4: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:41:34.77 ID:7ZeMEN950
  
 とにかく戦いの準備は整った。 
 後は飼い主の自分が頑張るだけだ。 
  
 星梨花はとろみのついた犬用シャンプーを手の平の上に広げたなら、それをくちゅくちゅさせて泡立てると、 
5: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:43:11.06 ID:7ZeMEN950
  
 「荷物はーちょっとでいい、選ぶのーもっ楽しい♪」 
  
 歌を口ずさみながら小一時間を掛けて作業完了。 
  
6: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:45:11.09 ID:7ZeMEN950
 === 
  
 「それでこれが、その時に撮った写真です! こんなに沢山いたんですよ?」と、 
 スマホの画面いっぱいに映し出されたノミ達の行水を誇らしげに掲げて星梨花は言った。 
  
7: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:47:06.31 ID:7ZeMEN950
  
 「うあうあ〜!? ご飯食べてるのにぃ!!」 
  
 「せりかっちは不意打ちにも程があるよ〜!?」 
  
8: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:48:44.07 ID:7ZeMEN950
  
 「わたしみたいに犬を飼ってる人だったら、 
 見慣れてるまでは言わなくても、ある程度平気だと思いますよ」 
  
 そのある程度が洗面器に浮いたノミを写真に収めるレベルなのか……。 
9: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:51:11.79 ID:7ZeMEN950
  
 だが、今になって二人の記憶のゴミ箱からサルベージされたこの映画が、 
 一人の少女の知的好奇心を刺激して、日常におけるある疑問と答えを関連づける役目を果たしたのだ。 
  
 「つまり、ノミは人に移るんですね?」 
10: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:52:33.91 ID:7ZeMEN950
  
 「二人?」 
  
 「ひびきんと……誰さ?」 
  
11: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:55:10.34 ID:7ZeMEN950
  
 そもそもひびきんとは、本名を我那覇響という十六歳の少女であり、 
 彼女はアイドルになるために沖縄から上京して来た元気娘。 
  
 その際、家族と称する多種多様なペット達も一緒に連れて来たのだが。 
12: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:57:06.43 ID:7ZeMEN950
  
 そうして件のプロデューサー。 
  
 こちらは表立って枕扱いされることは無いが、誰それがその肩を借りただの、 
 いつぞや腕を借りただの、私は膝を貸しただの。 
13: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/17(日) 11:57:33.20 ID:7ZeMEN950
 ここまで。 
14:名無しNIPPER[sage]
2018/06/17(日) 12:55:47.91 ID:jTYCrJiJO
 期待 
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