過去ログ - 紬「心に響いたの」
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6:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:25:43.64 ID:1pR0LJ60
「ムギ、喋れるか?」

「うん、なんとか……バケツ、あったら嬉しいけど」

「ある。出したくなったら言ってくれよ」
以下略



7:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:29:23.51 ID:1pR0LJ60
「変更。私達でムギを下まで連れてく。さわちゃんでも誰でも良いから車出してもらえるように頼んどいて」

歩く最中、澪ちゃんに電話を掛けるりっちゃん。
さすがにここまで来ると疑問が大きくなる。
以下略



8:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:33:02.74 ID:1pR0LJ60
「……!……?」

「……」

どうも今度は耳の方が辛い。
以下略



9:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:35:46.22 ID:1pR0LJ60
ここでは設備が不十分、ということで大学病院を紹介してもらった。
重度の物らしく、入院も覚悟しておいたほうが良いらしい。
どうやらここからは大きな病院に行ってからの話になりそうだ。
ただ、一つだけ聞いておきたかった。
以下略



10:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:38:10.08 ID:1pR0LJ60
「大丈夫だよさわちゃん、私達待ってるから」

「ダメよ」

「だってムギちゃんが心配だよ……」
以下略



11:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:41:42.73 ID:1pR0LJ60
「ごめんなさいね、ムギちゃん。皆貴女の事を心配して、心に余裕が無いんだと思う」

大学病院へ向かう際、二人きりの車内で山中先生が優しく言う。
そんなことを言われると、りっちゃんも、先生も、二人共に謝られたのが申し訳無く思えてくる。
言葉が見つからず、ただ「気にしないでください」としか返事が出来なかった。
以下略



12:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:44:51.79 ID:1pR0LJ60
静かな病室。腕にチューブを繋ぎ、点滴を受けていた。
最初に尋ねた耳鼻科の先生が言っていた通り、入院治療になるようだ。
どうやら初期症状が重かったらしい。

山中先生には帰ってもらった。
以下略



13:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:48:33.28 ID:1pR0LJ60
翌日。携帯の画面とひたすら睨めっこ。
軽音部の皆にメールを送ろうと思ったのだが、その内容に悩んでいた。
入院について皆に説明してもらうように先生に頼んでいたけど、自分からも話しておきたい。
それと、りっちゃんと唯ちゃんのこともどう聞くべきか。
以下略



14:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:50:47.18 ID:1pR0LJ60
「唯ちゃん、来てくれてありがとう」

「う、ううん……別に、当然だよ」

唯ちゃんは所々吃り、表情は浮かないままだった。
以下略



15:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:53:51.57 ID:1pR0LJ60
「なんとなく、って……」

……まるで誤魔化すような言い方をする。
するとりっちゃんは、いやいや、と顔の前で手を振って言った。
以下略



16:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/05(水) 00:59:15.46 ID:1pR0LJ60
それから一週間が経ち、再検査。
これで聴力が戻っている傾向にあるならば、ここから快復まで薬の量を減らしていくらしい。
受けた検査はお馴染みのヘッドフォンをつけてのものだったのだが、どうも医師の表情が良くない。
そしてそれは私も同じだった。
聞こえない右耳はそのままに、左耳までもが以前より聞こえにくくなっているような気がしていたからだ。
以下略



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