【ガルパンSS】沙織「彼女のうたかた」エリカ「ある日の喫茶店での出会い」
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1:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:05:43.04 ID:a4T5KC6j0


喫茶店の扉を開けた私をカランカランとカウベルが歓迎する。

そういうところもなんだかアンティークチックで、ここが『知る人ぞ知る』なんてうたい文句で『多くの人』に知られてる理由なんだろうな、と。一人納得する。

さて、店員さんはどこなのかな?

私が入口で突っ立ってると、奥から慌てた様子で店員さんがやってきて、「1名様ですか?」と聞いてくる。

いつもなら「いいえ、5人です」って答えるんだけど、あいにく今日はお一人様。

私は小さく「はい」と返して店員さんの案内で席へと向かって行く。

さて、一人寂しくだけど優雅な時間を過ごそう、そう思っていた時――――視界の隅に銀色の光がちらついた。


「あれ?」


店員さんの案内から外れて、私はその銀色へと近づいていく。

窓際の二人掛けのテーブルについている彼女はこちらに気づいた様子もなく、黙々と本を読んでいる。

そして、私は彼女の目の前に立ちその名を呼ぶ。


「逸見さん?」

「え?」


彼女は―――逸見さんは驚いた様子で私を見上げ、


「武部、沙織さん?」


少し、たどたどしく私の名前を呼んだ。


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2:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:06:23.63 ID:a4T5KC6j0
・・・・・

「まさか逸見さんもこの喫茶店にいるなんて」

「前に読んだ雑誌にここが載ってて、今度の寄港地がこの町だって知ったから寄ってみようって思ったのよ」
以下略 AAS



3:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:07:10.88 ID:a4T5KC6j0


「逸見さんも買い物帰りなの?」

「私はただの暇つぶしよ。地元以外に寄港した時は、たまーにこうやって適当な喫茶店で本を読んでるの」
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:07:46.04 ID:a4T5KC6j0
生徒会の人たちに戦車道の履修する事を強制されて、みぽりんは本当に困っていた。

色々あってそれでも戦車道をするって決めたみぽりんを少しでも助けられたらって。

そう思って私は履修届を提出したんだよね。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:08:18.14 ID:a4T5KC6j0


「作る作らないの前にうちは女子高よ。出会いも何もあったもんじゃないわ」

「そうなんだよねぇー……だからこそ!女の子はもっと積極的に動かなくっちゃいけないと思うの!!逸見さんも頑張ろ!!」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:09:01.65 ID:a4T5KC6j0


「それは……戦車道の時だからでしょうね」

「戦車道の時はつんけんしちゃうの?」
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:09:27.50 ID:a4T5KC6j0


「……それじゃあいっつも気を張ってるって事じゃん」

「……別にそれが嫌ってわけじゃないわよ?その緊張感があるからこそ試合の時楽しいんだから。……ただ、時々肩が凝っちゃうのも事実だけどね」
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:10:08.20 ID:a4T5KC6j0


すると、会話を切るように逸見さんはアイスコーヒーに口を付ける。

黒くて冷たい液体が彼女の中に流れ込むのを、崩れる氷の音色が彩る。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:10:44.14 ID:a4T5KC6j0


「その海を仲間と共に泳ぐのは楽しいわ。同じ志を持っていて、同時に競い合うライバルで。その子たちがいるから、私も負けてられないって頑張れる」


以下略 AAS



10:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:11:19.75 ID:a4T5KC6j0


「きっと小梅もレイラも小島もツェスカも。そんな風に今日という休日を過ごしてる」


以下略 AAS



11:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:11:51.21 ID:a4T5KC6j0


唐突な提案。

その意味を計りかねたのか逸見さんの喉から調子の外れた間抜けな音がでる。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:12:44.36 ID:a4T5KC6j0


「でもね、だからって、そんな諦めたような顔されて何とも思わないわけじゃないんだよ」


以下略 AAS



13:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:13:12.25 ID:a4T5KC6j0


逸見さんは驚いて目を丸くする。

気づいたんだけど逸見さんって結構表情コロコロ変わるんだね。
以下略 AAS



14:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:13:57.70 ID:a4T5KC6j0


逸見さんは悪戯っぽく笑うと、乗り上げた身を席に戻す。


以下略 AAS



15:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:14:24.60 ID:a4T5KC6j0




気づいた時、太陽が水平線に近づき茜色が窓から差し込んでいた。
以下略 AAS



16:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:14:51.22 ID:a4T5KC6j0




「あ、待っててくれたんだ」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:15:21.08 ID:a4T5KC6j0


私も、お別れの言葉を言おうとしたのに、なぜかその背中を呼び止めてしまった。

逸見さんは振り返って不思議そうにこちらを見つめる。
以下略 AAS



18:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:15:56.08 ID:a4T5KC6j0


「そうじゃなくてあだ名!!エリカだからえりりん!!」

「あだ名って……急に何よ」
以下略 AAS



19:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:17:00.32 ID:a4T5KC6j0


「……どうしたの?」


以下略 AAS



20:名無しNIPPER[saga]
2020/07/03(金) 01:17:28.19 ID:a4T5KC6j0




日は過ぎてある日のお昼休み。
以下略 AAS



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