過去ログ - ミュウツー『……これは、逆襲だ』 第二幕
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1: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 22:49:25.80 ID:5XhV8xEEo


夢を見た。

空が見える。

海が見える。

どちらも深く、高く、青い。

どちらも同じように青いのに、その境界線は実にはっきりしている。


『私』は、『私』ではない誰かの目を通して、そんな夢の世界を見ていた。


いつの間にか『私』は、海に囲まれた地面の上に立っている。

あたりには瓦礫が散乱していた。

焼け焦げ、ねじれ、崩れ、朽ちている。

夢だからだろうか。

音はなにも聞こえない。

風の音も、波の音も。

まるで、耳に厚い膜を張られている。

さもなくば、誰かに耳を塞がれている。


『私』の入り込んだ誰かが、おのれの立っている足場の周囲を、ぐるりと見渡した。

当然だが、この悍ましい景色の中に『私』以外は誰もいない。

それはとても残念なことだ、と『私』はこっそり思う。

せめて気心の知れた誰かでもいれば、こんな場所でも不快にならずに過ごせるだろうに。

もっとも、この景色を実際に見ていた頃は、そんなことを思いもしなかっただろうが。

実際に?

……そうだ、知っている。

ここがどこなのか、どんな場所なのか、『私』はよく知っている。

『私』が造られた場所だ。

そして――『私』が棄てた場所だ。




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2: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 22:51:29.03 ID:5XhV8xEEo

・赤緑からXYの本編ゲーム世界+『逆襲』+首藤要素+独自設定+妄想を詰め込んだ世界です

・ミュウツーが名無しの洞窟からヤグルマの森に飛び出し、出会ったポケモンや人間とのんびり暮らします

以下略



3: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 22:52:45.18 ID:5XhV8xEEo


そうか。

これは『私』の古い記憶なのか。
以下略



4: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 22:53:41.54 ID:5XhV8xEEo

溜め込んでいた重い息を吐き出しながら、若いレンジャーは歩みを止めた。


レンジャー「ふう」
以下略



5: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 22:54:50.89 ID:5XhV8xEEo

――二十三番でお待ちの方、三番窓口までお越しください

――では、検査の申し込みはこちらへ記入を

以下略



6: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 22:55:23.06 ID:5XhV8xEEo

いい加減にしてくれ、と心の中で毒突く。

いい加減にしよう、と頭を切り替えるべく努力する。

以下略



7: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 22:56:09.22 ID:5XhV8xEEo

母親の声は、対照的なまでに冷めている。

単に興味がないというよりも、むしろあまり快く思っていない。

以下略



8: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 22:56:51.38 ID:5XhV8xEEo

母親「なにを?」

少年「ポケモンは、うまれた ところじゃないと、なかまはずれに されるんだって」

以下略



9: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 22:57:47.03 ID:5XhV8xEEo

レンジャー(……)


二人にそれと悟られないように、小さく“ごくり”と喉を鳴らす。
以下略



10: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 22:59:39.77 ID:5XhV8xEEo

若いレンジャーは弾かれたように立ち上がり、素頓狂な声を上げた。

あの声の調子では、こちらが気づくまでに何度も呼んでいたのだろう。

以下略



11: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 23:00:36.67 ID:5XhV8xEEo

レンジャー(どこでどう暮らすのが、こいつにとっては幸せなんだろうなぁ)

レンジャー(あんなふうに懐いてるってことは、まあ上手くやってくれてるんだろう)

以下略



12: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 23:01:13.97 ID:5XhV8xEEo

コマタナ「うぉ、あ……?」

レンジャー「わぁっ、なんだよ」

以下略



13: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 23:02:06.79 ID:5XhV8xEEo





以下略



14: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 23:02:46.78 ID:5XhV8xEEo

ふと、遠くからコマタナの声が聞こえたような気がした。

少年は、はっとして顔を上げる。

以下略



15: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 23:04:10.52 ID:5XhV8xEEo



不意に視界が薄暗くなった。

以下略



16: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 23:05:17.25 ID:5XhV8xEEo



????「そのコマタナを見つけ出すことが、本当に、正しいのでしょうかね」

以下略



17: ◆/D3JAdPz6s[saga]
2014/09/24(水) 23:08:51.44 ID:5XhV8xEEo
今回は以上です

相変わらずな皮切りで相変わらずな内容ですが、
今スレもよろしくお願いします
引き続き、楽しんでいただければ幸いです
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/24(水) 23:25:46.07 ID:8X0KMD4Eo
やったあ続き来たぁ!乙乙


19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/24(水) 23:32:18.99 ID:45CaRSrqo
乙です


20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/24(水) 23:40:21.27 ID:b4VbDSpRo
乙でしたー
最後の人物はゲーチスかな


21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/25(木) 12:45:12.42 ID:cGFQrFSv0
昨日知って今追いついた!

超しえん!
楽しみ


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