれば、私は2、3日寝込むことになるだろう」
ガイ「そんなに……」
アインズ「ああ。私一人なら何も気にせず放てるが、お前たちと一緒に行動するとなると必然的に火力は下がるな。お前たちを巻き込んでしまう」
アインズ「加えて、最大火力で放つなら地面で踏ん張る必要がある。空中で放とうとすれば、狙いが定まらず危険だ」
アインズ「……私一人で氷刃の魔女に挑むとしても、あの魔女が私にブレスを放たせる隙を与えてくれるとは考えにくい……炎魔法で攻める方向がいいだろうな」
ガイ「……なら、隙は俺たちで作る。お前が撃つ時に、射線上に誰もいなければいいんだな?」
アインズ「簡単に言うがな。私が狙いを定めてから、魔女だけを残して退けるか?」
ガイ「俺の時間魔法なら──」
アインズ「お前一人ならば、そうかもしれん。他の者はどうする?」
ガイ「……全員が逃げ切れるようにしないと駄目か」
アインズ「私が炎を溜めているのを見れば、魔女とて何をするつもりか察するだろう。おとなしく待ってはくれまい……だが、必要ならば撃つぞ」
ガイ「アインズ……」
アインズ「出し惜しみして誰かを失うくらいならば、二日でも三日でも寝込んだ方がよい。その時は、お前に運んでもらうとしよう」フッ
ガイ「ああ。それくらいは任せろ」
アインズ「……うむ」
ガイ「ただ、最初から寝込ませるつもりで頼むのも違うな。全力じゃなければ、どのくらい撃てる?」
アインズ「威力と、吐き続ける長さによるな。ユーシリアで使った程度ならば、一度で動けなくなることはない」
ガイ「なら、まずはそれを見せてくれ。あの時は、落ち着いて見てる余裕なんてなかったからな」
271 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 21:48:05.31 ID:DXRBIFSdO
アインズ「構わんが……それで魔女の氷を破れるかは分からんぞ?」
ガイ「ああ。でも、どこまで炎が届くか、撃つまでにどのくらいかかるかは分かる。作戦を考えるなら、先に知っておきたい」
アインズ「なるほどな」
ガイ「それで足りそうなら、わざわざ全力で撃つ必要はないだろ?」
アインズ「……ふむ。お前のことだから、ひとまず最大火力を見たいと言うかと思ったが」
ガイ「話を聞いた後でそんなこと頼めるか。試し撃ちで寝込まれたら困る」
アインズ「フフッ……それもそうだな」
アインズ「では、あの岩を狙おう。ここから五十歩ほどか……あの距離ならば、炎を散らさずに届かせられる」
ガイ「撃つまでには?」
アインズ「今から見せる程度ならば、息を吸い始めてから三秒ほどだ。ただし、竜化する時間は別だぞ」
ガイ「……あらかじめ竜化しておけば、三秒か。分かった」
アインズ「うむ。私が竜化したら、後ろへ下がってくれ。それと、撃ち終えた直後には近づくな。炎が消えても、周囲には熱が残るからな……」
アインズを包み込む炎「」ゴオオオオッ!!!
アインズ(竜)「……ときにガイ、お前は竜にまつわる御伽話を聞いたことがあるか?」
ガイ「……?」
アインズ(竜)「フッ……その様子だと知らんようだな。なんでも、ある竜は惚れた人間に自身の力を見せつけるために、岩に吐息をかけたそうだ──」スゥ……
竜から放たれる灼熱「」ゴウッ!!!
丸く溶けた大岩「」ジュゥゥゥゥ……
シュウウウウ……
アインズ「……一部の竜の間では、それを婚姻の儀としている地域が今でもあるらしいぞ?」ニヤリ
ガイ「……」
⭐︎アインズと特訓しました。
272 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 21:49:09.56 ID:DXRBIFSdO
遠くのアインズたちを眺める原理派騎士「……」
原理派騎士A「まさか、竜がこのセイントレアに残っていたなんてな……ヴィクトリア様、あの化け物を退治しますか?」
聖職者服を着たオッドアイの人→ヴィクトリア「……お待ちなさい。まずは、私が話を聞きます」
原理派騎士B「なっ!?危険です、ヴィクトリア様!あのブレスの威力をご覧になったでしょう!?ただでさえ、悪辣な竜種だというのに、人の姿まで取るとは……何を企んでいるか分かりません!」
ヴィクトリア「……分からないのでしょう?ならば、確かめる必要があります」
原理派騎士B「ですが……!」
ヴィクトリア「今、あの者が焼いたのは岩です。こちらから剣を向ければ、次に焼かれるのはあなたたちかもしれません」
原理派騎士A「……」
ヴィクトリア「剣を収めなさい。あなたたちの命をまだ避けられる争いで失うつもりはありません」
原理派騎士B「……はっ」
ヴィクトリア(……私の未来視ですら、見たことのない者たち……あの者たちは一体……?)
◆
ガイ「……アインズ」
アインズ「ああ。わかっている」
ガイ「方向は?」
アインズ「西だ。恐らく十人ほど……勇者連合ではないな」
ガイ「……原理派か?」
アインズ「かもしれん。私の後ろへ──」
ガイ「いや、並んでいよう。まだ敵と決まったわけじゃない」
アインズ「……分かった。だが、警戒は解くなよ」
◆
273 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 21:50:48.41 ID:DXRBIFSdO
ヴィクトリア「……突然失礼します。先ほど、炎が見えたもので」
ガイ(……ヴィクトリア・ロード・セイントレア!?なぜ外を出歩いている?)
ガイ「……ああ。俺たちだ。人のいない場所を選んだつもりだったが、何か被害が出たか?」
ヴィクトリア「いいえ。こちらにも怪我人はいません。何をなさっていたのですか?」
ガイ「魔法の訓練だ」
原理派騎士A「訓練だと?竜を連れ込んでおいて、よくもぬけぬけと──」
ヴィクトリア「控えなさい。今は私が尋ねています」
原理派騎士A「……申し訳ありません」
アインズ「……随分な言われようだな。私は誰かに飼われているわけではないぞ」
ヴィクトリア「部下の非礼をお詫びします。あなたにも、お名前を伺ってよろしいでしょうか?」
アインズ「人に名を尋ねるならば、まず自分から名乗るものだろう」
ヴィクトリア「……仰る通りですね。私はヴィクトリア・ロード・セイントレア。原理派の枢機卿を務めています」
ガイ(やはりか……十年前に見た面影がある)
ガイ「……俺はガイ。こっちはアインズだ」
アインズ「……よろしく頼む、と言える相手ならばよいのだがな」
ヴィクトリア「それは、これからのお話次第でしょう。私も、あなた方のことを何も知りませんから。お二人は、どちらの避難所から?」
ガイ「第七だ」
原理派騎士B「第七……あの、聖女を名乗る女の──」
ヴィクトリア「……同じことを二度言わせるつもりですか?」ギロ
原理派騎士B「……っ。失礼しました」
ガイ「……聞きたいのは、俺たちのことか?それとも、第七のことか?」
ヴィクトリア「あなた方のことです。竜の姿を取れる方がいるならば、これまで一度も噂を聞かなかったのは不思議です。この十年間、どちらにいらしたのですか?」
ガイ「……ここへ来たのは最近だ。外から来た」
ヴィクトリア「……外?」
アインズ「そうだ。セイントレアの外から、飛空艇でな」
ザワザワ……
原理派騎士A「馬鹿な……!あの光を抜けてきたというのか!?誰が聞いてもわかるような嘘を──」
ガイ「……犠牲がなかったわけじゃない」
ヴィクトリア「……何のために?」
ガイ「世界めくれを止めるためだ」
ヴィクトリア「……」
ヴィクトリア「……皆、少し離れて待ちなさい」
原理派騎士B「ヴィクトリア様……」
ヴィクトリア「声の届くところで構いません。下がりなさい」
原理派騎士たち「……はっ」ザッ…
ヴィクトリア「ガイさん。お話を……詳しく聞かせていただけますか?」
◆
274 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 21:51:21.53 ID:DXRBIFSdO
アインズ「原理派の連中にしては行儀がいいな?」
ヴィクトリア「……彼等は十年前から私に付き従ってくれている者たちです。他の方々とは、命令に従うという点で違います」
ガイ「……ある情報筋から聞いた。あなたが大元を握っているが、全てを統制しきれてはいないと」
ヴィクトリア「……随分と事情に通じた方がいらっしゃるのですね……ええ。私の命令が届かない者も、届いていながら従わない者もいます」
アインズ「それでよく、上に立っていられるものだな?」
ヴィクトリア「不服従の者を全て排除すれば、残った者だけでは、私たち原理派は立ち行かなくなるのです」
ガイ「役に立つなら、好き勝手させておくのか?勇者連合で、お前たちが何をしているか聞いた。第五避難所の件も、知らないとは言わせないぞ」
目を伏せるヴィクトリア「……ええ。把握しています」
ガイ「あれも仕方がなかったと言うのか?」
ヴィクトリア「……防げなかった責任はあります。私の命令ではなかった、というだけで済む話ではありません」
アインズ「責任を認めるだけならば、誰にでもできる」
ヴィクトリア「仰る通りです。ですが、処罰を命じても、それを実行する者が必要です。そして、処罰される者が抵抗すれば戦いになります」
ガイ「……処罰する時だけじゃない。あいつらを止めようとすれば戦いになるから、見逃したのか?略奪と虐殺を……!」
ヴィクトリア「……はい。それが、最善の選択でした」
ガイ「最善だと?……第五で被害を受けた人間に、同じことが言えるのか?」
ヴィクトリア「……言わなければならないでしょう。私が、その判断を下したのですから」
ガイ「……」
275 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 21:51:58.41 ID:DXRBIFSdO
ヴィクトリア「許されるとは思っていません。ですが、憎まれずに済む選択だけをして、この十年間を生き延びることはできませんでした……」
ヴィクトリア「どれだけの犠牲が出ようと、どれだけの悲劇が生まれようと、私は最善の結果を選び続けなければいけなかった……!」
ガイ「先ほどからどうして最善だと言い切れる?止めに入れば、あなたの部下にも犠牲が出る。それは分かる。だが、放っておけば、同じことが繰り返されるだけだ」
ヴィクトリア「……その先も含めて、判断しています」
アインズ「未来がわかるような口振りをするのだな?」
ヴィクトリア「……ええ。私には、未来が見えます」
ガイ「……!」
アインズ「何?」
ヴィクトリア「剣を取らせた先で、誰が倒れるのか。その者が守るはずだった場所で、何が起こるのか……それを知りながら、命じることはできませんでした」
アインズ「……だから、第五避難所を見捨てた?」
ヴィクトリア「……はい。そうしなければ、第五避難所以外の場所でも……勇者連合も、原理派も関係なく、さらに多くの命が失われていたのです」
ガイ「それを信じろと……?」
ヴィクトリア「救いたくなかったわけではありません。ですが、救おうと動いた先で、それ以上の命が失われると分かっていたら……あなたは、それでも目の前の人々を救いますか?」
ガイ「……」
◆先取2票
より多くの命を守るため、第五避難所を見捨てた判断を
1 肯定する
2 否定する
276 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/21(月) 21:53:54.65 ID:V5EgupNZO
2
277 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/21(月) 21:56:25.79 ID:WzVqyIbqo
1
278 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/21(月) 22:04:38.98 ID:8G+rVGR0O
2
279 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 23:52:32.05 ID:ljDylReFO
ガイ「……救う。少なくとも、虐殺されると知っていて、見捨てることはできない」
ヴィクトリア「その結果、さらに多くの命が失われるとしても?」
ガイ「その未来が見えたのは、あなただけだ。俺には確かめようがない。だが、第五で何が起きたかは知っている」
ガイ「第五の連中が何をした?食料や居場所を奪われて……殺されなきゃならない理由があったのか?」
ヴィクトリア「ありません。あの方々に、非はありませんでした」
ガイ「なら、犠牲になるべきだったみたいに言うな……!」
ヴィクトリア「そうは言っていないでしょう!」
ガイ「最善だったと言っただろ!」
ヴィクトリア「っ……!」
ガイ「……第五を襲った連中は、マロニーが倒した。だが、それで、あなたが見捨てたことまで終わったわけじゃない」
ガイ「略奪も虐殺も起こると分かっていて、それを止めないと決めた。その判断が正しかったとは……俺には思えない」
ヴィクトリア「……止めるために動かした者が死に、その者に守られていた人々まで死ぬ。第五で失われた命よりも、さらに多くの命が失われるのです……それを知っていても?」
ガイ「……ああ。俺もテラヌス・ウルスで、似たような状況になったことがある。犠牲がゼロだったとは言わない。だが……助けに動いた人々がいたから、救えた命もあった」
ヴィクトリア「……あなたが救えたからといって、私にも同じことができたとは限りません……それに、これまで私が何も試さずに、この結論に辿り着いたとお思いですか!?」
ガイ「どれだけ考えて、どれだけ苦しんで決めたとしても……見捨てられた側が納得しなきゃいけない理由にはならない」
ヴィクトリア「……許されるとは思っていないと、申し上げたはずです」
ガイ「……なら、俺もその判断を肯定はしない」
ヴィクトリア「……」
ガイ「あなたが憎まれる覚悟を決めたからって、それで終わる話じゃない」
ガイ「……次に同じことが起きて、俺が手を出せるところにいるなら、止めに入る。あなたに何が見えていたとしても、それだけを理由に引き下がるつもりはない」
ヴィクトリア「……あなたの行動で、被害が広がると分かっていても、黙って見ていろと?」
ガイ「救おうとする俺たちを止める前に、襲う連中を止めてくれ」
ヴィクトリア「……それができるなら、こんな話はしていません」
ガイ「なら、せめて邪魔はしないでほしい」
280 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 23:53:06.55 ID:ljDylReFO
ヴィクトリア「……それは、認められません」
アインズ「認めなければ、どうする?」
ヴィクトリア「……あなた方の介入が、さらに多くの命を失わせるのであれば、止めます。説得で済まなければ、力を用いてでも」
ガイ「……俺たちが引き下がらなければ、敵対してでも止めるということだな?」
ヴィクトリア「……必要であれば。あなた方ほどの力が争いに加われば、その規模も変わります。見過ごすわけにはいきません」
アインズ「……ならば、こちらも退かん。ガイだけを相手にすると思うなよ」
ヴィクトリア「……」
ガイ「俺たちは世界めくれを止めに来た。あなたたちと戦うためじゃない……だが、協力するために、目の前の略奪や虐殺を見逃せと言うなら……手は組めない」
ヴィクトリア「……そうですか。では、私もあなた方を、我が民の安全を脅かし得る者として扱わなければなりません」
ガイ「好きにしてくれ。ただし、俺たちを止める時も、同じように言うんだろうな」
ガイ「──最善の選択だった、と」
ヴィクトリア「……」
アインズ「……行くぞ、ガイ」
◆
ヴィクトリア「……」
原理派騎士A「あの者ども、言わせておけば……ヴィクトリア様。よろしいのですか?」
ヴィクトリア「……手は出さないように。他の者にも、こちらからあの二人を刺激しないよう伝えなさい」
原理派騎士A「……はっ」
ヴィクトリア「……」
ヴィクトリア(……どういうこと?直近の未来を見ても、彼等の姿は映らなかった……まるで、最初から存在していなかったかのように……)
ヴィクトリア(……けれど、現に彼等はここにいた……私に見えた未来が、全てではないというの?)
ヴィクトリア(もし……私が見捨てるしかなかった人々まで、彼等なら救えるのだとしたら……)
ヴィクトリア(……私は今まで、何を──)
⭐︎ヴィクトリアと出会いました。
281 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 23:53:32.79 ID:ljDylReFO
ーー聖ヴァレリオ教会
セイン「……戻ったか」
ガイ「セイン……」
聖女「……外で何かありましたか?少し、顔色が悪いようですが……」
ガイ「聖女さん……いえ、大丈夫です。少し考え事をしていただけで」
聖女「……そうですか。無理はしないでくださいね」
ガイ「はい……」
セイン「……ガイ。少し話せるか?」
ガイ「ああ。何だ?」
セイン「君の実力についてだが……」
ガイ「……何か、気になることでもあったか?」
セイン「いや。申し分ないと思う」
ガイ「……?」
セイン「共に魔王城へ向かう以上、一度は手合わせをして、確かめる必要があると思っていた。だが……マロニーとの戦いで、十分にわかった」
セイン「……あの戦いを見て、今さら君の実力を疑う理由もない」
アインズ「フッ……随分と認められたものだな、ガイ」
ガイ「……あまり期待されても困るぞ」
セイン「無理なことまで任せるつもりはない。僕にできることは、僕がやる」
ガイ「……ああ。そうしてくれると助かる」
セイン「……それと、疲れているのなら休んでおけ」
ガイ「そんなに疲れて見えるか?」
セイン「……戻ってから、ずっと難しい顔をしている」
アインズ「少々、厄介な相手と話してきたのでな」
セイン「そうか……僕に話せることなら、聞くが」
ガイ「……少し、頭を整理してからでいいか?」
セイン「ああ。構わない」
聖女「では、お茶を淹れますね。お二人とも、座っていてください」
ガイ「……ありがとうございます」
セイン「僕も手伝おう」スッ
アインズ「……ガイ。ひとまず、肩の力を抜け。ここでまで気を張る必要はあるまい」
ガイ「……ああ」
⭐︎セインと話しました。
282 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/21(月) 23:54:00.66 ID:ljDylReFO
ジョン「失礼。こちらにガイさんがいらっしゃると聞いて伺ったのですが」
レム「こんにちは!」ヒョコッ
ガイ「ジョンに、レムまで……どうかしたのか?」
ジョン「噂を聞きました。あなた方が、あの魔女たちを相手取る、と……それで、我々も微力ながら、お力になれればと思っていたのですが……」
セイン「……」
ジョン「……勇者様もご一緒でしたか。差し出がましい申し出だったかもしれませんね」
ガイ「そんなことはない。セインがいてくれるのは心強いが、何もかも任せるつもりはない。力を貸してもらえるなら、ありがたい」
セイン「僕も、十年前ほどの力はない……。白い錬金術師の噂は、避難所の外でも耳にした。協力してもらえるなら助かる」
ジョン「……そう言っていただけるなら、来た甲斐があります。できる限り、お力になりましょう」
レム「わぁ……もしかして、私って場違いですかね……?」
耳「」ペタン
ガイ「いや。レムの治癒魔法も頼りにしてる。怪我人が出ないとは限らないからな」
レム「……私でも、お役に立てますか?」
ガイ「ああ。だが、役に立とうとして無茶はするなよ。お前にも無事に帰ってきてほしい」
レム「……!えへへ、それならよろしくお願いします!」
耳「」ピョコピョコ
ベルトーネ『罪作りだね〜、ガイくんは……レムちゃんったら、さっきまでしょんぼりしてたのに、もうガイくんに釘付けだよ〜?』
フローディア『……ガイ?』
ガイ(……待て、俺は何も悪くないぞ?)
◆現在はセイントレアです。(18日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・氷刃の魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
283 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 00:00:03.90 ID:nab2RMWao
悪玉っぽいロスチャイルドにも出逢い
休戦できないか慎重に話し合う
284 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 00:04:32.05 ID:N+VDPfhLO
もういるだけ戦力かき集めて氷刃の魔女倒しに行こう
285 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 00:07:33.79 ID:4f3hTii70
全員で魔女達の対策会議
286 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/22(火) 00:18:13.11 ID:N7cdhE7Oo
氷刃の魔女に対抗するため、戦力を集め、着々と対策を進めていくガイ一行。
そして遂に、氷刃の魔女と相対するための手筈を整える。
しかし、戦いの場に現れたのは、氷刃の魔女だけではなかった。
原理派までもが、ガイたちの前へと姿を現す……
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
287 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 00:21:00.28 ID:N+VDPfhLO
乙
まあリンチで勝てるやろ
288 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 00:35:01.18 ID:hIif91dko
おつ
未来予知でこうだからって言われても申し訳ないが知らんがなとしか返せんよな…
289 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 09:39:48.83 ID:nab2RMWao
乙
持つべき者はドラゴンよな
290 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 11:30:27.68 ID:tKRtW1080
乙
アインズのドラゴンブレスがあれば氷刃の魔女は一発で撃破出来そう。
291 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 16:10:02.78 ID:4JFhYoR3O
>>259
で炎の事を言っていたけど光魔法による光熱も凍結の対策になると思ったけどどうだろう。
292 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/22(火) 22:27:05.48 ID:2om2B3QyO
>>287
数が多い方が有利なのは確かですが、相手はその差を覆すだけの力を持っていると思われます。油断は禁物です。
>>288
未来を見ることができない人々にとっては、確かめようのない未来のために、今の犠牲を受け入れろと言われても、納得するのは難しいのかもしれません。
>>289
竜はいつの時代も強靭で恐れられる存在です。そんな存在が味方になってくれているのは、とても心強いことでしょう。
>>290
最大火力を直撃させることができれば、大きな期待は持てそうです。ただ、それを撃てる状況を整えたうえで、相手に命中させなければなりません。外した際の隙も考えると、簡単にはいかないでしょう。
>>291
光魔法で十分な熱を生み出せるのであれば、凍結への対策として有効だと思われます。ただ、必要な範囲を暖められるか、魔女による凍結に対抗できるだけの熱を維持できるかが課題になりそうです。
293 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/22(火) 22:27:34.94 ID:2om2B3QyO
ザック「言われた通り、呼んできたぜ。これで全員か?」
ガイ「ありがとう、ザック」
ミラ「はは……これだけの人数がここに集まるのも珍しいね?」
クレア「十年前を思い出しますね。まだ、活気があった頃のセイントレアを……」
聖女「それで……今回集まった理由は……?」
セイン「氷刃の魔女を叩く」
聖女「!」
セイン「そのために、協力者を募ってここに集めた……今、ここにいる者が、今回の作戦に力を貸してくれる仲間だ」
ジョン「微力ながら、私も協力させていただきます。どうぞ、よろしくお願いいたします」ペコリ
レム「私も!怪我をした時は任せてください!」
サーシャ「うん、頼りにしてるね……でも、無理はしないでね?」
レム「はい!ありがとうございます!」
ステラ「……ちょっと待って。協力するのはいいけど、私まで魔女と正面きって戦わせるつもりじゃないでしょうね?私には私の使い道があるんだから、その辺はちゃんと考えてよね」
ガイ「ああ。そもそも……ここにいる全員で氷刃の魔女に挑むわけじゃない」
リーゼリット「どういうこと?」
ガイ「魔女と戦う者と、避難所の周辺を守る者に分かれる」
ステラ「……守りも必要なのは分かるけど、魔女の方は大丈夫なの?戦える人は、できるだけ連れていった方がいいんじゃない?」
アインズ「そうしたいところだが、人数が多ければよいというものでもない。私がブレスを放つ時に、味方まで巻き込むわけにはいかんからな」
リーゼリット「……そっか。攻撃する時だけじゃなくて、みんなが退く時のことも考えないといけないんだね」
ガイ「ああ。誰が魔女を引きつけて、誰が援護するか。炎を放つ時にどこへ退くか……そこまで決めておきたい」
ステラ「……なるほどね。とりあえず全員連れていけばいい、ってわけでもないのか……」
ザック「残る連中は、周りの魔物を近づけねえようにするんだな?何かあった時、住民を逃がすにも人手がいるしよ」
ガイ「ああ。それを頼みたい。魔女との戦いが終わるまで、こっちには戻れないからな」
ジョン「……承知しました。どちらを任されるにせよ、準備は必要ですね」
セイン「それで、誰が氷刃の魔女と戦うかは決まっているのか?」
ガイ「ああ……俺とアインズは行く。アインズの炎なら、あの魔女にも対抗できるかもしれない。俺は、その炎を当てる隙を作る。あとは……」
◆安価下1〜3
氷刃の魔女との戦いに連れていく人物を、一人指定してください。
※同じ人物が複数回指定された場合、同行するのは一人分のみとし、重複分の再安価は行いません。
選ばれなかった人物は、避難所周辺の防衛にあたります。
(サーシャ、リーゼリット、聖女、セイン、ザック、ミラ、レム、ステラ、ジョン)
294 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 22:31:04.01 ID:LUw6EVwxO
ザック
295 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 22:31:55.65 ID:nab2RMWao
セイン
296 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/22(火) 22:33:52.29 ID:PJp9YR1U0
レム
297 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/22(火) 23:53:44.11 ID:NUOt1bbyO
ガイ「セイン、ザック、レム……一緒に来てくれ」
セイン「ああ。勿論だ」
ザック「へへっ、ヒーローに任せな!……ってちょっと待て。俺とセインはわかるが、レムちゃんを連れてくのか!?」
レム「……!わ、私だって、治癒魔法なら……!」
ザック「いや、それは知ってるけどよ!氷刃の魔女のところまで連れてくのは、危ねえんじゃねえか?」
ガイ「……危険なのは分かっている。だが、氷刃の魔女相手に無傷でいられるとは思えない。戦いの場に、治癒魔法を使える者が必要だ」
ザック「そりゃそうかもしれねえけどよ……」
ガイ「レムには後方で待機してもらう。怪我をした者は、動ける者がそこまで下がらせる。治療のために前へ出てもらうつもりはない」
セイン「……ただ、後ろにいれば安全という相手でもない。魔女がそちらへ向かった時、誰が止めるかも決めておくべきだ」
ガイ「ああ。ザック、頼めるか?」
ザック「俺が、レムちゃんを守るってことか?」
ガイ「魔女を引きつけるのは、俺たちがやる。ザックにはレムの護衛と、負傷した奴を下がらせる役を任せたい」
アインズ「私がブレスを放つ際にも、退く先が必要になる。そちらを任せられる者がおれば、私たちも動きやすい」
レム「……あの、ガイさん」
ガイ「なんだ?」
レム「私、行きます……怪我をした皆さんが戻ってくるのをここで待ってるだけじゃなくて……その場で助けられるなら、そうしたいです」
ガイ「……頼む。ただし、助けようとして無茶はしないでくれ。退けと言ったら、治療の途中でも退くんだ。君まで倒れたら、助けられる者も助けられなくなる」
レム「……はい」
ザック「……分かった。そこまで考えてるなら、俺からはもう何も言わねえよ。レムちゃんの安全は俺が保証する!大船に乗ったつもりで構えてな!」
レム「はい……よろしくお願いします、ザックさん!」
セイン「ザックも、いざとなったら退くんだ。自分の命を大切にしてほしい」
ザック「ヒーローってのは誰も悲しませねえもんだ!なんだったら、みんなまとめて俺が守ってやるよ!」
アインズ「フッ……頼もしいな」
サーシャ「ふふっ……ちゃんと五人で帰ってきてね。帰ってきたら、お祝いしよ!」
リーゼリット「こっちは私たちに任せて。みんな、無理はしないでね」
ジョン「留守の間はこちらで対処します。出発までに必要なものがあれば、声をかけてください」
ガイ「ああ……よし。次は、魔女と戦う場所を決めよう」
⭐︎氷刃の魔女との戦闘準備を整えました。
298 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/22(火) 23:55:55.72 ID:NUOt1bbyO
ーーセイントレア平原
吹雪「」ヒュオオオ──
ソリ「」シャーッ……
◆
遠くの吹雪を眺める二人「……」
双眼鏡を覗くスーツ姿の金髪女性「……最近、ずいぶん元気になったと思わない?前からよく走り回っていたけれど、避難所を丸ごと潰すようなことまではしていなかったでしょう?」
鳥面マスクの紳士「ええ。少なくとも、これまで私どもが確認した限りでは……世界めくれの進行と関連があるのかもしれませんね」
スーツ姿の金髪女性「あら。あの英雄もどきたちにも、世界の変化が分かるのかしら?」
鳥面マスクの紳士「理解しているかどうかは、また別でしょう。ただ、この一帯を支配する魔王の眷属ですから。何らかの影響を受けていても、不思議ではありません」
スーツ姿の金髪女性「なるほどね。自分で考えて動いているとも限らないわけだ」
鳥面マスクの紳士「今のところは、どちらとも」
スーツ姿の金髪女性「ふふっ……それなら、もう少し見ていましょうか。せっかく変化が出てきたんですもの。見逃してしまうのは惜しいわ」
鳥面マスクの紳士「そうですね……!」ピクッ
鳥面マスクの紳士「……主様、面白いものが見れるかもしれません」
指を指す鳥面マスクの紳士「」スッ
スーツ姿の金髪女性「面白いもの……?」
遠くに見えるガイ一行「」
スーツ姿の金髪女性「あら、自殺志願者かしら?わざわざ氷刃の魔女に殺されにいくなんて、よほど嫌なことがあったのね」
鳥面マスクの紳士「いいえ、主様……どうやら彼らは自殺志願者ではないようです」
スーツ姿の金髪女性「……ふふっ。ではなんなのかしら?」
鳥面マスクの紳士「お気づきでしょうに……主様も、人が悪い。あの中には竜もおります。彼らも、何の勝算もなく挑むわけではないのでしょう」
スーツ姿の金髪女性「近づいてみましょう?こんな機会、滅多にないんだから」
鳥面マスクの紳士「ええ……」
鳥面マスクの紳士(……ベルフェゴール……一体そんなところで何をしているんです?)
◆
299 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/22(火) 23:56:32.99 ID:NUOt1bbyO
吹雪「」ヒュオオオ──
レム「さ、寒い……」ブルブル
ガイ「大丈夫か?これを使え」スッ
毛布「」パサッ……
レム「ありがとうございます……」
アインズ「……この吹雪、ただ姿を隠すためのものではないな。周囲に満ちた魔力が、奴の力を高めているようだ」
ガイ「炎で崩せるか?」
アインズ「試す価値はあるが……その隙を与えてくれるかな?」
シャーッ……
タタッ……タタッ……
セイン「……近い」スッ
星霊の剣「」シャキンッ
シャーッ……
タタッ……タタッ……
ザック「レムちゃん、俺の後ろに!」ザッ
レム「は、はい!」
アインズ「……」
竜角の槍「」シャキンッ
シーン……
ガイ「……!」
無名刀「」シャキンッ
大量に飛来する氷の刃「」ヒュンヒュンヒュン──
セイン「っ!」シュババババ
ザック「うおおおおっ!?」ドガガガガッ
アインズ「くっ、相当な量だな!」シュビビビビ
氷のオオカミ「」ヌッ
氷のオオカミ「」ヌッ
氷の鎖を持った氷刃の魔女「……」ジャラ……
レム「氷刃の、魔女……!」
ザック「あの姿……どっかで見たか……?」
セイン「……ミスティ……」
アインズ「現れたな……ガイ、準備はいいか?」
ガイ「──手筈通りだ。行くぞ」
氷の鎖を引っ張る黒髪の魔女「」グイッ
氷のオオカミ「アオオオオオンッ!」
氷のオオカミ「アオオオオオンッ!」
ーー 戦闘開始 氷刃の魔女 ーー
◆反転コンマ下1【現在は拮抗しています】
【判定】
01-30痛恨
31-75劣勢
76-90優勢
91-00会心
【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り2回)
・『時間の檻』使用時の反転前コンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
300 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 00:01:20.68 ID:h61aQZezo
時間の檻
301 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 09:23:53.58 ID:RWMvT/H40
ザック、セイン、レムこの3人光魔法が使えるという共通点があるな
302 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 13:12:41.40 ID:eDfPCGMnO
◆86+0=86 【優勢】
セイン「彼女は瞬時に物を凍らせることができる!接近に気をつけろ!」
アインズ「予定通り、離れた場所から地道に削るしかないか……いけ、炎よ!」バッ
炎「」ゴウッ!!!
炎に噛み付く氷のオオカミ「」ガブッ!!!
消えていく炎「」シュウウウウ……
ガイ「アインズの炎魔法をかき消した……!」
アインズ「くっ……やはり、簡単には行かないか」
レム「でも、見てください!あのオオカミの口を!」
溶けた氷のオオカミの口「」シュウウウウ……
ザック「効いてねえわけじゃ無さそうだな……」
強まる吹雪「」ヒュオオオ──
溶けた氷のオオカミの口に集まる雪「」カチカチ……
再び形成されていく氷のオオカミの口「」シャキンッ
ガイ「……厄介だな」
セイン「この吹雪の中にいる限り、あのオオカミ自体へ攻撃してもすぐに治される……狙うなら本体を狙うべきだ」
ザック「本体っつったって……」
氷刃の魔女「……」
ソリ「」シャーッ
氷のオオカミ「」タタッ
氷のオオカミ「」タタッ
ザック「あんだけ速く動くのに当てれるのか……?」
ガイ(先ほどのオオカミを見た限り、俺の炎魔法じゃ威力が足りない。魔導拳銃もこの吹雪の中で狙ったところに当てるのは難しいな……)
ガイ(……アインズの炎を、直接本体に叩き込めれば……)
ガイ「……セイン!"氷刃の魔女に近づく!"隙を作ってくれ!」
303 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 13:13:10.87 ID:eDfPCGMnO
セイン「!」コクリ
セイン「」パヒュンッ
アインズ「ガイ!エンチャントだ!」スッ
炎の魔力を纏った無名刀「」ゴウッ!!!
ガイ「」シュンッ
セイン「……こっちだ!」パヒュンッ
星霊の剣「」ビュンッ!!!
氷の鎖を引く氷刃の魔女「」クイッ
氷のオオカミ「」ダッ!!!
氷のオオカミ「」ダッ!!!
大きく弧を描くソリ「」シャーッ!!!
セイン「逃がさない……!」
氷刃の魔女「……」スッ
セインへ向けられる白い手「」
空中に形成される氷の刃「」パキパキパキ──
ガイ(──今だ……"止まれ")
◆
静止した雪「」
セインへ手を向けた氷刃の魔女「」
ガイ「……長くは止められない。一撃で離れる」
ソリの側面へ駆け寄るガイ「」ダッ!!!
炎を纏った無名刀「」ブォンッ!!!
氷刃の魔女の脇腹「」ザシュッ!!!
ガイ「……っ!」
ガイ(見た目以上に硬い……!表面が凍りついているのか!?)
◆
氷刃の魔女「──!?」
脇腹から上がる白い煙「」シュウウウ……
狙いの逸れた氷の刃「」ビュンビュンビュン!!!
身を低くして躱すセイン「」サッ!!!
氷の鎖「」ジャラッ!!!
氷のオオカミ「」ザザッ!!!
氷のオオカミ「」ザザッ!!!
ガイへ向き直る氷刃の魔女「……」
ガイ「」スタッ
ザック「おおっ!?いつの間に斬りつけたんだ!?」
レム「氷刃の魔女が、攻撃を受けた……!」
セイン「……致命傷ではない。彼女はまだ動ける」ザッ
アインズ「そのようだな……流石は英雄といったところか」
傷口に手を添える氷刃の魔女「……」シュウウウウ……
強まる吹雪「」ビュオオオ──!!!
氷の鎖を握り締める氷刃の魔女「……」ギュッ……
◆反転コンマ下1【現在は優勢です】
【判定】
01-20痛恨
21-75劣勢
76-00優勢
【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り2回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
304 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 13:31:01.00 ID:tTnAnofgo
遅刻斬
305 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 14:33:12.25 ID:EUQd2lwUO
◆100-10=90 【優勢】
ガイ(……アインズのブレスを当てるには、奴の足を止める必要がある。あのソリで走り回られたままじゃ、炎を放っても躱される……)
ガイ(狙うなら、ソリの足だ。一撃で壊せないなら……同じ場所に、まとめて叩き込む)
ガイ「セイン!もう一度、魔女の注意を引いてくれ!」
セイン「ああ」パヒュンッ!!!
ガイ「ザック、目眩しを頼む!」シュンッ
ザック「おうよ!自滅はするなよ!」スッ
放たれる閃光「」カッ──
氷刃の魔女「!?」
氷のオオカミ「」ズザザ!
氷のオオカミ「」ズザザ!
ソリの側面へ回り込むガイ「」シュンッ!!!
ガイ「──はぁっ!」
ソリに弾かれる無銘刀「」カンッ!
高速でソリを斬り続けるガイ「」ズバババババ
氷刃の魔女「……!」
ガイへ突き出される白い手「」スッ
セイン「君の相手は、僕だ!」パヒュンッ
星霊の剣「」ブンッ
氷刃の魔女「!?」バッ
氷の短刀「」ガキィンッ!!!
セイン「防ぐか……!」
氷刃の魔女「」ブンッ
飛来する氷の刃「」ヒュンヒュンヒュン──
セイン「!」パヒュンッ
氷の刃が刺さるガイ「っ……!」ザクザクザクッ……
ガイ「」シュンッ
氷の刃が数本刺さったガイ「ぐっ……」ザザッ!!!
膝をつくガイ「……」
レム「ガイさん!今、回復を──」
ガイ「大丈夫だ。まだ近づくな……!」
アインズ「ガイ……!今のが、例の技か!?」
ガイ「ああ!アインズ、炎の準備を!みんな、後退だ!」シュンッ
セイン「……!」パヒュンッ
ザック「了解!レムちゃん、ちょっと失礼するぜ!」ヒョイッ
お姫様抱っこされるレム「きゃっ!」
アインズ「承知した……!」
膨れ上がる炎の魔力「」ゴオオオ……
氷の鎖を引っ張る氷刃の魔女「……」グイッ
ソリ「」シャーッ……
◆反転コンマ下1【現在は優勢です】
遅刻斬により+40
【判定】
01-50勝利?
51-00勝利
【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り2回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
306 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 14:36:06.03 ID:FCIImIW8O
はい
307 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 15:20:13.32 ID:l977nU1pO
◆30+40=70 【勝利】
突如砕けるソリ「」ドガァンッ!!!
氷刃の魔女「!?」
砕かれたソリから投げ出される氷刃の魔女「」ズザザ……
氷のオオカミ「!?」
氷のオオカミ「!?」
レムをガイの傍へ降ろすザック「」スッ
ザック「ソリが砕けた!氷刃の魔女から離れた今なら──」ダッ
セイン「」パヒュンッ
首を落とされる氷のオオカミ「」スパンッ……
砕かれる氷のオオカミ「」ドゴォンッ!!!
ザック「よし!邪魔なオオカミは潰したぞ!」
セイン「離れろ!ブレスに巻き込まれる!」
砕けたソリ「」
動かなくなった氷のオオカミ「」
砕け散った氷のオオカミ「」
ソリと氷のオオカミを見つめる氷刃の魔女「……」
ガイ(動きが止まった?)
ガイを治療するレム「オオカミが再生してませんよ!」
ガイ「……ソリや鎖を通じて、魔女から魔力が送られていたのかもしれない。それが途切れたんだろう……アインズ、あとは頼む」
ズン……
アインズ(竜)「ああ。任された──」スゥッ……
竜から放たれる灼熱「」ゴウッ!!!
灼熱に包まれる氷刃の魔女「……」
翡翠の賽「」キラッ……
レム「えっ!?ガイさん、何か光って──」
ガイ「この光は──」
◆
308 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 15:22:19.94 ID:l977nU1pO
ーー???
降り積もる雪「」シンシン……
崩れた街門「」
無人の街並み「」
瓦礫の山「」
黒髪ロング少女「……ここは……スノウタウン……?」
サクッ……サクッ……
ガイ「……君は……?」
黒髪ロング少女「……誰?」ザッ
ガイ「待ってくれ、敵じゃない……俺はガイだ。君は?」
黒髪ロング少女→ミスティ「……ミスティ……ミスティ・クローバーよ」
ガイ「……!」
ミスティ「……何?私の名前に、何か心当たりでもあるのかしら」
ガイ「仲間から聞いたことがある」
ミスティ「……そう。それで、あなたはどうしてここに?」
ガイ「……分からない……気づいたら、ここにいた」
ミスティ「……ずいぶん曖昧な話ね」
ガイ「自分でもそう思う。君こそ、どうしてここに?」
崩れた街門を見上げるミスティ「……」
ミスティ「……答えられないわ。どうやってここへ来たかなんて、わからないもの」
ガイ「……そうか」
ミスティ「ふふっ……私も人のことは言えないわね……」
ガイ「スノウタウン……と言っていたな。この街を知っているのか?」
ミスティ「私の故郷よ。見ての通り、もう誰も住んでいないけれど」
ガイ「……何があったんだ?」
ミスティ「……襲われたのよ。街も、住んでいた人たちも……何もかも、滅茶苦茶にされたわ」
ガイ「……君の家族も?」
崩れた建物へ歩み寄るミスティ「ええ……この辺りだったかしら」サクッ……サクッ……
文字が掠れた看板を手に取るミスティ「」スッ
ガイ「家があったのか?」
ミスティ「……そうね。もう、見分けもつかないけれど……」
ミスティ「……母が、逃がしてくれたの。私をソリに乗せて……人のいるところへ着いたら、助けを求めるようにって」
ガイ「……ソリ……」
ミスティ「私は嫌がったわ。父も母も、一緒じゃなければ嫌だって……困らせてしまったでしょうね。あんな時にまで……」
ガイ(……だから、あの時……)
◇
砕けたソリを見つめる氷刃の魔女「……」
◇
ガイ「……悪いことをしたな」
ミスティ「……どうして、あなたが謝るの?」
ガイ「……いや」
ミスティ「同情なら、無理に言葉にしなくても良いわ。返す言葉にも困るもの……」
ガイ「……」
◆安価下1〜2
何か話す?
309 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 15:55:00.84 ID:Bz2s64MSO
元英雄たちを助ける方法はないか聞く
310 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 16:14:33.93 ID:W5//+Q0QO
氷刃の魔女としての記憶について
311 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 18:18:54.18 ID:dE1oXgoxO
ガイ「氷刃の魔女……という言葉に聞き覚えはあるか?」
ミスティ「何、その物騒な呼び名……聞いたことな──」
◇
砕け散った氷の破片「」
大量の死体「」
◇
ミスティ「……」
ガイ「どうした?」
自分の両手を見つめるミスティ「……嘘……私が……?」
ガイ「ミスティ?」
ミスティ「なんで……?なんで、あんなことを……!」
ミスティの肩を掴むガイ「おい……!」ガシッ
ミスティ「……待って……違う!違うの!……私は……!」
◇
倒れた赤橙ポニテ少女「」
倒れたボサボサ金髪の壮年男性「」
倒れた黒髪の若い男「」
倒れた黒髪幼女「」
倒れた薄茶髪の少女「」
倒れた妖精「」
近寄ってくる黒い触手「」ズズズ……
闇に包まれた黒いスライム「……」
倒れたミスティ(あ……クロシュ……よかった……あなたは生きてたのね……)
黒い触手に包まれるミスティ「」ズズズ……
◇
ミスティ「……みんなと、一緒に……戦って……クロシュも……イリスも……みんな、そこに……」
額を押さえるミスティ「……っ」クラッ
膝から崩れるミスティ「」ガクッ
ミスティを支えるガイ「……!」グッ
ミスティ「そう……私たち……負けた……のよ……」
ガイ「……」
ミスティ「立たなきゃって……まだ、終わっていないのに……身体が、動かなくて……そこで……何も、分からなくなって……」
ミスティ「……その後の記憶は……ソリの上から、人を……」
◇
氷の鎖を握る白い手「」
吹雪の中を走るソリ「」シャーッ……
逃げる人々へ向けられる氷の刃「」
キャアアア!!!
ウワアアア!!!
◇
ガイ「……ミスティ」
ミスティ「……守れなかったのに……誰も、助けられなかったのに……」
震える両手を見つめるミスティ「……」
ミスティ「今度は私が……奪う側になっていたの……?」
降り積もる雪「」シンシン……
ミスティを支えるガイ「……」
312 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 18:19:21.21 ID:dE1oXgoxO
ミスティ「……思い出したわ。私、たしか竜に焼かれて……あなた達が、止めてくれたのね」
ガイ「……ああ」
ミスティ「……ありがとう」
ガイ「……」
ミスティ「そんな顔をしないで。止めなければ……私は、また誰かを殺していたのでしょう?」
ミスティ「……ねえ、あなたたちは……どうして、私と戦っていたの?」
ガイ「……世界めくれを止めるためだ。そのために、魔王城へ向かわなければならない。君たちは、そのために倒さなければいけない存在だった」
ミスティ「たちってことは……他の人も、私と同じように……?」
ガイ「……ああ」
ミスティ「……そう……私だけじゃ、なかったのね……あの子を守ろうとしていたのに……結局、一人で……クロシュは、まだ生きているの?」
ガイ「……魔王になったと聞いている。俺たちが魔王城へ向かえば、戦いになると思う」
目を伏せるミスティ「……そう……」
ミスティ「……あの子が生きていて、嬉しかったのよ……でも……生きてさえいれば、それで良かったわけではないのね……」
降り積もる雪「」シンシン……
313 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 18:19:50.39 ID:dE1oXgoxO
ガイ「……ミスティ。一つ、聞きたい」
ミスティ「……何かしら」
ガイ「君たちを助ける方法はないのか?ああなる前の……自分の意思で動ける状態に戻す方法は」
ミスティ「……私たちを?」
ガイ「ああ。君は今、こうして話せている。自分が何をしたのか思い出して、苦しんでいる……何もかも失われたわけじゃないんだろう?」
ミスティ「……でも、どうして今こうしていられるのか……私自身にも分からないのよ。元に戻る方法を知っていれば……私だって……」
ガイ「……すまない」
ミスティ「……謝らないで。助けたいと言われて、責めるつもりはないわ……」
ミスティ「……最後に覚えているのは、クロシュが近づいてきたことよ。黒い触手に包まれて……そこから先は、さっき思い出したものだけ……」
ガイ「……クロシュなら、何か分かるかもしれないな」
ミスティ「……かもしれない。でも、あの子自身が今どうなっているのかも、私には……」
ガイ「ああ。確かめる。元に戻せるとは、まだ約束できないが……方法があるなら、探したい」
ミスティ「……あなた、見た目によらずお人好しなのね」
翡翠の賽「」キラッ……
ガイ「翡翠の賽が……!」
ミスティ「……なるほど。世界樹の光の力……その賽が、この場所を作り出したのかもしれないわね……」
消えていくガイ「……!?身体が……」
ミスティ「……時間切れ、ということかしら。せっかく、少し話せたのにね……」スタスタ……
くすんだ耳飾りを渡すミスティ「」ポンッ
ミスティ→氷刃の魔女「……どうか、あなたたちが目的を果たせますように」スッ
ガイ「ミスティ……?」
氷刃の魔女「あの子のこと、お願いね……ガイ」
◆
314 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 18:20:57.95 ID:dE1oXgoxO
ーーセイントレア平原
レム「ガイさん!ガイさん!」ペチペチ
ガイ「……レム?」ムクッ
レム「よかったぁ……光ったと思ったら急に気を失ったから焦ったんですよ!」
ガイ「ミスティは?」
レム「へ?ミスティさん……?って……?」
ガイ「……氷刃の魔女のことだ」
レム「それなら、あちらに……ブレスを受けて倒れてから、動いていません……」スッ
倒れた氷刃の魔女「」
アインズ「……」
セイン「……」
ザック「……なんだか、見覚えがあると思ったら……ダークヒロインだったのかよ……こんなことって……」
ガイ「……?」
握られたくすんだ耳飾り「」ポンッ
フローディア『あら、虹晶石じゃない。いつの間に手に入れたの?』
ガイ(……さあな)
拍手の音「」パチパチパチパチ……
スーツ姿の金髪女性「いやぁ、お見事!まさか本当に氷刃の魔女を倒し得るとは!」
アインズ「!?」バッ
セイン「!」バッ
ザック「お前は……!」
スーツ姿の金髪女性「そんなに怖い顔をしなくても良いでしょう?素晴らしい戦いを見せてもらったから、挨拶に来ただけよ」
ザック「……原理派の大物が、わざわざ挨拶だぁ?」
立ち上がるガイ「……原理派?」スクッ
レム「ガイさん、まだ……!」
ガイ「……大丈夫だ。レム、俺の後ろに」
スーツ姿の金髪女性「無理をするものではないわ。随分と傷を負っていたでしょう?」
ガイ「……見ていたのか」
スーツ姿の金髪女性「ええ……見応えがあったわ。特に、あのソリが壊れたところ。斬られた時には何ともなかったのに、不思議よねえ」
ガイ「……」
鳥面マスクの紳士「主様。先にお名乗りを」
スーツ姿の金髪女性→シュヴァイツェル「あら、そうだったわね。シュヴァイツェル・ロスチャイルドよ。こちらはベスト・マーモンス。どうぞ、よろしく」
鳥面マスクの紳士→ベスト「お見知りおきを」ペコリ
ガイ(……ステラが話していた二人か……)
アインズ「……ロスチャイルド。ここでも、その名を聞くことになるとはな」
シュヴァイツェル「あら、ご存じなの?それなら話が早いわ」
セイン「……何の用だ」
シュヴァイツェル「言ったでしょう?まずは、ご挨拶。それから……少しお願いがあるの」
倒れた氷刃の魔女を見るシュヴァイツェル「」
315 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 18:21:27.08 ID:dE1oXgoxO
シュヴァイツェル「その魔女、私に譲ってもらえないかしら?」
ザック「は?」
ガイ「……何をするつもりだ」
シュヴァイツェル「調べたいのよ。かつて人間だった者が、どうしてこんな姿になったのか。魔王と、どう繋がっているのか……知りたいことが山ほどあるわ」
ガイ「彼女は、物じゃない」
シュヴァイツェル「ええ、もちろん。だからこそ価値があるのでしょう?ただの氷の塊なら、私もここまで興味を持たないもの」
アインズ「……そういう意味で言っているのではない」
シュヴァイツェル「ああ!報酬のお話から始めるべきだったかしら。倒したのはあなたたちだものね。相応のお礼はするつもりよ?」
セイン「断る」
氷刃の魔女の前に立つセイン「」ザッ
セイン「彼女を……お前たちの好きにはさせない」
シュヴァイツェル「ふうん……殺し合っていた相手を今度は守るの?」
ガイ「……それがどうした」
シュヴァイツェル「いいえ。不思議だと思っただけよ。苦労して倒したのでしょう?それなのに、その相手のために……また戦うかもしれないなんて」
ザック「……てめえ、脅してんのか?」
ベスト「主様。彼らは戦いを終えたばかりです。少々、お話を急がれたのでは?」
シュヴァイツェル「……そうね。疲れているところに、失礼だったわ……では、別のことを聞かせてちょうだい」
ガイ「……まだあるのか」
シュヴァイツェル「ええ。あなたのお名前」
ガイ「……ガイだ」
シュヴァイツェル「ガイ……あなた、珍しい魔法を使うのね?」
ガイ「……」
シュヴァイツェル「あんな魔法、産まれてから一度も見たことないわ。もしかして、御伽話に聞く"時間魔法"ってものかしら?」
ガイ「答える義理はないな」
シュヴァイツェル「……ええ、ええ!そうよね。初対面で手の内を明かせと言われても、困るわよね!」
ガイ「……用が済んだなら、帰ってくれ」
シュヴァイツェル「待って。あなたたちにも、悪い話ではないと思うの。私、時空間に関する研究をしているのよ?あなたの魔法について、何か力になれるかもしれないわ」
アインズ「親切なことだな。無論、見返りは求めるのであろう?」
シュヴァイツェル「もちろん!私があなたの魔法を調べる。あなたは、その成果を受け取る。お互いに得をするでしょう?」
ガイ「断る」
シュヴァイツェル「……あら。勇者様と同じ答えなのね」
ガイ「俺たちは忙しい。研究に付き合っている暇はない」
シュヴァイツェル「世界めくれを止めるために?」
ガイ「……!」
316 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 18:22:04.44 ID:dE1oXgoxO
シュヴァイツェル「外から来た人たちの噂くらい、私の耳にも入るわ。あの光を抜けて、わざわざこんな場所まで来たのでしょう?」
セイン「知っているのなら、邪魔をするな」
シュヴァイツェル「邪魔だなんて。協力を申し出ているのに……ねえ、ガイ。考えてみてちょうだい」
シュヴァイツェル「あなたたちが世界めくれを止めてしまったら……私の研究は、どうなると思う?」
ガイ「……何?」
シュヴァイツェル「今のセイントレアは、本当に貴重な場所なのよ。普段なら触れることさえできない世界の境目が、こんなにも不安定になっている……」
シュヴァイツェル「ここでしか確かめられないことがあるの。あと少しで、手が届くかもしれないのに……元に戻されてしまったら、困るでしょう?」
ガイ「……人が死んでいるんだぞ」
シュヴァイツェル「ええ。危険な環境なのは、よく分かっているわ。だからこそ、早く研究を進めたいのよ。あなたが協力してくれれば──」
ガイ「断ると言った」
シュヴァイツェル「……そう」
ベスト「……主様」
シュヴァイツェル「分かっているわ。これ以上、同じお話を続けても仕方がないものね」
レム「……っ」
レムの前へ出るザック「……」ザッ
ガイ「……何をするつもりだ」
手を叩くシュヴァイツェル「穏便に済ませようと思ったのだけれど……ベスト」パンパンッ
ベスト「はっ」ザッ
アインズ「……ガイ。下がっていろ」
鳥面マスクの奥からガイを見つめるベスト「……」
ベルトーネ『……ガイくん』
ガイ(……なんだ)
ベルトーネ『あのマスクの人……間違いない。七大罪の一人だよ……!』
ベスト「ふふ。気がついていたなら挨拶くらいしてくれてもよいのではないですか?」
ガイ「!」
シュヴァイツェル「あら、あなたも悪魔と契約してるのね?ふふ、なおのこと興味が湧いたわ……なんとしてでも手に入れるわよ、ベスト!」
ベルトーネ『あいつは……強欲のマモン!!!』
大鎌を構えるベスト「主様のためです。あなた方にはここで死んでいただく」シャキンッ
ザック「──みんなはここから離れろ。殿は俺が務める」
アインズ「何を言っている!?お前一人で食い止められる相手ではない!」
ザック「んなことはわかってる!だが、氷刃の魔女と戦って、ガイは傷だらけ、お前もブレスを吐いたばかりだろうが!セインだって消耗している!ここで全員まとめてやられるつもりか!?」
アインズ「……それは……!」
317 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 18:23:27.06 ID:dE1oXgoxO
シュヴァイツェル「逃げられるとは思わないことね。さあ、ベスト!全員殺して材料に──」
飛びかかる氷のオオカミ「」バッ
飛びかかる氷のオオカミ「」バッ
ベスト「主様!」バッ
大鎌「」ブンッ
弾かれる氷のオオカミ「」キィンッ
弾かれる氷のオオカミ「」キィンッ
シュヴァイツェル「……本当に不思議ね。間違いなく死んでいたはずなのに……」
周囲に氷の刃を浮かべた氷刃の魔女「……」
ガイ「……ミスティ?」
氷刃の魔女「……」
セイン「ガイ、下がれ!」
一斉に放たれる氷の刃「」ヒュババババッ!!!
ベスト「!」ブンッ!
大鎌に弾かれる氷の刃「」キィンッ! キィンッ! キィンッ!
シュヴァイツェル「……あら?」
氷刃の魔女「……」
シュヴァイツェル「おかしいわね」
浮かび上がる無数の氷の刃「」パキパキパキ……
シュヴァイツェル「どうして──」
氷刃の魔女「」スッ
シュヴァイツェル「そちらを狙わないのかしら?」
ベスト「主様、お下がりを!」バッ
降り注ぐ氷の刃「」ドドドドドッ!!!
大鎌「」ブゥンッ!!!
砕け散る氷の刃「」パキィンッ! パキィンッ!
シュヴァイツェル「……これは……」
318 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 18:23:55.81 ID:dE1oXgoxO
氷のオオカミ「グルルル……!」
氷のオオカミ「グルルル……!」
ベスト「……我々のみを敵と認識している?」
シュヴァイツェル「そんなはずはないでしょう?あれに理性はないはずよ?」
ガイ「……ミスティ」
氷刃の魔女「……」
アインズ「……今しかない。理由は分からんが、奴はこちらを攻撃するつもりがない。ならば、その時間を無駄にはできん!」
アインズを包む赤い炎「」ゴオオオオオッ!!!
アインズ(竜)「全員乗れ!ここから離脱する!」
ガイ「待て!ミスティが──」
ザック「ガイ!いいから乗れ!」
ガイ「!」
セイン「……行こう。彼女が何を考えているのかは、僕にも分からない。でも……僕たちを逃がそうとしているのなら……ここに残る方が、彼女の邪魔になる」
ガイ「……っ」
シュヴァイツェル「行かせると思っているの!?」
ベスト「──参ります」ダッ!
氷のオオカミ「!」バッ
氷のオオカミ「!」バッ
ベスト「邪魔です!」ブゥンッ!!
弾き飛ばされる氷のオオカミ「」ドガッ
弾き飛ばされる氷のオオカミ「」ドガッ
ベスト「!」
ベストの足元から伸びる氷柱「」ズドドドッ!!
ベスト「くっ……!」バッ
アインズ(竜)「早くしろ!」
レム「ガイさん!」グイッ
アインズの背へ乗るガイ「……っ」バッ
羽ばたくアインズ「」バサッ!!!
シュヴァイツェル「ベスト!逃がさないで!」
ベスト「承知しております!」
周囲を覆う猛吹雪「」ゴォォォォォッ!!!
319 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 18:24:21.30 ID:dE1oXgoxO
シュヴァイツェル「……っ!」
ベスト「視界が……!」
吹雪の中に佇む氷刃の魔女「……」
シュヴァイツェル「ふふ……あはははは!!!面白い!!!面白いわ!!!」
遠ざかっていくアインズ「」バサッ……バサッ……
吹き荒れる雪「」ゴォォォォ……
ベスト「……追跡は困難かと」
シュヴァイツェル「ええ。もういいわ」
ベスト「よろしいので?」
シュヴァイツェル「追いつけないものを追いかけても仕方ないでしょう?それより……」
氷刃の魔女「……」
シュヴァイツェル「あなたの方が、ずっと面白くなったもの。死んだはずなのに動き出して……さっきまで殺し合っていた相手を守った」
氷刃の魔女「……」
シュヴァイツェル「意志の疎通はとれないのかしら?」
アインズたちを見つめる氷刃の魔女「……」
足元から崩れていく氷刃の魔女「」ドロッ……
シュヴァイツェル「……?」
ベスト「主様、お下がりください」
溶けていく氷刃の魔女「」ドロ……ドロドロ……
シュヴァイツェル「……これは……」
氷のオオカミ「」ドロッ……
氷のオオカミ「」ドロッ……
完全に溶ける氷刃の魔女「」ベチャッ
地面に広がる黒い粘液「」ダラッ……
消えていく黒い粘液「」シュウウウウ……
ベスト「……消えました」
シュヴァイツェル「……ふふ」
ベスト「主様?」
シュヴァイツェル「……これは、実験のしがいがあるわね……!ふふ、ふふふふふ!これから忙しくなるわよ、ベスト!」
ベスト「……喜んでおられるようで、何より」
◆
320 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 18:24:59.42 ID:dE1oXgoxO
ーー聖ヴァレリオ教会
聖女「……では、氷刃の魔女は倒されたのですね?」
ガイ「ああ……ただ、少し気になることがあって」
聖女「?」
ガイ「……氷刃の魔女……いや、ミスティと話した」
聖女「えっ……どうやってです!?」
ガイ「翡翠の賽の力だ……ミスティは、世界樹の光の力が作用したんじゃないかと考えていた」
聖女「……あり得ない話ではありません。星の力は、私たちには想像もつかない力を秘めています……それが奇跡を起こしたとしても、不思議ではありません」
ガイ「……このまま、星詠みの魔女たちを倒すべきなのか……?」
聖女「……わかりません。ミスティさんと同じように、他の方たちの心もまだ残っているのか……元に戻す方法があるのか……今の私たちには、何もわかっていませんから」
ガイ「……」
聖女「でも……氷刃の魔女になっても、ミスティさんの意志は完全には消えていなかった」
聖女「それなら……他の方々も、もう救えないと決めつけるのは早いのかもしれません」
ガイ「……そうですね」
聖女「ただ……だからといって、戦わずに済むとは限りません。あの方たちは魔王城へ向かう私たちの前に、きっと立ちはだかるでしょう」
聖女「その時は戦うしかありません。でも……戦った先で、救う方法を探すことはできるはずです」
ガイ「……」
聖女「ですから、今は進みましょう。世界めくれを止めるために……そして、あの方たちに何が起きたのかを知るために」
ガイ「……はい」
◆現在はセイントレアです。(19日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
321 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 18:29:37.69 ID:t1N3aIJS0
レム、ザックといい感じになってるのを目撃
322 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 18:31:45.38 ID:P9jyhug7O
マロニー、残念がりながらもガイを褒めにくる。ホーリーと一緒に。
323 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 18:33:11.66 ID:h61aQZezo
ステラに例の二人にあったのだけど弱点とかない?ときく下についてたの?
324 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 22:55:34.40 ID:C1JeWgGLO
ーー第七避難所
ステラ「……聞いたわよ。氷刃の魔女を倒したんだってね」
ガイ「……ああ」
ステラ「浮かない顔ね。ようやく倒せたんでしょう?もう少し喜んでも良さそうなものだけど」
ガイ「……そのあと、シュヴァイツェルとベストに襲われた」
ステラ「……えっ?」
ガイ「ステラ。原理派にいたとき、あいつらとの接点はなかったのか?」
ステラ「まったくないわ……名前や噂を知っているからって、付き合いまであると思わないでよね」
ガイ「……そうか。何か弱みでも分かればと思ったんだが……」
ステラ「待って。どうして襲われたの?向こうから仕掛けてきたわけ?」
ガイ「ああ。最初は、倒れた氷刃の魔女を引き渡せと言われた。魔王との繋がりを調べたいと……それだけじゃない。世界めくれが止まれば、自分の研究に支障が出るとも言っていた」
ステラ「……は?」
ガイ「世界の境目が不安定になっている今だからこそ、確かめられることがあるそうだ」
ステラ「……こっちが十年、どんな思いで生きてきたと思ってるのよ……」
ガイ「話が通じる相手じゃなかった」
ステラ「アイツらに目をつけられたのなら厄介ね……目的のためなら手段を選ばない奴等だから」
ガイ「……ああ。みんなにも伝えておく。ステラも用心してくれ」
ステラ「言われなくてもそうするわ……あなたこそ、弱みが分からないからって、自分で確かめに行こうなんて考えないでよね」
⭐︎ステラと話しました。
325 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 22:56:06.83 ID:C1JeWgGLO
サーシャ「ガイ!」タタッ
ガイ「サーシャか。どうかしたのか?」
サーシャ「もう……どうかしたのか、じゃないよ。怪我したって聞いたんだから……もう歩いて大丈夫なの?」
ガイ「ああ……レムのおかげでな。心配をかけてすまなかった」
サーシャ「無事に帰ってきてよかったよ……帰ってきたらお祝いしようって、約束したんだからね?」
ガイ「ああ。覚えている」
サーシャ「……うん。それならよし!」ニッ
ガイ「レムには、改めて礼を言っておかないとな」
サーシャ「あ!噂をすれば……あそこにいるの、ザックさんとレムちゃんじゃない?」
ガイ「……そうだな。ちょうどいい」
ガイの袖を引くサーシャ「……あ、ちょっと待って」クイッ
ガイ「っと……どうした?」
◆
レム「ザックさん、本当に平気なんですか?」
ザック「ん?何がだ?」
レム「さっきから、ずっと手を庇ってるじゃないですか」
ザック「……あー、大した傷じゃねえよ。放っときゃ治るって」
レム「駄目です」
ザックの手を取るレム「」キュッ
ザック「お、おい……レムちゃん?ガイの治療もしたばっかだろ?」
レム「これくらいなら平気です……私を守って、怪我したんですよね?」
ザック「いや……まあ、あんだけ氷が飛んできたら、ちょっとくらいはな」
レム「──動かないでください」
淡い光「」ポウ……
ザック「!?……おいおい、レムちゃん!避難所内だと治癒魔法は勝手に使っちゃ駄目なんだぞ!?」
レム「……あとで、一緒に謝ってください」
ザック「……参ったな」
レム「あのとき……みんなを逃がして、ザックさんはどうするつもりだったんですか?」
ザック「……そりゃ、隙を見て逃げるつもりだったさ。俺だって、ちゃんと帰ってくる気で──」
レム「……本当ですか?」
ザック「……本当だって」
レム「だったら……次は、そう言ってください」
ザックを見上げるレム「……置いていかれるのかと、思いました」
ザック「……悪かった。心配かけちまったな」
空いた手でレムの頭を撫でるザック「」ナデナデ
レム「……」
消えていく淡い光「」スゥ……
ザックの手を取ったままのレム「……」
ザック「あー……レムちゃん?」
レム「……もう少しだけ、こうしててもいいですか?」
ザック「……お、おう」
◆
326 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 22:56:48.63 ID:C1JeWgGLO
サーシャ「……お礼は、あとでだね」
ガイ「そうだな……行くか」
ガイの袖をつまんだままのサーシャ「……うん」クイッ
ガイ「……サーシャ?」
サーシャ「私も、心配してたんだからね?」
ガイ「……どこかで座って話さないか?サーシャさえ、よければ」
サーシャ「……ふふっ。うん!」
⭐︎ザックたちの様子を見ました
327 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 22:57:35.57 ID:C1JeWgGLO
ーー聖ヴァレリオ教会
クレア「ふぅ……今日の仕事も終わりましたね」
聖女「ええ……今日もお疲れ様でした。セインくんもありがとうございます」
セイン「これくらい構わない。僧侶……聖女には世話になっている」
聖女「ふふっ……無理に直さなくてもいいですよ?そっちの方が、セインくんと話してる実感がありますし」
セイン「そうなのか」
ガイ「……」
マロニー「こんばんは」ヒョコッ
ガイ「マロニー?いつの間に……」
舞い散る白い花弁「」フワッ……
ホーリー「──こんばんは。聖ヴァレリオ教会の皆様」
聖女「ホーリー・ハンドレッド!?どうしてここに──」ガタッ
ホーリー「世界の行く末に関わる、大きな一歩を踏み出されましたね。その働きに、感謝を伝えに参りました」
ホーリー「……代行者の方。使命を果たすための道は、見えてきましたか?」
ガイ「……聖女にも、協力してもらえることになった。あとは、魔王城へ辿り着ければ……」
ホーリー「……そうですか」
聖女「ホーリーさん。十年前、あなたが仰っていたのは……ガイさんのことだったんですね」
ホーリー「ええ。彼の話を聞いてくださったのですね」
聖女「……はい。まだ、不安はあります。でも……私にできることがあるのなら、力になりたいと思っています」
ホーリー「あなた自身で選ばれたのなら、それでよいのです」
マロニー「……ねえ。私も話していい?」
ホーリー「ええ。お待たせしました」
マロニー「氷刃の魔女、倒したんだってね」
ガイ「……ああ。みんなのおかげだ」
マロニー「……そっかぁ。倒しちゃったかぁ……」
ガイ「……残念そうだな」
マロニー「うん。最後まで戦ってみたかったから」
328 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 22:58:03.58 ID:C1JeWgGLO
セイン「……」
マロニー「吹雪も、あのオオカミも邪魔だったけど……全部抜けて近づいたら、どんなふうに戦うのかなって。気になってたんだよね」
ガイ「……俺たちは、生きて帰るので精一杯だった」
マロニー「でも、帰ってきた。あの魔女を倒して、誰も欠けずに。すごいと思うよ。代行者さん」
ガイ「……随分と素直に褒めるんだな」
マロニー「だって、すごいことをしたんでしょ?私が残念なのとは、別だもん」
ホーリー「その言葉を伝えたいと仰ったので、ご一緒したのです」
マロニー「……そこまで言わなくてもいいのに」
ガイ「……そうか。わざわざ、ありがとうな」
マロニー「うん。……今度、どんなふうに戦ったか聞かせてね」
ガイ「話すだけならな」
マロニー「……実際にやってはくれないんだ?」
ガイ「勘弁してくれ」
マロニー「ふふっ」
ホーリー「……お疲れのところ、長居をするつもりはありません。私からも、改めて感謝を」
ガイ「……ホーリー。その前に、一つ聞いてもいいか」
ホーリー「何でしょう」
ガイ「氷刃の魔女は……最後に、俺たちを助けてくれた。彼女の中には、まだ……人だった頃の意志があった。だから、他の奴らも……」
ガイ「倒す以外に、助ける方法はないのか?」
ホーリー「あなたは、それを知りたいのですね」
ガイ「ああ。使命を果たすために戦うことになるとしても……何も知らないまま、諦めたくはない」
ホーリー「……」
マロニー「……代行者さんらしいね。あれだけ苦労して倒したのに、別の心配をしてる」
ガイ「……放っておけないだけだ」
ホーリー「その問いに、今ここで答えをお渡しすることはできません」
ガイ「……そうか」
ホーリー「ただ、私から答えを得られないことを、救う方法がないという意味には取らないでください」
ガイ「……ああ。それなら、自分たちで確かめる」
ホーリー「あなたが何を選び、どこへ辿り着くのか。私たちは、見届けます」
マロニー「うん。引き続き頑張ってね、代行者さん」
ホーリー「それでは、お邪魔しました──」
ホーリーとマロニーを包む白い花弁「」フワッ……
クレア「……気配が、消えた……?不思議な方々ですね……」
セイン「……彼女たちは……一体、何者なんだ」
⭐︎ホーリー、マロニーと話しました。
329 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 23:01:59.39 ID:C1JeWgGLO
ーー第七避難所
魔導拳銃「」ドギュウン!ドギュウン!
リーゼリット「うん。だいぶ安定してきたね」
ガイ「かなり慣れてきた……リーゼのおかげだな」
リーゼリット「もう……褒めても何も出ないよ?」
ガイ「……リーゼ、ジャケットのことなんだが……かなりボロボロにしてしまった」
リーゼリット「あはは……まあ、正直綺麗に帰ってくるとは思ってなかったから……ここ、氷の刃が刺さったところ?」
ガイ「ああ。せっかく貰ったものなのに、すまない」
リーゼリット「謝らなくていいよ。ガイが無事だったんだから……ほら、脱いで?直してあげる」
ジャケットを脱ぐガイ「……助かる」スルッ
ジャケットを受け取るリーゼリット「……」
破れた箇所を指でなぞるリーゼリット「……こんなに……」
ガイ「……リーゼ?」
リーゼリット「傷は、もう大丈夫なの?」
ガイ「ああ。レムが治してくれた。痕もほとんど残っていない」
リーゼリット「……そっか」
ガイ「……心配をかけたな」
リーゼリット「……次も、ちゃんと帰ってきてね。これを直して渡したら、それっきりなんて嫌だよ?」
ガイ「ああ。ちゃんと帰ってくる……俺も、またこうしてリーゼと話したいからな」
リーゼリット「……もう……」
ガイ「……直すのは、今からか?」
リーゼリット「うん。そのつもりだけど……どうして?」
ガイ「隣にいてもいいか?」
リーゼリット「……針仕事を見てても、退屈だと思うよ?」
ガイ「リーゼと話していれば、退屈はしない。 ……駄目か?」
リーゼリット「……駄目じゃないよ。それじゃあ、話し相手になってもらおうかな……」
◆
ーー聖ヴァレリオ教会
針を進めるリーゼリット「」チク……チク……
ガイ「……」
リーゼリット「……ガイ?」
ガイ「ん?」
リーゼリット「見てるだけじゃ、話し相手にならないよ?」
ガイ「……すまない。つい、見入っていた」
リーゼリット「……もう。やりづらいなぁ……」
ガイ「少し離れるか?」
リーゼリット「……そこにいて」チク……チク……
ガイ「……ああ」
◆現在はセイントレアです。(20日目)
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
330 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 23:02:32.94 ID:RWMvT/H40
第七避難所の離れた所で見回りしていたガイ達だったが原理派の人達にからまれる
331 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 23:03:49.80 ID:+mD88vGlO
レム、星詠み対策のためにリーゼと模擬戦
332 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 23:03:52.79 ID:FCIImIW8O
ガイ ジョンから「おまえ双子だったりする」と言われる(魔物退治に出た際にガイとそっくりな人を目撃したから)。
333 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 23:11:51.07 ID:C1JeWgGLO
>>332
申し訳ない。おそらく登場させたいキャラがいるのだと思いますが、その方は
>>1
の方で生まれや設定を大幅に変更しているため、現時点では雰囲気だけでも出すのが難しいのです……。
連取でも構いませんので、最安価とさせていただきます。
また、お詫びとして追加の安価枠も設けさせていただきます。
追加安価下1〜2
334 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 23:19:28.13 ID:ClxvuDhFO
サーシャとアインズ、星詠みの魔女戦に向け飛行スピード強化と長距離射撃の特訓
335 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 23:19:29.47 ID:HNj5iorHO
原理派二人の魔法や弱点、目的など知るために本拠地に乗り込む。逃げ出しやすいように空間魔法のステラを連れて
336 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 23:19:32.33 ID:FCIImIW8O
>>332
安価した者です。そうなんですねすみません。変更で
ガイ セインとザックと食事しながら会話する。(出来たら
>>316
でガイも悪魔と契約してたのかなどの話しなども含めて)
337 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/23(水) 23:39:25.36 ID:C1JeWgGLO
>>336
も採用します。
来たる星詠みの魔女との戦いに備え、準備を進めていくガイ一行。
その一方で、原理派について調べるガイとステラは、その実態を探るため、本拠地への潜入を試みる。
そして、戦いに備えるセインの身にもまた、十年にわたる戦いの代償が、静かにその影を落とし始めていた……
本日はここまでです。次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
338 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 23:44:50.46 ID:HNj5iorHO
乙
星詠みは王国の外側でしか動かないならもう白鋼倒しに行ってもいい気もする
339 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/23(水) 23:59:55.19 ID:h61aQZezo
乙
これ名言してないだけで時間制限あるのか世界めくれ
340 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/24(木) 00:48:27.00 ID:qvS7U5qwo
おつ
やっぱりセイン君の活動には限界があるか…
早々に星詠みも撃破して外の戦力呼び込まないと
341 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/26(土) 12:38:14.67 ID:MmhQErXp0
原理派に侵入する事だけどばれたら大変なことになりそう。
342 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/26(土) 16:22:29.03 ID:IJ/EAgWPO
乙
ついにシュヴァイツェルとベスト・マーモンスが出たな。確かに研究つながりではこの2人相性いいかもしれないね。
343 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/26(土) 22:13:15.16 ID:Ig3tt2kBO
>>338
倒す順番は特に決まっていないので、それもよいでしょう。
ただ、敵を無視したまま進み続けることはできません。いずれは相対することになると思います。
>>339
そのあたりの描写は、21日目から入れようと思っていました。
(ガイさんたちがセイントレアに到着してから、ちょうど4週目(21日+7日)に入るので)
少なくとも20日目の時点では、特に期限のようなものはありません。
>>340
今のところはまだ大丈夫なようです。
ですが、セインさんが強敵との戦闘に参加し続けるといずれは……?
>>341
お察しの通り、バレたらかなり大変なことになると予想されます。
気をつけて侵入しましょう。
>>342
この10年の間に意気投合したのでしょう。
今では契約を交わした立派な主従関係になっているようです。
二人が揃った状態で戦うことになった場合は、注意したほうがいいかもしれません。
344 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/26(土) 22:13:45.47 ID:Ig3tt2kBO
リーゼリット「──こんなものかな?はい、どうぞ」スッ
ジャケットを着るガイ「……ありがとう、リーゼ」
リーゼリット「もう、次は大事に扱ってよね?」
ガイ「ああ」
スタスタ……
サーシャ「あっ、二人ともここにいたんだ。ご飯できたよ!」
◆
聖女「……美味しいですね。サーシャさんは、冒険者になる前、お料理に関わるお仕事をされていたんですか?」
サーシャ「えっ?いえ、そういうのは……私、こう見えてまだ十七歳なので」
聖女「……まあ。エルフの方は見た目がお若いので、てっきり私よりずっと年上なのだと……」
サーシャ「あはは……よく勘違いされちゃうんですよね……」
聖女「すみません。失礼なことを聞いてしまいましたね」
サーシャ「いえ、全然!それだけ料理が上手ってことですよね?嬉しいです!」
アインズ「限られた食材でここまでのものを作れるのは、才能だと思うがな」モグモグ
リーゼリット「うんうん……さすがはサーシャ。腕を上げたねぇ」モグモグ
サーシャ「リーゼはいつ私のお母さんになったの?」
リーゼリット「ふふっ。ちゃんと褒めてるんだよ?」
セイン「……」
ガイ「……どうした、セイン?」
サーシャ「あっ、もしかして……お口に合いませんでしたか?」
セイン「いや、美味しい……十年前のことを思い出していたんだ。クロシュたちと過ごした時のことを」
サーシャ「……ダークヒーローたちのことですね」
セイン「ああ……イリスも料理が上手だった。一緒に食事をした回数は多くないが……あの時も、今みたいに賑やかだった」
聖女「……そうでしたね」
ザック「……どうして、あんな姿になっちまったんだろうな」
ガイ「……まだ、分からない。だが、ミスティの中には、人だった頃の意志が残っていた」
セイン「……」
ガイ「星詠みの魔女や白鋼の騎士も、同じかもしれない。元に戻す方法があるなら……見つけたい」
ザック「……ああ。あいつら、いろんな国を助けてきたダークヒーローなんだぜ?今度は、俺たちが助けてやらなきゃな」ニッ
セイン「……そうだな」
ガイ「ああ」
345 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/26(土) 22:15:20.96 ID:Ig3tt2kBO
ザック「……そういや、気になってたんだが。ガイ、お前も悪魔と契約してるのか?」モグモグ
ベルトーネ『お、私の話題〜?なんだか照れちゃうな〜』
ガイ「……必要に駆られてな。それがどうかしたのか?」
聖女「……この避難所は穏健派の方が多いので、それだけで責められることはないと思います。ただ……原理派には、知られない方がいいでしょうね」
ガイ「……どうしてです?」
サーシャ「あっ、そっか!原理派は神と天使を崇拝しているから……」
ザック「そういうこった。悪魔と契約してるなんて知られたら……奴ら、親の仇みてえにお前を狙うだろうよ」
ガイ「……シュヴァイツェルには、もう知られているな」
ザック「……ああ。あいつの連れも悪魔のようだが……都合よく黙っててくれるとは思えねえ」
聖女「他の原理派の方々にまで伝わる可能性は、考えておいた方がいいと思います」
ガイ「分かった。気をつける」
アインズ「なに、私もついている。サーシャとリーゼもな。一人で抱え込む必要はない」
リーゼリット「うん。何かあったら、ちゃんと相談してね?」
ガイ「……頼りにしている」
フローディア『……あなた、知らなかったの?原理派が悪魔の契約者をどう扱うかくらい』
ガイ(神や天使や悪魔と、こんなに関わることになるとは思っていなかったんだ。宗派ごとの考え方まで、詳しくはない)
ベルトーネ『まあ、普通はそうだよね〜。ガイくんは神々に選ばれちゃったから、すっかり普通とは程遠い人生になっちゃったけど……』
ガイ(……辛いことばかりでもないさ)
食卓を囲む仲間たち「」ワイワイ
ガイ(こうして、みんなと出会えた。お前たちともな……悪いことばかりじゃない)
フローディア『あら、嬉しいことを言ってくれるじゃない?』
ベルトーネ『私も、ガイくんと一緒で結構楽しいよ〜』
ガイ(……そうか)
ベルトーネ『ふふっ。じゃあ、代行者さん。この"誤った世界"とやらがどうなるのか……最後まで付き合わせてもらうね〜』
ガイ(……ああ。これからも、よろしく頼む)
ガイ「……フッ」
⭐︎みんなで食事をしました。
346 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/26(土) 22:15:54.98 ID:Ig3tt2kBO
ーーセイントレア平原
サーシャ「──と、いうわけで星詠みの魔女への対策を立てよう!」
レム「お、おー!」
リーゼリット「訓練をするのはいいけど……あんなに高いところを飛び回る相手に、どうやって攻撃を当てるの?普通に狙っても避けられちゃうだろうし」
アインズ「飛空艇を何隻も落とす程の火力に、底の見えない魔力とあの機動力……正面から撃ち合っても、勝ち目は薄いだろうな」
レム「……詰んでません?」
アインズ「なに、今回は私たちが遭遇したときと、大きな違いがある」
レム「それは……?」
アインズ「飛空艇に乗っていない、ということだ」
レム「……?……どういうことです?」
アインズ「あのときは、結界を突破してセイントレアに辿り着く必要があった。大きな船に乗り、進める方向も限られていたのだ」
アインズ「目的も、星詠みの魔女を倒すことではなかった。攻撃を凌ぎながら、先へ進むしかなかったが……」
サーシャ「今度は、戦うために動けるってことだね」
アインズ「そうだ。地上で散開すれば、一隻にまとめて乗っている時より狙いを分散させられる。こちらから攻撃する機会も探せる」
リーゼリット「でも、向こうが速いのは変わらないよ?自由に動けても、当てられるかどうか……」
アインズ「そこで、私が上がる」
レム「竜になって、ですか?」
アインズ「ああ。地上だけで追い続けるより、空でも対応を迫った方が隙は生まれるだろう」
サーシャ「……それ、アインズに攻撃が集中しない?」
アインズ「その可能性は高い。ただ飛び上がってブレスを吐けばいいという話ではない……サーシャ。私の背に乗って、手を貸してくれないか?」
サーシャ「私が?」
347 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/26(土) 22:16:22.04 ID:Ig3tt2kBO
アインズ「私が回避に専念している間も、体勢が許せば弓で応戦できるだろう?私から見えにくい方向を見てもらえるのも助かる」
サーシャ「……なるほど。二人で分担するんだね。でも、リーゼじゃなくてどうして私なの?」
アインズ「リーゼには、地上で足場を確保して狙ってもらいたい。私の背では、旋回するたびに足場も射線も変わる。狙撃の精度を活かしにくいだろう」
リーゼリット「……確かに。狙いを定めたところで急に傾かれたら、撃つどころじゃないかも」
アインズ「空の私たちに気を取られたところを、リーゼが撃つ。その役まで背中に乗せてしまっては、狙いを分けた意味がないからな」
サーシャ「じゃあ、私たちはリーゼが狙える隙を作るんだね」
アインズ「ああ。ただし、無理に射ようとはするな。まずは落ちずに乗っていられるか、そこから確かめるぞ」
リーゼリット「……分かった。でも、私もアインズに乗せてもらいたかったなぁ」
アインズ「フッ……訓練が一段落したら、お前も乗せてやる。そう気を落とすな」
リーゼリット「ホント?約束ね!」
アインズ「ああ。その代わり、地上からの援護は頼んだぞ」
リーゼリット「ふふっ、任せて」
レム「それじゃあリーゼリットさん、私と模擬戦しませんか?」
リーゼリット「レムと?」
レム「私、星詠みの魔女ほどの攻撃はできませんが……弾幕を張るのは、ちょっと自信があります。練習相手にはなれると思います!」
リーゼリット「へえ……それじゃあ、頼もうかな?こっちにも攻撃が飛んでくる中で、狙う練習をしないとね」
アインズ「互いに威力は抑えろ。訓練で怪我を増やしては意味がないからな」
レム「分かりました!よろしくお願いします!」
リーゼリット「こちらこそ。威力は抑えても、狙いは遠慮しなくていいからね?」
レム「……はい!頑張ります!」
アインズ「さあ、サーシャ。私たちもやるぞ。まずは低く飛ぶ。慣れてきたら、少しずつ動きをつけよう」
サーシャ「うん!よろしくね、アインズ」
◆
348 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/26(土) 22:16:53.96 ID:Ig3tt2kBO
リーゼリット「威力を抑えて、と……」
狙撃型魔導銃「」カチャン……
手を振るリーゼリット「よし、準備完了。レム、いつでもいいよ!」フリフリ
レム「わかりました!では──」スッ
浮かび上がる無数の魔法陣「」フォンッ
浮かび上がる無数の魔法陣「」フォンッ
浮かび上がる無数の魔法陣「」フォンッ
リーゼリット「……ちょっと、これは予想外かも?」
レム「行きますよー!」
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!
リーゼリット「──とも言ってられないか!星詠みの魔女の弾幕に比べたら、これでも可愛い方だろうし!」ダッ
◆反転コンマ下1
01-30敗北
31-50引き分け
349 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/26(土) 22:18:11.09 ID:2sLvFSHYO
あ
350 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/26(土) 22:18:23.03 ID:Ig3tt2kBO
失礼、抜けてしまいました。
こちらで再判定でお願いします。
◆反転コンマ下1
01-30敗北
31-50引き分け
51-00勝利
351 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/26(土) 22:19:28.58 ID:Ig3tt2kBO
>>349
さんのコンマを採用します。
352 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/26(土) 22:19:28.88 ID:72s5RxiNO
や
353 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 00:07:00.77 ID:UKuI08VFo
身を低くするリーゼリット「っ!」ズザザザ……
リーゼリット(呼吸を落ち着かせて……狙いは正確に……震えを最小限に……!)スッ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!
レム「きゃっ!」バチッ
リーゼリット「よし、命中!」
おでこをさするレム「痛た……さすがリーゼリットさん……動きながら、こんなに正確に……!」サスサス
レム「私も、カグヤ先生の弟子として負けてられません!」スッ
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!
魔法陣から放たれる魔力「」ドギュン!
リーゼリット「撃ったら、すぐ移動!」ダッ
リーゼリットのいた場所に着弾する魔力「」ドガン!
リーゼリット「っ……!」
足元を掠める魔力「」バシュッ!
リーゼリット(隠れる場所がない……このまま走ってても、私じゃ避けきれない……!)
レム「まだまだ、いきますよ!」バッ
浮かび上がる魔法陣「」フォンッ……
リーゼリット(……狙われるから、止まれない。それなら……)
リーゼリット「……こんな使い方、初めてだけど……!」スッ
リーゼリットの周囲に広がる闇「」ブワッ……
レム「……!?姿が……!」
闇へ飛び込む魔力「」ドギュン!ドギュン!
闇を突き抜ける魔力「」ビュンッ!
闇の中を身を低くして移動するリーゼリット「……!」ザッ……
リーゼリット(アインズの結界みたいに、防いでくれるわけじゃない……同じ場所にいたら、当たる……!)
レム「……そこ、ですか!?」バッ
リーゼリットが姿を消した辺りへ放たれる魔力「」ドギュン!ドギュン!
闇の中から窺うリーゼリット(……こっちからは見える。レムは……私のいた場所を狙ってる。今の位置までは、分からないんだ……)
銃を構えるリーゼリット「」カチャ……
リーゼリット(……落ち着いて。今なら、狙える……)
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!
354 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 00:07:34.94 ID:UKuI08VFo
レムの肩に命中する魔力弾「」バチッ!
レム「きゃっ!……そっちですね!」
リーゼリット「」ダッ
リーゼリットのいた場所を貫く魔力「」ドギュン!
レム「……また、外した……!?」
闇を見つめるレム「……どこに……」
リーゼリット(……攻撃が止まった。私を探してる……!)
銃を構えるリーゼリット「」スッ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!
レムの脚に命中する魔力弾「」バチンッ!
尻もちをつくレム「わっ!」ペタンッ
レム「……ま、参りました!降参です!」
消えていく魔法陣「」スゥ……
薄れていく闇「」サァ……
リーゼリット「……ふぅ」
◆
手を差し出すリーゼリット「大丈夫?ちゃんと威力は抑えたつもりだけど……」スッ
手を取って立ち上がるレム「はい……それより、闇魔法も使えたんですね。急に見えなくなって、びっくりしました……」
リーゼリット「こうやって姿を隠すのは、初めて試したんだ。レムの攻撃を避けてたら、思いついて……」
レム「戦ってる最中にですか?……私、どこから撃たれるか分からなくて、途中から探すことばっかり考えちゃいました」
リーゼリット「うん。その間に、やっと落ち着いて狙えたよ。レムの弾幕、すごかったから……あのままだったら、危なかった」
レム「……えへへ。そう言ってもらえると嬉しいです。でも、これなら星詠みの魔女にも……!」
リーゼリット「……どうかな。姿を隠しても、闇ごと撃たれるかもしれないし」
レム「……あ」
リーゼリット「でも、狙う時間を作る方法にはなると思う。アインズたちが注意を引いてくれれば、もっとね」
レム「はい!……もう一回、試してみますか?私も、次は見失っても慌てないようにしたいです!」
リーゼリット「……少し休ませて?」
その場に座るリーゼリット「走り回って、もう足がくたくただよ……ガイとかセインみたいに速く動けたらなぁ……」ペタンッ
⭐︎リーゼリットが模擬戦に勝利しました。
355 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 00:08:10.11 ID:UKuI08VFo
ーーセイントレア平原 上空
ビュオオオ──
アインズ(竜)「──サーシャ!旋回するぞ、掴まっておけ!」グンッ
アインズの背にしがみつくサーシャ「わああああああっ!?」
グオオオオオッ!
アインズ(竜)「ははははは!どうだ、サーシャ!楽しいだろう!」
サーシャ「たしかに、楽しくはあるけど……!竜に乗って戦える人が、尊敬される理由がよく分かるよ……!」
アインズ(竜)「ほう。まだ楽しむ余裕があるなら、大したものだ」
サーシャ「アインズが楽しそうだから、ちょっとつられてるだけ!」
アインズ(竜)「そうかそうか!」
サーシャ「……それ、もっと速くしていいって意味じゃないからね!?」
アインズ(竜)「分かっている……どうだ?弓は構えられそうか?」
背から片手を離すサーシャ「……うん。真っ直ぐ飛んでる間なら……」ソッ
アインズ(竜)「無理に立つな。姿勢を低くして、まずは背中の動きに慣れろ」
背に跨がり直すサーシャ「……こう?」
アインズ(竜)「ああ。では、少し右へ傾くぞ」
ゆっくりと傾くアインズ「」グッ……
身体を傾けるサーシャ「……っ」グッ
アインズ(竜)「どうだ?」
サーシャ「……さっきよりは平気。先に言ってくれると、身構えられるね」
アインズ(竜)「ならば、できる限り声をかけよう。ただし、本番では間に合わんこともある」
サーシャ「うん。その時は、撃つのをやめて掴まるね」
アインズ(竜)「それでいい。攻撃の機会を一度逃すより、お前を落とす方が困るからな」
サーシャ「でも、落ちたらアインズが拾ってくれるんだよね?」
アインズ(竜)「もちろんだ。だが、それを当てにして飛び降りるなよ?」
サーシャ「しないよ!」
◆
356 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 00:08:39.85 ID:UKuI08VFo
サーシャ「……あ、リーゼたちだ」
アインズ(竜)「む。射撃の練習は、もう少し離れた場所にしよう。あちらへ矢を飛ばすわけにはいかん」
サーシャ「うん……あっちの、何もないところは?」
アインズ(竜)「見えた。あそこへ向かうぞ」
サーシャ「……ねえ、アインズ。私からも、撃つ時は声をかけるね」
アインズ(竜)「ああ。矢を放つまでは、なるべく姿勢を保とう」
サーシャ「でも、攻撃が来たら避けていいからね?私が合わせるから」
アインズ(竜)「……頼もしいな。では、まずは一射だ」
サーシャ「……うん」
サーシャ(脚で支えて……肩の力を抜いて……)
サーシャ「……っと……」フラッ
サーシャ(風も、揺れもあるけど……この動きなら、狙える……)
少し離れたところを飛ぶ鳥「」バサバサ……
サーシャ「あ、鳥……」
アインズ(竜)「……狙えるか?」
サーシャ「うん……ちょっと申し訳ないけど、今日の夕飯になってもらおう……!」
魔導弓「」ギリ……
サーシャ「──撃つよ!」
アインズ(竜)「ああ!」
魔導弓「」パシュンッ!
サーシャ「……うん。当たった」
魔力矢が刺さる鳥「!?」ドスッ!
落ちていく鳥「」バサバサバサッ ヒューン……
アインズ(竜)「見事だ、サーシャ。揺れる背の上でも、狙いは正確だな」
サーシャ「あはは……アインズが合わせてくれたからだよ。それじゃ、あの鳥を拾いに行こっか」
アインズ(竜)「ふふっ。そうだな。では、降りるぞ──掴まれ!」
サーシャ「……うん、いいよ!」
降下するアインズ「」グオオオッ!
⭐︎サーシャがドラゴンライドの基本を掴みました。
357 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 00:11:21.43 ID:UKuI08VFo
ーー旧セクリエ・ロイエ付近
ジョン「いやはや、手伝っていただいて申し訳ない。あなた方は魔女への対策でお忙しいでしょうに」
ガイ「なに、見回りついでだ。錬金術に何を使うのか、少し興味もあったしな」
ステラ「……ねえ、もう材料は十分集めたでしょ?早くここを離れましょう?」
ジョン「ええ。これだけあれば、しばらくは──」
男の声「……おい。あれ、ステラじゃねえか?」
ステラ「……!」
建物の陰から出てくる男たち「」ゾロゾロ
原理派信徒A「やっぱりそうだ。最近見ねえと思ったら、こんなところにいたのかよ」
原理派信徒B「なんだ、今はそっちの男に食わせてもらってるのか?」
ガイ「知り合いか?」
ステラ「……行きましょ」
原理派信徒A「おいおい。世話になった相手に、挨拶もなしか?」
ステラ「……何の用?」
原理派信徒A「冷てえな。また相手してくれよ。前みたいに、愛想よくしてさ」
原理派信徒B「食い物なら持ってるぜ?お前、それさえ渡せば来ただろ」
ステラ「……」
ガイ「……用が済んだなら、そこを通してくれ」
原理派信徒A「あ?……なんだ、お前。知らねえのか?」
ステラ「やめて」
原理派信徒A「こいつ、前は俺たちに──」
ステラ「やめてって、言ってるでしょ!」
原理派信徒B「何を今さら取り繕ってんだよ。自分から頼みに来たくせに」
荷物を握り締めるステラ「」ギュッ……
ジョン「……もう十分でしょう。彼女は、あなた方との話を望んでいません」
原理派信徒A「白い錬金術師まで一緒かよ。随分いいところに取り入ったな、ステラ」
ガイ「取り入ったんじゃない。俺たちの仲間だ」
原理派信徒B「へえ?ずいぶん庇うじゃねえか。何をしてもらったんだ?」ニヤニヤ
ガイ「……道を空けろ」ギロッ
原理派信徒A「……なんだよ。その目は」
ガイ「通りたいだけだ。退いてくれ」
原理派信徒A「……」
ガイの袖を引くステラ「……ガイ。もういいから」クイッ
ガイ「……ああ」
ジョン「失礼します」
男たちの脇を通る三人「」スタスタ……
原理派信徒B「……また食うに困ったら来いよ、ステラ!」
足を速めるステラ「……」スタスタ……
ゲラゲラゲラ……
◆
358 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 00:13:28.63 ID:UKuI08VFo
ステラ「……だから、早く離れようって言ったのに」
ジョン「……申し訳ありません。私が採取に時間をかけたばかりに」
ステラ「……別に。あなたのせいじゃないわ」
ガイ「……」
ステラ「……聞かないの?」
ガイ「何を?」
ステラ「……さっき、あいつらが言ってたこと」
ガイ「話したいなら聞く。そうでなければ、聞かない」
ステラ「……あいつらが言ってたこと。全部嘘だなんて、言うつもりはないわ」
ガイ「……そうか」
ステラ「……それだけ?」
ガイ「それで、今の関係が変わるわけじゃない」
ステラ「……」
ガイ「……帰ろう。材料を待ってる奴もいるんだろう?」
ジョン「はい。早速、薬にしなければ」
ステラ「……だったら、さっさと歩いてよね」
◆
359 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 00:14:06.39 ID:UKuI08VFo
ステラ「……待って」
ガイ「……どうした?」
ステラ「……あいつら、戻っていくわ」
原理派信徒A「」スタスタ……
原理派信徒B「」スタスタ……
ガイ「追うつもりか?」
ステラ「……どこへ戻るのか、確かめたいの。今、誰がどこに出入りしてるか分かれば、探りようもあるでしょう?」
ジョン「原理派の拠点を探るのですか?」
ステラ「シュヴァイツェルたちのこと、知りたかったんでしょう?」
ガイ「……ああ。だが、あの二人と同じ場所にいるとは限らないだろう?」
ステラ「分かってるわよ。それでも、何も知らないまま待ってるよりはいいでしょ」
ガイ「……ステラ。さっきのことで、無理をしているなら──」
ステラ「そういうんじゃない。あいつらに道案内をさせるだけ」
ガイ「……分かった。まずは行き先を確かめよう」
ジョン「でしたら、私は一度戻りましょう。材料を届けて、皆さんに事情を伝えます」
ガイ「ああ。頼む」
ジョン「深追いはなさらないでくださいね。それでは、お気をつけて」
◆
門前に立つ原理派の見張り「」
門を通っていく男たち「」スタスタ……
物陰に隠れたガイ「……ここか」
物陰に隠れたステラ「……本拠地まで戻ってきたわね」
ガイ「来たことがあるのか?」
ステラ「……物資を受け取りに、何度かね。中の全部を知ってるわけじゃないけど」
ガイ「……見張りは二人。正面からは無理だな」
ステラ「そっちは、顔を見られても構わない人間の通る場所よ……何のために私が一緒にいると思ってるの?」
ガイ「空間魔法か」
ステラ「ええ。でも、知らない部屋へ飛び込む気はないわ。前に使った、荷を下ろす裏庭がある。まずは、そこの様子を確かめましょう」
ガイ「……入れそうだからといって、奥まで進む必要はないぞ」
ステラ「分かってるわよ」
◆反転コンマ下1
01-30見張りに発見される
31-50食料担当の信徒を見かける
51-80ヴィクトリアを見かける
81-90ベストを見かける
91-00シュヴァイツェルを見かける
360 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 00:19:02.37 ID:8P6qXGPTO
はい
361 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 07:02:01.98 ID:ueYUSeK/O
積み上げられた木箱「」
水が入った樽「」
黒髪黒肌の少女「……これで、こっちの分は……」コトッ
ステラ「……リディア?」コソコソ
ガイ「知っているのか?」コソコソ
ステラ「食料や水を作れる子よ。原理派の食料の大半は彼女が担っているの」
ガイ「待て、誰か来るぞ……」
スタスタ……
原理派騎士A「──ヴィクトリア様。こちらです」
黒髪黒肌の少女→リディア「……!」ビクッ
ヴィクトリア「リディア。少し、よろしいですか?」
ガイ(あれは、ヴィクトリア……!?)
リディア「ヴィクトリア様……!」
ヴィクトリア「ごきげんよう。配給には間に合いますか?」
リディア「……はい。問題ありません」
木箱を見るヴィクトリア「……帳面より数が多いみたいですね?」
リディア「……!」
ヴィクトリア「帳面にある人数なら、そこまで追加する必要はないはずですが」
リディア「そ、それは……足りなくなった時のために……」
ヴィクトリア「……」
帳面を抱え直すリディア「……」ギュッ
片目を隠すヴィクトリア「」スッ
キィィィィィン──
◇
ーー少し先の未来
布に包んだ食料を差し出すリディア「……これ、皆さんで分けてください」スッ
勇者連合の男「……いつも悪いな。こっちにも、食べ盛りの子供がいてさ……」
避難民「それより、大丈夫なのか?原理派なのに、こんなこと……」
リディア「……ないしょに、してもらえれば……大丈夫です。皆さんが、お腹を空かせたままなのは……嫌なので……」
◇
362 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 07:02:33.36 ID:ueYUSeK/O
ヴィクトリア「……」
リディア「……あ、あの……」
ヴィクトリア「……たしかに、備えは必要ですね」
リディア「……え?」
ヴィクトリア「不足が出てからでは遅いでしょう。予備も多めにお願いします」
リディア「……は、はい……!」
原理派騎士A「ですが、配給を増やせると知れれば、さらに要求する者も──」
ヴィクトリア「要求が増えることを恐れて、必要な備えまで減らすわけにはいきません……私が認めた分です。リディアを責めることのないように」
原理派騎士A「……承知しました」
ヴィクトリア「それでは、よろしくお願いしますね」
リディア「はい……!」
スタスタ……
◆
ステラ「……行ったみたいね」
ガイ「……」
木箱を運ぶリディア「……よいしょ……」グッ
ガイ「……リディアなら、ここに出入りする連中のことも知っているかもしれないな」
ステラ「……話しかけるつもり?」
ガイ「お前とは顔見知りなんだろう?」
ステラ「そうだけど……ここ、原理派の本拠地なのよ?知り合いだからって、黙っていてくれるとは限らないわ」
ガイ「……そうだな」
ステラ「……まあ、いきなり人を呼ぶような子じゃないとは思うけど」
ガイ「どっちなんだ」
ステラ「絶対とは言えないってこと……話すなら、さっきの連中が戻ってくる前にしてよね」
◆安価下1
リディアに
1話しかける(追加で反転コンマ判定50以下で……)
2この場を離れる
363 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 08:33:32.16 ID:iokahX/JO
2
364 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 09:33:12.35 ID:iBAR6suDO
ガイ「……今は、見つかる危険を冒すほどじゃないな。ステラ、空間魔法を頼む」
ステラ「ええ……ところで」スッ
ガイ「なんだ?」
ステラ「あなた、乗り物酔いには強い?」
歪む空間「」グニャッ……
誰もいなくなった空間「」シン……
リディア「──あれ?今、そこに誰かいたような……?」
⭐︎リディアを見つけました。
365 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 09:33:43.01 ID:iBAR6suDO
ーー聖ヴァレリオ教会
バケツに顔を突っ込むガイ「うぐ……おえっ……」
別のバケツに顔を突っ込むステラ「最悪……うえっ……」
二人の背中をさする聖女「ああ……お二人とも、大丈夫ですか?」サスサス
ステラ「……だから、聞いたじゃない。乗り物酔いに強いかって……」
ガイ「……答える前に……飛ばしただろうが……」
ステラ「……それは、そうだけど……」
ガイ「……お前も……駄目なんじゃないか……」
ステラ「うるさいわね……移動できるのと、酔わないのは……別なのよ……うっ……」
聖女「今は、お話をやめて休んでください……ジョンさん、お水をお願いできますか?」
バケツから顔を上げるガイ「はぁ……すみません。世話をかけます……」
聖女「いえ……無事に帰ってきてくださって、よかったです」
水を差し出すジョン「どうぞ。まずは、お口をゆすいでください」スッ
ガイ「……ありがとう」
ステラ「……助かるわ……」
ジョン「私が戻って、事情をお伝えしていたところに、お二人が現れたものですから……驚きましたよ」
ステラ「こんなに長い距離を空間魔法で移動したのは初めてだったけど……少しは、役に立ったでしょう……私の魔法……」
ガイ「……ああ。助かった……だが、次はもう少し……手加減してくれ……」
ステラ「空間魔法に……手加減はないわ……」
ガイ「……自分が酔わないようには……できないのか……?」
ステラ「できたら……とっくに、やってるわよ……!」
再びバケツに顔を伏せるステラ「……うえっ……」
つられてバケツに顔を伏せるガイ「……うぐ……」
聖女「お話は、落ち着いてからにしましょう……」
◆
366 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 09:34:54.75 ID:iBAR6suDO
ーー魔王城
闇に包まれた女性「……アレ……?ミスティサン……?」
砂塵を纏う赤黒の兵士「……」
闇に包まれた女性「……ドコ……?……ドコニ……イッチャッタノ……?」
足元で波立つ黒い粘液「」
パタ……パタ……
黒く変質した妖精「……」
闇に包まれた女性「……妖精サン……ミスティサンガ……ドコカ、行ッチャッタ……」
頬に触れる黒く変質した妖精「……」ソッ……
闇に包まれた女性「……ウン……」
遠くから響く地鳴り「」ゴゴゴ……
軋む城壁「」ミシ……ミシ……
闇に包まれた女性「……マタ……世界ガ、メクレテル……」
女性を撫でる妖精「……」ナデナデ
闇に包まれた女性「……少シズツ……デモ、止マッテ、ナイ……待ッテタラ……間ニ合ワナク、ナッチャウ……」
闇に包まれた女性「……マダ……外ニ、ミンナ……イルノニ……」
床を這い始める黒い粘液「」ズル……ズル……
闇に包まれた女性「……早ク……ミンナヲ、溶カサナキャ……世界ガ、メクレキル前ニ……ワタシノ中ヘ……」
砂塵を纏う赤黒の兵士「……」
闇に包まれた女性「ウン……怖ガラナクテ……イイノニ……一緒ニナレバ……モウ、ハグレナイ……」
砂塵を纏う赤黒の兵士「……」
闇に包まれた女性「……ミスティサン……探シテ、ホシイ……」
闇に包まれた女性「……ヒトリデ……サビシイ思イ、シテタラ……嫌ダカラ……」
頷く砂塵を纏う赤黒の兵士「」コクリ
サラサラサラ……
闇に包まれた女性「……今度ハ……ミンナ、一緒ニ……誰モ……置イテ、イカナイ……」
◆
367 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 09:36:30.27 ID:iBAR6suDO
ーーセイントレア上空
ヒビが入る空「」パキッ……
ヒビが広がっていく空「」パキパキパキッ……
◆
空を見るセイン「……」
白い花弁「」フワッ……
ホーリー「──こんにちは、勇者セイン」スタッ
セイン「あのときの……!」ザッ
ホーリー「お話をしに参りました。」
セイン「……ガイなら、ここにはいない」
ホーリー「ええ。今日は、あなたに」
セイン「……僕に?」
ホーリー「十年間、この地で戦い続けてきたあなたなら、お気づきでしょう。世界めくれの進行は今もなお、続いていると」
セイン「あんな亀裂は初めて見たが……氷刃の魔女を倒したことと、関係があるのか?」
ホーリー「彼女を倒したことと、世界めくれの進行は関係がありません。あなた方が道を切り開いている間も、進行は続いています」
セイン「……なら、急がなければならないな」
ホーリー「ええ。ですが、焦って命を落としては、その先へ進めなくなります」
セイン「分かっている。準備は必要だ……だが、どこまで時間をかけられる?世界めくれが進めば……この世界は、いつかは呑まれるんだろう?」
ホーリー「はい」
セイン「その前に、僧侶を魔王城へ連れていかなければならない……あと、どれくらい残されている?」
ホーリー「正確に、いつ全てが失われるかをお伝えすることはできません」
セイン「……少なくとも、それまでは持ちこたえられるという期間は?」
ホーリー「世界めくれによって、この地が呑み込まれずに済む期間、ということであれば」
セイン「……それを知りたい」
ホーリー「そうですね……確実に安全だと言いきれるのは、残り──」
◆反転コンマ下1
01-10 10日
11-30 12日
31-50 13日
51-60 14日
61-90 16日
91-00 18日
368 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 09:50:43.39 ID:DzcLAU8FO
あ
369 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 11:41:40.33 ID:Fz1nYbfxO
ホーリー「──十八日です。それを過ぎれば、いつ何が失われてもおかしくありません」
セイン「……分かった。みんなに伝える」
ホーリー「それから、もう一つ」
セイン「……?」
ホーリー「あなたの身体は、既に崩壊し始めていますね」
袖口を押さえるセイン「気づいていたのか」
ホーリー「ええ。お望みであれば、この場で救って差し上げます」
セイン「……その救いは要らない。まだ戦える。剣も握れる……今、僕が抜けるわけにはいかない」
ホーリー「この地に残された十八日を、あなたの身体が耐えられるとは限りません」
セイン「分かっている。だが、このことは誰にも言わないでほしい」
ホーリー「……」
セイン「話せば、僧侶たちは僕を止めるだろう。僕の身体を気にして動くことになる」
手を握り込むセイン「……あと少しなんだ」ギュッ
セイン「十年前は、届かなかった……ようやく、希望が見えたんだ。待っているだけなど、僕にはできない」
白い花弁「」フワッ……
ホーリー「……お伝えしたいことは以上です。どうか、代行者の方が使命を果たせるよう、お力添えを」
セイン「……言われなくても、そのつもりだ」
白い花弁に包まれるホーリー「……ええ。よろしくお願いいたします」
舞い散る白い花弁「」サァ……
握った手をゆっくりと開くセイン「……」スッ
セイン「僕には……あとどれだけ残されているんだろうか……」
◆
370 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 11:42:20.10 ID:Fz1nYbfxO
ーー聖ヴァレリオ教会
聖女「十八日……それが、残りの猶予……」
セイン「そう聞いた。それを過ぎれば、いつ何が失われてもおかしくないと」
ガイ「……十八日後に、必ず終わるというわけではないんだな」
セイン「ああ。だが、それ以上の時間があるとは考えない方がいい」
アインズ「……準備を急ぐ必要があるな」
サーシャ「うん……その間に、ちゃんと戦えるようにしないとね……」
ガイ「ああ。残された時間で、何ができるか考えよう」
クレア「……あの時、見えていたものは……この先に待っていることだったのかもしれませんね」
サーシャ「それって……どういうことです?」
クレア「私は……未来視の魔眼を持っていたのです」
アインズ「未来視の魔眼だと……?では、その目は……何者かに奪われたのか?」
目隠しに触れるクレア「……いいえ。誰かに傷つけられたのではありません」スッ……
目隠しをほどくクレア「……私が、自分で……もう、何も見なくて済むように……」シュル……
聖女「……クレアさん……」
膝の上に落ちる目隠し「」ハラリ……
371 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 11:42:49.36 ID:Fz1nYbfxO
リーゼリット「……その目……」
潰れた両目の痕「」
クレア「──十年前、世界めくれが起きてから……私の未来視に映るものは、どれも不幸な結末ばかりになりました」
クレア「争う人々や、泣き崩れる方の姿……誰かが傷つき、苦しんでいるところばかり、見えてしまうのです」
サーシャ「……そんな……」
クレア「初めは、見えたことを伝えていました。知っていれば、避けられると思ったのです」
クレア「けれど……一つを避けても、その先にはまた、別の不幸が見える。誰かが助かっても、違う誰かが……」
俯くミラ「……」
クレア「……レイさんという方を救おうとした時も、私は……救えませんでした」
膝の上で手を握るクレア「そのうちに、何を伝えればよいのか……どう動けば誰かを救えるのか、分からなくなってしまって……」
ザック「……クレア」
クレア「……怖かったのです。目の前で笑っている方の声を聞いても、その方を失う光景が頭から離れなくて……」
クレア「いつか、何もかもなくなってしまうのだと……そればかり、考えるようになりました」
アインズ「……それで、自ら……」
クレア「……はい。もう、見続けることができませんでした」
セイン「……」
クレア「……ですが、あの頃は、ガイさんたちはここにいませんでした」
クレア「氷刃の魔女を倒し、世界めくれを止めるために進もうとしている方々が、今はここにいる……」
クレア「私がかつて見たものを理由に、皆さんの歩みまで諦めてしまいたくはありません」
膝の上の目隠しを手に取るクレア「……私も、まだできることを探したいのです」スッ……
ガイ「……話してくれて、ありがとう」
ガイ「未来がどうなるかは、俺にも分からない。だが……まだ猶予はある。できることを一つずつやっていこう」
聖女「……はい。私も、ご一緒します」
◆現在はセイントレアです。(21日目)
⭐︎世界めくれによる消失まで、保証された猶予は残り18日
⭐︎目標
・世界めくれを止める
・魔王城の奥地を目指す
・星詠みの魔女を倒す
・白鋼の騎士を倒す
何をする?
安価下1〜3
372 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 11:43:50.12 ID:ilDj6ZLb0
アインズ、マロニーに斧の扱いを見てもらう
373 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 11:45:43.29 ID:Slfk+9t30
ジョンと模擬戦
374 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 11:46:07.31 ID:eZFDDZEMo
星詠みの魔女に挑む
375 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 11:46:26.85 ID:DM8tYz6lO
ガイサーシャザックレム、星詠みの魔女の動向調査
376 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 15:33:26.47 ID:jX94zvFjO
ーー第七避難所
アインズ「──ふっ、はっ!」
大斧「」ブンッ ブンッ
マロニー「おー……いい感じ」パチパチ
大斧「」ズンッ
アインズ「……ふぅ。お前がそう言うなら、少しは様になっているのだろうな」
マロニー「でも、今日は星詠みの魔女と戦うんでしょ?使う場面はなさそうだね」
アインズ「空では、竜の姿の方が強いからな。だが、戦う相手はあの魔女だけではない。人の姿で戦う術も磨いておきたいのだ」
マロニー「ふうん……じゃあ、もう一回。今度は振った後、すぐ構え直してみて」
アインズ「?……ああ……」スッ
振り下ろされる大斧「」ブォンッ!
大斧を引き戻すアインズ「……っ」グッ
マロニー「……」
アインズ「……どうだ?」
マロニー「うん。力で引き戻せるのはすごいけど……うまく言えないな」スッ
斧を手に取るマロニー「見てて──私なら、こうする」スッ
◆
大斧を振るうアインズ「はぁっ!」ブォンッ!
マロニー「うん。さっきよりいい感じ」
アインズ「綺麗な手本を見せてくれたからな。わかりやすかったぞ」
マロニー「じゃあ、次は私と戦──」
アインズ「それは……後日でも構わないか?」
マロニー「ふふっ、冗談。流石に代行者さんが困っちゃうから……アインズ、あなたが私たちと同じ高みに至るのが、楽しみになってきたよ」
アインズ「……お前がわざわざ名前で呼ぶとは……なんだか薄気味悪いな」
⭐︎マロニーに斧の扱いを教わりました。
377 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 15:34:04.21 ID:jX94zvFjO
ーーセイントレア平原
ジョン「錬金術を見せてほしい、と?」
ガイ「ああ。存在自体は知っていたが……どうやって戦いに使うのか、一度見ておきたくてな」
ジョン「なるほど……錬金術師は世界的にも数が少ないですからね。このセイントレアでは、今や私くらいかもしれません……これから共に戦うのであれば、互いの手の内を知っておいた方が合わせやすいでしょうし」
ガイ「構わないか?」
ジョン「ええ……そうそう、道中にスライムもどきの群れが確認されたのでしたね?」
ガイ「ああ。星詠みの魔女と戦う前に、退路を確保しておきたい」
ジョン「では、その退治がてら錬金術師の戦い方をお見せしましょう」
◆
スライムもどきの群れ「」ズル……ズル……
ジョン「では、まずは手始めに」スッ
チェーンウィップ「」ジャラッ……
ガイ「それは……鞭か?」
ジョン「チェーンウィップといいます。錬金術師の間では、よく使われる武器なんですよ」
ガイ「……錬金術と何か関係があるのか?」
小瓶を取り出すジョン「ええ。ご覧ください」スッ
チェーンウィップへ垂らされる薬液「」トロ……
ジョン「──少し下がっていてくださいね」ブンッ
チェーンウィップ「」ジャララララッ!
スライムもどき「」バシィッ!
溶けるスライムもどき「」ジュワァ……
ガイ「溶けた!?」
ジョン「スライムに効く薬品です。このもどきにも、よく効きます」
チェーンウィップ「」ジャラッ……
378 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 15:34:33.40 ID:jX94zvFjO
ジョン「瓶ごと薬品を投げる方法もありますが、一体ごとに使っていては、いくら用意しても足りません。武器に塗れば、少量ずつ狙った相手に届けられるのです」
ガイ「なるほど……魔法を使わずに、武器へ効果を持たせるわけか」
ジョン「ええ。もっとも……」
迫るスライムもどきの群れ「」ズルズルズル……
ジョン「これだけ集まっているなら、まとめて片づけた方が安上がりですね」スッ
ビックリマークが描かれた小瓶「」ポンッ
ガイ「それは?」
ジョン「爆発物です。投げたら伏せてください」
ガイ「……分かった」
小瓶を投げるジョン「では、失礼して」ポイッ
伏せる二人「」バッ
ドガァァァァァン!!!
弾け飛ぶ大量のスライムもどき「」
土煙「」モクモク……
ガイ「……すごい威力だ」スクッ
ジョン「ええ。小さな瓶でも、扱いを誤れば大怪我では済みません」スクッ
ガイ「その印は、飾りじゃないんだな」
ジョン「取り違えては大変ですからね。さて……ここまで、私は魔力を一切使っていません」
ガイ「?」
ジョン「同じことを魔法で行うには、使い手の修練と魔力が必要です。ですが、薬品なら使い方さえ守れば、魔法を使えない方でも同じ効果を得られる」
ガイ「作っておけば、他の奴にも持たせられるのか」
ジョン「ええ。それが錬金術の便利なところです。もちろん、材料も準備も必要ですし、持ってきた分を使い切れば終わりですが」
ガイ「まるで魔導機械のようだな」
ジョン「実際、ああした機械も広い意味では錬金術の一種と捉えることができます。道具や材料を組み合わせ、人の手で必要な働きを生み出す……通じるところは多いですよ」
ガイ「……見せてもらってよかった。次にその瓶を取り出したら、すぐ距離を取ることにする」
ジョン「ふふっ。使うときには、声をかけますとも」
スライムもどき「」ズル……
ガイ「……まだ残っているな。手を貸そう」
魔導拳銃「」スチャ
ジョン「お願いします。道を空けるからには、取りこぼしのないようにしましょう」
チェーンウィップ「」ジャラッ……
⭐︎ジョンの錬金術を見学しました。
379 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 15:35:10.19 ID:jX94zvFjO
ーー聖ヴァレリオ教会
ガイ「戻ったぞ。退路にスライムもどきは、しばらく集まらないはずだ」
サーシャ「あ、お帰り、ガイ……お客さんが来てるよ」
イリス?「失礼している」
ガイ「あなたは……なぜ、ここに?」
イリス?「星詠みの魔女に挑むと聞いたのでな。戦いに行く面子は決まっているのか?」
ガイ「ああ……ある程度は決まっているが、今から誰に来てもらうか決めるところだ」
イリス?「ならば、私も候補に加えてもらおう。必要ならば、力を貸す」
ガイ「……いいのか?」
イリス?「そのために来たのだ」
ガイ「……分かった。助かる」
アインズ「私とサーシャは、予定通り空から仕掛けるぞ」
サーシャ「うん。アインズに乗って、魔女に地上だけを狙わせないようにする」
リーゼリット「その間に、私が地上から狙撃するんだね」
ガイ「ああ。俺も地上で動く。魔女が高度を下げれば、攻撃する機会もあるはずだ」
ザック「となると、残りは地上組の援護か?」
ガイ「そうなる。リーゼが狙う時間を作る者と、怪我をした時に対応できる者が欲しい」
レム「……私も、行けます!」
ジョン「私も準備はできています。先ほどの戦いで使った分は、補充しておきましょう」
ステラ「……魔女だけを相手にするつもりでいると、また足元をすくわれるわよ」
ガイ「ああ。シュヴァイツェルとベストも警戒する。戦いが終わっても、その場で気を抜かないようにな」
セイン「……僕も、いつでも出られる」
ミラ「こっちの守りも必要だね。氷刃の魔女がいなくなったからって、魔物まで消えたわけじゃないし」
聖女「ええ。残る方々で協力して、避難所を守りましょう」
ガイ「頼む。同行するのは、俺とサーシャ、リーゼ、アインズ……それに、あと三人だ」
◆安価下1~3
星詠みの魔女との戦いに連れていく人物を一人、指定してください。
※同じ人物が複数回指定された場合、同行するのは一人分のみとし、重複分の再安価は行いません。
選ばれなかった人物は、避難所周辺の防衛にあたります。
(聖女、セイン、ザック、ミラ、レム、ステラ、ジョン、イリス?)
380 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 15:36:15.89 ID:KZVaLBrQO
ステラ
381 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 15:40:19.05 ID:PcWhIoerO
イリス?
382 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 15:40:41.02 ID:sJi5HQ6m0
ジョン
383 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 19:31:06.52 ID:v0+Ke4H9O
ガイ「ステラ、ジョン……それと、あなたにも来てもらいたい」
イリス?「承知した」
ジョン「ええ。よろしくお願いいたします」
ステラ「……私も?」
ガイ「ステラには、地上組の移動を助けてもらいたい。狙われた場所から離れる時や、負傷者を下がらせる時に頼りにしている」
ステラ「ああ、そういうこと……それなら私が適任ね。ただ、飛ばした先で気分が悪くなっても、文句は言わないでよ?」
ガイ「……覚悟はしておく」
ジョン「私は薬品で地上組を援護しましょう」
リーゼリット「よろしく、ジョンさん」
イリス?「私もお前たちと動こう。魔導拳銃で援護ができる」
ガイ「分かった。イリス、頼りにしている」
サーシャ「えっ……イリスさん?ダークヒーローと同じ名前なんだ……」
イリス?「……そう呼ばれているだけだ。本人ではない」
サーシャ「あっ、ごめんなさい。珍しいなって思って……」
イリス?「構わない……だが、これから戦う相手を思えば、紛らわしいか」
イリス?→無詠「……無詠。私のことは、そう呼んでくれ」
ガイ「……無詠、か」
無詠「昔の通り名だ。これなら、お前たちも困らないだろう」
サーシャ「……分かりました。よろしくお願いします、無詠さん」
ザック「……」
レム「……あの。怪我をしたら、ちゃんと戻ってきてくださいね?」
ガイ「分かっている。今回は、レムにその場で治療してもらえるわけじゃない。無理を重ねるつもりはない」
ジョン「応急処置に使う薬も持っていきます。ただ、治癒魔法と同じようにはいきませんので、その点はお忘れなく」
サーシャ「うん。誰かが動けなくなる前に、みんなで知らせ合おう」
セイン「……ガイ。彼女の星属性魔法は強力だ。一度避けても、次が来る。攻撃が途切れたと思っても、気を抜くな」
ガイ「ああ。気をつけよう」
セイン「……こちらは任せてくれ」
ザック「おう!留守は俺たちが守っておくぜ。みんな、ちゃんと帰ってこいよ!」
ミラ「帰り道で何かあった時も、こっちで動けるようにしておくね」
聖女「……どうか、お気をつけて」
ガイ「ああ……行ってくる」
⭐︎ステラ、ジョン、無詠が同行します。
選ばれなかった仲間は、避難所周辺の防衛にあたります。
384 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 19:33:47.34 ID:v0+Ke4H9O
ーーセイントレア平原
無詠「──この辺りから、星詠みの魔女の縄張りのようなものだ。少しでも外へ出ようとすれば、星属性の攻撃が飛んでくる」
アインズ「了解した。では、手筈通り二手に分かれるぞ。サーシャ、準備はいいか?」
サーシャ「うん!」
リーゼリット「サーシャ、アインズ。援護は私たちに任せて」
サーシャ「ふふっ……リーゼが地上にいてくれるなら安心だね」
リーゼリット「任せて。でも、あんまり無茶はしないでよ?」
アインズ「善処しよう。こちらも、止まって的になるわけにはいかんのでな」
ステラ「……ところで、私たちまで一か所に固まってたら、まとめて狙われない?」
ジョン「互いに援護できる距離を保って、散開するつもりですよ」
ガイ「ステラは周りを見て、退ける場所を確かめておいてくれ。リーゼが狙われたら、移動を頼む」
ステラ「分かったわ……リーゼ、飛ぶ時は合図するから、聞き逃さないでよ?」
リーゼリット「うん。頼りにしてる」
無詠「……来る時は早い。空から目を離すな」
空を見上げる無詠「……」
◆
385 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 19:34:15.41 ID:v0+Ke4H9O
ーー上空
ヒュオオオ──
アインズ(竜)「サーシャ。星詠みの魔女は見つけられたか?」
サーシャ「ううん……今のところは、まったく……別の場所を飛んでるのかな……?」
遠くで瞬く光「」ピカッ──
サーシャ「……!」
サーシャ「アインズ!下に避けて!」ガシッ
急降下するアインズ(竜)「!」ギュオンッ!
二人の頭上を貫く星の光「」ギュオオオオオ!!!
サーシャ「っ……!」グッ
アインズ(竜)「──よく見ていた!掴まっていろ、立て直すぞ!」バサァッ!
空に浮かび上がる複数の魔法陣「」フォン……
星詠みの魔女「……」
アインズ(竜)「フッ……また会ったな……!」
サーシャ「……見つける前に、見つかっちゃったね」
アインズ(竜)「ああ。だが、今度はこちらも戦うために来たのだ。サーシャ、いけるか?」
魔導弓を握るサーシャ「……うん」ギュッ……
星詠みの魔女「……」スッ
サーシャ「今度は、落とさせないよ……!」
ーー 戦闘開始 星詠みの魔女 ーー
◆反転コンマ下1【現在は拮抗しています】
【判定】
01-30痛恨
31-65劣勢
66-90優勢
91-00会心
【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り2回)
・『時間の檻』使用時の反転前コンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
386 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 19:34:50.27 ID:ilDj6ZLb0
連携技
387 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 20:43:43.36 ID:ZP0P/ai6O
◆72+15=87【優勢】
ステラ「今の光って……!」
リーゼリット「サーシャとアインズが見つかったんだ!……あそこか!仕掛けるよ!」スッ
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!ドギュウン!ドギュウン!
◇
地上から飛んでくる魔力弾「」ドギュウン!
弾丸を避ける星詠みの魔女「!」ヒラリ
サーシャ「さすがリーゼ!もう見つけてくれたんだ!」
アインズ(竜)「この機を逃すな!左へ回るぞ!」
サーシャ「うん!」グッ
大きく旋回するアインズ(竜)「」ギュオッ!
星詠みの魔女「……」スッ
アインズを狙う魔法陣「」キィィィン──
サーシャ「──撃つよ!」
魔導弓「」パシュンッ!
サーシャ「……っ、外れた!アインズ、避けて!」
身を翻す星詠みの魔女「」ヒラッ
その脇を通り抜ける魔力矢「」ヒュンッ!
アインズ(竜)「掴まれ!」グンッ
次々と放たれる星の光「」ギュオオオッ!!!
翼を傾けて躱すアインズ(竜)「」ギュルッ!
サーシャ「っ……狙いをつけてからじゃ、間に合わない……!」
◇
リーゼリット「……速い……でも、避ける方向が分かれば……!」カチャッ
ガイ「無詠。リーゼと別の方向から撃てるか?」
無詠「ああ。この距離では狙いがばらつくが、弾幕は張れるだろう」
ガイ「俺も援護する。ステラ、別の位置へ移してくれ。撃ったあとも、合図をしたらすぐに移動だ」スッ
魔導拳銃「」カチャ
ステラ「分かった。二人とも、掴まって!」
歪む空間「」グニャッ……
◇
星詠みの魔女「……」
アインズを狙う魔法陣「」キィィィン──
地上から飛んでくる魔力弾「」ドギュウン!
星詠みの魔女「」ヒラリ
続けて飛来する魔力弾「」ドギュウン!
星詠みの魔女「!」クルリ
星詠みの魔女を横切る魔力弾「」ヒュンヒュンッ!
高度を上げる星詠みの魔女「……!」グンッ
サーシャ「上に逃げた!」
アインズ(竜)「追うぞ!これ以上、高度を上げられては地上からの援護が届かん!」
急上昇するアインズ(竜)「」ギュオオッ!
388 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 20:44:44.28 ID:ZP0P/ai6O
サーシャ(リーゼが撃ったら横へ……そこにも弾が来たから、今度は上……!)
大きく揺れるアインズの背「」グンッ!
サーシャ(……っ、両手は離せない……でも、今なら!)
片手でアインズにしがみつくサーシャ「」ガシッ
片手で魔導弓を構えるサーシャ(初めてやるけど……!)
歯で弦を引き絞るサーシャ「」ギリッ……
魔導弓「」パシュンッ!
アインズ(竜)「サーシャ!?今、どうやって射った!?」
サーシャ(──当たった!)
星詠みの魔女の肩を貫く魔力矢「」ドスッ!
星詠みの魔女「……!」グラッ
サーシャ「……よし!みんなで追い込めば、当てられる!」
アインズ(竜)「見事だ!……だが、まだ来るぞ!」
肩に刺さった魔力矢を掴む星詠みの魔女「」グッ……
砕ける魔力矢「」パキンッ!
地上へ向けられる魔法陣「」フォン……フォン……
サーシャ「下を狙ってる!」
◇
キラッ──
ジョン「皆さん、煙幕を張ります!その間に移動を!」ポイッ
噴き出す煙「」ブシュウウッ!
辺りを包む煙幕「」モクモク……
リーゼリット「完全に狙われる前に……!」スッ
周囲を包み込む闇「」ブワッ……
ステラ「跳ぶわよ!掴まって!」
無詠「……来るぞ!」
ガイ「跳べ、ステラ!」
歪む空間「」グニャッ……
煙幕と闇に向けて放たれる星の光「」ギュオオオオオ!!!
ドガァァァァン!!!ドガァァァァン!!!ドガァァァァン!!!
闇の中を走るリーゼリット「──っぶな〜!あのまま撃ち続けてたら、直撃だったね……!」ダダダダ
煙幕の中を走るジョン「──薬品の数にも限りがありますので、早く決着をつけてもらいたいところですね!」ダダダダ
◇
抉れた地面「」シュウウウ……
離れた場所に現れる三人「」グニャッ……
ステラ「っ……!二人とも、無事ね!?」
ガイ「ああ……助かった……!」
無詠「上を見ろ。こちらを狙った分、空への攻撃が薄くなっている」
星詠みの魔女へ迫るアインズ(竜)「」ギュオオッ!
ガイ「よし。もう一回、援護する……!」
◆反転コンマ下1【現在は優勢です】
【判定】
01-20痛恨
21-45劣勢
46-85優勢
86-00会心
【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り1回)※現在使用不可
・『時間の檻』使用時の反転前コンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
389 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 20:50:29.70 ID:YPlrVT970
あ
390 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 21:15:05.89 ID:YEXuO/o0o
えぇ
391 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 21:30:32.20 ID:xGagLFTpO
◆7【痛恨】
サーシャ「……こっちを見てない……!アインズ、今なら!」
アインズ(竜)「ああ──!」
顎の奥に灯る炎「」ゴウッ……
星詠みの魔女「……」
地上へ向けられた魔法陣「」キィィィン……
◇
魔導拳銃を構える無詠「……!」バッ
無詠「──まずい、あれは私たちへの攻撃じゃない!!!」
ガイ「!?」
◇
星詠みの魔女「」クルッ
アインズへ向きを変える魔法陣「」グンッ!!!
サーシャ「──!?アインズ!!!!」
アインズ(竜)「くっ……!」
身体を捻るアインズ(竜)「」グオッ!
放たれる星の光「」カッ──
アインズの翼を貫く光「」ドシュウウウッ!!!
アインズ(竜)「──グオオオオッ!!!」
サーシャ「アインズ!?」
翼から噴き出す鮮血「」ブシュッ……
大きく傾くアインズの身体「」グラッ……
サーシャ「っ……!」ガシッ
サーシャ(……!魔導弓が……!)
落ちる魔導弓「」ポトッ……
アインズ(竜)「サーシャ……!離す、な……!」
裂け目が広がる翼「」ブチッ!
アインズ(竜)「ぐっ……うっ……!」
激しく回転するアインズの身体「」ギュルッ!!!
サーシャ「──あっ」
鱗から離れるサーシャの手「」スルッ……
アインズ(竜)「──サーシャ!!!」
空へ投げ出されるサーシャ「」
◇
落下していくサーシャ「」ヒューン……
リーゼリット「──サーシャ!!」
ガイ「ステラ!空間魔法で拾えないか!?」
ステラ「あんな高さで、しかも落ちてるのよ!?位置を合わせなきゃ……!」
ガイ「俺も連れていけ!掴むのは俺がやる!」
ステラ「……っ、待って!今、狙いを──!」
◇
サーシャ「っ……あ……!」ヒューン……
遠ざかっていくアインズ「」
サーシャ(……落ちてる……私……)
サーシャへ向けて急降下するアインズ(竜)「サーシャああああ!!!!」
アインズの背後に展開される複数の魔法陣「」キラッ──
◇
392 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 21:31:08.11 ID:xGagLFTpO
ジョン「いけない、このままでは……!」
リーゼリット「止まってよ……!今、狙わないで!」
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!ドギュウン!ドギュウン!
◇
魔力弾を躱す星詠みの魔女「」ヒラッ……
星詠みの魔女「……」スッ
落下するサーシャへ向けられる白い手「」
◇
無詠「──駄目、イリス!!!」
魔導拳銃「」ドドドドッ!!!
ガイ「ステラ……!」
ステラ「分かってる!……掴まって!」
ステラの腕を掴むガイ「」ガシッ
ガイ(……間に合え……!)
◆反転コンマ下1【現在は劣勢です】
【判定】
01-50敗北(死亡判定)
51-70劣勢
71-95優勢
96-00会心
【補正・特殊行動】
・『連携技』+15 連続で使用できない(残り1回)
・『時間の檻』使用時の反転前コンマが奇数で+99/偶数で+0(残り1回)
・『遅刻斬』-10 次の判定に+40(残り1回)
・『怠惰の権能』+30 次の判定に-20/使用時に劣勢状態の場合、拮抗状態に戻す(残り1回)
393 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 21:32:05.44 ID:ilDj6ZLb0
時間の檻
394 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 21:39:26.19 ID:xGagLFTpO
◆反転コンマ下1〜3
下1リーゼリット
下2ステラ
下3ジョン
【判定】
01-30 死亡
31-55 重傷(7日間戦闘に参加できません)
56-75 軽傷(3日間戦闘に参加できません)
76-00 無傷
395 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 21:43:12.30 ID:kp7JWbLsO
あ
396 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 21:43:31.78 ID:YEXuO/o0o
気が重い
397 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 21:45:26.78 ID:RLpNmFmS0
どうなる
398 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/27(日) 22:04:50.91 ID:RCvgTBJgO
最初は勝てそうだったのに
399 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:12:24.66 ID:RpnlmCm1o
◆44+0【敗北】
歪む空間「」グニャッ……
サーシャを抱き抱えるガイ「──間に合ったか!」
サーシャ「わっ……ガイ!?」
放たれる星の光「」カッ──
アインズ(竜)「!!!!!」
二人へ向けて急降下するアインズ(竜)「」ギュンッ!!!
ガイ「!?サーシャ!!!」
サーシャ「えっ!?きゃああああああ!!!」
カッ──
光を浴びるアインズ(竜)「ギャオオオオオオオオッ!!!!」ジジジジ!!!
サーシャ「──!?そんな、アインズ!アインズ!!!」
ガイ「っ……!」
シュウウウウ……
アインズ(竜)「……案ずるな……私は、この程度では死なん……」フラッ……
二人を掴むアインズ(竜)「」ガシッ
二人を抱えたまま落下するアインズ「」ヒューン……
ドォォォン……
◇
ステラ「ねえ、ちょっと!!!これかなりマズイんじゃない!?」
ジョン「撤退するしかありません!残りの煙幕を全て使います!」
次々と投げられる小瓶「」ポイッ!ポイッ!
噴き出す大量の煙「」ブシュウウウウッ!!!
ジョン「ステラさん!落ちた三人を、こちらへ!」
ステラ「分かってるわよ……!」
煙の向こうへ手を伸ばすステラ「」バッ
◇
400 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:12:55.89 ID:RpnlmCm1o
地面に横たわるアインズ(竜)「……ぐ……」
竜の腕から這い出すガイ「っ……サーシャ、アインズ……!」
額から血を流すサーシャ「……う……」
ガイ「血が……息はある……!アインズ、動けるか!?」
アインズ(竜)「……少し……待て……」
炎に包まれる竜の身体「」シュウウ……
アインズ「……っ……」ググ……
ガイ「無理に立つな。今──」
三人の周囲で歪む空間「」グニャッ……
◇
ジョンの前に現れる三人「」ドサッ……
ステラ「──っ、連れてこれた……!ひどい状況……!」
ジョン「ガイさん!お二人を寝かせてください!」
ガイ「ああ……!サーシャは、落ちた時に頭を……アインズも、背中と腕が……!」
傷口へ布を押し当てるジョン「……まずは、出血を抑えます!」グッ
アインズ「……すまん……サーシャを……」
ガイ「助けてくれたんだろう……!今は喋るな!」
リーゼリット「──ガイ!三人とも、戻れた!?」
狙撃型魔導銃「」ドギュウン!
ガイ「ああ!リーゼ、お前もこっちへ!」
リーゼリット「分かった……!もう少しだけ、押さえるから!」
無詠「私が撃つ。その間に下がってくれ」
魔導拳銃「」ドドドッ!!!
ステラ「全員、できるだけ近くに寄って!避難所まで、一気に跳ぶわ!」
ジョン「この人数を一度にですか!?」
ステラ「途中で捕まるよりマシでしょう!早く!」
◇
星詠みの魔女「……」
煙を突き抜けて飛来する魔力弾「」ヒュンヒュンッ!
身を翻す星詠みの魔女「」ヒラッ……
眼下に広がる煙「」モクモク……
星詠みの魔女「……」スッ
展開される魔法陣「」フォン……フォン……フォン……
◇
401 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:13:46.90 ID:RpnlmCm1o
無詠「……!全員、伏せろ!」
リーゼリット「──え?」
煙の中へ降り注ぐ星の光「」ギュオオオオッ!!!
ドガァァァァン!!!
ドゴォォォン!!!
ステラ「きゃっ……!」
途切れる空間の歪み「」グニャッ……
ジョン「くっ……!」
サーシャに覆い被さるガイ「……っ!」
爆風に押し流される煙「」ブワァッ!!!
銃を抱えて走るリーゼリット「っ……!隠れてても、お構いなしってこと……!?」ダッ
足元を貫く星の光「」ドガンッ!
よろめくリーゼリット「わっ……!」グラッ……
リーゼリット(……止まっちゃ、駄目……!)
体勢を立て直すリーゼリット「」グッ
背後で瞬く光「」カッ──
リーゼリットの脇腹を貫く星の光「」ドシュッ!!!
リーゼリット「……ぁ……これ……ヤバいかも……」
手から落ちる狙撃型魔導銃「」ガシャッ……
膝をつくリーゼリット「……」ドサッ
402 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:14:25.33 ID:RpnlmCm1o
ガイ「──リーゼ?」
地面へ広がる血「」ダラー……
ガイ「リーゼ!!!」シュンッ!!!
リーゼリットを抱き起こすガイ「おい……!リーゼ……!」
リーゼリット「……ガイ……」
ガイ「喋るな!今、ジョンのところへ……!」
リーゼリット「……ごめん……銃……落としちゃっ……」
ガイ「銃は後だ!だから、もう……!」
二人を包む空間の歪み「」グニャッ……
ステラの近くに現れる二人「」ドサッ……
目と鼻から血が流れるステラ「っ!」ツー……
ガイ「すまん、ステラ!ジョン、リーゼを……!」
ジョン「……!これは……!」バッ
傷口を押さえるジョン「……ガイさん、この布を!強く押さえていてください!」ググッ
ガイ「ああ……!」グッ……
リーゼリット「……っ……ぁぁあっ……!」
ガイ「すまん……!だが、押さえないと……!」
ステラ「みんな、揃ったわね!?今度こそ──」
無詠「……待て。まだ、こちらを狙っている」
再び光を蓄える魔法陣「」キィィィン……
ステラ「……しつこいのよ……!」
無詠「……転移には、あとどれくらいかかる?」
ステラ「せめて、あと三十秒はいる!」
魔導拳銃を握り直す無詠「分かった。私が注意を引こう」カチャッ
ガイ「待て……何をするつもりだ」
無詠「ここに固まっていては、また狙われる。私が離れて撃てば、その間に準備ができるだろう」
ガイ「だが、あなたは──」
無詠「その子の傷を押さえていろ」
ガイ「……!」
血に染まっていく布「」ジワ……
無詠「……まだ、助けられるはずだ」
ステラ「私が呼んだら、すぐ戻ってきなさいよ。遠くまで行かないで!」
無詠「わかった──」
煙の外へ駆け出す無詠「」ダッ!!!
◇
403 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:15:08.95 ID:RpnlmCm1o
星詠みの魔女「……」
煙の中から現れる無詠「──こっちだ!」
魔導拳銃「」ドギュウン!ドギュウン!
身を翻す星詠みの魔女「」ヒラッ……
無詠(……そうだ。もう少し、私に付き合ってくれ……)
走りながら撃ち続ける無詠「」ドドドドッ!!!
無詠へ向けられる魔法陣「」グンッ……
◇
ステラ「全員、私のそばに……!絶対に、離れないで……!」
広がっていく空間の歪み「」グニャ……グニャ……
ジョン「アインズさん、こちらへ……!」
アインズの肩を支えるジョン「」グッ
ガイ「リーゼ……聞こえるか。帰るぞ……!」
リーゼリット「……はっ……はぁっ、ぁ……」
ガイ「……リーゼ……!」
ステラ「これだけ魔力が貯まれば……!無詠!戻って!」
無詠「……!」ダッ
星の光「」ギュオオオッ!!!
無詠「っ……!」ザッ
抉られる地面「」ドガァンッ!!!
煙の向こうで歪む空間「」グニャッ……
無詠「……」
星詠みの魔女「……」スッ
無詠の頭上で輝く魔法陣「」キィィィン──
無詠「──ステラ!私を待つ必要はない。転移してくれ!」
ステラ「えっ!?……でも……!」
無詠「その子たちを助けてくれ……頼む」
ガイ「無詠──!」
ステラ「──っ、跳ぶわよ!!!」
六人を包み込む空間の歪み「」グニャアッ!!!
誰もいなくなった地面「」
無詠「……行ったか。さて──」
降りてくる星詠みの魔女「」スタッ……
無詠「……イリス」
星詠みの魔女「……」スッ
展開される魔法陣「」フォンッ
無詠「……やっと、近くで顔を見られたね」
放たれる星の光「」カッ──
◆
404 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:15:44.98 ID:RpnlmCm1o
ーー聖ヴァレリオ教会
歪む空間「」グニャッ……
床へ倒れ込む一行「」ドサッ!!!
聖女「……!?皆さん!!!」タタッ
ステラ「……はっ……はぁ……っ……!」
ジョン「誰か!手を貸してください!」
レム「サーシャさん!?アインズさんまで……!」
血に濡れたリーゼリットを抱くガイ「レム!リーゼを……頼む……早く……!」
レム「……っ、はい!」
リーゼリットの傷へかざされる手「」パァッ……
ガイ「……帰ってきたぞ、リーゼ……」
リーゼリット「っ、はっ……はっ……」
ガイ「……もう、大丈夫だ……!」グッ……
405 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:16:26.71 ID:RpnlmCm1o
リーゼリット「……なんか……あはは……アンタのそんな顔で見られるの……初めてかも……」
ガイ「こんなときに、何を……!」
リーゼリット「……ねえ、ガイ。ちょっと……変な形になっちゃうんだけどさ……約束、覚えてるよね?」
ガイ「……やめてくれ……」
リーゼリット「……ヴィルトの名前、受け取ってくれる……?」
ガイ「そんなこと言うな……!」ポロッ……
リーゼリット「……お願いだよ。もう……目、見えなくなってきちゃってさ……」
ガイ「リーゼ……!」ポロポロ……
ガイの頬へ伸ばされる手「」スッ……
ガイ「……っ」
ガイの頬に触れるリーゼリット「」ピトッ……
リーゼリット「……ガイ……」
ガイ「……もう喋るな……レムが治してくれる……!助かるんだ……!だから──」
リーゼリット「聞いて」
ガイ「……っ……」
406 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:17:04.70 ID:RpnlmCm1o
リーゼリット「ヴィルトはね……ただの名前じゃないの……受け取って……次に繋いで……そうやって、残していく名前なの……」
リーゼリット「だから……私で終わらせたくない」
ガイ「……俺なんかが……受け取っていい名前じゃない……」
リーゼリット「ふふ……また、それ?……私が……アンタに渡したいって言ってるの……」
リーゼリット「だから……それでいいでしょ……?」
ガイ「……っ……!」グッ……
リーゼリット「ね?」
ガイ「……分かった……」
リーゼリット「……」
ガイ「受け取る……!」
ガイ「お前の名前……ヴィルトの名前……俺が受け取る……!」
リーゼリット「……そっか……」
僅かに笑うリーゼリット「……よかった……」ニッ
ガイ「だから……だから、お前も一緒に──」
力なく垂れるリーゼリットの腕「」ダラン……
リーゼリット「」
ガイ「……リーゼ?」
レム「ダメです、リーゼさん!リーゼさん、起きて!起きてください!!!」
リーゼリット「」
ガイ「……おい……」
ステラ「っ……」
俯くジョン「……」
口に手を当てる聖女「そんな……!」
ガイ「あ……あぁ……」
ガイ「──うああああああああああっ!!!!」
⭐︎星詠みの魔女に敗北しました。
407 :
◆sIVlz2/mNs
[saga]:2026/09/27(日) 23:21:04.62 ID:RpnlmCm1o
星詠みの魔女との戦いに敗れ、傷つきながらも第七避難所へと帰還したガイたち。
圧倒的な力を前に、多くのものを失った一行に、あまりにも重い現実が突きつけられる。
それでも、世界めくれを止めるための歩みを止めることはできない。
失ったものを胸に、残された者たちはそれぞれの想いと向き合い、再び前へ進むための道を模索していくのであった……
本日はここまでです。
次回もよろしくお願いします。
それでは、また。
408 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/28(月) 00:57:14.05 ID:fGow0+aro
乙
まあ行動選択のミスだったな
409 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/28(月) 02:15:58.68 ID:B8H5yLpeo
おつ
よく頑張った私の愛娘…ゆっくりお休み
いやこれもうガイ君再起不能では
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2026/09/28(月) 13:59:09.32 ID:+slTkoLEO
やはり空間魔法は逃走に便利
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