【ミリマス】歌織「分かってます。音無さんにはナイショですね?」
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1: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:24:49.04 ID:aEft37UE0
===

一瞬、世界が無音になりました。

でも次の瞬間には地鳴りのような声援と、
触れずにいても火傷しそうな人の熱気で会場全体が包まれる。

ここは一つの大きな舞台。

命を燃やすきらめきで、見る者を魅せる迫力の――。

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2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:26:09.38 ID:aEft37UE0

「なにボーっとしてるですか歌織さん! ほら来た、来た、来たぁっ! ドンドン上がって来ましたよ!」

「ひ、人の声がこんなに強く……。ど、どこです? 私には何がなんだか」

以下略 AAS



3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:27:29.72 ID:aEft37UE0

「入った! ゴール、決まりましたねっ!」

「くあー、ああぁぁ……!」

以下略 AAS



4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:29:07.53 ID:aEft37UE0

「なにって、歌織さんが最初に言ったでしょう? 俺とパドックを見てる時、あの赤いのは随分調子が良さそうだって」

プロデューサーさんのその言葉に、私はビックリ仰天です。
そのまま「いえいえいいえ!」と否定するように両手を横に動かすと。
以下略 AAS



5: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:30:15.34 ID:aEft37UE0

「どうか外れてませんように……!」

「あれ? 歌織さんも馬券買いました?」

以下略 AAS



6: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:31:46.45 ID:aEft37UE0

チラリと隣に目をやると、そこには肩を落とした彼の姿。
力なく垂らした両手から、馬券が涙のようにこぼれます。

「二着……。この組み合わせは買ってねぇ」
以下略 AAS



7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:33:09.55 ID:aEft37UE0

「そういうの、とても困ります」

だから呆れたように腕を組み、私は彼のことを少々厳しい顔で見下ろすと。

以下略 AAS



8: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:34:04.95 ID:aEft37UE0

「アナタという素敵な女性の発言を、趣味である乗馬を通して培った、馬を見る目を信じたんだ!」

「勝手な人!」

以下略 AAS



9: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:34:57.25 ID:aEft37UE0

「酷いです! アナタという人は平然と、想い出に手垢をつけていく!」

「固いこと言わずに歌織さん。一緒に垢にまみれましょ? 俗世に染まっちゃいましょう?」

以下略 AAS



10: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:35:54.36 ID:aEft37UE0

「……千鶴さんならセレブだから、少しは用立ててくれるのになぁ」

「うっ」

以下略 AAS



11: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:37:02.80 ID:aEft37UE0

そう、仕事帰りの寄り道で、こんな話になるなど予想外。

プロデューサーさんは恐る恐るといった様子で私から馬券を受け取ると、
その番号を確認して驚いたように言いました。
以下略 AAS



12: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:37:57.76 ID:aEft37UE0

特にこれと言った理由も無いハズなのに、なぜだか無性に照れ臭い。
……私はしばらくもじもじとしてましたが、結局勇気をもって最後まで、しっかり彼に伝えました。

「『この馬、上品な感じが歌織さんにそっくりだと思いませんか?』って」
以下略 AAS



13: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:38:56.29 ID:aEft37UE0

なんとなく決まりが悪くなって、真っ直ぐ彼を見られません。
向こうもソレは同じみたい。照れ臭くって、恥ずかしくって。

当選順を待つ時より、もっと大きなドキドキが耳元で鳴ってる気がします。
以下略 AAS



14: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:39:49.25 ID:aEft37UE0

「だから、この子がこの世に生まれたのは、プロデューサーさんあってこそで!」

「お、俺があってのこの子ですか……!」

以下略 AAS



15: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:40:43.92 ID:aEft37UE0
===

「はい、はい、分かってますよ音無さん。寄り道せずに帰ってます! 
でもちょっとだけ、渋滞に巻き込まれちゃいまして――」

以下略 AAS



16: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:41:33.93 ID:aEft37UE0

「愛する音無先輩に、小生嘘はつきません! あ、待ってまってよ呆れないで! 帰りますから切らないで――」

自分で言うのもなんですが、現役アイドルと一緒に居て、だけど心は全然余所を向いていて。
……なんだか悔しい気がします。負けてるような、つまらないような。
以下略 AAS



17: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:42:31.20 ID:aEft37UE0

「本当に、お二人は仲が良いですね」

「遠慮がないってだけですよ。事務所で一、二の古株ですし」

以下略 AAS



18: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:43:22.93 ID:aEft37UE0

「なるほど。確かにまぁ、縫製のバラつき具合で顔も違ってきますわな」

「どこの人です? その喋り方」

以下略 AAS



19: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:44:28.99 ID:aEft37UE0

「むむっ!? こ、こいつぁ……!」

「どうしました? 決まりました?」

以下略 AAS



20: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:45:17.01 ID:aEft37UE0

「プロデューサーさん」

「はい、なんです?」

以下略 AAS



21: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/09/20(水) 18:46:17.11 ID:aEft37UE0

その言葉に、チクリと痛む胸の奥。

……だから、かな? 少し意地悪になってしまうのは。

以下略 AAS



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