スタンガン娘「観念しなさい!」テロリスト「ま、待て! 私は君を助けに……!」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/28(火) 22:28:11.59 ID:wSMTfuWsO
「今日からこの部屋の中で自由に過ごしてください。外出は出来ませんが、三食きちんと食事を食べ、睡眠をしっかりとって健康体でいる限り、私共が干渉することはございません。それではどうぞごゆるりと、お寛ぎくださいませ」

栽培センターから直送で運ばれたその施設は、病院とホテルが合体したような建物だった。
あてがわれた部屋はそれなりに広く、テレビやゲーム、漫画などの娯楽が充実していて飲み物や食べ物にも困ることはなく、これが噂に聞くところの漫画喫茶みたいな空間だと思われた。
しかし、そんな居心地の良い部屋から一歩出れば、そこは紛れもなく病院であり、白い壁と冷たいリノリウムの床がどこまでも続いていた。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/28(火) 22:30:10.80 ID:wSMTfuWsO
《施設内に武装集団が侵入しました。各自警戒の上、自衛してください。繰り返します……》

はて、武装集団とは。テロリストだろうか。
まあ、こんなご時世なのでそうした輩も多い。
明日中にはクリア出来そうなゲームがあったのに、なんともタイミングが悪いと思った。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/28(火) 22:32:12.33 ID:wSMTfuWsO
「観念しなさい!」
「ま、待て! 私は君を助けに……!」
「問答無用!」

バチバチバチバチバチバチバチバチッ!
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/28(火) 22:34:05.47 ID:wSMTfuWsO
「いいか、目隠しを外すぞ。噛みつくなよ?」
「ひとを犬扱いしないで」

そんな心外な前置きをされて拘束された私は目隠しを外されて、部屋の明るさに目を顰めた。

以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/28(火) 22:36:24.06 ID:wSMTfuWsO
「いい? 私はね、秀でた才覚に恵まれなくて、何かしらの職種の適正すらなかったの」

これは紛れもない事実である。
だからこそ、期末テストで落ちた。
同時に生きる資格を失ったのだ。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/28(火) 22:38:45.75 ID:wSMTfuWsO
「いま帰ったよ」
「……おかえり」

人権団体に引き取られてひと月が経った。
私の暮らしは施設の頃とあまり変わらず。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/28(火) 22:40:11.76 ID:wSMTfuWsO
「何が観たい?」
「なんでもいい」
「君はそればっかりだな……」

夜寝る前に、一緒に映画を観る。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/28(火) 22:41:47.27 ID:wSMTfuWsO
「今日は何を観る?」
「今日はいいわ」
「映画、観ないのかい?」

しばらくそんな生活を続けて、ふと思った。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/28(火) 22:43:34.39 ID:wSMTfuWsO
「お願い。やって」
「い、嫌だよ! 危ないじゃないか!?」
「大丈夫。あくまで護身用だから平気よ」

デモンストレーションとばかりにバチバチと紫電を迸らせると、青ざめてガタガタと震えた。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/28(火) 22:46:19.23 ID:wSMTfuWsO
「う、う……っ」
「あ、気がついたかい? 良かった……」

目を開くと、私は膝枕をされていた。
ほっとしたような保護者の顔が愛しくて。
以下略 AAS



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