650: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:22:14.78 ID:yRnDkTL00
651: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:22:51.15 ID:yRnDkTL00
――――その『一度』が起きたのは、今から一年前。
舞台は学園都市のみならず、世界でも有数のお嬢様学校である常盤台中学。
関係者以外は、例え王族であっても入ることは出来ない聖域に於いて、
年に一度だけ、限られた区画のみが一般に公開される時期がある。
652: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:23:56.08 ID:yRnDkTL00
目的の会場についた時、その場所は演奏会を目的とした生徒と報道関係者である大人でごった返していた。
生徒は憧れのレベル5である『超電磁砲』を一目でも見るために。
大人はレミリアと同じく、『超電磁砲』に接触して情報を得るために。
それぞれの思惑を胸に秘めた者達によって、会場はまさに混沌と化していた。
653: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:24:37.11 ID:yRnDkTL00
『超電磁砲』による、中学生としては十二分とも言える腕によるヴァイオリン演奏は、
特段変わったようなこともなく、順調に進行していった。
演奏時間が10分弱のものを3曲。学園祭の催しとしては丁度良いくらいだろう。
654: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:25:51.68 ID:yRnDkTL00
655: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:26:41.96 ID:yRnDkTL00
数秒にも満たない間に起こった出来事を前にして、レミリアは為す術無くその場に崩れ落ちた。
辛うじて椅子にもたれ掛かったが、猛烈な吐き気と共に冷や汗が吹き出し、身動きを取ることすらままならない。
異常に気づいた係員の手を借りて何とか事なきを得ることは出来たものの、『超電磁砲』に会うことは終ぞできなかった。
656: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:28:50.23 ID:yRnDkTL00
運命の中に出てきた者達。出てきた人物は計3人。
一人は白髪の男。この男については、何者なのかは見当もつかない。
あのような狂った笑いをする知り合いなど、自身の記憶の中には存在しない。
むしろ、いて堪るものか。狂人とお近づきになるのはこちらから願い下げである。
657: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:29:21.97 ID:yRnDkTL00
その『超電磁砲』が、どのような理由であの場所に立つことになったのか。
あの白髪の男との関係は。何故その男と戦うようなことになったのか。
そして地に伏していた少女――――彼女が何故、『超電磁砲と瓜二つ』だったのか。
658: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:29:54.25 ID:yRnDkTL00
そこまで考えたところで、レミリアはそれ以上の思考を放棄した。
頭の中に湧き出そうになった1つの回答。それを知覚してしまうのを拒否したのである。
深入りしすぎると碌な事にならないような気がする――――
それは雑誌記者として働く中で身につけた、一種の感のようなものだった。
659: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:30:43.52 ID:yRnDkTL00
それはある種の諦観とも言えるかもしれない。
過去に於いては、認めたくない運命に対して何度も反逆したものだが、今となってはその気概など無くなってしまった。
超能力の発動によって一方的に突きつけられる運命を、ただそのまま受け入れる。
そんな風になってしまってから、一体どれだけの時間が経ったのか。
660: ◆A0cfz0tVgA[sage saga]
2016/06/13(月) 01:32:13.06 ID:yRnDkTL00
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