76:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 23:25:57.93 ID:u50g9+A20
  
  
  曲調が早くなって、それに合わせて私の声音はさらに熱を帯びていく。 
  
  小さな間が入って、また曲のリズムが変わる。 
77:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 23:27:27.40 ID:u50g9+A20
  
  
  歓声とペンライトの波のはざまを、私は泳ぎ続ける。 
  
  
78:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 23:29:56.25 ID:u50g9+A20
  
  
  
  
  私は奏でた。自分自身への文を。 
79:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 23:34:17.56 ID:u50g9+A20
  
  
  
  
  舞台袖に戻ってくると、とたんに浮ついていた足元がはっきりと感じられた。 
80:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 23:36:34.52 ID:u50g9+A20
  
  
 「みんなで見てたんだけど、フミカちゃん、カナデちゃんに会いたいっていうからさ。でもまだ歩くの危なそうだし、そこでユッキーのひらめきです」 
  
 「あたしが椅子に乗せたまま連れてこうって。ほら、車いすみたいに!」 
81:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 23:39:00.91 ID:u50g9+A20
  
  
  
   
  緩やかに舞い上がった黄金色の落ち葉は、そのまま蒼い空に吸い込まれていった。 
82:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 23:42:29.75 ID:u50g9+A20
  
  
  ライブは、成功に終わったと考えてよかった。 
  
  嬉しいことに、私に対しても好意的な意見が並んでいた。 
83:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 23:44:05.84 ID:u50g9+A20
  
  
  私が好きだといった、二つの映画のパンフレット。 
  
  
84:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 23:46:56.79 ID:u50g9+A20
  
  
  それから予定通り三件目も回って、気づけば空は黄金色に変わりだしていた。 
  
  予定も、全てこなすことができた。 
85:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 23:49:34.09 ID:u50g9+A20
  
  
  文香が、人差し指で鼻に触れる。 
  
  私も、同じように人差し指で鼻に触れた。 
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